玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

閨情詞

17 毛熙震《巻十10酒泉子二首其二》『花間集』463全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7579

毛熙震  酒泉子二首其二

鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。

曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。日初昇,簾半掩,對殘粧。

(妃嬪の初夜の様子を詠う)

金銀細工の飾りを入れておく小箱から鳳凰の髪飾りを出して髪に飾って踊る。浦に隠れたり部隊の前に出たり頬を赤らめて魅力を振りまき、緑の黒髪を整える。月明かりが髪を梳いて行く様に斜めに照らす、髪脂で固めた雲型の髷鬘が魅力的である呑み、お化粧の香りは素通りして寒々しい。気が付けば、夜明けのひかりが花を照らすと、微かにシワを寄せて笑い転げているようだ。しなやかなかんざし、金の燕が柔らかに揺れる。その日初めての朝を迎え日は昇る、簾は半ば巻き上げて、夜化粧の残りを整える。 

《花間集》463巻十10

酒泉子二首其二

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7579

(改訂版Ver.2.1

13魏承班

前蜀の詞人

930年前後に在世

 

 

 

 

花間集 教坊曲 《酒泉子》 二十二首

韋莊

巻三24酒泉子  月落星沉,樓上美人春睡。綠雲傾,金枕膩,畫屏深。子規啼破相思夢,曙色東方纔動。柳煙輕,花露重,思難任。

牛嶠

巻四22酒泉子  記得去年,煙暖杏園。花正發,雪飄香,江艸綠,柳絲長。鈿車纖手捲簾望,眉學春山樣。鳳釵低裊翠鬟,落梅粧。

張泌

巻四42酒泉子二首其一  春雨打,驚夢覺來天氣曉。畫堂深,紅焰小,背蘭缸。酒香噴鼻懶開缸,惆悵更無人共醉。舊巢中,新鷰子,語雙雙

張泌

巻四43酒泉子二首其二  紫陌青門,三十六宮春色。御溝輦路暗相通,杏園風。咸陽沽酒寶釵空,笑指未央歸去。插花走馬落殘紅,月明中。

毛文錫

巻五07酒泉子  綠樹春深,鷰語鶯啼聲斷續。蕙風飄蕩入芳叢,惹殘紅。柳絲無力裊煙空,金盞不辭須滿酌。海棠花下思朦朧,醉香風。

牛希濟

巻五43酒泉子  枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

顧夐

巻七09酒泉子七首其一  楊柳舞風,輕惹春煙殘雨。杏花愁,鶯正語,畫樓東。錦屏寂寞思無窮,還是不知消息。鏡塵生,珠淚滴,損儀容。

顧夐

巻七10酒泉子七首其二  羅帶縷金,蘭麝煙凝魂斷。畫屏欹,雲鬢亂,恨難任。幾迴垂淚滴鴛衾,薄情何處去。登臨,花滿樹,信沉沉

顧夐

巻七11酒泉子七首其三  小檻日斜,風度綠人悄悄。翠幃閑掩舞雙鸞,舊香寒。別來情緒轉難判,韶顏看卻老。依稀粉上有啼痕,暗銷魂。

顧夐

巻七12酒泉子七首其四  黛薄紅深,約掠綠鬟雲膩。小鴛鴦,金翡翠,稱人心。錦鱗無處傳幽意,海鷰蘭堂春又去。隔年書,千點淚,恨難任。

顧夐

巻七13酒泉子七首其五  掩卻菱花,收拾翠鈿休上面。金蟲玉鷰鏁香奩,恨猒猒。雲鬟半墜懶重篸,淚侵山枕濕。恨燈背帳夢方酣,鴈飛南。

顧夐

巻七14酒泉子七首其六  水碧風清,入檻細香紅藕膩。謝娘斂翠恨無涯,小屏斜。堪憎蕩子不還家,謾留羅帶結。帳深枕膩炷沉煙,負當年。

顧夐

巻七15酒泉子七首其七  黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。殘花微雨隔青樓,思悠悠。芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。畫羅襦,香粉,不勝愁。

孫光憲

巻八17酒泉子三首其一  空磧無邊,萬里陽關道路。馬蕭蕭,人去去,隴雲愁。香貂舊制戎衣窄,胡霜千里白。綺羅心,魂夢隔,上高樓。

孫光憲

巻八18酒泉子三首其二  曲檻小樓,正是鶯花二月。思無憀,愁欲,鬱離襟。展屏空對瀟湘水,眼前千萬里。淚掩紅,眉斂翠,恨沉沉。

孫光憲

巻八19酒泉子三首其三  斂態前,裊裊雀釵頸。鷰成雙,鸞對影,耦新知。玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。翠連娟,紅縹渺,早粧時。

毛熙震

《巻十09巻十酒泉子二首其一》  閑臥繡幃,慵想萬般情寵。錦檀偏,翹股重,翠雲欹。暮天屏上春山碧,映香煙霧隔。蕙蘭心,魂夢役,斂蛾眉。

毛熙震

《巻十10酒泉子二首其二》  鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。日初昇,簾半掩,對殘粧。

李珣

《巻十38酒泉子四首其一》  寂寞青樓,風觸繡簾珠翠撼。月朦朧,花暗澹,鏁春愁。尋思往事依稀夢,淚臉露桃紅色重。鬢欹蟬。釵墜鳳,思悠悠。

李珣

《巻十39酒泉子四首其二》  雨清花零,紅散香凋池兩岸。別情遙,春歌斷,掩銀屏。孤帆早晚離三楚,閑理鈿箏愁幾許?曲中情,絃上語,不堪聽。

李珣

《巻十40酒泉子四首其三》  秋雨聯綿,聲散敗荷叢裏。那堪深夜枕前聽,酒初醒。牽愁惹思更無停,燭暗香凝天欲曉。細和煙,冷和雨,透簾中。

李珣

《巻十41酒泉子四首其四》  秋月嬋娟,皎潔碧紗外。照花穿竹冷沉沉,印池心。凝露滴,砌蛩吟,驚覺謝娘殘夢。夜深斜傍枕前來,影徘徊。

 

酒泉子二首

 

酒泉子二首其一

(これ以上ないほどの寵愛を受けていても、子が生まれないとやがて忘れられるものである)

閑臥繡幃,慵想萬般情寵。

鳳凰の刺繍のとばりの内に静かに横になっている、寵愛を受けているので、何をするにも物憂げになってしまう。

錦檀偏,翹股重,翠雲欹。

寝牀の上には、錦の敷物が乱れてしまい、二人待度々重なり合う、翡翠の雁を付けた妃嬪と雲となりお方は寄り添っている。

暮天屏上春山碧,映香煙霧隔。

夕暮れになると寝牀のまわりに屏風を立てられ、屏風の絵の春の山の影となる。お香の煙は辺りに漂いその場所は他の所を隔てる様に漂う。

蕙蘭心,魂夢役,斂蛾眉。

品性高潔な妃嬪であっても、やがて、あの方を思うことはできても、逢瀬は夢の中の事となってゆき、何時しか両眉の間み深いしわが出来ている。

 

酒泉子二首其の一

繡幃に閑かに臥せて,慵く想う 萬般 情寵を。

錦檀偏り,翹股重り,翠雲欹てる。

暮天 屏上 春山碧り,香を映す 煙霧隔つを。

蕙蘭の心,魂夢の役,蛾眉を斂す。

 

酒泉子二首其二

(妃嬪の初夜の様子を詠う)

鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。

金銀細工の飾りを入れておく小箱から鳳凰の髪飾りを出して髪に飾って踊る。浦に隠れたり部隊の前に出たり頬を赤らめて魅力を振りまき、緑の黒髪を整える。

月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。

月明かりが髪を梳いて行く様に斜めに照らす、髪脂で固めた雲型の髷鬘が魅力的である呑み、お化粧の香りは素通りして寒々しい。

曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。

気が付けば、夜明けのひかりが花を照らすと、微かにシワを寄せて笑い転げているようだ。しなやかなかんざし、金の燕が柔らかに揺れる。

日初昇,簾半掩,對殘粧。

その日初めての朝を迎え日は昇る、簾は半ば巻き上げて、夜化粧の残りを整える。

 

(酒泉子二首其の二)

鈿匣から舞う鸞を,隱れ映して豔紅 碧を脩む。

月 斜に梳き,鬢膩を雲にすれども,粉香 寒し。

曉花 微かに斂し 輕ろく呵展し,裊釵 金鷰軟かなり。

日は初めて昇り,簾は半ば掩う,殘粧に對す。

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『酒泉子二首,其二』 現代語訳と訳註

(本文)

酒泉子二首其二

鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。

月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。

曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。

日初昇,簾半掩,對殘粧。

 

(下し文)

酒泉子二首其二

鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。

月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。

曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。

日初昇,簾半掩,對殘粧。

 

(現代語訳)

(妃嬪の初夜の様子を詠う)

金銀細工の飾りを入れておく小箱から鳳凰の髪飾りを出して髪に飾って踊る。浦に隠れたり部隊の前に出たり頬を赤らめて魅力を振りまき、緑の黒髪を整える。

月明かりが髪を梳いて行く様に斜めに照らす、髪脂で固めた雲型の髷鬘が魅力的である呑み、お化粧の香りは素通りして寒々しい。

気が付けば、夜明けのひかりが花を照らすと、微かにシワを寄せて笑い転げているようだ。しなやかなかんざし、金の燕が柔らかに揺れる。

その日初めての朝を迎え日は昇る、簾は半ば巻き上げて、夜化粧の残りを整える。

moon4733
 

 

(訳注)

酒泉子二首其二

(妃嬪の初夜の様子を詠う)

『花間集』には毛熙震の作が二首収められている。双調四十字、前段十九字五句二仄韻二平韻、後段二十一字五句三仄韻一平韻で、④③/❼❺3❸③の詞形をとる。ちなみに溫庭筠、韋荘は孫光憲と同じ詞形で、張泌、牛嶠は④③/⑦733③の詞形をとる。

鈿匣舞  隱映豔紅脩

月梳斜 雲鬢  粉香

曉花微斂輕呵  裊釵金鷰

日初 簾半  對殘

△●●○  ●●●○○●

●○○ ○●●  ●○○

●○○●△△●  ●○○●●

●○○ ○●●  ●○○

 

鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。

金銀細工の飾りを入れておく小箱から鳳凰の髪飾りを出して髪に飾って踊る。浦に隠れたり部隊の前に出たり頬を赤らめて魅力を振りまき、緑の黒髪を整える。

鈿匣 花鈿、金銀の細工物、簪などを入れておく小箱。良家の子女はその身分を示す簪を大切に持参してくるものだし、妃嬪の地位に召された際、司宝司からその地位に値する宝飾が贈られる。この句は、初夜の準備をいう。

 

月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。

月明かりが髪を梳いて行く様に斜めに照らす、髪脂で固めた雲型の髷鬘が魅力的である呑み、お化粧の香りは素通りして寒々しい。

月梳斜 ここでの月は妃嬪の顔を言い、透かしの髪を両鬢のかける髪型をいう。

雲鬢膩 その地位に見合った髪脂で固めた鬘をつける。重くて大きいもの。

粉香寒 化粧を施せば明るく穏やかになる物だが、小尾では、初夜のため緊張した様子をいう。

 

曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。

気が付けば、夜明けのひかりが花を照らすと、微かにシワを寄せて笑い転げているようだ。しなやかなかんざし、金の燕が柔らかに揺れる。

呵展 1 しかる。どなる。とがめる。「呵責(かしゃく)2 大きな声で笑うさま。わらいころげる。初めての経験で、朝まで情事が続いたことをいう。

裊釵金鷰軟 情事の様子で、金の髪飾りがしなやかに、あるいはやわらかく揺れる。

 

日初昇,簾半掩,對殘粧。

その日初めての朝を迎え日は昇る、簾は半ば巻き上げて、夜化粧の残りを整える。

日初昇 はじめて夜を過ごした場合、梁上に朝日が当たるのをはじめて見る。

簾半掩 朝の光は部屋の奥まで入って来るので、簾を半分垂らして遮る。

對殘粧 夜用の化粧をして、少し崩れているので、化粧をし直す。

17 毛熙震《巻九48南歌子二首其一》『花間集』450全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7514

毛熙震  南歌子二首其一

遠山愁黛碧,橫波慢臉明,膩香紅玉茜羅輕。深院晚堂人靜,理銀箏。

鬢動行雲影,裙遮點屐聲,嬌羞愛問曲中名。楊柳杏花時節,幾多情?

(前の年の春はあれほど寵愛を受けたのに、すぐになくなり、又春が来ても寵愛を受ける事は無いと詠う。)  遠い山影のように眉の緑は愁いに染まる、横波のように寵愛をうけ、心が緩んで顔が明るくなるし、あのお方の体脂とお香のかおりにつつまれ、紅色に輝き茜色のうす絹の上衣も軽やかに揺れる。後宮の奥の宮殿の奥座敷は夕暮れに包まれて人の声はしないで静かなものだ。銀で作られた箏を静かに引いて収める。両鬢の垂れ髪が揺れ雲型の髷の影が進んでゆく、巻スカートで遮断して、木靴の音も点々として聞える。甘えて,演奏される箏の曲の中の愛の言葉を問いかける。それなのに、楊柳が色付き、茂り、杏の花か咲きほこる季節が到来したというのに、あのお方は訪れる事は無い、どれだけ浮気の多いお方なのだろうか。 

《花間集》450巻九48

南歌子二首其一

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7514

(改訂版Ver.2.1

17 毛熙震

前蜀の詞人

九三〇年前後に在世

 

 
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妃嬪は、選ばれて地位があたえられ、全く手のつかないものもいる。この詩は選ばれて妃嬪の一員になったものが、当初は全く寵愛されなくて愁いに満ちていた。ある春に寵愛を受けた、それが初めの二句である。次の三句は寵愛を受けて楽しい生活を述べている。三聯目は寵愛に少しずつ変化が現れ、秋が過ぎ、やがて春が来るが、寵愛を受ける事は無かった。

 

花間集 教坊曲 《南歌子》 十三首

溫庭筠

巻一38南歌子七首其一手裡金鸚鵡,胸前繡鳳凰。眼暗形相,不如從嫁與,作鴛鴦。

溫庭筠

巻一39南歌子七首其二似帶如絲柳,團蘇握雪花。簾捲玉鈎斜,九衢塵欲暮,逐香車。

溫庭筠

巻一40南歌子七首其三窩墮低梳髻,連娟細掃眉。終日兩相思,為君憔悴盡,百花時。

溫庭筠

巻一41南歌子七首其四臉上金霞細,眉間翠鈿深。欹枕覆鴛衾,隔簾鶯百囀,感君心。

溫庭筠

巻一42南歌子七首其五撲蘂添黃子,呵花滿翠鬟。鴛枕映屏山,明月三五夜,對芳顏。

溫庭筠

巻一43南歌子七首其六轉眄如波眼,娉婷似柳腰,花裏暗相招。憶君腸欲斷,恨春宵。

溫庭筠

巻一44南歌子七首其七懶拂鴛鴦枕,休縫翡翠裙,羅帳罷鑪燻。近來心更切,為思君。

張泌

巻四48南歌子三首其一柳色遮樓暗,桐花落砌香。畫堂開處遠風涼,高卷水精簾額,襯斜陽。

張泌

巻四49南歌子三首其二岸柳拖煙綠,庭花照日紅。數聲蜀魄入簾櫳,驚斷碧殘夢,畫屏空

張泌

巻四50南歌子三首其三錦薦紅鸂鶒,羅衣繡鳳凰。綺疎飄雪北風狂,簾幕盡垂無事,鬱金香。

毛熙震

《巻九48南歌子二首其一》  遠山愁黛碧,橫波慢臉明,膩香紅玉茜羅輕。深院堂人靜,理銀箏。鬢動行雲影,裙遮點屐聲,嬌羞愛問曲中名。楊柳杏花時節,幾多情

毛熙震

《巻九49南歌子二首其二》  惹恨還添恨,牽腸即斷腸。凝情不語一枝芳,獨映畫簾閑立,衣香。暗想為雲女,應憐傅粉郎。來輕出閨房,髻慢釵橫無力,縱猖狂

張泌

《巻四48南歌子三首其一》柳色遮樓暗,桐花落砌香。畫堂開處遠風涼,高卷水精簾額,襯斜陽。

 

溫庭筠『花間集』巻九《南歌子七首其一》

手裡金鸚鵡,胸前繡鳳凰。

眼暗形相,不如從嫁與,作鴛鴦。

●●○○●  ○○●●○

○●●○△  △△△●△ ●○○

単調二十三字、五句三平韻で、5⑤⑤5③の詞形をとる。

 

張泌『花間集』巻九《南歌子三首 其一》

柳色遮樓暗,桐花落砌香。

畫堂開處遠風涼,高卷水精簾額,襯斜陽。

●●○○●  ○○●●○

●○○●●△△  ○△●△○● ●○○

単調二十六字、五句三平韻で、5⑤⑦6③の詞形をとる。

 

毛熙震『花間集』巻九《南歌子二首其一》 

南歌子二首其一

(前の年の春はあれほど寵愛を受けたのに、すぐになくなり、又春が来ても寵愛を受ける事は無いと詠う。)

遠山愁黛碧,橫波慢臉明,膩香紅玉茜羅輕。

遠い山影のように眉の緑は愁いに染まる、横波のように寵愛をうけ、心が緩んで顔が明るくなるし、あのお方の体脂とお香のかおりにつつまれ、紅色に輝き茜色のうす絹の上衣も軽やかに揺れる。

深院晚堂人靜,理銀箏。

後宮の奥の宮殿の奥座敷は夕暮れに包まれて人の声はしないで静かなものだ。銀で作られた箏を静かに引いて収める。

鬢動行雲影,裙遮點屐聲,嬌羞愛問曲中名。

両鬢の垂れ髪が揺れ雲型の髷の影が進んでゆく、巻スカートで遮断して、木靴の音も点々として聞える。甘えて,演奏される箏の曲の中の愛の言葉を問いかける。

楊柳杏花時節,幾多情?

それなのに、楊柳が色付き、茂り、杏の花か咲きほこる季節が到来したというのに、あのお方は訪れる事は無い、どれだけ浮気の多いお方なのだろうか。

(南歌子二首其の一)

遠山 愁いて黛碧りなり,橫波 慢に臉明らかなり,膩香 紅玉 茜羅輕ろやかなり。

深院 晚堂 人靜かなり,銀箏を理む。

鬢動き雲は影をして行く,裙遮して屐聲を點じ,嬌羞して曲中の名を愛問す。

楊柳 杏花の時節になるも,幾か多情ならん?

 

南歌子二首其二

惹恨還添恨,牽腸即斷腸。

凝情不語一枝芳,獨映畫簾閑立,繡衣香。

暗想為雲女,應憐傅粉郎。

晚來輕步出閨房,髻慢釵橫無力,縱猖狂。

紅梅202
 

 

『南歌子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

南歌子二首其一

遠山愁黛碧,橫波慢臉明,膩香紅玉茜羅輕。

深院晚堂人靜,理銀箏。

鬢動行雲影,裙遮點屐聲,嬌羞愛問曲中名。

楊柳杏花時節,幾多情?

 

 

(下し文)

(南歌子二首其の一)

遠山 愁いて黛碧りなり,橫波 慢に臉明らかなり,膩香 紅玉 茜羅輕ろやかなり。

深院 晚堂 人靜かなり,銀箏を理む。

鬢動き雲は影をして行く,裙遮して屐聲を點じ,嬌羞して曲中の名を愛問す。

楊柳 杏花の時節になるも,幾か多情ならん?

 

(現代語訳)

(前の年の春はあれほど寵愛を受けたのに、すぐになくなり、又春が来ても寵愛を受ける事は無いと詠う。)

遠い山影のように眉の緑は愁いに染まる、横波のように寵愛をうけ、心が緩んで顔が明るくなるし、あのお方の体脂とお香のかおりにつつまれ、紅色に輝き茜色のうす絹の上衣も軽やかに揺れる。

後宮の奥の宮殿の奥座敷は夕暮れに包まれて人の声はしないで静かなものだ。銀で作られた箏を静かに引いて収める。

両鬢の垂れ髪が揺れ雲型の髷の影が進んでゆく、巻スカートで遮断して、木靴の音も点々として聞える。甘えて,演奏される箏の曲の中の愛の言葉を問いかける。

それなのに、楊柳が色付き、茂り、杏の花か咲きほこる季節が到来したというのに、あのお方は訪れる事は無い、どれだけ浮気の多いお方なのだろうか。

大明宮の圖003
tsuki001
 

 

(訳注)

南歌子二首其一

(前の年の春はあれほど寵愛を受けたのに、すぐになくなり、又春が来ても寵愛を受ける事は無いと詠う。)

1 妃嬪は、選ばれて地位があたえられ、全く手のつかないものもいる。この詩は選ばれて妃嬪の一員になったものが、当初は全く寵愛されなくて愁いに満ちていた。ある春に寵愛を受けた、それが初めの二句である。次の三句は寵愛を受けて楽しい生活を述べている。三聯目は寵愛に少しずつ変化が現れ、秋が過ぎ、やがて春が来るが、寵愛を受ける事は無かった。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - 

古来、宮中にはいわゆる「内職」という制度があった。『礼記』「昏義」 に、「古、天子は、后に六宮、三夫人、九嬪、二十七世婦、八十一御妻を立て、以て天下の内治を聴く」とある。唐初の武徳年間(618626)に、唐は隋の制度を参照して完壁で精密な「内官」制度をつくった。その規定では、皇后一人、その下に四人の妃(貴妃、淑妃、徳妃、賢妃各一人)、以下順位を追って、九嬪(昭儀、昭容、昭媛、修儀、修容、修媛、充儀、充容、充媛各一人)、捷好九人美人九人、才人九人、宝林二十七人、御女二十七人、采女二十七人が配置される。上記のそれぞれの女性は官品をもち、合計で122人の多きに達した。皇后だけが正妻であり、その他は名義上はみな「妃嬪」-皇帝の妾とされた。

また、皇太子の東宮にも「内官」があり、太子妃一人、その下に良娣、良媛、承徽、昭訓、奉儀などの品級があった。諸親王の王妃の下にも孺人【じゅじん】等の媵妾【ようしょう】の身分があった。

 

皇后を立てることに比べて、妃嬪を立てることはわりあい簡単であり、家柄はそれほど厳格に問題にされることはなかった。彼女たちの大半は皇子を生むか、あるいは寵愛を受けたために妃嬪の品階を賜った者であったから、その中には身分の低い者もいくらか含まれていた。たとえば、玄宗の趙麗妃は歌妓の出身であった。そうした例もあるが、しかし妃賓でも出身、家柄はやはり大切であった。太宗の楊妃は隋の場帝の娘であったから、「地位と名望が高く、内外の人々が皆注目した」(『新唐書』太宗諸子伝)。玄宗の柳捷好は名門大族の娘であり、玄宗は「その名家を重んじて」(『新唐書』十一宗諸子伝)特別な礼遇を与えた。

 

美人が雲のごとく集まっている後宮において、家柄は一頭地を抜くために必要な第一の跳躍台であった。

 

古代、一貫して国の大小にかかわらず、後宮は国の威信をかけて運営された。国の予算の30%以上も浪費していた。その構図は、貴族社会、富貴社会の一個の家、家系、一族、すべて収入の3050%が、奥方の消費に当てられていたのであるから、消費生活の中で、一部の女性の権限は相当なものであった。また、中国は、収賄贈賄をうまく利用運用するものが富を得る社会制という見方もできる。

 

花間集の多くの詩は、白居易の詞詩の流れをくむもので、後宮の寵愛を失った多くの妃嬪たちを題材にしたものである。少なくとも数十人、多ければ数百人の妃嬪たちの中には短期間の寵愛のものが大半であり、ほとんどの妃嬪が寂しい生涯であったのである。この史実を理解して詞詩を読まないとただの艶詞になってしまう。この時代の女性が男に対して媚を売らなければ生きてゆけなかったというのは、貴族制と生産性、倫理観、であり、男社会がすべてであるかのような基盤の下には、女性がたくましく我慢し、族を実際に動かす制度ががっちりとしたものがあったのである。

 

2 構成 双調五十六字十句、前段二十八字二平韻二仄韻、前段二十八字三平韻一仄韻、5⑤❼❻③/⑤⑤❼6③の詞形をとる。

遠山愁黛碧  橫波慢臉
膩香紅玉茜羅  深院晚堂人靜 理銀

鬢動行雲影 裙遮點屐

嬌羞愛問曲中 楊柳杏花時節  幾多

●○○●●  △○●△○

●○○●●○△  △△●○○● ●○○

●●△○● ○○●●○

△○●●●△○ ○●●○○●  △○○

 

遠山愁黛碧,橫波慢臉明,膩香紅玉茜羅輕。

遠い山影のように眉の緑は愁いに染まる、横波のように寵愛をうけ、心が緩んで顔が明るくなるし、あのお方の体脂とお香のかおりにつつまれ、紅色に輝き茜色のうす絹の上衣も軽やかに揺れる。

3 慢 1 心がゆるんで締まりがない。「怠慢」2 速度や進行がだらだらと遅い。「慢性/緩慢」3 他をみくびっておごる。

4 膩 常侍の際に汗と脂が枕に染みついている様子をいう。

 

深院晚堂人靜,理銀箏。

後宮の奥の宮殿の奥座敷は夕暮れに包まれて人の声はしないで静かなものだ。銀で作られた箏を静かに引いて収める。

5 深院 奥庭。中庭。院とは、塀や建物で囲まれた中庭。中国の伝統的な御殿。

6 箏 一般にことと呼ばれ、「琴」の字を当てられるが、正しくは「箏」であり、「琴(きん)」は本来別の楽器である。最大の違いは、箏では柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で弦の音程を調節するのに対し、琴(きん)では柱が無いことである。

 

鬢動行雲影,裙遮點屐聲,嬌羞愛問曲中名。

両鬢の垂れ髪が揺れ雲型の髷の影が進んでゆく、巻スカートで遮断して、木靴の音も点々として聞える。甘えて,演奏される箏の曲の中の愛の言葉を問いかける。

7 屐 。(1) 木靴木屐木靴,下駄.(2) 靴屐履はきもの.

