玉-巻二08#2 雜詩五首其二#2〔曹植〕
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2017年4月26日 |
の紀頌之5つの校注Blog |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注 |
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Ⅰ李白詩 |
(李白集校注) |
745-009-#3全唐詩巻176-36 送岑徵君歸鳴皋山(卷十七(二)一○四三) -#3Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8597 |
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745年-集02【字解集】 a.魯郡東石門送杜二甫 b.古風五十九首之四十六 c.山人勸酒作 d. 叔卿壁畫歌 e. 道籙畢歸北海 Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8454 |
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Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注 |
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Ⅲ 杜詩 |
詳注 |
767年-100#5 寄狄明府博濟#5 杜詩詳注(卷一九(四)一六八八)Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8611 |
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767年-集-1#7 【字解集】 奉酬薛十二丈判官見贈 杜詩詳注(卷一九(四)一六八四)Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8581 |
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集 不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。 |
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Ⅳブログ詩集 |
漢・唐・宋詞 |
花間集 訳注解説 (172)回目牛嶠二十六首《巻四02女冠子四首其二》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8600 (04/26) |
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Blog |
155)回目薛昭蘊 十九首a.浣溪紗八首・b.喜遷鶯三首 【字解集】》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8498 (04/10) |
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●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始 |
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Ⅴ.唐五代詞詩・女性 |
・玉臺新詠 |
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玉集-011 a於清河見輓船士新婚與妻别・b清河一首・c塘上行。d雜詩二首并序 【字解集】 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 8578 |
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玉-巻二08#2 雜詩五首其二#2〔曹植〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 8601
このわたしはというと夫のいない閏にはいっていくだけなのです。あの人はでかけて従軍しているからなのです。出発の時私に、三年たてば帰ってくるよ、と言ったのです。なのに、今はすでに九春が経ているのです。空を飛ぶ一羽の鳥が、樹をめぐって旋回していきます、きょうきょうと悲しげな鳴き声をあげて仲間の群れをもとめているのです。願うことなら、あの南の呉の方にむけて星が流れに託したい、その星光は馳せて行き、我が夫を見つけてくれることでしょう。

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玉臺新詠 巻二 | ||
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雜詩五首 曹植
雜詩五首 其一 (文選:七哀詩)#1
明月照高樓、流光正徘徊。上有愁思婦、悲歎有餘哀。
借問歎者誰、言是客子妻。君行踰十年、孤妾當獨栖。
#2
君若清路塵、妾若濁水泥。浮沉各異勢、㑹合何時諧。
願爲西南風、長逝入君懷。君懷時不開、妾心當何依。
雜詩五首 其二 (文選:其三)#1
西北有織婦、綺縞何繽紛。眀晨秉機杼、日莫不成文。
太息終長夜、悲嘯入靑雲。
#2
妾身守空房、良人行從軍。自期三年歸、今已歷九春。
孤鳥繞林翔、嗷嗷鳴索群。願爲南流景、馳光見我君。
雜詩五首 其三(文選:情詩) #1
微隂翳陽景、清風飄我衣。逰魚潛渌水、翔鳥薄天飛。
眇眇客行去、遥役不得歸。
#2
始岀嚴霜結、今夜白露晞。逰子歎黍離、䖏者歌式微。
慷慨對嘉賓、悽愴内傷悲。
雜詩五首 其四 #1
攬衣出中閨、逍遥歩兩楹。閒房何寂寞、綠草破堦庭。
空室自生風、百鳥翩南征。
#2
春思安可忘、憂慼與我并。佳人在遠道、妾身獨單煢。
懽㑹難再遇、蘭芝不重榮。
#3
人皆弃舊愛、君豈若平生。寄松爲女蘿、依水如浮萍。
束身奉衿帶、朝夕可墮傾。儻願終盻盻、永副我中情。
雜詩五首 其五(文選:其四)
南國有佳人、容華若李朝。逰桃江北岸、夕宿湘川沚。
時俗薄朱顏、誰爲發皓齒。俛仰歲将暮、榮曜難永恃。
玉臺新詠 51 | 雜詩五首其二 #2 |
巻二08#2 | |
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雜詩五首 曹植
雜詩五首 其一 #1
(漢末の乱での不安な世上の中、旅に出ている浮気男の妻に代わって閨を守る哀情を詠う。)
明月照高樓,流光正徘徊。
仲秋の名月は高殿を明るく照らし、移りゆく光は、影を庭に影を映し去りもしないで寂しく動いている。
上有愁思婦,悲歎有餘哀。
高殿の上には、愁いにもの思う女がいる。彼女は悲しみ歎き、つきぬ哀愁をかこつものである。
借問歎者誰?言是宕子妻。
その歎いている方はどなたかと、こころみにたずねてみます。それは旅に出ている者の妻ですと答えるのだ。
君行踰十年,孤妾常獨棲。
そして彼女が夫に呼びかけていう、「あなたが旅に出かけてから、十年以上になりますが、残された私は、いつもひとりぼっちなのです。」と。
#2
君若清路塵,妾若濁水泥;
「あなたは清らな路上の塵のよう、私はにごり水に沈む泥のようにきれいな水になるのを待つだけなのです」。
浮沈各異勢,會合何時諧?
「浮遊するのと沈殿とは、動と静で条件がまったく違っているのです。こんなことなのですが、再会の願はいつかなえられることでしょう。
願為西南風,長逝入君懷。
せめてもの願いは、西南から吹く風となりたいものです。そうすれば、わたしは女としての操を守り遠く空をかけり、あなたの胸にはとびこんで行きたいのです。
君懷良不開,賤妾當何依!
