玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

花間集 巻六 顧夐

11顧夐 (改)《巻七08浣溪沙八首其八》『花間集』310全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6822

顧夐  浣溪沙八首其八

露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。

記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

(仲秋の月が約束の日、カササギの橋を渡って牽牛が来てくれるが、又次の秋まで寂しい思いを過ごしてゆく、夢の中だけで愛を交わす愁いの日々にずっと堪えていくのかと詠う。)

仲秋の月が明るく照り、露が一面に降りて真っ白に広がる、また秋がきて、逢瀬の約束の日に静かな夜にひっそりと二人でいつまでもいっしょに過ごす。しかし、夢の一年一回でも牽牛のようにあの人と求め合っていたいが、次の秋まで、こんな思いをしないですむようになる日は何時くるのか。今は記憶の中のことが頭にこびりついてしまって、眉間にしわを寄せ、密かに眉曇らせてしまう。言葉もかわすこともなく書斎のある小楼に斜めに身を寄せて、思えば気持ちは暗くなり、あたまにうかぶのは過ぎた日の良い事ばかり、こんな愁いに堪えるいいことなどないのか。

11顧夐 (改)《巻七08浣溪沙八首其八》『花間集』310全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6822

 

 
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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

浣溪沙八首其四

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

浣溪紗八首其の四)

惆悵 經年 謝娘に別れ,月 花院 風光好く,此時 相い望む 最情の傷。

青鳥 來らず 錦字を傳う,瑤 何處にか 蘭房を鏁にし,魂夢を忍教して兩つながら茫茫たり。

 

浣溪紗八首,其五

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの出会い、素晴らしい夜は思いもよらないことである。

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

浣溪紗八首,其の五)

庭菊 黃を飄し 玉露濃し,冷莎 砌に隈【よ】し 鳴蛩【めいきょう】 隱れ,何ぞ期せん 良夜 相う逢うを得るを。

帳を背に 風 搖がせ 紅【こうろう】 滴る,香に惹【ひか】るる暖かき夢 繡衾【しゅうきん】重なり,覺め來り 枕上 晨鐘に怯る。

 

浣溪沙八首其六

(秋までには来るよと約束していたが背いてこない人に対する女性の恨みを詠う。)

雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。

秋の空に雲が淡くうかぶ、風が高い所を抜けていき高木の上の方を揺らして枯れ葉が乱れ飛びかうけれど、暫くして降り出した晩秋の冷たい雨はく中庭の青苔のうえに微かに濡らしていて色を濃くする、それの向うの奥深いところの閏には妃嬪は独り屏風と戸張に囲まれ、身動きもせずにいる。

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

寵愛を失った妃賓であっても、秋になっても白粉をこくし、眉も画いて準備はちゃんとして、思い出の金帯の枕をならべて密かな期待は愁となる、鴛駕模様の衣裳も空しさだけがめぐる。約束に背いてこない、どうやってこの気持ちを抑えていけるというのだろうか。

(其の六)

雲は澹く 風は高くして 葉はれ亂飛ぶ,小庭は寒雨あり綠苔は微かなり,深い閨には 人靜まり 屏幃を掩う。

粉黛 暗く金帶の枕に愁う,鴛鴦 空しく畫羅の衣に繞り,那で堪えん 歸るを思わざるに辜負せんとを。

 

 

浣溪沙八首其七

浣溪沙八首その七(もう何度目の秋を一人で過ごすのか、雁書の雁も通り過ぎるだけだし、夢もやがて見なくなる。秋の夜長を一人過ごすのにいい方法がことがあろうかと詠う。)

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

秋の空高く雁が鳴き声を響かせながら飛んでゆく、遥かな先に消えると、静かな余韻の中に水時計の音が清らかに響いてくる。高窓の羅紗を張った小窓越に月がぼんやりと明るく照らしている。翡翠の飾りのついたとばりに金の鴨の刺繍があり、閨には香が焚き揺らせて平らかに漂っている。

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

どこかに行ってしまったのか、ここには帰ってこないばかりか、今では便りもないままだ。秋の宵がどんなに良くても空しさだけであり、夢を見ては心が驚かされる。夏には火照った体を冷やしてくれる簟の敷物はもう涼しすぎるし、一人寝の枕も冷たいばかり、こんな心持ちをいやしてくれるものがあるのだろうか。

(浣溪沙八首其の七)

鴈の響き遙かな天に 玉漏清きなり,小紗外は月朧明し,翠幃に金鴨ありて炷香平かなり。

何處にか歸らず 音信斷つ,良宵 空しく使わしむ夢魂驚き,簟涼 枕冷 情に勝てず。

浣溪沙八首其八

露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。

記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

(仲秋の月が約束の日、カササギの橋を渡って牽牛が来てくれるが、又次の秋まで寂しい思いを過ごしてゆく、夢の中だけで愛を交わす愁いの日々にずっと堪えていくのかと詠う。)

仲秋の月が明るく照り、露が一面に降りて真っ白に広がる、また秋がきて、逢瀬の約束の日に静かな夜にひっそりと二人でいつまでもいっしょに過ごす。しかし、夢の一年一回でも牽牛のようにあの人と求め合っていたいが、次の秋まで、こんな思いをしないですむようになる日は何時くるのか。

今は記憶の中のことが頭にこびりついてしまって、眉間にしわを寄せ、密かに眉曇らせてしまう。言葉もかわすこともなく書斎のある小楼に斜めに身を寄せて、思えば気持ちは暗くなり、あたまにうかぶのは過ぎた日の良い事ばかり、こんな愁いに堪えるいいことなどないのか。

 

(浣溪沙八首 其の八)

露白く蟾 明くして又た秋到る,佳期 幽會にして兩つながら悠悠たり,夢牽の情の役するは幾時にか休まん。

記得は人に泥【まつ】わり微かに黛を斂め,無言 小書樓に斜倚し,前事を暗く思い 愁に勝【た】えず。

 

 

『浣溪沙八首其七』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其八

露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。

記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

 

(下し文)

(浣溪沙八首 其の八)

露白く蟾 明くして又た秋到る,佳期 幽會にして兩つながら悠悠たり,夢牽の情の役するは幾時にか休まん。

記得は人に泥【まつ】わり微かに黛を斂め,無言 小書樓に斜倚し,前事を暗く思い 愁に勝【た】えず。

 

(現代語訳)

(仲秋の月が約束の日、カササギの橋を渡って牽牛が来てくれるが、又次の秋まで寂しい思いを過ごしてゆく、夢の中だけで愛を交わす愁いの日々にずっと堪えていくのかと詠う。)

仲秋の月が明るく照り、露が一面に降りて真っ白に広がる、また秋がきて、逢瀬の約束の日に静かな夜にひっそりと二人でいつまでもいっしょに過ごす。しかし、夢の一年一回でも牽牛のようにあの人と求め合っていたいが、次の秋まで、こんな思いをしないですむようになる日は何時くるのか。

今は記憶の中のことが頭にこびりついてしまって、眉間にしわを寄せ、密かに眉曇らせてしまう。言葉もかわすこともなく書斎のある小楼に斜めに身を寄せて、思えば気持ちは暗くなり、あたまにうかぶのは過ぎた日の良い事ばかり、こんな愁いに堪えるいいことなどないのか。

 

 

(訳注)

浣溪沙八首其八

(仲秋の月が約束の日、カササギの橋を渡って牽牛が来てくれるが、又次の秋まで寂しい思いを過ごしてゆく、夢の中だけで愛を交わす愁いの日々にずっと堪えていくのかと詠う。)

【解説】 月が一番大きくなって蟾蜍が見える日が約束の日で、七夕の日だけ会える。それでも別れたら、来るかどうかとおもうことしかないと恨みを詠う。後段は、二人が愛をまつわりつかしているときのことが頭から離れない。満たされぬ日々に悲しみに顔を曇らせてしまう。又今日も楼閣の書斎に身を寄せて、過ぎ去った日々を思うと、わびしさに居たたまれぬことを述べる。男目線で、男を待つ年増になった妃嬪の哀れさを詠うものである。

 

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

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浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝,月花院好風,此時相望最情

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭,忍教魂夢兩茫

○●△○●●○  ●?○△●△△ ●○△△●○△

○●△△△●● ○○△●?○○  ●△○△●○○

浣溪紗八首,其五

庭菊飄黃玉露,冷莎隈砌隱鳴,何期良夜得相

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾,覺來枕上怯晨

○●○○●●○  △○△●●○○ △○○●●△○

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浣溪紗八首其六

雲澹風高葉亂,小庭寒雨綠苔,深閨人靜掩屏

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅,那堪辜負不思

○△△○●●○  ●○○●●○○ △○○●●△○

●●●○○●△ ○○△●●○△  △○○●△△○

浣溪沙八首其七

鴈響遙天玉漏,小紗外月朧,翠幃金鴨炷香

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂,簟涼枕冷不勝

●●○○●●○  ●○?●●○○ ●○○●●○○

△●△○○△● ○○△●△○○  ●△△△△△○浣溪沙八首其八

露白蟾明又到,佳期幽會兩悠,夢牽情役幾時

記得泥人微斂黛,無言斜倚小書,暗思前事不勝

●●○○●●○  ○○○●●○○ △△○●△○△

●●△○○●● ○○○△●○○  ●△○●△△○

 

露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。

仲秋の月が明るく照り、露が一面に降りて真っ白に広がる、また秋がきて、逢瀬の約束の日に静かな夜にひっそりと二人でいつまでもいっしょに過ごす。しかし、夢の一年一回でも牽牛のようにあの人と求め合っていたいが、次の秋まで、こんな思いをしないですむようになる日は何時くるのか。

○蟾明 蟾は月で月明と同じ意である。月に蟾蜍がいるという伝説による。〔広韻〕に「蟾、蝦蟆なり」とある。〔爾雅・釈魚〕の注に「蝦蟆に似て、陸地に居る」とある。韋莊『天仙子五首其三』

蟾彩霜華夜不分。天外鴻聾枕上聞。

綉衾香冷懶重燻。

入寂寂、葉紛紛。

纔睡依前夢見君。

天仙子 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-272-5-#26  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2907

・蟾 1動物名。 ヒキガエルのこと。2 《西王母(せいおうぼ)の秘薬を盗んだ姮娥(嫦娥)が月に逃げてヒキガエルになったという「後漢書」の伝説から》月の中にいるというヒキガエル。転じて、月のこと。

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月は女性の姿をいい、妓女、美人のこという。

○佳期 男女が目時を約束して会ぅこと。

李白『大堤曲』

漢水臨襄陽。花開大堤暖。

佳期大堤下。淚向南云滿。

春風無復情。吹我夢魂散。

不見眼中人。天長音信斷。

李白53大堤曲 李白54怨情 李白55贈内

○幽會 年一回の逢瀬に静かな夜を過ごすというほどの意。

○兩悠悠 二人でいついつまでも一緒に過ごす。

○夢牽情役 牽牛のように一年に一回だが、夢の中ではいつも情を持って居続けるというほどの意。

 

記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

今は記憶の中のことが頭にこびりついてしまって、眉間にしわを寄せ、密かに眉曇らせてしまう。言葉もかわすこともなく書斎のある小楼に斜めに身を寄せて、思えば気持ちは暗くなり、あたまにうかぶのは過ぎた日の良い事ばかり、こんな愁いに堪えるいいことなどないのか。

○泥人 人がべったりとまつわりつくこと。二人の情事のこと。

○小書樓 書斎のある小楼

○不勝愁 こんな愁いに堪えることはできない

11顧夐 (改)《巻七07浣溪沙八首其七》『花間集』309全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6817

顧夐  浣溪沙八首其七

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

浣溪沙八首その七(もう何度目の秋を一人で過ごすのか、雁書の雁も通り過ぎるだけだし、夢もやがて見なくなる。秋の夜長を一人過ごすのにいい方法がことがあろうかと詠う。)

秋の空高く雁が鳴き声を響かせながら飛んでゆく、遥かな先に消えると、静かな余韻の中に水時計の音が清らかに響いてくる。高窓の羅紗を張った小窓越に月がぼんやりと明るく照らしている。翡翠の飾りのついたとばりに金の鴨の刺繍があり、閨には香が焚き揺らせて平らかに漂っている。どこかに行ってしまったのか、ここには帰ってこないばかりか、今では便りもないままだ。秋の宵がどんなに良くても空しさだけであり、夢を見ては心が驚かされる。夏には火照った体を冷やしてくれる簟の敷物はもう涼しすぎるし、一人寝の枕も冷たいばかり、こんな心持ちをいやしてくれるものがあるのだろうか。

11顧夐 (改)《巻七07浣溪沙八首其七》『花間集』309全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6817

 

 
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浣溪沙八首其七

浣溪沙八首その七(もう何度目の秋を一人で過ごすのか、雁書の雁も通り過ぎるだけだし、夢もやがて見なくなる。秋の夜長を一人過ごすのにいい方法がことがあろうかと詠う。)

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

秋の空高く雁が鳴き声を響かせながら飛んでゆく、遥かな先に消えると、静かな余韻の中に水時計の音が清らかに響いてくる。高窓の羅紗を張った小窓越に月がぼんやりと明るく照らしている。翡翠の飾りのついたとばりに金の鴨の刺繍があり、閨には香が焚き揺らせて平らかに漂っている。

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

どこかに行ってしまったのか、ここには帰ってこないばかりか、今では便りもないままだ。秋の宵がどんなに良くても空しさだけであり、夢を見ては心が驚かされる。夏には火照った体を冷やしてくれる簟の敷物はもう涼しすぎるし、一人寝の枕も冷たいばかり、こんな心持ちをいやしてくれるものがあるのだろうか。

(浣溪沙八首其の七)

鴈の響き遙かな天に 玉漏清きなり,小紗外は月朧明し,翠幃に金鴨ありて炷香平かなり。

何處にか歸らず 音信斷つ,良宵 空しく使わしむ夢魂驚き,簟涼 枕冷 情に勝てず。

 

 

『浣溪沙八首其七』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其七

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

 

 

(下し文)

(浣溪沙八首其の七)

鴈の響き遙かな天に 玉漏清きなり,小紗の外は月朧明し,翠幃に金鴨ありて炷香平かなり。

何處にか歸らず 音信斷つ,良宵 空しく使わしむ夢魂驚き,簟涼 枕冷 情に勝てず。

 

(現代語訳)

浣溪沙八首その七(もう何度目の秋を一人で過ごすのか、雁書の雁も通り過ぎるだけだし、夢もやがて見なくなる。秋の夜長を一人過ごすのにいい方法がことがあろうかと詠う。)

秋の空高く雁が鳴き声を響かせながら飛んでゆく、遥かな先に消えると、静かな余韻の中に水時計の音が清らかに響いてくる。高窓の羅紗を張った小窓越に月がぼんやりと明るく照らしている。翡翠の飾りのついたとばりに金の鴨の刺繍があり、閨には香が焚き揺らせて平らかに漂っている。

どこかに行ってしまったのか、ここには帰ってこないばかりか、今では便りもないままだ。秋の宵がどんなに良くても空しさだけであり、夢を見ては心が驚かされる。夏には火照った体を冷やしてくれる簟の敷物はもう涼しすぎるし、一人寝の枕も冷たいばかり、こんな心持ちをいやしてくれるものがあるのだろうか。

 

(訳注)

浣溪沙八首其七

浣溪沙八首その七(もう何度目の秋を一人で過ごすのか、雁書の雁も通り過ぎるだけだし、夢もやがて見なくなる。秋の夜長を一人過ごすのにいい方法がことがあろうかと詠う。)

 

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

△●△△○●○  ●△○?●△○ ●△○●●○○

●●△○○●● ●△○△●△△  ●○○●●△△

浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝,月花院好風,此時相望最情

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭,忍教魂夢兩茫

○●△○●●○  ●?○△●△△ ●○△△●○△

○●△△△●● ○○△●?○○  ●△○△●○○

浣溪紗八首,其五

庭菊飄黃玉露,冷莎隈砌隱鳴,何期良夜得相

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾,覺來枕上怯晨

○●○○●●○  △○△●●○○ △○○●●△○

●●△○○●● ●○●△●○△  ●△△●●○○

浣溪紗八首其六

雲澹風高葉亂,小庭寒雨綠苔,深閨人靜掩屏

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅,那堪辜負不思

○△△○●●○  ●○○●●○○ △○○●●△○

●●●○○●△ ○○△●●○△  △○○●△△○

浣溪沙八首其七

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

●●○○●●○  ●○?●●○○ ●○○●●○○

△●△○○△● ○○△●△○○  ●△△△△△○

 

鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。

秋の空高く雁が鳴き声を響かせながら飛んでゆく、遥かな先に消えると、静かな余韻の中に水時計の音が清らかに響いてくる。高窓の羅紗を張った小窓越に月がぼんやりと明るく照らしている。翡翠の飾りのついたとばりに金の鴨の刺繍があり、閨には香が焚き揺らせて平らかに漂っている。

