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玉臺・巻四-15 擬樂府四首其二#1邁遠〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 10587

(都における人と情景との美麗を写し、それに心を移す夫に対して、妻の思いなやむ情を叙べたもの)

百」里のかなたに成陽を眺めると、これこそは帝京の地域であるとすぐわかる。

そこには線の樹々が雲間に照る光にゆらめいて、春の城には春風の“けわい”が動いてきた。

美人はこのうるわしい景色を愛でて、うららかな春の光のなびく固の池のほとりを歩む。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四  (5邁遠 四首

 

 

擬樂府四首其一

14

巻四-14

其一

1.  飛來雙白鵠

邁遠〕

15

巻四-15

其二

2.  陽春曲

邁遠〕

16

巻四-16

其三

3.  長別離

邁遠〕

17

巻四-17

其四

4.  長相思

邁遠〕

 

《玉臺新詠》

其一 飛來雙白鵠

可憐雙白鵠,雙雙塵氛。連翩弄光景,交頸遊青雲。

逢羅復逢繳,雌雄一旦分。

哀聲流海曲,孤叫去江濆。豈不慕前侶,為爾不及群。

步步一零淚,千里猶待君。

樂哉新相知,悲來生別離。持此百年命,共逐寸陰移。

譬如空山草,零落心自知。

 

其二 陽春曲

百里望咸陽、知是帝京域。綠樹搖雲光、春城起風色。

佳人愛景華、流靡園塘側。

妍姿豔月映、羅衣飄蟬翼。宋玉歌陽春、巴人長歎息。

雅鄭不同賞、那令君愴惻。生平重愛惠、私自憐何極。

 

其三 長別離

生離不可聞、况復長相思。如何與君別、當我盛年時。

蕙華每搖蕩、妾心空自持。

榮乏草木歡、瘁極霜露悲。富貴身難老、貧賤年易衰。

持此斷君腸、君亦宜自疑。

淮陰有逸將、折翮謝翻飛。楚亦扛鼎士、出門不得歸。

正為隆準公、仗劍入紫微。君才定何如、白日下爭暉。

 

 

其四

晨有行路客,依依造門端。人馬風塵色,知從河塞還。

時我有同棲,結宦游邯鄲。

將不異客子,分饑復共寒。煩君尺帛書,寸心從此殫。

遣妾長憔悴,豈復歌笑顏。檐隱千霜樹,庭枯十載蘭。

經春不舉袖,秋落寧復看。一見愿道意,君門已九關。

虞卿棄相印,擔簦為同歡。閨陰欲早霜,何事空盤桓。


 

 

 

 

巻四-14《擬樂府四首其一》

 

 

玉臺新詠 字解集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10566

 

 

 

擬樂府四首其二 陽春曲

(都における人と情景との美麗を写し、それに心を移す夫に対して、妻の思いなやむ情を叙べたもの)

百里望咸陽、知是帝京域。

百里のかなたに成陽を眺めると、これこそは帝京の地域であるとすぐわかる。

綠樹搖雲光、春城起風色。

そこには線の樹々が雲間に照る光にゆらめいて、春の城には春風の“けわい”が動いてきた。

佳人愛景華、流靡園塘側。

美人はこのうるわしい景色を愛でて、うららかな春の光のなびく固の池のほとりを歩む。

#2

妍姿豔月映、羅衣飄蟬翼。宋玉歌陽春、巴人長歎息。

雅鄭不同賞、那令君愴惻。生平重愛惠、私自憐何極。

 

(樂府に擬す四首 其の二 陽春の曲)

百里 咸陽を望み、是れを知るは 帝京の域なるを。

綠樹 雲光 搖らぎ、春城 風色を起す。

佳人 景華を愛し、流靡 園塘の側ら。

#2

妍姿 豔月 映じ、羅衣 蟬翼を飄えす。

宋玉 陽春を歌い、巴人 長く歎息す。

雅鄭は同賞せず、那んぞ 君をして 愴惻せしむるや。

生平 愛惠を重んじ、私【じそか】に自ら憐れむ 何んぞ極りあらん。

 長安近郊図 002
咸陽 阿房宮 圖

 

