玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

閨怨詩

10和凝 (改)《巻六31柳枝三首其二 》『花間集』282全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6682

和凝  柳枝三首 其二  

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

(見送り、別れて、泣き腫らしたが、その後は、酔いつぶれ、淫らな声を出し、高級官僚、仙人にも愛嬌を振りまく。)その二。

風が寂しく吹き、薄絹のスカートが風にしずかに揺れ、金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。見送りがおわれば、涙で眉黛、化粧は崩してしまっても、そのままで、いつまでもなおさず、かさねて化粧をすることはない。それからというもの、閨で酔ってしまい、淫ら声を上げ、顔にポチポチを描いたように新しい化粧を施しているかのよう、こんどは、仙人をつかまえて、愛嬌を振り巻きつくしている。

10和凝 (改)《巻六31柳枝三首其二 》『花間集』282全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6682

 

 
  2015年9月28日 の紀頌之5つのBlog  
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  Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
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  孟郊 張籍          
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7毛文錫《巻五32何滿子一首》『花間集』233全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6437

毛文錫  河滿子  

紅粉樓前月照,碧紗外鶯啼。夢斷遼陽音信,那堪獨守空閨。

恨對百花時節,王孫綠草萋萋。

(秋には月明かりのもとで愛され、春には鶯が啼き、愛された、公孫は、北の守りに遼陽に行ったきり音沙汰ない、それでもただ待つだけ、春爛漫には恨みが増すと気持ちを詠う。)

秋には、頬紅を付けて寝殿前の庭に出れば月明かりに照らされる。春には東の緑色の枠の窓にうす絹が張られている窓辺の外には鶯が啼いて春を告げ、ささやき合う。そのお方は、はるか北の地遼陽に行ったままでそれ以来音信普通で夢は破れてしまい、どうしたってひとり、この寂しい閨を守っていくことに堪えねばならない。また、百花が花開く時期を迎えると、それを見るたびに恨む気持ちになってしまうが、王孫は緑の草草が成長する時期になったので、またどこかで、「嫁にするよ」と若草の様な娘に声をかけている。

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 魏承班15首 花間集8・9巻鹿虔扆6首 花間集9巻閻選8首 花間集9巻尹鶚6首 花間集9巻毛熙震29首 花間集9・10巻李珣39首 花間集10巻 
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妓女は買われてくると、歌舞や酒席での遊戯などを習い、少しでも怠けると仮母に激しく鞭打たれたり殴られたりし、成人に達すると客を取り銭を稼がされた。彼女たちは行動の自由がなく、平生は勝手に門を出ることもできなかった。平康里の妓女は僧が道でお経を講ずるのを最も待ち望んだ。僧が来ると、仮母に千文納めて機を見て外出し、半日間自由の空気を吸うことができたからである。

宴会や遊戯の席

妓女は平生、人に呼ばれて宴会や遊戯の席に侍ったり、あるいは家で客を接待したりした。毎年新たに進士の合格者が発表されると、彼らは盛んに平康里に泊って遊んだ。この時こそ彼女たちの最も多忙な時期であった。長安の妓女の大半は歌や触りといった技芸にそれほど熟達してはいなかったので、往々にしてさかんに客にふざけたりへつらったりした。普段は客席に侍り、話のあいづちをうったり、また客と寝て売春するのが主で、芸は補助的なものであった。こうした点が、地方の楽営妓女と違うところであり、また後世の娼妓と似ているところであった。客席に侍る料金は一般に一席あたり四環(鎧は銅銭の単位)であり、灯ともし時になるとその倍になった。新来の客は倍の料金を払った。新しく進士に合格した者が妓女を買う時は、慣例により一般の客よりも多くの花代を包まねばならなかった。値段は妓女の名声や地位によって決められた。平康里の名妓天水仙苛は少しばかり名声があり、貴公子劉雫が彼女を遊びに呼ぼうとしたが彼女はわざと断った。そこで劉軍は次々と値段を上げ、ついにかれこれ百余金を投じた。また、客は銭の支払いの他に絹布などを贈って礼晶とした。たとえば中央の官僚たちが鄭挙挙の家に集まって酒を飲む時には、座が盛りあがると客はそれぞれ彩給などを御礼に贈った。こうしたことは、客が自ら自由意志で行うことであった。

 

雛妓(半玉)の「初夜権」は高い値段で買い取らねばならなかった。南曲の張住住が成人になろうとした時、金持の陳小鳳は大金を出し「その元を取ろう」とした。彼女はすでに処女を失っていたが、手管を使って処女のごとく振舞って陳を騙した。陳は処女を得たと思い、さらに三緡(一緡は銅銭一千枚)を張家にやった。その他、買断という決まりもあった。つまり妓女が一人の客に独占されることであり、客が毎日仮母に一緒を払うと、この妓女はもう他の客をとれなかった。

 

少し有名な妓女はなじみの客を多くよぶことができたので、豪門や富貴の客から大量の銭と品物が仮母の懐に入った。これらの妓女の生活は一般にかなり裕福であり、賛沢ですらあった。また、ある妓女は仮母に大量の金を儲けさせたが、仮母はいぜんとして彼女にひどく辛くあたった。たとえば楊莱児は仮母にたっぷり金を儲けさせたが、仮母は彼女を虐待した。それで、莱児は身請けされて行く時、仮母を大いに罵り衣を払って去った。やっと鬱憤を晴らしたのである。下層妓女の収入はたいへん少なく、生活はきわめて苦しかった。張住住の家の場合は、抱えている二人の妓女が売れなかったので、置屋は没落し、雑貨を売って生活しなければならなかった。

教坊籍に入らない妓女は官府の統制下になかったので、客から身請けされ堅気となって嫁すことができた。「落籍」の費用は地位によって異なっており、先に述べた王福娘の請け値は 〝一、二百金″であった。これはだいたい中等の値段であり、妓女の標準の値段であった。唐代の小説『李娃伝』の主人公李姓は堅気になろうとして、二十年間の衣食代を自分の貯えた金の中から仮母に返し、身請けされた。この金額は決して少なくはなかったはずである。こうしたことは現実にはそう多いことではなかったであろう。なぜなら、かりに名高い妓女でも普通はこれほど多くのへそくりを工面することは難しかったからである。身請けの大部分は客が見初めたものであって、彼女たちの意志ではどうすることもできなかった。しかし、長安の妓女は総じて地方官妓に比べるといくらか主体性を持っていた。たとえば、王福娘は挙子(科挙受験生)の孫薬を見初め、彼に落籍を頼んだ。また、睦州刺史の柳斉物は名妓の矯陳を好きになった。彼女はそれに応えて「もし科挙に合格して錦帳三十枚をくださるなら、一生お仕えいたします」と答えた。柳斉物は果たして錦帳を数通りそろえて彼女を迎えにきたので、彼女は柳家に嫁いだ(『因話録』巻一。何はともあれ、無理に落籍されたり贈答の具に供されたりするのに比べたらずっとマシであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲『河滿子』六首

 

 

作者名/


初句

 

 

毛司徒文錫

巻五

河滿子一首

紅粉樓前月照

 

 

和學士凝(和凝)

巻六

河滿子二首 其一

正是破瓜年幾,

 

 

巻六

河滿子二首 其二

寫得魚牋無限,

 

 

孫少監光憲

巻八

河滿子一首

冠劍不隨君去,

 

 

毛秘書熙震

巻十

河滿子二首 其一

寂寞芳菲暗度,

 

 

巻十

河滿子二首 其二

無語殘粧澹薄,

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

河滿子

(秋には月明かりのもとで愛され、春には鶯が啼き、愛された、公孫は、北の守りに遼陽に行ったきり音沙汰ない、それでもただ待つだけ、春爛漫には恨みが増すと気持ちを詠う。)

紅粉樓前月照,碧紗外鶯啼。

秋には、頬紅を付けて寝殿前の庭に出れば月明かりに照らされる。春には東の緑色の枠の窓にうす絹が張られている窓辺の外には鶯が啼いて春を告げ、ささやき合う。

夢斷遼陽音信,那堪獨守空閨。

そのお方は、はるか北の地遼陽に行ったままでそれ以来音信普通で夢は破れてしまい、どうしたってひとり、この寂しい閨を守っていくことに堪えねばならない。

恨對百花時節,王孫綠草萋萋。

また、百花が花開く時期を迎えると、それを見るたびに恨む気持ちになってしまうが、王孫は緑の草草が成長する時期になったので、またどこかで、「嫁にするよ」と若草の様な娘に声をかけている。

 

(河滿子)

紅粉 樓前にあって 月照す,碧紗 外 鶯啼く。

夢斷 遼陽 音信,那ぞ獨り空閨を守るを堪えん。

恨むは百花時節に對し,王孫 綠草 萋萋たり。

 

 

『河滿子』 現代語訳と訳註

(本文)

河滿子

紅粉樓前月照,碧紗外鶯啼。

夢斷遼陽音信,那堪獨守空閨。

恨對百花時節,王孫綠草萋萋。

 

(下し文)

(河滿子)

紅粉 樓前にあって 月照す,碧紗 外 鶯啼く。

夢斷 遼陽 音信,那ぞ獨り空閨を守るを堪えん。

恨むは百花時節に對し,王孫 綠草 萋萋たり。

 

(現代語訳)

(秋には月明かりのもとで愛され、春には鶯が啼き、愛された、公孫は、北の守りに遼陽に行ったきり音沙汰ない、それでもただ待つだけ、春爛漫には恨みが増すと気持ちを詠う。)

秋には、頬紅を付けて寝殿前の庭に出れば月明かりに照らされる。春には東の緑色の枠の窓にうす絹が張られている窓辺の外には鶯が啼いて春を告げ、ささやき合う。

そのお方は、はるか北の地遼陽に行ったままでそれ以来音信普通で夢は破れてしまい、どうしたってひとり、この寂しい閨を守っていくことに堪えねばならない。

また、百花が花開く時期を迎えると、それを見るたびに恨む気持ちになってしまうが、王孫は緑の草草が成長する時期になったので、またどこかで、「嫁にするよ」と若草の様な娘に声をかけている。

 

(訳注)

河滿子

(秋には月明かりのもとで愛され、春には鶯が啼き、愛された、公孫は、北の守りに遼陽に行ったきり音沙汰ない、それでもただ待つだけ、春爛漫には恨みが増すと気持ちを詠う。)

公孫は、妓女が求める「買断」をして、囲い独占して遊んだ。妓女は一時であっても安心できる条件を求める。うまくいけば妾の末席でも花街の将来はないので喜ばしいことであった。

唐の教坊曲、花間集には河滿子は五首あり、毛文錫は一首所収。単調三十六字、三平韻6⑥6⑥6⑥の詞形をとる。

紅粉樓前月照  碧紗窓外鶯
夢斷遼陽音信  那堪獨守空
恨對百花時節  王孫綠草萋

○●○○●●  ●○○●○○

△●○○○△  △○●●△○

●●●○○●  △○●●○○

 

紅粉樓前月照,碧紗外鶯啼。

秋には、頬紅を付けて寝殿前の庭に出れば月明かりに照らされる。春には東の緑色の枠の窓にうす絹が張られている窓辺の外には鶯が啼いて春を告げ、ささやき合う。

○樓前 寝殿前の庭。

○碧紗 東の緑色の枠の窓にうす絹が張られている窓辺の外

 

夢斷遼陽音信,那堪獨守空閨。

そのお方は、はるか北の地遼陽に行ったままでそれ以来音信普通で夢は破れてしまい、どうしたってひとり、この寂しい閨を守っていくことに堪えねばならない。

○遼陽 遼陽は古代より遼東における中華帝国の中心であった軍事上の重要都市である。

遼陽 遼陽はかつて襄平と称し、この地方一帯を中国が支配する上での中心地となっていた。戦国時代には燕の遼東郡の中心地だった。秦は遼東郡の郡治をここに置き、前漢・後漢の頃に領土が東へ拡大した時期は玄菟郡に属した。404年、高句麗が襄平を占領し、遼東府と改名した。唐が高句麗を滅ぼし(麗唐戦争)て置いた安東都護府は、後に所在地を平壌から襄平に移している。907年建国の遼時代に遼陽と改名され、遼の副都(陪都)・東京遼陽府となった。遼の後の金も東京遼陽府を副都としている。この時期東京にいた皇族の烏禄は、第4代皇帝海陵王に反抗する勢力に擁立され海陵王を滅ぼし、第5代皇帝・世宗として即位、遼陽に白塔などを建設した。・陽:1 日。日の光。「陽光/斜陽・春陽・夕陽・太陽・朝陽・落陽」2 ひなた。山の南側。川の北側。「山陽・洛陽(らくよう)3 明るく暖かい。「陽春」4 うわべをいつわる。

 

恨對百花時節,王孫綠草萋萋。

また、百花が花開く時期を迎えると、それを見るたびに恨む気持ちになってしまうが、王孫は緑の草草が成長する時期になったので、またどこかで、「嫁にするよ」と若草の様な娘に声をかけている。

○王孫 1 帝王の子孫。また、貴族の子弟。2 ツクバネソウの別名。4枚の葉の中心部に黒い果実が付く様子を羽根つきの羽に例えたものであるが、ユリ科の植物としては似つかわしくない姿をしている。花の特徴: 茎先から花の柄を出し、先に淡い黄緑色の花を1つつける。 花には内花被片はなく、4枚の緑色の幅広い外花被片が垂れ下がる。 雄しべは8本である。 雌しべは1本で、先が4つに裂ける。

綠草萋萋 綠草は萌える愛という意味を持つ。萋萋:草木の茂っているさま。さいさい。ここでは数ある草草の中で選ばれ、嫁ぐ詩経のイメージを借り、どこかの娘にこえをかけているというほどの意味。

《詩経·周南·葛覃》

葛之覃兮、施于中谷。

維葉萋萋、黄鳥于飛。

集于灌木、其鳴嘴嘴。

葛の覃(の)びるや、中谷に施(うつ)る。

維(こ)れ葉 萋萋たり、黄鳥于(ここ)に飛ぶ。  

灌木に集(つど)ひ、其の鳴くこと嘴嘴(かいかい)たり。

 

葛之覃兮,旋于中谷。

維葉莫莫,是刈是煮。

為綺為谷,服之無厭。

葛の覃びるや、中谷に旋る。

維れ葉 莫莫たり、是れ刈り 是れ煮(に)て。

綺(ち)と為し谷(げき)と為し、之を服して厭(いと)ふことなし。

 

言告師氏,言告言歸。

薄汗我私,薄澣我衣。

害澣害否,歸寧父母。

言(われ)師氏に告げらる、言(ここ)に告げらる 言に歸(とつ)ぐと。

薄(しば)らく我が私を汗(あら)ひ、薄らく我が衣を澣(すす)がん。

害(いづ)れか澣(すす)ぎ 害れか否(しかせ)ざらん、歸(とつ)ぎて父母を寧(やす)んぜん。

 

葛のツルが伸びて、谷間を覆っている、その葉は青々として、黄鳥が飛んでくるや、灌木に群がっては、皆々として鳴く

 

葛のツルが伸びて、谷間を覆っている、その葉は生い茂り、刈り取って煮て、糸となしても衣となしても、あるいは食べても飽きることがない

 

 わたしは先生から告げられました、この家に嫁ぐのだと告げられました、だから身を洗い、着ている衣も洗いましょう、どれを洗いどれを洗わぬか良く考えましょう、立派な嫁になって両親を安心させてあげましょう

7毛文錫《巻五14贊浦子一首》『花間集』215全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6347

毛文錫  贊浦子  

錦帳添香睡,金鑪換夕薰。懶結芙蓉帶,慵拖翡翠裙。

正是桃夭柳媚,那堪暮雨朝雲。宋玉高唐意,裁瓊欲贈君。

(若くて美しい妃嬪が寵愛を失って、物憂げな毎日を過ごす、高唐の賦のように、同じ化身するなら、佩び玉に化身できたらと詠う。)錦のとばりが垂れ、香りが広がるなかに伴って眠る。黄金の香炉には、夕方には新しい香と交換し燻らせている。物憂げに芙蓉柄の帯を結んでいるし、翡翠の飾りのスカートをだるそうに引きずっている。まさに、このうら若き妃嬪の美しさを詩経に言う「桃のみずみずしいとき」であり、若々しい柳葉の眉もくっきりとしている。それなのにどうして「朝雲暮雨」ではなく、夕暮れに雨のように涙を流し、朝には雲となって物憂げにするという、そんな生活に堪えている。宋玉の「高唐賦」に言う、雨となり雲となってまじわることを思い続けるけれど、それがかなわぬなら、瓊玉に化身し、佩び玉飾りに裁縫してとどける。そうしたら別れなくてもずっと一緒にすごせる。

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毛文錫(毛司徒文錫)    贊浦子一首

毛文錫(生卒年未詳)、字を平珪と言い、南陽(今の河南省南陽)の人。十四歳で進士に及第し、前蜀の王建に仕え、司徒に任じられ、毛司徒と呼ばれた。その後、前覇が亡びると、後主の王衍に従って後唐に降り、さらに後蜀に仕え、欧陽烱、閻選、鹿虔扆、韓琮らと詞をもって後蜀の孟昶に奉仕し「五鬼」と称された。著書に『前局紀事』二巻、『茶譜』一巻がある。毛文錫の詞は大多数が男女の離別の情や傷惜春の情を詠ったものであるが、中には功名富貴を主張したものや、辺境の戦を詠ったものもある。『花間集』には三十一首の詞が収められている。

 

 

贊浦子

(若くて美しい妃嬪が寵愛を失って、物憂げな毎日を過ごす、高唐の賦のように、同じ化身するなら、佩び玉に化身できたらと詠う。)

錦帳添香睡,金鑪換夕薰。

錦のとばりが垂れ、香りが広がるなかに伴って眠る。黄金の香炉には、夕方には新しい香と交換し燻らせている。

懶結芙蓉帶,慵拖翡翠裙。

物憂げに芙蓉柄の帯を結んでいるし、翡翠の飾りのスカートをだるそうに引きずっている。

正是桃夭柳媚,那堪暮雨朝雲。

まさに、このうら若き妃嬪の美しさを詩経に言う「桃のみずみずしいとき」であり、若々しい柳葉の眉もくっきりとしている。それなのにどうして「朝雲暮雨」ではなく、夕暮れに雨のように涙を流し、朝には雲となって物憂げにするという、そんな生活に堪えている。

宋玉高唐意,裁瓊欲贈君。

宋玉の「高唐賦」に言う、雨となり雲となってまじわることを思い続けるけれど、それがかなわぬなら、瓊玉に化身し、佩び玉飾りに裁縫してとどける。そうしたら別れなくてもずっと一緒にすごせる。

 

贊浦子

錦帳 香を添えて睡り,金鑪 夕に換えて薰る。

芙蓉の帶を懶結し,翡翠の裙を慵拖す。

正に是れ 桃夭 柳媚なり,那んぞ 暮雨 朝雲に堪えん。

宋玉 高唐の意,瓊を裁し 君に贈らんと欲す。

 

 

『贊浦子』 現代語訳と訳註

(本文)

贊浦子

錦帳添香睡,金鑪換夕薰。

懶結芙蓉帶,慵拖翡翠裙。

正是桃夭柳媚,那堪暮雨朝雲。

宋玉高唐意,裁瓊欲贈君。

 

(下し文)

贊浦子【さんほし】

錦帳 香を添えて睡り,金鑪 夕に換えて薰る。

芙蓉の帶を懶結し,翡翠の裙を慵拖す。

正に是れ 桃夭 柳媚なり,那んぞ 暮雨 朝雲に堪えん。

宋玉 高唐の意,瓊を裁し 君に贈らんと欲す。

 

