玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

 -6. 鮑令暉

玉臺新詠集 巻四巻四-22 巻4•6-5.2. 雜詩六首其五〔二〕 代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役) 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10996

玉臺新詠集 巻四巻四-22 46-5.2. 雜詩六首其五〔二〕 代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役) 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10996

 

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

#1

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

#2

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

君子將遙役。遺我雙題錦。臨當欲去時。複留相思枕。

題用常著心。枕以憶同寢。行行日已遠。轉覺心彌甚。

 

 

 

巻四-22  6.鮑令暉

 

46-5.2. 雜詩六首其五〔二〕 代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

 

玉臺新詠集 訳注解説

 

 

漢文委員会 紀頌之Blog10998

 

 

 

雜詩六首其五 

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

其五 代葛沙門妻郭小玉詩二首 (葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(一)〔妻の気持ちは明月のように、健やかで美しく輝いている気持ちを届け、いつまでもお待ちしている。〕

明月何皎皎、垂照羅茵。

夫がいなくても明月のなんと白くあかるく輝いているのだろう。その光は高窓の垂れ幕を透かし、うすぎぬのしとねを照らしてくる。

若共相思夜、知同憂怨晨。

それは寝夜を共にすごし、夜をあかした時の月光のようでもあり、また憂えたり怨んだりして、夜明けを共に過ごしたあの夜が続いたことを思い知らせるようでもある。

芳華豈矜貌、霜露不憐人。

春に花が咲き香の頃をひとりで過ごしたけれど、わたしの容貌をあわれに思っては下さらなかったし、秋に露霜が置かれて寒くつらい日もわたしを気の毒がっては下さらなかった。

君非青雲逝、飄跡事咸秦。

それでもあなたは青空の雲をめざして進まれる野心だけというのでなく、ただ咸陽や長安のほとりをぶらつくように私の元を離れることもなくいて居られる。

妾持一生淚、經秋複度春。

だから、帰るところは私のところ、わたしは生涯、涙を流しながらでも、秋を過ごし、そして、春をまたすごしてもひたすら待ち続けるのです。

 

(二)〔出立の時に夫から贈られた鴛鴦の枕、同心結、褥の刺繍に思いを寄せ夫に伝えたいと願う。〕

君子將遙役、遺我雙題錦。

夫ははるばる北方の地へつとめにでかけるにあたり、わたしにおしどり紋様を題した錦を下さった。

臨當欲去時、複留相思枕。

そして、いよいよ出立に合わせて、また 同心結ともいえる恋枕を残してゆかれた。

題用常著心、枕以憶同寢。

わたしは鴛鴦の紋様のところをいつも胸にあて、枕をする時は共寝のことを思い起こしています。

行行日已遠、轉覺心彌甚。

夫の旅路は日に日に遠ざかって行かれている、だから、思いはますますつのるはかりです。

 

(葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(一)

明月 何ぞ皎皎たる、垂 羅茵を照す。

相思の夜を共のするが若し、憂怨の晨を同じくするを知る。

芳華 豈に貌を矜れまんや、霜露 人を憐れまず。

君は青雲の逝くに非ず、飄跡 咸秦を事とす。

妾は 一生の淚を持して、秋を經 複た 春を度る。

 

君子 將に遙かに役せんとし、我に雙題の錦を遺る。

去らんと欲するの時に臨當し、複た相思の枕を留む。

題は用て常に心に著け、枕は以て同寢を憶う。

行き行きて日に已に遠し、轉た心の彌いよ甚しきを覺ゆ。

 

 

《雜詩六首其五》代葛沙門妻郭小玉詩二首 現代語訳と訳註解説

(本文)

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

君子將遙役、遺我雙題錦。

臨當欲去時、複留相思枕。

題用常著心、枕以憶同寢。

行行日已遠、轉覺心彌甚。

 

 

(下し文)

(葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(二)

君子 將に遙かに役せんとし、我に雙題の錦を遺る。

去らんと欲するの時に臨當し、複た相思の枕を留む。

題は用て常に心に著け、枕は以て同寢を憶う。

行き行きて日に已に遠し、轉た心の彌いよ甚しきを覺ゆ。

 

