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玉臺 巻四巻43-1-3-1雜詩九首其三 擬樂府白頭吟 3.鮑照   Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻四ブログ10328

(男女の愛情の長続きせぬことをなげいた作である。)

わが心の直きは琴に張られる朱色の絃の如く、また清らかことは玉製の壷中にある氷とかわらぬ。

今もなおかねてのその心に憩じるところはないのに、はたからそねみや恨みがいつとはなしに重なって生じてくる。

とかく人情は恩義や縁故などを賎しみ、世間の口の端は景気のよしあしで違ってくる。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四  (3)鮑照 九首

 

 

3. 鮑照

  巻43雜詩九首

              43-1-1.雜詩九首其一(翫月城西門)

始見西南樓、纎纎如玉鉤。未映東北墀、娟娟似蛾眉。

蛾眉蔽珠籠、玉鉤隔綺窗。三五二八時、千里與君同。

夜移衡漢落、徘徊帷幌中。歸華先委露、別葉早辭風。

客遊厭辛苦、仕子倦飄塵。休澣自公日、晏慰及私晨。

蜀琴抽白雪、郢曲繞陽春。肴乾酒未缺、金壺夕輪。

廻軒駐輕葢、留酌待情人。

 

              43-1-2.雜詩九首其二(代京洛篇)

鳳樓十二重、四八綺窗。肅桷金蓮華、桂柱玉盤龍。

珠簾無隔露、羅幌不勝風。寳帳三千萬、為爾一朝容。

揚芬紫烟上、垂綵綠雲中。春吹廻白日、霜歌落塞鴻。

但懼秋塵起、盛愛逐衰蓬。坐視青滿、卧對錦筵空。

琴筑縱橫散、舞衣不復縫。古來皆歇薄、君意豈獨濃。

惟見雙黃鵠、千里一相從。

 

              43-1-3.雜詩九首其三(擬樂府白頭吟)

直如朱絲繩、清如玉壺冰。何慙宿昔意、猜恨坐相仍。人情賤恩舊、世義逐衰興。

毫髮一為瑕、丘山不可勝。食苗實碩鼠、點白信蒼蠅。鳧鵠遠成美、薪芻前見凌。

申黜褒女進、班去趙升。周王日淪惑、漢帝益嗟稱。心賞猶難恃、貌恭豈易憑。

古來共如此、非君獨撫膺。

 

              43-1-4.雜詩九首其四(採桑詩)

季春梅始落、女工事蠶作。採桑淇洧間、還戲上宮閣。早蒲時結陰、晚篁初解籜。

藹藹霧滿閨、融融景盈幕。乳燕逐草蟲、巢蜂拾花萼。是節最暄妍、佳服又新爍。

歛歎對回塗、揚歌弄場藿。抽琴試思、薦珮果成託。承君郢中美、服義久心諾。

衞風古愉豔、鄭俗舊浮薄。虛願悲渡湘、空賦笑瀍洛。盛明難重來、淵意為誰涸。

君其且調絃、桂酒妾行酌。

 

              43-1-5.雜詩九首其五(夢還詩)

銜淚出郭門、撫劍無人逵。沙風闇塞起、離心眷畿。夜分就孤枕、夢想暫言歸。

孀婦當笑、繅絲復鳴機。慊欵論久別、相將還綺帷。靡靡簷下涼、朧朧窗裏煇。

刈蘭爭芬芳、採菊競葳蕤。開奩奪香蘇、探袖解纓徽。寐中長路近、覺後大江違。

驚起空歎息、恍惚神魂飛。白水漫浩浩、高山壯巍巍。波潮異往復、風霜改榮衰。

此土非吾土、慷慨當訴誰。

 

              43-1-6.雜詩九首其六(擬古)

河畔草未黃、胡雁已矯翼。秋蛩扶吟、寒婦晨夜織。

征人還、流傳舊相識。聞君上隴時、東望久歎息。

宿昔衣帶改、旦暮異容色。念此憂如何、夜長憂向多。

明鏡塵匣中、寳瑟生網羅。

 

              43-1-7.雜詩九首其七(詠雙燕)

雙燕戲雲崖、羽翮始差池。出入南閨裏、經過北堂陲。意欲巢君幕、層楹不可窺。

沈吟芳晚、徘徊韶景移。悲歌辭舊愛、銜泥覓新知。

 

              43-2-8.雜詩九首其八贈故人二首其一

寒灰滅更燃、夕華晨更鮮。春氷雖暫解、冬氷復還堅。佳人捨我去、賞愛長絶緣。

歡至不留時、每感輒傷年。

 

              43-2-9.雜詩九首其九贈故人二首其二

雙劍將別離、先在匣中鳴。煙雨交將夕、從此遂分形。雌沈江水、雄飛入楚城。

江深無底、楚城有崇扄。一為天地別、豈直阻幽明。神物終不隔、千祀儻還并。

 

 

飽照(421465?)字は明通、東海(江蘇省)の人、宋の元嘉・大明時代の詩人。謝霊運・森延之と並び称せられた。初め中書舎人に任ぜられたが、後に臨海王子頊のために出でて参軍となり、叛乱に座し、反乱を起こした兵士に殺害された。

その詩は選逸を以て称せられ、特に楽府に長じ、漢・魏の作家も及ばぬところを発揮し、後代李白・杜甫の先駆ともなった。

 