 

楊柳杏花時節,幾多情?

それなのに、楊柳が色付き、茂り、杏の花か咲きほこる季節が到来したというのに、あのお方は訪れる事は無い、どれだけ浮気の多いお方なのだろうか。
興慶宮沈香亭
 

17 毛熙震《巻九34浣溪沙七首其一》『花間集』436全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7444

毛熙震  浣溪沙七首其一

春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。

弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

(后妃もいつしか、水精の宮殿に移ってからは、春が音連れても、あのお方は尋ねてくることはない、この春も何時しか過ぎようとしている。)

春暮れて高樓の砌の前に高麗鶯が止まっている、水精宮の閨には、水珠の簾に日が射しこんで、露の珠の影がうつる。沈みかけた夕日は空低く夕焼けを映している。

華奢な細腰は、柔らかき柳のえだであり、翠の糸を万条と垂れている、春も盛りを過ぎて、地一面の花びらは花鈿、額の飾りの砕けたようであり、香しき風は流れさり、花曇りの薄靄も、もう散りさってしまう。 

《花間集》416巻九15

浣溪沙七首其一

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7444

(改訂版Ver.2.1

17 毛熙震

前蜀の詞人

938年前後に在世

 

 
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毛秘書熙震二十九首

 

毛熙震(生卒年未詳、947年前後在世)、字、出身地ともに未詳。後苛に仕えて秘書監となったので、毛秘書と呼ばれた。『花間集』 には二十九首の詞が収められている。全て艶麗な詞。温庭 の作風に近い。

 

浣溪沙七首

毛熙震

《巻九34浣溪沙七首其一》  春暮鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晴天。弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙

毛熙震

《巻九35浣溪沙七首其二》  香紅煙景迷,滿庭芳艸綠萋萋,金鋪閑掩簾低。紫一雙嬌語碎,翠屏十二峯齊,夢魂銷散醉空閨

毛熙震

《巻九36浣溪沙七首其三》  起紅房醉欲銷,綠鬟雲散金翹,雪香花語不勝嬌。好是向人柔弱處,玉纖時急裙腰,春心牽惹轉無

毛熙震

《巻九37浣溪沙七首其四》  一隻橫釵墜髻叢,靜眠珍簟起來慵,羅紅嫩抹酥胸。羞斂細蛾魂暗斷,困迷無語思猶濃,小屏香靄碧山重

毛熙震

《巻九38浣溪沙七首其五》  雲薄羅裙綬帶長,滿身新瑞龍香,翠鈿斜映梅粧。佯不人空婉約,笑和嬌語太倡狂,忍教牽恨暗形相

毛熙震

《巻九39浣溪沙七首其六》  碧玉冠輕裊鷰釵,捧心無語,緩移弓底羅鞋。暗想歡何計好,豈堪期約有時乖,日高深院正忘懷。

毛熙震

《巻九40浣溪沙七首其七》  半醉凝情臥茵,睡容無力卸羅裙,玉籠鸚鵡聽聞。慵整落釵金翡翠,象梳欹鬢月生雲,錦屏幌麝煙薰

 

浣溪沙七首其一

(后妃もいつしか、水精の宮殿に移ってからは、春が音連れても、あのお方は尋ねてくることはない、この春も何時しか過ぎようとしている。)

春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。

春暮れて高樓の砌の前に高麗鶯が止まっている、水精宮の閨には、水珠の簾に日が射しこんで、露の珠の影がうつる。沈みかけた夕日は空低く夕焼けを映している。

弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

華奢な細腰は、柔らかき柳のえだであり、翠の糸を万条と垂れている、春も盛りを過ぎて、地一面の花びらは花鈿、額の飾りの砕けたようであり、香しき風は流れさり、花曇りの薄靄も、もう散りさってしまう。

(浣溪沙七首 其の一)

春暮 黃鶯 砌前に下る,水精の簾影 露珠 懸かり,綺霞 低く 晚晴の天に映ゆ。

弱柳 萬條 翠帶を垂れ,殘紅 地に滿ち 香鈿碎ける,蕙風 飄蕩して 輕煙 散る。

花間集 白梅
紅梅202
 

 

『浣溪沙七首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙七首其一

春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。

弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

 

(下し文)

(浣溪沙七首 其の一)

春暮 黃鶯 砌前に下る,水精の簾影 露珠 懸かり,綺霞 低く 晚晴の天に映ゆ。

弱柳 萬條 翠帶を垂れ,殘紅 地に滿ち 香鈿碎ける,蕙風 飄蕩して 輕煙 散る。

 

(現代語訳)

(后妃もいつしか、水精の宮殿に移ってからは、春が音連れても、あのお方は尋ねてくることはない、この春も何時しか過ぎようとしている。)

春暮れて高樓の砌の前に高麗鶯が止まっている、水精宮の閨には、水珠の簾に日が射しこんで、露の珠の影がうつる。沈みかけた夕日は空低く夕焼けを映している。

華奢な細腰は、柔らかき柳のえだであり、翠の糸を万条と垂れている、春も盛りを過ぎて、地一面の花びらは花鈿、額の飾りの砕けたようであり、香しき風は流れさり、花曇りの薄靄も、もう散りさってしまう。

 

(訳注)

浣溪沙七首其一

(后妃もいつしか、水精の宮殿に移ってからは、春が音連れても、あのお方は尋ねてくることはない、この春も何時しか過ぎようとしている。)

【解説】 晩春の夕景色を詠う。后妃であっても年を重ねると宮殿で一生を過ごして果てる。白居易の《上陽の白髪の人》白居易「後宮詞」

雨露由來一點恩,爭能遍布及千門?

三千宮女胭脂面,幾個春來無淚痕!

「三千の宮女 胭脂の面、幾箇か春来りて涙の痕無からん」(白居易「後宮詞」)。古来、宮人は女性のなかで最も人間性を踏みにじられた人々であり、官官とともに君主専制制度の直接の犠牲者であった。一方は生殖器をとられ身体を傷つけられた者、一方は人間性を踏みにじられた者である。宮人は奥深い後宮の中に幽閉されて永遠に肉親と別れ、青春と紅顔は葬り去られ、愛情と人生の楽しみは奪われ、生きている時は孤独の苦しみに、また死んだ後は訪れる人もない寂しさの中に置かれた。それで多くの知識人が、彼女たちの境遇に心を痛め嘆息してやまなかったのである。

彼女たちの痛苦の生活と心情を理解しょうとすれば、白居易の「上陽の白髪の人」ほど真実に迫り、生々と彼女たちの人生を描写したものはない。

 

『花間集』には毛照震の作が七首収められている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。花間集他の56作品の浣渓沙の解説参照。

春暮黃鶯下砌前 水精簾影露珠懸 綺霞低映晚晴

弱柳萬條垂翠帶 殘紅滿地碎香鈿  蕙風飄蕩散輕

○●○○●●○  ●△○●●○○ ●○○●●○○

●●●○○●● ○○●●●○△  ●△○●●△○

 

春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。

春暮れて高樓の砌の前に高麗鶯が止まっている、水精宮の閨には、水珠の簾に日が射しこんで、露の珠の影がうつる。沈みかけた夕日は空低く夕焼けを映している。

1 砌 《「水限(みぎり)」の意で、雨滴の落ちるきわ、また、そこを限るところからという》1 時節。おり。ころ。「暑さの―御身お大事に」「幼少の―」2 軒下や階下の石畳。

2 水精 水に映り輝く宮殿。水精は水の精。水星、辰星。水の中から産する珠。水の妖精。「珠水精、故以禦火灾」(珠は水精、故に以て火灾を禦【ふせ】ぐ)とある。また、水精宮とすれば、水際の水晶で飾られた宮殿の閨。

杜甫『曲江對酒』

苑外江頭坐不歸,水精宮殿轉霏微。桃花細逐楊花落,黃鳥時兼白鳥飛。

縱飲久判人共棄,懶朝真與世相違。吏情更覺滄洲遠,老大悲傷未拂衣。

(曲江にて酒に對す)

苑外江頭に坐して帰らず、水精の宮殿 転【うたた】霏微【ひび】たり。桃花【とうか】細【こまや】かに梨花を逐うて落ち、黄鳥【こうちょう】時兼【とも】にして白鳥と飛ぶ。

飲を縦【ほしいまま】にし久しく判して人共に棄つ、朝するに懶【ものうし】く真に世と相違【たご】う。吏情【りじょう】更に覚ゆ滄洲【そうしゅう】の遠きを、老大【ろうだい】徒【いたずらに】に傷む未だ衣を払わざるを。

春景色に誘われ、わたしはこの芙蓉苑の外、曲江の池畔で官舎に帰らないままにすわりこんであたりをながめる、水の妖精が生まれ出て水の宮殿がその光を輝かせ、霧のように飛散する水珠も輝く。

それから桃の花は微細に落ちち、やなぎの花、柳絮の散るあとを追いかけて落ちてまた落ちる、黄色の鳥たちは時を同じにして一斉に白色の鳥たちと飛びたつ。

勝手きままにすきなだけ酒を呑んで長いあいだ自暴自棄になり人も相手をしてくれない、参朝することが億劫になってしまい、世間の人皆から見放されてしまっている、実際自分も世の人とは違背しているのである。

官吏としての今の心持は、これまでよりももっと滄洲の仙境と隔たりができた様な気がするばかりで、こんなに年を取ってからでは衣を払って仙境に向って去って行けないことを傷み悲しむだけなのである。

曲江封酒 杜甫詩kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 246

 

3 綺霞 美しい夕焼け、夕映え。

 

弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

華奢な細腰は、柔らかき柳のえだであり、翠の糸を万条と垂れている、春も盛りを過ぎて、地一面の花びらは花鈿、額の飾りの砕けたようであり、香しき風は流れさり、花曇りの薄靄も、もう散りさってしまう。

4 香鈿 額飾りや頬飾り。ここでは頬飾りを指す。

5 蕙風 香しい風。
長安城図 作図00
 

15閻選《巻九21虞美人二首其二》『花間集』423全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7379

閻選  虞美人二首其二

楚腰蠐領團香玉,鬢疊深深綠。月蛾星眼笑微嚬,柳妖桃豔不勝春,晚粧勻。

水紋簟映青紗帳,霧罩秋波上。一枝嬌臥醉芙蓉,良宵不得與君同,恨忡忡。

(あれほどに美しいお方でも寵愛を受ける期間というのは、わずかの間でしかない、その後は、その時の思い出で生きていくしかないと詠う)その二

楚の国で美しい細腰の宮女はスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている首筋で、薫り高く宝玉のような輝きを集めたようだ。髪型は高く重ねられ、緑の黒髪は深く深く黒い。

月に棲む嫦娥の美しさはほしのかがやきをもつひとみで、ほんの少し微笑むだけで美しい、柳の枝のようにしなやかで、桃のみのように妖艶で春けしと雖もこの美しさに勝てるはずもない。晩になると夜の化粧を施せばここまで述べたすべての美しさに等しくなる。

それが秋になっても水紋模様の天の敷物はそのまま寝牀に牽かれたままであり、春に垂らされたうす絹のとばりもそのままで、霧が大地にかぶさるように秋の気配にここのすべてはおおい尽くされてしまう。

あの柳の一枝の艶めかしさが横になり、芙蓉の花は酒に酔い潰れ、こんなに素敵な夜が訪れてもあのおかたとはもういっしょでいることはない、憂い悲しむ生活を恨むことしかないのだ。

《花間集》422巻九21

虞美人二首其二

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7379

(改訂版Ver.2.1

14 閻選

後蜀の詞人

932年前後に在世

 

 

 
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             ID         
           作品名    作者      

              ■ 閻處士選(閻選【えんせん】)八首                                                  

            1            九巻       虞美人二首,其一   閻選        

            2            九巻       虞美人二首,其二   閻選        

            3            九巻       臨江仙二首,其一   閻選        

            4            九巻       臨江仙二首,其二   閻選        

            5            九巻       浣溪紗一首,          閻選        

            6            九巻       八拍蠻二首,其一   閻選        

            7            九巻       八拍蠻二首,其二   閻選      

 

閻處士選 虞美人二首

間選(生卒年末詳〔約932年前後在世〕)は、後蜀の詞人。字、裡、出身地も未詳。生涯、平民で過ごしたので、人々は閣処士と呼んだ(処士とは無官の意)。『花間集』 には八首の詞が収められている。

 

 

虞美人二首其一

(寵愛を受ける期間というのは、わずかの間でしかない、その後は、その時の思い出で生きていくしかないと詠う)

粉融紅膩蓮房綻,臉動雙波慢。

二人がずっと愛し合って、白粉が崩れ始め、頬を赤くして顔にはあぶら汗でテカっている、蓮の花の花弁ははじめてほころびうけいれる。顏は動き、二つの体は波のようにゆっくりと動く。

小魚銜玉鬢釵橫,石榴裙染象紗輕,轉娉婷。

宮女は小魚の玉を口に含み、そして簪を髪につけて横たわっている、スカートが石榴の柄にそまって、薄絹が軽やかに、愛そのものに形作られている、ひたすら、宮女の姿や振舞いが優雅で美しい。

期錦浪荷深處,一夢雲兼雨。

一時のがれの約束事ではあるが、錦の波が続き、蓮は奥深い所に咲いたのだ、それは、一つの夢であった、それは《高唐賦》の「朝雲暮雨」のようであった。

臂留檀印齒痕香,深秋不寐漏初長,盡思量。

あの方の腕の中の温もりが残り、閨の寝牀にはお香の香りが残る、そして、キスマークにも香りが残るけれども、もう秋も深まるというのに、寵愛もなく、眠りにつけず、夜明けまえの漏刻を聞くながい夜を過ごしている。これからはなにごとも慮って生きていく。

(虞美人二首其の一)

粉融 紅膩 蓮房の綻,臉動き 雙の波慢す。

小魚玉を銜み 鬢釵橫わる,石榴 裙染 象 紗輕す,轉た娉婷【へいてい】。

期 錦浪 荷 深き處,一たびの夢 雲と雨とを兼ぬ。

臂留 檀印 齒痕の香,深秋 不寐し 漏 初めて長し,盡く思量す。

 

虞美人二首其二

(あれほどに美しいお方でも寵愛を受ける期間というのは、わずかの間でしかない、その後は、その時の思い出で生きていくしかないと詠う)その二

楚腰蠐領團香玉,鬢疊深深綠。

楚の国で美しい細腰の宮女はスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている首筋で、薫り高く宝玉のような輝きを集めたようだ。髪型は高く重ねられ、緑の黒髪は深く深く黒い。

月蛾星眼笑微嚬,柳妖桃豔不勝春,晚粧勻。

月に棲む嫦娥の美しさはほしのかがやきをもつひとみで、ほんの少し微笑むだけで美しい、柳の枝のようにしなやかで、桃のみのように妖艶で春けしと雖もこの美しさに勝てるはずもない。晩になると夜の化粧を施せばここまで述べたすべての美しさに等しくなる。

水紋簟映青紗帳,霧罩秋波上。

それが秋になっても水紋模様の天の敷物はそのまま寝牀に牽かれたままであり、春に垂らされたうす絹のとばりもそのままで、霧が大地にかぶさるように秋の気配にここのすべてはおおい尽くされてしまう。

一枝嬌臥醉芙蓉,良宵不得與君同,恨忡忡。

あの柳の一枝の艶めかしさが横になり、芙蓉の花は酒に酔い潰れ、こんなに素敵な夜が訪れてもあのおかたとはもういっしょでいることはない、憂い悲しむ生活を恨むことしかないのだ。

(虞美人二首其の二)

楚腰 蠐領【せいりょう】香玉を團【まと】め,鬢疊 深深として綠なり。

月蛾 星眼 笑微 嚬【ひそ】め,柳妖 桃豔 春も勝らず,晚粧 勻し。

水紋の簟映し 青紗の帳,霧罩 秋波上【くわわ】る。

一枝 嬌臥し 芙蓉を醉わす,良宵 君と與に同じゅうするを得ず,忡忡を恨む。

 

芍薬001
 

『虞美人二首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

虞美人二首其二

楚腰蠐領團香玉,鬢疊深深綠。

月蛾星眼笑微嚬,柳妖桃豔不勝春,晚粧勻。

水紋簟映青紗帳,霧罩秋波上。

一枝嬌臥醉芙蓉,良宵不得與君同,恨忡忡。

 

(下し文)

(虞美人二首其の二)

楚腰 蠐領【せいりょう】香玉を團【まと】め,鬢疊 深深として綠なり。

月蛾 星眼 笑微 嚬【ひそ】め,柳妖 桃豔 春も勝らず,晚粧 勻し。

水紋の簟映し 青紗の帳,霧罩 秋波上【くわわ】る。

一枝 嬌臥し 芙蓉を醉わす,良宵 君と與に同じゅうするを得ず,忡忡を恨む。

 

(現代語訳)

(あれほどに美しいお方でも寵愛を受ける期間というのは、わずかの間でしかない、その後は、その時の思い出で生きていくしかないと詠う)その二

楚の国で美しい細腰の宮女はスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている首筋で、薫り高く宝玉のような輝きを集めたようだ。髪型は高く重ねられ、緑の黒髪は深く深く黒い。

月に棲む嫦娥の美しさはほしのかがやきをもつひとみで、ほんの少し微笑むだけで美しい、柳の枝のようにしなやかで、桃のみのように妖艶で春けしと雖もこの美しさに勝てるはずもない。晩になると夜の化粧を施せばここまで述べたすべての美しさに等しくなる。

それが秋になっても水紋模様の天の敷物はそのまま寝牀に牽かれたままであり、春に垂らされたうす絹のとばりもそのままで、霧が大地にかぶさるように秋の気配にここのすべてはおおい尽くされてしまう。

あの柳の一枝の艶めかしさが横になり、芙蓉の花は酒に酔い潰れ、こんなに素敵な夜が訪れてもあのおかたとはもういっしょでいることはない、憂い悲しむ生活を恨むことしかないのだ。

 

 

(訳注)

虞美人二首其二

唐の教坊の曲名。『花間集』には十四首所収。閻選の詩は二首収められている。双調五十八字、前後段五句二十九字三平韻で、75⑦⑦③/75⑦⑦③の詞形をとる。

楚腰蠐領團香玉 鬢疊深深
月蛾星眼笑微 柳妖桃豔不勝 晚粧

水紋簟映青紗 霧罩秋波

 一枝嬌臥醉芙 良宵不得與君  恨忡

●○○●○○●  ●●△△●

●△○●●○○  ●○○●△△○ ●?○

●○●●○○● △●○○●

●○△●●○○ ○○△●△○○  ●○○

 

楚腰 蠐領 團香玉,鬢疊 深深綠。

楚の国で美しい細腰の宮女はスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている首筋で、薫り高く宝玉のような輝きを集めたようだ。髪型は高く重ねられ、緑の黒髪は深く深く黒い。

16 楚腰 楚の細腰

17 蠐領 首はすく蟲のよう。木の中に巣食うスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている首筋。《詩経衛風碩人》「手如柔荑,膚如凝脂,領如蝤蠐,齒如瓠犀,螓首蛾眉。」(領は蝤蠐【しゅうせい】の如し)手は初めて伸びた柔らかい荑のようで、しなやかである。肌は凝り固まった脂肪のように白くてこってりと引き締まって清く、首筋のしなやかであるのは、木の中に巣食うスクモ蟲のようにしろくてながく、ほっそりしている。

18 蠐螬  地中にいる昆虫。コガネムシ類の幼虫を主にいう。地虫(じむし)。せいそう。《季 秋》

19 團 1 まるい。まるくまとまる。「団扇(だんせん)・団団・団欒(だんらん)/大団円」2 ひとかたまりに集まったもの。「団塊・団結・団地/一団・星団・船団・寒気団・原子団」3 同類の人の集まり。人が集まってつくる組織。「団員・団体・団長/楽団・球団・教団・結団・公団・集団・退団・入団・兵団」4 「団体」の略。「団交/経団連」〈トン〉まるい。まるいもの。「団栗(どんぐり)/金団・水団・炭団(たどん)・蒲団(ふとん)」[名のり]あつ・まどか・まる

 

月蛾 星眼 笑微嚬,柳妖 桃豔 不勝春,晚粧勻。

月に棲む嫦娥の美しさはほしのかがやきをもつひとみで、ほんの少し微笑むだけで美しい、柳の枝のようにしなやかで、桃のみのように妖艶で春けしと雖もこの美しさに勝てるはずもない。晩になると夜の化粧を施せばここまで述べたすべての美しさに等しくなる。

20 月蛾 月に上った嫦娥のように美しい。嫦娥(じょうが、こうが)は、中国神話に登場する人物。后羿の妻。姮娥とも表記する。『淮南子』覧冥訓によれば、もとは仙女だったが地上に下りた際に不死でなくなったため、夫の后羿が西王母からもらい受けた不死の薬を盗んで飲み、月に逃げ、蝦蟇になったと伝えられる。別の話では、后羿が離れ離れになった嫦娥をより近くで見るために月に向かって供え物をしたのが、月見の由来だとも伝えている。道教では、嫦娥を月神とみなし、「太陰星君」さらに「月宮黄華素曜元精聖後太陰元君」「月宮太陰皇君孝道明王」と呼び、中秋節に祀っている。「嫦」は「姮」の異体字で同じ意味である。前漢の文帝の名が「恒」であるため、字形のよく似た「姮」を避諱して「嫦」を用いるようになった。日本では百姓読みにより旁の「常」から「じょう」と読まれるようになったが、本来の読み通りに「こう」と読む場合もある。

21 笑微 麗しの傾国の美女の微笑。美しすぎるとその美しさに一人だけ寵愛すると天下の平穏が乱され、国を傾けることになる。唐の宣宗の事例がある。穏健な抑制政策を採用するなどの社会の安定を図ったので聖帝とされたが、献上された美女を数日寵愛し、その後後宮から追放しても朕の思いが残るだけと「沈毒盃」により葬った。

22 勻 読み:イン訓読み:すくない、 ひとしい。

 

水紋 簟映 青紗帳,霧罩 秋波上。

それが秋になっても水紋模様の天の敷物はそのまま寝牀に牽かれたままであり、春に垂らされたうす絹のとばりもそのままで、霧が大地にかぶさるように秋の気配にここのすべてはおおい尽くされてしまう。

23 水紋簟 晩春から初秋まで寝牀のシーツとして敷かれる高価なもの。

24 青紗帳 春に垂らされたうす絹のとばり、夏を過ぎると、白絹に替えられるものである。

25 霧罩 霧が大地にかぶさる

  この二句は、宮女への寵愛は亡くなってしまった様子をいう。水紋簟・青紗帳・霧罩・秋波、一人の寂しさ、侘しさをいう語である。

 

一枝 嬌臥 醉芙蓉,良宵 不得與君同,恨忡忡。

あの柳の一枝の艶めかしさが横になり、芙蓉の花は酒に酔い潰れ、こんなに素敵な夜が訪れてもあのおかたとはもういっしょでいることはない、憂い悲しむ生活を恨むことしかないのだ。

26 忡忡 憂い悲しむさま。気が気でないさま.