 

(現代語訳)

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

(二)〔出立の時に夫から贈られた鴛鴦の枕、同心結、褥の刺繍に思いを寄せ夫に伝えたいと願う。〕

夫ははるばる北方の地へつとめにでかけるにあたり、わたしにおしどり紋様を題した錦を下さった。

そして、いよいよ出立に合わせて、また 同心結ともいえる恋枕を残してゆかれた。

わたしは鴛鴦の紋様のところをいつも胸にあて、枕をする時は共寝のことを思い起こしています。

夫の旅路は日に日に遠ざかって行かれている、だから、思いはますますつのるはかりです。

 

 

(訳注解説)

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

(二)〔出立の時に夫から贈られた鴛鴦の枕、同心結、褥の刺繍に思いを寄せ夫に伝えたいと願う。〕

「沙門」は僧侶の称である。葛という人が僧籍にあったのか否かほ詳かでない。その妻郭小玉が夫に贈る詩に代わって作ったのである。

 

二 君子將遙役  (君子 將に遙かに役せんとす)

君子將遙役、遺我雙題錦。

夫ははるばる北方の地へつとめにでかけるにあたり、わたしにおしどり紋様を題した錦を下さった。

君子 夫を指していう。

双題錦 つがいの鴛鴦(オシドリ)などの模様を織り込んだ錦である。夫婦の使用するものには、鴛鴦の詩集は多く施された。

 

臨當欲去時、複留相思枕。

そして、いよいよ出立に合わせて、また 同心結ともいえる恋枕を残してゆかれた。

相思枕 共寝の枕、長枕であろうが、別離のとき、堅く解けない結び方。また、そのもの。相愛の意を象徴し、夫婦の堅い誓いにたとえていう「同心結」で結んだひもの飾りの二人用の長尺の枕を贈ったのであろう。

 

題用常著心、枕以憶同寢。

わたしは鴛鴦の紋様のところをいつも胸にあて、枕をする時は共寝のことを思い起こしています。

常著心 夫に対する思い、執着心のことを言うが、ここでは鴛鴦の刺繍の個所に胸を当てて思いを通わせるという意。

 

行行日已遠、轉覺心彌甚。

夫の旅路は日に日に遠ざかって行かれている、だから、思いはますますつのるはかりです。

行行日 遠い旅に出ている夫を慕う妻の気持ちをいう。『文選』巻二十九、『先秦漢魏晋南北朝詩』漢詩巻十二、「行行重行行」 どんどんと遠くへ行ってしまう。今日も明日も旅を続けている。「行行」は「行く」という動作が何度も繰り返されることを示す。

玉臺新詠集 巻四 巻4•6-5.1 .雜詩六首其一代葛沙門妻郭小玉詩二首 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10988

玉臺新詠集 巻四 46-5.1 .雜詩六首其一代葛沙門妻郭小玉詩二首 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10988

 

 

6. 鮑令暉

 

46-5.1 .雜詩六首其一代葛沙門妻郭小玉詩二首 (一)

 

玉臺新詠集 訳注解説

 

 

漢文委員会 紀頌之Blog10990

 

 

 

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

#1

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

#2

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

君子將遙役。遺我雙題錦。臨當欲去時。複留相思枕。

題用常著心。枕以憶同寢。行行日已遠。轉覺心彌甚。

 

 

雜詩六首其五 

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

其五 代葛沙門妻郭小玉詩二首 (葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(一)〔妻の気持ちは明月のように、健やかで美しく輝いている気持ちを届け、いつまでもお待ちしている。〕

明月何皎皎、垂照羅茵。

夫がいなくても明月のなんと白くあかるく輝いているのだろう。その光は高窓の垂れ幕を透かし、うすぎぬのしとねを照らしてくる。

若共相思夜、知同憂怨晨。

それは寝夜を共にすごし、夜をあかした時の月光のようでもあり、また憂えたり怨んだりして、夜明けを共に過ごしたあの夜が続いたことを思い知らせるようでもある。

芳華豈矜貌、霜露不憐人。

春に花が咲き香の頃をひとりで過ごしたけれど、わたしの容貌をあわれに思っては下さらなかったし、秋に露霜が置かれて寒くつらい日もわたしを気の毒がっては下さらなかった。