○玉漏清 富貴の家の飾りに飾られた水時計(漏刻)の音が清らかに聞こえてくる。容器の底の穴から流出,あるいは容器に流入する水の量によって時間を測る時計。日時計の次に出現したもので,機械時計が普及するまで夜間,曇雨天用に使われた。ここでは雁が飛んで行ったあとには漏刻の水音だけが聞えてくるというもの。

○小紗 家妓か愛妾であろう。奥まったへやから出ることもなく毎日を過ごしている様子が覗える。

○炷香平 女一人の部屋の中で、香を焚くが、動くものがいないので煙が水平に広がる様子をいう。さびしさを際立たせる表現である。・炷の用語解説 - 1 香をひとたきくゆらせること。また、その香。2 1本の灯心。

○翠幃 翡翠によって飾られた戸張。

○月朧明 月はおぼろではあるが明るくなる。

 

何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

どこかに行ってしまったのか、ここには帰ってこないばかりか、今では便りもないままだ。秋の宵がどんなに良くても空しさだけであり、夢を見ては心が驚かされる。夏には火照った体を冷やしてくれる簟の敷物はもう涼しすぎるし、一人寝の枕も冷たいばかり、こんな心持ちをいやしてくれるものがあるのだろうか。

簟涼枕冷 簟のベットシーツは汗ばむ時には最高のものだが、汗もかかない一人寝の秋には冷たすぎる。しかし、もしかしたら、又帰ってくれるかもしれない。その時にはこの敷物が無くてはならないという待つ身の女心をあらわす意味になる。

不勝情 「心情にまさるものなし。」寂しいおもいがすべての思いに勝つということである。

11顧夐 (改)《巻七06浣溪沙八首其六》『花間集』308全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6812

顧夐  浣溪沙八首其六

雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

(秋までには来るよと約束していたが背いてこない人に対する女性の恨みを詠う。)

秋の空に雲が淡くうかぶ、風が高い所を抜けていき高木の上の方を揺らして枯れ葉が乱れ飛びかうけれど、暫くして降り出した晩秋の冷たい雨はく中庭の青苔のうえに微かに濡らしていて色を濃くする、それの向うの奥深いところの閏には妃嬪は独り屏風と戸張に囲まれ、身動きもせずにいる。寵愛を失った妃賓であっても、秋になっても白粉をこくし、眉も画いて準備はちゃんとして、思い出の金帯の枕をならべて密かな期待は愁となる、鴛駕模様の衣裳も空しさだけがめぐる。約束に背いてこない、どうやってこの気持ちを抑えていけるというのだろうか。

11顧夐 (改)《巻七06浣溪沙八首其六》『花間集』308全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6812

 

 
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  杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首 杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩)  杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首 杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首 杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首 杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首  
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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

浣溪沙八首其四

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

浣溪紗八首其の四)

惆悵 經年 謝娘に別れ,月 花院 風光好く,此時 相い望む 最情の傷。

青鳥 來らず 錦字を傳う,瑤 何處にか 蘭房を鏁にし,魂夢を忍教して兩つながら茫茫たり。

 

浣溪紗八首,其五

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの出会い、素晴らしい夜は思いもよらないことである。

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

浣溪紗八首,其の五)

庭菊 黃を飄し 玉露濃し,冷莎 砌に隈【よ】し 鳴蛩【めいきょう】 隱れ,何ぞ期せん 良夜 相う逢うを得るを。

帳を背に 風 搖がせ 紅【こうろう】 滴る,香に惹【ひか】るる暖かき夢 繡衾【しゅうきん】重なり,覺め來り 枕上 晨鐘に怯る。

 

浣溪沙八首其六

雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

(秋までには来るよと約束していたが背いてこない人に対する女性の恨みを詠う。)

秋の空に雲が淡くうかぶ、風が高い所を抜けていき高木の上の方を揺らして枯れ葉が乱れ飛びかうけれど、暫くして降り出した晩秋の冷たい雨はく中庭の青苔のうえに微かに濡らしていて色を濃くする、それの向うの奥深いところの閏には妃嬪は独り屏風と戸張に囲まれ、身動きもせずにいる。

寵愛を失った妃賓であっても、秋になっても白粉をこくし、眉も画いて準備はちゃんとして、思い出の金帯の枕をならべて密かな期待は愁となる、鴛駕模様の衣裳も空しさだけがめぐる。約束に背いてこない、どうやってこの気持ちを抑えていけるというのだろうか。

(其の六)

雲は澹く 風は高くして 葉はれ亂飛ぶ,小庭は寒雨あり綠苔は微かなり,深い閨には 人靜まり 屏幃を掩う。

粉黛 暗く金帶の枕に愁う,鴛鴦 空しく畫羅の衣に繞り,那で堪えん 歸るを思わざるに辜負せんとを。

 

《巻七07浣溪沙八首其七》  鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情

《巻七08浣溪沙八首其八》  露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

 

 

 

浣溪紗八首,其六』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪紗八首其六

雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

 

 (下し文)

(其の六)

雲は澹く 風は高くして 葉はれ亂飛ぶ,小庭は寒雨あり綠苔は微かなり,深い閨には 人靜まり 屏幃を掩う。

粉黛 暗く金帶の枕に愁う,鴛鴦 空しく畫羅の衣に繞り,那で堪えん 歸るを思わざるに辜負せんとを。

 

(現代語訳)

(秋までには来るよと約束していたが背いてこない人に対する女性の恨みを詠う。)

秋の空に雲が淡くうかぶ、風が高い所を抜けていき高木の上の方を揺らして枯れ葉が乱れ飛びかうけれど、暫くして降り出した晩秋の冷たい雨はく中庭の青苔のうえに微かに濡らしていて色を濃くする、それの向うの奥深いところの閏には妃嬪は独り屏風と戸張に囲まれ、身動きもせずにいる。

寵愛を失った妃賓であっても、秋になっても白粉をこくし、眉も画いて準備はちゃんとして、思い出の金帯の枕をならべて密かな期待は愁となる、鴛駕模様の衣裳も空しさだけがめぐる。約束に背いてこない、どうやってこの気持ちを抑えていけるというのだろうか。

 

(訳注)

浣溪沙八首其六

(約束に背いて帰らぬ男に対する女性の恨みを詠う。)

【解説】 帰らぬ男に対する女性の恨みを詠う。前段一、二句は女性が目にした実景であると同時に、もう希望が持てないくらい時がたってしまったのに、約束の秋を迎えての女の気持ちをうたっている。また、後段、女性は、囲われ者、愛妾、家妓ということで、日がな一日何もしない、何処にも行けない、ただ待つだけなのである。帰って来てはくれないと思ってみても約束の秋になると期待してしまう。この時代の家妓の宿命ということか。どちらにしても、男目線であることは間違いない。

 

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

△●△△○●○  ●△○?●△○ ●△○●●○○

●●△○○●● ●△○△●△△  ●○○●●△△

浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝,月花院好風,此時相望最情

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭,忍教魂夢兩茫

○●△○●●○  ●?○△●△△ ●○△△●○△

○●△△△●● ○○△●?○○  ●△○△●○○

浣溪紗八首,其五

庭菊飄黃玉露,冷莎隈砌隱鳴,何期良夜得相

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾,覺來枕上怯晨

○●○○●●○  △○△●●○○ △○○●●△○

●●△○○●● ●○●△●○△  ●△△●●○○

浣溪紗八首其六

雲澹風高葉亂,小庭寒雨綠苔,深閨人靜掩屏

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅,那堪辜負不思

○△△○●●○  ●○○●●○○ △○○●●△○

●●●○○●△ ○○△●●○△  △○○●△△○

 

雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。

秋の空に雲が淡くうかぶ、風が高い所を抜けていき高木の上の方を揺らして枯れ葉が乱れ飛びかうけれど、暫くして降り出した晩秋の冷たい雨はく中庭の青苔のうえに微かに濡らしていて色を濃くする、それの向うの奥深いところの閏には妃嬪は独り屏風と戸張に囲まれ、身動きもせずにいる。

○雲澹風高 雲は男、帰って来る時の雲ははっきり見えるもの。・風高:風が高いのは木枯らしの前兆。この雰囲気は「春に別れて初めての秋を迎え帰って来るのを待ち侘びる」というのではない。もう希望が持てないくらい時がたってしまったのに、約束の秋を迎えての女の気持ちをイメージされたい。

深閨人靜 

 

粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

寵愛を失った妃賓であっても、秋になっても白粉をこくし、眉も画いて準備はちゃんとして、思い出の金帯の枕をならべて密かな期待は愁となる、鴛駕模様の衣裳も空しさだけがめぐる。約束に背いてこない、どうやってこの気持ちを抑えていけるというのだろうか。

○粉黛 白粉と眉墨。ここでは美人の意。

○金帯枕 金糸で帯状に飾った枕。

○辜負〔「辜」「負」はともにそむく意. そむくこと。一夫多妻制で、約束をしても守られないことが多い時代で、夫婦の倫理観が全く違う時代である。

このころの一般的な女子は機織り、そのための蚕、そのための桑を育てる、ということであるが、この詩の女性は、寵愛を失った妃賓、囲われ者、愛妾、家妓ということなので、日がな一日何もしない、何処にも行けない、ただ待つだけなのである。

11顧夐 (改)《巻七05浣溪沙八首其五》『花間集』307全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6807

顧夐  浣溪紗八首,其五   

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの出会い、素晴らしい夜は思いもよらないことである。とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

11顧夐 (改)《巻七05浣溪沙八首其五》『花間集』307全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6807

 

 
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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

浣溪沙八首其四

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

浣溪紗八首其の四)

惆悵 經年 謝娘に別れ,月 花院 風光好く,此時 相い望む 最情の傷。

青鳥 來らず 錦字を傳う,瑤 何處にか 蘭房を鏁にし,魂夢を忍教して兩つながら茫茫たり。

 

浣溪紗八首,其五

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの出会い、素晴らしい夜は思いもよらないことである。

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

浣溪紗八首,其の五)

庭菊 黃を飄し 玉露濃し,冷莎 砌に隈【よ】し 鳴蛩【めいきょう】 隱れ,何ぞ期せん 良夜 相う逢うを得るを。

帳を背に 風 搖がせ 紅【こうろう】 滴る,香に惹【ひか】るる暖かき夢 繡衾【しゅうきん】重なり,覺め來り 枕上 晨鐘に怯る。

 

《巻七06浣溪沙八首其六》  雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

《巻七07浣溪沙八首其七》  鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情

《巻七08浣溪沙八首其八》  露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

 

 

 

 

 

浣溪紗八首,其五』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪紗八首,其五

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

 

(下し文)

(浣溪紗八首,其の五)

庭菊 黃を飄し 玉露濃し,冷莎 砌に隈【よ】し 鳴蛩【めいきょう】 隱れ,何ぞ期せん 良夜 相う逢うを得るを。

帳を背に 風 搖がせ 紅【こうろう】 滴る,香に惹【ひか】るる暖かき夢 繡衾【しゅうきん】重なり,覺め來り 枕上 晨鐘に怯る。

 

(現代語訳)

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの出会い、素晴らしい夜は思いもよらないことである。

とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

 

(訳注)

浣溪沙八首其五

(菊の花に夜露が下りる良い夜、思いもよらず寵愛を受けることになった、床をすごす共寝の夜が明けると、それからどうなるのかと恐れる女の情を詠う。)

〔解説〕前段は花に露で潤うこと、後段は、紅蝋燭がしたたること、情事の描写し、連想を膨らませる。香の香り、布団の中で肌を重ね暖かき夢路が続くのであるが、男は日が昇るまでに役所に登朝しなければいけない。今まで掘っておかれたのに、思いもよらない訪問は、急に出征か、出張を命ぜられたことによるもので、だから一晩中肌を重ねたということを詠っている。

鐘が鳴ると旅に出るのである。以後、二度と逢えないのである。

 

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

△●△△○●○  ●△○?●△○ ●△○●●○○

●●△○○●● ●△○△●△△  ●○○●●△△

浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝,月花院好風,此時相望最情

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭,忍教魂夢兩茫

○●△○●●○  ●?○△●△△ ●○△△●○△

○●△△△●● ○○△●?○○  ●△○△●○○

浣溪紗八首,其五

庭菊飄黃玉露,冷莎隈砌隱鳴,何期良夜得相

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾,覺來枕上怯晨

○●○○●●○  △○△●●○○ △○○●●△○

●●△○○●● ●○●△●○△  ●△△●●○○

韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

 

 

庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。

風にゆれ動く庭に咲き誇る黄菊に玉の露に濡れて色を濃くする。秋の冷気に見向きもされない莎草はつめたく階の端に生えていて、その影でこおろぎが鳴いて秋の趣きを添え、思いがけないこの逢瀬、素晴らしい夜は思いもよらないことである。

庭菊瓢黄 庭に咲く菊は黄金色に咲き誇り、秋の風に揺れる。時間的に後に「玉露 濃く」と変化する。「庭の黄菊は露に濡れて咲き」と訳す。艶詩であるから情事の描写と考えれば理解は深まる。

 莎草。蚊帳吊草、莎草、学名: Cyperus microiria)は、カヤツリグサ科カヤツリグサ属の一年生植物。道端や田畑にも出現する雑草。マスクサ(枡草)ともいう。

隱鳴蛩 草の影でこおろぎが鳴く。

何期良夜 思いがけないこの出会いの素晴らしい夜。

得相逢 逢瀬という素晴らしい夜。

 

背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

とばりを背にして、灯火の炎は揺れていて、蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。香の香りに誘われ、重ねた肌に暖かに夢は掛け布団のうちでつづき、この素敵な時から目覚めること、枕辺にこのまま居たいと思うこと、夜明け前の鐘が鳴ればわかれなければいけない、それはとても恐いことなのだ。

背帳 帳を背後にして。

 蝋燭を滴らせるのも忘れるように時は過ぎる。

怯晨鐘 晨の鐘を聞くのが恐ろしい。夜の明けるとともに愛人と別れねばならぬことを恐れた言葉。

11顧夐 (改)《巻七04浣溪沙八首其四》『花間集』306全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6802

顧夐  浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

浣溪沙八首其四

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

 

(其の四)

惆悵 經年 謝娘に別れ,月 花院 風光好く,此時 相い望む 最情の傷。

青鳥 來らず 錦字を傳う,瑤 何處にか 蘭房を鏁にし,魂夢を忍教して兩つながら茫茫たり。

 

 

《巻七05浣溪沙八首其五》  庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘

《巻七06浣溪沙八首其六》  雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

《巻七07浣溪沙八首其七》  鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情

《巻七08浣溪沙八首其八》  露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

 

 

『浣溪沙八首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

 

(下し文)

(浣溪沙八首其の四)

惆悵 經年 謝娘に別れ,月 花院 風光好く,此時 相い望む 最情の傷。

青鳥 來らず 錦字を傳う,瑤 何處にか 蘭房を鏁にし,魂夢を忍教して兩つながら茫茫たり。

 

(現代語訳)

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

 

(訳注)

浣溪沙八首其四

浣溪沙八首その四(愛妾とされ、どんなに寵愛を受けていても、寵愛は失うもの、西王母のようであっても、巫山の瑤姫であっても、今はどうなるのかはわからない、いずれにしても耐えて生きていくことだけだ。)

 

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

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浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

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浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

△●△△○●○  ●△○?●△○ ●△○●●○○

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浣溪沙八首其四

惆悵經年別謝,月花院好風,此時相望最情

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭,忍教魂夢兩茫

○●△○●●○  ●?○△●△△ ●○△△●○△

○●△△△●● ○○△●?○○  ●△○△●○○

 

惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。

愛妾とされてもうどれだけ年数を重ねたのだろうか、それなのに別れて怨めしいと思うようになったが。高窓から入る月明かり、奥の中庭に咲く満開の花、春の盛りのこんなにもよい季節が来ても、またたがいにこの時を楽しく過ごしたいと思えば思うほど、またもっとも心が傷つくのである。

・惆悵:うらめしい。うらみがましい。

『淸平樂』

野花芳草,  寂寞關山道。

柳吐金絲鶯語早,惆悵香閨暗老。

羅帶悔結同心, 獨凭朱欄思深。

夢覺半床斜月, 小窗風觸鳴琴。

淸平樂 (二) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-261-5-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2687

『荷葉杯』

記得那年花下。 深夜。

初識謝娘時。

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

惆悵曉鶯殘月。 相別。

從此隔音塵。

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

荷葉杯 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

『應天長 之二』韋莊

別来半歳青書絶、一寸離腸千萬結。

難相見。易相別、又是玉楼花似雪。

暗相思、無虚説、惆悵夜来煙月。

想得此時情切、 涙沾紅袖

小樓高閣謝娘家。

暗想玉容何所似、一枝春雪凍梅花、

應天長 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-257-5-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667