(現代語訳)

(若くて美しい妃嬪が寵愛を失って、物憂げな毎日を過ごす、高唐の賦のように、同じ化身するなら、佩び玉に化身できたらと詠う。)

錦のとばりが垂れ、香りが広がるなかに伴って眠る。黄金の香炉には、夕方には新しい香と交換し燻らせている。

物憂げに芙蓉柄の帯を結んでいるし、翡翠の飾りのスカートをだるそうに引きずっている。

まさに、このうら若き妃嬪の美しさを詩経に言う「桃のみずみずしいとき」であり、若々しい柳葉の眉もくっきりとしている。それなのにどうして「朝雲暮雨」ではなく、夕暮れに雨のように涙を流し、朝には雲となって物憂げにするという、そんな生活に堪えている。

宋玉の「高唐賦」に言う、雨となり雲となってまじわることを思い続けるけれど、それがかなわぬなら、瓊玉に化身し、佩び玉飾りに裁縫してとどける。そうしたら別れなくてもずっと一緒にすごせる。

 

(訳注)

贊浦子

(若くて美しい妃嬪が寵愛を失って、物憂げな毎日を過ごす、高唐の賦のように、同じ化身するなら、佩び玉に化身できたらと詠う。)

唐教坊曲名。別名《普子》。『花間集』には毛文錫一首のみ所収。双調四十二字、前段二十字四句二平韻二仄韻、後段二十二字四句二平韻二仄韻で、❺⑤❺⑤/❻⑥❺⑤の詞形をとる。

錦帳 添香  金鑪 換夕
懶結 芙蓉  慵拖 翡翠
正是 桃夭 柳  那堪 暮雨 朝
宋玉 高唐  裁瓊 欲贈

●●○○●  ○○●●△

●●○○●  ○△●●○

△●○△●●  △○●●○○

●●○○●  △○●●○

 

錦帳添香睡,金鑪換夕薰。

錦のとばりが垂れ、香りが広がるなかに伴って眠る。黄金の香炉には、夕方には新しい香と交換し燻らせている。

 

懶結芙蓉帶,慵拖翡翠裙。

物憂げに芙蓉柄の帯を結んでいるし、翡翠の飾りのスカートをだるそうに引きずっている。

拖 ①(重いものを)ずるずる引っ張る,引きずる,引く.他拖着疲倦的身体回到家里。=彼は疲れた体を引きずって家まで。

懶・慵 物憂げにする。物ぐさい ・ ぐうたら ・ 怠惰 ・ もの臭い ・ 気だるい ・ 気怠い・ 不精ったらしい ・ 物臭 ・ 不まじめ

 

正是桃夭柳媚,那堪暮雨朝雲。

まさに、このうら若き妃嬪の美しさを詩経に言う「桃のみずみずしいとき」であり、若々しい柳葉の眉もくっきりとしている。それなのにどうして「朝雲暮雨」ではなく、夕暮れに雨のように涙を流し、朝には雲となって物憂げにするという、そんな生活に堪えている。

桃夭 《「詩経」周南・桃夭から。嫁ぐ若い女性の美しさを桃のみずみずしさにたとえた語》女性の婚期。嫁入りどきをいう。

桃之夭夭、灼灼其華。之子于歸、宜其室家。

桃之夭夭、有粉其實。之子于歸、宜其家室。

桃の夭夭たる、灼灼たり其の華。この子ここに歸【とつ】がば、其の室家に宜しからん。

桃の夭夭たる、粉たり其の實。この子ここに歸がば、其の家室に宜しからん。

柳媚 形容春天綠柳成蔭、繁花似錦的景象。

―化粧―

唐代の女性は、化粧にたいへん気をつかった。普通は、顔、胸、手、唇などに白粉や頬紅をつけ、また肌を白くし、あるいは艶やかにしたが、それ以外に眉を画くことをことのほか重視した。眉毛の画き方はたいへん多く、玄宗は画工に「十眉図」を描かせたことがあり、それらには横雲とか斜月などという美しい名称がつけられていた(『粧楼記』)。ある人は、唐代の女性は眉毛の装飾に凝り、それはいまだかつてなかった水準に達したと述べている。その他、彼女たちは額の上に黄色の粉を塗り、それを「額黄」「花蕊」「蕊黄」といった。また、金箔や色紙を花模様に切り抜いて両眉の間に貼るのが流行り、「花細」、「花子」などと呼んだ。その他、両頬に赤、黄の斑点、あるいは月や銭の図柄を貼るケースもあり、これは「粧靨」靨はえくぼの意)といった。

唐の玄宗皇帝が画工に命じて描かせた《十眉図》に見られるように,鴛鴦眉(八字眉),小山眉(遠山眉),五嶽眉,三峯眉,垂珠眉,月稜眉(却月眉),分稍眉,涵烟眉,払雲眉(横烟眉),倒暈眉の10種類であった。唐の末期には〈血曇粧〉といって目の縁を赤紫に彩った化粧がはやった。

暮雨朝雲 宋玉高唐の賦に言う「朝雲」は、朝の雲。「暮雨」は、夕暮れの雨。男女の契りのたとえと逆になっていることは、泣いて過ごし、夢に思うだけの生活をすること。

 

宋玉高唐意,裁瓊欲贈君。

宋玉の「高唐賦」に言う、雨となり雲となってまじわることを思い続けるけれど、それがかなわぬなら、瓊玉に化身し、佩び玉飾りに裁縫してとどける。そうしたら別れなくてもずっと一緒にすごせる。

宋玉「高唐賦」 楚の懐王が高唐で遊んですごした時、夢の中に女が現れて王と情を交これは、『文選』のに見える話に由来している。「雲雨巫山」一巫山之夢」ともいう。

裁 ① 布を断ち切る。「裁断・裁縫」② 是非善悪を判断して決める。処理する。「裁定・裁判/決裁・親裁・制裁・総裁・仲裁・独裁」3 外見。「体裁」4 裁縫のこと。「

 ① たま。「瓊玉」② 玉のように美しい。「瓊筵(けいえん)・瓊姿」

楚の懐王がみた夢を題材にした宋玉の「高唐賦」に登場する。その内容は巫山の神女が懐王と夢の中で出会い、親しく交わるというものである。なかでも、朝には雲に、夕方には雨になって会いたいという神女の言葉が有名となり、巫山雲雨や朝雲暮雨など男女のかなり親密な様子を表す熟語が生まれた。この故事を題材とした詩に劉禹錫の「巫山神女峰」がある。

・宋玉『高唐賦』「昔者楚襄王與宋玉遊於雲夢之台,望高之觀,其上獨有雲氣,兮直上,忽兮改容,須臾之間,變化無窮。王問玉曰:“此何氣也?”玉對曰:“所謂朝雲者也。”王曰:“何謂朝雲?”玉曰:“昔者先王嘗遊高唐,怠而晝寢,夢見一婦人曰:‘妾,巫山之女也。爲高唐之客。聞君遊高唐,願薦枕席。’王因幸之。去而辭曰:‘妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨。朝朝暮暮,陽臺之下。’旦朝視之,如言。故爲立廟,號曰朝雲。」

・謁 おまいりすること。

謁巫山廟 薛濤  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-242-108-#98  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2592

巫山一段雲一首 毛文錫【もうぶんせき】  ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-372-8-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3407

13-18《玉樓春四首其四》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-471-13-(18) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3902

顧夐《玉樓春四首其四》時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

 

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玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 木蓮001


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや



其四

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

紫燕00
 


 


『玉樓春四首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

 


(下し文)

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

 


(現代語訳)

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

杏の花0055
 


(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 


其四

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいことだと詠う。)

 


拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春になって、見初められたのは、ツバメが水面をさあーと払うようなものであり、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去ってゆくというくらしをする、あの男は器楽曲を閨で奏でるのを聞き、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっている。それが燕が去るように秋にはこの部屋には来なくなる。

・曲檻 器楽曲を閨で奏でること。

・六扇 矩形の木枠の骨格に用紙または用布を貼ったもので、この細長いパネルを一扇といい、向かって右から第一扇、第二扇と数える。一隻六扇(六曲)が一般的で、各扇を革紐などでつなぎ、一扇ごとに縁をつけていた。

 


春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

時は廻って又春になって、あの男がこないので思いは募り、愁いで眉にしわを寄せ、心はくもる。春に着るみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になる。

・綺 綾の古名で,単色の紋織物をさす。中国では古く戦国時代にすでに〈綺〉の名称があり,《戦国策》鮑彪の注には〈綺は文様のある繒(かとり,上質の平絹)〉とある。また《漢書》地理志の顔師古の注に〈綺は今日いう細かい綾〉とあり,元の《六書故》に,綺は彩糸で文様を織りだした錦に対し,単色で文様をあらわした織物であることが記されている。現存する作例,例えば馬王堆1号漢墓その他の出土例から古代の綺の特色を見ると,ほとんどが平地の経の浮紋織,あるいは平地の経綾の紋織になっている。

四川地方における絹織物

・薦 マコモ植物名。 (1)マコモやわらで織った筵(むしろ) (2)マコモの古名。 「三島江の入江の―をかりにこそ/万葉 2766 (3)「薦被(こもかぶ)(2)」の略。

 


話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

別離の時の話にしても、浮気心が過ぎることにしてもあの人と実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て頬をつたい痕を残す。そして涙の後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

 


鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

重しのようにその場に長く居続け、朝早くから、ただ一人夕暮れまで立ち尽くしている。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

・鎮 ① 上に置いて押さえる物。重し。 〘仏〙 古代に法華寺などのいくつかの寺において,三綱の上にあって一寺を統轄する僧職の名称。
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13-17《玉樓春四首 其三》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-470-13-(17) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3897

顧夐《玉樓春四首 其三》 あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

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13-17《玉樓春四首 其三》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-470-13-(17)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3897




玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 木蓮001


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。


『玉樓春四首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

(下し文)

(玉樓春四首其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや。


(現代語訳)

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。


(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首


其三

(素敵な初秋に素敵な夜を過ごしたのはもう随分昔のこと、昔の日々を思い出しては涙を無出している女は、男の若い新しい女のもとにいるだろう男との思いを忘れることはない。)


月皎露華
影細,風送菊香粘繡袂。

月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

・皎 月の光が白く見えるさま。また 、白くて清らかなさま。

 

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。
ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。

・博山炉  中国の香炉の一種で,豆(とう)形の火皿に先端のとがった山形の蓋をもつ。承盤をともなうものも多く,これは海中に浮かぶ神山にたとえたとみられ,神仙道との関係がうかがわれる。戦国末期にあらわれ,漢代に盛行し,青銅製品には金象嵌をほどこした華麗なものがある。江南では東晋,南朝代に青磁製のものがみられる。南北朝代には仏教徒も用い,仏像の台座正面や供養者の持物にあらわされた。隋・唐代には山形の蓋が蓮華をかたどった緑釉陶もつくられた。


懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの布団も物憂いに広げられていて、顔にはぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

・篸 本体部分が竹で作られている簪。

・菱花【りょうか】1 ヒシの花。2 《裏面に多くヒシの花を鋳るところから》 金属製の鏡。ここでは菱花鏡をいう。


良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もう随分そんなできごとはなくなってしまった。この女にはどんな計画もありはしないが、男はきっとどこかの若い色香の誰かに狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

 

耍壻 婿を手玉に取るというほどの意。耍【し】からかう。もてあそぶ。(1) 操る(2) 発揮する,弄する(3) 《方》遊ぶ (1) ぺらぺらしゃべる.(2) 口先だけうまいことを言う.【婿・壻・聟】むこ. . (親からみて)娘の夫。 . 娘の夫として家に迎える男。 . 結婚する相手の男。は なむこ。

春爛漫の美女007

杏の花01



ところが今は、神仙三山の香炉には冷たい水が張られていて、水没しかけている。悔しい思いは黄金で飾られた閨の扉が一日中閉じられたままなのだ。


月の光が庭に挿し、露にぬれた花弁をきらめかしていて、窓に女の華奢な影を映している。菊の香りが風に乗って届いてきて、二人で交わった後の少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

13-16《玉樓春四首其二》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-469-13-(16) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3892

顧夐《玉樓春四首其二》今は、香が消え、鳳凰の刺繍の幃の内は寂しさが漂う。誰も来ない高楼の檻の中だけで、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか



2014年3月14日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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13-16《玉樓春四首其二》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-469-13-(16)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3892

 

 

玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

海棠花021
 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

 

(下し文)

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

(現代語訳)

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

錦雞鳥00
 

(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 

其二

(あれほど女の体を求めてくれ、鸚鵡のように耳元で語り合ったのに、春を過ぎて、歳を重ねた女は、閨の部屋が檻の中で過ごす鸚鵡が籠でくらす様なもので鳴きぬれる日々を過ごすのを詠う。)

 

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑が繁り、高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の日に、風がそよいで萌える春草を軽くなでてゆく。

○柳・春・雨・細・風・輕・煙・草・軟 性行為を連想させる語である。柳は男性、雨は女性、柳が揺れ、草が揺れると、仲良かったころの男女を表現するもの。

 

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

女のいる鮮やかな色の壁の座敷には鸚鵡のように彫刻で飾られた籠のような閨で話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお二人合体している。

○金粉小屏猶半掩 金の白粉は花鈿に使用されたもので、閨の二人の行為を連想させる語である。 花鈿: 仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。半掩:閨の二人の行為をいい、顧夐『甘州子五首其四』「露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。」の「鎮眉心」という表現と同様の意味になる。 鎮眉心:上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

 

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂しさが漂っている。誰も来ない高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話ができない、あの人のことを思い、愁いの心さえも遠い日のことなのか。

倚檻 この時代の女性は自分の意志で何処かに行くことはできない。歳を重ねるとその閨だけの生活になってしまう。この二句は、女の寂しい様子をいうものである。

 

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、私の心を奪ったあの阮郎はどこにいったのか、これだけ思いつづけているのをほったらかしにし続けるのだろうか。もう長い間、泣かせ続けていて、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来はしないのだ。

○恨郎/阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。しかし、もはや、怨みにしか思えない男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。

白芷00
 

13-15《玉樓春四首其一》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-468-13-(15) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3887

顧夐《玉樓春四首其一》それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 


2014年3月13日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(30)(建章宮の池)#12-2 文選 賦<114―(30)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1067 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3883
孟浩然 詩 index李白詩index謝霊運 詩 index司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》揚雄 《 甘泉賦 》 ●諸葛亮(孔明)出師表
曹植(曹子建)詩 65首 index文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固)●張衡『西京賦』●古詩十九詩 無名氏●女性
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・李商隠詩 (1) 136首の75首・李商隠詩 (2) 135首の61首●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首
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index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首index-13 821年~822年 55歳 22首index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首韓愈 哲学・儒学「五原」賦・散文・上奏文・碑文など
孟郊張籍    
●杜甫の全作品1500首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
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13-15《玉樓春四首其一》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-468-13-(15)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3887

曉鶯001
 

 

玉樓春四首

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

 

其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

tsuki04
 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文) 玉樓春四首

其一

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

 

(下し文)

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

 (現代語訳)

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

野鴨0121
 

(訳注)

玉樓春四首

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

花間集『玉樓春』七首

牛嶠(牛給事嶠)

玉樓春一首

顧夐(顧太尉

玉樓春四首

魏承班(魏太尉承班)

玉樓春二首

 

其一

(貴公子にもてあそばれた妾が近くの高楼に行っていて自分の所にはきてくれない夜の嘆きを詠う。)

 

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

月が高くあがって高殿を照らし、春の夜は短く速く過ぎる、さーつと風は抜けてゆき、庭のみぎりの竹を揺らす。

春漏促 春の夜がふけてゆく。漏は水時計。ここでは時間を表す。

颯颯 さーつと風が通り抜ける音。この二句は眠れぬままに過ごす様子をいう。

 

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

あの人がくれた鴛蔦模様の掛け布団の中、浅い眠りに、風の音におどろいて夢が覚めた時、途切れ途切れに聞こ得てくる笛と琴の聞き覚えのある調は何処の高殿からの楽の音でしょうか。

鴛被 オシドリ模様の掛け布団。

 

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの貴公子はあちこちの女に手を出して帰ってこないことです、妾は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書くだけなのです。

惆悵:うらめしい。うらみがましい。

『淸平樂』

野花芳草,  寂寞關山道。

柳吐金絲鶯語早,惆悵香閨暗老。

羅帶悔結同心, 獨凭朱欄思深。

夢覺半床斜月, 小窗風觸鳴琴。

淸平樂 () 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-261-5-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2687


『荷葉杯』

記得那年花下。 深夜。

初識謝娘時。

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

惆悵曉鶯殘月。 相別。

從此隔音塵。

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

荷葉杯 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672


『應天長 之二』韋莊

別来半歳青書絶、一寸離腸千萬結。

難相見。易相別、又是玉楼花似雪。

暗相思、無虚説、惆悵夜来煙月。

想得此時情切、 涙沾紅袖

小樓高閣謝娘家。

暗想玉容何所似、一枝春雪凍梅花、

應天長 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-257-5-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667


『歸國遙』 韋荘

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

南望去程何許、問花花不語。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

歸國遙 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

韋荘『菩薩蠻 一』

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

殘月出門時。美人和涙辭。

琵琶金翠羽。絃上黄鶯語。

勸我早歸家。綠窗人似花。

菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

少年:若者。年若い者。唐詩で「少年」といえば、王維 少年行
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。
李白 17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。
杜甫 少年行

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。
不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。
 
王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

『少年行』 

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。

不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。

少年行 杜甫 蜀中転々 杜甫 <501  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2695 杜甫詩1000-501-733/1500

 

両蛾撰細線 細い翠の眉を肇める。両蛾は蛾の触角に似せて措いた二本の眉。美しい曲線を描いた女性の眉を言う。両の字は眉が左右二本であることから付けられている。贋は集める。ここでは悲しみに眉ねを寄せる、肇めるの意。細線は眉が細く緑色をしていること。

 

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

寝つけぬままに、夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって囁き交わす。春も終わりころになると夜は短くなり、帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

○帳 蝋燭の明かりを反射させて牀全体を明るくする。夜を迎えるマナーとして、蝋燭が秋だと夜明け前に消えてしまうが、春の夜は日ごとに短くなる。一人待つ女のようすをあらわす語である。紅燭は二人で夜を過ごすためのものであること。
海棠花05
 

13-14《甘州子五首其五》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-467-13-(14) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3882

顧夐《甘州子五首其五》 女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

2014年3月12日の紀頌之5つのブログ
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13-14《甘州子五首其五》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-467-13-(14)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3882



甘州子五首 其一

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

(仙郷のような女の里で劉郎・阮郎として過ごした様子を詠う。)

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

男はかつて劉郎とか、阮郎とよばれ、仙界の里を訪れたこともあったのです。洞穴の奥深い所に案内され、この時こそ最高と思って過ごしたものです。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んではいった。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続けたのです。

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえて來るのに怯えるようになるのです。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。
 

 其四

(桃の花のもとで宴会をし、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入る閨を詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林の奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、甘州子の琴の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔い潰れる前に帰りついて靑い扉を閉めて閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は上にあり女の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した女と眉もここをも合体する。

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

 

其五

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

山枕上,燈背臉波橫。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

 


(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

 


 花蕊夫人006


『甘州子五首其五』 現代語訳と訳註

(本文) 甘州子五首其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。


(下し文)

(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

花間集02

(現代語訳)

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。



(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。


其五

(音楽を聴きながら、まだまだ若くて美しい女なのに、宴が終わって、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

女の紅いたたらのような火照った体は夜も更けてくると酔いはかなり回る、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされて肌は小金のように輝くようにうつくしい。

紅鑪 女の紅いたたらのような火照った体のことをいう。

調笙 笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる

敲拍 拍子木と鼓も敲れている

玉纖 小金のように輝くような肌。


小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平ら化に岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

山枕上,燈背臉波橫。

女は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

臉 (話し言葉に用い;頭の前面,額 からあごまでの部分を指し)顔.