君非青雲逝、飄跡事咸秦。

それでもあなたは青空の雲をめざして進まれる野心だけというのでなく、ただ咸陽や長安のほとりをぶらつくように私の元を離れることもなくいて居られる。

妾持一生淚、經秋複度春。

だから、帰るところは私のところ、わたしは生涯、涙を流しながらでも、秋を過ごし、そして、春をまたすごしてもひたすら待ち続けるのです。

 

君子將遙役、遺我雙題錦。

臨當欲去時、複留相思枕。

題用常著心、枕以憶同寢。

行行日已遠、轉覺心彌甚。

 

(葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(一)

明月 何ぞ皎皎たる、垂 羅茵を照す。

相思の夜を共のするが若し、憂怨の晨を同じくするを知る。

芳華 豈に貌を矜れまんや、霜露 人を憐れまず。

君は青雲の逝くに非ず、飄跡 咸秦を事とす。

妾は 一生の淚を持して、秋を經 複た 春を度る。

 

君子 將に遙かに役せんとし、我に雙題の錦を遺る。

去らんと欲するの時に臨當し、複た相思の枕を留む。

題は用て常に心に著け、枕は以て同寢を憶う。

行き行きて日に已に遠し、轉た心の彌いよ甚しきを覺ゆ。

 

 

《雜詩六首其五》代葛沙門妻郭小玉詩二首 現代語訳と訳註解説

(本文)

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

(下し文)

(葛沙門の妻郭小玉に代るの詩二首)

(一)

明月 何ぞ皎皎たる、垂 羅茵を照す。

相思の夜を共のするが若し、憂怨の晨を同じくするを知る。

芳華 豈に貌を矜れまんや、霜露 人を憐れまず。

君は青雲の逝くに非ず、飄跡 咸秦を事とす。

妾は 一生の淚を持して、秋を經 複た 春を度る。

 

(現代語訳)

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

(一)〔妻の気持ちは明月のように、健やかで美しく輝いている気持ちを届け、いつまでもお待ちしている。〕

夫がいなくても明月のなんと白くあかるく輝いているのだろう。その光は高窓の垂れ幕を透かし、うすぎぬのしとねを照らしてくる。

それは寝夜を共にすごし、夜をあかした時の月光のようでもあり、また憂えたり怨んだりして、夜明けを共に過ごしたあの夜が続いたことを思い知らせるようでもある。

春に花が咲き香の頃をひとりで過ごしたけれど、わたしの容貌をあわれに思っては下さらなかったし、秋に露霜が置かれて寒くつらい日もわたしを気の毒がっては下さらなかった。

それでもあなたは青空の雲をめざして進まれる野心だけというのでなく、ただ咸陽や長安のほとりをぶらつくように私の元を離れることもなくいて居られる。

だから、帰るところは私のところ、わたしは生涯、涙を流しながらでも、秋を過ごし、そして、春をまたすごしてもひたすら待ち続けるのです。

 

 

(訳注解説)

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

(僧侶の葛上人の妻の郭小玉が夫の葛上人に贈る詩を変わって作った)

(一)〔妻の気持ちは明月のように、健やかで美しく輝いている気持ちを届け、いつまでもお待ちしている。〕

「沙門」は僧侶の称である。葛という人が僧籍にあったのか否かほ詳かでない。その妻郭小玉が夫に贈る詩に代わって作ったのである。

 

一 明月何皎皎

明月何皎皎、垂照羅茵。

夫がいなくても明月のなんと白くあかるく輝いているのだろう。その光は高窓の垂れ幕を透かし、うすぎぬのしとねを照らしてくる。

 一本「重」に作る。「」は窓おおい。月光が寝牀に届く、大きな高窓であろう。

 