大毛蓼003
 

 

 

虞美人二首 【字解】

 

1 粉融 おしろいがとけてくずれる。

2 蓮房綻 蓮の花の花弁はほころびる、縫い目がほどける。破れる。

3 紅膩 頬を赤くし顔が油出て驅。

4 蓮房綻 宮女の閨に鍵をかける。

5 臉動 顔が動く。

6 雙波慢 二つの波がゆっくりと動く。慢【まん】[常用漢字][音]マン(呉)1 心がゆるんで締まりがない。「怠慢」2 速度や進行がだらだらと遅い。「慢性/緩慢」3 他をみくびっておごる。

7 小魚 この句は情事の性描写で訳しにくいこと。

8 鬢釵橫 簪を髪につけて横たわっている

9 石榴 赤身ザクロのほかに、白い水晶ザクロや果肉が黒いザクロなどがあり、アメリカ合衆国ではワンダフル、ルビーレッドなど、中国では水晶石榴、剛石榴、大紅石榴などの品種が多く栽培されている。

10 轉娉婷 【へいてい】.ひたすら、婦人の姿や振舞いが優雅な,美しい.

11  なおざりの時期。一時のがれを約束する。

12 夢雲兼雨 雲雨は情交、高唐賦、朝雲暮雨、男女が愛し合い、片時も離れていられないほどの深い仲であることのたとえ。男女の情交のことも。楚(そ)の懐王(かいおう)が夢の中で情を交わした女神が立ち去る時に、「朝は雲に、日暮れには雨となり、朝な夕なあなたのそばにおります」といったことから。

13 臂留 あの方の腕の中の温もりが残る。

14 檀印 閨の寝牀にはお香の香りが残る。檀:寝牀。檀香。 前蜀休《桐江居》之三:「静室焚檀印,深炉烧铁瓶。...

15 齒痕香 キスマークにも香りが残る。

13魏承班《巻九06訴衷情五首其二》『花間集』408全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7304

魏承班  訴衷情五首其二

春深花簇小樓臺,風飄錦繡開。新睡覺,步香堦,山枕印紅腮。

鬢亂墜金釵,語檀隈。臨行執手重重囑,幾千迴。

(この詩は君王から寵愛が無くなった宮女のおもいを詠ったもの)その二

春景色は深まり、花は宮女の居る楼閣の望み台に集まっている、風は廻っていて錦の幃、刺繍のとばりを開く。昼寝をして目を覚ますと、少し歩いて犬走りの階段のとこまでお香の香りが届いている。起きて少し経つのに、枕の寝跡が顎から頬にかけてついている。髪は少し乱れたままだし簪が落ち掛けている。話すことは、白檀の寝牀の影での独り言をする。あのころは、あの方に臨行して手を取ってもらって手厚くされ、かさねがさね目をつけられる、そんなことがもう幾千回あったのだ。(それが永遠に続くと思っていた。)

巻九06

訴衷情五首其二

13魏承班

(改訂版Ver.2.1

《花間集》408巻九06

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7304

 

 
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『花間集』 このブログで花間集全詩、訳注解説します。

7)魏承班十五首 鹿虔扆六首 閻選八首 尹鶚六首

 

 

ID

作品名

作者

 

 

■ 魏太尉承班(魏承班【ぎしょうはん】)十五首

 

 

 

1

八巻

菩薩蠻二首其一

魏承班

 

 

2

八巻

菩薩蠻二首其二

魏承班

 

 

3

九巻

滿宮花一首

魏承班

 

 

4

九巻

木蘭花一首

魏承班

 

 

5

九巻

玉樓春二首,其一

魏承班

 

 

6

九巻

玉樓春二首,其二

魏承班

 

 

7

九巻

訴衷情五首,其一

魏承班

 

 

8

九巻

訴衷情五首,其二

魏承班

 

 

9

九巻

訴衷情五首,其三

魏承班

 

 

10

九巻

訴衷情五首,其四

魏承班

 

 

11

九巻

訴衷情五首,其五

魏承班

 

 

12

九巻

子二首,其一

魏承班

 

 

13

九巻

子二首,其二

魏承班

 

 

14

九巻

黃鐘樂一首,

魏承班

 

 

15

九巻

漁歌子一首

魏承班

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魏太尉承班 《訴衷情五首》

訴衷情五首其一

(この詩は君王から寵愛が無くなった、それでも思い続ける妃嬪のおもいを詠ったもの)

高歌宴罷月初盈,詩情引恨情。

念奴の声は、高らかに歌い上げて酒宴はたけなわになり、やがて宴は終る頃月は初めて上空にあがっている。詩を作るその気持ちは恨みの感情に吸引されるものであった。

煙露冷,水流輕,思想夢難成。

冷気は靄に、露が辺りに降りてきた。江水の流れは軽やかに流れる。思い続けていることは、もう夢が現実になることはない。

羅帳裊香平,恨頻生。

うす絹のとばりの内側には緩やかにお香がゆれ、立ち上って閨に水平に広がっている。心はというと、やっぱり恨みが頻りに生れてくる。

思君無計睡還醒,隔層城。

君王を思う気持ちを取り戻すには、はかりごとなどない、眠ったかとも思えば、また、おきあがる。もうこんなことの繰り返しをするだけの生活である。君王の宮城からは幾重にも屋根が隔ててしまった。

(訴衷情五首其の一)

高歌 宴罷り 月 初めて盈つ,詩情は恨情を引く。

煙露 冷やかに,水流 輕やかに,思想 夢 成り難し。

羅帳 裊香 平らかに,恨み 頻に生づ。

君を思い 計無く 睡 還た醒め,層城を隔つ。

 

訴衷情五首其二

(この詩は君王から寵愛が無くなった宮女のおもいを詠ったもの)その二

春深花簇小樓臺,風飄錦繡開。

春景色は深まり、花は宮女の居る楼閣の望み台に集まっている、風は廻っていて錦の幃、刺繍のとばりを開く。

新睡覺,步香堦,山枕印紅腮。

昼寝をして目を覚ますと、少し歩いて犬走りの階段のとこまでお香の香りが届いている。起きて少し経つのに、枕の寝跡が顎から頬にかけてついている。

鬢亂墜金釵,語檀隈。

髪は少し乱れたままだし簪が落ち掛けている。話すことは、白檀の寝牀の影での独り言をする。

臨行執手重重囑,幾千迴。

あのころは、あの方に臨行して手を取ってもらって手厚くされ、かさねがさね目をつけられる、そんなことがもう幾千回あったのだ。(それが永遠に続くと思っていた。)

(訴衷情五首其の二)

春深く 花 小樓臺に簇る,風飄 錦繡開く。

新たに睡から覺め,步めば香堦に,山枕 紅腮に印す。

鬢亂 金釵墜ち,檀隈に語る。

臨行して執手 重重の囑,幾千迴る。

 

 

 

『訴衷情五首』 現代語訳と訳註

(本文)

訴衷情五首其二

春深花簇小樓臺,風飄錦繡開。

新睡覺,步香堦,山枕印紅腮。

鬢亂墜金釵,語檀隈。

臨行執手重重囑,幾千迴。

 

(下し文)

(訴衷情五首其の二)

春深く 花 小樓臺に簇る,風飄 錦繡開く。

新たに睡から覺め,步めば香堦に,山枕 紅腮に印す。

鬢亂 金釵墜ち,檀隈に語る。

臨行して執手 重重の囑,幾千迴る。

 

(現代語訳)

(この詩は君王から寵愛が無くなった宮女のおもいを詠ったもの)その二

春景色は深まり、花は宮女の居る楼閣の望み台に集まっている、風は廻っていて錦の幃、刺繍のとばりを開く。

昼寝をして目を覚ますと、少し歩いて犬走りの階段のとこまでお香の香りが届いている。起きて少し経つのに、枕の寝跡が顎から頬にかけてついている。

髪は少し乱れたままだし簪が落ち掛けている。話すことは、白檀の寝牀の影での独り言をする。

あのころは、あの方に臨行して手を取ってもらって手厚くされ、かさねがさね目をつけられる、そんなことがもう幾千回あったのだ。(それが永遠に続くと思っていた。)

大明宮の圖003
 

 

(訳注)

訴衷情五首其二

(この詩は君王から寵愛が無くなった宮女のおもいを詠ったもの)

『花間集』には魏承班の作が五首収められている。単調四十一字、九句六平韻で、⑦⑤③③⑤ ⑤③⑦③の詞形をとる。

春深花簇小樓  風飄錦繡
新睡覺 步香  山枕印紅
鬢亂墜金釵  語檀
臨行執手重重囑  幾千

○△○●●○○  △○●●○

○●● ●○○  ○△●○○

●●●○○    ●○△

△△●●△△●  △○△

凌波曲舞002
 

春深花簇小樓臺,風飄錦繡開。

春景色は深まり、花は宮女の居る楼閣の望み台に集まっている、風は廻っていて錦の幃、刺繍のとばりを開く。

 [音]ソウ(漢) ゾク(慣) [訓]むらがる群がり集まる。「簇出・簇生」

 

新睡覺,步香堦,山枕印紅腮。

昼寝をして目を覚ますと、少し歩いて犬走りの階段のとこまでお香の香りが届いている。起きて少し経つのに、枕の寝跡が顎から頬にかけてついている。

 1.階段.2等級,レベル.

紅腮 えら【鰓/腮/顋】1 水中にすむ動物の呼吸器官。魚類のものは、ふつう櫛(くし)の歯のような鰓弁(さいべん)に毛細血管が分布し、これに触れる水から酸素をとり、二酸化炭素を出す。2 人のあごの骨の左右に角をなす部分。えらぼね

 

鬢亂墜金釵,語檀隈。

髪は少し乱れたままだし簪が落ち掛けている。話すことは、白檀の寝牀の影での独り言をする。

香木の名。「檀香/栴檀(せんだん)・白檀(びゃくだん)」2 ニシキギ科の落葉樹の名。マユミ。「檀紙」3 梵語の音訳字。布施。「檀家・檀那」〈タン〉木の名。「黒檀・紫檀」

ニシキギ科の落葉低木。山野に生え、葉は楕円形で、対生。雌雄異株。初夏、緑白色の小花が集まって咲き、果実はほぼ四角形で、熟すと四つに裂けて赤い種子が現れる。古くは材で弓を作った。やまにしきぎ。かわくまつづら。《季 花=夏 実=秋》

(「檀弓」とも書く)マユミの木で作った弓。

(かさね)の色目の名。表は蘇芳(すおう)、裏は黄。多く秋に用いる。

 

臨行執手重重囑,幾千迴。

あのころは、あの方に臨行して手を取ってもらって手厚くされ、かさねがさね目をつけられる、そんなことがもう幾千回あったのだ。(それが永遠に続くと思っていた。)

臨行 身分の高い人が出かけて行ってその場に臨むこと。

重重 1 同じことを何度も繰り返すさま。かさねがさね。「の不始末、なにとぞお許しください」2 十分であるさま。よくよく。「

囑 1 ものを頼む。「嘱託/依嘱・委嘱」2 目をつける。「嘱望・嘱目」

13魏承班《巻九04玉樓春二首其二》『花間集』406全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7294

魏承班  玉樓春二首 其二

輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。

玉斝滿斟情未已,促坐王孫醉公子。春風筵上貫珠勻,豔色韶顏嬌旖旎。

(初めての園游にすぐに指名された妓優、念奴はわけのわからないうちに初めての夜を過ごす、永新と呼ばれる妓優も夢見心地の生活を詠う。)

袖をたくし上げて、やっと美しい眉を画き化粧をやり直して微笑白い歯が素敵だ。鶯が一つの枝にとまってささやきあい、花が咲き乱れ、花陰のもとに宴が催される。宴は盛り上がると、歌声は遠く澄みわたり、空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい歌声である。そして、人払いがなされて、誰もいない、静寂が広がる、色で描かれた梁の上には光さえ届かずついぞその塵が初めて二人の愛の強さで動く。耀く盃にお酒を注いでかよい合う情をいまだに消えはしない。高貴なお方の子孫であり、諸侯の子息であるお方とひざを詰めて酔いしれる。春の風流な景色は勤政楼花筵の宴の上にあり、真珠を揃え一聯として垂らされる。艶やかな若さあふれる青春真っただ中の美しい顔立ち、その上やわらくて麗しく、そして愛嬌があるのである。

巻九04

玉樓春二首其二

13魏承班

(改訂版Ver.2.1

《花間集》406巻九04

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7294

魏承班 玉樓春二首

 
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花間集 教坊曲《玉樓春》 七首

牛嶠

《巻四24玉樓春》 春入橫塘搖淺浪,花落小園空惆悵。此情誰信為狂夫,恨翠愁紅流枕上。小玉前嗔鷰語,紅淚滴穿金線縷。鴈歸不見報郎歸,織成錦字封過與

顧夐

《巻六48玉樓春四首其一》 月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

顧夐

《巻六49玉樓春四首其二》 柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

顧夐

《巻六50玉樓春四首其三》 月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

顧夐

《巻六51玉樓春四首其四》 拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

魏承班

《巻九03玉樓春二首其一》  寂寂畫堂梁上,高卷翠簾橫數扇。一庭春色惱人來,滿地落花紅幾片。愁倚錦屏低雪面,羅金縷線。好天涼月盡傷心,為是玉郎長不見

魏承班

《巻九04玉樓春二首其二》  輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。玉滿斟情未已,促坐王孫公子醉。春風筵上貫珠色韶顏嬌旖旎

 

 

玉樓春二首 其一

(寵愛を失って初めての春を過ごす、散ゆく花も庭一面にひろがる、全く会うこともないからもう期待することもない。)

寂寂畫堂梁上鷰,高卷翠簾橫數扇。

春の盛りなのに、寂寂として過ぎてゆく、寝殿奥の色鮮やかな画堂の簷梁の上の燕が巣をながめる、翡翠の飾りの簾を高く巻き上げ、数曲の屏風は閉じられて横倒しにしてある。

一庭春色惱人來,滿地落花紅幾片。

庭一面に春の花が咲けば咲くほどは愁いがつのり、地面を敷き詰める散りし花びらは花の絨毯となり、その上に赤い花弁が散り落ちる。 

愁倚錦屏低雪面,淚滴繡羅金縷線。

錦の屏風に愁いながら倚りかかる裏側の何も書いていない雪のように白い面を低くする、涙はあふれてやまず、衣裳の金糸の刺繍にまで濡らしている。

好天涼月盡傷心,為是玉郎長不見。

素晴らしい初夏の日がこようとも、秋の清々しい素晴らしい月の夜がこようとも、心傷み、愛しいお方であっても、長く会えないというのは、何も期待することもなくなってしまうということなのだ。

 

(玉樓春二首 其一)

寂寂たる畫堂 梁上の鷰,高く翠簾を卷き數扇を橫たう。

一庭の春色 人を惱せ來る,滿地の落花 紅 幾片なる。

愁いて錦屏に倚り 雪の面を低れ,淚 繡羅の金縷の線に滴る。

好天 涼月も 盡く傷心し,是れ 玉郎 長く見ざる為めなり。

 

玉樓春二首 其二

(初めての園游にすぐに指名された妓優、念奴はわけのわからないうちに初めての夜を過ごす、永新と呼ばれる妓優も夢見心地の生活を詠う。)

輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。

袖をたくし上げて、やっと美しい眉を画き化粧をやり直して微笑白い歯が素敵だ。鶯が一つの枝にとまってささやきあい、花が咲き乱れ、花陰のもとに宴が催される。

聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。

宴は盛り上がると、歌声は遠く澄みわたり、空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい歌声である。そして、人払いがなされて、誰もいない、静寂が広がる、色で描かれた梁の上には光さえ届かずついぞその塵が初めて二人の愛の強さで動く。

玉斝滿斟情未已,促坐王孫醉公子。

耀く盃にお酒を注いでかよい合う情をいまだに消えはしない。高貴なお方の子孫であり、諸侯の子息であるお方とひざを詰めて酔いしれる。

春風筵上貫珠勻,豔色韶顏嬌旖旎。

春の風流な景色は勤政楼花筵の宴の上にあり、真珠を揃え一聯として垂らされる。艶やかな若さあふれる青春真っただ中の美しい顔立ち、その上やわらくて麗しく、そして愛嬌があるのである。

玉樓春二首 其二

輕く翠蛾を斂め 皓齒を呈し,鶯 一枝に囀いて 花影の裏。

聲聲 清迥たりて 行雲を遏む,寂寂として 畫梁 塵 暗起す。

玉斝 滿斟っするも 情 未だ已むなし,王孫と促坐し 公子醉う。

春風 筵上 珠勻を貫し,豔色 韶顏にして 嬌 旖旎たり。

 

紅梅202
 

『玉樓春二首 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

玉樓春二首 其二

輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。

聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。

玉斝滿斟情未已,促坐王孫公子醉。

春風筵上貫珠勻,豔色韶顏嬌旖旎。

 

(下し文)

玉樓春二首 其二

輕く翠蛾を斂め 皓齒を呈し,鶯 一枝に囀いて 花影の裏。

聲聲 清迥たりて 行雲を遏む,寂寂として 畫梁 塵 暗起す。

玉斝 滿斟っするも 情 未だ已むなし,王孫と促坐し 公子醉う。

春風 筵上 珠勻を貫し,豔色 韶顏にして 嬌 旖旎たり。

 

(現代語訳)

玉樓春二首 其二(初めての園游にすぐに指名された妓優、念奴はわけのわからないうちに初めての夜を過ごす、永新と呼ばれる妓優も夢見心地の生活を詠う。)

袖をたくし上げて、やっと美しい眉を画き化粧をやり直して微笑白い歯が素敵だ。鶯が一つの枝にとまってささやきあい、花が咲き乱れ、花陰のもとに宴が催される。

宴は盛り上がると、歌声は遠く澄みわたり、空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい歌声である。そして、人払いがなされて、誰もいない、静寂が広がる、色で描かれた梁の上には光さえ届かずついぞその塵が初めて二人の愛の強さで動く。

耀く盃にお酒を注いでかよい合う情をいまだに消えはしない。高貴なお方の子孫であり、諸侯の子息であるお方とひざを詰めて酔いしれる。

春の風流な景色は勤政楼花筵の宴の上にあり、真珠を揃え一聯として垂らされる。艶やかな若さあふれる青春真っただ中の美しい顔立ち、その上やわらくて麗しく、そして愛嬌があるのである。

西湖十景 曲院風荷02
白貯舞005
 

(訳注)

玉樓春二首 其二

(初めての園游にすぐに指名された妓優、念奴はわけのわからないうちに初めての夜を過ごす、永新と呼ばれる妓優も夢見心地の生活を詠う。)

 

歌舞等の技芸を専門に学ぶ女芸人を指していた。唐代の「妓」はすでに専業娼妓の呼称になっていたが、しかし同時に「妓」は歌舞音曲に携わったり、縄・竿・球・馬などを操る女芸人を総称する言葉であって、決して肉体を売る女性だけを指すものではなかった。それで常に「聴妓」(音楽を聴く)とか、「観妓」(歌舞を観る)という言い方があったのである。「妓」は娼妓と女芸人を合せた呼称ということができる。事実、芸人は常に売笑を兼ね、娼妓もまた芸を提供せねばならなかった。両者には時として明確な区別というものがなかったので、合せて「妓」と呼んだのは怪しむに足りない。「娼」となると、唐代には多く娼妓を指した。そして「女優」とか、「女伶」などの類の言葉は当然芸人を指した。しかし、彼女たちの身分・地位・生活などは娼妓と非常に近かったので、両者を合せて「妓優」とか「娼優」とかよぶ呼称が常に存在した。それゆえ彼女たちも一括して論ずることにする。以上は本論に入る前の「正名」(名称と実態を正しく概念規定すること)の作業である。

 

『花間集』には七首所収。魏承班の作は二首収められている。双調五十六字、前段二十八字四句三仄韻、後段二十八字四句三仄韻で、❼❼7❼❼7の詞形をとる。

輕斂翠蛾呈皓  鶯囀一枝花影
聲聲清迥遏行雲  寂寂畫梁塵暗
玉斝滿斟情未  促坐王孫醉公
春風筵上貫珠勻  豔色韶顏嬌旖

△●●△△●●  ○●●○○●●

○○○●●△○  ●●●○○●●

●●●△○●●  ●●△○○●●

○△○●△○○  ●●○○△△●

 

輕斂翠蛾呈皓齒,鶯囀一枝花影裏。

袖をたくし上げて、やっと美しい眉を画き化粧をやり直して微笑白い歯が素敵だ。鶯が一つの枝にとまってささやきあい、花が咲き乱れ、花陰のもとに宴が催される。

6 輕斂 袖をたくし上げて、やっと化粧をやり直して

7 翠蛾  ①青黒い三日月形の眉(マユ)。美人の美しい眉のこと。 ②転じて、美人のこと。この廟の聖女祠。

 

