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玉臺新詠集 巻四 8.王融_ 48-1-2雜詩五首其二古意二首之二 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog11067

 

 

 8.王融_(王元長)

 

48-1-2雜詩五首其二古意二首之二

 

玉臺新詠集 訳注解説

 

 

漢文委員会 紀頌之Blog11069

 

 

 

作者:王融

 

 

雜詩五首 其一 古意二首 

其一

遊禽暮知反、行人獨不歸。坐銷芳草氣、空度明月輝

嚬容入朝鏡、思淚點春衣。巫山彩雲沒、淇上綠條稀

待君竟不至、秋雁雙雙飛。

其二

霜氣下孟津、秋風度函谷。念君淒已寒、當軒卷羅縠。

纎手廢裁縫、曲鬢罷膏沐。千里不相聞、寸心氛氳。

况復飛螢夜、木葉亂紛紛。

 

雜詩五首其二 詠琵琶

抱月如可明、懷風殊復清。絲中傳意緒、花裏寄春情。

掩抑有奇態、悽愴多好聲。芳袖幸時拂、龍門空自生。

 

雜詩五首其三 詠幔

幸得與珠綴、羃歷君之楹。月映不辭卷、風來輒自輕。

每聚金鑪氣、時駐玉琴聲。俱願致尊酒、蘭釭當夜明。

 

雜詩五首其四 巫山高

想象巫山高、薄暮陽臺曲。煙霞乍舒卷、蘅芳時斷續。

彼美如可期、寤言紛在属。撫然坐相思、秋風下庭綠。

 

雜詩五首 其一 古意二首 其一

(つがいの雁、をみて旅に出て戻らない夫についての意を述べたもの)

遊禽暮知反、行人獨不歸。

明るいとき、飛び、遊ぶ禽でも日暮れには、塒に帰るということを知っているのに、旅に出た夫は、いろんなことがあるだろうが、その身はいまだに帰ってこない。

坐銷芳草氣、空度明月輝

留守居のわたしは春の若草の香りは夫婦の約束のことであり、それもいつとはなしに消え失わせ、また、早くも秋になり、明月の光も空しく見すごしている。

嚬容入朝鏡、思淚點春衣。

朝、鏡に映るのは愁いのためのしかめ顔と姿がうつっているのを見ると、悲しみの涙が春衣に点々としたたりおちるのです。

巫山彩雲沒、淇上綠條稀

男女の情をいう巫山を彩る雲も今は消えて、楚王と神女との契りを偲ぶよすがもなく、淇水のほとりには緑の条もまばらとなって、そこに愛する人を見送ったという歌も遠い昔のこととなってしまう。
待君竟不至、秋雁雙雙飛。

それも、これも、君を待つことしかなにもできないわが身の上に起こることであり、また、秋空につがいの雁が二羽揃うて飛んでゆくのを見つめているのです

(雜詩五首 其の一 古意二首の其の一)

遊禽は暮に反るを知るも、行人は獨り歸らず。

坐ろに 芳草の氣を銷し、空しく明月の輝を度る

嚬容は朝鏡に入り、思淚は春衣に點ず。

巫山に彩雲沒し、淇上に綠條稀なり。

君を待つ竟に至らず、秋雁 雙雙として飛ぶ。

其二

(故郷を思い出すはずの秋風が吹いてきても、極寒の寒さの中でも、私のもとに帰ってこない、もう何も贈る気はしないし、私自身のことも何もする気にはなれないと詠う)

霜氣下孟津、秋風度函谷。

孟津のほとりは霜の気が下り、函谷関には故郷を思い出させる秋風が吹きわたっていることでしょう。

念君淒已寒、當軒卷羅縠。

あなたは定めしぞっとするような寒さを身にしみ感じて居られると察っし、着物を縫おうと軒ばでうすぎぬの服地を巻き初めました。

纎手廢裁縫、曲鬢罷膏沐。

だけど、気がすすまぬままに、かよわい手での針仕事をやめてしまい、また、ゆがんだ髪を洗うこともせず、髪膏さすことも怠っているのです。

千里不相聞、寸心氛氳。

千里も遠く離れたあなたからは何のお便りも聞かしていただけず、わたしの胸はうつうつとふさがりもつれて何も手につきません。

况復飛螢夜、木葉亂紛紛。

ましてこの螢の飛びかう夜、木の葉がはらはらと乱れ散るのを眺めてはわびしきにたえることはできません。

(雜詩五首 其の一 古意二首の其の二)

(二)(霜気孟津に下る)

霜気 孟津に下り、秋風函谷をわたる。

念う 君が淒として 已に寒からんことを、軒に當りて 羅縠を卷く。

纎手 裁縫を廢し、曲鬢 膏沐を罷む。

千里 相い聞えず、寸心 として氛氳たり。

况んや 復た 飛螢の夜、木葉 亂れて 紛紛たるや。

秦州成都襄陽洛陽 黄河中流域 漢水流域
 

 