若共相思夜、知同憂怨晨。

それは寝夜を共にすごし、夜をあかした時の月光のようでもあり、また憂えたり怨んだりして、夜明けを共に過ごしたあの夜が続いたことを思い知らせるようでもある。

 

芳華豈矜貌、霜露不憐人

春に花が咲き香の頃をひとりで過ごしたけれど、わたしの容貌をあわれに思っては下さらなかったし、秋に露霜が置かれて寒くつらい日もわたしを気の毒がっては下さらなかった。

芳華豈矜貌、霜露不憐人 この二句は、残された妻の苦労、辛さ、寂しさの日々のことを述べる。

 

君非青雲逝、飄跡事咸秦。

それでもあなたは青空の雲をめざして進まれる野心だけというのでなく、ただ咸陽や長安のほとりをぶらつくように私の元を離れることもなくいて居られる。

青雲逝 青空の雲の如き高き地位をめざすこと。

飄跡 ふらふらと足あと のひるがえり定まらぬ意。

咸秦 咸陽、長安。

 

妾持一生淚、經秋複度春。

だから、帰るところは私のところ、わたしは生涯、涙を流しながらでも、秋を過ごし、そして、春をまたすごしてもひたすら待ち続けるのです。

 

玉臺新詠集 巻四 巻4•6-4 .雜詩六首其四古意贈今人 #2 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10977

玉臺新詠集 巻四 46-4 .雜詩六首其四古意贈今人 #2 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10977

 

 

 

 

6.鮑令暉

 

 

46-4 .雜詩六首其四古意贈今人 #2

 

 

玉臺新詠集 訳注解説

 

 

漢文委員会 紀頌之Blog10977

 

 

 

雜詩六首其四  古意贈今人

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

#1

無異服、衣氈代文練。

夫の出征している寒国には別にかわった着物などなく、毛織りの衣をあやぎぬに代用しているとのことである。

月月望君歸、年年不解綖。

夫が出立してからは、妻はこの月そして次の月もと、月々あなたの帰りを待ち望んでいますが、あの杜詩過ぎて次の年もと、何年たってもこの思いの解消されることはありません。

荊揚春早和、幽冀猶霜霰。

妻の住む荊州や揚州の地では早くも春の和らぎを見せていますが、夫の仕官している幽州や冀州のあたりはいまだ霜や霞の季節のことでしょう。

#2

北寒妾已知、南心君不見。 

 北地の寒さについて、私はよく承知 していますが、南方であなたの身を案じることしかできないている私の心はご覧になれないのです。

誰為道辛苦、寄情雙飛燕。

誰が、このわたしの辛さ苦しさをあなたに告げてくれられるのでしょう。この情は北に飛びゆくつがいの燕に託すしかないのです。

形迫杼煎絲、顏落風催電。

私の姿はやせやつれて機の抒に糸が尽きるようなありさま、顔色の衰えは風が電をせきたてるようなあわただしさで、やつれさせおいてしまうのです。

容華一朝盡、惟餘心不變。

花の姿は一朝にして改まるものですが、わたしのあなたを思う心はいつまでも変わらずに残っているのみです。

 

(雜詩六首、其の四  古意を 今人に贈る)

#1

には 異服無く。衣氈を 文練に代う。

月月 君の歸るを望むも。年年 解綖せず。

荊揚は 春 早く和なり。幽冀は 猶お霜霰ならん。

#2

北寒は 妾 已に知るも、南心は 君 見ず。 

誰が為に 辛苦を道はん、情を雙飛の燕に寄す。

形は迫りて 杼に絲を煎ぎ、顏 落ちて 風 電を催す。

容華 一朝にして盡せり、惟だ 心の變ぜらるを餘すのみ。

 

 

 

《雜詩六首其四》古意贈今人 現代語訳と訳註解説

(本文)

雜詩六首其四  古意贈今人

#1

無異服、衣氈代文練。

月月望君歸、年年不解綖。

荊揚春早和、幽冀猶霜霰。

#2

北寒妾已知、南心君不見。 

誰為道辛苦、寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲、顏落風催電。

容華一朝盡、惟餘心不變。

 

(下し文)