聲聲清迥遏行雲,寂寂畫梁塵暗起。

宴は盛り上がると、歌声は遠く澄みわたり、空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい歌声である。そして、人払いがなされて、誰もいない、静寂が広がる、色で描かれた梁の上には光さえ届かずついぞその塵が初めて二人の愛の強さで動く。

8 聲聲 この句の雰囲気は、念奴の逸話に基づくものであろう。それは、『開元天宝遺事』に見える。容貌に優れ、歌唱に長け、官妓の中でも、玄宗の寵愛を得ていた。玄宗の近くを離れたことがなく、いつも周りの人々を見つめていて、玄宗に「この女は妖麗で、眼で人を魅了する」と評された。その歌声は、あらゆる楽器の音よりもよく響き渡ったと伝えられる。唐代詩人の元稹の「連昌宮詞」に、玄宗時代の盛時をあらわす表現として、玄宗に命じられた高力士が、彼女を呼び、その歌声を披露する場面がある。

元稹《連昌宮詞》「・・・夜半月高絃索鳴,賀老琵琶定場屋。力士傳呼覓念奴,念奴潛伴諸郎宿。

須臾覓得又連催,特敕街中許然燭。春嬌滿眼睡紅綃,掠削雲鬟旋裝束。

飛上九天歌一聲,二十五郎吹管逐。逡巡大遍涼州徹,色色龜茲轟錄續。

李謨笛傍宮牆,得新翻數般曲。平明大駕發行宮,萬人歌舞塗路中。

百官隊仗避岐薛,楊氏諸姨車斗風。・・・・・」

9 清迥 遠く澄みわたること。迥は遠と同じ。

10 遏 [音]アツ(漢) [訓]とどめる押しとどめる。さえぎりとめる。「禁遏・防遏」

【遏雲の曲】あつうんのきょく。空を流れ行く雲までもおしとどめるほどのすばらしい音楽、または歌声。「遏」はとめる意。「列子」湯問篇の「声振林木、響遏行雲(=声は林木を振るはせ、響きは行雲を遏む)」から。

11 寂寂 1 ひっそりとして寂しいさま。「―たる無人の境に」〈荷風・ふらんす物語〉2 無心なさま。何も考えることのないさま。

 

玉斝滿斟情未已,促坐王孫公子醉。

耀く盃にお酒を注いでかよい合う情をいまだに消えはしない。高貴なお方の子孫であり、諸侯の子息であるお方とひざを詰めて酔いしれる。

12 斝 斝(か)は二里頭期・商代前期・商代後期を通じて重要視された彝器(いき)の一つで、酒を温めるための器である。斝は、王墓や重要な貴族などの墓から出土する程度で、貴重なものであった。

13 斟 くむ水や酒などをくむ。転じて、事情をくみとって、手心を加えること。「斟酌」

間隔をつめてすわる。〔史記・淳于〕

14 王孫 1 帝王の子孫。また、貴族の子弟。2 ツクバネソウの別名。

15 公子 中国の春秋戦国時代の各国の公族の子弟。 君主の子は公子と呼ばれ、公子の子は公孫と呼ばれた。実質上、諸侯は王族に等しく、その子弟も王子と呼んでもさしつかえはないが、建前上は列国は周王の家来であり、王は周王ただ一人であるので、諸侯は公を称し、その子弟は公子となった。

 

春風筵上貫珠勻,豔色韶顏嬌旖旎。

春の風流な景色は勤政楼花筵の宴の上にあり、真珠を揃え一聯として垂らされる。艶やかな若さあふれる青春真っただ中の美しい顔立ち、その上やわらくて麗しく、そして愛嬌があるのである。

15 春風筵上 許和子(永新)の逸話に基づく。『楽府雑録』『開元天宝遺事』に見える。吉州永新県の楽家の生まれの女性で本名を許和子と言った。開元の末年ごろに後宮に入り、教坊の宜春院に属した。その本籍によって、永新と呼ばれた。美貌と聡い性質を持ち、歌に長じ、作曲を行い、韓娥・李延年の千年来の再来と称せられた。玄宗から寵愛を受け、演奏中もその歌声は枯れることがなく、玄宗から「その歌声は千金の価値がある」と評せられる。玄宗が勤政楼から顔を出した時、群衆が騒ぎだしたので、高力士の推薦で永新に歌わせたところ、皆、静まりかえったという説話が伝わっている。

16 勻 勻画数:4音読み:イン訓読み:すくない、 ひとしい

16 韶顏 形容青春年少,容貌美好

17 旖旎 柔らかくて麗しい.

 

 

魏承班  玉樓春二首 【字解】

 

1 梁上燕 梁の上の燕。春に戻って来て巣作りする雌雄番の燕を指し、女の孤独感と年増感を際立たせる。

2 高卷翠簾橫數扇 折り畳み屏風が寝牀のまわりに広げて立てかけられることなく、閉じられたまま、横に置いてある。数扇は数曲の面からなる屏風。

 

一庭春色惱人來,滿地落花紅幾片。

庭一面に春の花が咲けば咲くほどは愁いがつのり、地面を敷き詰める散りし花びらは花の絨毯となり、その上に赤い花弁が散り落ちる。 

3 一庭春色悩入来 庭一面の春景色が人の気持ちを苦悩に導く。

 

愁倚錦屏低雪面,淚滴繡羅金縷線。

錦の屏風に愁いながら倚りかかる裏側の何も書いていない雪のように白い面を低くする、涙はあふれてやまず、衣裳の金糸の刺繍にまで濡らしている。

 

好天涼月盡傷心,為是玉郎長不見。

素晴らしい初夏の日がこようとも、秋の清々しい素晴らしい月の夜がこようとも、心傷み、愛しいお方であっても、長く会えないというのは、何も期待することもなくなってしまうということなのだ。

4 好天涼月尽傷心 いかに素晴らしい好風良月の時に巡り会おうとも、それらはすべて心を悲しませずにはいない。なお涼月の語は、普通は秋の月を指すが、ここでは美しい月のかかる夜の意味。

5 玉郎 美男。ここでは愛しい男の意。

 

牛嶠《玉樓春》

春入橫塘搖淺浪,花落小園空惆悵。

此情誰信為狂夫,恨翠愁紅流枕上。

小玉前嗔鷰語,紅淚滴穿金線縷。

鴈歸不見報郎歸,織成錦字封過與。

(年を重ねたおんなには杜秋娘のように誰も振り向いてくれないのか、回文錦字詩を作っても渡す人もいないのかと詠う。)

春になって大堤に若草や柳の緑が色付き河畔に小波が寄せてくる、やがて花は落ちて高楼の庭にも空しい寂しさに覆われてきた。

この寂寞とした思いは誰がしたのか、それはあの浮気男に決まっている。あの男のくれた翡翠の飾りを怨み、紅白粉をしても愁うだけ、枕にはどれだけの涙を流したことか。

ここにいるほかの女が窓の前で、仲睦まじく「鷰語」で語っているのに怒りを覚える。それでも頬紅をつたって堕ちる涙は床を穿つほどで、歳を重ねた女は「金縷曲」の杜秋娘のように憐れに暮らせというのか。

書簡をつたえる雁が帰ってきたはずなのに、音沙汰がないだけでなく、あの男が帰ってきたというのに、顔を見せないばかりか、報せもないのだ。自分の思いを手ずから錦にその字句を織り込んで、一本を夫のもとに送り、一本を役人に献上した「回文錦字詩」の故事のように織りなしたが、それも何もかもやめて仕舞おう。

《玉樓春》

春入り 塘に橫たうて 淺浪を搖らし,花落ち 小園 空しく惆悵す。

此の情 誰をか信じん 狂夫と為すを,翠を恨み 紅を愁い 枕上に流す。

小玉 前 鷰語に嗔り,紅淚は 滴穿し 金線の縷。

鴈歸るも 郎歸るを報らせるを 見ず,織成の錦字 過ぎるとともに封ず。

 

 

顧夐《玉樓春 四首》

玉樓春 四首 其一

月照玉樓春漏促,颯颯風搖庭砌竹。

夢驚鴛被覺來時,何處管絃聲斷續。

惆悵少年游冶去,枕上兩蛾攢細綠。

曉鶯簾外語花枝,背帳猶殘紅燭。

(玉樓春四首 其の一)

月 玉樓を照し 春 漏促し,颯颯として風 庭の砌の竹を搖す。

夢 鴛被に驚き 覺めて來たる時こそ,何處なるか 管絃 聲 斷續するを。

惆悵するは 少年 游冶に去るなり,枕上 兩蛾 細綠を攢【ひそ】む。

曉鶯 簾外に 花枝に語り,帳を背にして 猶お 紅の燭を殘す。

 

玉樓春四首 其二

柳映玉樓春日晚,雨細風輕煙草軟。

畫堂鸚鵡語雕籠,金粉小屏猶半掩。

香滅繡幃人寂寂,倚檻無言愁思遠。

恨郎何處縱疎狂,長使含啼眉不展。

(玉樓春四首其の二)

柳 玉樓を映し 春の日の晚,雨 細く 風 輕く 煙草 軟かなり。

畫堂 鸚鵡 雕籠に語り,金粉 小屏 猶お半ば掩う。

香 滅し 繡幃 人 寂寂たり,檻に倚り 言無く 愁思 遠くなる。

郎も恨み 何處にか 疎しく狂するを縱【ほいままに】し,長く含啼【がんてい】せしめて 眉 展びず。

 

玉樓春四首 其三

月皎露華影細,風送菊香粘繡袂。

博山爐冷水沉微,惆悵金閨終日閉。

懶展羅衾垂玉淚,羞對菱花篸寶髻。

良宵好事枉教休,無計那他狂耍壻。

(其の三)

月皎 露華 影細く,風 菊香を粘繡の袂に送る。

博山 爐冷え 水に微かに沉み,惆悵して 金の閨 終日閉【とざ】。す

羅衾 懶展し 玉淚 垂れるを,菱花に羞對す 篸寶の髻を。

良宵 好事 枉げて休ま教【し】め,計ること無し 那んぞ 壻を耍【からか】うを他狂せんや

 

玉樓春四首 其四

拂水雙飛來去鷰,曲檻小屏山六扇。

春愁凝思結眉心,綠綺懶調紅錦薦。

話別情多聲欲戰,玉筋痕留紅粉面。

鎮長獨立到黃昏,卻怕良宵頻夢見。

(玉樓春四首其の四)

水を拂い雙飛し來りて鷰去り,曲檻 小屏 山 六扇あり。

春愁 思うに凝【わだかま】り 眉心を結び,綠綺 紅錦 薦するを懶調【らんちょう】す。

別るを話し 情多くして 聲 戰わんと欲し,玉筋 紅粉の面に痕留す。

鎮のごとく長く 獨り黃昏に到るを立つれば,卻て 良宵 頻りに夢見むことを怕る。

巻 八49 菩薩蠻二首 其一 13 魏承班 (改訂版Ver.2.1) 《花間集》401巻八49 全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7269

魏承班  菩薩蠻二首 其一

羅裾薄薄秋波染,眉間畫時山兩點。相見綺筵時,深情暗共知。

翠翹雲鬢動,斂態彈金鳳。宴罷入蘭房,邀入解珮璫。

(秋も深まり、菊と月を愛でる宴において、結ばれることになった妓優からひひんになって初めて寵愛を受けることに)

うす絹の裾から足元が透けて見えてきて秋景色の波はずっと色濃くしている。女の眉の間には花鈿が綺麗に点々と画かれて化粧を整えている。秋を愛でるきれいな宴の花筵に互に見つめ合う二人がいる、愛し合う心はますます深くなり、ますます二人だけの世界に入っていくことを知る。女は翡翠の羽を高く掲げるほど有頂天になって雲型の黒かにを動かしていく、服の乱れを整えて、金の鳳凰の飾りを奇麗に弾いて髪を調える。やがて宴も終る、そして、蘭の香りの閨に入ってゆく、すべてを迎い入れ、佩び玉と耳飾りをといて、はじめて結ばれる。

49

菩薩蠻二首 其一

13

魏承班

(改訂版Ver.2.1

《花間集》401巻八49

全詩訳注解説-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7269

 

 
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菩薩蠻の世界(1

歴史絵巻は私たちに唐代の女性の生き生きとした姿を示してくれる。

彼女たちはいつも外出して活動し、人前に顔をさらしたまま郊外、市街、娯楽場に遊びに行き、芝居やポロを見物した。毎年春には、男たちと一緒に風光明媚な景勝地に遊びに行き、思うぞんぶん楽しむことさえできた。

·施肩吾少婦游春詞

簇錦攢花勝遊,萬人行處最風流。無端自向春園裏,笑摘青梅阿侯。

(錦を集め、花を潜めて 勝游を闘わせ、万人行く処 最も風流。端無くも自ら向う春園の裏,笑うて摘む青梅阿侯。)(七言句押尤韻)

「三月三日 天気新なり、長安の水辺 麗人多し」(杜甫「麗人行」)などの詩句は、みな上流階級の男女が春に遊ぶさまを詠んだものである。

杜甫《卷二41 麗人行》

三月三日天氣新,長安水邊多麗人。

三月三日 天氣新たに,長安の水邊 麗人多し。

態濃意遠淑且真,肌理細膩骨肉勻。

態は濃く 意は遠くして淑且かつ真に,肌理きりは 細膩さい ぢ にして  骨肉は勻ひとし。

繡羅衣裳照暮春,蹙金孔雀銀麒麟。

繍羅しう ら の衣裳は 莫春に 照はゆる,蹙金しゅくきんの孔雀 く じゃく  銀の麒麟 き りん。

頭上何所有,翠微盍葉垂鬢脣。

頭上何の有る所ぞ, 翠を盎葉おうようと爲して鬢びん脣しんに 垂たる。

背後何所見,珠壓腰衱穩稱身。

背後何の見る所ぞ,珠は腰衱えうけふを壓して穩やかに身に稱かなふ。』

就中雲幕椒房親,賜名大國虢與秦。

就中なかんづく 雲幕の椒房せうばうの親しん,名を賜ふ 大國  虢くゎくと秦しんと。

紫駝之峰出翠釜,水精之盤行素鱗。

紫駝しだの峰を翠釜すゐ ふ より 出いだし,水精の盤に  素鱗 行くばる。

犀箸厭飫久未下,鑾刀縷切空紛綸。

犀箸さいちょ 厭飫えんよして久しく未だ下さず,鸞刀らんたう 縷切る せつして  空しく紛綸たり。

黃門飛鞚不動塵,御廚絡繹送八珍。

黄門 鞚くつわを飛ばして塵を動かさず,御廚ぎょちゅう 絡繹らくえきとして 八珍を送る。

簫鼓哀吟感鬼神,賓從雜遝實要津。

簫管 哀吟して 鬼神をも感ぜしめ,賓從ひんじゅう 雜遝ざったふして  要津えうしんに實みつ。』

後來鞍馬何逡巡,當軒下馬入錦茵。

後れ來たる鞍馬は何ぞ 逡巡んする,軒に當たりて 馬より下りて  錦茵きんいんに入る。

楊花雪落覆白蘋,青鳥飛去銜紅巾。

楊花やうくゎ 雪のごとく落ちて  白蘋はくひんを覆ひ,靑鳥 飛び去りて  紅巾こうきんを銜ふくむ。

炙手可熱勢倫,慎莫近前丞相嗔。

手を炙あぶらば 熱す可べし  勢は絶倫なり,慎みて 近前する莫れ  丞相じょうしゃう 嗔いからん。』

麗人行  杜甫:kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 65

彼女たちは公然とあるいは単独で男たちと知り合い交際し、甚だしくは同席して談笑したり、一緒に酒を飲んだり、あるいは手紙のやりとりや詩詞の贈答をしたりして、貞節を疑われることも意に介さなかった。白居易の「琵琶行」という詩に出てくる、夫の帰りを待つ商人の妻は夜半に見知らぬ男たちと同船し、話をしたり琵琶を演奏しあったりしている。それで、宋代の文人洪遇は、慨嘆して「瓜田李下の疑い、唐人は譏らず」(『容斎三筆』巻六)といった。

「瓜田李下之疑, 唐人不譏也。」(瓜田李下の疑い、唐人は譏らず。)

「瓜田に履を入れず、李下(すももの木の下)に冠を正さず」 の格言に基づく、疑われやすい状況のたとえ。

宋の洪邁《容齋三筆‧白公夜聞歌者》「然鄂州所見, 亦一女子獨處, 夫不在焉。 瓜田李下之疑, 唐人不譏也。」

 

彼女たちは「胡服騎射」を好む気風があり、胡服戎装(北方民族の軍装)をしたり、男装したりすることを楽しみ、雄々しく馬を走らせ鞭を振い、「撃を露わにして〔馬を〕馳験せた」(『新唐書』車服志)。

またポロや狩猟などの活動に加わることもできた。

杜甫の《卷四32哀江頭》詩に「輦前才人帶弓箭,白馬嚼齧黄金勒。翻身向天仰射雲,一笑正墜雙飛翼。」(輦前の才人 弓箭【きゅうせん】を 帶び,白馬 嚼噛【しゃくげつ】す 黄金の勒【くつわ】。身を翻して天に向ひ 仰ぎて雲を射れば,一笑 正に堕つ 雙飛翼。天子の乗り物の前に才人などの騎兵隊の女官たちが、弓矢を腰に携えていたのだ。先導する白馬は、黄金製のくつわを噛んで堂々としたものだった。体の向きを変えるように、恩ある天子に向かって仰向(あおむ)いて、雲に反旗の矢を射掛ける。楊貴妃の微笑による王朝の頽廃は、梧桐のつがいになって翼を並べて飛んでいた鳥が、ちょうど墜されたのだ卷四32哀江頭と描写されている。馬上で矢を射る女たちの何と雄々しき姿であることか。彼女たちは勇敢かつ大胆で、よく愛し、よく恨み、また、よく怒りよく罵り、古来女性に押しつけられてきた柔順、謙恭、忍耐などの「美徳」とはほとんど無縁のようだった。誰にも馴れない荒馬を前にして、武則天は公衆に言った。「私はこの馬を制することができる。それには三つの物が必要だ。一つめは鉄鞭、二つめは鉄樋(鉄杖、武器の一種)、三つめは短剣である。鉄鞭で撃っても服さなければ馬首を鉄樋でたたき、それでもなお服さなければ剣でその喉を断つ」(『資治通鑑』巻二〇六、則天后久視元年)と。この話は唐代の女性たちに特有の勇敢で、剛毅な性格をじつに生々と表わしている。

彼女たちは積極的に恋愛をし、貞節の観念は稀薄であった。未婚の娘が秘かに男と情を通じ、また既婚の婦人が別に愛人をつくることも少なくなかった。女帝(武則天)が一群の男寵(男妾)をもっていたのみならず、公主(皇女)、貴婦人から、はては皇后、妃嬢にさえよく愛人がいた。離婚、再婚もきわめて普通であり、唐朝公主の再婚や三度目の結婚もあたりまえで珍しいことではなかった。こうした風習に、後世の道学先生たちはしきりに首をふり嫌悪の情を示した。『西廟記』『人面桃花』『侍女離魂』『蘭橋遇仙』『柳毅伝書』等の、儒教道徳に反した恋愛物語が、どれも唐朝に誕生したことは、この常よい証拠である。

 

彼女たちの家庭における地位は比較的高く、「婦は強く夫は弱く、内(女)は齢く外(男)は柔かい」(張鷲『朝野愈載』巻四)といった現象はどこにでも見られた。唐朝の前期には上は天子から下は公卿・士大夫に至るまで、「恐妻」がなんと時代風潮にさえなったのである。ある道化の楽人は唐の中宗の面前で、「かかあ天下も大いに結構」(孟築『本事詩』嘲戯)と歌ったことで、韋皇后から褒美をもらったという。御史大夫の襲談は恐妻家としてたいへん有名であったばかりか、妻は恐るべしという理論までもっていた。妻たちが家で勝手気ままに振舞っているのを見聞したある人は、大いに慨嘆して次のようにいった。「家をもてば妻がこれをほしいままにし、国をもてば妻がそれを占拠し、天下をもてば妻がそれを指図する」(干義方『異心符』)と。

この時代には、まだ「女子は才無きが輒ち是れ徳なり」(清の石成金の『家訓抄』が引く明の陳眉公の語)という観念は形成されていなかった。宮廷の妃嫁、貴婦人、令嬢から貧しい家の娘、尼僧や女道士、娼妓や女俳優、はては婦女にいたるまで文字を識る者がきわめで多く、女性たちが書を読み文を作り、詩を吟じ賊を作る風潮がたいへん盛んであった。これによって唐代には数多くの才能ある女性詩人が生れたのである。女道士の魚玄機はかつて嘆息して、「自ら恨む 羅衣の 詩句を掩うを、頭を挙げて空しく羨む 模中の名(女に生れて詩文の才を発揮できないのが恨めしい。むなしく科挙合格者の名簿を眺める)」(「崇真観の南楼に遊び、新及第の題名の処を括る」)と詠んだ。この詩句は、女性が才能の点で男性に譲らぬ自信をもってはいるが、男とともに金棒(科挙合格者発表の掲示板)に名を載せ、才能を発揮できない無念さをよく表している。

 

 

花間集 巻八 魏太尉承班二首  / 花間集 巻九 魏太尉承班十三首

 

魏承斑(生卒年未詳、およそ九三〇年前後に在世)

前蜀の詞人。字、出身地ともに未詳。魏承斑の父親の魏宏夫は、前蜀の王建の養子となり、王宗弼の名を賜り、斉王に封じられた。蜀承斑は鮒馬都尉(皇女の婿に与えられる官職)となり、官は大尉に至った。その詞は、専ら抒情を主とし、淡白にして明噺で、人々は好んでその詞を模倣したと言われ、薛昭蘊や牛橋には譲るが、毛文錫には勝ると評価されている。『花間集』には十五首の詞が収められている。全唐詩によりなお六首を補うことができる。詞風は溫庭筠に近い。

 

 

菩薩蠻二首 其一

(秋も深まり、菊と月を愛でる宴において、結ばれることになった妓優からひひんになって初めて寵愛を受けることに)

羅裾薄薄秋波染,眉間畫時山兩點。

うす絹の裾から足元が透けて見えてきて秋景色の波はずっと色濃くしている。女の眉の間には花鈿が綺麗に点々と画かれて化粧を整えている。

相見綺筵時,深情暗共知。

秋を愛でるきれいな宴の花筵に互に見つめ合う二人がいる、愛し合う心はますます深くなり、ますます二人だけの世界に入っていくことを知る。

翠翹雲鬢動,斂態彈金鳳。

女は翡翠の羽を高く掲げるほど有頂天になって雲型の黒かにを動かしていく、服の乱れを整えて、金の鳳凰の飾りを奇麗に弾いて髪を調える。

宴罷入蘭房,邀入解珮璫。

やがて宴も終る、そして、蘭の香りの閨に入ってゆく、すべてを迎い入れ、佩び玉と耳飾りをといて、はじめて結ばれる。

(菩薩蠻二首 其の一)

羅裾 薄薄として秋波染め,眉間 畫時 山兩點たり。

相い見る 綺筵の時を,深く情す 暗く共に知るを。

翠翹して 雲鬢動き,態を斂めて 金鳳を彈く。

宴罷み 蘭房に入る,邀えて入る 珮璫を解く。

 