『歸國遙』 韋荘

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

南望去程何許、問花花不語。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

歸國遙 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

韋荘『菩薩蠻 一』

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

殘月出門時。美人和涙辭。

琵琶金翠羽。絃上黄鶯語。

勸我早歸家。綠窗人似花。

菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

謝娘 女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。

・月 閨の高窓。小窗。

・花院 奥の中庭。

 

青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

西王母の春の恋の使者として錦字を伝え持ってくるはずが一向に来なかったし、巫山の瑶女の身を揺らせてくれ、身も心も繋いでくれるというがその閨がどこにあるのか、いつも堪え、心の奥に忍ばせて、夢とするだけで、両頬に流れる涙は果てしなく流れてゆくのである。

・青鳥 青色は五行思想方位で東に当たる。春の神を青帝ともいう。また靑鳥は天上の女神西王母の侍女でもある。そこでここは、青い鳥が春の使者として訪れたことをいうのであろう。恋の使者(青鳥 仙界とのなかだちをするという青い鳥、恋の使者である。この島に棲む青い鳥が使者である。仙女西王母の使いの鳥。杜甫「麗人行」にもある。お誘いの手紙を届けるものを指す。)

『女冠子 其三』牛嶠

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

青鳥傳心事,寄劉郎。

女冠子四首 其三 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-316-5-#57-7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3127

錦字 (錦書ともいう)錦に織りこんだ手紙、妻よりの手紙。思いをしたためた文、手紙。 

李白『秋浦寄

我今尋陽去。辭家千里余。結荷倦水宿。卻寄大雷書。

雖不同辛苦。愴離各自居。我自入秋浦。三年北信疏。

紅顏愁落盡。白發不能除。有客自梁苑。手攜五色魚。

開魚得錦字。歸問我何如。江山雖道阻。意合不為殊。

・瑶 是は中国古代神中に登する女神であり、巫山神女をいう。「旦為朝雲,暮為行雨」である。

 

  楚の懐王が高唐(建物の名)に遊び、疲れて昼寝をした時、夢に神女と交わった。去るに臨んで神女は、自分は巫山に住む者で、旦(あした)には朝雲となり、暮には通り雨となって、朝な夕なここに参りましょうと言った

・鏁 ① 金属製の輪をつないだひも状のもの。  ② 物と物とを結び付けているもの。きずな。

蘭房 女性の美しい寝室。また、美人の閨房(けいぼう)

・茫茫1 広々としてはるかなさま。「―とした大海原」「―たる砂漠」 2 ぼんやりかすんではっきりしないさま。「―たる記憶」「―と暗路(やみじ)に物を探るごとく」〈露伴・五重塔〉 3 草・髪などが伸びて乱れている。

11顧夐 (改)《巻七03浣溪沙八首其三》『花間集』305全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6797

顧夐  浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

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  2015年10月21日 の紀頌之5つのBlog  
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  ●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"  
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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

《巻七04浣溪沙八首其四》  惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫

《巻七05浣溪沙八首其五》  庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘

《巻七06浣溪沙八首其六》  雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

《巻七07浣溪沙八首其七》  鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情

《巻七08浣溪沙八首其八》  露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

  

 

『浣溪沙八首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

 

(下し文)

(浣溪沙八首其の三)

荷芰 風輕く 簾幕 香り,繡衣 鸂鶒泳いで塘を迴り,小屏 閑かに掩うは舊えの瀟湘。

空幃に恨入す 鸞影獨つ,淚 臉に雙つながらにして 渚の蓮光に凝し,薄情 年少なるも 每く思量す。

 

(現代語訳)

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光にただ一人の影を映して、そこにはうらみだけがはいってくると、涙が止まらず、二筋の涙の痕が顔に残ってしまい、涙があふれて渚の蓮池に光るかのようである。愛情の薄い皇子は歳若くして死別したのかと、思う度にその思いの量は多くなっていく。

 

(訳注)

浣溪沙八首其三

浣溪沙八首その三(若くして寵愛を失った妃賓は、瀟湘の后妃ように帝に先立たれのと同じで、一人で過ごすのは、残された思い出の部屋で泣きぬれて過ごすことなのである。)

谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

 

 

 

 

 

 

韋荘(韋相莊)

浣溪紗五首

 

 

薛昭蘊(薛侍郎昭蘊)

浣溪紗八首

 

 

張泌(張舍人泌)

浣溪紗十首

 

 

毛文錫(毛司徒文錫)

浣紗溪一首

 

 

欧陽烱(歐陽舍人烱)

浣溪紗四首

 

 

(顧太尉

浣溪紗八首

 

 

孫光憲(孫少監光憲)

浣溪紗九首

 

 

閻選(閻處士選)

浣溪紗一首

 

 

毛熙震(毛秘書熙震)

浣溪紗七首

 

 

李絢(李秀才珣)

浣溪紗四首

 

 

 

 

 

 

 

唐の教坊の曲名。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

浣溪沙八首其三

荷芰風輕簾幕  繡衣鸂鶒泳迴塘 小屏閑掩舊瀟  

恨入空幃鸞影獨 淚凝雙臉渚蓮  薄情年少每思

△●△△○●○  ●△○?●△○ ●△○●●○○

●●△○○●● ●△○△●△△  ●○○●●△△

 

荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。

蓮花と菱花は軽く風にのって簾や、幔幕にまでその香が届くと、刺繍の着物の妃賓は、鸂鶒が泳ぎながら堤の方へ進むのを見る。閨の低い屏風に静かに囲まれた中にいにしえの瀟湘曲が物悲しく聞こえてくる。

荷芰 菱花,1 ヒシの花。2 《裏面に多くヒシの花を鋳るところから》金属製の鏡。菱花鏡。荷花](1) ハス.(2) ハスの花。楚辭·屈原·離騷:「製芰荷以為衣兮,集芙蓉以為裳。」採蓮、採芰は秋の行事。《採蓮曲》「若耶溪傍採蓮女,笑隔荷花共人語。日照新妝水底明,風飄香袂空中舉。岸上誰家遊冶郎,三三五五映垂楊。紫騮嘶入落花去,見此踟躕空斷腸。」(若耶【じゃくや】渓の傍り 採蓮の女、笑って荷花【かか】を隔てて人と共に語る。日は新粧を照らして水底明らかに、風は香袖を飄して空中に挙がる。岸上  誰が家の遊冶郎【ゆうやろう】ぞ、三三、五五、垂楊に映ず。紫騮【しりゅう】落花に嘶【いなな】きて入りて去り、此れを見て踟蹰【ちちゅう】して空しく断腸。)

顧夐

巻七03浣溪沙八首其三荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

閻選

《巻九22臨江仙二首其一》  雨停逗濃香,岸邊噪垂楊。物華空有舊池塘,不逢仙子,何處夢襄王。珍簟對欹鴛枕冷,此來塵暗淒涼。欲憑危檻恨偏長,藕花珠綴,猶似汗凝粧

尹鶚

《巻九28臨江仙二首其一》  一番生池沼,檻前風送馨香。昔年於此伴蕭娘,相佇立,牽惹敘衷腸。時逞笑容無限態,還如菡萏爭芳。別來遣思悠,慵窺往事,金小蘭房

毛熙震

《巻十12菩薩蠻三首 其二》  繡簾高軸臨塘看,雨飜荷芰真珠散。殘暑晚初涼,輕風渡水香。無憀悲往事,爭那牽情思。光影暗相催,等閑秋又來。

 

簾幕香 簾や、幔幕にまでその香が届く。

・鸂鶒 (オシドリに似た水鳥)が描かれている。オスは凛とした様子で岸辺に立ち、メスは地面に伏せている。風に揺れるガマの葉、枯れて萎びた蓮、水面にうっすらと影が映っていることを連想させる。

瀟湘 琴曲。中国湖南省、瀟水と湘水が洞庭湖に注ぐあたりの地方。瀟洒 すっきりとあか抜けしているさま。俗っぽくなくしゃれているさま。

『瀟湘神』劉禹錫 

斑竹枝,斑竹枝,涙痕點點寄相思。

楚客欲聽瑤瑟怨,瀟湘深夜月明時。

(斑竹枝,斑竹枝,涙痕 點點 相思を寄す。楚客 聽かんと欲す瑤瑟の怨を,瀟湘の深夜 月明の時。)

温庭筠は『瑤瑟怨』

冰簟銀床夢不成,碧天如水夜雲輕。

雁聲遠過瀟湘去,十二樓中月自明。

舜帝の妃・娥皇と女英の二人は舜帝を慕って湘水に身を投じて、川の湘靈、湘神となったという故事。舜帝が蒼梧(現在の江西省蒼梧)で崩じた時に、娥皇と女英の二人の妃がここに来て深く嘆き悲しみ、流した涙が竹に滴り、その痕(あと)が竹に斑斑と残ったことから「斑竹」と謂われた。或いは、九嶷山で亡くなり、二人の妃が三日三晩泣き続けたが、やがて九嶷山に血涙の痕があるような竹が生えだしたという。瑟曲「瀟湘曲」湘妃の奏でる瑤瑟の凄艶さ、もの悲しさをいう。

 

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・空幃鸞影獨 誰もいない鸞凰の刺繍の戸張の中には蝋燭の光に、ただ一人の影を映す。

・渚蓮光 渚の蓮が光る。(涙が瞼にたまっていることを言う。)

・薄情年少 愛情の薄い皇子。

・每思量 思う度にその思いの量は多くなっていく。

11顧夐 (改)《巻七02浣溪沙八首其二》『花間集』304全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6792

顧夐  浣溪沙八首其二

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

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  孟郊 張籍          
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  Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorBlog 766年-150杜甫 《1528熱,三首之一》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55歲-150 <1022> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6790   
  杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首 杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩)  杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首 杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首 杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首 杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首  
  杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首 杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首 杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首 杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首 杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首 杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首  
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浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

 

『浣溪沙八首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其二

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

 

(下し文)

(浣溪沙八首其の二)

紅藕 香寒く 翠の渚 平かにし,月籠の虛閣 夜蛩 清かなり,塞鴻 夢に驚き 情に兩牽す。

寶帳 玉鑪あり,殘麝 冷かなり,羅衣 金縷 塵生に暗くす,小 孤燭 淚 縱橫たり。

 

(現代語訳)

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

 

(訳注)

浣溪沙八首其二

浣溪沙その二(夏も過ぎ、秋になってもどこからも音沙汰がない、御殿の閨に何もせず、、ただ、寵愛を受ける準備だけは菅、使うことがないので、埃に汚れて居る)

 

谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

 

 

 

 

 

 

韋荘(韋相莊)

浣溪紗五首

 

 

薛昭蘊(薛侍郎昭蘊)

浣溪紗八首

 

 

張泌(張舍人泌)

浣溪紗十首

 

 

毛文錫(毛司徒文錫)

浣紗溪一首

 

 

欧陽烱(歐陽舍人烱)

浣溪紗四首

 

 

(顧太尉

浣溪紗八首

 

 

孫光憲(孫少監光憲)

浣溪紗九首

 

 

閻選(閻處士選)

浣溪紗一首

 

 

毛熙震(毛秘書熙震)

浣溪紗七首

 

 

李絢(李秀才珣)

浣溪紗四首

 

 

 

 

 

 

 

唐の教坊の曲名。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二  ⑦⑦⑦/4③⑦⑦

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

 

紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。

秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。閨の高窓に見える月は輝き寂しい高閣を照らしし、すずむしがすがすがしく鳴いている。北方から南に向かう大雁は夢に驚き情に絡んで両手で引寄せて雁書を見たいと思う。

紅藕香寒 秋になりかけのころ蓮の花の香りを残したまま夕方の寒さを感じる。寵愛を受けていた女性が、その魅力を残しつつ寵愛を失うというほどの意味を示す。【植】レンコン.《成》(レンコンはちぎっても糸がつながっている>)(男女が)別れたのになお関係を断ち切れ ずにいる.レンコンの澱粉.・香寒 寒気の中に香りが届いてくる。

翠渚平 緑叢がいっぱいで渚に平らかに広がる。

・塞鴻 北方から南に向かう大雁。・:辺塞。(北方の)国境付近。長城付近。「塞」は、本来は北方の夷狄の侵攻を防ぐ出城。ここでは、敵地に隣接しているところの意で、陳子華の赴く方を実際には指している。当時の南宋の北方の国境は長城よりも遙か南の淮河であって、黄河流域(この詞で「兩河」「京東」といわれているところ。「神州」「中原」はもっと広くを指すが、やはり重なっている、漢民族の故地)は、全て金国のものであった。・ 大型の雁の一種。ヒシクイ。ヌマタロウ。暖かくなると北方へ渡っていく冬鳥。

 

寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉には麝香は消えてそのままで冷たい、寵愛を受けていたときに着ていた薄絹の金の刺繍の着物にはチリが積もってうす汚れている。閨の小窓の手前にポツンと燭台があり、涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。

 香炉。たたら。足踏み式の鞴などを用いた製鉄法。別名 踏鞴。日本古来の代表的な製鉄方法。粘土でつくられた高さの低い角形の炉で,木炭を燃料として砂鉄を製錬する原始的なものであるが,日本刀の素材である玉鋼(たまはがね)はこの方法でつくられていた。ここでは香炉とする。

寶帳玉鑪 宝飾で飾られたとばりが下がり、こがねに飾られた香炉がある

殘麝冷 麝香は消えてそのままで冷たい、

羅衣金縷 薄絹の金の刺繍の着物

暗塵生 チリが積もってうす汚くなっている。

孤燭 小窓の手前にポツンと燭台がある

淚縱橫 涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになる。・縱橫【しょうおう】①たてとよこ。南北と東西。②四方八方。いたるところ。③自分の思いどおりに振る舞う・こと(さま)。④合従【がつしよう】と連衡。

11顧夐 (改)《巻七01浣溪沙八首其一》『花間集』303全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6787

顧夐  浣溪沙八首其一》  春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

11顧夐 (改)《巻七01浣溪沙八首其一》『花間集』303全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6787

 

 

 
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  杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首 杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩)  杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首 杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首 杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首 杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首  
  杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首 杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首 杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首 杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首 杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首 杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首  
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  ●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集  
  Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoorBlog 11顧夐 (改)《巻七01浣溪沙八首其一》『花間集』303全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6787  
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《巻七01浣溪沙八首其一》  春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯

《巻七02浣溪沙八首其二》  紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫

《巻七03浣溪沙八首其三》  荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

《巻七04浣溪沙八首其四》  惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫

《巻七05浣溪沙八首其五》  庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘

《巻七06浣溪沙八首其六》  雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

《巻七07浣溪沙八首其七》  鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情

《巻七08浣溪沙八首其八》  露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

 

 

 

浣溪沙八首其一

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

 

 

『浣溪沙八首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

 

(下し文)

(浣溪沙八首其の一)

春色 人を迷わせ正に【はる】かにするを恨み,蕩子家に還らざるを堪る可し,細風 輕露 梨花に著わる。

簾外 情有り 雙鷰 颺【あが】り,檻前 無力 綠楊 斜めなり,小屏 狂夢 天涯に極む。

 

(現代語訳)

(春は万物を成長させ、春の行楽は放蕩の情をさらに強くする。待つものは、柳の緑が濃くなるころ閨の中で待っているだけで、これからの人生、こんな生活を覚悟して生きていかないと詠う。)

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

 

(訳注)

浣溪沙八首其一

(春が来ても放蕩な夫は帰ってこない、これからの人生はこんな生活を覚悟して生きていかないとおもいながら詠う。)

谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすことをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものである。

 

 

 

 

 

 

韋荘(韋相莊)

浣溪紗五首

 

 

薛昭蘊(薛侍郎昭蘊)

浣溪紗八首

 

 

張泌(張舍人泌)

浣溪紗十首

 

 

毛文錫(毛司徒文錫)

浣紗溪一首

 

 

欧陽烱(歐陽舍人烱)

浣溪紗四首

 

 

(顧太尉

浣溪紗八首

 

 

孫光憲(孫少監光憲)

浣溪紗九首

 

 

閻選(閻處士選)

浣溪紗一首

 

 

毛熙震(毛秘書熙震)

浣溪紗七首

 

 

李絢(李秀才珣)

浣溪紗四首

 

 

 

 

 

 

 

 

唐の教坊の曲名。韋荘ほか全員で十名が同名の詩合計57首、花間集の11.4%載せている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。

浣溪沙八首其一

春色迷人恨正,可堪蕩子不還,細風輕露著梨

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊,小屏狂夢極天

○●○○●△○  ●○●●△○○ ●△△●△○○

○●●○○●△ ●○○●●○○  ●△△△●○○

浣溪沙八首其二

紅藕香寒翠渚,月籠虛閣夜蛩,塞鴻驚夢兩牽

寶帳玉鑪,殘麝,羅衣金縷暗塵,小孤燭淚縱

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●△○△●△○

●●●○ ○●△  ○△○●●○△ ●?○●●△△

 

春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。

春の景色は人の心を浮かせ、迷わせて、人がどこにいるのかわからないので恨むことになるし、だから。放蕩のものが家に帰ってこないことには耐えるようにすべきであるし、そんな春の優しい風に当たり、軽やかな露に濡れた梨の花が色をはっきりとさせ、其処には人が集まる。