《擬樂府四首其二 陽春曲》現代語訳と訳註解説

(本文)

擬樂府四首其二 陽春曲

百里望咸陽、知是帝京域。

綠樹搖雲光、春城起風色。

佳人愛景華、流靡園塘側。

 

(下し文)

(樂府に擬す四首 其の二 陽春の曲)

百里 咸陽を望み、是れを知るは 帝京の域なるを。

綠樹 雲光 搖らぎ、春城 風色を起す。

佳人 景華を愛し、流靡 園塘の側ら。

 

(現代語訳)

(都における人と情景との美麗を写し、それに心を移す夫に対して、妻の思いなやむ情を叙べたもの)

百」里のかなたに成陽を眺めると、これこそは帝京の地域であるとすぐわかる。

そこには線の樹々が雲間に照る光にゆらめいて、春の城には春風の“けわい”が動いてきた。

美人はこのうるわしい景色を愛でて、うららかな春の光のなびく固の池のほとりを歩む。

 

(訳注)

擬樂府四首其二 陽春曲

1. (都における人と情景との美麗を写し、それに心を移す夫に対して、妻の思いなやむ情を叙べたもの)

2.【題意】都における人と情景との美麗を写し、それに心を移す夫に対して、妻の思いなやむ情を叙べた作である。

陽春は『楽府解題』に、もと曲名で、「時を傷むなり」と記してある。この作も『楽府詩集』によると、清商曲中の「江南弄」に列し、「陽春歌」 と題している。

3. 陽春曲 春秋時代の師曠が作曲したとされ、「陽春」は「白雪」と一対として作ったとも言われている。

「陽春白雪」は、宋玉の「対楚王問」に、「客、郢中に歌ふ者あり。其の始めを下里巴人と曰ふ、国中の属して和する者数千人なり。其の陽阿薤露を為す、国中の属して和する者数百人なり。其の陽春白雪を為す、国中の属して和する者数十人に過ぎず、商を引き羽を刻み、雑ふるに流徴を以てす、国中属して和する者、数人に過ぎざるのみ。是れ其の曲彌々高くして、其の和彌々寡なし。(『文選』巻四十五)」とあり、楚の国の高尚な歌曲の意である。この話から、「陽春の曲、和する者、必ず寡し」という言葉が、普通の人は高尚な詩調を理解できない喩として使用されるようになった。

「陽春」の曲調は清新で流暢であり、穏やかな風・柔らかな春光・青々とした山々など、生命力に満ちあふれた春の様子や、春が来た喜びを表現している。謝希逸(四二一〜四六八)の『琴論』には「劉涓子善鼓琴、制陽春白雪曲」とあり、この斉国の劉涓子が「陽春」を作曲したとも言われている。また、『琴歴』(『初学記』所引)には、「陽春弄」「白雪」の記載があり、古くより有名な琴曲であったことがわかる。また、中国では琵琶曲としても伝えられた。

 

百里望咸陽、知是帝京域。

百里のかなたに成陽を眺めると、これこそは帝京の地域であるとすぐわかる。

4. 咸陽 かつては秦朝の首都として大いに栄えた。風水においては山・丘・阜などの南側、河・江・川・湖などの水辺の北側を陽と言う。この都市は九嵕山(きゅうそうざん)の南、渭水の北に当たり「咸(みな)陽」なためにこの名前がついた。

 

綠樹搖雲光、春城起風色。

そこには線の樹々が雲間に照る光にゆらめいて、春の城には春風の“けわい”が動いてきた。

5. 風色 “けわい”という雰囲気の意。視覚的な「けしき」に対して,聴覚的・雰囲気的な感じをいう語。①音・におい・感触などによって感じられる様子。②どこということなく漠然と受ける感じ。雰囲気。風情。③人間の言葉や動作から感じられる品格。ものごしから受ける感じ。④実体がなくなったあとに残された影響や面影。名残。

 

佳人愛景華、流靡園塘側。

美人はこのうるわしい景色を愛でて、うららかな春の光のなびく固の池のほとりを歩む。

6. 流靡 流れなびくさま、春の光のただようこと。


長安近郊圖 皇帝陵