13-11《甘州子五首 其二》顧太尉敻(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-464-13-(11) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3867

顧夐《甘州子五首 其二》 お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。


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杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首杜甫詩(2)752年;天平勝寶四年、41歳~754年;天平勝寶六年、43歳 73首(青年期・就活の詩) 杜甫詩(3)755年;天平勝寶七年、44歳~756年;至徳元年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首杜甫詩(4)作時757年;至徳二年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首
杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首杜甫詩(8)作時759年;乾元二年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首
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13-11《甘州子五首 其二》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-464-13-(11)  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3867

 

 

甘州子五首

其一

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

山枕上,私語口脂香。

(役所が引けて、西域地方から来た、お香の香りの女の閨に招かれ、秋の夜長を二人で過ごす。)

錦の帳の傍ら香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、屏風に照り映えて浮びあがり、御招きした閨に灯火きらめく。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

 

甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

紫燕00
杏の花0055
 

 

『甘州子五首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

 

 

(下し文)

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

(現代語訳)

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

 

(訳注)

甘州子五首

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

【解説】出会いの時もほかの女から浮気心であった。だから、素晴らしい夜を重ねてても、心配な気持ちは拭い去られなかった。それが現実になって、何処にいるのかわからなくなってしまい、年に一度も来てくれなくなる。何処にいるのか、遠きにある男を思う女性の恨みを詠う。

 

每逢 清夜與良晨,多悵望,足傷神。

お逢いするときは必ず清々しい夜でした、それに、素晴らしい夜明けを迎えたものです。でもそんな素晴らしい時間を過ごせばすごすごとに将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりしたのです。

恨望 将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺める。

足傷神 深く心を傷める。神は心のこと。

 

雲迷 水隔 意中人,寂寞 繡羅茵。

男の浮気心で、よその女にうつつをぬかし始めると天の川の水は隔てられてお慕いする人は河を渡ってこないことになるのです。閨の鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は誰もいなくて心が満たされず 、ものさびしい限りです。

雲迷 雲は男で、雨が女。『高唐の賦』ここでは、男の浮気心をいう。多雲雨:多情である。雲雨:男女の交情をいう。楚の襄王が巫山で夢に神女と契ったことをいう。神女は朝は巫山の雲となり夕べには雨になるという故事からきている。宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう

寂寞 1 ひっそりとして寂しいさま 。じゃくまく。2 心が満たされず にもの寂しいさま。

しとね【茵/褥】とは。意味や解説。座るときや寝るときに下に敷く物。しきもの。ふとん。

 

山枕上,幾點 淚痕新。

いつものように牀に横になるのですが、はらはらと落ちた涙の模様ができていて、今宵はそこにまた新しい模様が加わるのです。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。
美女画557
 

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顧夐《河傳三首其三》 とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

2014年3月6日

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花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

 

河傳三首 其一

(水辺の娼屋の女が帰ってこない男を思って詠う。)(河を題材にした悲しい三つの逸話 其の一)

鷰颺,晴景。

燕が舞い上がる季節が訪れ、春の盛りの景色、花が輝き鮮やかな景色になる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高い窓に日が射し、閨も暖かくなり、中庭内も暖かくなってくる、そこには鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花の簪が覆っている緑の黒髪を書き上げ耳をそばだて、物憂げに整えると、海棠の花が簾越しに、日が射し影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりにお香が断たれ、金糸の鸂鶒が残される。それからは音沙汰亡くなってしまった、心に思い浮かべることでもその時の事が思い出され、空しく思い出すだけなのだ。

東風,春正濃。

春を知らせる風が吹き始めても、春の色が萌えからまさに緑濃くなっていっても消息は分からない。

愁紅,淚痕衣上重。

その葉が赤く色づいても愁いの思いは続く、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残っている。

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

河傳三首 其二

(水際近くの娼屋の美しい女も富貴の者の愛妾でしかなく、やがては見向きもされない憐れなものであると詠う)

曲檻,春晚。

折れ曲がり奥まったところの水際の高楼に続く欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

翠に澄み切った緩やかな流れに波紋が細やかに広がり、緑に繁るしだれ柳の枝は柔らかに揺れている。花は露をためていて、杏の花が入り鮮やかに咲き誇る。

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

枝は茂り鶯は囀る。野の蕪はきれいに成長して切りそろえた様に頭を並べる。

直是人間到天上,堪遊賞,

こんなことが人の世の中のことが天上の出来事であるならまだしも、遊び事であり、鑑賞されることには耐えられない。

醉眼疑屏障,對池塘,

富貴の者は酔いつぶれた眼でいる。屏風や障子や幔幕で仕切られていることを疑いたくもなる。それは池の端の堤の所での事である。

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

れほどのうららかな春の光の中での出来事は人間として惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

 

(河傳三首 其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

其三

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

棹舉,舟去,

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

波光渺渺,不知何處,

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

倚蘭橈,無憀。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

 

其の三

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いて

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

roudai112
 

 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

(下し文)

其の三

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いてく。

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

 

(現代語訳)

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

 

(訳注)

河傳三首

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。双調五十一字、前段二十五字六句五仄韻、後段二十六字六句五仄韻で、❹❻❷❺❼❸❺❷❺の詞形をとる。

 DCF00048

其三

(港で見送る女たちが泣き叫ぶ声は猿の鳴き声て一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、もうあきらめていきていくしかない。港の女は何時も辛い別れをしている。)

 

棹舉,舟去,

とうとう、棹を挙げてあの人はここから船で去って行った。

 

波光渺渺,不知何處,

悲しみにくれ、遠くはるかなさきまで舟の後を追うと、波間に日が輝き、涙と波の輝きで、舟が見えなくなってしまった。あの人の行くところがどこだかわかりはしない。

渺渺 果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。

 

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いているように、同じような女たちが佇んでいて、思い慕って離れにくいのだ。春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。女たちも仕方なく立ち去って行った。

依依 依依恋恋をいう。恋い慕うあまり離れられないさま。「依依」は、思い慕って離れにくいさま。 また、木の枝などがしなやかなさまを指す。 「恋恋」は、思い焦がれていつまでもあきらめきれないさま。

鷓鴣 『南越志』「常に日に向ひて飛ぶ。飛びて数ば月に随ふ。蓋し正月の如きは一飛して止む()。霜露を畏れ、早晩出づること稀なり。時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ。古牋に云ふ、偃鼠は河に飲むも腹を満たして止み、鷓鴣は葉を銜ふるも才かに能く身を覆ふとは、此れの謂ひなり。臆前に白円点文有り、多く対ひて啼く、志は常に南に嚮ひ、北に徂くを思はず。」、「鷓鴣は東西に回翔すと雖も、然れども開翅の始め必ず先づ南に翥ぶ」とは、亦胡馬は北に嘶くの義なり。『本草』「鷓鴣は形は母雞に似たり。鳴きて鉤輈格磔と云ふ」と。『嶺表異録』「肉は白くして脆なり。味は雞雉に勝る」と。

「早晩出づること稀なり」とあるのは餌をとる姿が観察されたためだろう。「時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ」とは、シャコの地上で生活し樹上で眠るという習性を指していると考えられるが、陸佃は『荘子』の言を引き、シャコの慎み深さを指していると考えている。ここでは、一羽が鳴きはじめると近くにいるものもすぐにこれに加わるというシャコの習性をいう。

 

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

女の一生では恨み言であってもそれから離れなくてはいけないので、大江には嗚咽と泣き声がするものなのだ。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れのこの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

 

倚蘭橈,無憀。

きれいなお船の船べりに倚りかかって、何もしないでボーっとする。

蘭橈 お舟。舟の美称。蘭舟。木蘭で作った、かぢ。

『竹枝』  劉禹錫「日出三竿春霧消,江頭蜀客駐蘭橈。憑寄狂夫書一紙,住在成都萬里橋。」(日は 三竿を出で春霧消え,江頭の蜀客 蘭橈を駐む。狂夫に憑りて 書一紙寄す,成都 萬里橋に  住みて在り。)

 

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまたもやし、焦がそうと思う。

doteiko012
 

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和凝(898955)、字を成績と言い、鄆州の須昌(今の山東省東平の西北)の人。彼は幼い時から聡明で、早くから書物を学び、一読すれば常に大義に通じた。梁の義成軍節度使賀瓌に招かれて従事となったが、賀瓌が唐の荘宗との戦いに敗れると、彼一人が賀瓌に従った。賀瓌は和凝に対して、自分に従うのをやめて己の道を求めるように勧めたが、和凝は「男子たるもの、人の知遇を得ながら危難の際に恩に報いないのは、本意ではない」と言い、行動をともにし、追っ手を射倒して、賀瓌の命を救った。そこで、賀瓌は自分の娘を和凝に娶らせ、「和凝は将来重位に就くであろぅから、謹んで仕えるように」と子供らに諭した。そのために、和凝の名は一時に轟いた。彼は、梁、唐、晋、漢、周の五朝に仕え、多くの後進を導いたので、人々から広く慕われたと言う。和凝は若い時に好んで艶詞を作ったが、晋の宰相になると詞を回収して焼き捨てさせた。しかし、艶詞のために名を汚すことになり、契丹は晋に入朝すると、彼を曲子相公と呼んだと言う。和凝の詞は二十七首が伝わり、『花間集』 には二十首の詞が収められている。後周の顕徳二年(955)五十八歳で卒した。



木蓮001



 漁父 

(春の日釣り糸を垂れる風流人の隠遁者の目に映る、白にまつわる景色、ツガイの白鷺を見るにつけ、芙蓉の美人に引き寄せられる。)

白芷汀寒立鷺鷥,蘋風輕剪浪花時。

ヨロイグサの白い小さな花があつまって生えている冷たいき水際に白鷺が羽を広げ降り立った。白い小花の浮水草が渡る風にゆれ、さざ波起こる時よろい草も揺れ、驚いて白露が飛び上がる。

烟冪冪,日遲遲。

もやは立ち籠めのかすんだ向こうにはなまちがある、春の日はうららにさし、日一日と日が伸びる。
香引芙蓉惹釣絲。

蓮の花の香りは女妓の香、隠遁者は釣り糸を垂れているが、芙蓉の美人に引き寄せられる。

 

(漁父)

白芷の汀 寒くして鷺鷥 立つ、蘋風 軽く浪花を剪る時。

烟は 冪冪として、日は 遅遅たり。

香りは 引きて芙蓉 釣糸を惹う。

 

 

『漁父』 現代語訳と訳註

(本文)

漁父

白芷汀寒立鷺鷥,蘋風輕剪浪花時。

烟冪冪,日遲遲。香引芙蓉惹釣絲。

 

(下し文)

(漁父)

白芷【はくし】の汀【みぎわ】寒くして鷺鷥【ろし】立つ、蘋風【ひんふう】軽く浪花を剪る時。

烟【もや】は冪冪【べきべき】として、日は 遅遅たり。

香りは 引きて芙蓉 釣糸を惹【さそ】う。(芙蓉の香りは釣り糸を引き惹う)

 

(現代語訳)

(春の日釣り糸を垂れる風流人の隠遁者の目に映る、白にまつわる景色、ツガイの白鷺を見るにつけ、芙蓉の美人に引き寄せられる。)

ヨロイグサの白い小さな花があつまって生えている冷たいき水際に白鷺が羽を広げ降り立った。白い小花の浮水草が渡る風にゆれ、さざ波起こる時よろい草も揺れ、驚いて白露が飛び上がる。、

もやは立ち籠めのかすんだ向こうにはなまちがある、春の日はうららにさし、日一日と日が伸びる。蓮の花の香りは女妓の香、隠遁者は釣り糸を垂れているが、芙蓉の美人に引き寄せられる。

 

(訳注)

漁父

漁父は、漁歌子のまたの名。漁歌子は唐の教坊の曲名。漁歌子には、漁父の他に、漁父詞、漁父歌、漁楽の別名がある。『花間集』には和凝の漁父一首と顧夐の漁歌子一首が収められている。和凝衆の作は、単調二十七字、五句四平韻で、⑦⑦3③⑦の詞形をとる。

13-47 花間集第七巻 顧夐『漁歌子』

曉風清,幽沼綠,倚欄凝望珍禽浴。

畫簾垂,翠屏曲,滿袖荷香馥郁。

好攄懷,堪寓目,身閑心靜平生足。

酒盃深,光影促,名利無心較逐。

 

【解説】 隠遁者、風流者の漁父が釣り糸を垂れる水辺に、白芷と白鷺、白蘋とさざ波、もやとの日差し、白い花の香り、芙蓉と釣り糸の白、美人の白い肌、白という関連性で10種のものを織り込んでいる。そして、この画の向こう側に女妓の存在を感じさせる情景を詠う。末尾、垂れた釣り糸は蓮の香りに引き寄せられるかのように、風に吹かれてすーっと水面を移動する、の意。

白芷00白芷
 

白芷汀寒立鷺鷥,蘋風輕剪浪花時。

ヨロイグサの白い小さな花があつまって生えている冷たいき水際に白鷺が羽を広げ降り立った。白い小花の浮水草が渡る風にゆれ、さざ波起こる時よろい草も揺れ、驚いて白露が飛び上がる。、

白芷 1 ヨロイグサの漢名。また、その根。漢方で鎮痛・鎮静薬などに用いる。2 ハナウドの漢名。花ウド。水辺に生える。

鷺鷥 鷺に同じ。サギ。

 haqro04白鷺

烟冪冪,日遲遲。香引芙蓉惹釣絲。

もやは立ち籠めのかすんだ向こうにはなまちがある、春の日はうららにさし、日一日と日が伸びる。蓮の花の香りは女妓の香、隠遁者は釣り糸を垂れているが、芙蓉の美人に引き寄せられる。

烟冪冪 詔に霞むさま。

香引芙蓉惹釣糸 「芙蓉香引惹釣糸」(芙蓉の香りは釣り糸を引き惹う)が平灰の関係で語順が変わったもの。漁父は隠遁者、風流人であり、芙蓉は美人である。

白蘋005白蘋
 

花間集にはない詞であるが同じ時期であるから参照されたい。

 

徐積 『漁歌子』

水曲山隈四五家、夕陽煙火隔蘆花。

漁唱歇、醉眠斜。綸竿蓑笠是生涯。

(漁歌子)

水の曲 山の隈 四、五の家、夕陽の煙火蘆花を隔つ

漁唱歇【や】み、醉眠斜めなり。綸竿【りんかん】蓑笠【さりゅう】是れ 生涯。

 

水面が湾曲して入り組んでいるところや、山の折れ曲がって奥まったところに四、五軒の娼屋がある。夕日の中に、炊煙がアシの花の向こう側に騰がっている。

漁の歌声は、やんで。だんだんと酔って、徐々に眠りについている。釣り糸と釣り竿、蓑と笠が、生涯の命である。

 

徐積 1028年天聖六年~1103年崇寧二年、字は仲車。楚州山陽の人で、治平二年の進士。

徐積は若い頃から殺すことを戒め、蟻の群を見て踏まないよう気を使った。仏書を読んだことはないが、仏を論じれば的を得ていた。いつも一室に黙って座り、世の中とは関わり無いようであったが、天下の事を論じれば次から次へと倦むことは無かった。広東から変える途中の人が客としてやってきて徐積に会い、辺境の事を語った。徐積は山川の険しさ、堡塞の疎密さ番禺の搶手の利害について、まるで手元にあるが如く論じた。客は嘆息して言った。「家から出ないで天下のことを知るとはまさに徐公のことである」

      
 ID作品名作者 
  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
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和凝《柳枝三首 其三昔、愛し合った仲であっても、召されて天子おそばに上がった嫦娥のような元カノであっても、天子の声がかりの宮妓となれば、たとえ、天子に見向きも去らなくなったとしても逢うことはできない。それ以外の数多の妓女は一年に一回ならば会って一緒に過ごせる方法はあるものだ、率直な和凝の詩である。


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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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12 -19
柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777

 

 

柳枝三首 其一

(別れに送りだす無事を祈って柳を折るおまじないの詩)その一。

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。

 

柳枝三首 其二

(送りだし別れて、泣き腫らしたが、今では酔って淫らな声を出し、遊び人であっても可愛がってもらっているという)その二。

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

薄絹のスカートが風にしずかに揺れる金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。男を送り出して、涙で黛を崩してしまって、かおをしかめていまだに化粧をしなおすことはない。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

別れてからは、酔って閨に帰ってくると新しい若い女の化粧を施して淫ら声を上げてしまう。こんどは、遊び人の男をつかまえて愛嬌を振りまいてなすがままにされることになる。

 

柳枝三首 其三

(銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢いに来てくれるが、月の嫦娥には桂の樹がないので会いに行くことが出来ないと、棄てられた宮妓は逢いに来てくれるものも、方法がまったくないと詠ったもの)

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

カササギが川に並んで橋となってくれたのではじめてこれを渡ることが出来るが、その銀河ではカササギの鳴く声がうるさいでしょう。七夕の今夜、一年ぶりに訪れてくれたこの男とは自然に赤ちゃんが生まれてくる行為をなごやかにすることになる。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

今はここにはないけれどその昔には月の桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登れたのだ。それではどうして、月の里に行って、あの美しい女性の「嫦娥」を探すことが出来るのだろう。

 

(柳枝三首其の三)

鵲橋 初めて就きて 銀河に咽く,今夜 仙郎 自ら姓和す。

是にあらず 昔年 桂樹に攀るを,豈に能く月の裏 嫦娥を索めん。

 

 

『柳枝三首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

其三

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

 

(下し文)

(柳枝三首其の三)

鵲橋 初めて就きて 銀河に咽く,今夜 仙郎 自ら姓和す。

是にあらず 昔年 桂樹に攀るを,豈に能く月の裏 嫦娥を索めん。

 

(現代語訳)

(銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢いに来てくれるが、月の嫦娥には桂の樹がないので会いに行くことが出来ないと、棄てられた宮妓は逢いに来てくれるものも、方法がまったくないと詠ったもの)

カササギが川に並んで橋となってくれたのではじめてこれを渡ることが出来るが、その銀河ではカササギの鳴く声がうるさいでしょう。七夕の今夜、一年ぶりに訪れてくれたこの男とは自然に赤ちゃんが生まれてくる行為をなごやかにすることになる。

今はここにはないけれどその昔には月の桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登れたのだ。それではどうして、月の里に行って、あの美しい女性の「嫦娥」を探すことが出来るのだろう。

 

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(訳注)

其三

(銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢いに来てくれるが、月の嫦娥には桂の樹がないので会いに行くことが出来ないと、棄てられた宮妓は逢いに来てくれるものも、方法がまったくないと詠ったもの)

昔、愛し合った仲であっても、召されて天子おそばに上がった嫦娥のような元カノであっても、天子の声がかりの宮妓となれば、たとえ、天子に見向きも去らなくなったとしても逢うことはできない。それ以外の数多の妓女は一年に一回ならば会って一緒に過ごせる方法はあるものだ、率直な和凝の詩である。

 

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

カササギが川に並んで橋となってくれたのではじめてこれを渡ることが出来るが、その銀河ではカササギの鳴く声がうるさいでしょう。七夕の今夜、一年ぶりに訪れてくれたこの男とは自然に赤ちゃんが生まれてくる行為をなごやかにすることになる。