春色 春景色に変わったこと。男女の関係が春になって表向きにもわかるようになる。・庭であり、野であり春草の中筵で宴、康楽をする。

恨正 夫()がどこに行っているかわからないことをいう。

蕩子 放蕩の男(夫)一夫多妻制であったから罪悪感は全くない。

細風 春を優しい風に当たること。こまやかのかみをゆらせること。

輕露 軽やかな露に濡れ潤らせること。

著梨花 梨花は女性をあらわす。桃李不言下自成蹊【訓読文】桃李は言わざれども自ずから蹊(こみち)を成す

 

簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

行楽の季節には、簾の外に情愛があるのであり、ツガイの燕が飛び上がるということがある、ただ閨だけで、待つだけで、檻の暮し、柳の緑も濃く、風に斜め払う、閨の寝牀横の小屏風の中で夢の中だけで狂うもの、そんな人生が一生続いて行く。

簾外 簾越しに見える景色。

有情 春は庭先でも情愛の出来事があるということ。

雙鷰颺 ツガイの燕が飛び上る。

檻前 ツガイの燕ということで、檻ということだが、この時代の女性は自分の意志でどこかに行くことは難しい。したがって、檻の住まいという表現をする。

綠楊斜 柳の枝葉揺れるものであり、その様子で男を指すものであり、緑の男柳も斜めにしているだけで盛鯉が全くないという意。

小屏 寝牀のまわりに屏風を回らすこと。

狂夢 もっぱら夢の中だけでくるおしくなること。

極天涯 そんなじんせいも一生続いて行くしかないのだというほどの意。

 

 

《年中行事》

年中行事は、唐代では史料も増え、政府の儀礼だけでなく、都市における行事の詳細も分かるようになっている。行事の中でも、立春から冬至までの八節(二十四節気参照)と重日が重要視された。唐代の年中行事は、国家の安泰や農作物の豊穣や無病息災、神々や祖先との交流し、社会的共同性を更新する機会であり、宗教的呪術の場でもあった。

元会は、元旦に都である長安太極宮もしくは大明宮で皇帝が行う朝賀である。元会には各国の使者や百官が集まり、式典を行った。百官は元旦と前後3日間合計7日間休み、元会の儀式が終わると、残る3日新春の訪れを家族と祝った。正月には竹を燃やし、爆竹が鳴らされ、悪霊を追い払った。また、屠蘇酒を飲み、健康を祝い、膠牙糖という水飴を舐めた。

人日節正月7日に行われた行事である。祝宴が宮廷で行われ、百官に魔よけの人形の切り絵である「人勝」が配られる。この日、7種の野草を使う羮が作られた。

上元節は正月15日の前後3日間続く灯籠祭りであり、元宵節とも呼ばれ、仏教の影響もあって、最も盛んとなった祭りである。上元節の期間中は、夜行の禁が解かれ、都市、田舎を問わず、家ごとに灯籠を掛け連ね、着飾った大勢の見物人が夜通し活動する。大都市では、灯籠を無数に連ねた灯樹、灯輪、山棚などというものが飾られ、都市内各地で見物することができた。上元節の灯籠は、玄宗期に隆盛を迎え、その盛大さは多くの唐詩に唱われている。長安では、皇帝も元宵節を楽しみ、雑踏は非常に激しいもので、落とし物も朝には市中にあちこちに転がったと伝えられる。また、昼間は抜河(綱引き)が行われた。長安以外では、洛陽揚州涼州でも大規模な祭りが開かれた。玄宗期の一時期は2月に開かれていた。

探春の宴は早春の野に春の風景を探す行事である。送窮日は、1月最終日で、貧乏神を送り出す行事である。

寒食節は、2月末に、一日中冷たいものを食べる。前後3日間、火を焚くこと、夜間に灯りをつけることを禁じられた。清明節は、31日に寒食節が終わると、一続きで行われる、家で新火をおこし始める行事である。

寒食の用語解説 - 古代中国で、冬至から105日目に、火気を用いないで冷たい食事をしたこと。そのころは風雨が激しいので火災予防のためとも、また、一度火を断って新しい火で春を促すためともいう。

上巳節は、33日に行われる河や池の水で身体を洗う行事である「祓禊」が行われる。長安付近では、曲江池や渭水で行った。全体的に行楽のような意味合いを持った行事で、景色を楽しんだり、宴会が開かれたりした。

春の行事:探春の宴、送窮日、寒食節、清明節、上巳節

11顧夐 (改)《巻六51玉樓春四首其四》『花間集』302全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6782

顧夐  玉樓春四首其四  

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいこと、連絡を取ろうとしてもどうしようもないと詠う。)

見初められたのは、春、ツバメが水面をさあーと払うよう、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去って、そして又来てくれた、器楽曲を閨で奏で、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっていた。約束の春が来てもかえってこないので思いは募り、愁いで「結同心」は「結眉心」になり、眉にしわはとれない、春のみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になった。別離の話でもいい、浮気心が過ぎることにしても、実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て、頬に涙の痕を残し、その後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。文鎮はその場に長くおかれ、朝早くから、伝言を書こうとするが、独立した立場にあるから何も書かず、夕暮れになる。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

 11顧夐 (改)《巻六51玉樓春四首其四》『花間集』302全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6782


 
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玉樓春四首 其一

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

玉樓春四首其二

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

玉樓春四其三

(後宮に入り、妃嬪として春に初めて寵愛を受け、秋まで素晴らしい寵愛を受けたけれど、いつしか、それもなく思い悩む日が続くと詠う)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

花に露が下りるころ、白くて清らかな月が傾きかけ、月光が庭の花の細い影を窓に映す、菊の香りが風に乗って届いてきて、少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

ところが今は、神仙三山の博山の香炉には冷たいままで、あの「水沉香」のかおりがほのかにするのみで、悔しい思いは後宮の寝殿の閨の扉が一日中閉じられたままである。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの上布団も物憂いに広げられていて、その上にぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もっと続けていたいのに、止めてしまうのは嫌だった。人生のどんな計画もありはしない、きっとほかの若い妃賓の色香に狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

 

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや

 

玉樓春四首其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいこと、連絡を取ろうとしてもどうしようもないと詠う。)

見初められたのは、春、ツバメが水面をさあーと払うよう、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去って、そして又来てくれた、器楽曲を閨で奏で、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっていた。

約束の春が来てもかえってこないので思いは募り、愁いで「結同心」は「結眉心」になり、眉にしわはとれない、春のみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になった。

別離の話でもいい、浮気心が過ぎることにしても、実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て、頬に涙の痕を残し、その後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

文鎮はその場に長くおかれ、朝早くから、伝言を書こうとするが、独立した立場にあるから何も書かず、夕暮れになる。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

 

 

『玉樓春四首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

 

(下し文)

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

 

(現代語訳)

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいこと、連絡を取ろうとしてもどうしようもないと詠う。)

見初められたのは、春、ツバメが水面をさあーと払うよう、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去って、そして又来てくれた、器楽曲を閨で奏で、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっていた。

約束の春が来てもかえってこないので思いは募り、愁いで「結同心」は「結眉心」になり、眉にしわはとれない、春のみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になった。

別離の話でもいい、浮気心が過ぎることにしても、実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て、頬に涙の痕を残し、その後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

文鎮はその場に長くおかれ、朝早くから、伝言を書こうとするが、独立した立場にあるから何も書かず、夕暮れになる。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

 

(訳注)

玉樓春四首其四

(楽しかった日々が過ぎてしまうと短い期間でしかなかった。二人で過ごした思い出の品が残る部屋で過ごすのはつらいこと、連絡を取ろうとしてもどうしようもないと詠う。)

 

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。4首目だけ、双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/❼❼7❼の詞形をとる。

玉樓春四首 其四

拂水雙飛來去,曲檻小屏山六

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦

話別情多聲欲,玉筋痕留紅粉

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢

●●○○△●●  ●●●△○●△

○○△△●○○  ●●●△○●●

●●○○○●●  ●○○△○●●

●△●●●○○  ●●○○○△●

玉樓春四首 其一双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

月照玉樓春漏,颯颯風搖庭砌

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅

●●●○○●●  ●●△○○●●

△○○●●△○  △●●△○●●

○●●○○●●  △●●△●●●

●○○●●○○  ●●△○○●●

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日,雨細風輕煙草

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不

●●●○○●●  ●●△△○●●

●○○●●○△  ○●●△△●●

○●●○○●●  △●○○○△●

●○△●△△△  △●○○○△●

玉樓春四首 其三

月皎露華,風送菊香粘繡

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶

良宵好事枉教休,無計那他狂耍

●●●△?●●  △●●○○●●

●○○△●○○  ○●○○○●●

●●○○○●●  ○●○○△●●

○○●●●△△  ○●△△△●●

 

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

見初められたのは、春、ツバメが水面をさあーと払うよう、そしてツガイの燕のようにかわいがられ、飛び立っても、こちらにかえって来て、そして向うへ去って、そして又来てくれた、器楽曲を閨で奏で、小さい屏風の六扇揃っている中で横になっていた。

・曲檻 器楽曲を閨で奏でること。

・六扇 矩形の木枠の骨格に用紙または用布を貼ったもので、この細長いパネルを一扇といい、向かって右から第一扇、第二扇と数える。一隻六扇(六曲)が一般的で、各扇を革紐などでつなぎ、一扇ごとに縁をつけていた。

 

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

約束の春が来てもかえってこないので思いは募り、愁いで「結同心」は「結眉心」になり、眉にしわはとれない、春のみどりの綾織物を整えるのもおっくうになる間に、夏に着る蜀紅錦の用意する季節になった。

春愁 春には寵愛を受けられると「同心結」の約束を信じていたが、その春が来ても、寵愛を受けることがないので春愁という。

結眉心 結同心は結び目がほどけないように結ぶことで、互いの約束として誓うものである、その結びが眉に同じように皺が取れなくなったというもの。

・綺 綾の古名で,単色の紋織物をさす。中国では古く戦国時代にすでに〈綺〉の名称があり,《戦国策》鮑彪の注には〈綺は文様のある繒(かとり,上質の平絹)〉とある。また《漢書》地理志の顔師古の注に〈綺は今日いう細かい綾〉とあり,元の《六書故》に,綺は彩糸で文様を織りだした錦に対し,単色で文様をあらわした織物であることが記されている。現存する作例,例えば馬王堆1号漢墓その他の出土例から古代の綺の特色を見ると,ほとんどが平地の経の浮紋織,あるいは平地の経綾の紋織になっている。

四川地方における絹織物

・薦 マコモ植物名。 (1)マコモやわらで織った筵(むしろ) (2)マコモの古名。 「三島江の入江の―をかりにこそ/万葉 2766 (3)「薦被(こもかぶ)(2)」の略。

 

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面

別離の話でもいい、浮気心が過ぎることにしても、実際に、声を出して言争いをしてみたい。そう考えると涙が珠のようにあふれ出て、頬に涙の痕を残し、その後、涙の痕を隠すためもう少し頬紅を加えて化粧をしなおす。

 

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

文鎮はその場に長くおかれ、朝早くから、伝言を書こうとするが、独立した立場にあるから何も書かず、夕暮れになる。昔は夜が来るのを楽しみにしたものだが、今は却って、良い宵が来るとしきりにその頃の夢を見てしまい、寝付くことが出来ないので本当に怖くなる。

・鎮 ① 上に置いて押さえる物。重し。 ② 〘仏〙 古代に法華寺などのいくつかの寺において,三綱の上にあって一寺を統轄する僧職の名称。

11顧夐 (改)《巻六50玉樓春四首其三》『花間集』301全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6777

顧夐  玉樓春四其三

(後宮に入り、妃嬪として春に初めて寵愛を受け、秋まで素晴らしい寵愛を受けたけれど、いつしか、それもなく思い悩む日が続くと詠う)

花に露が下りるころ、白くて清らかな月が傾きかけ、月光が庭の花の細い影を窓に映す、菊の香りが風に乗って届いてきて、少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。ところが今は、神仙三山の博山の香炉には冷たいままで、あの「水沉香」のかおりがほのかにするのみで、悔しい思いは後宮の寝殿の閨の扉が一日中閉じられたままである。うすぎぬの上布団も物憂いに広げられていて、その上にぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もっと続けていたいのに、止めてしまうのは嫌だった。人生のどんな計画もありはしない、きっとほかの若い妃賓の色香に狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

11顧夐 (改)《巻六50玉樓春四首其三》『花間集』301全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6777

 

 

 
  2015年10月17日 の紀頌之5つのBlog  
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玉樓春四首 其一

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

玉樓春四首其二

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

玉樓春四其三

(後宮に入り、妃嬪として春に初めて寵愛を受け、秋まで素晴らしい寵愛を受けたけれど、いつしか、それもなく思い悩む日が続くと詠う)

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

花に露が下りるころ、白くて清らかな月が傾きかけ、月光が庭の花の細い影を窓に映す、菊の香りが風に乗って届いてきて、少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

ところが今は、神仙三山の博山の香炉には冷たいままで、あの「水沉香」のかおりがほのかにするのみで、悔しい思いは後宮の寝殿の閨の扉が一日中閉じられたままである。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの上布団も物憂いに広げられていて、その上にぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もっと続けていたいのに、止めてしまうのは嫌だった。人生のどんな計画もありはしない、きっとほかの若い妃賓の色香に狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

 

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

 

 

『玉樓春四首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

(下し文)

(玉樓春四首其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや。

 

 

(現代語訳)

玉樓春四其三

(後宮に入り、妃嬪として春に初めて寵愛を受け、秋まで素晴らしい寵愛を受けたけれど、いつしか、それもなく思い悩む日が続くと詠う)

花に露が下りるころ、白くて清らかな月が傾きかけ、月光が庭の花の細い影を窓に映す、菊の香りが風に乗って届いてきて、少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

ところが今は、神仙三山の博山の香炉には冷たいままで、あの「水沉香」のかおりがほのかにするのみで、悔しい思いは後宮の寝殿の閨の扉が一日中閉じられたままである。

うすぎぬの上布団も物憂いに広げられていて、その上にぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もっと続けていたいのに、止めてしまうのは嫌だった。人生のどんな計画もありはしない、きっとほかの若い妃賓の色香に狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

 

(訳注)

玉樓春四首其三

(後宮に入り、妃嬪として春に初めて寵愛を受け、秋まで素晴らしい寵愛を受けたけれど、いつしか、それもなく思い悩む日が続くと詠う)

 

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

玉樓春四首 其一

月照玉樓春漏,颯颯風搖庭砌

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅

●●●○○●●  ●●△○○●●

△○○●●△○  △●●△○●●

○●●○○●●  △●●△●●●

●○○●●○○  ●●△○○●●

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日,雨細風輕煙草

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不

●●●○○●●  ●●△△○●●

●○○●●○△  ○●●△△●●

○●●○○●●  △●○○○△●

●○△●△△△  △●○○○△●

玉樓春四首 其三

月皎露華,風送菊香粘繡

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶

良宵好事枉教休,無計那他狂耍

●●●△?●●  △●●○○●●

●○○△●○○  ○●○○○●●

●●○○○●●  ○●○○△●●

○○●●●△△  ○●△△△●●

 

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

花に露が下りるころ、白くて清らかな月が傾きかけ、月光が庭の花の細い影を窓に映す、菊の香りが風に乗って届いてきて、少し汗ばんだ刺繍の着物の袂に入り込んでくる。

・皎 月の光が白く見えるさま。また 、白くて清らかなさま。

 

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

ところが今は、神仙三山の博山の香炉には冷たいままで、あの「水沉香」のかおりがほのかにするのみで、悔しい思いは後宮の寝殿の閨の扉が一日中閉じられたままである。

・博山炉  中国の香炉の一種で,豆(とう)形の火皿に先端のとがった山形の蓋をもつ。承盤をともなうものも多く,これは海中に浮かぶ神山にたとえたとみられ,神仙道との関係がうかがわれる。戦国末期にあらわれ,漢代に盛行し,青銅製品には金象嵌をほどこした華麗なものがある。江南では東晋,南朝代に青磁製のものがみられる。南北朝代には仏教徒も用い,仏像の台座正面や供養者の持物にあらわされた。隋・唐代には山形の蓋が蓮華をかたどった緑釉陶もつくられた。

水沉微 お香の名称。静かに水平に広がり、漂うのが長く持続するお香。

惆悵 恨み嘆くこと。《楚辭九辯》「廓落兮,羇旅而無友生;惆悵兮,而私自憐。」 晉·陶潛《歸去來兮辭》「既自以心為形役,奚惆悵而獨悲。」

金閨 禁門、即ち後宮の寝殿の閨。婦女閨閣的美稱。《文選.謝.始出尚書省詩》:「既通金閨籍,復酌瓊筵醴。」(既に金閣の籍を通じ、復た瓊筵の醴を酌む)尚書郎になっては金馬門に名札をかけて出入りし、また 王の宴席にお招きいただいた 「金閣」は金馬門(禁門)のこと。

