玉臺・巻42-2 -#2 秋胡詩一首(燕居未及歡)〔顏延之〕

 

 

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玉臺・巻42-2 -#2 秋胡詩一首(燕居未及歡)〔顏延之〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 10209

夫婦が和らいで暮らし、また仲睦まじくなるまでになっていないのに、夫はそれとは違って遠くへ別れることになった。
平民の頭巾を脱いで官僚の冠をつけ、千里の彼方に仕官して、官印の綬を腰に結んで王の治められる都、陳である「王畿」に上るのであった。
しもべの者を戒めて朝まだきに出発の準備を整える。そうして、左右の従者も夫の傍に来て寄り添う。
やがて車を駆って城外の野に出ると、行く路はまさに遙か先までうねうねと続いている。
これから後、生存しても久しい別離となり、死ねば永遠に帰ってこられない、哀しいことである。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四  (1

 

 

 

   七夕月下 王僧達

遠山歛雰祲、廣庭揚月波。氣往風集隟、秋還露泫柯。

節期已孱、中宵振綺羅。來歡詎終夕、收涙泣分河。

   爲織女贈牽牛 顏延之

婺女儷經星、姮娥棲飛月。慙無二媛靈、託身侍天闕。

閶闔殊未輝、咸池豈沐髪。漢隂不夕張、長河爲誰越。

雖有促讌期、方須凉風發。虚計双曜周、空遲三星沒。

非怨杼軸勞、但念芳菲歇。

   秋胡               九分割

椅梧傾高鳳、寒谷待鳴律。影響豈不懷、自達毎相匹。

婉彼幽閑女作嬪君子室峻節貫秋霜明艶侔

朝日嘉運我從欣願自此

燕居未及歡良人顧有違巾千里外結綬登

畿戒徒在昧旦左右來相依驅車出郊郭行路正

倭遲存爲久離沒爲長不

嗟余怨行役三陟窮晨暮嚴駕越風寒觧鞍犯霜

露原隰多悲凉廻飈卷高樹離獸起荒蹊驚鳥縱

橫去悲哉宦子榮此山川

迢遥行人遠婉轉年運徂良時爲此日月方

除孰知寒暑積僶俛見榮枯暮臨空房凉風

坐隅寢興日巳寒白露生庭蕪

勤役從歸願反路遵山河昔辭秋未素今也

華蚕月歡時暇桑野多經過佳人從所務窈窕援

高柯傾城誰不顧弭節停中阿

年徃誠思勞事遠闊音形雖爲五載相與昧

生捨車遵往路鳧藻馳目成南金豈不重聊自意

所輕義心多苦調密比金玉聲

高節難久淹朅來空復辭遲遲前途盡依依造門

基上堂拜嘉慶入室問何之日暮行採歸物色桑

楡時美人望昏至慙嘆前相持

有懷誰能己聊用申苦難離居殊年

關春來無時豫秋至應早寒明發動愁心閨中起

長歎慘悽方晏落日

高張生絶絃聲急由調起自昔枉光塵結言固終

如始何久爲百行愆諸已君子失時義誰與

沒齒愧彼行路詩甘之長川汜

   翫月城西門廨中 鮑昭

始見西南樓纎纎如玉鈎未映東北墀娟娟似蛾

眉蛾眉蔽珠櫳玉鈎隔綺窓三五二八時千里與

君同夜移衡漢落徘徊帷幌中歸華先委露

早辭風客厭辛苦仕子倦飄塵沐瀚自公日

慰及私辰蜀琴抽白雪郢曲繞陽春肴乾酒未缺

金壼啓夕輪廻軒駐輕蓋留酌待情人

   代京雒篇

鳳樓十二重四八綺窓繡桷金蓮花桂柱玉

龍珠簾無隔露羅幌不勝風寳帳三千所爲爾一

朝容揚芬紫烟上垂綵綠雲中春吹廻白日霜歌

落塞鴻但懼秋塵起盛愛逐衰篷坐視靑苔滿臥

對錦筵空琴瑟縱橫散舞衣不復縫古來皆歇薄

君意豈獨濃唯見雙黃鵠千里一相從

 