しかし、あなたの胸がもしも開かれていなかったなら、この私はどこに頼ったらよいのでしょうか。
(雜詩五首 其の一) #1
明月 高楼を照らし、流光 正に徘徊す。
上に愁思の婦あり、悲歎して余哀あり。
借問す 歎ずる者は誰ぞと、謂うう是れ 客子の妻なりと。
君行きて十年を踰え、孤妾 常に独り棲む。
#2
君は清路の塵の若く、妾は濁水の泥の若し。
浮沈 各の勢を異にし、会合 何れの時にか諧わん。
願わくは 西南の風となり、長逝して 君が懐に人らんことを。
君が懷 良に開かずんば、賤妾 当に何れにか依るべき。
雜詩五首 其二 (文選:其三)#1
(漢末の乱での不安な世上の中、旅に出ている留守居の妻が機を織りつつ南方従軍の夫を心配して待ちわびる哀情を詠う。)
西北有織婦,綺縞何繽紛。
北から西へ移動した天の川には織女がいます。女の織りなす精巧な絹織物は、天の川でその輝きが何と入り乱れていることでありましょうか。
明晨秉機杼,日昃不成文。
女は朝早くから機おりの杼を手にとっていますが、日がかたむく頃になっても、あや模様を仕上げることができません。
太息終長夜,悲嘯入青雲。
だから、女は大きくためいきをつきながら長い夜をあかしてしまうのです。そして、おおきな悲しい嘆息が、はるか高い雲のなかにはいって行くのです。
#2
妾身入空閨,良人行從軍。
このわたしはというと夫のいない閏にはいっていくだけなのです。あの人はでかけて従軍しているからなのです。
自期三年歸,今已歷九春。
出発の時私に、三年たてば帰ってくるよ、と言ったのです。なのに、今はすでに九春が経ているのです。
飛鳥繞樹翔,噭噭鳴索群。
空を飛ぶ一羽の鳥が、樹をめぐって旋回していきます、きょうきょうと悲しげな鳴き声をあげて仲間の群れをもとめているのです。
願為南流景,馳光見我君。
願うことなら、あの南の呉の方にmけて星が流れに託したい、その星光は馳せて行き、我が夫を見つけてくれることでしょう。
(雜詩五首 其の二)
西北に織婦【しょくふ】有り,綺縞何ぞ繽紛たり。
明晨機杼を秉り,日昃【かたむ】くも文を成さず。
太息して長夜を終え,悲嘯【ひしょう】青雲に入る。
#2
妾身 空閨に入り,良人 行きて軍に從う。
自ら期す三年にして歸らんと,今は已に九春を歷たり。飛鳥 樹を繞りて翔【かけ】り,噭噭【きょうきょう】として鳴きて群を索【もと】む。
願わくは南流の景と為りて,光を馳せて我が君に見【まみ】えん。
《雜詩五首 其二》現代語訳と訳註解説
(本文)
#2
妾身守空房、良人行從軍。自期三年歸、今已歷九春。
孤鳥繞林翔、嗷嗷鳴索群。願爲南流景、馳光見我君。
(下し文)
#2
妾身 空閨に入り,良人 行きて軍に從う。
自ら期す三年にして歸らんと,今は已に九春を歷たり。飛鳥 樹を繞りて翔【かけ】り,噭噭【きょうきょう】として鳴きて群を索【もと】む。
願わくは南流の景と為りて,光を馳せて我が君に見【まみ】えん。
(現代語訳)
このわたしはというと夫のいない閏にはいっていくだけなのです。あの人はでかけて従軍しているからなのです。
出発の時私に、三年たてば帰ってくるよ、と言ったのです。なのに、今はすでに九春が経ているのです。
空を飛ぶ一羽の鳥が、樹をめぐって旋回していきます、きょうきょうと悲しげな鳴き声をあげて仲間の群れをもとめているのです。
願うことなら、あの南の呉の方にむけて星が流れに託したい、その星光は馳せて行き、我が夫を見つけてくれることでしょう。
(訳注)
雜詩五首 其二 (文選:其三)
(漢末の乱での不安な世上の中、旅に出ている留守居の妻が機を織りつつ南方従軍の夫を心配して待ちわびる哀情を詠う。)
#2
妾身入空閨,良人行從軍。
このわたしはというと夫のいない閏にはいっていくだけなのです。あの人はでかけて従軍しているからなのです。
自期三年歸,今已歷九春。
出発の時私に、三年たてば帰ってくるよ、と言ったのです。なのに、今はすでに九春が経ているのです。
28. 九春 季善注に従えば、春季は早春、盛春、晩春の一年三春であり、九春は三年になる。春三か月九十日、を三年九春とするのも同じ。
飛鳥繞樹翔,噭噭鳴索群。
空を飛ぶ一羽の鳥が、樹をめぐって旋回していきます、きょうきょうと悲しげな鳴き声をあげて仲間の群れをもとめているのです。
29. 噭噭 悲哀のこもる鳴声。
願為南流景,馳光見我君。
願うことなら、あの南の呉の方にmけて星が流れに託したい、その星光は馳せて行き、我が夫を見つけてくれることでしょう。
30. 流景 文脈からは呉の方へ流れる星に願いを掛けることを云う。日光や月光ならばどこにも同じように照らすのであり「南」と方向を示す語がおかしくなるので、初句の銀河、織婦を出していることから星の動きを云うものである。特にこの詩は曹丕が3年物長期にわたって出兵をしていることへ批判的な気持ちをあらわしている。したがって太陽や月では意味をなさない。