《雜詩五首其一 古意二首其一》現代語訳と訳注解説

雜詩五首 其一 古意二首 

其二

霜氣下孟津、秋風度函谷。念君淒已寒、當軒卷羅縠。

纎手廢裁縫、曲鬢罷膏沐。千里不相聞、寸心氛氳。

况復飛螢夜、木葉亂紛紛。

 

〔下し文〕

(雜詩五首 其の一 古意二首の其の二)

(二)(霜気孟津に下る)

霜気 孟津に下り、秋風函谷をわたる。

念う 君が淒として 已に寒からんことを、軒に當りて 羅縠を卷く。

纎手 裁縫を廢し、曲鬢 膏沐を罷む。

千里 相い聞えず、寸心 として氛氳たり。

况んや 復た 飛螢の夜、木葉 亂れて 紛紛たるや。

 

〔現代語訳〕

(故郷を思い出すはずの秋風が吹いてきても、極寒の寒さの中でも、私のもとに帰ってこない、もう何も贈る気はしないし、私自身のことも何もする気にはなれないと詠う)

孟津のほとりは霜の気が下り、函谷関には故郷を思い出させる秋風が吹きわたっていることでしょう。

あなたは定めしぞっとするような寒さを身にしみ感じて居られると察っし、着物を縫おうと軒ばでうすぎぬの服地を巻き初めました。

だけど、気がすすまぬままに、かよわい手での針仕事をやめてしまい、また、ゆがんだ髪を洗うこともせず、髪膏さすことも怠っているのです。

千里も遠く離れたあなたからは何のお便りも聞かしていただけず、わたしの胸はうつうつとふさがりもつれて何も手につきません。

ましてこの螢の飛びかう夜、木の葉がはらはらと乱れ散るのを眺めてはわびしきにたえることはできません。

 

〔訳注解説〕

雜詩五首 其一 古意二首其二  作者:王融(王 元長)

(故郷を思い出すはずの秋風が吹いてきても、極寒の寒さの中でも、私のもとに帰ってこない、もう何も贈る気はしないし、私自身のことも何もする気にはなれないと詠う)

作者 王融(おうゆう、467 - 493年)は、中国南北朝時代、南斉の政治家・文学者。字は元長。本貫は琅邪郡臨沂県(現在の山東省臨沂市蘭山区)。六朝時代を代表する名門貴族出身。名門の出身に加えて文才にも優れ、南斉の皇族、竟陵王蕭子良の西邸に集った文人「竟陵八友」の1人に数えられ、同じく八友の仲間である沈約・謝朓らとともに「永明体」と呼ばれる詩風を生み出した。

 

霜氣下孟津、秋風度函谷。

孟津のほとりは霜の気が下り、函谷関には故郷を思い出させる秋風が吹きわたっていることでしょう。

孟津「盟津」とも書く。洛陽の東北に在る渡し場。0函谷洛陽の西にあたる関所、駅西省墓る。共に夫の現在の地方を指す。
秋風 蓴羹鱸膾:故郷を思う気持ちが強いこと。または、ふるさとの味という意味。秋風が吹いてきたことで、晉の張翰は、故郷の蓴菜の羹と鱸の膾のおいしい味を思い出し、なんで恋々と虚業にしがみついていることがあろうかと、辞職して故郷に帰ったという故事から。

『晋書―文苑伝・張翰』に、「翰因見秋風起、乃思呉中菰菜蓴羹鱸魚膾、曰、人生貴得適志、何能覊宦数千里以要名爵乎、遂命駕而帰」とある。

 

念君淒已寒、當軒卷羅縠。

あなたは定めしぞっとするような寒さを身にしみ感じて居られると察っし、着物を縫おうと軒ばでうすぎぬの服地を巻き初めました。

羅縠 ① うすものとこめ織。うすものの絹布。転じて、しなやかで立派な衣服。〔晉書‐石崇伝〕「颯纚羅縠、何応愛喜」② 竹の筒の内側についている薄い皮。

 

纎手廢裁縫、曲鬢罷膏沐。

だけど、気がすすまぬままに、かよわい手での針仕事をやめてしまい、また、ゆがんだ髪を洗うこともせず、髪膏さすことも怠っているのです。

 

 

千里不相聞、寸心氛氳

千里も遠く離れたあなたからは何のお便りも聞かしていただけず、わたしの胸はうつうつとふさがりもつれて何も手につきません。

氛氳 他本に「紛議」「気患」などと作るものもあるが、みな気のふさがりて、もやもやとしているさま。通常、気の盛んなさま。勢いのよいさまをいう。

 

况復飛螢夜、木葉亂紛紛。

ましてこの螢の飛びかう夜、木の葉がはらはらと乱れ散るのを眺めてはわびしきにたえることはできません。

 

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(二)(霜気孟津に下る)
霜気 孟津に下り、秋風函谷をわたる。

念う 君が淒として 已に寒からんことを、軒に當りて 羅縠を卷く。

纎手 裁縫を廢し、曲鬢 膏沐を罷む。

千里 相い聞えず、寸心 として氛氳たり。

况んや 復た 飛螢の夜、木葉 亂れて 紛紛たるや。