玉臺・巻四-18 雜詩六首其一 擬青青河畔草〔鮑令睴〕

 

 

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玉臺・巻四-18 雜詩六首其一 擬青青河畔草〔鮑令睴〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 10650

(従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四 (6鮑令暉 雜詩六首

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

君子將遙役。遺我雙題錦。臨當欲去時。複留相思枕。

題用常著心。枕以憶同寢。行行日已遠。轉覺心彌甚。

 


 

 

巻四-18《雜詩六首其一》 擬青青河畔草

 

 

玉臺新詠 字解集 訳注解説

 

 

鮑 令 暉   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ

 

 

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

(従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

灼灼青軒女,泠泠高台中。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

人生誰不別,恨君早從戎。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

 

(雜詩六首其一  青青たる河畔の草に擬す)

裊裊たり 窗に臨む竹,藹藹たり門に垂れる桐。

灼灼たり 青軒の女,泠泠たり 高台の中。

明志は秋霜を逸【す】ぎ,玉顏は 春紅のごとく艷かなり。

人生 誰か別れざらん,君が早く戎に從いしを恨む。

鳴弦 夜月に慚じ,紺黛 春風に羞ず。

 

 

《雜詩六首其一》擬青青河畔草 現代語訳と訳註解説

(本文)

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

(下し文)

(雜詩六首其一  青青たる河畔の草に擬す)

裊裊たり 窗に臨む竹,藹藹たり門に垂れる桐。

灼灼たり 青軒の女,泠泠たり 高台の中。

明志は秋霜を逸【す】ぎ,玉顏は 春紅のごとく艷かなり。

人生 誰か別れざらん,君が早く戎に從いしを恨む。

鳴弦 夜月に慚じ,紺黛 春風に羞ず。

 

(現代語訳)

(従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

 

(訳注)

雜詩六首其一  擬青青河畔草

1. (従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

2. 【題意】この詩は玉臺新詠巻一枚乗「雑詩九首」中の第五首に擬したもの、同題の作は巻三陸機の擬古及びの楽府にも見える。いずれもみな従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作であるという点では一致している。

3. 鮑令睴464前後在世)鮑照の妹、其の才思いは兄につぐと謂われた。照はかつて孝武帝に答えて、「臣が妹の才は左芥(左思の妹)につぎ、臣が太冲神(左思)に及ばず」と日ったという。その生平の事跡は詳かでない。その歌詩は嶄絶で精巧、擬古は尤も勝れていたと評された。

玉-020 雑詩九首其五 (靑靑河畔草)〈枚乘〉頌之のブログ 7893

雑詩九首其五

雑詩九首其の五

青青河畔艸、欝欝園中柳。

盈盈楼上女、皎皎当窓牅。

娥娥紅紛粧、繊繊出素手。

昔為倡家女、今為蕩子婦。

蕩子行不帰、空牀難独守。

青青 河畔の艸【くさ】、欝欝たる園中の柳。

盈盈たる 楼上の女、皎皎として窓牅【そうゆう】に当たる。

娥娥たる紅紛の粧い、繊繊として素手【そしゅ】を出す。

昔は 倡家の女為り、今は 蕩子の婦【つま】と為る。

蕩子は行きて帰らず、空牀 独り守ること難し。

(遊治郎に身受をされた妓女の不幸な結婚をした婦人が一人寂しく留守をしているのを同情した詩。)

春の青々と河のほとりの草叢でみんながいて、さかんに茂る園の柳は生き生きとしている。
見あげると高殿には、瑞々しく艶やかな女が、真白い顔を輝かして窓のほとりにのぞかせている。
そしてその女は嫦娥のように美しい紅粉のよそおい、せんせんとほっそりとした白い手を窓に当てているのが目につく。
彼女は昔、歓楽街娼屋の娼女であったが、今は蕩子の妾妻となっている。
放蕩の男は出たまま帰る様子は全くない、妾女はひとり寝のさびしさに堪えがたいようすである。

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裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

4. 裊裊/嫋嫋 風がそよそよと吹くさま。長くしなやかなさま。

5. 藹藹 ① なごやかなさま。穏やかなさま。② 草木が盛んに茂るさま。

 

灼灼青軒女,泠泠高台中。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

6. 灼灼 明るく照り輝くさま。

7. 青軒 東の高楼の軒先。

 

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

6. 逸 「凌」と同義、秋の霜のきびしさにもまさっていること。

 

人生誰不別,恨君早從戎。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

 

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

7. 紺黛 共に眉を画く顔料。この詩は第三者の立場から思婦の情を叙したものと見たい。従って第八句の「君」を女の夫と見、以下の二句も女の心情を作者が代わって述べたものと見たい。