 

 

 

 

玉臺新詠集 顏延之  《爲織女贈牽牛》

 

 

 

 

 

 

秋胡詩 顔延之(延年)
§1
椅梧傾高鳳,寒谷待鳴律。
空高く飛ぶ鳳凰の方へと桐の木は枝を傾けて止りに来るのを待っている、寒くつめたい谷は鄒衍が律菅を吹き鳴らしてくれるのを待っている。
影響豈不懷?自遠每相匹。
それと同じく男女の場合も、形に影が従い声に琴が応ずるごとく、互いに思いあうもので、遠くはなれたところにいても、どこにいても夫婦であるのが常である。
婉彼幽閑女,作君子室。
うるわしき彼のしとやかな女「潔婦」は、徳のある人の家、秋胡の家にとついで妻となった。
峻節貫秋霜,明豔侔朝日。
高くすぐれた、厳しい節操のあるかの女は秋霜を貫き凌ぐほどのものであり、辺りを照らすそのあでやかさは朝日の光が輝くようなのと同じである。
嘉運既我從,欣願自此畢。
良い運の巡り合わせは自分に従いついている。すでに嫁にした上は、これからによろこばしい願いが満足に遂げられることと妻はおもったのだ。
椅梧【いご】は高鳳【こうほう】に傾き、寒谷【かんこく】は鳴律【めいりつ】を待つ。
影響豈懐はざらんや、遠きより毎に相匹【ひつ】す。
婉たる彼の幽閑【ゆうかん】の女、君子の室に
【ひん】と作【な】る。
峻節【しゅんせつ】は秋霜を貫き、明豔【めいえん】は朝日に博し。
嘉運【かうん】は既に我に從へり、欣願【きんがん】比より垂らん。

§2

燕居未及好,良人顧有違。
夫婦が和らいで暮らし、また仲睦まじくなるまでになっていないのに、夫はそれとは違って遠くへ別れることになった。
巾千裏外,結登王畿。
平民の頭巾を脱いで官僚の冠をつけ、千里の彼方に仕官して、官印の綬を腰に結んで王の治められる都、陳である「王畿」に上るのであった。
戒徒在昧旦,左右來相依。
しもべの者を戒めて朝まだきに出発の準備を整える。そうして、左右の従者も夫の傍に来て寄り添う。
驅車出郊郭,行路正威遲。
やがて車を駆って城外の野に出ると、行く路はまさに遙か先までうねうねと続いている。
存爲久離別,沒爲長不歸。
これから後、生存しても久しい別離となり、死ねば永遠に帰ってこられない、哀しいことである。
燕居【えんきょ】未だ好するに及ばざる,良人顧って違【さ】る有り。
巾【きん】を千裏の外に
して,綬を結んで王畿【おうき】に登る。
徒を戒しむること昧旦【まいたん】に在り,左右來って相依る。
車を驅りて郊郭【こうかく】を出で,行路正に威遲【いち】たり。
存して久しき離別を爲し,沒して長き不歸を爲さん。