(雜詩六首、其の四  古意を 今人に贈る)

#1

には 異服無く。衣氈を 文練に代う。

月月 君の歸るを望むも。年年 解綖せず。

荊揚は 春 早く和なり。幽冀は 猶お霜霰ならん。

#2

北寒は 妾 已に知るも、南心は 君 見ず。 

誰が為に 辛苦を道はん、情を雙飛の燕に寄す。

形は迫りて 杼に絲を煎ぎ、顏 落ちて 風 電を催す。

容華 一朝にして盡せり、惟だ 心の變ぜらるを餘すのみ。

 

(現代語訳)

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

#2

 北地の寒さについて、私はよく承知 していますが、南方であなたの身を案じることしかできないている私の心はご覧になれないのです。

誰が、このわたしの辛さ苦しさをあなたに告げてくれられるのでしょう。この情は北に飛びゆくつがいの燕に託すしかないのです。

私の姿はやせやつれて機の抒に糸が尽きるようなありさま、顔色の衰えは風が電をせきたてるようなあわただしさで、やつれさせおいてしまうのです。

花の姿は一朝にして改まるものですが、わたしのあなたを思う心はいつまでも変わらずに残っているのみです。

 

(訳注)

雜詩六首其四  古意贈今人

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

古意 古意というのは詩題の一種、擬古、倣古などと同じく、古人の意にならった作品の意であるが、男女の情を内容とする作が多く、斉・梁より初唐にかけて同題の作品がかなり多い。ここでは、夫婦で昔、閨闈で意思疎通したこと、あるいは、春までには帰ってくるからとか、夫が妻に訳したことを示すものである。

今人 「今の人である夫」、昔、約束してくれて、出征した人であるが今は私のところに帰ってくれる人であるというほどの意味である。

 この詩は南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べたものである。

 

#2

北寒妾已知、南心君不見。 

北地の寒さについて、私はよく承知 していますが、南方であなたの身を案じることしかできないている私の心はご覧になれないのです。

 

 

誰為道辛苦、寄情雙飛燕。

誰が、このわたしの辛さ苦しさをあなたに告げてくれられるのでしょう。この情は北に飛びゆくつがいの燕に託すしかないのです。

 

 

形迫杼煎絲、顏落風催電。

私の姿はやせやつれて機の抒に糸が尽きるようなありさま、顔色の衰えは風が電をせきたてるようなあわただしさで、やつれさせおいてしまうのです。

杼煎絲 蚕の繭糸は湯煎して取り出し、機織りの杼に取り付けられることを言う。

風催電 風が顔に吹き付けると顔をしかめるもの、落雷の恐怖に顔をゆがめる。このように、月日の経過、辛さ苦しみにより、やつれ置いてゆく様子を著したもの。

 

容華一朝盡、惟餘心不變。

花の姿は一朝にして改まるものですが、わたしのあなたを思う心はいつまでも変わらずに残っているのみです。

 

玉臺新詠集 巻四 巻4•6-4 .雜詩六首其四古意贈今人 #1 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10975

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玉臺新詠集 巻四 46-4 .雜詩六首其四古意贈今人 訳注解説 漢文委員会 紀頌之Blog10975

 

 

 

6.鮑令暉

 

 

46-4 .雜詩六首其四古意贈今人  #1

 

 

玉臺新詠集 訳注解説

 

 

漢文委員会 紀頌之Blog10975

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

#1

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

#2

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

君子將遙役。遺我雙題錦。臨當欲去時。複留相思枕。

題用常著心。枕以憶同寢。行行日已遠。轉覺心彌甚。

 

万里の長城 02
 

 

 

 

 

  6. 鮑令暉 雜詩六首其四古意贈今人

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

(従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

灼灼青軒女,泠泠高台中。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

人生誰不別,恨君早從戎。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

 

(雜詩六首其一  青青たる河畔の草に擬す)