 

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

うすぎぬの上布団も物憂いに広げられていて、その上にぽろぽろと涙を落している。菱花鏡に、竹細工の宝物の簪を髷の髻に挿してくれた日のこと、恥らったあの日を思いだしている。

・篸 本体部分が竹で作られている簪。

・菱花【りょうか】1 ヒシの花。2 《裏面に多くヒシの花を鋳るところから》 金属製の鏡。ここでは菱花鏡をいう。

 

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

あんな素晴らしい夜だったし、あんなに素敵なことをしてくれたのに、もっと続けていたいのに、止めてしまうのは嫌だった。人生のどんな計画もありはしない、きっとほかの若い妃賓の色香に狂ってしまい、手玉に取られていることだろう。

枉教休 もっと続けていたいのに、止めさせられたことはおかしいのではないか。

蘇東坡《石鏡》「山雞舞破半巖雲,菱葉開殘野水春。應笑武都山下土,枉教明月殉佳人。」(山雞舞ひ破る半巖の雲、菱葉開き殘る野水の春。応に笑ふべし武都山下の土、枉げて明月をして佳人に殉はしむ。)

耍壻 婿を手玉に取るというほどの意。耍【し】からかう。もてあそぶ。(1) 操る(2) 発揮する,弄する(3) 《方》遊ぶ (1) ぺらぺらしゃべる.(2) 口先だけうまいことを言う.【婿・壻・聟】むこ. . (親からみて)娘の夫。 ②. 娘の夫として家に迎える男。 ③. 結婚する相手の男。は なむこ。

11顧夐 (改)《巻六49玉樓春四首其二》『花間集』300全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6772

顧夐  玉樓春四首其二 

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

 

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  2015年10月16日 の紀頌之5つのBlog  
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  Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
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『唐六典』 の内官制度の規定によると、后妃たちにも職務が決められていた。妃嬪は皇后を補佐し、「坐して婦礼を論じ」、「内廷に在って万事を統御する」、六儀(後宮にある六つの官庁)は「九御(天子に奉侍する女官たち)に四徳(婦徳・婦言・婦容・婦功)を教え、傘下の婦人を率いて皇后の儀礼を讃え導く」、美人は「女官を率いて祭礼接客の事を修める」、才人は「宴会、寝所の世話を司り、糸枲のことを理め、その年の収穫を帝に献じる」等々。しかしながら、これらの仕事も大半は形式的なもので、なんら実際の労働ではなかった。形式的な「公職」以外で、彼女たちの生活の最も重要なことは、言うまでもなく皇帝の側に侍り、外出の御供をすることであった。彼女たち自身の私的な生活はと言えば、ただいろいろな娯楽、遊戯を思いついては日時をすごし、いかにして孤独と退屈をまざらわすかということに尽きる。「内庭の嬪妃は毎年春になると、宮中に三人、五人と集まり、戯れに金銭を投げ表裏を当てて遊んだ。これは孤独と苦悶の憂さを晴らすためであった」、「毎年秋になると、宮中の妃妾たちは、美しい金製の小龍に蟋蟀を捉えて閉じ込め、夜枕辺に置いて、その鳴き声を聴いた」(王仁裕『開元天宝遺事』巻上)。これらが彼女たちの優閑無聊の生活と娯楽や気晴らしのちょっとした描写である。

 

玉樓春四首 其一

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

玉樓春四首其二

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

 

其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

 

(下し文)

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

(現代語訳)

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。

鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。

それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

 

 

(訳注)

玉樓春四首其二

(春の日、あれほどの寵愛を受けていたがいつしか、香炉に火も消え、それからずっと長い間泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ないと詠う。)

 

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

玉樓春四首 其一

月照玉樓春漏,颯颯風搖庭砌

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅

●●●○○●●  ●●△○○●●

△○○●●△○  △●●△○●●

○●●○○●●  △●●△●●●

●○○●●○○  ●●△○○●●

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日,雨細風輕煙草

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不

●●●○○●●  ●●△△○●●

●○○●●○△  ○●●△△●●

○●●○○●●  △●○○○△●

●○△●△△△  △●○○○△●

 

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

柳の緑を映し、後宮大池に高殿を水面に映して、春の日は暮れてゆく。春雨の小ぬか雨に、風がそよいで萌える池塘を満面にした春草を軽くなでてゆく。

柳・春・雨・細・風・輕・煙・草・軟 寵愛を受け絶頂の時を過ごすのを表す語句である。別の意味では、性行為を連想させる語である。柳は男性、雨は女性、柳が揺れ、草が揺れると、いずれにしても、寵愛を受け仲良かったころの男女を表現するもの。

 

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

鮮やかな色の壁の御殿の奥堂に、鸚鵡は彫刻で飾られた籠のなかで話している。花鈿の化粧をして、牀の傍の屏風の内にいつまでもなお,布団に半ば掩いかくされていたのだ。

金粉小屏猶半掩 金の白粉は花鈿に使用されたもので、閨の二人の行為を連想させる語である。 花鈿: 仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。半掩:閨の二人の行為をいい、顧夐『甘州子五首其四』「露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。」の「鎮眉心」という表現と同様の意味になる。 鎮眉心:上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

 

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

ところが今は、香が消え、鳳凰の刺繍のとばりの内は、寂寂とした静けさ、どこにも行かないし、誰も来ないもはや高楼の檻の中だけで、何も、誰とも話さない、寵愛を思い、愁いの心さえも遠い日のこと。

倚檻 この時代の女性は自分の意志で何処かに行くことはできない。歳を重ねるとその閨だけの生活になってしまう。この二句は、女の寂しい様子をいうものである。

 

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

それにしても、恨むのは心を奪ったあの阮郎、どこにいるのか、ほったらかしにし続けられて狂いそうだ。こんなにも長い間、泣さられ続け、涙にぬれた顔には眉をかくことも出来ない。

○恨郎/阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。しかし、もはや、怨みにしか思えない男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。

11顧夐 (改)《巻六48玉樓春四首其一》『花間集』299全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6767

顧夐  玉樓春四首其一   月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 
11顧夐 (改)《巻六48玉樓春四首其一》『花間集』299全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6767

 

 
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牛嶠

《巻四24玉樓春》  春入橫塘搖淺浪,花落小園空惆悵。此情誰信為狂夫,恨翠愁紅流枕上。小玉前嗔鷰語,紅淚滴穿金線縷。鴈歸不見報郎歸,織成錦字封過與

顧夐

《巻六48玉樓春四首其一》  月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

顧夐

《巻六49玉樓春四首其二》  柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

顧夐

《巻六50玉樓春四首其三》  月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

顧夐

《巻六51玉樓春四首其四》  拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

魏承班

《巻九03玉樓春二首 其一》  寂寂畫堂梁上,高卷翠簾橫數扇。一庭春色惱人來,滿地落花紅幾片。愁倚錦屏低雪面,羅金縷線。好天涼月盡傷心,為是玉郎長不見

魏承班

《巻九04玉樓春二首 其二》  輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。玉滿斟情未已,促坐王孫公子醉。春風筵上貫珠色韶顏嬌旖旎

 

玉樓春四首 其一

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

 

『玉樓春四首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春四首 其一

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

 

(下し文)

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す

 

 (現代語訳)

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はさサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

 

(訳注)

玉樓春四首其一

(春の酒宴の後必ず二人で過ごしたが春も終われば、青年の道楽者は去っていった、また春が来てももう一人で管弦の音楽を遠くに聞くだけである夜の嘆きを詠う。)

『花間集』には七首所収。顧夏の作は四首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句二仄韻で、❼❼7❼/77❼の詞形をとる。

玉樓春四首 其一

月照玉樓春漏,颯颯風搖庭砌

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅

●●●○○●●  ●●△○○●●

△○○●●△○  △●●△○●●

○●●○○●●  △●●△●●●

●○○●●○○  ●●△○○●●

 

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

晴れ渡った夜、月光が照らし高殿がかがやく、春の夜は速く過ぎる、風はさサーッと抜け、寝殿の庭のみぎりの竹を揺らす。

春漏促 春の夜がふけてゆく。漏は水時計。ここでは時間を表す。

颯颯 サーッと風が通り抜ける音。この二句は眠れぬままに過ごす様子をいう。

庭砌竹 庭と建物とのみぎりに竹が植えてある。

 

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

風の音におどろいて、鴛蔦模様の掛け布団の中夢が覚めた時、何処の高殿から、笛と琴の聞き覚えのある音楽が途切れ途切れに聞こえてくる。

鴛被 オシドリ模様の掛け布団。

 

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

それにしてもうらめしいことはあの青年の道楽者は帰ってこない、妃嬪は枕辺にただひとり、二つなのは細き翠の蛾の眉を書いてまだ若い魅力を持っている。

惆悵:うらめしい。うらみがましい。

『淸平樂』

野花芳草,  寂寞關山道。

柳吐金絲鶯語早,惆悵香閨暗老。

羅帶悔結同心, 獨凭朱欄思深。

夢覺半床斜月, 小窗風觸鳴琴。

淸平樂 (二) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-261-5-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2687

『荷葉杯』

記得那年花下。 深夜。

初識謝娘時。

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

惆悵曉鶯殘月。 相別。

從此隔音塵。

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

荷葉杯 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

『應天長 之二』韋莊

別来半歳青書絶、一寸離腸千萬結。

難相見。易相別、又是玉楼花似雪。

暗相思、無虚説、惆悵夜来煙月。

想得此時情切、 涙沾紅袖

小樓高閣謝娘家。

暗想玉容何所似、一枝春雪凍梅花、

應天長 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-257-5-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667

『歸國遙』 韋荘

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

南望去程何許、問花花不語。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

歸國遙 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

韋荘『菩薩蠻 一』

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

殘月出門時。美人和涙辭。

琵琶金翠羽。絃上黄鶯語。

勸我早歸家。綠窗人似花。

菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

少年:若者。年若い者。唐詩で「少年」といえば、王維 少年行
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。
李白 17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。
杜甫 少年行

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。
不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。
 
王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

『少年行』 

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。

不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。

少年行 杜甫 蜀中転々 杜甫 <501  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2695 杜甫詩1000-501-733/1500

游冶 【ゆうや】《「冶」は飾る意》遊びにふけり、着飾ること。また、その人。「其飲酒を禁じ―を制し」【遊冶郎】酒色におぼれて、身持ちの悪い男。放蕩者。道楽者。

○両蛾撰細線 細い翠の眉を肇める。両蛾は蛾の触角に似せて措いた二本の眉。美しい曲線を描いた女性の眉を言う。両の字は眉が左右二本であることから付けられている。贋は集める。ここでは悲しみに眉ねを寄せる、肇めるの意。細線は眉が細く緑色をしていること。

 

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

夜明けの鶯が、簾の外で花の枝にとまって春を告げ、囁き交わす。帳を背にして、二人で夜を過ごすための紅蝋燭の火はなお燃えさかる。 

○帳 蝋燭の明かりを反射させて牀全体を明るくする。夜を迎えるマナーとして、蝋燭が秋だと夜明け前に消えてしまうが、春の夜は日ごとに短くなる。一人待つ女のようすをあらわす語である。紅燭は二人で夜を過ごすためたっぷり大きな燭台にたっぷりとあぶらをいれたものであること。

11顧夐 (改)《巻六47甘州子五首其五》『花間集』298全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6762

顧夐  甘州子五首其五  

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。山枕上,燈背臉波橫。

 (管弦の調べに、拍子木が合わせて、酒宴に音楽が響き、寵愛を受けたものだが、いつしか、まだ若くて美しい女なのに、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

妃嬪は紅いたたらのような火照った体、夜も更けてくると酔いはかなり回るが、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされ、肌は黄金のように輝くようにうつくしい。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平らかに池の岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

妃嬪は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

11顧夐 (改)《巻六47甘州子五首其五》『花間集』298全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6762

 

 

 
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甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

甘州子五首 其二

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

 

甘州子五首 其三

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

甘州子五首其四

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

 

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

甘州子五首其五

(管弦の調べに、拍子木が合わせて、酒宴に音楽が響き、寵愛を受けたものだが、いつしか、まだ若くて美しい女なのに、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされ、肌は黄金のように輝くようにうつくしい。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平らかに池の岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

山枕上,燈背臉波橫。

妃嬪は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

 

(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

 

 

『甘州子五首其五』 現代語訳と訳註

(本文)

 甘州子五首其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

 

(下し文)

(甘州子其の五)

紅鑪【こうろ】にして 夜も深く 醉いて笙を調し,敲拍 處にし,玉纖 輕くす。

小屏 古畫あり 岸 低く平かにす,煙月 閑庭に滿つ。

山 枕にり上,燈 背にすれば 臉に波橫にす。

 

(現代語訳)

(管弦の調べに、拍子木が合わせて、酒宴に音楽が響き、寵愛を受けたものだが、いつしか、まだ若くて美しい女なのに、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

妃嬪は紅いたたらのような火照った体、夜も更けてくると酔いはかなり回るが、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされ、肌は黄金のように輝くようにうつくしい。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平らかに池の岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

妃嬪は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

 

(訳注)

甘州子五首其五

(管弦の調べに、拍子木が合わせて、酒宴に音楽が響き、寵愛を受けたものだが、いつしか、まだ若くて美しい女なのに、閨に一人で過ごしてしまう寂しさを詠う)

 

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

山枕上,私語口脂

●○○●●○○  △●● ●○○ 

△○○●●○△ ○●●○○

○△● ○●●○○

 

甘州子五首 其二

每逢清夜與良,多悵望,足傷

雲迷水隔意中,寂寞繡羅

山枕,幾點淚痕

●○○●△○○  ○●△ ●△○

○○●●●△○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙,深洞客,此時

綺筵散後繡衾,款曲見韶

山枕上,長是怯晨

○△○△●○○  △△● ●○○

●○●●●○○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其四

露桃花裏小樓,持玉盞,聽瑤

醉歸青瑣入鴛,月色照衣

山枕上,翠鈿鎮眉

●○○●●○△  ○●● △○○

●○○●●○○ ●●●△○

○△● ●△●○○

 

甘州子五首 其五

紅鑪深夜醉調,敲拍處,玉纖

小屏古畫岸低,煙月滿閑

山枕上,燈背臉波

○○△●●△○  △●● ●○△

●△●●●○○ ○●●○○

○△● ○●△○△

 

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

妃嬪は紅いたたらのような火照った体、夜も更けてくると酔いはかなり回るが、それに合わせて笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる。そこでは拍子木と鼓も敲かれていて、月に照らされ、肌は黄金のように輝くようにうつくしい。

○紅鑪 女の紅いたたらのような火照った体のことをいう。

○調笙 笙の笛は「甘州子」の調も佳境になる

○敲拍 拍子木と鼓も敲れている

○玉纖 黄金のように輝くような肌。

 

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

閨の牀の傍におかれた小さな屏風には古代の絵が描かれていて、窓の外に低く平らかに池の岸辺が広がる。靄にかすむ月は真上にあり静かな庭を満面に照らしている。

○小屏古畫 閨の牀の傍におかれた小さな屏風。

○岸低平 窓の外に低く平らかに岸辺が広がる。

○煙月 靄にかすむ月。

○滿閑庭 静かな庭を満面に照らしている。

 

山枕上,燈背臉波橫。

妃嬪は横になり、ふたり枕をならべたものだったが、横たえた女の向うに燈火が揺れ、一人寝る夜にまぶたに涙があふれ、燈火に紛れて涙が零れ落ちて、額から顎のかけてぬれよこにながれおちる。

○臉 (話し言葉に用い;頭の前面,額 からあごまでの部分を指し)顔.