○鵲橋 李商隠『辛未七夕』「豈能無意酬烏鵲、惟與蜘蛛乞巧絲。」天上の恋人たちが会う為に、烏鵲が河をうずめて橋をかけてくれるということだが、せっかくの努力に酬いる気もないのであろう。ただ、地上の蜘蛛の五色の糸の七夕の飾り物や果物をお供えさせておくだけというのは、献身して働く者は放っておいて、権力を持ったものには厚遇しょうということなのか。

・烏鵲 七夕の夜、烏鵲が銀河の橋渡しをするという「鵲橋」伝説。鵲橋(しゃくはし、かささぎばし)とは、中国の伝説で旧暦の77日の七夕の日に天の川上にできる橋の名前である。この橋は織姫と彦星が出会うためにできることから、鵲橋とは男女が良縁で結ばれる事を意味する。『淮南子』からの引用とされている「烏鵲河を填めて橋を成し、織女を渡らしむ」という白孔六帖の文章が出典とされる。辛未七夕 李商隠紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 34 「辛未七夕」李商隠

仙郎【せんろう】五位の蔵人(くろうど)の唐名。仕事を捨てて仙女を求めている男。娼屋に來る男。「劉郎」「阮郎」「檀郎」潘郎」など、女遊びをするもの、妓女があこがれる男の名称である。

・阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉郎は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

 

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

今はここにはないけれどその昔には月の桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登れたのだ。それではどうして、月の里に行って、あの美しい女性の「嫦娥」を探すことが出来るのだろう。

○桂樹 桂は木犀など香木の総称。月に生えている伝説上の木。優れたものの喩として使われるが、ここは、月の中の桂の葉の香しいであろう匂いも実際にはとどかない。女が自分にて手の到かねものとなったという意味である。・青桂苑 青が五行思想で春を示す、桂は奥座敷の部屋の柱ほか材料であり、桂の植わる庭園は、屋外の情交の場所。1 カツラ科の落葉高木。山地に自生。葉は広卵形で裏面が白い。雌雄異株。5月ごろ、紅色の雄花、淡紅色の雌花をつけ、花びらはない。材を建築・家具や碁盤・将棋盤などに用いる。おかつら。かもかつら。2 中国の伝説で、月の世界にあるという木。

○嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。

李商隠『嫦娥』 
(嫦娥のように裏切った恋は後悔の念にきっと苛まれる。)
雲母屏風燭影深、長河漸落暁星沈。
半透明の雲母を一面に貼りつめた屏風に、ろうそくの影があやしく映っている。眠られぬ独り寝の床で、その揺らめく焔の影を眺めているうちに、夜はいつしか白らけはじめ、天の川は次第に傾いて光をおとし、薄明の中に暁の明星も沈んで消えてゆく。
嫦娥應悔倫塞薬、碧海青天夜夜心。
裏切られた心の痛み故に、夜のあけるまで、こうして星や月を眺めているのだ。あなたはいま何処にいるのだろうか。月の精である嫦娥は、夫の不在中に不思議な薬を飲み、その為に空に舞いあがったのだという。そのように、人間の世界を去った嫦娥は、しかしきっと、その薬をぬすみ飲んだ事をくやんでいるだろう。
青青と広がる天空、その極みなる、うすみどりの空の海原、それを眺めつつ、夜ごと、嫦娥は傷心しているに違いない。私を裏切った私の懐しき恋人よ。君もまた新らしい快楽をなめて、身分高い人のもとに身を寄せたことを悔いながら、寒寒とした夜を過しているのではなかろうか。

春爛漫の美女007
楊貴妃清華池002
 

芸妓について

妓女(ぎじょ)は、中国における遊女もしくは芸妓のこと。娼妓、娼女という呼称もある。歌や舞、数々の技芸で人々を喜ばせ、時には宴席の接待を取り持つこともあった。娼婦を指すこともある。また、道教の寺観にも娼婦に近い巫女がいた。この時代において、女性が男性と対等にできる唯一の場所であった。

もともとは国家による強制的な徴発と戦時獲得奴隷が主な供給源だったと考えられるが、罪人の一族を籍没(身分を落とし、官の所有とする制度)する方法が加わった。また、民間では人身売買による供給が一般的であった。区分すると以下の通り。

1.宮妓 2.家妓 3.営妓、4.官妓、5.民妓、6.道妓)

 

1 宮妓

皇帝の後宮に所属。籍没された女性や外国や諸侯、民間から献上された女性。后妃とは別に、後宮に置かれ、後宮での業務をし、技芸を学び、皇帝を楽しませた。道教坊で技芸を習得した女性もこれに含まれる。班婕妤・趙飛燕や上官婉児などのように后妃に取り立てられるものもいた。

2 家妓

高官や貴族、商人の家に置かれ、家長の妾姫となった。主人だけではなく、客を歓待する席でも技芸により、これをもてなす役目があった。官妓から、臣下に下賜されて家妓になるものもいた。始皇帝の母にあたる呂不韋の愛人や、西晋の石崇の愛妾である緑珠が有名。

3営妓

軍隊の管轄に置かれ、軍営に所属する官人や将兵をその技芸で楽しませた。蘇小小。唐代女流詩人の薛濤が有名。

4官妓

中央政府の道教観や州府の管轄に置かれた。実際は、妓楼や酒楼は個別に運営されており、唐代・長安の北里、明代・南京の旧院は、その代表的な色町である。唐代の天宝年間以降に彼女らを題材にして、多くの士大夫が詩文にうたい、妓女となじんだという記録が盛んになる。唐代はその活動は最大なものであった。

唐代女流詩人の魚玄機、明代の陳円円、李香君、柳如是が有名。

5民妓

民営の妓楼に所属した。売春だけを目的とした女性も含まれる。明代以降、官妓が衰退した後、大きな役割を果たすようになった。清代は上海に多くの民妓がいた。宋代の李師師が有名。

6.道妓

道教の祠に学問等していない娼婦に近いものが多かった。

 

妓館には、花や植物が植えられ、狆や鸚鵡が飼われ、香炉が置かれ、また、雲母屏風、山水画や骨董が飾られているところが多く、庭園風になっているものもあった。妓館は、互いに奇をてらい合い、提供される様々な香りが数里先まで漂ったと伝えられる。さらに、厨女(女料理人)が働いており、彼女らが料理する山海の珍味がすぐに作れるように準備されていた。旧院には商店もあり、客が妓女に贈るための高級品が置かれていた。また、茶を専門とする茶坊もあった。夜には、妓女による音楽が奏でられ、芝居が上演された。妓館の額もまた、名人の手になるものがいくつもあった。妓館には、他に下働きの下女と男衆が別にいた。

 

 楊柳枝001

 

溫助教庭筠(温庭筠)

楊柳枝八首

皇甫先輩松(皇甫松)

楊柳枝二首

牛給事嶠(牛嶠)

柳枝五首

張舍人泌(張泌)

柳枝一首

和學士凝(和凝)

柳枝三首

顧太尉(顧

楊柳枝一首

孫少監光憲(孫光憲)

楊柳枝四首

●溫助教庭筠(温庭筠)    楊柳枝八首

楊柳枝 (之一)

蘇小門前柳萬條,毵毵金線拂平橋。

不語東風起,深閉朱門伴舞腰。

 

楊柳枝 (之二)

金縷毵毵碧瓦溝,六宮眉黛惹香愁。

晚來更帶龍池雨,半拂欄杆半入樓。

 

楊柳枝 (之三)

禦柳如絲映九重,鳳凰窗映繡芙蓉。

景陽樓畔千條路,一面新妝待曉風。

 

楊柳枝 (之四)

織錦機邊語頻,停梭垂淚憶征人。

塞門三月猶蕭索,縱有垂楊未覺春。

 

楊柳枝 (之五)

兩兩黃色似色,枝啼露動芳音。

春來幸自長如線,可惜牽纏蕩子心

 

楊柳枝 (之六)

宜春苑外最長條,閑春風伴舞腰。

正是玉人腸處,一渠春水赤闌橋。

 

楊柳枝 (之七)

牆東禦路帝,須知春色柳絲黃。

杏花未肯無情思,何事行人最斷腸?

楊柳枝0007
 

楊柳枝 (之八)

館娃宮外城西,遠映征帆近拂堤。

系得王孫歸意切,不關芳草綠萋萋。

31

一巻

楊柳枝 之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-58-11-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1848

温庭筠

32

一巻

楊柳枝 之三 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-59-12-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1852

温庭筠

33

一巻

楊柳枝 之四 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-60-13-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1856

温庭筠

34

一巻

楊柳枝 之五 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-61-14-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1860

温庭筠

35

一巻

楊柳枝 之六 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-62-15-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1864

温庭筠

36

一巻

『楊柳枝 之七』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-63-16-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1868

温庭筠

37

一巻

『楊柳枝 之八』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-64-17-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1872

温庭筠

 

皇甫先輩松(皇甫松)

楊柳枝二首

楊柳枝二首  皇甫松

其一

春入行宮映翠微,玄宗侍女舞煙絲。

如今柳向空城綠,玉笛何人更把吹。

 

其二

爛熳春歸水國時,王宮殿柳絲垂。

黃鶯長叫空閨畔,西子無因更得知。

 

牛給事嶠(牛嶠)

柳枝五首

柳枝五首 牛嶠

其一

解凍風來末上青,解垂羅袖拜卿卿。

無端裊娜臨官路,舞送行人過一生。

 

其二

王宮裡色偏深,一簇纖條萬縷金。

不憤錢塘蘇小小,引郎松下結同心。

 

其三

橋北橋南千萬條,恨伊張緒不相饒。

金羈白馬臨風望,認得楊家靜婉腰。

 

其四

狂雪隨風撲馬飛,惹煙無力被春欺。

莫交移入靈和殿,宮女三千又妬伊。

 

其五

裊翠籠煙拂暖波,舞裙新染麴塵羅。

章華臺畔隋堤上,傍得春風爾許多。

 

張舍人泌(張泌)

柳枝一首

柳枝  張泌

膩粉瓊粧透碧紗,雪休誇。

金鳳搔頭墮鬢斜,髮交加。

倚著雲屏新睡覺,思夢笑。

紅腮隱出枕函花,有些些。

 

顧太尉(顧

楊柳枝一首

楊柳枝  顧夐

秋夜香閨思寂寥,漏迢迢。

鴛幃羅幌麝煙銷,燭光搖。

正憶玉郎遊蕩去,無尋處。

更聞簾外雨蕭蕭,滴芭蕉。

 

孫少監光憲(孫光憲)

楊柳枝四首

楊柳枝四首  孫光憲

其一

閶門風暖落花乾,飛遍江城江城雪不寒。

獨有晚來臨水驛,閑人多凭赤欄干。

 

其二

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。

恰似有人長點檢,着行排立向春風。

 

其三

根柢雖然傍濁河,無妨終日近笙歌。

驂驂金帶誰堪比,還共黃鶯不校多。

 

其四

萬株枯槁怨亡隋,似弔臺各自垂。

好是淮陰明月裏,酒樓橫笛不勝吹。
杏の花001
 

      
 ID作品名作者 
  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
 7六巻12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717和凝 
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 9六巻12 -9 河滿子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-436-12-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3727和凝 
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 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻12 -15 春光好二首 其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-442-12-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3757和凝 
 16六巻12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762和凝 
 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
 18六巻12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772和凝 
 19六巻12 -19 柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777和凝 
 20六巻12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782和凝 
      

12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772

和凝《柳枝三首其二》  薄絹のスカートが風にしずかに揺れる金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。男を送り出して、涙で黛を崩してしまって、かおをしかめていまだに化粧をしなおすことはない。別れてからは、酔って閨に帰ってくると新しい若い女の化粧を施して淫ら声を上げてしまう。こんどは、遊び人の男をつかまえて愛嬌を振りまいてなすがままにされることになる。
 

2014年2月18日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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張平子(張衡)《西京賦》(7)#2-4 文選 賦<114―(7)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1044 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3768
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772 

 

溫助教庭筠(温庭筠)

楊柳枝八首

皇甫先輩松(皇甫松)

楊柳枝二首

牛給事嶠(牛嶠)

柳枝五首

張舍人泌(張泌)

柳枝一首

和學士凝(和凝)

柳枝三首

顧太尉(顧

楊柳枝一首

孫少監光憲(孫光憲)

楊柳枝四首

 

柳枝三首 其一

(別れに送りだす無事を祈って柳を折るおまじないの詩)その一。

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。

 

其二

(送りだし別れて、泣き腫らしたが、今では酔って淫らな声を出し、遊び人であっても可愛がってもらっているという)その二。

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

薄絹のスカートが風にしずかに揺れる金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。男を送り出して、涙で黛を崩してしまって、かおをしかめていまだに化粧をしなおすことはない。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

別れてからは、酔って閨に帰ってくると新しい若い女の化粧を施して淫ら声を上げてしまう。こんどは、遊び人の男をつかまえて愛嬌を振りまいてなすがままにされることになる。

 

其三

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

pla024
 

『柳枝三首、其二』 現代語訳と訳註

(本文)

柳枝三首、其二

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

 

(下し文)

(柳枝三首、其の二)

瑟瑟として 羅裙 金縷の腰,黛眉 隈破して未だ重ねて描かず。

醉い來りて 咬損し 新たに花子し,仙郎を拽住し 盡く嬌を放たん。

 

(現代語訳)

(送りだし別れて、泣き腫らしたが、今では酔って淫らな声を出し、遊び人であっても可愛がってもらっているという)その二。

薄絹のスカートが風にしずかに揺れる金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。男を送り出して、涙で黛を崩してしまって、かおをしかめていまだに化粧をしなおすことはない。

別れてからは、酔って閨に帰ってくると新しい若い女の化粧を施して淫ら声を上げてしまう。こんどは、遊び人の男をつかまえて愛嬌を振りまいてなすがままにされることになる。

花鴨004
 

(訳注)

柳枝三首、其二

(送りだし別れて、泣き腫らしたが、今では酔って淫らな声を出し、遊び人であっても可愛がってもらっているという)その二。

唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とがあり、二十四首ある。表と詩を示す。単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

 

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

薄絹のスカートが風にしずかに揺れる金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。男を送り出して、涙で黛を崩してしまって、かおをしかめていまだに化粧をしなおすことはない。

・瑟瑟 1 風が寂しく吹くさま。2 波の立つさま。瑟瑟座【しつしつざ】仏像の台座の一。

 

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

別れてからは、酔って閨に帰ってくると新しい若い女の化粧を施して淫ら声を上げてしまう。こんどは、遊び人の男をつかまえて愛嬌を振りまいてなすがままにされることになる。

・咬損 みだらなこえをだしてしまう。

・花子 古代中国の、身分の高い女性の化粧の一つで、顔にポチポチを描くこと、花鈿を入れることをいう。仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

・儘從 なすがままに任せる。牟融の 「林下貧居甘困守,儘敎城市不知名。」や、和凝の「醉來咬損新花子,曵住仙郞儘放嬌。」に同じ。 ・伊:それ。これ。その。この。ここでは「片紅」を指す。

・拽住 捉まえる。捕まえる。
杏の花0055

      
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和凝《柳枝三首其一》 みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。


2014年2月17日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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柳枝三首 其一

(別れに送りだす無事を祈って柳を折るおまじないの詩)その一。

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。

 

其二

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

 

其三

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

 

 

『柳枝三首、其一』 現代語訳と訳註

(本文)

柳枝三首 其一

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

 

(下し文)

(柳枝三首 其の一)

碧を軟らかく瑤煙し送りし人に似る,花を映せば時に把み 翠蛾 嚬【しか】む。

青青として自ら是に 風 主に流れ,慢颭【まんせん】して金絲 洛神を待つ。

 

(現代語訳)

(別れに送りだす無事を祈って柳を折るおまじないの詩)その一。

みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。

 

 

(訳注)

柳枝三首 其一

(別れに送りだす無事を祈って柳を折るおまじないの詩)その一。

唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とがあり、二十四首ある。表と詩を示す。単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

 

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

みどりの色もまだやわらかいころ、春霞がただよい揺れている朝のはやい時間に見る人は送別したあの人の良く似ている。花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

○嚬 〔嚬める・顰める〕【ひそめる】(「眉をひそめる」の形で)眉の辺りにしわをよせる。不快な時や悲しい時の表情にいう。顔をしかめる。

○把 1 束ねたものを数えるのに用いる。2 射芸で、矢を数えるのに用いる。

 

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

柳の木は青々と茂り、そこに自然の内にかぜがまともにふきわたってくる。旅先でそんなこと、金糸の着物の裾を吹き上げてくるのを見受けると、洛水の傍で素敵な娘を待つことをしているだろう。

○慢颭 風が物をふるわせる。

○洛神 洛神、洛嬪(らくひん)は、古代中国の伝説に出てくる伏義氏の娘であり、水と川を司る洛水の女神。黄河の神・河伯の妻。黄河にそそぐ川の一つ・洛水(らくすい)と伊川(いせん)が合流するあたりに住んでいる。後に后羿(こうげい)が洛嬪を奪って結婚したという伝説でもある。あるいは、洛神の賦は兄嫁に対する恋慕を意味するものである。

「(らくしん)」

 杏の花01

溫助教庭筠(温庭筠)

楊柳枝八首

皇甫先輩松(皇甫松)

楊柳枝二首

牛給事嶠(牛嶠)

柳枝五首

張舍人泌(張泌)

柳枝一首

和學士凝(和凝)

柳枝三首

顧太尉(顧

楊柳枝一首

孫少監光憲(孫光憲)

楊柳枝四首

●溫助教庭筠(温庭筠)    楊柳枝八首

楊柳枝002
楊柳枝 (之一)

蘇小門前柳萬條,毵毵金線拂平橋。

不語東風起,深閉朱門伴舞腰。

 

楊柳枝 (之二)

金縷毵毵碧瓦溝,六宮眉黛惹香愁。

晚來更帶龍池雨,半拂欄杆半入樓。

 

楊柳枝 (之三)

禦柳如絲映九重,鳳凰窗映繡芙蓉。

景陽樓畔千條路,一面新妝待曉風。

 

楊柳枝 (之四)

織錦機邊語頻,停梭垂淚憶征人。

塞門三月猶蕭索,縱有垂楊未覺春。

 

楊柳枝 (之五)

兩兩黃色似色,枝啼露動芳音。

春來幸自長如線,可惜牽纏蕩子心

楊柳枝0006
 

楊柳枝 (之六)

宜春苑外最長條,閑春風伴舞腰。

正是玉人腸處,一渠春水赤闌橋。

 

楊柳枝 (之七)

牆東禦路帝,須知春色柳絲黃。

杏花未肯無情思,何事行人最斷腸?