菩薩蠻二首 其二

羅衣隱約金泥畫,玳筵一曲當秋夜。

聲戰覷人嬌,雲鬟裊翠翹。

酒醺紅玉輭,眉翠秋山遠。

繡幌麝煙沉,誰人知兩心。

 

大明宮の圖003
 

『菩薩蠻二首 其一』 現代語訳と訳註

(本文)

羅裾薄薄秋波染,眉間畫時山兩點。

相見綺筵時,深情暗共知。

翠翹雲鬢動,斂態彈金鳳。

宴罷入蘭房,邀入解珮璫。

 

(下し文)

(菩薩蠻二首 其の一)

羅裾 薄薄として秋波染め,眉間 畫時 山兩點たり。

相い見る 綺筵の時を,深く情す 暗く共に知るを。

翠翹して 雲鬢動き,態を斂めて 金鳳を彈く。

宴罷み 蘭房に入る,邀えて入る 珮璫を解く。

 

(現代語訳)

(秋も深まり、菊と月を愛でる宴において、結ばれることになった妓優からひひんになって初めて寵愛を受けることに)

うす絹の裾から足元が透けて見えてきて秋景色の波はずっと色濃くしている。女の眉の間には花鈿が綺麗に点々と画かれて化粧を整えている。

秋を愛でるきれいな宴の花筵に互に見つめ合う二人がいる、愛し合う心はますます深くなり、ますます二人だけの世界に入っていくことを知る。

女は翡翠の羽を高く掲げるほど有頂天になって雲型の黒かにを動かしていく、服の乱れを整えて、金の鳳凰の飾りを奇麗に弾いて髪を調える。

やがて宴も終る、そして、蘭の香りの閨に入ってゆく、すべてを迎い入れ、佩び玉と耳飾りをといて、はじめて結ばれる。

興慶宮沈香亭
 

(訳注)

菩薩蛮二首其一

(秋も深まり、菊と月を愛でる宴において、結ばれることになった妓優からひひんになって初めて寵愛を受けることに)

 

『花間集』には魏承斑の作が二首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎⑤⑤の詞形をとる。

菩薩蠻二首 其一

羅裾薄薄秋波,眉間畫時山兩

相見綺筵,深情暗共

翠翹雲鬢,斂態彈金

宴罷入蘭,邀入解珮

○○●●○○●  ○△●○○●●

△●●○○  △○●△○

●△○●●  ●●△○●

●△●○○  ○●●●○

 

羅裾 薄薄秋波染,眉間畫時山兩點。

うす絹の裾から足元が透けて見えてきて秋景色の波はずっと色濃くしている。妃嬪の眉の間には花鈿が綺麗に点々と画かれて化粧を整えている。

1 羅:絡み織を用いた、目の粗い絹織物の一種。 もともと羅とは鳥や小動物などを捕獲するための網を意味する言葉だったが、絹で織った網のような薄物を指す言葉にもなった。2 :膝から下という意味。転じて、衣服の下の方。

3 眉間山兩點 花鈿をかくこと。

 

相見綺筵時,深情暗共知。

秋を愛でるきれいな宴の花筵に互に見つめ合う二人がいる、愛し合う心はますます深くなり、ますます二人だけの世界に入っていくことを知る。

 

翠翹雲鬢動,斂態彈金鳳。

妃嬪は翡翠の羽を高く掲げるほど有頂天になって雲型の黒かにを動かしていく、服の乱れを整えて、金の鳳凰の飾りを奇麗に弾いて髪を調える。

4 翹《意味》. あげる。鳥の尾羽のように、高くかかげる。つまだてる。つま先だって背を高くする。 特に秀でた人。また、特にすぐれているさま。ぬきんでる。 【翹楚】ぎょうそ. 大勢の中でとびぬけてすぐれていること。また、その人。 「楚」は、特に丈の高い木。

5 斂態彈金鳳 服の乱れを整えて、金の鳳凰の飾りを奇麗に弾いて髪を調える。斂態:服の乱れをまとめること。

酒泉子三首其三

斂態前,裊裊雀釵頸。

鷰成雙,鸞對影,耦新知。

玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。

翠連娟,紅縹渺,早粧時。

12孫光憲《巻八19酒泉子三首其三》『花間集』371全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7127

 

宴罷入蘭房,邀入解珮璫。

やがて宴も終る、そして、蘭の香りの閨に入ってゆく、すべてを迎い入れ、佩び玉と耳飾りをといて、はじめて結ばれる。

6 珮璫 佩び玉と耳飾り。・珮:① 身につけるもの。腰にさげる装飾品。 奈良時代,礼服(らいふく)に用いた装飾品。組み糸に玉を通し,胸の下から沓(くつ)のところまで垂らし,歩くときに鳴るようにしたもの。おんもの。玉佩。・璫:耳珠・冠飾。〔「木尻」の意〕 刀剣の鞘(さや)の末端。また,そこにはめる金物。 〘建〙(「木尻」とも書く)部材の先端の総称。主として,破風板・垂木などの下方の端。

 

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孫光憲  風流子三首其二

樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。

微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。

無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

(神仙境といわれる後宮での今宵の佳き伴侶として過ごす妃嬪が選ばれる、まだ幼さを残した妃嬪は、まだあどけない素振りをくりかえす)

日が堕ち、高殿欄干に寄りかかると、大通りに日は落ち、都には夕闇がせまる、神仙郷、後宮の寝殿において、よき伴侶として良く勤めてくれる妃賓を、ざっと目を通し選ばれる。薄化粧でも充分美しいし、髪を梳く姿に魅了される、きれいな絵簾を開けようとしてそこまで行くと、美しい姿を隠れん坊をして、見え隠れする。黙って寄り添い、離れるのは厭だというような顔をする。そして、はにかんで、ゆるゆると薄絹のスカートを引いて奥に去る。

12孫光憲《巻八27風流子三首其二》『花間集』379全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7160

 

 
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孫光憲

巻八26風流子三首其一  茅舍槿籬溪曲,雞犬自南自北。菰葉長,水開,門外春波漲綠。聽織,聲促,軋軋鳴梭穿屋。

孫光憲

巻八27風流子三首其二  樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

孫光憲

巻八28風流子三首其三  金絡玉銜嘶馬,繫向綠楊陰下。朱掩,繡簾垂,曲院水流花謝。歡罷,歸也,猶在九衢深夜。

 

 

風流子三首其一

(昔、寵愛を受け、後宮で暮らした妃嬪が、川辺の草堂の春を詠い、秋を詠う、隠遁者のように風流を詠う。)

茅舍槿籬溪曲,雞犬自南自北。

草ぶきの四阿にはムクゲの生垣に囲まれていて琴の「前溪曲」が聞えてくる、近くで鶏や犬の鳴き声が南から、北の方からも聞こえてくる。

菰葉長,水開,門外春波漲綠。

春は、離宮の前の川に生えている菰の葉は長く伸びているし、水草の花が開いている。南の門の向うに春の増水でと手の若草に水嵩が上がり漲り、波が立っている。

聽織,聲促,軋軋鳴梭穿屋。

秋には、蟋蟀の鳴き声を耳を澄ましていいていたら、今度はどこからでも聞こえてくる。車のキシミ音のように聞こえてくるけど、琴絃を弓で弾く音か「穿屋巷」に響き渡る。

 

(風流子三首其の一)

茅舍 槿籬 溪曲あり,雞犬は 南より 北より。

菰葉は 長く,水は 開く,門外 春波 綠漲る。

織を聽けば,促を聲く,軋軋として 穿屋に鳴梭す。

 

風流子三首其二

(神仙境といわれる後宮での今宵の佳き伴侶として過ごす妃嬪が選ばれる、まだ幼さを残した妃嬪は、まだあどけない素振りをくりかえす)

樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。

日が堕ち、高殿欄干に寄りかかると、大通りに日は落ち、都には夕闇がせまる、神仙郷、後宮の寝殿において、よき伴侶として良く勤めてくれる妃賓を、ざっと目を通し選ばれる。

微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。

薄化粧でも充分美しいし、髪を梳く姿に魅了される、きれいな絵簾を開けようとしてそこまで行くと、美しい姿を隠れん坊をして、見え隠れする。

無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

黙って寄り添い、離れるのは厭だというような顔をする。そして、はにかんで、ゆるゆると薄絹のスカートを引いて奥に去る。

(風流子三首其の二)

楼は長衢【ちょうく】に倚りて 暮れんと欲し、神仙の伴侶を瞥見す。

微かに粉を傳き、頭を攏し梳く、隠映す 画簾の開く処。

語ること 無く、緒 無し、慢に羅裙を曳きて 帰り去る。

 

風流子三首其三

金絡玉銜嘶馬,繫向綠楊陰下。

掩,繡簾垂,曲院水流花謝。

歡罷,歸也,猶在九衢深夜。

長安城図 作図00
 

 

『風流子三首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

風流子三首其二

樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。

微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。

無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

 

(下し文)

(風流子三首其の二)

楼は長衢【ちょうく】に倚りて 暮れんと欲し、神仙の伴侶を瞥見す。

微かに粉を傳き、頭を攏し梳く、隠映す 画簾の開く処。

語ること 無く、緒 無し、慢に羅裙を曳きて 帰り去る。

 

(現代語訳)

(神仙境といわれる後宮での今宵の佳き伴侶として過ごす妃嬪が選ばれる、まだ幼さを残した妃嬪は、まだあどけない素振りをくりかえす)

日が堕ち、高殿欄干に寄りかかると、大通りに日は落ち、都には夕闇がせまる、神仙郷、後宮の寝殿において、よき伴侶として良く勤めてくれる妃賓を、ざっと目を通し選ばれる。

薄化粧でも充分美しいし、髪を梳く姿に魅了される、きれいな絵簾を開けようとしてそこまで行くと、美しい姿を隠れん坊をして、見え隠れする。

黙って寄り添い、離れるのは厭だというような顔をする。そして、はにかんで、ゆるゆると薄絹のスカートを引いて奥に去る。

大明宮 作図011
 

(訳注)

風流子三首其二

(神仙境といわれる後宮での今宵の佳き伴侶として過ごす妃嬪が選ばれる、まだ幼さを残した妃嬪は、まだあどけない素振りをくりかえす)

 

唐の教坊の曲名。またの名を内家嬌、驪山石と言う。『花間集』には孫光憲の三首のみ所収。単調三十四字、八句六仄韻で、❻❻33❻❷❷❻の詞形をとる。

風流子三首其一

茅舍槿籬溪,雞犬自南自

菰葉長,水開,門外春波漲

,聲,軋軋鳴梭穿

△●●○○●  ○●●○●●

○●△  ●○○ ○●○○△● 

△● ○●  ●●○○△●

風流子三首其二

唐の教坊の曲名。またの名を内家嬌、驪山石と言う。『花間集』には孫光憲の三首のみ所収。単調三十四字、八句六仄韻で、❻❻33❻❷❷❻の詞形をとる。

樓倚長衢欲,瞥見神仙伴

微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開

,無,慢曳羅裙歸

○△△○●●  ●●○○●●

○△●  ●○○ ●●●○○●

○● ○●  ●●○○○●

 

孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 

 

樓倚長衢欲暮,瞥見神仙伴侶。

日が堕ち、高殿欄干に寄りかかると、大通りに日は落ち、都には夕闇がせまる、神仙郷、後宮の寝殿において、よき伴侶として良く勤めてくれる妃賓を、ざっと目を通し選ばれる。

13. 長衛 街の中心の大通り、交通の要衝の地。長安の承天門―朱雀門―明徳門の朱雀門街を示すことで長安城に夕闇が訪れたことを言う。

14. 欲暮 暮れようとしている。欲は今にも〜しそうだ、の意。

15. 神仙伴侶 神仙のともがら、仙女。花街で、風流な日を過ごすなかで女性が男にとってよき伴侶でいてくれること、文字通り、痒い所に手が届くおもてなしをしてくれていることを風流に表現する。女道士で後宮に入った妃嬪と思われる。

16. 瞥見 ちらりと見ること。ざっと目を通すこと。一瞥。

 

微傅粉,攏梳頭,隱映畫簾開處。

薄化粧でも充分美しいし、髪を梳く姿に魅了される、きれいな絵簾を開けようとしてそこまで行くと、美しい姿を隠れん坊をして、見え隠れする。

17. 徴博 粉薄く白粉を塗る。

18. 攏梳頭 髪をさっと梳かす。攏は櫛などで筋目をっけること。

19. 隠映 隠れん坊をして、見え隠れする。

 

無語,無緒,慢曳羅裙歸去。

黙って寄り添い、離れるのは厭だというような顔をする。そして、はにかんで、ゆるゆると薄絹のスカートを引いて奥に去る。

20. 無緒 楽しい思いがしない、心楽しまない。ここでは女性が浮かぬ顔をしていることを言う。

 

 

(風流子三首其の二)

楼は長衢【ちょうく】に倚りて 暮れんと欲し、神仙の伴侶を瞥見す。

微かに粉を傳き、頭を攏し梳く、隠映す 画簾の開く処。

語ること 無く、緒 無し、慢に羅裙を曳きて 帰り去る。

 

孫光憲  風流子三首 其一其二 【字解】

 

1.        風流子. 唐教坊曲名。寵愛を失った妃賓、離宮か、墓陵に送られた妃嬪を思い浮かべる作品である。この時代に風流に自然を眺められるのは、何らかの安定した収入源がある女性が前提である。「男耕女織」の時代であるが、この詩には全く労働の気配が感じられない。犬が遠くで鳴き、鶏、鳥が鳴く声が、琴の曲とし、コオロギの声も、琴箏に聞こえる、昔は、春の行楽、秋の菊美、月見にことを演奏し、聞いていた人物であるから、宮中にいた女性、妃嬪という立場であったものが暇を取らされたということである。或は、後宮にいても、寵愛を受けない妃嬪たちは、することは全くないから、この詩の状況に置かれることもあるのである。

『唐六典』 の内官制度の規定によると、后妃たちにも職務が決められていた。妃嬪は皇后を補佐し、「坐して婦礼を論じ」、「内廷に在って万事を統御する」、六儀(後宮にある六つの官庁)は「九御(天子に奉侍する女官たち)に四徳(婦徳・婦言・婦容・婦功)を教え、傘下の婦人を率いて皇后の儀礼を讃え導く」、美人は「女官を率いて祭礼接客の事を修める」、才人は「宴会、寝所の世話を司り、糸枲のことを理め、その年の収穫を帝に献じる」等々。しかしながら、これらの仕事も大半は形式的なもので、なんら実際の労働ではなかった。形式的な「公職」以外で、彼女たちの生活の最も重要なことは、言うまでもなく皇帝の側に侍り、外出の御供をすることであった。彼女たち自身の私的な生活はと言えば、ただいろいろな娯楽、遊戯を思いついては日時をすごし、いかにして孤独と退屈をまざらわすかということに尽きる。「内庭の嬪妃は毎年春になると、宮中に三人、五人と集まり、戯れに金銭を投げ表裏を当てて遊んだ。これは孤独と苦悶の憂さを晴らすためであった」、「毎年秋になると、宮中の妃妾たちは、美しい金製の小龍に蟋蟀を捉えて閉じ込め、夜枕辺に置いて、その鳴き声を聴いた」(王仁裕『開元天宝遺事』巻上)。これらが彼女たちの優閑無聊の生活と娯楽や気晴らしのちょっとした描写である。

2. 茅舍 草ぶきの家,あばら家,茅屋,拙宅.

3. 槿籬 槿(ムクゲ)のいけがき。「槿籬竹屋江村路。槿籬竹屋江村の路」〔王安石・鍾山晩歩〕.

4. 溪曲 前溪曲のこと。古楽府吴声舞曲。

5. 雞犬 『老子、獨立第八十』「鄰國相望、雞犬之聲相聞」(鄰國相い望み、雞犬の聲相い聞ゆる)

6. 動物の飼育

「年は二八(十六歳)、久しく香閏に鎖こめられ、禍児(狩)と鶴鵡を相手に戯ぶのが愛き」(『敦煙変文社会風俗事物考』より引用)とあるように、家庭の少女や婦人、それに宮中の女性たちは常に鶴鵡や犬などの小動物を友として飼い、寂しさをまざらわせていた。楊貴妃が飼っていた鶴鵡は雪衣女といい、犬は康国(中央アジアのサマルカンド)から献上されたもので、どちらも高貴な品種であった。宮女や妃妾もまた常に小さな金の龍に蟻蜂を捉えて飼い、夜枕辺に置いて鳴き声を聞き、孤独の苦しみをまざらわせた。後に、この風習を民間が争ってまねるようになり、蟻蜂を飼うのを娯楽とした(『開元天宝遺事』巻上)。

7. 菰 ① マコモやわらで織った筵(むしろ)。 マコモの古名。 「三島江の入江の-をかりにこそ/万葉集 2766 「薦被(こもかぶ)り② 」の略。

8. 水 1.亦作"" 2.水草名。一年生草本。

9. 聽織,聲促 「聽促織,聲促織」ということ。

杜甫『促織』

促織甚微細、哀音何動人。

草根吟不穏、牀下意相親。

久客得無涙、故妻難及晨。

悲糸与急管、感激異天真。

(促 織)

促織【そくしょく】は  甚【はなは】だ微細なるに、哀音【あいおん】  何ぞ人を動かすや。

草根【そうこん】に 吟ずること 穏かならず、牀下【しょうか】に 意 相【あい】親しむ。

久客【きゅうかく】 涙 無きを得んや、故妻【こさい】  晨【あした】に及び難し。

悲糸【ひし】と急管【きゅうかん】と、感激は天真【てんしん】に異なり。

秦州抒情詩(11)   促織 杜甫 <296> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1355 杜甫詩 700- 416

10 軋軋 清楽は12弦箏を用いたが,他は13弦箏を普通とした。 奏法には指で奏する搊(しゆう),骨製の爪(義甲)で奏する弾,弦を擦って鳴らす軋(あつ)があったというが,搊と弾の意味はかならずしも明確ではない。車にキシミ音のような音。

11. 鳴梭 横糸とする糸を巻いた管を、舟形の胴部の空所に収めたもの。端から糸を引き出しながら縦糸の間を左右にくぐらせる。シャトル。

12. 穿屋 「穿屋巷」細い細い路地のこと。

 

主に宮中の年中行事

年中行事は、唐代では史料も増え、政府の儀礼だけでなく、都市における行事の詳細も分かるようになっている。行事の中でも、立春から冬至までの八節(二十四節気参照)と重日が重要視された。唐代の年中行事は、国家の安泰や農作物の豊穣や無病息災、神々や祖先との交流し、社会的共同性を更新する機会であり、宗教的呪術の場でもあった。

元会は、元旦に都である長安太極宮もしくは大明宮で皇帝が行う朝賀である。元会には各国の使者や百官が集まり、式典を行った。百官は元旦と前後3日間合計7日間休み、元会の儀式が終わると、残る3日新春の訪れを家族と祝った。正月には竹を燃やし、爆竹が鳴らされ、悪霊を追い払った。また、屠蘇酒を飲み、健康を祝い、膠牙糖という水飴を舐めた。

人日節正月7日に行われた行事である。祝宴が宮廷で行われ、百官に魔よけの人形の切り絵である「人勝」が配られる。この日、7種の野草を使う羮が作られた。

上元節は正月15日の前後3日間続く灯籠祭りであり、元宵節とも呼ばれ、仏教の影響もあって、最も盛んとなった祭りである。上元節の期間中は、夜行の禁が解かれ、都市、田舎を問わず、家ごとに灯籠を掛け連ね、着飾った大勢の見物人が夜通し活動する。大都市では、灯籠を無数に連ねた灯樹、灯輪、山棚などというものが飾られ、都市内各地で見物することができた。上元節の灯籠は、玄宗期に隆盛を迎え、その盛大さは多くの唐詩に唱われている。長安では、皇帝も元宵節を楽しみ、雑踏は非常に激しいもので、落とし物も朝には市中にあちこちに転がったと伝えられる。また、昼間は抜河(綱引き)が行われた。長安以外では、洛陽揚州涼州でも大規模な祭りが開かれた。玄宗期の一時期は2月に開かれていた。

探春の宴は早春の野に春の風景を探す行事である。送窮日は、1月最終日で、貧乏神を送り出す行事である。

寒食節は、2月末に、一日中冷たいものを食べる。前後3日間、火を焚くこと、夜間に灯りをつけることを禁じられた。清明節は、31日に寒食節が終わると、一続きで行われる、家で新火をおこし始める行事である。

寒食の用語解説 - 古代中国で、冬至から105日目に、火気を用いないで冷たい食事をしたこと。そのころは風雨が激しいので火災予防のためとも、また、一度火を断って新しい火で春を促すためともいう。

上巳節は、33日に行われる河や池の水で身体を洗う行事である「祓禊」が行われる。長安付近では、曲江池や渭水で行った。全体的に行楽のような意味合いを持った行事で、景色を楽しんだり、宴会が開かれたりした。

春の行事:探春の宴、送窮日、寒食節、清明節、上巳節

秋の行事:七夕、天長節、中秋節、重陽節

端午節は、55日に、悪鬼を防ぐため、艾(よもぎ)人形を戸口にかけ、艾のを頭にかぶる行事である。粽子(ちまき)を食べ、竜船競渡(ボートレース)を行うこともあった。宮廷でも、衣服やチマキが下賜された。部屋に飾る鍾馗の絵は唐代からはじまっている。

夏至には、百官は3日間の休みが与えられる。

七夕は、77日に、年に一度、織女星と牽牛星が会う日である。爆衣・爆書という衣類書籍の虫干しが行われ、夜にや瓜を食べ、を立てて二つの星を祭る。針穴に色糸を通して織物の上達を祈る「乞巧節」でもある。

天長節は、85日の玄宗の誕生日を国慶節としたことによる。宮廷では宴席を行い、興慶宮の広場で、玄宗のもとで宮廷楽団の音楽や大規模な舞踊、出し物や曲芸軽業手品などの百戯が行われた。全国の寺観でも盛大な儀式が行われ、農民も天神を祭るという行事に組み入れられた。

「中秋節は、815日に、中秋の名月を眺める日であり、この日の満月が最も美しい月とされた。果物などを食べながら、月見を行った。唐代の半ばにはじまり、晩唐には定着した。

重陽節は、99日に、人々が高い丘や高楼の高所に登高し、茱萸(かわはじかみ)の枝や菊の花を髪に挿し、その実を入れた袋を肘に下げ、菊酒を飲み邪気を祓う行事である。翌日の910日が小重陽で酒宴が開かれた。

冬至節は、1115日に、皇帝が朝賀を行う前に天に祭り、天下太平・五穀豊穣を祈り、式典が催される。元旦とともに重視され、官僚は7日間の休日を与えられた。民間でも「拝冬」として祝い、ご馳走をする。この前夜は、「至除夜」と言われ、徹夜して夜明けを迎える。

臘日は成道日の128日に、酒宴などを行って祝う行事。宮中でも宴会が開かれる。

徐夕は、1229日か30日の1年の最終日。夜の「除夜」に、新しい年を迎えるため、酒を飲んで、徹夜する。宮廷では「大儺」の儀式が行われた。

12孫光憲《巻八22更漏子二首其一》『花間集』374全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7142