裊裊たり 窗に臨む竹,藹藹たり門に垂れる桐。

灼灼たり 青軒の女,泠泠たり 高台の中。

明志は秋霜を逸【す】ぎ,玉顏は 春紅のごとく艷かなり。

人生 誰か別れざらん,君が早く戎に從いしを恨む。

鳴弦 夜月に慚じ,紺黛 春風に羞ず。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

(あの人を送り出して、ずいぶん歳月を過ごした。あの人の知人が遠方から訪ねて事を届けてくれた。心変わりをせず待っていると改めて決意する。)

客從遠方來。贈我漆鳴琴。

遠方から訪ねてこられた来客があり、あの人がわたしに送り届けてくれたのは、漆ぬりの琴であった。

木有相思文。弦有別離音。

琴の木地には相思の文様があるのであるが、弦をつま弾くと別離の響きがあるのを感じた。

終身執此調。寒不改心。

なかなか帰れないことを理解し、一生涯この調を守っていくことにしよう、そして、歳の暮れになっても心変わりを決してしないと思った。

願作陽春曲。宮商長相尋。

それから、また、陽春の曲を奏して宮調・商調互いに調和する如く、いつもながく求めあって離れぬようにしたいと思うのであった。

 

雜詩六首其の二  (客遠方より来るに擬す)

客 遠方より來り、我に 漆の鳴琴を贈る。

木には相思の文有り、絃に別離の音有り。

終身 此の調を執り、歳寒まで 心を改めず。

願はくば陽春の曲を作して、宮商 長く相尋ねん。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

(夫からの手紙を読み終えて後に文を記して旅先の夫に贈った詩である。)

自君之出矣。臨軒不解顏。

あなたがこの家を出發されてからというもの、わたしは軒端に立ってあなたの方を臨むけれど、喜ばしいという情報、景色もないので顔をほころばせて笑うことなどない。

砧杵夜不發。高門晝常關。

夜は冬支度の砧を打つ擣音も立てず、昼は高い門をとざしたままでにしている。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。

閨のとばりの中には螢の光が流れ、庭さきには紫の秋蘭が花さきだした。

物枯識節異。鴻來知客寒。

そして、物みな枯れて季節のうつろいがわかり、大雁がやって来て旅にある人が寒いであろうと気がつく。

遊用暮冬盡。除春待君還。

あなたは遠い土地に出かけたままその旅もこの冬の暮れで終わります。春の終わり頃にはお帰りを待っています。

 

(雜詩六首其の三 書後に題して行人に寄す)

君の出でしより、軒に臨みて顏を解かず。

砧杵 夜 げん發せず、高門 晝も常に関せり。

帳中に 熠耀 流れ、庭前に 紫蘭 華さく。

物枯れて節の異なるを識り、鴻 來りて客の寒からんことを知る。

遊びは 暮冬を用て盡き、除春に 君が還るを待たん。

春雪に草原に集まる動物002
雜詩六首其四  古意贈今人

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

#1

無異服、衣氈代文練。

夫の出征している寒国には別にかわった着物などなく、毛織りの衣をあやぎぬに代用しているとのことである。

月月望君歸、年年不解綖。

夫が出立してからは、妻はこの月そして次の月もと、月々あなたの帰りを待ち望んでいますが、あの杜詩過ぎて次の年もと、何年たってもこの思いの解消されることはありません。

荊揚春早和、幽冀猶霜霰。

妻の住む荊州や揚州の地では早くも春の和らぎを見せていますが、夫の仕官している幽州や冀州のあたりはいまだ霜や霞の季節のことでしょう。

#2

北寒妾已知、南心君不見。 

誰為道辛苦、寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲、顏落風催電。

容華一朝盡、惟餘心不變。

 

(雜詩六首、其の四  古意を 今人に贈る)

#1

には 異服無く。衣氈を 文練に代う。

月月 君の歸るを望むも。年年 解綖せず。

荊揚は 春 早く和なり。幽冀は 猶お霜霰ならん。

#2

北寒は 妾 已に知るも、南心は 君 見ず。 

誰が為に 辛苦を道はん、情を雙飛の燕に寄す。

形は迫りて 杼に絲を煎ぎ、顏 落ちて 風 電を催す。

容華 一朝にして盡せり、惟だ 心の變ぜらるを餘すのみ。

 