 

楊柳枝 (之八)

館娃宮外城西,遠映征帆近拂堤。

系得王孫歸意切,不關芳草綠萋萋。

31

一巻

楊柳枝 之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-58-11-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1848

温庭筠

32

一巻

楊柳枝 之三 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-59-12-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1852

温庭筠

33

一巻

楊柳枝 之四 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-60-13-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1856

温庭筠

34

一巻

楊柳枝 之五 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-61-14-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1860

温庭筠

35

一巻

楊柳枝 之六 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-62-15-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1864

温庭筠

36

一巻

『楊柳枝 之七』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-63-16-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1868

温庭筠

37

一巻

『楊柳枝 之八』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-64-17-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1872

温庭筠

 

皇甫先輩松(皇甫松)

楊柳枝二首

楊柳枝二首  皇甫松

其一

春入行宮映翠微,玄宗侍女舞煙絲。

如今柳向空城綠,玉笛何人更把吹。

 

其二

爛熳春歸水國時,王宮殿柳絲垂。

黃鶯長叫空閨畔,西子無因更得知。

 

牛給事嶠(牛嶠)

柳枝五首

柳枝五首 牛嶠

其一

解凍風來末上青,解垂羅袖拜卿卿。

無端裊娜臨官路,舞送行人過一生。

 

其二

王宮裡色偏深,一簇纖條萬縷金。

不憤錢塘蘇小小,引郎松下結同心。

 

其三

橋北橋南千萬條,恨伊張緒不相饒。

金羈白馬臨風望,認得楊家靜婉腰。

 

其四

狂雪隨風撲馬飛,惹煙無力被春欺。

莫交移入靈和殿,宮女三千又妬伊。

 

其五

裊翠籠煙拂暖波,舞裙新染麴塵羅。

章華臺畔隋堤上,傍得春風爾許多。

 

張舍人泌(張泌)

柳枝一首

柳枝  張泌

膩粉瓊粧透碧紗,雪休誇。

金鳳搔頭墮鬢斜,髮交加。

倚著雲屏新睡覺,思夢笑。

紅腮隱出枕函花,有些些。

 

顧太尉(顧

楊柳枝一首

楊柳枝  顧夐

秋夜香閨思寂寥,漏迢迢。

鴛幃羅幌麝煙銷,燭光搖。

正憶玉郎遊蕩去,無尋處。

更聞簾外雨蕭蕭,滴芭蕉。

 

孫少監光憲(孫光憲)

楊柳枝四首

楊柳枝四首  孫光憲

其一

閶門風暖落花乾,飛遍江城江城雪不寒。

獨有晚來臨水驛,閑人多凭赤欄干。

 

其二

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。

恰似有人長點檢,着行排立向春風。

 

其三

根柢雖然傍濁河,無妨終日近笙歌。

驂驂金帶誰堪比,還共黃鶯不校多。

 

其四

萬株枯槁怨亡隋,似弔臺各自垂。

好是淮陰明月裏,酒樓橫笛不勝吹。
美女画557

      
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  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
 7六巻12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717和凝 
 8六巻12 -8 河滿子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-435-12-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3722和凝 
 9六巻12 -9 河滿子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-436-12-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3727和凝 
 10六巻12 -10 薄命女一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-437-12-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3732和凝 
 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻12 -15 春光好二首 其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-442-12-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3757和凝 
 16六巻12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762和凝 
 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
 18六巻12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772和凝 
 19六巻12 -19 柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777和凝 
 20六巻12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782和凝 
      

 

12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762

和凝《採桑子一首》  椒泥塗りの閏は何もなくしずかなものだ、嘉枝を賭けて賽子勝負をする毎日。爪先に花飾り付けた靴に、細く紅い紐を編みこんで、金糸飾りスカートは床を引きずる。何事も起きないし、好きな男が居るわけもないのに眉をくもらせる、春が来て恋心を燃やしたいと思いすぎて、また始まったと母親代わりのおかみさんに疑いを抱かせてしまう。


2014年2月16日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
LiveDoorブログ
張平子(張衡)《西京賦》(5) #2-2 文選 賦<114―(5)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1042 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3758
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
 LiveDoorブログ
《武關西逢配流吐蕃〔謫潮州時途中作〕》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <955> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3759韓愈詩-250
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-31 《四松#2》 ふたたび成都 杜甫<671> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3760 杜甫詩1000-671-946/1500765
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 287 《遊城南十六首:出城》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3761 (02/16)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762
 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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12 -16 採桑子一首 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」Gs-443-12-#16 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762

 

 

採桑子

(年を取った芸妓が自暴自棄の生活をしているが、春の盛りには女に目覚めるという面白い詩である。)
蝤蠐領上訶梨子,繡帶雙垂,

白い首を囲む襟に、訶梨勤の刺繍の飾りのついた肩掛けをつけ、前がひらいている、襟から垂れる刺繍の縫い取り帯が二本のようにみえる。

閑時,競學樗蒲賭荔枝。

椒泥塗りの閏は何もなくしずかなものだ、嘉枝を賭けて賽子勝負をする毎日。

叢頭鞋子紅編細,裙窣金絲。

爪先に花飾り付けた靴に、細く紅い紐を編みこんで、金糸飾りスカートは床を引きずる。

無事嚬眉,春思飜教阿母疑。

何事も起きないし、好きな男が居るわけもないのに眉をくもらせる、春が来て恋心を燃やしたいと思いすぎて、また始まったと母親代わりのおかみさんに疑いを抱かせてしまう。

 

(採桑子)

蝤蠐【しゅうせい】の領上の訶梨子,繡帶【しゅうたい】雙び垂る,椒【しょうこ】閑なる時,競いて樗蒲【ちょぼ】を學びて荔枝【れいし】を賭く。

叢頭【そうとう】の鞋子【あいし】紅 編むこと細【こまか】く,裙は 金絲を窣く。

事 無く 眉を嚬【ひそ】め,春思 飜りて 阿母を教【し】て疑わしむ。

DCF00207
 

『採桑子』 現代語訳と訳註

(本文)

採桑子

蝤蠐領上訶梨子,繡帶雙垂,椒閑時,競學樗蒲賭荔枝。

叢頭鞋子紅編細,裙窣金絲。

無事嚬眉,春思飜教阿母疑。

 

(下し文)

(採桑子)

蝤蠐【しゅうせい】の領上の訶梨子,繡帶【しゅうたい】雙び垂る,椒【しょうこ】閑なる時,競いて樗蒲【ちょぼ】を學びて荔枝【れいし】を賭く。

叢頭【そうとう】の鞋子【あいし】紅 編むこと細【こまか】く,裙は 金絲を窣く。

事 無く 眉を嚬【ひそ】め,春思 飜りて 阿母を教【し】て疑わしむ。

 

(現代語訳)

(年を取った芸妓が自暴自棄の生活をしているが、春の盛りには女に目覚めるという面白い詩である。)

白い首を囲む襟に、訶梨勤の刺繍の飾りのついた肩掛けをつけ、前がひらいている、襟から垂れる刺繍の縫い取り帯が二本のようにみえる。

椒泥塗りの閏は何もなくしずかなものだ、嘉枝を賭けて賽子勝負をする毎日。

爪先に花飾り付けた靴に、細く紅い紐を編みこんで、金糸飾りスカートは床を引きずる。

何事も起きないし、好きな男が居るわけもないのに眉をくもらせる、春が来て恋心を燃やしたいと思いすぎて、また始まったと母親代わりのおかみさんに疑いを抱かせてしまう。

tsubame
 

(訳注)

採桑子

採桑子は花間集には和凝の一首のみである。唐の教坊の曲名である楊下採桑に由来すると言われるが、教坊の大曲に采桑があり、採桑子との関係はいずれも明確ではない。またの名を采桑子令、添字采桑子、醜奴児、醜奴児令、羅敷媚、羅敷媚歌と言う。『花間集』には和擬の一首のみ所収。双調四十四字、前後段二十二字四句三平韻で、7④④⑦/7④④⑦の詞形をとる。頭のよい和凝の形を先に決め、後から語句をはめ込む、パズルゲームのようにして作ったもので、意味的にも一ひねりしてみるものがある。

 

(年を取った芸妓が自暴自棄の生活をしているが、春の盛りには女に目覚めるという面白い詩である。)

【解説】 女盛りを過ぎてしまい、誰も来てはくれない。閨にいる時も服装もきちんとしない自堕落になってしまう。同じような女たちと賽子ゲームをして遊ぶことぐらいの毎日である。ところが、万物が萌えて來る春が来ると、「春思」物思い初める頃の娘のように男を求めてしまう。また始まったと、お上さんは心配になるのである。桑をとる娘は戦場に出た夫に貞操を守る立派な女性を云うものであるが、この詩では、若くないために男が寄ってこないという和凝のゆーもあをうたうものである。

 

蝤蠐領上訶梨子,繡帶雙垂,

白い首を囲む襟に、訶梨勤の刺繍の飾りのついた肩掛けをつけ、前がひらいている、襟から垂れる刺繍の縫い取り帯が二本のようにみえる。

蝤蠐領上 白い首を囲む襟。蝤蠐は木食い虫の幼虫。白く長いので、ここでは色白の首を喩える。

訶梨子 訶梨勤。中国南方産の常緑喬木。ここではその実にかたどった襟飾りのこと。訶梨勤の刺繍の飾りのついた肩掛け。・訶梨勒1 インドなどに産するシクンシ科の高木。高さ30メートルに達し、葉は長楕円形。枝先に白い花が群がって咲く。果実を風邪・便通などの薬にし、材は器具用にする。2 象牙・銅・石などでカリロクの実の形を作り、美しい袋に入れ、柱に掛けた飾り物。

繍帯 襟から垂れた刺繍のある帯。なお帯については、上衣の束帯、肩掛けの帯、衣の帯、腰帯と女の生活環境によって、讀む人の知識度により解釈は深まる。これは艶歌に対する考え方である。

 

閑時,競學樗蒲賭荔枝。

椒泥塗りの閏は何もなくしずかなものだ、嘉枝を賭けて賽子勝負をする毎日。

 椒の粉末を混入した壁土を塗った部屋。椒のために室内は香りよく、暖かく、蟲が寄り付かない。

樗蒲 賽子を使った賭け事。1 中国の賭博(とばく)の一。1個のさいころで出る目を予測し、予測が当たれば賭け金の4倍または5倍を得る仕組みになっているもの。転じて、博奕(ばくち)のこと。2 いんちき。でたらめ。3 ばかをみること。

 

叢頭鞋子紅編細,裙窣金絲。

爪先に花飾り付けた靴に、細く紅い紐を編みこんで、金糸飾りスカートは床を引きずる。

叢頭鞋子 爪先に花飾りの付いた靴。

 

無事嚬眉,春思飜教阿母疑。

何事も起きないし、好きな男が居るわけもないのに眉をくもらせる、春が来て恋心を燃やしたいと思いすぎて、また始まったと母親代わりのおかみさんに疑いを抱かせてしまう。

嚬 却って。ここでは好きな男がいるわけではないのに、の意。

阿母 お母さんのことであるが、阿は親しみを表す接頭語で、ここでは娼屋に預けられたのは少女のころであるので、そこのの女将さんのことをいう。檀の実00

      
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  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
 7六巻12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717和凝 
 8六巻12 -8 河滿子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-435-12-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3722和凝 
 9六巻12 -9 河滿子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-436-12-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3727和凝 
 10六巻12 -10 薄命女一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-437-12-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3732和凝 
 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻12 -15 春光好二首 其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-442-12-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3757和凝 
 16六巻12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762和凝 
 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
 18六巻12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772和凝 
 19六巻12 -19 柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777和凝 
 20六巻12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782和凝 
      

12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752

和凝《春光好二首 其一》 腹立ちまぎれに、白く輝くようなその指でうす絹をことごとく切り裂いてみた。金色のかざりの大きな寝牀にはその国の山を思わせる女をよみがえらせて女妓が横たわり、お迎えの飾りつけをしている。宋玉を隣の女がのぞき見した故事のように窓から覗いて見るが誰も来ない、あの人のことを心深く思い続けて、ほかのこと何もわからなくなってしまったようだ。眉尻がかなしみで湾曲している。


2014年2月14日 の紀頌之5つのブログ
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12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752

 

 

和凝(898955)、字を成績と言い、鄆州の須昌(今の山東省東平の西北)の人。彼は幼い時から聡明で、早くから書物を学び、一読すれば常に大義に通じた。梁の義成軍節度使賀瓌に招かれて従事となったが、賀瓌が唐の荘宗との戦いに敗れると、彼一人が賀瓌に従った。賀瓌は和凝に対して、自分に従うのをやめて己の道を求めるように勧めたが、和凝は「男子たるもの、人の知遇を得ながら危難の際に恩に報いないのは、本意ではない」と言い、行動をともにし、追っ手を射倒して、賀瓌の命を救った。そこで、賀瓌は自分の娘を和凝に娶らせ、「和凝は将来重位に就くであろぅから、謹んで仕えるように」と子供らに諭した。そのために、和凝の名は一時に轟いた。彼は、梁、唐、晋、漢、周の五朝に仕え、多くの後進を導いたので、人々から広く慕われたと言う。和凝は若い時に好んで艶詞を作ったが、晋の宰相になると詞を回収して焼き捨てさせた。しかし、艶詞のために名を汚すことになり、契丹は晋に入朝すると、彼を曲子相公と呼んだと言う。和凝の詞は二十七首が伝わり、『花間集』 には二十首の詞が収められている。後周の顕徳二年(955)五十八歳で卒した。

 

 

和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首

小重山二首

其一

其二

 

臨江仙二首

其一

其二

 

菩薩蠻一首

其一

 

 

山花子二首

其一

其二

 

河滿子二首

其一

其二

 

薄命女一首

其一

 

 

望梅花一首

其一

 

 

天仙子二首

其一

其二

 

春光好二首

其一

其二

 

採桑子一首

其一

 

 

柳枝三首

其一

其二

其三

漁父一首

其一

 

 

和學士凝(和凝)二十首 和凝,字成績,五代詞人。曾官翰林學士知制誥等職。

 

 

1214春光好二首 其一

暖,畫屏閑,嚲雲鬟。

睡起四肢無力,半春間。

玉指剪裁羅勝,金盤點綴蘇山。

窺宋深心無限事,小眉彎。

(うららかな春が来てあの人を待つが来てはくれない、生きる希望をなくしてしまうが、それから心持を替えてみるがやはり来てくれない女を詠う。)

沙羅絹を張った窓に日が当たり暖かくなる春の季節になったのに、絵の屏風の閨には誰も来なくて静かなものだ。さみしさに美しく結った髪のみだれをはらってなおす。

眠りから覚めて起き上がってみたが手足にまったく力が入らない。春もすでに半ばを過ぎようとしている。

腹立ちまぎれに、白く輝くようなその指でうす絹をことごとく切り裂いてみた。金色のかざりの大きな寝牀にはその国の山を思わせる女をよみがえらせて女妓が横たわり、お迎えの飾りつけをしている。

宋玉を隣の女がのぞき見した故事のように窓から覗いて見るが誰も来ない、あの人のことを心深く思い続けて、ほかのこと何もわからなくなってしまったようだ。眉尻がかなしみで湾曲している。

 

其二

蘋葉軟,杏花明,畫舡輕。

雙浴鴛鴦出淥汀,棹歌聲。

春水無風無浪,春天半雨半晴。

紅粉相隨南浦晚,幾含情。

 花蕊夫人006

 

『春光好二首』 現代語訳と訳註

(本文)

春光好二首

其一

暖,畫屏閑,嚲雲鬟。

睡起四肢無力,半春間。

玉指剪裁羅勝,金盤點綴蘇山。

窺宋深心無限事,小眉彎。

 

 

(下し文)

(春光好二首 其の一)

暖か,畫屏は閑か,雲鬟を嚲【なお】す。

睡起きるも四肢 力無く,春の間を半にす。

玉指 剪裁 羅勝り,金盤 蘇山を點綴【てんてい】す。

宋を窺い 心を深くし事を限る無し,小眉の彎。

 

 

(現代語訳)

(うららかな春が来てあの人を待つが来てはくれない、生きる希望をなくしてしまうが、それから心持を替えてみるがやはり来てくれない女を詠う。)

沙羅絹を張った窓に日が当たり暖かくなる春の季節になったのに、絵の屏風の閨には誰も来なくて静かなものだ。さみしさに美しく結った髪のみだれをはらってなおす。

眠りから覚めて起き上がってみたが手足にまったく力が入らない。春もすでに半ばを過ぎようとしている。

腹立ちまぎれに、白く輝くようなその指でうす絹をことごとく切り裂いてみた。金色のかざりの大きな寝牀にはその国の山を思わせる女をよみがえらせて女妓が横たわり、お迎えの飾りつけをしている。

宋玉を隣の女がのぞき見した故事のように窓から覗いて見るが誰も来ない、あの人のことを心深く思い続けて、ほかのこと何もわからなくなってしまったようだ。眉尻がかなしみで湾曲している。

 菖蒲02

 

 (訳注)

春光好二首其二

唐の教坊の曲名。またの名を愁倚欄、愁倚欄令、倚欄令と言う。『花間集』には和凝の二首のみ所収。双調四十一字、前段十九字、五句四平韻、後段二十二字四句平韻で、3③③6③/6⑥7③の詞形をとる。

 

其一

(うららかな春が来てあの人を待つが来てはくれない、生きる希望をなくしてしまうが、それから心持を替えてみるがやはり来てくれない女を詠う。)

 

暖,畫屏閑,嚲雲鬟

沙羅絹を張った窓に日が当たり暖かくなる春の季節になったのに、絵の屏風の閨には誰も来なくて静かなものだ。さみしさに美しく結った髪のみだれをはらってなおす。

嚲雲鬟 美しく結った髪のみだれをはらってなおすこと。雲鬟【うんかん】 〔「鬟」はまげの意〕. 美しく結った髪。撣:(はたきなどでちり・ほこりを)はたく,払う.ほこりをはたく.

 

睡起四肢無力,半春間。

眠りから覚めて起き上がってみたが手足にまったく力が入らない。春もすでに半ばを過ぎようとしている。

 

玉指剪裁羅勝,金盤點綴蘇山。

腹立ちまぎれに、白く輝くようなその指でうす絹をことごとく切り裂いてみた。金色のかざりの大きな寝牀にはその国の山を思わせる女をよみがえらせて女妓が横たわり、お迎えの飾りつけをしている。

○剪裁 1 布・紙などを裁ち切ること。また、花を摘み切ること。2 文章に手を入れること。文章を練ること。

○羅勝 うすぎぬをことごとく。・勝:たえる。ことごとく。のこらず。かつ。さかんに。まさる。すぐれる。

金盤 ・盤:1 大きな平たい器。大きな皿。「盤台/水盤・銅盤・杯盤」2 皿状のもの。「円盤・音盤・胎盤・羅針盤」3 大きな平たい岩。「岩盤・落盤」4 支えとなる堅い土台。

點綴 飾り付ける; 付き合いとしてする.