孫光憲  更漏子二首其一

聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。扃繡,下珠簾,滿庭噴玉蟾。

人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

(富貴の家の歌妓が今夜は歌っていない。漏刻の音がしっかり聞えるし、雁の啼くのも聞こえた。奥座敷で二人が交わっているからだと詠う。)

真夜中を過ぎて時を知らせる漏刻の音が聴こえてくると寒さが増してくる、遠くの方で雁が鳴いていくのが聞える。歌妓のあの娘も真夜中過ぎれば奥の閨にいる。中庭のあるその家の飾られた扉には閂で戸締まりをしている。庭には珠簾の草花を植えてあり、月の光があふれる様に照らしている。誰もいなくて人声などなく、唐なども焚かれず閨は冷え切ったままだ。蝋燭の火が赤く半ば垂らした戸帳を照らし、あの子が待っていたそこに清々しい影が映っている。二人は「高唐賦」の雨と雲とに化身し交わった。最高の蕙蘭のような心情であろうと思うし、この気持ちは長江を流れ、滄海のうみのふかさというべきかもしれない。

12孫光憲《巻八22更漏子二首其一》『花間集』374全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7142

 

 
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花間集 教坊曲『更漏子』十六首

溫庭筠

巻一15更漏子六首其一柳絲長,春雨細,花外漏聲迢遞。驚塞鴈,起城烏,畫屏金鷓鴣。香霧薄,透簾幕,惆悵謝家池閣。紅燭背,繡簾垂,夢長君不知。

溫庭筠

巻一16更漏子六首其二星斗稀,鐘鼓歇,簾外曉鶯殘月。蘭露重,柳風斜,滿庭堆落花。虛閣上,倚蘭望,還似去年惆悵。春欲暮,思無窮,舊歡如夢中。

溫庭筠

巻一17更漏子六首其三金雀釵,紅粉面,花裡暫如相見。知我意,感君憐,此情須問天。香作穗,成淚,還似兩人心意。山枕膩,錦衾寒,覺來更漏殘。

溫庭筠

巻一18更漏子六首其四相見稀,相憶久,眉淺淡烟如柳。垂翠幕,結同心,待郎燻繡衾。城上月,白如雪,蟬髩美人愁。宮樹暗,鵲橋橫,玉籤初報明。

溫庭筠

巻一19更漏子六首其五背江樓,臨海月,城上角聲嗚咽。堤柳動,島煙昬,兩行征鴈分。西陵路,歸帆渡,正是芳菲欲度。銀燭盡,玉繩低,一聲村落雞。

溫庭筠

巻一20更漏子六首其六玉鑪香,紅蠟淚,偏照畫堂秋思。眉黛薄,髩雲殘,夜長衾枕寒。梧桐樹,三更雨,不道離情正苦。一葉葉,一聲聲,空階滴到明。

韋莊

巻三23更漏子鐘皷寒,樓閣暝,月照古桐金井。深院閉,小庭空,落花香露紅。煙柳重,春霧薄,燈背水高閣。閑倚,暗沾衣,待郎郎不歸。

牛嶠

巻四11更漏子三首其一 星漸稀,漏頻轉,何處輪臺聲怨。香閣掩,杏花紅,月明楊柳風。挑錦字,記情事,惟願兩心相似。收淚語,背燈眠,玉釵橫枕邊。

牛嶠

巻四12更漏子三首其二 春夜闌,更漏促,金燼暗挑殘燭。驚夢斷,錦屏深,兩明月心。閨艸碧,望歸客,還是不知消息。辜負我,悔憐君,告天天不聞。

牛嶠

巻四13更漏子三首其三南浦情,紅粉淚,爭柰兩人深意。低翠黛,卷征衣,馬嘶霜葉飛。招手別,寸腸結,還是去年時節。書托鴈,夢歸家,覺來江月斜。

毛文錫

巻五12 更漏子一首 春夜闌,春恨切,花外子規啼月。人不見,夢難憑,紅紗一點燈。偏怨別,是芳節,庭中丁香千結。宵霧散,曉霞輝,梁間雙鷰飛。

顧夐

巻七37 更漏子一首  舊歡,新悵望,擁鼻含嚬樓上。濃柳翠,晚霞微,江鷗接翼飛。簾半捲,屏斜掩,遠岫參差迷眼。歌滿耳,酒盈罇,前非不要論。

孫光憲

巻八22更漏子二首其一 聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。扃繡,下珠簾,滿庭噴玉蟾。人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

孫光憲

巻八23更漏子二首其二 今夜期,來日別,相對秖堪愁。隈粉面,撚瑤簪,無言淚滿襟。銀箭落,霜華薄,牆外曉雞咿喔。聽付囑,惡情悰,斷腸西復東。

毛熙震

巻九43更漏子二首其一  秋色清,河影澹,深燭寒光暗。幌碧,錦衾紅,博山香融。更漏咽,蛩鳴切,滿院霜華如雪。新月上,薄雲收,映簾懸玉鉤

毛熙震

巻九44更漏子二首其二  煙月寒,秋夜靜,漏轉金壺初永。羅幕下,屏空,燈花結碎紅。人悄悄,愁無了,思夢不成難曉。長憶得,與郎期,竊香私語時

 

 

更漏子二首其一

(富貴の家の歌妓が今夜は歌っていない。漏刻の音がしっかり聞えるし、雁の啼くのも聞こえた。奥座敷で二人が交わっているからだと詠う。)

聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。

真夜中を過ぎて時を知らせる漏刻の音が聴こえてくると寒さが増してくる、遠くの方で雁が鳴いていくのが聞える。歌妓のあの娘も真夜中過ぎれば奥の閨にいる。

扃繡,下珠簾,滿庭噴玉蟾。

中庭のあるその家の飾られた扉には閂で戸締まりをしている。庭には珠簾の草花を植えてあり、月の光があふれる様に照らしている。

人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。

誰もいなくて人声などなく、唐なども焚かれず閨は冷え切ったままだ。蝋燭の火が赤く半ば垂らした戸帳を照らし、あの子が待っていたそこに清々しい影が映っている。

雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

二人は「高唐賦」の雨と雲とに化身し交わった。最高の蕙蘭のような心情であろうと思うし、この気持ちは長江を流れ、滄海のうみのふかさというべきかもしれない。

 

(更漏子二首 其の一)

寒更を聽けば,遠く鴈を聞く,半夜 蕭娘 深き院。

扃し,珠簾を下る,滿庭 玉蟾噴く。

人語 靜かにして,香閨 冷く,紅幕 半ば垂れて清影あり。

雲雨 態し,蕙蘭の心,此情 江海 深くす。

 

更漏子二首其二

今夜期,來日別,相對秖堪愁

隈粉面,撚瑤簪,無言淚滿襟。

銀箭落,霜華薄,牆外曉雞咿喔。

聽付囑,惡情悰,斷腸西復東。

pla029
 

 

『更漏子二首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

更漏子二首其一

聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。

扃繡,下珠簾,滿庭噴玉蟾。

人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。

雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

 

(下し文)

(更漏子二首 其の一)

寒更を聽けば,遠く鴈を聞く,半夜 蕭娘 深き院。

扃し,珠簾を下る,滿庭 玉蟾噴く。

人語 靜かにして,香閨 冷く,紅幕 半ば垂れて清影あり。

雲雨 態し,蕙蘭の心,此情 江海 深くす。

 

(現代語訳)

(富貴の家の歌妓が今夜は歌っていない。漏刻の音がしっかり聞えるし、雁の啼くのも聞こえた。奥座敷で二人が交わっているからだと詠う。)

真夜中を過ぎて時を知らせる漏刻の音が聴こえてくると寒さが増してくる、遠くの方で雁が鳴いていくのが聞える。歌妓のあの娘も真夜中過ぎれば奥の閨にいる。

中庭のあるその家の飾られた扉には閂で戸締まりをしている。庭には珠簾の草花を植えてあり、月の光があふれる様に照らしている。

誰もいなくて人声などなく、唐なども焚かれず閨は冷え切ったままだ。蝋燭の火が赤く半ば垂らした戸帳を照らし、あの子が待っていたそこに清々しい影が映っている。

二人は「高唐賦」の雨と雲とに化身し交わった。最高の蕙蘭のような心情であろうと思うし、この気持ちは長江を流れ、滄海のうみのふかさというべきかもしれない。

朱槿花・佛桑華00
 

(訳注)

更漏子二首其一

(富貴の家の歌妓が今夜は歌っていない。漏刻の音がしっかり聞えるし、雁の啼くのも聞こえた。奥座敷で二人が交わっているからだと詠う。)

 

1.    更漏 漏壺であり、計時器をいう。 古代、滴漏計時に用いたもの, 夜間、漏刻に憑り更を傳える, 故に稱す。 唐の李肇が《唐國史補》卷中に漏刻を説明している。「 惠遠以山中不知更漏,乃取銅葉製器,狀如蓮花,置盆水之上,底孔漏水,半之則沈,每晝夜十二沈, 為行道之節, 雖冬夏短長, 雲陰月黑, 亦無差也。」

 

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十六字、前段二十三字六句二仄韻二平韻、後段二十三字六句三仄韻二平韻で、336335/336335の詞形をとる。

更漏子二首其一

聽寒更,聞遠,半夜蕭娘深。扃繡,下珠,滿庭噴玉

人語靜,香閨,紅幕半垂清。雲雨態,蕙蘭,此情江海

△○△  △●● ●●○○△△ ○●● ●○○  ●○△●○

○●●  ○○△ ○●●○○●  ○●● ●○○  ●○○●△

 

聽寒更,聞遠鴈,半夜蕭娘深院。

真夜中を過ぎて時を知らせる漏刻の音が聴こえてくると寒さが増してくる、遠くの方で雁が鳴いていくのが聞える。歌妓のあの娘も真夜中過ぎれば奥の閨にいる。

2. 寒更 夜更けの薄ら寒い様を言いう。五更: 1 一夜を初更(甲夜)・二更(乙夜(いつや))・三更(丙夜)・四更(丁夜)・五更(戊夜(ぼや))に五等分した称。2 五更の第五。およそ現在の午前3時から午前5時、または午前4時から午前6時ころにあたる。寅(とら)の刻。戊夜。

3. 蕭娘 歌妓の名前。「唐娘」「謝娘」など六朝時代の女妓の一般呼称。民妓、家妓、美女や妓女、あるいは愛妾をいう。

沈満願『戯蕭娘』

明珠翠羽帳、金薄綠綃帷。

因風時蹔擧、想像見芳姿

凊晨插歩揺、向晩解羅衣。

託意風流子、佳情詎肯私。

(蕭娘を戯むる)

明珠【めいしゅ】翠羽【すいう】の帳【とばり】、金薄【きんぱく】綠綃【りょくしょう】の帷【い】。

風に因りて時に暫く擧がる、想像して芳姿を見る。

凊晨【せいしん】に歩揺を插【さしはさ】み、晩に向いて羅衣【らい】を解く。

意を託すは風流の子、佳情 詎【なん】ぞ肯えて私にせん。

戯蕭娘 范靖婦沈満願 宋詩<120>玉台新詠集巻四 女性詩 557 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1488

・謝家 民妓、家妓、美女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。

 

扃繡,下珠簾,滿庭噴玉蟾。

中庭のあるその家の飾られた扉には閂で戸締まりをしている。庭には珠簾の草花を植えてあり、月の光があふれる様に照らしている。

4. 扃 (1) (外からの)かんぬき.(2) (を閉ざす)1 草が生い茂って道や入り口を閉ざすこと。「立ちとまり霧のまがきの過ぎうくは―にさはりしもせじ」〈源・若紫〉2 簡素な住まい。わび住まい。

5. 珠簾 1 玉で飾ったすだれ。また、すだれの美称。たまだれ。2 ヒガンバナ科の多年草。地下の鱗茎(りんけい)から細長い葉が群がって出る。夏、高さ約30センチの茎を出し、クロッカスに似た白い花をつける。

6.  激しくふく。

7. 玉蟾 【ぎょくせん】《月の中に三つ足の蟾(ヒキガエル)がいるという伝説から》月の異称。

 

人語靜,香閨冷,紅幕半垂清影。

誰もいなくて人声などなく、唐なども焚かれず閨は冷え切ったままだ。蝋燭の火が赤く半ば垂らした戸帳を照らし、あの子が待っていたそこに清々しい影が映っている。

 

雲雨態,蕙蘭心,此情江海深。

二人は「高唐賦」の雨と雲とに化身し交わった。最高の蕙蘭のような心情であろうと思うし、この気持ちは長江を流れ、滄海のうみのふかさというべきかもしれない。

8. 雲雨 男女の交情をいう。楚の襄王が巫山で夢に神女と契ったことをいう。神女は朝は巫山の雲となり夕べには雨になるという故事からきている。漂いやがて消えてゆくガスのような雲なので、探しようがない。

宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう。

杜甫『水檻遣心二首』其の2 「蜀天常夜雨,江檻已朝晴。葉潤林塘密,衣幹枕席清。不堪支老病,何得尚浮名?淺把涓涓酒,深憑送此生。」楚の懐王が巫山の神女と夢のなかで交わった故事を連想させるが蜀では夜雨が降る。

李商隠『細 雨』「帷飄白玉堂、簟巻碧牙牀。楚女昔時意、蕭蕭髪彩涼。」(やわらかに風に翻るとばりは、白い玉の輝く堂を包んでいる。あるいは竹の敷物は、冷やかに碧く光る象牙の牀に拡げられている。巫山の神女はその身をささげたあの時の気持ちを秘めて今もいる、粛々と黒髪を一層色濃くし涼やかにしている。

淸平樂(一) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-260-5-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2682

9. 蕙蘭 広東省を主な原産地とするシンビジウム属の一部で、 わが国にやってきて100年以上になるため帰化植物と同じく作りやすい蘭である。 花は品種によって2月から4月ごろ開花して、中国蘭特有のよい香りが漂う。

12孫光憲《巻八19酒泉子三首其三》『花間集』371全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7127

酒泉子三首其三

斂態前,裊裊雀釵頸。鷰成雙,鸞對影,耦新知。

玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。翠連娟,紅縹渺,早粧時。

(若くて美しい女を愛おしくかわいがる姿を詠う。)

服の乱れをまとめて窓際に近寄っていく、首を投げ出すように振り返ると、孔雀の簪がゆらゆら揺れる。それからは燕が二人並ぶように、鸞とりが二つの影をかさねるように、二人が結合してあたらしい愛を知るのである。繊細で奇麗な白い肌は輝いて幾度となく波のように揺れ払うように動く、この時にはきれいだった眉も色薄く小さくなっている。それに気がついて鏡を取り出し、見ようとするとあの人が顔を乗り出して鏡の中に伴に移されてしまい見えないから怒ったりする。眉を緑にうつくしく連なって書き直し、頬紅は微かではっきりしないほどに着けてみる。どちらにしても化粧直しは早くしないといけないと思う。

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韋莊

巻三24酒泉子月落星沉,樓上美人春睡。綠雲傾,金枕膩,畫屏深。子規啼破相思夢,曙色東方纔動。柳煙輕,花露重,思難任。

牛嶠

巻四22酒泉子記得去年,煙暖杏園。花正發,雪飄香,江艸綠,柳絲長。鈿車纖手捲簾望,眉學春山樣。鳳釵低裊翠鬟,落梅粧。

張泌

巻四42酒泉子二首其一春雨打,驚夢覺來天氣曉。畫堂深,紅焰小,背蘭缸。酒香噴鼻懶開缸,惆悵更無人共醉。舊巢中,新鷰子,語雙雙

張泌

巻四43酒泉子二首其二紫陌青門,三十六宮春色。御溝輦路暗相通,杏園風。咸陽沽酒寶釵空,笑指未央歸去。插花走馬落殘紅,月明中。

毛文錫

巻五07酒泉子綠樹春深,鷰語鶯啼聲斷續。蕙風飄蕩入芳叢,惹殘紅。柳絲無力裊煙空,金盞不辭須滿酌。海棠花下思朦朧,醉香風。

牛希濟

巻五43酒泉子枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

顧夐

巻七09酒泉子七首其一楊柳舞風,輕惹春煙殘雨。杏花愁,鶯正語,畫樓東。錦屏寂寞思無窮,還是不知消息。鏡塵生,珠淚滴,損儀容。

顧夐

巻七10酒泉子七首其二羅帶縷金,蘭麝煙凝魂斷。畫屏欹,雲鬢亂,恨難任。幾迴垂淚滴鴛衾,薄情何處去。登臨,花滿樹,信沉沉

顧夐

巻七11酒泉子七首其三小檻日斜,風度綠人悄悄。翠幃閑掩舞雙鸞,舊香寒。別來情緒轉難判,韶顏看卻老。依稀粉上有啼痕,暗銷魂。

顧夐

巻七12酒泉子七首其四黛薄紅深,約掠綠鬟雲膩。小鴛鴦,金翡翠,稱人心。錦鱗無處傳幽意,海鷰蘭堂春又去。隔年書,千點淚,恨難任。

顧夐

巻七13酒泉子七首其五掩卻菱花,收拾翠鈿休上面。金蟲玉鷰鏁香奩,恨猒猒。雲鬟半墜懶重篸,淚侵山枕濕。恨燈背帳夢方酣,鴈飛南。

顧夐

巻七14酒泉子七首其六水碧風清,入檻細香紅藕膩。謝娘斂翠恨無涯,小屏斜。堪憎蕩子不還家,謾留羅帶結。帳深枕膩炷沉煙,負當年。

顧夐

巻七15酒泉子七首其七黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。殘花微雨隔青樓,思悠悠。芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。畫羅襦,香粉,不勝愁。

孫光憲

巻八17酒泉子三首其一空磧無邊,萬里陽關道路。馬蕭蕭,人去去,隴雲愁。香貂舊制戎衣窄,胡霜千里白。綺羅心,魂夢隔,上高樓。

孫光憲

巻八18酒泉子三首其二曲檻小樓,正是鶯花二月。思無憀,愁欲,鬱離襟。展屏空對瀟湘水,眼前千萬里。淚掩紅,眉斂翠,恨沉沉。

孫光憲

巻八19酒泉子三首其三斂態前,裊裊雀釵頸。鷰成雙,鸞對影,耦新知。玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。翠連娟,紅縹渺,早粧時。

毛熙震

《巻十09巻十酒泉子二首其一》  閑臥繡幃,慵想萬般情寵。錦檀偏,翹股重,翠雲欹。暮天屏上春山碧,映香煙霧隔。蕙蘭心,魂夢役,斂蛾眉。

毛熙震

《巻十10酒泉子二首其二》  鈿匣舞鸞,隱映豔紅脩碧。月梳斜,雲鬢膩,粉香寒。曉花微斂輕呵展,裊釵金鷰軟。日初昇,簾半掩,對殘粧。

李珣

《巻十38酒泉子四首其一》  寂寞青樓,風觸繡簾珠翠撼。月朦朧,花暗澹,鏁春愁。尋思往事依稀夢,淚臉露桃紅色重。鬢欹蟬。釵墜鳳,思悠悠。

李珣

《巻十39酒泉子四首其二》  雨清花零,紅散香凋池兩岸。別情遙,春歌斷,掩銀屏。孤帆早晚離三楚,閑理鈿箏愁幾許?曲中情,絃上語,不堪聽。

李珣

《巻十40酒泉子四首其三》  秋雨聯綿,聲散敗荷叢裏。那堪深夜枕前聽,酒初醒。牽愁惹思更無停,燭暗香凝天欲曉。細和煙,冷和雨,透簾中。

李珣

《巻十41酒泉子四首其四》  秋月嬋娟,皎潔碧紗外。照花穿竹冷沉沉,印池心。凝露滴,砌蛩吟,驚覺謝娘殘夢。夜深斜傍枕前來,影徘徊。

 

 

酒泉子三首其一

(西域を守る兵士たちは行ったら行ったきり帰って来ることは難しい、残された者たちがどんな思いをしていても間には高い山があり、砂漠があり、万里の長城が隔てている。)

空磧無邊,萬里陽關道路。

砂漠に空しく石ころを防塁として果てしなく続いている、万里の先にある西域の陽関への道路はつづく先に兵士はいる。

馬蕭蕭,人去去,隴雲愁。

そこに至る天に続く道は馬でさえヒューヒューとくるしくて嘶き、人は行き去り、帰ることなく行き去る、隴山にかかる雲はこんな悲しい出来事を見ている。

香貂舊制戎衣窄,胡霜千里白。

西域を守る兵士は貂【てん】の防寒軍服が誰かの御下がりであろうが、古着の継ぎはぎだらけであろうと、この地は千里にわたり異民族の攻め寄るところであり極寒の霜は白く凍りつくので必要不可欠の服なのだ。

綺羅心,魂夢隔,上高樓。

美しい綺羅の衣を着た女がどんなに兵士のことを思っていても、どんなに夢に見て思おうと、それは隴山と砂漠の防塁に隔てられて届きはしない。高楼に上って西の空を臨んでいることだろう。

(酒泉子三首 其の一)

空磧 辺 無く、万里のさき陽関の道路あり。

馬は蕭蕭とし、人は去り去りて、隴雲は愁う。

香貂【こうちょう】 旧製にして戎衣窄【きつ】し、胡霜 千里さきに白し。

綺羅 心し、魂夢は隔つ、高楼に上らん。

 

酒泉子三首其二

(又春になり、久方ぶりに高楼にあがって眺めると春の盛りであった。気分がよくなり閨に戻って屏風を広げると古代の舜帝を追って旅をした瀟水と湘水の、二神の絵が出てくると前にもまして心がふさがれる)

曲檻小樓,正是鶯花二月。

閨から出て渡り廊下の欄干に沿って小さめの楼閣に来て見ると、まさに盛春真っただ中の鶯は囀り花は満開の二月の景色に変わっている。

思無憀,愁欲,鬱離襟。

晴れやかに気持ちになって何にもおもいでボーとしている。これで愁いに思ったりすることから立ち直ることが出来るだろう。憂欝の底とは縁が切れる。

展屏空對瀟湘水,眼前千萬里。

閨に帰って、雰囲気を変えようと屏風を広げて見ると瀟水と湘水の、水の神の絵に空しく対峙することになる。絵ははるか千里万里を越えて行くものである。

淚掩紅,眉斂翠,恨沉沉。

女はこの部屋から出ることはないが絵のように千里万里行くことが出来たらと思うと涙はあふれ、紅色の頬をおおいつくし、緑の蛾眉の間の額にはしわを寄せている、また怨みに思う気持ちは深く沈んでゆく。

(酒泉子三首 其の二)

曲檻 小樓,正に是れ鶯花二月なり。

思うは無憀にして,愁いんと欲す,鬱 襟を離る。

展屏 空しく對す 瀟湘の水に,眼前に 千萬里。

淚 紅に掩い,眉 翠に斂まり,恨 沉沉たり。

 

酒泉子三首其三

(若くて美しい女を愛おしくかわいがる姿を詠う。)

斂態前,裊裊雀釵頸。

服の乱れをまとめて窓際に近寄っていく、首を投げ出すように振り返ると、孔雀の簪がゆらゆら揺れる。

鷰成雙,鸞對影,耦新知。

それからは燕が二人並ぶように、鸞とりが二つの影をかさねるように、二人が結合してあたらしい愛を知るのである。

玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。

繊細で奇麗な白い肌は輝いて幾度となく波のように揺れ払うように動く、この時にはきれいだった眉も色薄く小さくなっている。それに気がついて鏡を取り出し、見ようとするとあの人が顔を乗り出して鏡の中に伴に移されてしまい見えないから怒ったりする。