§3  
嗟余怨行役,三陟⑷窮晨暮。嚴駕越風寒,解鞍犯霜露。原隰多悲涼,回
卷高樹。離獸起荒蹊,驚鳥縱橫去。悲哉遊宦子,勞此山川路。
§4  
超遙行人遠,宛轉年運徂。良時爲此別,日月方向除。孰知寒暑積,僶俛⑸見榮枯!
暮臨空房,涼風起坐隅。寢興日已寒,白露生庭蕪。
§5  
勤役從歸願,反路遵⑹山河。昔辭秋未素,今也
載華。蠶月觀時暇,桑野多經過。佳人從所務,窈窕援高柯。傾城誰不顧,弭節⑺停中阿⑻。
§6  
年往誠思勞,事遠闊音形。雖爲五載別,相與昧平生。舍車遵往路,
藻馳目成。南金豈不重?聊自意所輕。義心多苦調,密比金玉聲。
§7  
高節難久淹,朅來⑼空複辭。遲遲前途盡,依依造門基。上堂拜嘉慶,入室問何之。日暮行采歸,物色桑
時。美人望昏至,慚歎前相持。
§8  
有懷誰能已?聊用申苦難。離居殊年載,一別阻河關。春來無時豫,秋至恒早寒。明發⑽動愁心,閨中起長歎。慘淒
方晏,日落遊子顔。
§9  
高張生
弦,聲急由調起。自昔枉光塵,結言固終始。如何久爲別,百行諐⑾諸己。君子失明義,誰與偕沒齒!愧彼《行露》詩⑿,甘之長川汜⒀。[1]



《秋胡詩》現代語訳と訳註

《》現代語訳と訳註解説

燕居未及好,良人顧有違。
巾千裏外,結登王畿。
戒徒在昧旦,左右來相依。
驅車出郊郭,行路正威遲。
存爲久離別,沒爲長不歸。

 

(下し文)
燕居【えんきょ】未だ好するに及ばざる,良人顧って違【さ】る有り。
巾【きん】を千裏の外に
して,綬を結んで王畿【おうき】に登る。
徒を戒しむること昧旦【まいたん】に在り,左右來って相依る。
車を驅りて郊郭【こうかく】を出で,行路正に威遲【いち】たり。
存して久しき離別を爲し,沒して長き不歸を爲さん。

 

(現代語訳)
夫婦が和らいで暮らし、また仲睦まじくなるまでになっていないのに、夫はそれとは違って遠くへ別れることになった。
平民の頭巾を脱いで官僚の冠をつけ、千里の彼方に仕官して、官印の綬を腰に結んで王の治められる都、陳である「王畿」に上るのであった。
しもべの者を戒めて朝まだきに出発の準備を整える。そうして、左右の従者も夫の傍に来て寄り添う。
やがて車を駆って城外の野に出ると、行く路はまさに遙か先までうねうねと続いている。
これから後、生存しても久しい別離となり、死ねば永遠に帰ってこられない、哀しいことである。

 

(訳注

§2

燕居未及好,良人顧有違。
夫婦が和らいで暮らし、また仲睦まじくなるまでになっていないのに、夫はそれとは違って遠くへ別れることになった。
10.. ・燕居 和らいでおる。家でのんびりすること。 『論語、述而』「子之燕居。申申如也。夭夭如也。」(子の燕居するや、申申如たり。夭夭如たり。)・好 仲良くする。

11.  ・良人 夫。


巾千裏外,結登王畿。
平民の頭巾を脱いで官僚の冠をつけ、千里の彼方に仕官して、官印の綬を腰に結んで王の治められる都、陳である「王畿」に上るのであった。
12. ・脱巾 頭巾をぬいで衣冠をつけて仕官する。布衣すなわち平民のかぶる、づきんのこと

13. ・綬 印綬、官印のひも。

14. ・王畿 みやこ。王の直接治める地域。王城の郭外になる五百里四方の地。ここは「陳は、王者の起こるところなれば、陳をいう」(詩緯に見える)。


戒徒在昧旦,左右來相依。
しもべの者を戒めて朝まだきに出発の準備を整える。そうして、左右の従者も夫の傍に来て寄り添う。
15. ・昧旦 まだ暗い朝。朝まだき。


驅車出郊郭,行路正威遲。
やがて車を駆って城外の野に出ると、行く路はまさに遙か先までうねうねと続いている。
威遲 道が遠く続くうねりさま。遠海に同じ。


存爲久離別,沒爲長不歸。
これから後、生存しても久しい別離となり、死ねば永遠に帰ってこられない、哀しいことである。