11顧夐 (改)《巻六46甘州子五首其四》『花間集』297全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6757

顧夐  甘州子五首其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

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甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

甘州子五首 其二

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

甘州子五首其四

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

 

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

 

 

『甘州子五首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

(下し文)

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

 

(現代語訳)

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

 

(訳注)

甘州子五首其四

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

【解説】 桃花の時節、男女の逢瀬を詠う。「小楼 深く」「青瑣に歸り」の語は、二人の出会いが秘められたものであることを暗示し、酔って女の閏に帰った後の静かな情景描写は、酔う前に布団に入り込み、「翠鈿鎮眉心」と合体することを表す。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

山枕上,私語口脂

●○○●●○○  △●● ●○○ 

△○○●●○△ ○●●○○

○△● ○●●○○

 

甘州子五首 其二

每逢清夜與良,多悵望,足傷

雲迷水隔意中,寂寞繡羅

山枕,幾點淚痕

●○○●△○○  ○●△ ●△○

○○●●●△○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙,深洞客,此時

綺筵散後繡衾,款曲見韶

山枕上,長是怯晨

○△○△●○○  △△● ●○○

●○●●●○○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其四

露桃花裏小樓,持玉盞,聽瑤

醉歸青瑣入鴛,月色照衣

山枕上,翠鈿鎮眉

●○○●●○△  ○●● △○○

●○○●●○○ ●●●△○

○△● ●△●○○

 

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

○露桃 露井の傍らに植えられた桃。露井は屋根なしの井戸。・桃花:「桃李不言、下自成蹊。」桃や李は口をきいて人を招くことはしないが、良い花や実があるので人々が争って来て、結果として自然に小道ができる。

○瑤琴 玉を飾った琴。ここは琴の音で「甘州子」を意識させる。いた琴。 南朝宋照《之七》:「明鏡塵匣中,瑶琴生網

 

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

○青瑣 青く塗られ連鎖模様の彫刻が施された扉。青い扉は東の扉であることは西の閨を連想させる。

 

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

○鎮眉心 上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

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顧夐  甘州子五首其三   

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。山枕上,長是怯晨鐘。

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

11顧夐 (改)《巻六45甘州子五首其三》『花間集』296全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6752

 

 
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甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

甘州子五首 其二

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

 

『甘州子五首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

 

(現代語訳)

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

 

(訳注)

甘州子五首其三

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

山枕上,私語口脂

●○○●●○○  △●● ●○○ 

△○○●●○△ ○●●○○

○△● ○●●○○

 

甘州子五首 其二

每逢清夜與良,多悵望,足傷

雲迷水隔意中,寂寞繡羅

山枕,幾點淚痕

●○○●△○○  ○●△ ●△○

○○●●●△○ ●●●○○

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甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙,深洞客,此時

綺筵散後繡衾,款曲見韶

山枕上,長是怯晨

○△○△●○○  △△● ●○○

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○△● △●●○○

 

 

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

○劉阮 劉郎、阮郎 ○劉郎 別れ去る愛しい男。仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。 劉禹錫『再遊玄都觀』「百畝庭中半是苔,桃花淨盡菜花開。種桃道士今何歸,前度劉郞今又來。」○阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。和凝『天仙子二首』其二「洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。流水桃花空斷續。天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」情けの強い男を「潘郎」といい、劉郞、阮郎、檀郎、安仁など色町の女が男をそう呼んだ。

○蹤 あと足あと。「蹤跡/先蹤・追蹤」

○洞 道教における、〈三洞〉すなわち洞神,洞玄,洞真のうち,洞神部の経典群であり,道教経典の中では成立の時期が最も早く,したがってまた道教の神学教理全体の中でも基底的な,もしくは底辺部的な位置を占める。

 

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

○款 1 打ち解けた心 。真心。よしみ。「款待・款談/交款」2 取り決めの条項。「条款・定款・約款」3 まとまった 金額。「借款」4 金石にくぼませて彫った文字。また、書画に書きつける文字。

○韶容 1.清新的光。 2.的容貌。 : 古代曲名。

 

山枕上,長是怯晨鐘。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

○山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。

11顧夐 (改)《巻六44甘州子五首其二》『花間集』295全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6747

顧夐  甘州子五首 其二   

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。山枕上,幾點淚痕新。

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

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甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

甘州子五首 其二

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

 

其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

 

 

『甘州子五首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其二

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

山枕上,幾點淚痕新。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

(現代語訳)

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

 

(訳注)

甘州子五首其二

(出会うきっかけも、逢瀬をどんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった女を詠う。)

【解説】出会いの時もほかの女から浮気心であった。だから、素晴らしい夜を重ねてても、心配な気持ちは拭い去られなかった。それが現実になって、何処にいるのかわからなくなってしまい、年に一度も来てくれなくなる。何処にいるのか、遠きにある男を思う女性の恨みを詠う。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

 

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

山枕上,私語口脂

●○○●●○○  △●● ●○○ 

△○○●●○△ ○●●○○

○△● ○●●○○

 

甘州子五首 其二

每逢清夜與良,多悵望,足傷

雲迷水隔意中,寂寞繡羅

山枕,幾點淚痕

●○○●△○○  ○●△ ●△○

○○●●●△○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

 

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

恨望 将来のことが心配で仕方がない気持ちで遙か先を眺める。

足傷神 深く心を傷める。神は心のこと。

 

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

雲迷 雲は男で、雨が女。『高唐の賦』ここでは、男の浮気心をいう。多雲雨:多情である。雲雨:男女の交情をいう。楚の襄王が巫山で夢に神女と契ったことをいう。神女は朝は巫山の雲となり夕べには雨になるという故事からきている。宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう

寂寞 1 ひっそりとして寂しいさま 。じゃくまく。2 心が満たされず にもの寂しいさま。

○茵/褥【しとね】座るときや寝るときに下に敷く物。しきもの。ふとん。

 

山枕上,幾點 淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

○山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。

11顧夐 (改)《巻六43甘州子五首其一》『花間集』294全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6742

顧夐  甘州子五首 其一  

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。山枕上,私語口脂香。

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

11顧夐 (改)《巻六43甘州子五首其一》『花間集』294全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6742

 

 
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花間集 顧夐 巻六 甘州子五首

巻六43甘州子五首其一  一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。山枕上,私語口脂香。

巻六44甘州子五首其二  每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。山枕上,幾點淚痕新。

巻六45甘州子五首其三  曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。山枕上,長是怯晨鐘。

巻六46甘州子五首其四  露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。

巻六47甘州子五首其五  紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。山枕上,燈背臉波橫。

 

 

甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

 

『甘州子五首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

山枕上,私語口脂香。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

(現代語訳)

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 

(訳注)

甘州子五首其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

長い夜の共寝の喜びを詠う。末尾、愛しの女のささやく口許から口紅の香りが漂うという表現、夜の濃密な男女の愛の姿を描き出している。

甘州子は西域から来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

●○○●●○○  △●● ●○○ 

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

△○○●●○△ ○●●○○

山枕上,私語口脂

○△● ○●●○○

 

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

龍麝 龍涎香と麝香。龍涎は鯨の内分泌物が固まってできた動物性の香料。高貴な香料で大食国(サラセン国)の近海から採れる。麝香は麝香鹿から採れる香料。なお龍を龍脳香と解する説もある。

掩映 屏風全体を掩い映える。

熒煌 きらきらする、輝く。

 

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

禁楼刁斗 宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴。刁斗は鈴。

喜初長 夜の最初の時刻の知らせがあったばかりなのに、一緒にいる夜が長いのが嬉しいという意。

羅薦 うす絹の床敷。

 

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。

11顧夐 (改)《巻六42河傳三首其三》『花間集』293全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6737

顧夐  河傳三首其三   

棹舉,舟去,波光渺渺,不知何處,岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰倚蘭橈,無憀。魂消,小爐香欲焦。

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

11顧夐 (改)《巻六42河傳三首其三》『花間集』293全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6737

 

 

 
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顧夐  河傳三首 其一

(その春に寵愛を受け、鴛鴦のように過ごしたが、秋には寵愛を失い、また春が来ても寵愛を受けることはなかったと詠う)

鷰颺,晴景。

春の盛りの景色、燕が舞い上がる季節が訪れる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高窓に日が射し、屏風の閨も暖かくなり、園内の池の鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花が垂れる簪が翠鬟に欹て、覆っている、物憂げに整えると、海棠の花が簾に、日影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりの閨にお香は断たれるも、金糸の鸂鶒が残される。いまも音沙汰なく、心に思うことは、その時の事が、空しく思い出す。

東風,春正濃。

また、春風が吹き始め、春はまさに緑濃くなっていく。

愁紅,淚痕衣上重。

また、悲愁の秋にその葉が赤く色づく、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残る。

 

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

河傳三首 其二

曲檻,春晚。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,

醉眼疑屏障,對池塘,

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)

奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。

枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。

こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。

御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。

うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

(河傳三首 其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

河傳三首 其三

(港で見送る、船は天涯に消え、かわのながれ、泣き声に猿の鳴き声などが一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、それからは、もう何もする気にはなれないと詠う。)

棹舉,舟去,

棹を挙げて船で去って行く。

波光渺渺,不知何處,

波間に日が輝き、船は遠くはるかなさきにすすむ、舟が見えなくなり、その先どこに行くのかわかりはしない。

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いてしなやかにゆれている、春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

天涯の地に離れた恨みは、大江の流れの聲は嗚咽と泣き声がまじっている。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れたままの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

倚蘭橈,無憀。

きれいなお蘭舟の船べりに倚りかかって、ボーっと立つ。

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまた胸を焦がそうかと思う。

(河傳三首 其の三)

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いて

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

 

 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

(下し文)

(河傳三首 其の三)

棹は舉ぐ,舟は去る,

波光 渺渺たり,何れの處を知らず,

岸の花と 汀の草 共に依依たり,雨微にして,鷓鴣 相い逐いて飛ぶ。

天涯 恨を離れ 江に聲して咽し,啼いて猿は切なし,此の意 誰に向いてく。

蘭橈に倚れば,無憀たり。

魂消れば,爐香を小くし焦さんと欲す。

 

(現代語訳)

(港で見送る、船は天涯に消え、かわのながれ、泣き声に猿の鳴き声などが一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、それからは、もう何もする気にはなれないと詠う。)

棹を挙げて船で去って行く。

波間に日が輝き、船は遠くはるかなさきにすすむ、舟が見えなくなり、その先どこに行くのかわかりはしない。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いてしなやかにゆれている、春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。

天涯の地に離れた恨みは、大江の流れの聲は嗚咽と泣き声がまじっている。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れたままの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

きれいなお蘭舟の船べりに倚りかかって、ボーっと立つ。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまた胸を焦がそうかと思う。

 

(訳注)

河傳三首其三

(港で見送る、船は天涯に消え、かわのながれ、泣き声に猿の鳴き声などが一緒になって響くと鷓鴣も飛び立って、それからは、もう何もする気にはなれないと詠う。)

 

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。河傳三首 其三 双調五十一字、前段二十六字七句三平韻三仄韻、後段二十五字六句四平韻二仄韻で、❷❷⑦②⑤❼❸❺③②⑤の詞形をとる。

,舟

波光渺渺,不知何

岸花汀草共依,雨,鷓鴣相逐

天涯離恨江聲咽,啼猿,此意向誰

倚蘭,無

,小爐香欲

●●  ○●

○△●●  △○△●

●○△●△△△  ●○ ●○△●○

○○△●○○△ ○○●  ●●●○●

△○△  ○○

○○  ●○○●○

 

棹舉,舟去,

棹を挙げて船で去って行く。

棹舉 棹を挙げて出発する。李珣 《南子十首其二》「蘭棹舉,水紋開,競攜藤籠採蓮來。迴塘深處遙相見,邀同宴,淥酒一巵紅上面。」(蘭棹 舉げれば,水紋 開く,競うて藤籠を攜えて 蓮を採る來る。塘の深き處を迴り遙かに相い見て,同宴を邀え,淥酒 一巵 紅上の面。)

 

波光渺渺,不知何處,

波間に日が輝き、船は遠くはるかなさきにすすむ、舟が見えなくなり、その先どこに行くのかわかりはしない。

渺渺 果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。

 

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

岸辺には花が咲いている、水際にまで草花が咲いてしなやかにゆれている、春の季節は変わりやすく小雨が降り始めて、鷓鴣が啼いて一斉に飛び立っていった。

依依 依依恋恋をいう。恋い慕うあまり離れられないさま。「依依」は、思い慕って離れにくいさま。 また、木の枝などがしなやかなさまを指す。 「恋恋」は、思い焦がれていつまでもあきらめきれないさま。

鷓鴣 『南越志』「常に日に向ひて飛ぶ。飛びて数ば月に随ふ。蓋し正月の如きは一飛して止む()。霜露を畏れ、早晩出づること稀なり。時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ。古牋に云ふ、偃鼠は河に飲むも腹を満たして止み、鷓鴣は葉を銜ふるも才かに能く身を覆ふとは、此れの謂ひなり。臆前に白円点文有り、多く対ひて啼く、志は常に南に嚮ひ、北に徂くを思はず。」、「鷓鴣は東西に回翔すと雖も、然れども開翅の始め必ず先づ南に翥ぶ」とは、亦胡馬は北に嘶くの義なり。『本草』「鷓鴣は形は母雞に似たり。鳴きて鉤輈格磔と云ふ」と。『嶺表異録』「肉は白くして脆なり。味は雞雉に勝る」と。

「早晩出づること稀なり」とあるのは餌をとる姿が観察されたためだろう。「時有りて夜に飛ぶ。飛べば則ち木葉を以て自ら其の背を覆ふ」とは、シャコの地上で生活し樹上で眠るという習性を指していると考えられるが、陸佃は『荘子』の言を引き、シャコの慎み深さを指していると考えている。ここでは、一羽が鳴きはじめると近くにいるものもすぐにこれに加わるというシャコの習性をいう。

 

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

天涯の地に離れた恨みは、大江の流れの聲は嗚咽と泣き声がまじっている。それに合わせて猿が泣くと切なさが増す。だからといって、別れたままの気持ちは誰に話したらいいのだろう。

天涯 1 空のはて。「彗星が―から来って」〈魯庵・社会百面相〉2 故郷を遠く離れた地。

 

倚蘭橈,無憀。

きれいなお蘭舟の船べりに倚りかかって、ボーっと立つ。

蘭橈 お舟。舟の美称。蘭舟。木蘭で作った、かぢ。

『竹枝』  劉禹錫「日出三竿春霧消,江頭蜀客駐蘭橈。憑寄狂夫書一紙,住在成都萬里橋。」(日は 三竿を出で春霧消え,江頭の蜀客 蘭橈を駐む。狂夫に憑りて 書一紙寄す,成都 萬里橋に  住みて在り。)

 

魂消,小爐香欲焦。

慕う気持ちも何も消え失せ、香炉のお香も消えかかっている、気持ちを切り替えてまた胸を焦がそうかと思う。

11顧夐 (改)《巻六41河傳三首其二》『花間集』292全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6732

顧夐  河傳三首 其二   

曲檻,春晚。碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,醉眼疑屏障,對池塘,惜韶光,斷腸為花須盡狂。

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

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顧夐  河傳三首 其一

(その春に寵愛を受け、鴛鴦のように過ごしたが、秋には寵愛を失い、また春が来ても寵愛を受けることはなかったと詠う)

鷰颺,晴景。

春の盛りの景色、燕が舞い上がる季節が訪れる。

屏暖,鴛鴦交頸。

小さな高窓に日が射し、屏風の閨も暖かくなり、園内の池の鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

菱の花が垂れる簪が翠鬟に欹て、覆っている、物憂げに整えると、海棠の花が簾に、日影を落とす。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

刺繍のとばりの閨にお香は断たれるも、金糸の鸂鶒が残される。いまも音沙汰なく、心に思うことは、その時の事が、空しく思い出す。

東風,春正濃。

また、春風が吹き始め、春はまさに緑濃くなっていく。

愁紅,淚痕衣上重。

また、悲愁の秋にその葉が赤く色づく、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残る。

 

(河傳三首 其の一)

鷰颺【まいあが】り,景を晴らす。

は、屏は、暖かに,鴛鴦 頸を交わす。

菱花 卻を掩い翠鬟 欹【そばだ】つ,整を慵く。海棠 簾外の影。

繡幃 香斷し 金の鸂鶒【けいちょく】たり,消息無ければ,心事 空しく相い憶う。

東風あるも,春 正に濃ゆ。

紅に愁い,淚痕 衣の上 重る。

 

河傳三首 其二

曲檻,春晚。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,

醉眼疑屏障,對池塘,

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)

奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。

枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。

こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。

御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。

うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

(河傳三首 其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

其三

棹舉,舟去,

波光渺渺,不知何處,

岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。

天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰

倚蘭橈,無憀。

魂消,小爐香欲焦。

 

 

『河傳三首』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳三首 其二

曲檻,春晚。

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

直是人間到天上,堪遊賞,

醉眼疑屏障,對池塘,

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

 

(下し文)

(其の二)

曲の檻,春の晚に。

碧の流れ 紋細やかに,綠の楊 絲軟らかに,露の花,鮮やかな杏に,

枝繁り 鶯囀く,野の蕪 剪に似る。

直ちに是れ人間 天上に到り,遊賞に堪える,

醉眼 屏障【びょうしょう】を疑い,池塘に對す,

韶光を惜み,花の為に斷腸し須らく盡く狂う。

 

 

 

 

 

(現代語訳)

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)

奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。

碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。

枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。

こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。

御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。

うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

 

(訳注)

河傳三首其二

(池のほとりにある奥まったところにある御殿に、はるの景色は広がるが、寵愛を失った妃賓は酔いつぶれてしまっている、もう長いこと寵愛を受けることないので苦しく春の日を過ごす。)

○詩題の『河傳』の水際の高楼の盛春から晩春にかけての景色を述べる。この事によって妃嬪の盛りを過ぎることを連想させる。

 

『花間集』には顧夐の作が三首収められている。双調五十一字、前段二十八字八句六仄韻、後段二十八字六句四平韻二仄韻で、❷❷4❹❻2❹❹❼❸⑤③③⑦の詞形をとる。

河傳三首 其二

,春

碧流紋細,綠楊絲,露花,鮮

枝繁鶯,野蕪似

直是人間到天,堪遊

醉眼疑屏,對池

惜韶,斷腸為花須盡

●●  ○●

●○○●  ●○○● ●○  △●

○○○●  ●○●●

●●○△●○●  ○○●

●●○△△  ●○○

●○△  ●○○○○●△

河傳三首 其一 双調五十一字、前段三十三字八句六仄韻、後段二十字六句四平韻二仄韻で、27❷②③②⑤の詞形をとる。

鷰颺   屏暖  鴛鴦交
●△  ○● ●?△●  ○○○△

菱花掩卻翠鬟  
○○●●●○○  ○●

海棠簾外  繡幃香斷金鸂
●○○●●  ●○○●○○?