翠連娟,紅縹渺,早粧時。

眉を緑にうつくしく連なって書き直し、頬紅は微かではっきりしないほどに着けてみる。どちらにしても化粧直しは早くしないといけないと思う。

(酒泉子三首其の三)

態を斂めて前にあり,裊裊として雀釵 頸をす。

鷰 雙を成し,鸞 影に對し,耦 新たに知る。

玉纖 澹拂し眉山 小さくし,鏡中 嗔 共に照す。

翠 娟に連り,紅 渺に縹す,早に粧 時にす。

 

凌波曲舞002
 

『酒泉子三首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

酒泉子三首其三

斂態前,裊裊雀釵頸。

鷰成雙,鸞對影,耦新知。

玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。

翠連娟,紅縹渺,早粧時。

 

(下し文)

(酒泉子三首其の三)

態を斂めて前にあり,裊裊として雀釵 頸をす。

鷰 雙を成し,鸞 影に對し,耦 新たに知る。

玉纖 澹拂し眉山 小さくし,鏡中 嗔 共に照す。

翠 娟に連り,紅 渺に縹す,早に粧 時にす。

 

(現代語訳)

(若くて美しい女を愛おしくかわいがる姿を詠う。)

服の乱れをまとめて窓際に近寄っていく、首を投げ出すように振り返ると、孔雀の簪がゆらゆら揺れる。

それからは燕が二人並ぶように、鸞とりが二つの影をかさねるように、二人が結合してあたらしい愛を知るのである。

繊細で奇麗な白い肌は輝いて幾度となく波のように揺れ払うように動く、この時にはきれいだった眉も色薄く小さくなっている。それに気がついて鏡を取り出し、見ようとするとあの人が顔を乗り出して鏡の中に伴に移されてしまい見えないから怒ったりする。

眉を緑にうつくしく連なって書き直し、頬紅は微かではっきりしないほどに着けてみる。どちらにしても化粧直しは早くしないといけないと思う。

DCF00209
 

(訳注)

酒泉子三首其三

(若くて美しい女を愛おしくかわいがる姿を詠う。)

 

『花間集』には孫光憲の作が三首収められている。双調四十字、前段十九字五句一仄韻二平韻、後段二十一字五句三仄韻一平韻で、③/❼❺3❸③の詞形をとる。ちなみに溫庭筠、韋荘は孫光憲と同じ詞形で、張泌、牛嶠は③/⑦733③の詞形をとる。

酒泉子三首其一

空磧無邊,萬里陽關道。馬蕭,人去去,隴雲

香貂舊制戎衣,胡霜千里。綺羅心,魂夢,上高

△●○○  ●●○○●● ●○○  ○●● ●○○

○○●●○△● ○○○●●  ●○○ ○△●  ●○○

『花間集』には孫光憲の作が三首収められている。双調四十字、前段十九字五句二仄韻二平韻、後段二十一字五句三仄韻二平韻で、③/❼❺③❸③の詞形をとる。ちなみに溫庭筠、韋荘は孫光憲と同じ詞形で、張泌、牛嶠は③/⑦733③の詞形をとる。

酒泉子三首其二

曲檻小,正是鶯花二

思無憀,愁欲,鬱離

展屏空對瀟湘,眼前千萬

淚掩,眉斂,恨沉

●●●○  △●○○●●

△○○  ○●● ●△○

●△△●○○● ●○○●●

●●○ ○●●  ●○○

双調四十字、前段十九字五句二仄韻一平韻、後段二十一字五句三仄韻一平韻で、③/❼533③の詞形をとる。ちなみに溫庭筠、韋荘は孫光憲と同じ詞形で、張泌、牛嶠は③/⑦7③❸③の詞形をとる。

酒泉子三首其三

斂態,裊裊雀釵

鷰成雙,鸞對,耦新

玉纖澹拂眉山,鏡中嗔共

翠連,紅縹,早粧

●●?○  ??●○○△

●○○  ○●● ●○○

●○△●○○● ●△○△●

●○○ ○●●  ●?○

 

斂態前,裊裊雀釵頸。

服の乱れをまとめて窓際に近寄っていく、首を投げ出すように振り返ると、孔雀の簪がゆらゆら揺れる。

18 裊裊【嫋嫋じょうじょう】①. なよなよとして風情のあるさま。しなやかなさま。たおやかなさま。②. 音や声が細く長く続くさま。

19  (1) 投げる,ほうる抛球球を投げる.(2) 捨て去る,置き去りにする抛下妻子儿女妻子を捨て去る.投げ売りする.抛光 つや出しをする,研磨する.

 

鷰成雙,鸞對影,耦新知。

それからは燕が二人並ぶように、鸞とりが二つの影をかさねるように、二人が結合してあたらしい愛を知るのである。

20 纖 1 ほそい。こまかい。「繊維・繊細・繊繊・繊毛」2 繊維。

21 耦 二人が並んで耕す.耦合:カップリング,結合.

 

玉纖澹拂眉山小,鏡中嗔共照。

繊細で奇麗な白い肌は輝いて幾度となく波のように揺れ払うように動く、この時にはきれいだった眉も色薄く小さくなっている。それに気がついて鏡を取り出し、見ようとするとあの人が顔を乗り出して鏡の中に伴に移されてしまい見えないから怒ったりする。

22 澹拂 風や波によってゆったりと動き、払うように動く。

23 嗔 怒る 嗔怪 怒って責める.

 

翠連娟,紅縹渺,早粧時。

眉を緑にうつくしく連なって書き直し、頬紅は微かではっきりしないほどに着けてみる。どちらにしても化粧直しは早くしないといけないと思う。

24 娟 美しい,麗しい娟秀麗しい.娟媚姿が素晴らしい.

25 縹渺 1 広くはてしないさま。「―たる雪の広野を隔てて」〈鏡花・註文帳〉2 かすかではっきりとしないさま。

 

 

 

 

 

 

孫光憲 《酒泉子三首》 【字解】

 

 

 

1. 空磧 空漠とした石ころ砂漠。

2. 陽關 関門の名。今の甘粛省敦燈の西南。玉関の南にあったので陽閑と言った。陽関(ようかん):盛唐の詩人・王 維の詩で知られる陽関。

王維『送元二使安西』

 渭城朝雨潤輕塵、 客舎青青柳色新。

 勧君更盡一杯酒、 西出陽關無故人。

(元二の安西に使するを送る)

渭城の朝雨 軽塵を潤し、客舎青青柳色新たなり。

君に勧む更に盡くせ一杯の酒、西のかた陽關を出ずれば故人無からん。

 陽関の烽火台

 陽関は甘粛省敦煌市の西南70キロにあり、古代シルクロードの関所である。前漢に関所がおかれ玉門関の南(陽)にあったこと からこの名がある。玉門関と並んで西域交通の門戸であった。前漢時代は陽関都尉の治所であり、魏晋時代は陽関県が置かれた。

唐代には寿昌県がおかれた。宋・元代以後は西方との陸路交通がだんだんと衰退し、関所も廃棄された。

3. 粛粛 馬の斯き声の形容。

4. 隴雲愁 西への道は天に続く、天日への道であること。そこに続く道は杜甫の「兵車行」に述べられており、隴西から過酷な峠を抜ける様子も「前出塞九首」「後出塞五首」に述べられており、隴山に懸かる雲はそのすべてを見ている。

兵車行  杜甫

5. 香貂舊制戎衣窄 貂の革製の昔誰かが作ったもので出征する際に持たされた軍服は体に少々きつくても必要なものだ。香貂は貂が極寒の冬には形が古かろうが、大きさがあって居なくても寒さをしのぐうえで威力を発揮して素晴らしいというほどの意味、美称。

6. 綺羅心 美しい綺羅の衣を着た女の心。

7. 魂夢隔 ここは夢魂が空磧、萬里、陽關、道路、隴雲に隔てられてとても届くはずがないというものである。

○この三句を故郷にいる妻の言葉としている解釈もあるが、間違い。この三句は男目線の言葉であり、孫光憲のものの見方である。

前出塞九首 其一 杜甫

前出塞九首 其二 杜甫

前出塞九首 其三 杜甫

前出塞九首 其四 杜甫

前出塞九首 其五 杜甫 44

前出塞九首 其六 杜甫 :紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 45

出塞九首 其七 杜甫 :紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 46

前出塞九首 其八 杜甫 :紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 47

前出塞九首 其九 杜甫 :紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 48

後出塞五首 其一 杜甫 : kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 95

後出塞五首 其二 杜甫 : kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 96

後出塞五首 其三 杜甫 : kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 97

後出塞五首 其四 杜甫 : kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 98

後出塞五首 其五 杜甫 : kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 99

 

8. 曲檻 閨は奥まったところにあるのでそこから樓閣までにある欄干のある廊下。

9. 小樓 多くくない楼閣。

10. 鶯花 鶯は囀り花は満開である。

11. 二月 盛春真っただ中の二月の景色に変わっている。閨にいると暦は二月であっても季節感がないので、この言い方になる。

12. 無憀 ・何もしないでボーっとする。顧夐『河傳三首 其三』「棹舉,舟去,波光渺渺,不知何處,岸花汀草共依依,雨微,鷓鴣相逐飛。天涯離恨江聲咽,啼猿切,此意向誰倚蘭橈,無憀。魂消,小爐香欲焦。」13-9 河傳三首 其三 》顧太尉(顧夐【こけい】)五十五首Ⅻ唐五代詞・『花間集」Gs-461-13-(9) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3852

・心が晴れやかにならない。悲しんだり、恨んだりすることはない。牛希濟『臨江仙七首 其三』「渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。何事乘龍入忽降,似知深意相招。三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。」10 -7 臨江仙七首其三 牛學士希濟(牛希濟)ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-404-10-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3567

13. 瀟湘水 娥皇と女英の二人の女神からなる洞庭湖から湘江、瀟水にかけての地域の絵が描かれている。

14. 眼前千萬里 当時の女性は基本的に閨から出ることはないので、絵を見て千里万里を行くことが出来たら、あの人を探して歩けるだろうというほどの意味になる。

15. 紅 頬の琴、転じて化粧をした顔。

16. 眉斂翠 緑の蛾眉の間の額にはしわを寄せることをいう。

17. 沉沉 ](1) (水中に)沈む,水没する.【反】浮(2) (抽象的事物について)抑える,鎮める.沉不住气怒りを抑えられない.(3) 《方》休む,休息する.━ [](1) (重量が)重い,目方のある.(2) 程度が大きい,甚だしい.

薛昭蘊『浣溪紗八首 其四』

握手河橋柳似金,蜂鬚輕惹百花心,蕙風蘭思寄清琴。

意滿便同春水滿,情深還似酒盃深,楚煙湘月兩沉沉。

手を握りあったのは河橋のたもとの柳が金のように芽吹き繁る下でした。蜂はその鬚でもって、輕やかに百花の芯に惹かれ、飛び回るのです。花のかおりが風に乗って吹いて来て、そのなかの蘭のはなに思いよせると、いつのまにか清がしい琴の音に寄ってしまうのです。

あの人への思いは胸いっぱいであり、ちょうど今、川いっぱいの春の増水とおなじのようなのです,あのひとのおもい、やさしさはとても深く、だから、また、酒盃をいっぱいに何度も注いでくれることのようでした,楚の巫女と皇帝の化身である靄、カスミが漂い、舜の後を追って湘水に身を投げた娥皇と女英が月に化身している,そのふたつの思いは、やがて沉沉とおさまっていくものです。

9 6 浣溪紗八首 其四 (薛昭蘊)薛侍郎昭蘊ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-382-9-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3457

18 裊裊【嫋嫋じょうじょう】①. なよなよとして風情のあるさま。しなやかなさま。たおやかなさま。②. 音や声が細く長く続くさま。

19  (1) 投げる,ほうる抛球球を投げる.(2) 捨て去る,置き去りにする抛下妻子儿女妻子を捨て去る.投げ売りする.抛光 つや出しをする,研磨する.

20 纖 1 ほそい。こまかい。「繊維・繊細・繊繊・繊毛」2 繊維。

21 耦 二人が並んで耕す.耦合:カップリング,結合.

22 澹拂 風や波によってゆったりと動き、払うように動く。

23 嗔 怒る 嗔怪 怒って責める.

24 娟 美しい,麗しい娟秀麗しい.娟媚姿が素晴らしい.

25 縹渺 1 広くはてしないさま。「―たる雪の広野を隔てて」〈鏡花・註文帳〉2 かすかではっきりとしないさま。

12孫光憲《巻八02菩薩蠻五首其二 花冠》『花間集』354全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7042

孫光憲  菩薩蠻              其二

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。門外早鶯聲,背樓殘月明。

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。握手送人歸,半拖金縷衣。

(寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

12孫光憲《巻八02菩薩蠻五首其二 花冠》『花間集』354全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7042

 

 
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菩薩蠻 五首其一

(妃嬪も年を重ねてきて以前の若さがなくなってきて、それでも希望をもって夜を過ごす女を詠う)

月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。

仲秋の明月は明るく庭を照らすけれど、水に映るのと違って地面にかくれている、庭に出ると石砌のとこまでは閨のお香が漂ってくる。風が吹く度、門がゆれ、錠の音が響くので、開いていた門扉をはじめて閉じる。

      寒影墮高簷,鉤垂一面簾。

秋の夜が更け、高き庇の影が寒々と地に落ちる。月の形の吊金具をはずしてすべての簾を垂らす。

      碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。

閨で青い薫香が軽やかに、なよなよと立ち上がり、紅き炎が大きく揺れ、灯芯が爆けて嬉しいことと笑みをうかべる。

      即此是高唐,掩屏秋夢長。

すなわち、これこそが、きっと「高唐賦」にいう化身をしたことだろう。寝牀のまわりにたてる屏風を用意し、秋の夜は長いから、秋の夜の夢はながくつづく。

(菩薩蠻          其の一)

月華 水の如く香砌【こうせい】を籠め,金環 碎け撼【ゆ】れて 門 初めて閉す。

影を寒くして 高簷【こうえん】に墮ち,鉤は 一面に簾を垂らす。

碧煙 輕やかに 裊裊【じょうじょう】とし,紅 戰うは 燈花 笑う。

即ち 此れは 是れ「高唐」なり,屏を掩うは 秋の夢も 長し。

 

菩薩蠻 其二

(寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。

      門外早鶯聲,背樓殘月明。

門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。

      薄寒籠醉態,依舊鈆華在。

春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。

      握手送人歸,半拖金縷衣。

あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

(菩薩蠻          其の二)

花冠 頻りに 牆頭 翼を鼓し、東方 澹白にして 窓色に連なる。

門外 早に鶯声すれど、楼を背に 残月 明きらかなり。

薄寒 酔態を寵め、旧に依り 鈆華 在り。

手を握り 人 帰るを送り、半ば金縷の衣を拖く。

 

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『菩薩蠻  其二』 現代語訳と訳註

(本文)

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。

門外早鶯聲,背樓殘月明。

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。

握手送人歸,半拖金縷衣。

 

(下し文)

(菩薩蠻              其の二)

花冠 頻りに 牆頭 翼を鼓し、東方 澹白にして 窓色に連なる。

門外 早に鶯声すれど、楼を背に 残月 明きらかなり。

薄寒 酔態を寵め、旧に依り 鈆華 在り。

手を握り 人 帰るを送り、半ば金縷の衣を拖く。

 

(現代語訳)

(寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。

門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。

春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。

あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

 

(訳注)

菩薩蠻     其二

(寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

【解説】 後朝の別れを詠う。朝化粧を整える暇もなく、昨夜の化粧のまま、金刺着物を羽織らせて見送るけれど、少しでも長く寵愛を受けたいと一緒にいたいがために時間を惜しむのは、寵愛を一手に受けて、子を授かりたいというのが最大の幸せであるということであるから。。

 

『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

●△△●△○●  ○○●●○○●

○●△○○  ○○●●○

●○△??  ○●○○●

●●●○○  ●△○△△

『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

○△○●○○●  ○○△●○?●

○●●○○  ●○○●○

●○△●●  △●○△●

●●●○○  ●△○●△

 

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。

12. 花冠 美しい鶏冠。ここでは雄鶏のこと。

13. 翼 ここでは羽を羽ばたかせること。「鶏鳴狗盗」とあるように鶏が鳴くと関所を開けて通行させる、夜が明けると朝賀が始まる、鳥がはばたく音で飛いうことで急いで帰り支度をすることをいう。女は帰したくないと思っているのに鳥のはばたきに邪魔をされる。すると「東方澹白連色」東の窓が白じんで来ることで、別れを予感する女の焦りを表現する。

 

門外早鶯聲,背樓殘月明。

門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。

14. 早鶯聲 早春ではあるが、朝まだ期に鶯が鳴いて春を告げる。鶏が鳴き、すると、鶯が鳴きが啼きはじめる。鶯聲は早春を意味する。これから盛春になろうというのに別れなければいけないのか、という意味になる。

15. 残月 名残月。(20日前後から下弦月までの月をいう)夜明けの空に懸かる月。その日以降の別れを予見する月を意味する。

 

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。

春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。

16. 依旧鉛華在 昨夜の化粧がそのままに残っていること。依旧は、もとのまま、以前どおり。旧は仲睦まじくしていたころのこと。鈆華は白粉。

 

握手送人歸,半拖金縷衣。

あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

17. 半拖金縷衣 拖:(1) 引く,引きずる用子拖縄で引っ張る.把孩子拖屋子供を引きずって部屋に入れる.(2) 体の後に垂らす。身后拖着一条大子背中に長いお下げの髪を垂らしている.(3) 引き延ばす。拖日子日を延ばす.

海棠花101
 

 

 

 

 

 

 

 

孫光憲 菩薩蠻五首  【字解】

 

1.   月華 月光。

2.   水籠もり/水隠り 《「みこもり」とも》1 水中に隠れること。2 心に秘めていること。

3.   香砌 香はお香の香りが残る範囲の砌。閨の軒下の石畳、みぎり。妃嬪の樓殿、愛妾の家。

4.   金環 門扉の表面に付けられた金鋪(ノッカーの敷金)にふくませる金輪(ノッカー)。

5.   砕撼 ここでは門扉を閉じたままにしていて風に揺れて金鎧が揺れて細かな音を立てること。砕は誰も来ず静かな中で音が砕ける。撼は門扉が風に揺れる。

6.   門初閉 開いていた門戸をはじめて閉じること

7.   寒影墮高簷 作者、女性がどの位置にいてその目線はどこにあるかによってこの解釈は異なる。御殿の門が見えるところで、あるから平地、砌に立っている。したがって、月が高く庇の影が庭の地面に影を落としている。月があまりに明るいから、すべてが冷たくみえる。だから、すだれをおろそうと思ったということである。別に、高い庇の寒々とした影が地に落ちる。なお別の解釈として、寒々とした月の光が高い庇に射している、また、月光でできた寒々とした物影が高い庇の上に落ちている、と解する説もある。

8.   碧煙 ここでは薫く香の煙は情交を連想させる。

9.   裊裊 /嫋嫋 ①なよなよとして風情のあるさま。しなやかなさま。たおやかなさま。②音や声が細く長く続くさま。③風がそよそよと吹くさま。

10. 紅戰燈花笑 灯火の紅い炎が細かに揺れて灯芯がぱちぱちとする。この二句は、男女のまじりあいを連想させる。

11. 高唐 宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう。高唐の夢/巫山の夢:男女の交わり、情交のたとえ。

【2】    花冠 美しい鶏冠。ここでは雄鶏のこと。

【3】   翼 ここでは羽を羽ばたかせること。「鶏鳴狗盗」とあるように鶏が鳴くと関所を開けて通行させる、夜が明けると朝賀が始まる、鳥がはばたく音で飛いうことで急いで帰り支度をすることをいう。女は帰したくないと思っているのに鳥のはばたきに邪魔をされる。すると「東方澹白連色」東の窓が白じんで来ることで、別れを予感する女の焦りを表現する。

【4】    早鶯聲 早春ではあるが、朝まだ期に鶯が鳴いて春を告げる。鶏が鳴き、すると、鶯が鳴きが啼きはじめる。鶯聲は早春を意味する。これから盛春になろうというのに別れなければいけないのか、という意味になる。

【5】    残月 名残月。(20日前後から下弦月までの月をいう)夜明けの空に懸かる月。その日以降の別れを予見する月を意味する。

【6】    依旧鉛華在 昨夜の化粧がそのままに残っていること。依旧は、もとのまま、以前どおり。旧は仲睦まじくしていたころのこと。鈆華は白粉。

【7】    半拖金縷衣 拖:(1) 引く,引きずる用子拖縄で引っ張る.把孩子拖屋子供を引きずって部屋に入れる.(2) 体の後に垂らす。身后拖着一条大子背中に長いお下げの髪を垂らしている.(3) 引き延ばす。拖日子日を延ばす.