 

 

 

 

 

玉臺新詠集 鮑照.雜詩九首其三《擬樂府白頭吟》

 

 

 

 

 

43-1-3.雜詩九首其三(擬樂府白頭吟)-#1

(男女の愛情の長続きせぬことをなげいた作である。)

直如朱絲繩、清如玉壺冰。

わが心の直きは琴に張られる朱色の絃の如く、また清らかことは玉製の壷中にある氷とかわらぬ。

何慙宿昔意、猜恨坐相仍。

今もなおかねてのその心に憩じるところはないのに、はたからそねみや恨みがいつとはなしに重なって生じてくる。

人情賤恩舊、世義逐衰興。

とかく人情は恩義や縁故などを賎しみ、世間の口の端は景気のよしあしで違ってくる。

-#2

毫髮一為瑕、丘山不可勝。

食苗實碩鼠、點白信蒼蠅。

鳧鵠遠成美、薪芻前見凌。

-#3

申黜褒女進、班去趙升。

周王日淪惑、漢帝益嗟稱。

心賞猶難恃、貌恭豈易憑。

古來共如此、非君獨撫膺。

 

.(雜詩九首其の三)

#1

直きは朱絲の縄の如く、清きは玉壷の水の如し。

何ぞ宿昔の意に慙ぢん、猜恨 坐ら相い仍る。

人情は 恩舊を賤しみ、世議は 衰興を逐ふ。

#2

毫髮一たび 瑕を為せば、丘山も勝ふ可からず。

苗を食ふほ 實に碩鼠、白を點ずるは 信に蒼蝿。

鳧鵠は 遠きをもつて美を成し、薪芻は前なるをもって凌がる。

#3

申は黜けられて 褒女進み、班は去りて趙 昇る。

周王は日々に淪惑し、漢帝はます 嗟す。

心賞すら猶おみ難し、貌恭は豈に憑り易からんや。

古来共に此の如し、君のみ濁り 膺を撫するのみに非ず。

 

 

鮑照.雜詩九首其三《擬樂府白頭吟》現代語訳と訳註解説

(本文)

43-1-3.雜詩九首其三(擬樂府白頭吟)  -#1

直如朱絲繩、清如玉壺冰。

何慙宿昔意、猜恨坐相仍。

人情賤恩舊、世義逐衰興。

 

(下し文)

(雜詩九首其の三)

#1

直きは朱絲の縄の如く、清きは玉壷の水の如し。

何ぞ宿昔の意に慙ぢん、猜恨 坐ら相い仍る。

人情は 恩舊を賤しみ、世議は 衰興を逐ふ。

 

(現代語訳)

(男女の愛情の長続きせぬことをなげいた作である。)

わが心の直きは琴に張られる朱色の絃の如く、また清らかことは玉製の壷中にある氷とかわらぬ。

今もなおかねてのその心に憩じるところはないのに、はたからそねみや恨みがいつとはなしに重なって生じてくる。

とかく人情は恩義や縁故などを賎しみ、世間の口の端は景気のよしあしで違ってくる。

 

(訳注)

43-1-3.雜詩九首其三(擬樂府白頭吟)-#1

1. (男女の愛情の長続きせぬことをなげいた作である。)

2. 玉臺新詠集巻一の「古楽府」中「皚如山上雪」を一に「白頭吟」と称す。これに擬した作で、『文選』にも収めてある。

卓文君《古樂府詩六首其五》皚如山上雪、皎若雲間月。(皚【がい】たること山上の雪の 如く,皎【こう】たること雲間の月の 若【ごと】し。)わたしの心はこれだけ真っ白であり山上の雪のようである、そして女としても、雲間に輝く清らかで澄んだ白い月光である。貞操を守っている女である。

-014-#1 古樂府詩六首其五 (白頭吟) -#1皚如山上雪〈無名〉 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠ブログ 7821

 

直如朱絲繩、清如玉壺冰。

わが心の直きは琴に張られる朱色の絃の如く、また清らかことは玉製の壷中にある氷とかわらぬ。

3. 朱絲繩 琴に張られる朱色の絃。

4. 玉壺冰 1.壺の水が冰を成す,寒冷を形容する。 唐の杜甫《贈特進汝陽王二十二韻》:研寒金井水, 簷動玉壺冰。” 元楊維楨《子夜四時歌》:朝來玉壺冰, 為君添衣裳。”とある。 2.高潔清廉をう。 南朝宋鮑照《代白頭吟》:直如朱絲繩, 清如玉壺冰。” 宋黃庭堅《奉和公擇舅氏送呂道人研長韻》:奉身玉壺冰, 立朝朱絲絃。” 清劉獻廷《贈別還燈和尚》詩:儀範三壇雲海月, 禪心一片玉壺冰。”この詩の場合を言う。 3.酒名。

 

何慙宿昔意、猜恨坐相仍。

今もなおかねてのその心に憩じるところはないのに、はたからそねみや恨みがいつとはなしに重なって生じてくる。

5. 猜恨 そねみうらみ。

6. 坐相仍 何もせぬのにいつのまにか重なり生ずる。

 

人情賤恩舊、世義逐衰興。

とかく人情は恩義や縁故などを賎しみ、世間の口の端は景気のよしあしで違ってくる。