無消  心事空相
○○●  ○●△△●

  春正   淚痕衣上

○△  ○△○ ○○  ●○△●△

【溫庭筠】

温庭筠の作は三首収められている。双調五十五字、前段二十七字七句二仄韻五平韻、後段二十八字七句三仄韻四平韻で、❷❷③⑥⑦②⑤/❼❸❺③③②⑤の詞形をとる。

   曉妝  仙景箇女採

○●  △● ●○○  ○●●●●△

請君莫向那岸  少年 好花新滿【セン】

△○●●△●○  ●○ ●○○●○

紅袖搖曳逐風 垂玉  腸向柳絲

○●○●●△● ○●●  ○●●○●

浦南  浦北 莫  晚來人已

●○○  ●●○ ●○  ●△○●○

 

【韋莊】

韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三仄韻二平韻で❷❷❹④4⑥③/❼❸❺4⑥③詞形をとる。

韋荘105《巻3-05 河傳三首 其一》
   隋堤春  柳色蔥
△●  ○● △△○●  ●●○▲

畫橈金縷  翠旗高颭香風 水光

●△○●  ●○○●○△ ●△○ 

青娥殿春妝 輕雲  綽約司花
○○●●○○● △○●  ●●○○△

江都宮闕  清淮月映迷 古今

○○○●  ○○●●○○ ●○○

 

曲檻,春晚。

奥まったところの欄干に晩春の夕闇が迫っている。

 

碧流紋細,綠楊絲軟,露花,鮮杏,

碧水は澄み緩やかに波紋が細やかにながれ広がり、緑のしだれ柳は柔らかに枝を揺らす。杏の花が露をためて鮮やかに映える。

○詩題の『河傳』の水際の高楼の盛春から晩春にかけての景色を述べる。この事によって妃嬪の盛りを過ぎることを連想させる。

 

枝繁鶯囀,野蕪似剪。

枝が茂れば、鶯は囀り、野の蕪はきれいに切りそろえた様に頭をそろえる。

○此の二句は妃嬪は多ければ100人を超える場合もあり、数人、数十人というのはどんな時でも当たり前のことである。春の宴、行楽において妃嬪、美女を並べたことをしめす。妃嬪、美人を常に集めて選ぶというのは、春の一大行事である。それを商売にしているものがいることがうかがえる。

 

直是人間到天上,堪遊賞,

こんな人の世のことが天上でも行われている、そこでは遊び事であっても耐えるだけである。

 

醉眼疑屏障,對池塘,

御殿に対面した池の堤防にびっしり春の草が生えていて、寵愛を失えばいつも酒に酔いつぶれた眼でいて、疑われるので屏風や障子や幔幕で仕切る。

池塘 池の堤防にびっしり春の草が生えている、庭園の柳の梢に鳴いている小鳥たちも冬のものと違って聞こえてくる。謝靈運《登池上樓》「池塘生春草,園柳變鳴禽。」

登池上樓 #2 謝靈運<25>#2  詩集 396 kanbuniinkai紀 頌之漢詩ブログ1005

 

惜韶光,斷腸為花須盡狂。

うららかな春の光がいっぱいなのに、閨で酔い潰れるのは惜しむべきことであり、花が咲けば咲くほどに思いは切なく下腹が痛くなるほどせつなく、何もかも全てのこと、ことごとくのものが狂っているとしか思えない。

○韶光 うららかな春の光。また、のどかな春景色。

腸斷 情愛(性欲)に満たされぬ思いを言う場合に断腸という語になる。心に思うことは別の語。

温庭筠『酒泉子 (一)』

羅帶惹香,猶系別時紅豆。

淚痕新,金縷舊,斷離腸。

一雙嬌燕語雕梁,還是去年時節。

綠陰濃,芳草歇,柳花狂。

『酒泉子』四首(一)温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-21-3-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1700

李商隠『落花』

高閣客竟去、小園花亂飛。

参差連曲陌、迢遞送斜暉。

腸斷未忍掃、眼穿仍欲稀。

芳心向春盡、所得是沾衣。

高閣 客 竟に去る、小園 花 亂飛す。

参差(しんし)として 曲陌に連なり、迢遞として斜暉を送る。

腸斷れて未だ掃うに忍ばず、眼穿てば 仍 稀ならんと欲す。

芳心 春盡くるに向かい、得る所は 是れ 衣を沾すのみ。

落花 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-92

11顧夐 (改)《巻六40河傳三首其一》『花間集』291全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6727

顧夐  河傳三首 其一

鷰颺,晴景。小屏暖,鴛鴦交頸。

菱花掩卻翠鬟欹,慵整。海棠簾外影。

繡幃香斷金鸂鶒,無消息,心事空相憶。

東風,春正濃。愁紅,淚痕衣上重。

(その春に寵愛を受け、鴛鴦のように過ごしたが、秋には寵愛を失い、また春が来ても寵愛を受けることはなかったと詠う)春の盛りの景色、燕が舞い上がる季節が訪れる。

小さな高窓に日が射し、屏風の閨も暖かくなり、園内の池の鴛鴦が頭を交わして喜んでいる。菱の花が垂れる簪が翠鬟に欹て、覆っている、物憂げに整えると、海棠の花が簾に、日影を落とす。刺繍のとばりの閨にお香は断たれるも、金糸の鸂鶒が残される。いまも音沙汰なく、心に思うことは、その時の事が、空しく思い出す。また、春風が吹き始め、春はまさに緑濃くなっていく。また、悲愁の秋にその葉が赤く色づく、涙の後は頬に残り、流れた涙は上衣に重なって残る。

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11顧夐 (改)《巻六39虞美人六首其六》『花間集』290全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6722

顧夐  虞美人六首 其六  

少年豔質勝瓊英,早晚別三清。蓮冠穩篸鈿篦橫,飄飄羅袖碧雲輕,畫難成。

遲遲少轉腰身裊,翠靨眉心小。醮壇風急杏花香。此時恨不駕鸞皇,訪劉郎。

(やんごとない血筋の美しい貴公子は宮女を見初め、祭壇の前で結婚の儀式をしてからも、多情な心と行動を恨まれながら過ごしている詠う)貴公子は、艶めかしく良い気質を持っていて、それは飾り珠の花より美しい、だから、そう遅くない時期には道教の最高神格からの別れを告げる。三元の日の蓮の花の冠を付け、しっかりと簪を付け、額に花鈿を化粧し髪の横にへらを付け、完全な装いをしている、風がヒューヒューと吹くと薄絹の袖が揺れ、緑の黒髪が軽く動く。この輝かしい艶やかな雰囲気は絵にするには難しい。遅れ、遅れにそっぽを向いて腰をうごかし体をしなやかに動かす、唇の横に緑の靨鈿の化粧をし、眉は心配な気持ちをあらわして小さく書かれた。結婚の儀式の祭壇の前に立つと風が急に吹いて来て杏の花の香りがしてくる。この時天子の馬車におのりになることもなく恨みに思っていたところ、やっぱりここ訪れたのは「劉郎」の様な人なのだ。

11顧夐 (改)《巻六39虞美人六首其六》『花間集』290全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6722

 

 
  2015年10月6日 の紀頌之5つのBlog  
  ●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場  
  Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
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李白321 《巻一21-《古風,五十九首之二十一 (郢客吟白雪)》》321Index-23Ⅲ― 2-743年天寶二年43歳 94首-(2) <李白321> Ⅰ李白詩1634 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6718  
  孟浩然 詩 index 李白詩index 謝霊運 詩 index 司馬相如 《 子虛賦 ・上林賦 》 揚雄 《 甘泉賦 》  ●諸葛亮(孔明)出師表  
  曹植(曹子建)詩 65首 index 文選 賦)兩都賦序・西都賦・東都賦 (班固) 《李白 全詩》
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(1)漁父辞 屈原 『楚辞・九歌』東君 屈原 《楚辞 『九辯』》 宋玉  <案内>  
  ●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首   
  Ⅱ中唐詩・晩唐詩
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韓愈92-#2《 巻二13合江亭【題合江亭寄刺史鄒君】》 #2 韓愈(韓退之) 805年貞元21年 38歳<1547> Ⅱ#2 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6719  
  ・李商隠詩 (1) 136首の75首 ・李商隠詩 (2) 135首の61首 ●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首 ●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首 ●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首 ●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首  
  index-5 806年39歳 50首の(2)25首 index-6[807年~809年 42歳]20首 index-7[810年~811年 44歳] 34首 index-8 [812年~814年47歳]46首 index-9[815年~816年 49歳] 57首 index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首  
  index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首 index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首 index-13 821年~822年 55歳 22首 index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首 韓愈 哲学・儒学「五原」 賦・散文・上奏文・碑文など  
  孟郊 張籍          
  ●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"  
  Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorBlog 766年-136杜甫 《1710草閣》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55歲-136 <1008> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6720  
  杜甫詩(1)736~751年 青年期・李白と交遊期・就活の詩 53首 杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73首(青年期・就活の詩)  杜甫詩(3)755年~756年、45歳 安史の乱に彷徨う 26首 杜甫詩(4)作時757年、46歳 安史軍捕縛、脱出、左拾遺 43首 杜甫詩(5)758年;乾元元年、47歳 左拾遺、朝廷疎外、左遷 53首 杜甫詩 (6)759年;乾元二年、48歳 三吏三別 官を辞す 44首  
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  ●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている  
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  ●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集  
  Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoorBlog 11顧夐 (改)《巻六39虞美人六首其六》『花間集』290全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6722  
  薛濤の全詩 花間集(1巻 花間集(2巻 花間集(3巻 花間集(4巻 花間集(5巻  
  魚玄機全詩 花間集(6巻 花間集(7巻 花間集(8巻 花間集(9巻 花間集10巻  
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  毛文錫31首 花間集5巻 牛希濟11首 花間集5巻 欧陽烱17首 花間集5・6巻 和凝20首 花間集6巻 顧夐56首 花間集6・7巻 孫光憲47首 花間集7・8巻  
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11顧夐 (改)《巻六38虞美人六首其五》『花間集』289全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6717

顧夐  虞美人六首其五  

深閨春色勞思想,恨共春蕪長。黃鸝嬌囀泥芳妍,杏枝如畫倚輕煙,鏁前。

凭欄愁立雙蛾細,柳影斜搖砌。玉郎還是不還家,教人魂夢逐楊花,繞天涯。

(美しい時には寵愛を受けていても、きれいなだけではすぐに捨てられる、思いやり、一緒に夢を見ることが大切だが、歳を重ねれば、若いものにとってかわるもの、人生は巡りめぐるものであると詠う。)この寝殿奥に春の景色になり、春心がむなしいし、春蕪のように白くてやわらかいその身でいることも、春の日の長いのも共に恨む。高麗鶯は愛嬌よく囀って、香しくにおい立つほど優美であって、泥に汚れる。杏の花さく枝が絵のように霞がかかって美しいけれど、窓を閉めれば見えない。妃嬪は欄干にもたれかかり、愁いのままに立ちつくし、二つの眉が若くかく細い。季節も、柳の影が斜めになり小楼閨の砌の方で揺れている。とかく、きらめき耀く郎はきちんと帰っていても、じきに、家には帰らなくなるものである。こうして人は教えられのは、思いやる心を持ち、夢見ること、若いしなやかな柳の花を追いかけるものということで、人生廻り廻るのである。

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  Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
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韓愈92-#1《 巻二13合江亭【題合江亭寄刺史鄒君】》 #1 韓愈(韓退之) 805年貞元21年 38歳<1546> Ⅱ#1 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6714  
  ・李商隠詩 (1) 136首の75首 ・李商隠詩 (2) 135首の61首 ●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首 ●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首 ●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首 ●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首  
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  Ⅲ杜甫詩全1500首   LiveDoorBlog 766年-135杜甫 《1703垂白【白首】》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55歲-135 <1007> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6715  
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  杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首 杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首 杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首 杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首 杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首 杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首  
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  ●花間集全詩●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩。唐から五代詩詞。花間集  
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11顧夐 (改)《巻六37虞美人六首其四》『花間集』288全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6712

顧夐  虞美人六首 其四 

碧梧桐映紗晚,花謝鶯聲懶。小屏屈曲掩青山,翠幃香粉玉爐寒,兩蛾攢。

顛狂少年輕離別,辜負春時節。畫羅紅袂有啼痕,魂消無語倚閨門,欲黃昬。

(あれほどに寵愛を受けたのに、準備して待つ閨は香炉に灯が絶えてしまったし、噂話もない、切ない黄昏が来ると詠う)

番いの鳳凰が棲むという梧桐の葉が茂った中で二人は過してる、日が西に傾くと閨の薄絹の窓に影を映す。咲きほこっていた花は凋み始め、鶯が春を告げて歌うのが億劫になっている。

小さな閨の屏風には春の山が画かれ折れ曲がって立ち、青い山に寝牀がおおわれる、翡翠のとばり、香りの高い白粉をつけ、飾がかがやく香炉には香が消えて久しく寒々として、兩の眉を寄せて皺を作る。女狂いの貴公子は軽い気持ちで別れていく、それを罪悪感のない気持ちでやってしまうのはこの春の季節に背いている。うす絹に描かれた赤い袂を泣いた涙の跡が残っていて、寵愛をへの思いは消え、話す人も言葉もなく閨の入り口の門に寄り添って佇めば、今しも刹那的黄昏時になろうとしている。

11顧夐 (改)《巻六37虞美人六首其四》『花間集』288全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6712

 

 
  2015年10月4日 の紀頌之5つのBlog  
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韓愈91-#10《 巻二12 縣齋有懷》 #10 韓愈(韓退之) 805年貞元21年 38歳<1545> Ⅱ#10 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6709  
  ・李商隠詩 (1) 136首の75首 ・李商隠詩 (2) 135首の61首 ●韓愈index-1 ・孟郊、張籍と交遊・汴州乱41首 ●韓愈詩index-2[800年 33歳~804年 37歳]27首 ●韓愈詩index-3 805年 38歳・]陽山から江陵府 36首 ●韓愈詩index-4 806年 39歳 江陵府・権知国子博士 51首(1)25首  
  index-5 806年39歳 50首の(2)25首 index-6[807年~809年 42歳]20首 index-7[810年~811年 44歳] 34首 index-8 [812年~814年47歳]46首 index-9[815年~816年 49歳] 57首 index-10[817年~818年 51歳]・「平淮西碑」28首  
  index-11 819年 52歳 ・『論佛骨表』左遷 38首 index-12 820年 53歳 ・9月國子祭酒に。18首 index-13 821年~822年 55歳 22首 index-14 823年~824年 57歳・病気のため退職。没す。 14首 韓愈 哲学・儒学「五原」 賦・散文・上奏文・碑文など  
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  杜甫詩(7)759年;乾元二年、48歳 秦州抒情詩 66首 杜甫詩(8)作時759年、48歳 秦州発、同谷紀行、成都紀行 36首 杜甫詩(9)760年;上元元年、49歳 成都浣花渓草堂 45首 杜甫詩(10)761年;上元二年、50歳 成都浣花渓草堂 82首 杜甫詩(11)762年寶應元年 杜甫51歳  浣花渓草堂~蜀中転々 43首 杜甫詩(12)762年寶應元年 杜甫51歳 蜀中転々 49首  
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11顧夐 (改)《巻六36虞美人六首其三》『花間集』287全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6707

顧夐  虞美人六首 其三  

翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。

小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。

(後宮に入ったのは、なにも知らない乙女のころで、朝化粧を直さなくてもきれいだった、年を重ね眉が薄くなる、皺もできたし、寵愛を失ったと詠う)その三

翡翠に飾られた屏風の閨は、金箔、銀箔の簾は静かに垂れて、何事もなく静けさに被われる、糸を引く雨は池に降り、そのむこうに後宮寝殿の籠池の高閣がある。蓮の葉の露に、紅いれんこんの絲はねばりからまって、清らかなほのかな香りのなかで、むせびないた。生娘だったころに、愛嬌のある声を限りに叫んだがそれは、決して狂ったわけではなかった。そんなとき、朝が来ても、朝の化粧なおしをすることはなかった。金糸のおしどりのとばりに、お香の煙が細くたなびきやがて消えてゆく、情事を重ねて枕に残る汗と脂ののこる枕にまた雲型の髪をまたのせる。年を重ね眉が少し薄れて、眉間にしわが、栴檀など十炷香がほのかに立ち上るだけ。あれは少し前のことみたいなのに、夢の中では乙女のころのままのことが夢に出て、驚いて起きる。あの多情で、寵愛がないことにはただ悔やむだけ。