蘇山 ここでいう山は女性が横たわっている姿を云うもので蘇生された女という意味である。・蘇(そ)または温(おん)は、古代中国周代の国家。領域は現在の河南省焦作市温県。

 

窺宋深心無限事,小眉彎。

宋玉を隣の女がのぞき見した故事のように窓から覗いて見るが誰も来ない、あの人のことを心深く思い続けて、ほかのこと何もわからなくなってしまったようだ。眉じりがかなしみで湾曲している。

〇窺宋 美男子であるおとこを、隣の女がのぞき見した故事にもとづくもの。・宋玉 戦国の末、紀元前三世紀ごろの楚の国の詩人。美男子で、隣の女がのぞき見したという。わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。

魚玄機『贈鄰女』「羞日遮羅袖、愁春懶起粧。易求無價宝、難得有心郎。枕上潜垂涙、花間暗断腸。自能窺宋玉、何必恨王昌。」(日を羞じて羅袖【らしゅう】を遮り、春を愁いて 起きて粧するに懶【う】し。無價【むか】の宝を求むることは易すきも、有心の郎を得ることは難し。枕の上に潜【ひそ】かに涙を垂れ、花の間に暗して腸を。断る自ら能く宋玉を窺い、何ぞ必ず王昌を恨まん。

 峨眉山003

      
 ID作品名作者 
  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
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 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
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 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
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12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747

和凝《天仙子二首 其二》 仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の紅い花がちらほらと散り春の盛りを終えようと報せる、仙女は愁いに翠の眉を曇らせる。恋い慕う阮郎はもう帰って来ないのだろうか。思うことは阮郎のことばかり、金丹を煉るにも心弾まず、玉を刻むのも億劫なのだ。この春も阮郎がこないまま過ぎ去るのか、桃の花びらも川水に浮かび空しく途切れ途切れに流れてゆく。


2014年2月13日 の紀頌之5つのブログ
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 284 《遊城南十六首:贈張十八助教》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3746 (02/13)
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747

 

 

天仙子二首 其一

柳色披衫金縷鳳,纖手輕拈紅豆弄,翠蛾雙斂正含情。

桃花洞,瑤臺夢,一片春愁誰與共。

(春が来ても男は女妓のもとを訪れない、春の盛りを過ぎようとしている女を詠う。)

柳も緑に繁り、その陰に着物を隠し、金紫の鳳凰の刺繍を隠す、かぼそい手の軽くそろえて愛撫し、軽くたたく女の胸を愛撫した。翡翠に飾られた嫦娥には眉間に二筋の詩話を寄せて、まさに男のことを思い続ける。

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花が咲き乱れて、崑崙山の神仙居所で繰りひろげられた恋の夢を今も胸においている、この桃の花の一片のような女妓も春心の愁いが消えない。それというのも、浮気男がきてくれなくて、「此の夜を誰と共に過ごすのだろう」と心配なのだ。

天仙子二首 其の一

柳色 衫を披し 金縷の鳳,纖手 輕拈 紅豆弄し,翠蛾 雙斂 正に情を含む。

桃花の洞,瑤臺の夢,一片 春の愁い 「誰と共に與とせんか。」と。

 

天仙子二首 其二

洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。

阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。

流水桃花空斷續。

(仙女のいる洞の入口恋い慕う阮郎はもう帰って来ない、待ち続けて女の盛りを過ぎてしまった)

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の紅い花がちらほらと散り春の盛りを終えようと報せる、仙女は愁いに翠の眉を曇らせる。

恋い慕う阮郎はもう帰って来ないのだろうか。思うことは阮郎のことばかり、金丹を煉るにも心弾まず、玉を刻むのも億劫なのだ。

この春も阮郎がこないまま過ぎ去るのか、桃の花びらも川水に浮かび空しく途切れ途切れに流れてゆく。

天仙子二首 其の二

洞の口 春の紅 飛びて蔌蔌【そくそく】たり、仙子 愁いを含みて 眉黛 緑なり。

阮郎 何事ぞ 帰り来たらざる、金を焼くも懶【ものう】く、玉を纂むも慵【ものう】く。

桃花を水に流し 空しく断続す。

海棠花022
 

『天仙子二首』(和凝【わぎょう】) 現代語訳と訳註

 (本文)

其二

洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。

阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。

流水桃花空斷續。

 

(下し文)

洞の口 春の紅 飛びて蔌蔌【そくそく】たり、仙子 愁いを含みて 眉黛 緑なり。

阮郎 何事ぞ 帰り来たらざる、金を焼くも懶【ものう】く、玉を纂むも慵【ものう】く。

桃花を水に流し 空しく断続す。

 

(現代語訳)

(仙女のいる洞の入口恋い慕う阮郎はもう帰って来ない、待ち続けて女の盛りを過ぎてしまった)

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の紅い花がちらほらと散り春の盛りを終えようと報せる、仙女は愁いに翠の眉を曇らせる。

恋い慕う阮郎はもう帰って来ないのだろうか。思うことは阮郎のことばかり、金丹を煉るにも心弾まず、玉を刻むのも億劫なのだ。

この春も阮郎がこないまま過ぎ去るのか、桃の花びらも川水に浮かび空しく途切れ途切れに流れてゆく。

 

(訳注)

天仙子(仙女といわれる道教の女祠、寺の尼などと男の別れを詠う。)

皇甫先輩松

天仙子二首 其一

天仙子二首 其二

韋相莊

天仙子五首 其一

天仙子五首 其二

天仙子五首 其三

天仙子五首 其四

天仙子五首 其五

和學士凝(和凝)

天仙子二首 其一

天仙子二首 其二

『花間集』には和擬の作が二首収められている。単調三十四字、六句四仄韻で、❼❼73❸❼の詞形をとる。

皇甫松、韋荘の詩、天仙子参照。

天仙子二首其一 皇甫松 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-375-6-#67  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3422

天仙子二首其二 皇甫松 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-376-6-#68  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3427

 

天仙子 其一 ~ 其五 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-270-5-#24  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2897

天仙子 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-271-5-#25  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2902

天仙子 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-272-5-#26  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2907

天仙子 其四 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-273-5-#27  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2912

天仙子 其五 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-274-5-#28  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2917

 

其二

(仙女といわれる道教の女祠、寺の尼などと男の別れを詠う。)

【解説】 天台山の仙女が去ったきり帰らぬ阮郎を偲んだ詞。本作が仙女を借りて道観の女道士や妓

女を詠っていることは吉うまでもない。なお当時、道観や寺の尼は一般的に春を鴛ぐ場所であった。

朱槿花・佛桑華00
 

洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の紅い花がちらほらと散り春の盛りを終えようと報せる、仙女は愁いに翠の眉を曇らせる。

洞口 聖女祠・道妓女/仙女の住む所、ヤオトンである場合が多かった、房、室という場合もある。同時に妓楼の意も含む。

歐陽炯『南子八首 其四』

洞口誰家,木蘭舡繫木蘭花。

紅袖女郎相引去,游南浦,笑倚春風相對語。

聖女祠の所に来たけれどこの洞口は誰が住んでいる家なのか、ここまでの水路の岸辺に木蘭がつづき、舟を繋いで進むと木蘭の花のように私だけを見てくれているように迎い入れてくれる。紅い木蘭の花の中に紅い袖の女祠を携えて此処を去る。ここ南の港町で遊んだ時の事。微笑み合い、倚りそいあう、情を交わす時節になる春かぜが抜け、互いに見交わして語り合う。

春紅 春の紅い花。ここでは桃の花。

蔌蔌 【そくそく】 . 木の葉などががさがさと音を立てるさま。 . 涙がはらはらと落ちるさま。

 

阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。

恋い慕う阮郎はもう帰って来ないのだろうか。思うことは阮郎のことばかり、金丹を煉るにも心弾まず、玉を刻むのも億劫なのだ。

阮郎何事不歸來 後漢の劉郎、阮肇の故事を踏まえる。

皇甫松『天仙子二首其一』

晴野鷺鷥飛一隻,水花發秋江碧。

劉郎此日別天仙,登綺席,

淚珠滴,十二晚峯高歷歷。

天仙子二首其一 皇甫松 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-375-6-#67  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3422

劉郎此日別天仙,登綺席,

ここに來ると皆、劉郎となってこの日、仙女と別れるのだ。それは送別の宴に着くところからだ。

劉郎 別れ去る愛しい男。仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。 

劉禹錫『再遊玄都觀』

百畝庭中半是苔,桃花淨盡菜花開。

種桃道士今何歸,前度劉郞今又來。

再遊玄都觀 本文 劉禹錫 薛濤関連 唐五代詞・宋詩 薛濤-239--#95 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2742

白居易『贈薛濤』

蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。

若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。

贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202

牛嶠『女冠子 其三』

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

青鳥傳心事,寄劉郎

女冠子四首 其三 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-316-5-#57-7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3127

牛嶠『夢江南二首 其二』

紅繡被,兩兩間鴛鴦。

不是鳥中偏愛爾,為緣交頸睡南塘,全勝薄情郎

夢江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142 

阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

温庭筠 『思帝郷』

花花、満枝紅似霞。

羅袖画簾腸断、阜香車。

廻面共入閑語、戦箆金鳳斜。

唯有阮郎春尽、不帰家。

思帝郷 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-303-5-#57  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3062

牛嶠『夢江南二首其二』

紅繡被,兩兩間鴛鴦。

不是鳥中偏愛爾,為緣交頸睡南塘,全勝薄情郎

江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142

天仙 天台山の仙女。ここでは道教の寺の尼を指す。

登綺席 素晴らしい酒席に着く。ここでは別離の宴の席に着くこと。

懶燒金,慵篆玉 不老長生の仙薬を作るのに気乗りしない。懶と慵は、億劫、面倒である、の意。焼金は錬金に同じ。篆玉は玉を煉るためにまず土・石を刻んで粉末にすること。なお、焼金、篆玉の語を、金や玉の香炉で香を薫く、あるいは、道家が丹を煉ったり金丹、符を書く、と解する説もある。

 

流水桃花空斷續。

この春も阮郎がこないまま過ぎ去るのか、桃の花びらも川水に浮かび空しく途切れ途切れに流れてゆく。

桃花 可愛らしい女性、若々しい女性。・流水桃花:艶姚な美しい女性が次第に薄れていくという意味になる。
豆蔻 なつめぐ01
 

12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742

和凝《天仙子二首 其一》 柳も緑に繁り、その陰に着物を隠し、金紫の鳳凰の刺繍を隠す、かぼそい手の軽くそろえて愛撫し、軽くたたく女の胸を愛撫した。翡翠に飾られた嫦娥には眉間に二筋の詩話を寄せて、まさに男のことを思い続ける。仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花が咲き乱れて、崑崙山の神仙居所で繰りひろげられた恋の夢を今も胸においている、この桃の花の一片のような女妓も春心の愁いが消えない。それというのも、浮気男がきてくれなくて、「此の夜を誰と共に過ごすのだろう」と心配なのだ。


2014年2月12日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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張平子(張衡)《西京賦》(1) 文選 賦<114―(1)>31分割68回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1038 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3738
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《別趙子》#4韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <951>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3739韓愈詩-246
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ廣徳2年764-27 《草堂 #6》 ふたたび成都 杜甫<667> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3740 杜甫詩1000-667-942/1500 761
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742

 

      
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 ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首  
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
 7六巻12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717和凝 
 8六巻12 -8 河滿子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-435-12-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3722和凝 
 9六巻12 -9 河滿子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-436-12-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3727和凝 
 10六巻12 -10 薄命女一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-437-12-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3732和凝 
 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻春光好二首 其二和凝 
 16六巻採桑子一首 和凝 
 17六巻柳枝三首  其一和凝 
 18六巻柳枝三首  其二和凝 
 19六巻柳枝三首  其三和凝 
 20六巻漁父一首  其一和凝 
      
 

天仙子二首 其一

柳色披衫金縷鳳,纖手輕拈紅豆弄,翠蛾雙斂正含情。

桃花洞,瑤臺夢,一片春愁誰與共。

(春が来ても男は女妓のもとを訪れない、春の盛りを過ぎようとしている女を詠う。)

柳も緑に繁り、その陰に着物を隠し、金紫の鳳凰の刺繍を隠す、かぼそい手の軽くそろえて愛撫し、軽くたたく女の胸を愛撫した。翡翠に飾られた嫦娥には眉間に二筋の詩話を寄せて、まさに男のことを思い続ける。

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花が咲き乱れて、崑崙山の神仙居所で繰りひろげられた恋の夢を今も胸においている、この桃の花の一片のような女妓も春心の愁いが消えない。それというのも、浮気男がきてくれなくて、「此の夜を誰と共に過ごすのだろう」と心配なのだ。

天仙子二首 其の一

柳色 衫を披し 金縷の鳳,纖手 輕拈 紅豆弄し,翠蛾 雙斂 正に情を含む。

桃花の洞,瑤臺の夢,一片 春の愁い 「誰と共に與とせんか。」と。

 

天仙子二首 其二

洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。

阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。

流水桃花空斷續。

(仙女のいる洞の入口恋い慕う阮郎はもう帰って来ない、待ち続けて女の盛りを過ぎてしまった)

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の紅い花がちらほらと散り春の盛りを終えようと報せる、仙女は愁いに翠の眉を曇らせる。

恋い慕う阮郎はもう帰って来ないのだろうか。思うことは阮郎のことばかり、金丹を煉るにも心弾まず、玉を刻むのも億劫なのだ。

この春も阮郎がこないまま過ぎ去るのか、桃の花びらも川水に浮かび空しく途切れ途切れに流れてゆく。

 

洞の口 春の紅 飛びて蔌蔌【そくそく】たり、仙子 愁いを含みて 眉黛 緑なり。

阮郎 何事ぞ 帰り来たらざる、金を焼くも懶【ものう】く、玉を纂むも慵【ものう】く。

桃花を水に流し 空しく断続す。

美女画557
 

 

『天仙子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

天仙子二首 其一

柳色披衫金縷鳳,纖手輕拈紅豆弄,翠蛾雙斂正含情。

桃花洞,瑤臺夢,一片春愁誰與共。

 

(下し文)

天仙子二首 其の一

柳色 衫を披し 金縷の鳳,纖手 輕拈 紅豆弄し,翠蛾 雙斂 正に情を含む。

桃花の洞,瑤臺の夢,一片 春の愁い 「誰と共に與とせんか。」と。

 

(現代語訳)

(春が来ても男は女妓のもとを訪れない、春の盛りを過ぎようとしている女を詠う。)

柳も緑に繁り、その陰に着物を隠し、金紫の鳳凰の刺繍を隠す、かぼそい手の軽くそろえて愛撫し、軽くたたく女の胸を愛撫した。翡翠に飾られた嫦娥には眉間に二筋の詩話を寄せて、まさに男のことを思い続ける。

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花が咲き乱れて、崑崙山の神仙居所で繰りひろげられた恋の夢を今も胸においている、この桃の花の一片のような女妓も春心の愁いが消えない。それというのも、浮気男がきてくれなくて、「此の夜を誰と共に過ごすのだろう」と心配なのだ。

杏の花01
 

 

(訳注)

天仙子は(仙女といわれる道教の女祠、寺の尼などと男の別れを詠う。)ものである。

皇甫先輩松

天仙子二首 其一

天仙子二首 其二

韋相莊

天仙子五首 其一

天仙子五首 其二

天仙子五首 其三

天仙子五首 其四

天仙子五首 其五

和學士凝(和凝)

天仙子二首 其一

天仙子二首 其二

『花間集』には和擬の作が二首収められている。単調三十四字、六句五仄韻で、❼❼❼❸3❼の詞形をとる。

皇甫松、韋荘の詩、天仙子参照。

天仙子二首其一 皇甫松 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-375-6-#67  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3422

天仙子二首其二 皇甫松 ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-376-6-#68  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3427

 

天仙子 其一 ~ 其五 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-270-5-#24  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2897

天仙子 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-271-5-#25  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2902

天仙子 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-272-5-#26  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2907

天仙子 其四 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-273-5-#27  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2912

天仙子 其五 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-274-5-#28  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2917

春爛漫の美女007
 

 

天仙子二首 其一

 

柳色 披衫 金縷鳳,纖手 輕拈 紅豆弄,翠蛾 雙斂 正含情。

柳も緑に繁り、その陰に着物を隠し、金紫の鳳凰の刺繍を隠す、かぼそい手の軽くそろえて愛撫し、軽くたたく女の胸を愛撫した。翡翠に飾られた嫦娥には眉間に二筋の詩話を寄せて、まさに男のことを思い続ける。

柳色 柳が芽吹き、茂ることは春の盛りを云う。柳は男性自身のことであり、おとこの浮気心をさすもの。

披衫 単衣の上衣に柳の枝に覆われて隠れる。

金縷鳳 黄金の糸で刺繍された鳳凰。

纖手 か細い繊細な手。

輕拈 かるくひねる。

紅豆弄 あずきをもてあそぶ。女妓の乳首をもてあそぶ。

翠蛾 柳の陰に佇む女妓。

雙斂 眉間にしわを寄せる。

正含情 このまま会えずに、この春が過ぎていきそうなので愁いに沈んでいる様子。

DCF00102010
 

桃花洞,瑤臺夢,一片 春愁 誰與共。

仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花が咲き乱れて、崑崙山の神仙居所で繰りひろげられた恋の夢を今も胸においている、この桃の花の一片のような女妓も春心の愁いが消えない。それというのも、浮気男がきてくれなくて、「此の夜を誰と共に過ごすのだろう」と心配なのだ。

桃花洞,仙女(聖女祠)のいる洞の入口には春の桃の紅い花。

瑤臺夢 政治をつかさどるところ。瑤台 李白「古朗月行」「清平調詞其一」につかう。崑崙山にある神仙の居所。『拾遺記』に「崑崙山……傍らに瑤台十二有り、各おの広さ千歩。皆な五色の玉もて台の基と為す」というように十二層の楼台。十二は道教の聖数に由来する。ここでは李白、謝朓の「玉階怨」のイメージを重ねているように見える。『楚辞·離騒第十一段「望瑶臺之偃蹇兮,有娥之佚女。」(瑤台の偃蹇たるを望み、有娀の佚女を見る。)

一片 花の一片。女妓のこと。

春愁 春になれば来てくれるだろうかと愁うこと。

誰與共 此の夜を誰と共に過ごすのだろう。

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和凝《薄命女》今夜も眠りにつけず又、空が暁に染まろうとしている。宮中の水漏時計の音が花の間を通り抜けて、遠くまで聞こえてくる。天窓からさしこんでくる星のきらめきは暁にけされていき、冷たい朝霧が、寒々と戸張とタペストリーのあいだを抜けて閨にしのびこんでくる。名残月のあかりさえも梢の向こうに沈んでしまった。


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薄命

(誰も訪ねてこない閨で、眠れない夜を過ごし、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまう。気分を変えようと起きてみるという毎日を過す女を詠う。)

天欲曉,宮漏穿花聲繚繞。

今夜も眠りにつけず又、空が暁に染まろうとしている。宮中の水漏時計の音が花の間を通り抜けて、遠くまで聞こえてくる。

牎裏星光少,冷霞寒侵帳額,殘月光沉樹杪。

天窓からさしこんでくる星のきらめきは暁にけされていき、冷たい朝霧が、寒々と戸張とタペストリーのあいだを抜けて閨にしのびこんでくる。名残月のあかりさえも梢の向こうに沈んでしまった。

夢斷錦幃空悄悄,強起愁眉小。

ただひとり、錦のとばりの内に、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまうと、何となく物足りなく淋しさに包まれる。そんな思いを振り切って、思い切って起きてみた。朝化粧をしようと鏡を見ると愁いの眉はうすれてちいさくなっている。

 

58moon
 

『薄命女』 現代語訳と訳註

(本文)

薄命女

天欲曉,宮漏穿花聲繚繞。

牎裏星光少,冷霞寒侵帳額,殘月光沉樹。

夢斷空悄悄,強起愁眉小。

 

(下し文)

薄命女

天欲曉,宮漏穿花聲。

星光少,冷霞寒侵帳額,殘月光沉樹杪。

夢斷錦幃空,強起愁眉小。

天 暁ならんと欲し、宮漏 花を穿ちて 声 繚繞たり。

牎裏 星の光 少に、冷霞 寒くして 帳額を侵し、残月 光 樹杪に沈む。

夢は錦幃に断え 空しく悄悄たり、強いて起くれば 愁眉 小さし。

 

(現代語訳)

(誰も訪ねてこない閨で、眠れない夜を過ごし、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまう。気分を変えようと起きてみるという毎日を過す女を詠う。)

今夜も眠りにつけず又、空が暁に染まろうとしている。宮中の水漏時計の音が花の間を通り抜けて、遠くまで聞こえてくる。

天窓からさしこんでくる星のきらめきは暁にけされていき、冷たい朝霧が、寒々と戸張とタペストリーのあいだを抜けて閨にしのびこんでくる。名残月のあかりさえも梢の向こうに沈んでしまった。