 

 

《雜詩六首其四》古意贈今人 現代語訳と訳註解説

(本文)

雜詩六首其四  古意贈今人

#1

無異服、衣氈代文練。

月月望君歸、年年不解綖。

荊揚春早和、幽冀猶霜霰。

#2

北寒妾已知、南心君不見。 

誰為道辛苦、寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲、顏落風催電。

容華一朝盡、惟餘心不變。

 

(下し文)

(雜詩六首、其の四  古意を 今人に贈る)

#1

には 異服無く。衣氈を 文練に代う。

月月 君の歸るを望むも。年年 解綖せず。

荊揚は 春 早く和なり。幽冀は 猶お霜霰ならん。

#2

北寒は 妾 已に知るも、南心は 君 見ず。 

誰が為に 辛苦を道はん、情を雙飛の燕に寄す。

形は迫りて 杼に絲を煎ぎ、顏 落ちて 風 電を催す。

容華 一朝にして盡せり、惟だ 心の變ぜらるを餘すのみ。

 

(現代語訳)

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

夫の出征している寒国には別にかわった着物などなく、毛織りの衣をあやぎぬに代用しているとのことである。

夫が出立してからは、妻はこの月そして次の月もと、月々あなたの帰りを待ち望んでいますが、あの杜詩過ぎて次の年もと、何年たってもこの思いの解消されることはありません。

妻の住む荊州や揚州の地では早くも春の和らぎを見せていますが、夫の仕官している幽州や冀州のあたりはいまだ霜や霞の季節のことでしょう。

 

(訳注)

雜詩六首其四  古意贈今人

(南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べた詩である。)

古意 古意というのは詩題の一種、擬古、倣古などと同じく、古人の意にならった作品の意であるが、男女の情を内容とする作が多く、斉・梁より初唐にかけて同題の作品がかなり多い。ここでは、夫婦で昔、閨闈で意思疎通したこと、あるいは、春までには帰ってくるからとか、夫が妻に訳したことを示すものである。

今人 「今の人である夫」、昔、約束してくれて、出征した人であるが今は私のところに帰ってくれる人であるというほどの意味である。

 この詩は南方に住んでいる妻が北方の地に仕官している夫を思う意を述べたものである。

 

無異服、衣氈代文練。

夫の出征している寒国には別にかわった着物などなく、毛織りの衣をあやぎぬに代用しているとのことである。

無異服 人々みな一様の服装の意。

衣氈 一本には「氈褐」に作る、「褐」は粗毛の織物、匈奴の防寒衣。

文練 あや模様 のねりぎぬ。

 

月月望君歸、年年不解

夫が出立してからは、妻はこの月そして次の月もと、月々あなたの帰りを待ち望んでいますが、あの杜詩過ぎて次の年もと、何年たってもこの思いの解消されることはありません。

不解綖 (多く男女間の)切っても切れない縁.了不解之。=切っても切れない関係を結んだ.

『古詩賞析』の注に「客路寒を禦ぐの綖を解いて帰らず」の意と解き、「綖」は冠上を覆う黒布とする。『漢墾ハ朝詩選』の注に、『呂覧』の「勿窮篇」に見える「愉轡の語の高誘注、「愉 は解、誕は緩」とあるに本づいて夫をまち望む心に解け緩む時のない意に従って解すし、一般的に使用される、切っても切れない縁と解すのが妥当である。

 

荊揚春早和、幽冀猶霜霰。

妻の住む荊州や揚州の地では早くも春の和らぎを見せていますが、夫の仕官している幽州や冀州のあたりはいまだ霜や霞の季節のことでしょう。

荊・揚 湖北・江蘇地方、妻の居処。

幽・冀 河北・北方地方、夫の居処。

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玉臺・巻四-20 雜詩六首其三 題書後寄行人〔鮑令睴〕

 

 

玉臺・巻四-20 雜詩六首其三 題書後寄行人〔鮑令睴〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 10664

(夫からの手紙を読み終えて後に文を記して旅先の夫に贈った詩である。)