11顧夐 (改)《巻六36虞美人六首其三》『花間集』287全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6707

 

 
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11顧夐 (改)《巻六35虞美人六首其二》『花間集』286全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6702

顧夐  虞美人六首其二  

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

(後宮は頽廃がすすみ、寵愛を失った妃賓の思いを詠い、寂寞とした閨の様子を詠う。)

そよ風が簾を揺らしていく景陽宮に時を告げる鐘の音が聞えてくる。鴛鴦の刺繍のとばりが寝牀に垂れ、牡丹の花が重ねて刺繍している。そのとばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝靄がまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になるけど、この艶やかさを物憂げ思わせる。また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、そこに朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて、池の堤防にびっしり春の草が生えている。蓮の葉には清廉な露が降りる頃に、夏枕に、簟のシーツにもきれいなもので、寵愛もなく多くの女たちは、忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。恨んでみても寵愛を受けるための準備で落ち着いて思い続ける。

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虞美人六首 其一

(早春の日には寵愛を受けていたが、すぐに逢えなくても我慢してきた、約束の日にも訪ねてくれず、春の傷心が、つづくことを詠う。)

曉鶯啼破相思夢,簾看金泥鳳。

春を告げに鶯が啼き、この夜を過ごし夢の続きを破られてしまう。起き上がり、寝床を離れて金泥の鳳模様の簾を巻き上げて鳴き声の方をみる。

宿粧猶在酒初醒,翠翹慵整倚雲屏,轉娉婷。

今日も寝化粧のままですごし、酒は初めから酔いはしないのでまた飲む、翡翠の簪を物憂げになおして、鏡を見てから、雲母の屏風に寄り添ってみると、いよいよ艶めかしさが増している。 

香檀細畫侵桃臉,羅袂輕輕斂。

香しき薄紅色の白粉を眉尻から頬にかけてすかしを入れて、桃の花のように優しい顔に化粧をなおすが、涙がにじむので薄絹の袂でそっとなんども拭う。

佳期堪恨再難尋,綠蕪滿院柳成陰,負春心。

逢瀬の約束の日がきて、再びたずねることが出来ないのも、恨めしき気持ちのまま堪えなければいけないが、奥の院の庭一面に草花はいっぱいに咲き乱れているが、もう柳の葉が茂って暗く影を為す季節になっていて、いまも、春心の傷跡を負ったまま。

(虞美人六首其の一)

曉の鶯 啼き破りて相いに夢を思い,簾 金泥の鳳を看る。

宿粧 猶お酒 初めの醒る在り,翠翹 慵じて雲屏にる倚を整え,轉た娉婷たり。

香檀 細かに畫き 桃臉を侵し,羅袂 輕輕として斂む。

佳期 恨むに堪え 再び尋ね難き,綠蕪 院に滿ち 柳 陰を成し,春心に負く。

虞美人六首 其二

(後宮は頽廃がすすみ、寵愛を失った妃賓の思いを詠い、寂寞とした閨の様子を詠う。)

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

そよ風が簾を揺らしていく景陽宮に時を告げる鐘の音が聞えてくる。鴛鴦の刺繍のとばりが寝牀に垂れ、牡丹の花が重ねて刺繍している。

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

そのとばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝靄がまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になるけど、この艶やかさを物憂げ思わせる。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、そこに朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて、池の堤防にびっしり春の草が生えている。蓮の葉には清廉な露が降りる頃に、夏枕に、簟のシーツにもきれいなもので、寵愛もなく多くの女たちは、忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。恨んでみても寵愛を受けるための準備で落ち着いて思い続ける。

 

(虞美人六首、其の二)

簾觸れ 風送りて 景陽の鐘,鴛の繡の花重るを被う。

曉の幃 初めて卷き 煙濃を冷くし,翠 勻【すくな】く 粉黛す 好く儀容し,嬌やかと慵うくを思う。

起き來りて 語らる無く 朝粧を理【おさめ】る,寶匣 鏡 光を凝【かため】る。

綠荷【ろくか】相い倚り 池塘に滿つ,露清く 枕簟【ちんてん】藕花【ぐうか】の香,悠揚【ゆうよう】を恨む。

 

 

『虞美人』 現代語訳と訳註

(本文)

虞美人六首其二

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

 

 

(下し文)

(虞美人六首、其の二)

簾觸れ 風送りて 景陽の鐘,鴛の繡の花重るを被う。

曉の幃 初めて卷き 煙濃を冷くし,翠 勻【すくな】く 粉黛す 好く儀容し,嬌やかと慵うくを思う。

起き來りて 語らる無く 朝粧を理【おさめ】る,寶匣 鏡 光を凝【かため】る。

綠荷【ろくか】相い倚り 池塘に滿つ,露清く 枕簟【ちんてん】藕花【ぐうか】の香,悠揚【ゆうよう】を恨む。

 

(現代語訳)

(後宮は頽廃がすすみ、寵愛を失った妃賓の思いを詠い、寂寞とした閨の様子を詠う。)

そよ風が簾を揺らしていく景陽宮に時を告げる鐘の音が聞えてくる。鴛鴦の刺繍のとばりが寝牀に垂れ、牡丹の花が重ねて刺繍している。

そのとばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝靄がまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になるけど、この艶やかさを物憂げ思わせる。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、そこに朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて、池の堤防にびっしり春の草が生えている。蓮の葉には清廉な露が降りる頃に、夏枕に、簟のシーツにもきれいなもので、寵愛もなく多くの女たちは、忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。恨んでみても寵愛を受けるための準備で落ち着いて思い続ける。

 

 

(訳注)

虞美人二首 其二  

(後宮は頽廃がすすみ、寵愛を失った妃賓の思いを詠い、寂寞とした閨の様子を詠う。)

○項羽の愛姫で虞姫ともいう。5年にわたる楚・漢抗争のすえ,前202年に項羽は劉邦の漢軍によって垓下(がいか)(安徽省霊璧県)に囲まれた(垓下の戦)。夜,四面から聞こえてくる楚の歌に,項羽は郷里の楚も漢におちたことを悟り(四面楚歌),虞美人をかたわらに決別の酒宴をひらいた。項羽は悲憤慷慨し,涙して辞世の詩をうたうと,彼女も唱和し,みな泣き伏したという。虞美人草の名は,彼女の鮮血が化して草花になったという伝から来ている。

秦末・虞美人『虞美人歌』

漢兵已略地,四方楚歌聲。

大王意氣盡,賤妾何聊生。

虞美人の歌)

漢兵 已に地を略し,四方 楚の歌聲。

大王 意氣盡き,賤妾 何ぞ生を聊んぜん。

漢の軍勢がすでに楚の国土を侵略してきたようだ。四方周りは敵の漢軍であるがその中に裏切りなのか故郷の楚の歌声が聞こえる。落胆した覇王項羽大王の意気は尽き果てたのだ。この後、このわたくしは何を頼りに生きていけばいいのでしょうか。 

虞美人歌  秦末・虞美人 詩<118>古代 女性詩 555 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1482

『史記正義』に出てくる楚の項羽(項籍)の女官である虞美人の作といわれる。項羽が、垓下で敗れたときに慷慨悲歌したときの詩

項羽『垓下歌』

力拔山兮氣蓋世,時不利兮騅不逝。

騅不逝兮可奈何,虞兮虞兮奈若何!

であるが、それに対して虞美人が歌い舞った。

項羽と劉邦は戦いと和睦を繰り返しながら、垓下で雌雄を決する一戦を迎える。この時、項羽の少数の軍勢を大軍で取り囲んだ劉邦は、味方の兵士たちに項羽の祖国楚の歌を歌わせる。この歌を聞いた項羽は味方の兵が寝返ったのだと誤解して絶望する。その絶望の中で歌ったとされるのが、「垓下歌」である。

・西楚覇王・項羽の愛姫・虞姫の唱った歌。 

・この悲劇に基づき後世、同題の詩が作られる。 

・虞美人 項羽の女官。「美人」は位。

・実質上の妻。『史記・項羽本紀』虞姫は、どの戦闘にもついて行った。

虞美人二首 其二  

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字五平韻で、⑦⑤⑦⑦③/⑦⑤⑦⑦③の詞形をとる。

觸簾風送景陽,鴛被繡花

曉幃初卷冷煙,翠勻粉黛好儀,思嬌

起來無語理朝,寶匣鏡凝

綠荷相倚滿池,露清枕簟藕花,恨悠

●○△●●○○  ○●●○△

●○○△△○○  ●○●●●○○ △△○

●△○●●○? ●●●△△

●△△△●○○ ●○△●●○○  ●○○

 虞美人六首 其一

双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。他の男が手を出せない、美しい女妓、宮女を虞美人としてうたうもの。

『花間集』には顧夐の作が六首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。

虞美人六首 其一

曉鶯啼破相思,簾看金泥

宿粧猶在酒初,翠翹慵整倚雲,轉娉

香檀細畫侵桃,羅袂輕輕

佳期堪恨再難,綠蕪滿院柳成,負春

●○○●△△△  ○△○△●

●?△●●○△  ●△○●△○△ ●●○

○○●●△○△ ○●△△●

○○○●●△○ ●○●△●○○  ●○○

 

虞美人六首其一

 

花間集『虞美人』十四首

毛文錫(毛司徒文錫)

虞美人二首

顧太尉

虞美人六首

孫少監光憲

虞美人(虞每人)二首

鹿太保虔扆

虞美人一首 

閻處士選

虞美人二首

李秀才珣

虞美人一首

唐の教坊の曲名。『花間集』には十四首所収。毛文錫の詩は二首収められている。

虞美人二首 其一  双調五十八字、前後段五句二十九字二仄韻三平韻で、❼❺⑦⑦③/❼❺⑦⑦③の詞形をとる。

鴛鴦對浴銀塘暖,水面蒲梢短。

垂楊低拂麴塵波,蛟絲結網露珠多,滴圓荷。

遙思桃葉江碧,便是天河隔。

錦鱗紅鬣影沉沉,相思空有夢相尋,意難任。

○○●●○○● ●●○△●

○○○●●○○ ○○●●●○○ ●○△

○△○●○○● △●○○●

●○○●●○○ △△△●△△○ ●△△

7毛文錫《巻五05虞美人二首其一》『花間集』206全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6302

 

虞美人六首其二

(逢えなくて、別れてもなおわすれることもできないでいる、うらむだけでは生きていけないと廣い気持ちになろうと思いなおすと詠う。)その二。

 

觸簾風送景陽鐘,鴛被繡花重。

そよ風が簾を揺らしていく景陽宮に時を告げる鐘の音が聞えてくる。鴛鴦の刺繍のとばりが寝牀に垂れ、牡丹の花が重ねて刺繍している。

○景陽 春麗らかな昼下がり。南朝,陳國,建康 景陽宮。・景陽井 江蘇省江寧県の北、陳の宮殿の井戸の名。

隋の軍隊が国都建虚(南京)に侵入した夜もなお訪宴に耽っていた陳の後主は、逃げおくれて愛妃張麗華・孔貴人とともにこの井戸に隠れた。

58810月、隋の文帝は南北中国統一をめざし、次子の晋王楊広を総大将とする総勢518000の軍を侵攻させた。589年、元日には隋軍が大挙して長江を渡り国都建康に迫った。後主は「犬羊のごとき者ども(隋軍を指す)が我が国に勝手に侵入し、京師(国都の周辺地域を指す)の近郊をぬすみとっている。ハチやサソリのごとき毒のある者は、時機を選んで(隋軍を)掃討・平定するがよい。内外ともに厳重に警戒するように」と命詔したが、迎撃に出た陳の将紀瑱が撃破され、隋軍の前線司令官賀若弼が、陳の捕虜を寛大に扱ったこともあり、形勢不利を悟った陳の軍勢からは投降者が相次いだ。首都の建康が陥落するに及び、大臣の1人である尚書僕射の袁憲は「隋軍の兵士達が宮廷に侵入してきても、決して乱暴なことはしないでしょう。しかも今は陳国にとって最も重大な時でございます。陛下におかれましては、服装を正して正殿に着座し、梁の武帝が侯景を引見した時の例にお倣い下さいますように」と後主に進言したが、後主は従わず「剣の刃の下では当たっていくことはできない。私には私の考えがあるのだ」と言って、宮中の奥にある空井戸に隠れようとした。袁憲は繰り返し諫め、さらに後閤舎人の夏侯公韻が、自分の体で井戸を覆って妨害したが、彼を押しのけて張麗華・孔貴人の両夫人とともに井戸の底に隠れていたところ、結局、宮殿に侵入してきた隋軍に発見されて捕虜となった。張麗華は楊広の命により青渓中橋で斬られた(『陳書』および『南史』の后妃伝)。

 

曉幃初卷冷煙濃,翠勻粉黛好儀容,思嬌慵。

そのとばりに明け方の日差しが当たってきたのではじめて巻き上げてみると、朝未だ冷たく朝靄がまだ濃く漂う。眉の緑が薄くなっているので粉の眉でなおすとやっと美しい晴れやかな顔になるけど、この艶やかさを物憂げ思わせる。

○幃 1≡帷 2(古代の身に帯びる)香袋.

○勻 すくない、 ひとしい

○儀容 礼儀にかなった姿や態度。容儀。

○嬌 あでやか。なまめかしい。

○慵 物憂い,けだるい.

 

起來無語理朝粧,寶匣鏡凝光。

また、起き上がって窓辺に立って見ても、誰に話すこともなく、朝の化粧に整えてみる。どの飾にしようかと宝物の小箱を手にとると、そこに朝日が射しこんで鏡が反射するように輝いた。

○寶匣 宝物の小箱。

 

綠荷相倚滿池塘,露清枕簟藕花香,恨悠揚。

まだ緑の蓮の葉と蕾はそれぞれ寄り添っていて、池の堤防にびっしり春の草が生えている。蓮の葉には清廉な露が降りる頃に、夏枕に、簟のシーツにもきれいなもので、寵愛もなく多くの女たちは、忘れられずに花の香りをこの閨に広げている。恨んでみても寵愛を受けるための準備で落ち着いて思い続ける。

○綠荷 蓮の花は夏の花で春は蕾であり、晩春には水面は緑で一杯になり、池の堤の春草とで緑いっぱいになる。

○滿池塘 池の堤防にびっしり春の草が生えている。謝靈運《登池上樓》「池塘生春草,園柳變鳴禽。」(池の塘【つつみ】は春の草生じ、園の柳に鳴く禽【とり】も変りぬ。)南史に謝霊運は夢に族弟謝蕙連を見てこの名句を得たという。

登池上樓 #2 謝靈運<25>#2  詩集 396 kanbuniinkai紀 頌之漢詩ブログ1005

○藕【ぐう】レンコン.藕断絲連 《成》(レンコンはちぎっても糸がつながっている>)(男女が)別れたのになお関係を断ち切れずにいる.藕粉 []レンコンの澱粉.

○悠揚 ゆったりとしてこせこせしないさま。落ち着いているさま。

11顧夐 (改)《巻六34虞美人六首其一》『花間集』285全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6697

顧夐  虞美人六首 其一  

曉鶯啼破相思夢,簾看金泥鳳。宿粧猶在酒初醒,翠翹慵整倚雲屏,轉娉婷。

香檀細畫侵桃臉,羅袂輕輕斂。佳期堪恨再難尋,綠蕪滿院柳成陰,負春心。

(早春の日には寵愛を受けていたが、すぐに逢えなくても我慢してきた、約束の日にも訪ねてくれず、春の傷心が、つづくことを詠う。)

春を告げに鶯が啼き、この夜を過ごし夢の続きを破られてしまう。起き上がり、寝床を離れて金泥の鳳模様の簾を巻き上げて鳴き声の方をみる。今日も寝化粧のままですごし、酒は初めから酔いはしないのでまた飲む、翡翠の簪を物憂げになおして、鏡を見てから、雲母の屏風に寄り添ってみると、いよいよ艶めかしさが増している。 香しき薄紅色の白粉を眉尻から頬にかけてすかしを入れて、桃の花のように優しい顔に化粧をなおすが、涙がにじむので薄絹の袂でそっとなんども拭う。逢瀬の約束の日がきて、再びたずねることが出来ないのも、恨めしき気持ちのまま堪えなければいけないが、奥の院の庭一面に草花はいっぱいに咲き乱れているが、もう柳の葉が茂って暗く影を為す季節になっていて、いまも、春心の傷跡を負ったまま。

11顧夐 (改)《巻六34虞美人六首其一》『花間集』285全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6697


 
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