ただひとり、錦のとばりの内に、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまうと、何となく物足りなく淋しさに包まれる。そんな思いを振り切って、思い切って起きてみた。朝化粧をしようと鏡を見ると愁いの眉はうすれてちいさくなっている。

 

(訳注)

薄命女

(誰も訪ねてこない閨で、眠れない夜を過ごし、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまう。気分を変えようと起きてみるという毎日を過す女を詠う。)

唐の教坊の曲名。またの名を薄命女令、長命女と言う。『花間集』には和擬の一篇のみ所収。単調三十九字、七句六仄韻で、❸❼❺6❻❼❺の詞形をとる。

【解説】 夢途絶えた夜明け間近の女性の孤独な憂愁を詠う。唐の開元前寄り合った古曲『西河薄命女』としてしられていたもの。唐大暦年間に張紅紅が、韋靑将軍に見初められて愛姫となり、かって楽工の伝えた古西河薄命女の曲を屏風の陰で聞き、すっかり覚えていた。それを歌い演奏すると宮中で賞賛され、その愛姫名は宮中に知れ渡った。その後愛姫は「記曲娘子」とよばれたという。しかし、その名声もわずかの間であったという。  末尾の「小」の字には、ふさぎ沈む女性の心情も込められている。

杏の花0055

天欲曉,宮漏穿花聲繚繞。

今夜も眠りにつけず又、空が暁に染まろうとしている。宮中の水漏時計の音が花の間を通り抜けて、遠くまで聞こえてくる。

天欲暁 空が明けかかる。欲は今にも〜しそうだ、の意。

宮漏 宮中の水時計。ここでは時を告げる鐘や太鼓の音を言う。015「更漏子」 の 「漏声」 の注参照。・更漏(夜の時を知らせる漏刻)を取材している。詞には詞詞の本意を詠ずるもの(初期の詞詞には比較的そういうものが多い)、およびただ詞調を借るものがある。更は五更、夕方から、夜明けまで時を告げることを示す。特に秋以降、待ち侘びる夜が長いことを強調する

声繚繞 音がまつわりつくように巡る。ここでは音が長く響くことを言う。声は音の意で、待ち侘びる夜が長いことを強調する語。

 

牎裏星光少,冷霞寒侵帳額,殘月光沉樹杪。

天窓からさしこんでくる星のきらめきは暁にけされていき、冷たい朝霧が、寒々と戸張とタペストリーのあいだを抜けて閨にしのびこんでくる。名残月のあかりさえも梢の向こうに沈んでしまった。

牎裏 天窓の内側。

冷霞 放射冷却で外に冷たい霞がかかっており、閨に隙間風のように冷気が入ってきたことを云う。

帳額 帳の向こう側、外側に張った絹のタペストリー。

残月 二十日月、名残月、夜明けの空に懸かる月。

樹杪 冷気。なお、冷たい夜明こずえ、枝先。

 

夢斷錦幃空悄悄,強起愁眉小。

ただひとり、錦のとばりの内に、うとうととして見た夢も朝日に途切れてしまうと、何となく物足りなく淋しさに包まれる。そんな思いを振り切って、思い切って起きてみた。朝化粧をしようと鏡を見ると愁いの眉はうすれてちいさくなっている。

錦幃 錦のとばり。宮女・妓女の閨。

悄悄 ひっそりとするさま。
60moon
 

12 -7 山花子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717

和凝《山花子二首 其二》 その日は私の為に書いてくれた書があり、笙の笛はその調べはまさに長く吹かれると心寂しく思いました。水琴に水紋は広がり、簟も一層冷たく感じられ、鳳凰の画かれた屏風がなお更涼しく感じられたものです。あの別れた日の約束は私をもてあそぶもので素振りだけ、紅い糸で結ばれているといった、その赤い糸で蠅を打ち拂う「払子」を作って、あの恋しい「檀郎」を打ちたたいてやりたいものです。


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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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班孟堅(班固)《東都賦》(31) 文選 賦 賦<113―31>18分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1033 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3713
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(14)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <946>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3714韓愈詩-242-(14) 15分割
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-22 《草堂 #1》 ふたたび成都 杜甫<662>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3715 杜甫詩1000-662-937/1500756
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登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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『花間集』継続中 
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12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717

 

 

山花子二首 其一

(楽しく暮らしていた閨はそのままに又春を迎えたが、外に出ない女でも「春の思い」にかられるもの、ましてや旅路のおとこはたのおんなをもとめるものだから、女のもとには帰ってこないのは仕方のないこと)

鶯錦蟬縠馥麝臍,輕裾花早曉烟迷。

鶯によって春を思い、蝉の羽柄の錦のように鮮やかで美しい服を着ている、麝香の香りは閨に漂う。春景色に心も浮かれて暁のうすあかりのなか燈火がゆれるとあの人かと迷ってしまう、花をすばやく見つけようと軽やかに裾をうごかして庭に出てゆく。

鸂鶒戰金紅掌墜,翠雲低。

川辺にはツガイのおしどりは翅の金模様を激しく動かして交尾している、紅い色を上げたり下げたりしていて、春の霞が低く漂い、若い女がそこに佇んでいる。

星靨笑隈霞臉畔,蹙金開襜襯銀泥。

女は微笑を隠しながら、その顔には星のような可憐なえくぼがあり、はるかすみにその河畔にかおをだす。金の翅をとじたり、前掛けを開いたり、下半身、足には銀泥の下着をつけている。

春思半和芳草嫩,碧萋萋。

男というものは春景色のなかで一緒に過ごしたいと思う気持ちはこの若草の萌えるかぐわしい香となかば一緒になっていくので、旅立った男が旅先で春草のような女に心奪われて帰って来ないのです。

 

其二

(あれほど愛してくれたあの人は送り出す時にたくさんの思い出を残してくれ、約束の書面を遺して行った。それなのに約束の日が過ぎても帰ってこない。)

銀字笙寒調正長,水紋簟冷畫屏涼。

その日は私の為に書いてくれた書があり、笙の笛はその調べはまさに長く吹かれると心寂しく思いました。水琴に水紋は広がり、簟も一層冷たく感じられ、鳳凰の画かれた屏風がなお更涼しく感じられたものです。

玉腕重金扼臂,澹梳粧。

あの人のたくましい、輝くような腕に抱かれ、体には金のような重たさを感じ、そして腕枕をしてもらいました。髪をゆっくり梳き、お化粧をするものたのしいことでした。

幾度試香纖手暖,一迴嘗酒絳脣光。

何度も何度もお香に火をつけ、このかぼそい指をあたためてくれました。一度愛し合って、お酒を注いでもらって飲むと、口紅で紅い唇にお酒で潤い光っていました。

佯弄紅絲蠅拂子,打檀郎。

あの別れた日の約束は私をもてあそぶもので素振りだけ、紅い糸で結ばれているといった、その赤い糸で蠅を打ち拂う「払子」を作って、あの恋しい「檀郎」を打ちたたいてやりたいものです。

 

桄榔00
 

『山花子二首 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

其二

銀字笙寒調正長,水紋簟冷畫屏涼。

玉腕重金扼臂,澹梳粧。

幾度試香纖手暖,一迴嘗酒絳脣光。

佯弄紅絲蠅拂子,打檀郎。

 

(下し文)

(山花子二首 其の二)

銀字 笙 調べは正に長ずるに寒し,水紋 簟冷く 畫屏も涼し。

玉腕 金を重くし 臂を扼く,梳き粧すを澹く。

幾度 香を試【さぐ】りて纖手暖む,一たび迴れば 酒を嘗め 絳脣光る。

佯弄【ようろう】 紅絲【こうし】 蠅の拂子【ほっす】,檀郎を打つ。

 

(現代語訳)

(あれほど愛してくれたあの人は送り出す時にたくさんの思い出を残してくれ、約束の書面を遺して行った。それなのに約束の日が過ぎても帰ってこない。)

その日は私の為に書いてくれた書があり、笙の笛はその調べはまさに長く吹かれると心寂しく思いました。水琴に水紋は広がり、簟も一層冷たく感じられ、鳳凰の画かれた屏風がなお更涼しく感じられたものです。

あの人のたくましい、輝くような腕に抱かれ、体には金のような重たさを感じ、そして腕枕をしてもらいました。髪をゆっくり梳き、お化粧をするものたのしいことでした。

何度も何度もお香に火をつけ、このかぼそい指をあたためてくれました。一度愛し合って、お酒を注いでもらって飲むと、口紅で紅い唇にお酒で潤い光っていました。

あの別れた日の約束は私をもてあそぶもので素振りだけ、紅い糸で結ばれているといった、その赤い糸で蠅を打ち拂う「払子」を作って、あの恋しい「檀郎」を打ちたたいてやりたいものです。

 

(訳注)

山花子

唐の教坊曲、花間集には和凝の二首のみ所収。単調四十七字、前段二十三字三平韻、後段二十四字二平韻⑦⑦6③/7⑦7③の詞形をとる。

 

山花子二首 其二

(あれほど愛してくれたあの人は送り出す時にたくさんの思い出を残してくれ、約束の書面を遺して行った。それなのに約束の日が過ぎても帰ってこない。)

前段は閨情詩の愛し合う二人の思い出の品の数々が並べられている。後段、約束の日に二人で過ごすことを過去のものを思い出すことで、一人さびしいことを強調し、最後に、悔しいから蝿払いでたたいてやりたいという、男目線で男を待つ女を詠う教坊曲、和凝のハイセンスな詩である。

 

銀字 笙寒 調正長,水紋 簟冷 畫屏涼。

その日は私の為に書いてくれた書があり、笙の笛はその調べはまさに長く吹かれると心寂しく思いました。水琴に水紋は広がり、簟も一層冷たく感じられ、鳳凰の画かれた屏風がなお更涼しく感じられたものです。

銀字 色紙、屏風など手紙より比較的大きなものに書かれた文字。ここでは仲の良い時期に書かれたもの。

笙 雅楽で用いられる笙は、その形を翼を立てて休んでいる鳳凰に見立てられ、鳳笙(ほうしょう)とも呼ばれる。匏(ふくべ)とも呼ばれる。

○水紋簟冷 水滴が堕ち広がる模様が入った簟の敷物がもう冷たすぎる。夏には帰って來ると約束したのに秋になって涼しすぎる。ということであろうが、詩の全体から見ると、二人が楽しく過ごしたアイテムを羅列ととらえた方が最後の「檀郎を打つ」が強調されるということで、夏の涼感を得るための水琴とした。

 

玉腕 重金 扼臂,澹梳粧。

あの人のたくましい、輝くような腕に抱かれ、体には金のような重たさを感じ、そして腕枕をしてもらいました。髪をゆっくり梳き、お化粧をするものたのしいことでした。

扼臂 扼:1 強く押さえる。締めつける。2 要所を占める。臂:うで。方から手首まで。

澹梳 澹:風や波によってゆったりと動くさま。梳:くしけずる【梳る】櫛で髪の毛をとかして整える。けずる。すく。

 

幾度 試香 纖手暖,一迴 嘗酒 絳脣光。

何度も何度もお香に火をつけ、このかぼそい指をあたためてくれました。一度愛し合って、お酒を注いでもらって飲むと、口紅で紅い唇にお酒で潤い光っていました。

絳脣 点絳唇「口紅を塗る」

 

佯弄 紅絲 蠅拂子,打檀郎。

あの別れた日の約束は私をもてあそぶもので素振りだけ、紅い糸で結ばれているといった、その赤い糸で蠅を打ち拂う「払子」を作って、あの恋しい「檀郎」を打ちたたいてやりたいものです。

佯弄 佯:振りをする,見せ掛ける佯死死んだ振りをする.弄:1 もてあそぶ。思うままに操る。「策を―・する」「諧謔(かいぎゃく)を―・する」2 あざける。からかう。なぶりものにする。

ほっす【払子】とは。意味や解説。《唐音》獣毛や麻などを束ねて柄をつけたもの。もとインドで蚊・ハエやちりを払うのに用いたが、のち法具となって、中国の禅宗では僧が説法時に威儀を正すのに用いるようになり、日本でも真宗以外の高僧が用いる

檀郎 ・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

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12 -6 山花子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712

和凝《山花子二首 其一》女は微笑を隠しながら、その顔には星のような可憐なえくぼがあり、はるかすみにその河畔にかおをだす。金の翅をとじたり、前掛けを開いたり、下半身、足には銀泥の下着をつけている。男というものは春景色のなかで一緒に過ごしたいと思う気持ちはこの若草の萌えるかぐわしい香となかば一緒になっていくので、旅立った男が旅先で春草のような女に心奪われて帰って来ないのです。


2014年2月6日 の紀頌之5つのブログ
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712
 
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
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杜甫全詩 韓愈全詩 李白全集 文選 花間集 古詩源 玉台新詠

 

12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712

 


山花子二首 其一

(楽しく暮らしていた閨はそのままに又春を迎えたが、外に出ない女でも「春の思い」にかられるもの、ましてや旅路のおとこはたのおんなをもとめるものだから、女のもとには帰ってこないのは仕方のないこと)

鶯錦蟬縠馥麝臍,輕裾花早曉烟迷。

鶯によって春を思い、蝉の羽柄の錦のように鮮やかで美しい服を着ている、麝香の香りは閨に漂う。春景色に心も浮かれて暁のうすあかりのなか燈火がゆれるとあの人かと迷ってしまう、花をすばやく見つけようと軽やかに裾をうごかして庭に出てゆく。

鸂鶒戰金紅掌墜,翠雲低。

川辺にはツガイのおしどりは翅の金模様を激しく動かして交尾している、紅い色を上げたり下げたりしていて、春の霞が低く漂い、若い女がそこに佇んでいる。

星靨笑隈霞臉畔,蹙金開襜襯銀泥。

女は微笑を隠しながら、その顔には星のような可憐なえくぼがあり、はるかすみにその河畔にかおをだす。金の翅をとじたり、前掛けを開いたり、下半身、足には銀泥の下着をつけている。

春思半和芳草嫩,碧萋萋

男というものは春景色のなかで一緒に過ごしたいと思う気持ちはこの若草の萌えるかぐわしい香となかば一緒になっていくので、旅立った男が旅先で春草のような女に心奪われて帰って来ないのです。

 

其二

銀字笙寒調正長,水紋簟冷畫屏涼。

玉腕重金扼臂,澹梳粧。

幾度試香纖手暖,一迴嘗酒絳脣光。

佯弄紅絲蠅拂子,打檀郎。

曉鶯001
 

『山花子二首 其一』 現代語訳と訳註

(本文)

山花子二首 其一

鶯錦蟬縠馥麝臍,輕裾花早曉烟迷。

鸂鶒戰金紅掌墜,翠雲低。

星靨笑隈霞臉畔,蹙金開襜襯銀泥。

春思半和芳草嫩,碧萋萋。

 

(下し文)

山花子二首 其

鶯 蟬縠【せみから】を錦し 麝臍【じゃさい】を馥す,裾を輕く花早く 曉烟【ぎょうえん】に迷う。

鸂鶒【けいちょく】金を戰い 紅 掌げたり墜したり,翠雲 低くす。

星の靨【えくぼ】 笑隈にし 霞の臉 畔にす,金を蹙め 襜を開き 銀泥を襯す。

春思は半ば和【とも】にし 芳草 嫩【わか】くし,碧【あお】きに萋萋たり。

 

(現代語訳)

(楽しく暮らしていた閨はそのままに又春を迎えたが、外に出ない女でも「春の思い」にかられるもの、ましてや旅路のおとこはたのおんなをもとめるものだから、女のもとには帰ってこないのは仕方のないこと)

鶯によって春を思い、蝉の羽柄の錦のように鮮やかで美しい服を着ている、麝香の香りは閨に漂う。春景色に心も浮かれて暁のうすあかりのなか燈火がゆれるとあの人かと迷ってしまう、花をすばやく見つけようと軽やかに裾をうごかして庭に出てゆく。

川辺にはツガイのおしどりは翅の金模様を激しく動かして交尾している、紅い色を上げたり下げたりしていて、春の霞が低く漂い、若い女がそこに佇んでいる。

女は微笑を隠しながら、その顔には星のような可憐なえくぼがあり、はるかすみにその河畔にかおをだす。金の翅をとじたり、前掛けを開いたり、下半身、足には銀泥の下着をつけている。

男というものは春景色のなかで一緒に過ごしたいと思う気持ちはこの若草の萌えるかぐわしい香となかば一緒になっていくので、旅立った男が旅先で春草のような女に心奪われて帰って来ないのです。

野鴨0121
 

(訳注)

山花子

唐の教坊曲、花間集には和凝の二首のみ所収。単調四十八字、前段二十四字四平韻、後段二十四字三平韻⑦⑦⑦③/7⑦⑦③の詞形をとる。

 

山花子二首 其一

(楽しく暮らしていた閨はそのままに又春を迎えたが、外に出ない女でも「春の思い」にかられるもの、ましてや旅路のおとこはたのおんなをもとめるものだから、女のもとには帰ってこないのは仕方のないこと)

 

 

 錦蟬縠 馥麝臍,輕裾 花早 曉烟迷。

鶯によって春を思い、蝉の羽柄の錦のように鮮やかで美しい服を着ている、麝香の香りは閨に漂う。春景色に心も浮かれて暁のうすあかりのなか燈火がゆれるとあの人かと迷ってしまう、花をすばやく見つけようと軽やかに裾をうごかして庭に出てゆく。

○錦 様々な色糸を用いて織り出された絹織物の総称。 錦のように鮮やかで美しいものを指して用いる言葉。例として錦絵、錦鯉、錦鶏、錦眼鏡など。

馥:ふく【馥】[漢字項目]とは。意味や解説。[音]フク(漢)[訓]かおりかんばしい。ゆたかな香り。

麝臍 麝香はその独特の芳香が最大の特徴で、「麝」という文字はその香りが(矢を)射るように遠くまで伝わるということから「鹿」の下に「 ... 中国語では「麝」という文字がジャコウジカを表し、生薬の麝香は「麝の臍にある匂い袋の香り」ということで「麝臍香」

 

鸂鶒 戰金 紅掌墜,翠雲低。

川辺にはツガイのおしどりは翅の金模様を激しく動かして交尾している、紅い色を上げたり下げたりしていて、春の霞が低く漂い、若い女がそこに佇んでいる。

鸂鶒:〔けいちょく〕オシドリ(鴛鴦)に似た水鳥。つがいで動く。紫鴛鴦。

翠雲 はるかすみ。わかい妓女の髪型。

花鴨003 

星靨 笑隈 霞臉畔,蹙金 開襜 襯銀泥。

女は微笑を隠しながら、その顔には星のような可憐なえくぼがあり、はるかすみにその河畔にかおをだす。金の翅をとじたり、前掛けを開いたり、下半身、足には銀泥の下着をつけている。

【えくぼ】(笑窪、、ゑくぼ)は、人が笑うとき、頬にできる小さなくぼみのこと。 赤ちゃんは一般的にえくぼを持っているが、成長とともに消え、大人になってもえくぼを持ったままの人は少ない。えくぼは魅力的であるとされる場合がある。

とは。意味や日本語訳。(1) (眉を)(しか)める,(しわ)を寄せる.【関】 zhòu (2) 切迫した,追い詰められた.蹙 cùsuō[](1) 収縮する,皺が寄る.【同】蹙(2) 畏縮(い/しゆく)する,尻込みする.

襜」とは、「《爾雅·釋器》衣蔽前、謂之襜(衣の前を覆う、これを襜(セン)という)」とあり、和訓には、 「まえかけ、ひとえもの、

襯の意味や日本語訳。ピンインchèn1動詞 内側に当てる,下に着る.用例里边衬上一件衣裳 shang。〔主(場所)++方補+目〕=内に着物を1枚着込む.