あなたがこの家を出發されてからというもの、わたしは軒端に立ってあなたの方を臨むけれど、喜ばしいという情報、景色もないので顔をほころばせて笑うことなどない。

夜は冬支度の砧を打つ擣音も立てず、昼は高い門をとざしたままでにしている。

閨のとばりの中には螢の光が流れ、庭さきには紫の秋蘭が花さきだした。

そして、物みな枯れて季節のうつろいがわかり、大雁がやって来て旅にある人が寒いであろうと気がつく。

あなたは遠い土地に出かけたままその旅もこの冬の暮れで終わります。春の終わり頃にはお帰りを待っています。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四 (6鮑令暉 雜詩六首

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

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妾持一生淚。經秋複度春。

 

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玉臺・巻四-19 雜詩六首其二 擬客從遠方來〔鮑令睴〕

 

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それから、また、陽春の曲を奏して宮調・商調互いに調和する如く、いつもながく求めあって離れぬようにしたいと思うのであった。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四  (6鮑令暉 雜詩六首

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

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雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

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妾持一生淚。經秋複度春。

 

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玉臺・巻四-18 雜詩六首其一 擬青青河畔草〔鮑令睴〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 10650

(従軍している夫に対して思婦の思いを述べた作)

窓にさしかかった竹はたおやかであるし、門に垂れた桐はおだやかに茂っている。

東の高楼の青色の軒端にはかがやくばかりの美しい女が居り、冷えびえとした高い台の中に住まっている。

彼女は秋の霜にもまさる明らかな志をいだき、その玉のような顔は春の紅い花よりもつややかである。

この世には誰しも別れのないものはないけれども恨めしくも、彼女の夫は早くから出征して今に帰らぬのである。

独り舷をかきならしても夜の月に対してわが身をほじ、紺黛の眉ず衣を用いるのも春風にはずかしい気持ちで、化粧する心にもなれない。

 

 

 

 

玉臺新詠 巻四 (6鮑令暉 雜詩六首

 

 

 雜詩六首 

〔鮑令暉〕

18

巻四-18

其一

1.  擬青青河畔草

〔鮑令暉〕

19

巻四-19

其二

2.  擬客從遠方來

〔鮑令暉〕

20

巻四-20

其三

3.  題書後寄行人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其四

4.  古意贈今人

〔鮑令暉〕

21

巻四-21

其五

5.1.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(明月何皎皎)

〔鮑令暉〕

22

巻四-22

 

5.2.  代葛沙門妻郭小玉詩二首(君子將遙役)

〔鮑令暉〕

 

雜詩六首其一  擬青青河畔草

裊裊臨窗竹,藹藹垂門桐。灼灼青軒女,泠泠高台中。

明志逸秋霜,玉顏艷春紅。人生誰不別,恨君早從戎。

鳴弦慚夜月,紺黛羞春風。

 

雜詩六首其二  擬客從遠方來

客從遠方來。贈我漆鳴琴。木有相思文。弦有別離音。

終身執此調。寒不改心。願作陽春曲。宮商長相尋。

 

雜詩六首其三  題書後寄行人

自君之出矣。臨軒不解顏。砧杵夜不發。高門晝常關。

帳中流熠耀。庭前華紫蘭。物枯識節異。鴻來知客寒。

遊用暮冬盡。除春待君還。

 

雜詩六首其四  古意贈今人

無異服。衣氈代文練。月月望君歸。年年不解綖。

荊揚春早和。幽冀猶霜霰。

北寒妾已知。南心君不見。 誰為道辛苦。寄情雙飛燕。

形迫杼煎絲。顏落風催電。容華一朝盡。惟餘心不變。

 

雜詩六首其五 

代葛沙門妻郭小玉詩二首

明月何皎皎。垂照羅茵。若共相思夜。知同憂怨晨。

芳華豈矜貌。霜露不憐人。君非青雲逝。飄跡事咸秦。

妾持一生淚。經秋複度春。

 

君子將遙役。遺我雙題錦。臨當欲去時。複留相思枕。

題用常著心。枕以憶同寢。行行日已遠。轉覺心彌甚。

 

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