翠冠001 

春思 半和 芳草嫩,碧萋萋。

男というものは春景色のなかで一緒に過ごしたいと思う気持ちはこの若草の萌えるかぐわしい香となかば一緒になっていくので、旅立った男が旅先で春草のような女に心奪われて帰って来ないのです。

嫩【わかい】. 新緑。  生じたばかりで柔らかい。新しく柔らかい。 【嫩草】わかくさ若々しく柔らかい草。 「若草」とも書く。「どんそう」とも読む。 【嫩葉】わかば.芽生えたばかりに柔らかい葉。 嫩葉 ( どんよう ) 」に同じ。 「若葉」とも書く。

芳草路萋萋 旅立った男が旅先で春草(女)に心奪われて帰って来ないことを。『楚辞』招隠士第十二「王孫遊兮不歸、春草生兮萋萋。」(王孫 遊びて歸らず、春草 生じて萋萋たり。)に基づいている。

韋荘『望遠行』

欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。

謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。

人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。

出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。

不忍別君後、却入旧香閏。

100 望遠行 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-285-5-#39  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2972

木蘭02


12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707

和凝《菩薩蠻一首 其一》 日が昇り暖かくなると杏の梢の花が色鮮やかである。そこに柳の枝が風に揺られ、そこに、強い風が吹くと狂ったように揺れる。部屋に続くきざはしはしずかなものでしなやかな莎草の小路は緑にあふれる。どこか遠くにいるあの人の夢見ることはもう耐えがたき、惜しいと思うことになっている。


2014年2月5日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(29)#14(東都漢の美点)-4 文選 賦 賦<113―29>18分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1031 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3703
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(12)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <944>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3704韓愈詩-242-(12)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ廣徳2年764-20 《閬山歌》 蜀中転々 杜甫 <660>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3705 杜甫詩1000-660-935/1500754
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ276 《遊城南十六首:賽神》 韓愈 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3706 (02/05)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩韓愈全詩李白全集文選花間集 古詩源 玉台新詠

 

12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707

 

 

溫助教庭筠

菩薩蠻十四首

韋荘(韋相莊)

蠻五首

牛嶠(牛給事嶠)

菩薩七首

和學士凝(和凝)

菩薩蠻一首

孫少監光憲

菩薩蠻五首

魏太尉承班

菩薩蠻二首 

閻處士選

菩薩蠻一首 

毛秘書熙震

菩薩蠻三首

李秀才珣

菩薩蠻三首

 

 

牛嶠其一:(辺境に出かけて帰らぬ男を思う女を詠う。)

其二:(すぐ帰るといって春旅に出かけというのに帰ってこない男を思う女を詠う。)

其三:(春には帰ると旅だったがもう秋になる。何処にいるかわからない人のことは忘れて気持ちをかえようとする女を詠う。)

其四:(雲が流れると「巫山の雲雨」を思われ、さびしくなる女の情を詠う。)

其五:(早春にであい、盛春にはわかれ、まだこうらくのきせつというのにだれにもさそわれない女を詠う。)

其六:(官妓はもてはやされた生活をした。秋には帰ると男が旅立ってからかえってこない女を詠う。)

其七:(男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。)

 

 

菩薩蠻

(春が来ることを抒情的にうたい、誰も来ない春の日をだれにも話すことは難しい女を詠う。)

越梅半拆輕寒裏,冰清澹薄籠藍水。

隣りの庭から越えて花を咲かせている梅の枝を少し折り取って飾る、そこはまだ少し寒い裏庭のことである。桶には冰が清らかに張っているが、だんだん薄い氷になっていて、花籠の陰の水は藍色に映る。

暖覺杏梢紅,遊絲狂惹風。

日が昇り暖かくなると杏の梢の花が色鮮やかである。そこに柳の枝が風に揺られ、そこに、強い風が吹くと狂ったように揺れる。

閑堦莎徑碧,遠夢猶堪惜。

部屋に続くきざはしはしずかなものでしなやかな莎草の小路は緑にあふれる。どこか遠くにいるあの人の夢見ることはもう耐えがたき、惜しいと思うことになっている。

離恨又迎春,相思難重陳。

くやしさ、うらみから逃れる春が又来る、あの人のことを思い、あの人のことを又話すことはもう難しい。

 

(菩薩蠻)

越梅 半拆 輕く寒い裏には,冰清く 澹薄して 籠藍の水。

暖 杏梢の紅に覺め,遊絲 狂いて風に惹かる。

閑堦 莎徑碧にし,遠夢 猶お堪え惜む。

離恨 又た春を迎え,相思 重ねて陳べ難し。

 

木蘭02
 

和凝『菩薩蠻一首』 現代語訳と訳註

(本文) 菩薩蠻

越梅半拆輕寒裏,冰清澹薄籠藍水。

暖覺杏梢紅,遊絲狂惹風。

閑堦莎徑碧,遠夢猶堪惜。

離恨又迎春,相思難重陳。

 

(下し文)

(菩薩蠻)

越梅 半拆 輕く寒い裏には,冰清く 澹薄して 籠藍の水。

暖 杏梢の紅に覺め,遊絲 狂いて風に惹かる。

閑堦 莎徑碧にし,遠夢 猶お堪え惜む。

離恨 又た春を迎え,相思 重ねて陳べ難し。

 

(現代語訳)

(春が来ることを抒情的にうたい、誰も来ない春の日をだれにも話すことは難しい女を詠う。)

隣りの庭から越えて花を咲かせている梅の枝を少し折り取って飾る、そこはまだ少し寒い裏庭のことである。桶には冰が清らかに張っているが、だんだん薄い氷になっていて、花籠の陰の水は藍色に映る。

日が昇り暖かくなると杏の梢の花が色鮮やかである。そこに柳の枝が風に揺られ、そこに、強い風が吹くと狂ったように揺れる。

部屋に続くきざはしはしずかなものでしなやかな莎草の小路は緑にあふれる。どこか遠くにいるあの人の夢見ることはもう耐えがたき、惜しいと思うことになっている。

くやしさ、うらみから逃れる春が又来る、あの人のことを思い、あの人のことを又話すことはもう難しい。

(訳注)

菩薩蠻

(春が来ることを抒情的にうたい、誰も来ない春の日をだれにも話すことは難しい女を詠う。)

唐教坊の曲名。『花間集』41首、温庭筠14首、韋荘5首、牛嶠7首収められている。双調四十四字、前段二四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/❺❺⑤⑤の詞形をとる。

DCF00048

越梅半拆輕寒裏,冰清澹薄籠藍水。

隣りの庭から越えて花を咲かせている梅の枝を少し折り取って飾る、そこはまだ少し寒い裏庭のことである。桶には冰が清らかに張っているが、だんだん薄い氷になっていて、花籠の陰の水は藍色に映る。

○拆(1) 解体する,ばらばらに壊す.(2) はがす,引離す.拆除[]解体除去する,取り壊す. 

 

越梅半拆輕寒裏,冰清澹薄籠藍水。

隣りの庭から越えて花を咲かせている梅の枝を少し折り取って飾る、そこはまだ少し寒い裏庭のことである。桶には冰が清らかに張っているが、だんだん薄い氷になっていて、花籠の陰の水は藍色に映る。

○拆(1) 解体する,ばらばらに壊す.(2) はがす,引離す.拆除[]解体除去する,取り壊す.

 

暖覺杏梢紅,遊絲狂惹風。

日が昇り暖かくなると杏の梢の花が色鮮やかである。そこに柳の枝が風に揺られ、そこに、強い風が吹くと狂ったように揺れる。

 

閑堦莎徑碧,遠夢猶堪惜。

部屋に続くきざはしはしずかなものでしなやかな莎草の小路は緑にあふれる。どこか遠くにいるあの人の夢見ることはもう耐えがたき、惜しいと思うことになっている。

○堦 庭に出る階段、部屋の前の廊下の間際の段差部分。

○莎徑 しなやかな莎草の小路。

 

離恨又迎春,相思難重陳。

くやしさ、うらみから逃れる春が又来る、あの人のことを思い、あの人のことを又話すことはもう難しい。

和學士凝(和凝)二十首 

      
 ID作品名作者 
  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
 1六巻12 -1 小重山二首其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-428-12-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3687和凝 
 2六巻12 -2 小重山二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-429-12-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3692和凝 
 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
 7六巻12 -7 山花子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-434-12-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3717和凝 
 8六巻12 -8 河滿子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-435-12-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3722和凝 
 9六巻12 -9 河滿子二首 其二  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-436-12-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3727和凝 
 10六巻12 -10 薄命女一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-437-12-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3732和凝 
 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻12 -15 春光好二首 其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-442-12-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3757和凝 
 16六巻12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762和凝 
 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
 18六巻12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772和凝 
 19六巻12 -19 柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777和凝 
 20六巻12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782和凝 
      

和凝,字成績,五代詞人。曾官翰林學士知制誥等職。




12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702

和凝《臨江仙二首 其二》  聖女祠のしなやかで、ほっそりとしたからだは肌がつやつやして美しい。それにどうしたのか顔に表情を少し変えて、愛し合おうという気持ちを伝えて、微笑を贈ってくる。これはなまめかしい恥じらいをみせていて、閨の布団にあえて、入ろうとはしない。部屋には蘭膏の香りが広がり、燈火の内にふたりは身もこころも一つになっていく。


2014年2月4日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固)《東都賦》(28)#14(東都漢の美点)-3 文選 賦 賦<113―28>18分割35回 Ⅱ李白に影響を与えた詩1030 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3698
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《潮州刺史謝上表》(11)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <943>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3699韓愈詩-242-(11)
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 廣徳2年764-9-4 《別唐十五誡因寄禮部賈侍郎》 蜀中転々 杜甫 <659-4>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3700 杜甫詩1000-659-4-934/1500753-4
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 275 《病鴟》 韓愈  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3701 (02/04)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 李白全集 文選 花間集 古詩源 玉台新詠

 

12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首Ⅹ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702

 

 

花間集 臨江仙

張舍人泌

臨江仙一首

毛文錫(毛司徒文錫)

臨江仙一首

牛學士希濟

臨江仙七首

和學士凝

臨江仙二首

(顧太尉

臨江仙三首

孫少監光憲

臨江仙二首

魏太尉承班

臨江仙二首

閻處士選

臨江仙二首

毛秘書熙震

臨江仙二首

李秀才珣

臨江仙二首

張泌:湘江の女神、娥皇と女英の所縁の地を巡り、そこにいる道妓を思いを詠う。)

毛文錫:(湘江の女神、娥皇と女英の所縁の地を巡り、そこにいる道妓を思いを詠う。)

牛希濟:1.(三峡の巫峡を下る際に立ち寄った聖女の祠で夢かうつつかの時を過ごして神に見守られて急流を下っていく。)

2.(東方朔『海内十洲記』の中で高尚な出会い―(女のもとを訪ねる男の気持ちを詠う。)

3.(渭水の傍、手を携えてゆけば人間社会の障壁なんか何もなくなる世界に行けるのだと詠う。)

4. (長江にかこまれた黄帝の霊廟近くの聖女祠、女妓のところに通う男を詠う。)

5. (船に乗って洛陽に入る。洛陽の宮城には女の悲しいこと、果たせぬ恋もあったということを詠う)

6. (三方を漢水にかこまれた襄陽の大堤の花街に行くのに理由などあろうかということを詠う)

7. (洞庭湖に面した渡し場に、君山島に、羅浮山にそれぞれ仙郷として女妓たちがいる。)

 

臨江仙二首 其一

海棠香老春江晚,小樓霧縠濛。

翠鬟初出繡簾中,麝煙鸞珮蘋風。

碾玉釵搖鸂鶒戰,雪肌雲鬢將融。

含情遙指碧波東,越王臺殿蓼花紅。

(会稽の歓楽街の女の若いころもてはやされたものが今では盛りを過ぎて、尋ねる人もなく初夏を迎えようとしている)

あれほどに妖艶に咲き誇った海棠花も香りが衰えるもので、この銭塘江のほとりの晩春の景色も変わろうとしているころには、小さい高楼は霧霞の薄い衣にまかれ、ぼんやりと薄暗くぼんやりしているのです。

若くてみどりの黒髪のもとどりにした髪型で初めてお座敷に出て、刺繍の簾にかこまれた閨です。麝香は部屋中にただよっいぇいて、鸞の佩び玉は風の中にあるように揺れました。

磨かれた宝玉の髪飾りと簪が揺れ、仲の良いケイセキが爭っているよう、真白な雪のような肌、両鬢にくも型の流行の髪型、まさにそれらが見事に融和していました。

あの人を思う気持ちではるか向こうを指さします。その先には仙郷に続く海原が東に向かって広がっているのです。ここは越王が復讐で西施を呉に献上した朝廷があったところに夏を迎えた今でも、蓼の花が赤く咲いているのです。

 

臨江仙二首 其二

披袍窣地紅宮錦,鶯語時囀輕音。

碧羅冠子穩犀簪,鳳皇雙颭步搖金。

肌骨細勻紅玉軟,臉波微送春心。

嬌羞不肯入鴛衾,蘭膏光裏兩情深。

(聖女祠、女冠子のもとを訪れて、やっと心を許して身をゆだねてくれるのを詠う。)

暖かい服を身に着けているものの下から風が吹き上げる、紅い宮錦を身に着けている、鶯が春を告げる朝にときとして囀ってくれる声が軽やかに聞こえてくる。

女冠子はみどりの薄着にの上衣をきてしとやかに象牙の簪を付けている。二人で寄り添い歩いて雌雄そろって飛ぶ金紫模様が揺れる。

聖女祠のしなやかで、ほっそりとしたからだは肌がつやつやして美しい。それにどうしたのか顔に表情を少し変えて、愛し合おうという気持ちを伝えて、微笑を贈ってくる。

これはなまめかしい恥じらいをみせていて、閨の布団にあえて、入ろうとはしない。部屋には蘭膏の香りが広がり、燈火の内にふたりは身もこころも一つになっていく。

鴛鴦おしどり0022
 

 

『臨江仙二首』 現代語訳と訳註

(本文)

臨江仙二首 其二

披袍窣地紅宮錦,鶯語時囀輕音。

碧羅冠子穩犀簪,鳳皇雙颭步搖金。

肌骨細勻紅玉軟,臉波微送春心。

嬌羞不肯入鴛衾,蘭膏光裏兩情深。

 

(下し文)

(臨江仙二首 其の二)

袍を披い 紅い宮錦を窣地し,鶯語 時に囀りて 輕かに音す。

碧羅 冠子 犀簪【さいしん】を穩やかにす,鳳皇して 雙颭【そうせん】し 步めば金を搖らす。

肌骨にして 細勻【さいきん】 紅玉軟らかにし,臉波【けんは】して 春心を微送す。

嬌羞【きょうしゅう】 肯えて鴛衾【えんきん】に入らず,蘭膏【らんこう】光裏にして 兩つながらの情は深し。

 

(現代語訳)

(聖女祠、女冠子のもとを訪れて、やっと心を許して身をゆだねてくれるのを詠う。)

暖かい服を身に着けているものの下から風が吹き上げる、紅い宮錦を身に着けている、鶯が春を告げる朝にときとして囀ってくれる声が軽やかに聞こえてくる。

女冠子はみどりの薄着にの上衣をきてしとやかに象牙の簪を付けている。二人で寄り添い歩いて雌雄そろって飛ぶ金紫模様が揺れる。

聖女祠のしなやかで、ほっそりとしたからだは肌がつやつやして美しい。それにどうしたのか顔に表情を少し変えて、愛し合おうという気持ちを伝えて、微笑を贈ってくる。

これはなまめかしい恥じらいをみせていて、閨の布団にあえて、入ろうとはしない。部屋には蘭膏の香りが広がり、燈火の内にふたりは身もこころも一つになっていく。

 


 bijo02

(訳注)

臨江仙二首

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。和凝の作は二首収められている。双調五十八字、前段二十六字四句四平韻で、後段二十七字四句四平韻⑦⑥⑦⑥/⑦⑥⑦⑦の詞形をとる。

 


其二

(聖女祠、女冠子のもとを訪れて、やっと心を許して身をゆだねてくれるのを詠う。)



披袍 窣地 紅宮錦,鶯語 時囀 輕音。

暖かい服を身に着けている者の下から風が吹き上げる、紅い宮錦を身に着けている、鶯が春を告げる朝にときとして囀ってくれる声が軽やかに聞こえてくる。

袍 中国における「袍」の字の歴史は古いが、時代により定義に変遷がある。古く、周の故実を記したとされる前漢時代の書『礼記』 玉藻篇には「纊爲繭、縕爲袍、襌爲絅、帛爲褶。」((新しいまわた)を入れた服を繭といい、縕(古いまわた)を入れたのを袍という。また襌(ひとえ)に仕立てた衣服を絅といい、綿を入れないのを褶という。)とある。また唐においては「袍」というのは冬の常服(日本の朝服にあたる)のうわぎで、夏の裏無しは「衫」と称した。

窣地:突然と風音のもの寂しさが地を這う。裾もとが乱れることから男性との情事を思い出させる。

韋荘『清平楽』

何處遊女,蜀國多雲雨。

雲解有情花解語,窣地綉羅金縷。

妝成不整金鈿。含羞待月鞦韆。

住在綠槐陰裏,門臨春水橋邊。

淸平樂(一) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-260-5-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2682

・紅宮錦 高貴な女性のための錦。風蘭 春蘭 寒蘭 , その他, 鉢植えの 花。

 

碧羅 冠子 穩犀簪,鳳皇 雙颭 步搖金。

女冠子はみどりの薄着にの上衣をきてしとやかに象牙の簪を付けている。二人で寄り添い歩いて雌雄そろって飛ぶ金紫模様が揺れる。

冠子 鳥のとさか冠子鶏のとさか.祠にいる妓女をいう。

○犀簪 犀の角で作った簪(高級な贈り物)。

○鳳皇 「鳳皇于飛」仲の良い夫婦のこと。雄を鳳といい、雌を皇といい、雌雄そろって飛ぶことからいう。

()とは。意味や日本語訳。風が(ものを)ふるわせる.

この二句は二人が楽しくすごし、暮らした様子を云う。

 

肌骨 細勻 紅玉軟,臉波 微送 春心。

聖女祠のしなやかで、ほっそりとしたからだは肌がつやつやして美しい。それにどうしたのか顔に表情を少し変えて、愛し合おうという気持ちを伝えて、微笑を贈ってくる。

紅玉1 ルビーのこと。2 若く、肌がつやつやして血色のよいこと。また、美しい容貌のたとえ。

○微送春心 わずかな顔の表情を変化させて、抱いてくださいと表現をする。

 

嬌羞 不肯入 鴛衾,蘭膏 光裏 兩情深。

これはなまめかしい恥じらいをみせていて、閨の布団にあえて、入ろうとはしない。部屋には蘭膏の香りが広がり、燈火の内にふたりは身もこころも一つになっていく。

嬌羞【きょうしゅう】女性のなまめかしい恥じらい。

鴛衾 鴛鴦の刺繍のある布団。閨の布団に一緒に過ごすこと。

牛嶠『菩薩蠻七首 其二』

柳花飛處鶯聲急,暗街春色香車立。

金鳳小簾開,臉波和恨來。

今宵求夢想,難到青樓上。

贏得一場愁,鴛衾誰並頭。

菩薩蠻七首 其二 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-331-6-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3202

 

○蘭膏。香油。また、植物の蘭と、特に関係はない場合もある。李淸照の「獨上蘭舟」の蘭も木蘭の舟の意はあるが、結果としては、美称。

豆蔻 なつめぐ01


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