12孫光憲《巻七43浣溪沙九首其六》『花間集』345全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6997

孫光憲  浣溪沙九首 其六

蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。(後宮の妃賓の洗髪のあとはきっとこのような姿であろうと、春の日長に、胸元をはだけて髪を洗い終えたばかりの魅惑的な姿を讃えた詞。)

御殿の角の手すりの前で、蘭香を浸した沐浴、髪を洗い終えたばかり、春分を過ぎれば、風は暖かになり、春の日は長くなっていくから、頭を洗って陽気の中にそのままいる。それから、長い髪を頭の上で雲型にまとめてみたものの、まだ櫛を使って梳くことなどしないし、蝉の簪も付けたりしない。翡翠色の袂には胸の襟元から、白粉をしたように白い胸を、遮ることになっている、長い宝飾の簪が蘭香の香り漂う肩に落ちかかろうとしている。こんな有様を見ることができると同時に、愛おしいと覚えずにはいられない。

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孫光憲(900年-968年),字孟文,自號葆光子。陵州貴平(今屬四川仁壽縣東北)人。五代詞人。

 

出生農家,好讀書,喜抄書,至老不廢。五代後唐時,曾任陵州判官,後得梁震之薦,荊南高季興聘為掌書記。[1]歷事高季興、高從誨、高保融、高保勗、高繼沖諸王,累官至檢校秘書監兼御史大夫賜金紫。後勸高繼沖獻地納降,宋太祖聞之甚悅,授黃州刺史。在荊南期間,作《北夢瑣言》。能填詞,作有《浣溪沙》、《菩薩蠻》、《虞美人》等,陳廷焯他“詞氣甚遒,措辭亦多警練,然不及溫韋處亦在此,坐少閒逸之致”[2]《花間集》收其詞61首。

 

孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

紅梅002
 

 

 

浣溪沙九首 其一

(諸葛亮は万里橋で劉備の御征伐の船出を見送り、薛濤は、思い人を望江樓から見送った、。雁書が届くだろうか,杳杳として、茫茫としているところであるから川が流れ去るように忘れていくことになるのか、瀟湘二妃嬪、屈原、賈誼、とそこに沈んだ人の思いは、人の心に残っている)

      蓼岸風多橘柚香,江邊一望楚天長,片帆煙際閃孤光。

岸辺の蓼がしげる中を風がぬけ、橘や柚子の香りを運んでくる、大江のほとり望江樓から一望すると船の進むと、「高唐賦」の楚は、はるかとおくに、一片の帆影を浮かべて霞む果てには雲雨を呼ぶ閃光が一つきらめく。

      目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫茫,蘭紅波碧憶瀟湘。

眼を空に向け、飛び行く雁を遠くかすかなところまで追いかける、それでも、長江の流れははてしなくひろくひろがるから、雁書が届くのがみずのながれのようにながれてしまうのか、瀟湘八景の赤い蘭花、碧く波は数々の賢者を思い起こさせてくれる。

(浣溪沙九首 其の一)

蓼岸【りょうがん】風 橘柚の香多くし,江邊 一望 楚天長しい,片帆 煙際に 孤光 閃く。

目【もく】 征鴻を送れば 飛びて杳杳たり,思いは流水に隨い去りて茫茫たり,蘭は紅いに 波は碧く 瀟湘を憶う。

             

浣溪沙九首 其二

(春が来れば、行楽を楽しみにするが、今年は、どうなるのかわからない、立派な御殿に住まいをしてはいても、やるせない気持ちは晴れないのでお酒に頼ってしまう。そんな思いを詩歌を壁に書いて晴らす)

      桃杏風香簾幕閑,謝家門約花關,畫梁幽語鷰初還。

春が訪れ、桃花の香りが風に乗り、次に杏の花の香りが届けられる、それは、簾と幔幕を抜けて誰もいないこの部屋に。愛されている妾の家に、花は満開に咲いているのに門の扉は閉められたまま。いろどられた梁の上の燕は鳴き声などなく静かになったので、初めてツバメがいなくなったのを知る。

      繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒山,卻疑身是夢魂間。

夜が明けてくれば屏風を動かして一人寝の枕から酔いが残ったままで目覚め、厠に行く。春の行楽を過ごすことができるのだろうか、夢とうつつとの間を行ったり来たりの生活をしていてよいのだろうか。そうした思いを、薄絹に刺繍をほどこした樓閣の壁に、数行の詩歌を題した。

浣溪沙九首     其二

桃杏から風香し 簾幕閑なり,謝家の門 花關に約し,畫梁には幽語 鷰初めて還る。

繡閣 數行 壁に題し了り,曉屏 一たび枕し 酒醒め 山に,卻て疑う 身是とし夢魂の間に。

             

浣溪沙九首 其三

(庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

      花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。

      膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

(浣溪沙九首 其の三)

花 漸く凋疎し 風に耐えず,畫簾 地に垂れ 晚の堂 空し,階墮ち 縈蘚 愁い 紅に舞う。

膩粉 金靨子を半粘し,殘香 猶お繡薰籠に暖く,蕙心 處に無く 人と同じうす。

 

             

浣溪沙九首 其四

(春の行楽というのに日がな一日物憂げに暮らし、季節が過ぎていく、寵愛を失い、悲しみと愁いが廻って次々と生まれてくる。歳を重ねてもちょうあいのことはわすれられない訪れるものがいない妃嬪を詠う。)

      攬鏡無言淚欲流,凝情半日懶梳頭,一庭疎雨濕春愁。

鏡を手にとって見ても言葉にもならず、涙をこらえられなくて、とめどなく流れてゆこうとしている、寵愛を受けたい気持ちだけでいるものの、半日何もする気にならず髪を梳くこともしていない。寝殿前の中庭に、時折雨が降り、春というのに愁いも湿っている。

      楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌羞,淚沾魂斷軫離憂。

楊柳は繁り、春の盛り、季節を知るだけだと、やっぱりあの別れたことは傷ついて恨む、合格発表の後、杏の花の咲く庭園で、詩文で答えてくれたから恥を忍んで愛嬌をだしたのに裏切られた。なみだはとめどがなくながれきものをぬらすのでこころもきれてしまう、愁い悲しみから離れてもまた愁いと悲しみがやってくる。

              浣溪沙九首 其四

鏡を攬り 無言にして 淚 流んと欲す,情を凝らし 半日 頭を梳くを懶く,一庭に 疎雨あり 春愁に濕う。

楊柳 秖だ知るも 怨別に傷み,杏花 應信あり 嬌羞を損い,淚沾い 魂斷し 離憂を軫る。

             

浣溪沙九首 其五

(選抜され、後宮に入り、ただ待つだけの生活、さきのことはわからない)

      半踏長裾宛約行,晚簾疎處見分明,此時堪恨昧平生。

細腰の妃賓が半歩ずつ、長い裾の服を引いて、たおやかに小股であるいていく、夕暮れの簾の隙間からはっきりとみえている。ずっとここの御殿にいるだけで、この時、恨めしいいとおもう心は我慢ができない。

      早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃聲,杳無消息若為情。

燃え残る灯火に映る影に既に魂は奪われ、さらに彼女の弦の調べに愁いの耳を傾けすごした、でもそれ以上は知らない、こんな思いはどうすればよいのだろう。

(浣溪沙九首 其の五)

半ば 長く裾を踏み 宛約として行く,晚簾 疎なる處 見ること分明,此の時 恨むに 平生昧きに堪える。

早に是れ  殘燭の影に銷魂し,更聞著するを愁う  品絃の聲,杳として無く 消息 情を若為【いかん】せん。

 

浣溪沙九首       其六

(後宮の妃賓の洗髪のあとはきっとこのような姿であろうと、春の日長に、胸元をはだけて髪を洗い終えたばかりの魅惑的な姿を讃えた詞。)
           蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

御殿の角の手すりの前で、蘭香を浸した沐浴、髪を洗い終えたばかり、春分を過ぎれば、風は暖かになり、春の日は長くなっていくから、頭を洗って陽気の中にそのままいる。それから、長い髪を頭の上で雲型にまとめてみたものの、まだ櫛を使って梳くことなどしないし、蝉の簪も付けたりしない。

           翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

翡翠色の袂には胸の襟元から、白粉をしたように白い胸を、遮ることになっている、長い宝飾の簪が蘭香の香り漂う肩に落ちかかろうとしている。こんな有様を見ることができると同時に、愛おしいと覚えずにはいられない。

(浣溪沙九首 其の六)

蘭沐 初めて休む 曲檻の前きに,暖風 遲日 洗頭の天,濕雲 新らたに斂【まと】め 未だ蟬を梳かず。

翠袂 半ば將に 粉臆を遮らんとし,寶釵 長く 香肩に墜ちんと欲し,此の時 模樣 憐れむに禁ぜず。

紅梅003
             

 

『浣溪沙九首 其六』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙九首 其六

蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

 

 

(下し文)

(浣溪沙九首 其の六)

蘭沐 初めて休む 曲檻の前きに,暖風 遲日 洗頭の天,濕雲 新らたに斂【まと】め 未だ蟬を梳かず。

翠袂 半ば將に 粉臆を遮らんとし,寶釵 長く 香肩に墜ちんと欲し,此の時 模樣 憐れむに禁ぜず。

 

(現代語訳)

(後宮の妃賓の洗髪のあとはきっとこのような姿であろうと、春の日長に、胸元をはだけて髪を洗い終えたばかりの魅惑的な姿を讃えた詞。)

御殿の角の手すりの前で、蘭香を浸した沐浴、髪を洗い終えたばかり、春分を過ぎれば、風は暖かになり、春の日は長くなっていくから、頭を洗って陽気の中にそのままいる。それから、長い髪を頭の上で雲型にまとめてみたものの、まだ櫛を使って梳くことなどしないし、蝉の簪も付けたりしない。

翡翠色の袂には胸の襟元から、白粉をしたように白い胸を、遮ることになっている、長い宝飾の簪が蘭香の香り漂う肩に落ちかかろうとしている。こんな有様を見ることができると同時に、愛おしいと覚えずにはいられない。

 

(訳注)

浣溪沙九首 其六

(春の日長に、上半身をはだけて髪を洗い終えたばかりの女の魅惑的な姿を讃えた詞。)

【解説】春の日に、沐浴をし、蘭香を浸した湯水で髪を洗い、お湯から上がり、上半身をあらわにして髪を暖風遲日のなかで乾かす。綺麗、繊細で、魅力的な妃嬪を詠う。

正妻でもそれ以外でも通い婚である。休みの日に若い女の家に行って見かけた光景である。孫光憲の詩はエロ差は全くなく描き方をしていて、女性を蔑視、卑下していないのが特徴である。

 

浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

●●△○●●○  ○○●△●○△ ●△○●●○△

●●○△○●● △○○●●○○  ○○○●●○○

 

浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

○●△○○●○  ●○○●●○○ ●○○●●○○ 

●●●△△●● ●△●△●△○  ●○○●△○△

 

浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

●●●○○●● ○○△●●△△  ●○○●△○○

 

浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

●●○○●●○  △○●●●○○ ●○△●●○○

○●?○△△● ●○△△●△○  ●△○●●△○

浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

●●△○△●△  ●○△●●△○ ●○○●●○△

●●○○○●● △○△△●△○  ●○○●△○○

浣溪沙九首 其六は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蘭沐初休曲檻,暖風遲日洗頭,濕雲新斂未梳

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香,此時模樣不禁

○●○△●●○  ●△○●●○○ ●○○●●○○

●●●△○●● ●○△●●○○  ●○○●△△○

 

蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

御殿の角の手すりの前で、蘭香を浸した沐浴、髪を洗い終えたばかり、春分を過ぎれば、風は暖かになり、春の日は長くなっていくから、頭を洗って陽気の中にそのままいる。それから、長い髪を頭の上で雲型にまとめてみたものの、まだ櫛を使って梳くことなどしないし、蝉の簪も付けたりしない。

蘭沐 蘭香を浸した水で髪を洗う。 

洗頭天 髪を洗うのに良い陽気で、洗髪した後しばらく長い髪のままでそのままいることをいう。

湿雲 濡れ髪。雲は雲撃。豊かな女性の黒髪。

新斂 あらたに束ねたばかりをいう。新は〜したばかり、の意。

梳蟬 蝉の羽のように肌の透けて見える垂れた美しい髪の毛。ここでは髪の意であり、蝉の簪を意味する。

 

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

翡翠色の袂には胸の襟元から、白粉をしたように白い胸を、遮ることになっている、長い宝飾の簪が蘭香の香り漂う肩に落ちかかろうとしている。こんな有様を見ることができると同時に、愛おしいと覚えずにはいられない。

半將 髪を洗い濡れているため、襟首のラインが下がっていて胸が少し見えるという表現。

粉臆 白い白粉を付けたようにきれいな胸。臆は胸臆。

欲墜香肩 髪の毛を上に束ねた簪がぬけかかって蘭香のかおる肩に落ちそうだ。欲は今にも〜しそうだ、の意。

不禁憐 愛おしいと覚えずにはいられない。この場合の憐は可憐なさまという意味。

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孫光憲  浣溪沙九首其三

花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

(庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

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孫光憲(900年-968年),字孟文,自號葆光子。陵州貴平(今屬四川仁壽縣東北)人。五代詞人。

 

出生農家,好讀書,喜抄書,至老不廢。五代後唐時,曾任陵州判官,後得梁震之薦,荊南高季興聘為掌書記。[1]歷事高季興、高從誨、高保融、高保勗、高繼沖諸王,累官至檢校秘書監兼御史大夫賜金紫。後勸高繼沖獻地納降,宋太祖聞之甚悅,授黃州刺史。在荊南期間,作《北夢瑣言》。能填詞,作有《浣溪沙》、《菩薩蠻》、《虞美人》等,陳廷焯他“詞氣甚遒,措辭亦多警練,然不及溫韋處亦在此,坐少閒逸之致”[2]《花間集》收其詞61首。

 

孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 

 

 

浣溪沙九首 其一

(諸葛亮は万里橋で劉備の御征伐の船出を見送り、薛濤は、思い人を望江樓から見送った、。雁書が届くだろうか,杳杳として、茫茫としているところであるから川が流れ去るように忘れていくことになるのか、瀟湘二妃嬪、屈原、賈誼、とそこに沈んだ人の思いは、人の心に残っている)

      蓼岸風多橘柚香,江邊一望楚天長,片帆煙際閃孤光。

岸辺の蓼がしげる中を風がぬけ、橘や柚子の香りを運んでくる、大江のほとり望江樓から一望すると船の進むと、「高唐賦」の楚は、はるかとおくに、一片の帆影を浮かべて霞む果てには雲雨を呼ぶ閃光が一つきらめく。

      目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫茫,蘭紅波碧憶瀟湘。

眼を空に向け、飛び行く雁を遠くかすかなところまで追いかける、それでも、長江の流れははてしなくひろくひろがるから、雁書が届くのがみずのながれのようにながれてしまうのか、瀟湘八景の赤い蘭花、碧く波は数々の賢者を思い起こさせてくれる。

(浣溪沙九首 其の一)

蓼岸【りょうがん】風 橘柚の香多くし,江邊 一望 楚天長しい,片帆 煙際に 孤光 閃く。

目【もく】 征鴻を送れば 飛びて杳杳たり,思いは流水に隨い去りて茫茫たり,蘭は紅いに 波は碧く 瀟湘を憶う。

             

浣溪沙九首 其二

(春が来れば、行楽を楽しみにするが、今年は、どうなるのかわからない、立派な御殿に住まいをしてはいても、やるせない気持ちは晴れないのでお酒に頼ってしまう。そんな思いを詩歌を壁に書いて晴らす)

      桃杏風香簾幕閑,謝家門約花關,畫梁幽語鷰初還。

春が訪れ、桃花の香りが風に乗り、次に杏の花の香りが届けられる、それは、簾と幔幕を抜けて誰もいないこの部屋に。愛されている妾の家に、花は満開に咲いているのに門の扉は閉められたまま。いろどられた梁の上の燕は鳴き声などなく静かになったので、初めてツバメがいなくなったのを知る。

      繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒山,卻疑身是夢魂間。

夜が明けてくれば屏風を動かして一人寝の枕から酔いが残ったままで目覚め、厠に行く。春の行楽を過ごすことができるのだろうか、夢とうつつとの間を行ったり来たりの生活をしていてよいのだろうか。そうした思いを、薄絹に刺繍をほどこした樓閣の壁に、数行の詩歌を題した。

浣溪沙九首     其二

桃杏から風香し 簾幕閑なり,謝家の門 花關に約し,畫梁には幽語 鷰初めて還る。

繡閣 數行 壁に題し了り,曉屏 一たび枕し 酒醒め 山に,卻て疑う 身是とし夢魂の間に。

             

浣溪沙九首 其三

(庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

      花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。

      膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

(浣溪沙九首 其の三)

花 漸く凋疎し 風に耐えず,畫簾 地に垂れ 晚の堂 空し,階墮ち 縈蘚 愁い 紅に舞う。

膩粉 金靨子を半粘し,殘香 猶お繡薰籠に暖く,蕙心 處に無く 人と同じうす。

 

『浣溪沙九首其三』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙九首其三

花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

 

(下し文)

(浣溪沙九首 其の三)

花 漸く凋疎し 風に耐えず,畫簾 地に垂れ 晚の堂 空し,階墮ち 縈蘚 愁い 紅に舞う。

膩粉 金靨子を半粘し,殘香 猶お繡薰籠に暖く,蕙心 處に無く 人と同じうす。

 

 

(現代語訳)

浣溪沙九首 其三(庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。

寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

紅梅002
 

(訳注)

浣溪沙九首其三

(庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

 

浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

●●△○●●○  ○○●△●○△ ●△○●●○△

●●○△○●● △○○●●○○  ○○○●●○○

 

浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

○●△○○●○  ●○○●●○○ ●○○●●○○ 

●●●△△●● ●△●△●△○  ●○○●△○△

 

浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

●●●○○●● ○○△●●△△  ●○○●△○○

 

花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。

漸 1 長い間待ち望んでいた事態が遂に実現するさま。やっとのことで。2 苦労した結果、目標が達成できるさま。かろうじて。何とか。3 物事がしだいに進行して、ある状態になるさま。だんだん。

墮階 階に散去った花びらが落ちているさま。寵愛を失って、官位をさげられること。

縈蘚 苔が絡みつく。まといつく,絡む.気にかかる. (周りを)巡る,まつわる。逢瀬の様子を、花弁や、苔が絡みつくことで表現する。

 

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

膩粉 滑らかなおしろい。なめらかなおしろい。べにやおしろい。化粧のこと。化粧によるきめの細かい皮膚。

金靨子 金の付けぼくろ。靨:〔笑(え)窪(くぼ)の意〕 笑うと,頰にできる小さなくぼみ。 ほくろ。仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

殘香猶暖 香炉は、お香をたくことと暖房の役割が主で、ここでは、残り火でまだ温かいことを言う。逢瀬が終わって間もないことを言う。

繡薰籠 

蕙心 美人の麗しい心。

11顧夐 (改)《巻七28荷葉杯九首其七》『花間集』330全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6922

顧夐  荷葉杯九首 其七  

金鴨香濃鴛被,枕膩。小髻簇花鈿,腰如細柳臉如蓮。憐摩憐,憐摩憐。

(寵愛を受けることに喜びを持ち、妃嬪はいま最高に妖艶であり可憐であると詠う。)

鴨形のかざりのある香炉に薫く香は閨に濃く広がり、楽しみにして鴛鴦の掛け布団をととのえる、枕は髪油に光っている。夜化粧の小さく結い上げた髪をととのえ、額に花鈿飾りが美しい。柳のように細腰で美しく、柳の枝のごとくゆれ、白い頬に紅をさし、蓮の花のように妖艶である。可憐なるか、可愛いい、可愛いいですかとても可憐です。

11顧夐 (改)《巻七28荷葉杯九首其七》『花間集』330全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6922

 

 
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荷葉杯九首其一

(春には逢えると約束していたのに、花が散り落ちるように寵愛を失えばもう戻ることはない。しかし、自分の立場は認識したし、病気になっても耐えるしかないと諦める女、妃嬪を詠う)

春盡小庭花落,寂寞。

春が今終ろうとしている寝殿奥の庭の花は散りおちてしまった、ひっそりとした寂しさが漂う。花が落ちることは、寵愛を失うことは、もう元に戻らない。

凭檻斂雙眉,忍教成病憶佳期。

手摺にもたれかかり二つの眉をひそめている。こうして堪えることを教えられ、病気になろうともただあのお方との逢瀬の約束の日を楽しみに思うだけなのだ。

知摩知?知摩知?

現実を知り、此れを本当に知ったということなのか。此れでわかったということなのか本当にわかったのか。

(荷葉杯九首 其の一)

春盡く 小庭の花落つ,寂寞たり。

檻に凭【もた】れ 雙眉に斂じ,教を忍び 病を成し 佳期を憶う。

知らんや知らん?知らんや知らん?

 

荷葉杯九首其二

(いつかは寵愛を失うと覚悟はしていたが、妃嬪は愁うことしかできないと詠う)

歌發誰家筵上,寥亮。

歌う声が聞こえてくる、どこの御殿の宴筵席で歌を謡っているのか。澄んだ音色で響き渡ってくる。

別恨正悠悠,蘭釭背帳月當樓。

はっきりとお別れをしたわけではないが寵愛を失なえば恨んでばかり、まさにこころがはるか遠くに行ってしまった。御殿の閨には蘭型の燈火がともる、しかし、とばりを背にすわる、名月がこの高楼を照らす。

愁摩愁,愁摩愁。

思いが募れば愁えが増し、忘れようと思っても、やっぱり愁えているのか。また、愁えている、やっぱり愁えるのか。

(荷葉杯九首 其の二)

歌發すは 誰が家の筵の上に,寥亮。

別恨み 正に悠悠たり,蘭釭 帳を背にし 當樓に月る。

愁うや愁う,愁えんや愁う。

 

荷葉杯九首 其三

(春の行楽に美しい女たちが選ばれ、その家のボタンを自慢にして、庭先で酒宴が開かれる、都の貴公子に惚れてしまうと詠う)

弱柳好花盡拆,晴陌。

若い柳の細腰の女も選ばれ、艶やかな素敵なぼたんの花の様な女も選ばれるが、尽くした挙句、心は折られる。都大路は晴れやか。

陌上少年郎,滿身蘭麝撲人香。

都大路の貴公子の檀郎、体全身に蘭麝香の香り漂い、その香に女たちは心打たれてしまう。

狂摩狂,狂摩狂。

愛して狂っちゃいそうになるのではないか、もう狂ってしまった。もう狂ってしまったのではないか、キットどうにかなってしまった。

(荷葉杯九首 其の三)

弱【わか】い柳 好き花 拆り盡し,晴れたる陌。

陌上 少年の郎,滿身 蘭麝 人 香に撲【なげう】つ。

狂わんや狂わん,狂わんや狂わん。

 

荷葉杯九首其四

記得那時相見,膽戰。

鬢亂四肢柔,泥人無語不擡頭。

羞摩羞,羞摩羞。

(成人してすぐに後宮に入ったが、それがどんなことをいわれても寵愛を受けることに喜びを感じるようになり、逢瀬を過ごすことから離れることできないという女のこころを詠う。)

私の為に書いてくれた詩は、あの時のこと、そして、互にみつめあってから、互いの肝と肝を戦わせた。

髪をかき乱し、肢体を柔らかにして許したし、汗まみれになって疲れ果て、もう言葉にすることもできないほどになったし、もう、頭を持ち上げることもできない。

それは、愧ることか、恥でもいい、あれは、恥ることなのか、恥でもいい。

(其の四)

記 那の時 相い見るを得ん,膽戰。

鬢亂れるも 四肢柔らかなり,泥人となりて 語る無く 擡頭せざる。

羞らんや羞り,羞らんや羞る。

 

荷葉杯九首 其五

(寵愛を失っても、秋の夜、庭に出て、お越しを待ちわびる妃嬪の思いを詠う。)

夜久歌聲怨咽,殘月。

秋の夜は長く、歌声が響き届くと待つ身には、怨みがこみあげ、咽び泣く、空には名残の

月。

菊冷露微微,看看濕透縷金衣。

菊の花にうっすらと露に濡れ、冷ややかな夜がふける、居待ち月を見ていると夜露に濡れ金糸の縫い取りの衣は透けている。

歸摩歸,歸摩歸。

帰って来い、きっとここに、帰ってくる。果たして帰って来るのか、きっと帰って来る。(荷葉杯九首 其の五)

夜 久しく 歌聲 怨み咽【むせ】び,殘【なご】り月。

菊 冷やかに 露 微微たり,看看たり 縷金の衣を濕し透す。

歸らんや歸らん,歸らんや歸らん。

 

荷葉盃其六 其六

(逢瀬の時にうれしくて赤色の䇳紙に書き写し残した詩を見ては、苦い思いをしながらも、忘れることはできないと吟じてしまう妃嬪を詠う)

我憶君詩最苦,知否。

あのお方が残していった詩を見手は思い出す、それから、最も苦々しい思いにかられる。知っているのか、知らないのか。

字字盡關心,紅牋寫寄表情深。

その詩の一字一字一句一句にそんな気持ちになってしまうし、それ以外に考えられなくなる。しかも、その時はうれしくて赤色の䇳紙に書き写し、また寄せたりして心の底から愛していた。

吟摩吟,吟摩吟。

この詩を吟じるか、やっぱり吟じよう。吟じようか、やっぱり吟じよう。

(其の六)

君が詩に我が憶い 最も苦く,知るや否や。

字字 盡く關心,紅牋 寫し寄り 表情 深し。

吟じるや吟ぜん,吟じるや吟ぜん。

 

荷葉杯九首 其七

(寵愛を受けることに喜びを持ち、妃嬪はいま最高に妖艶であり可憐であると詠う。)

金鴨香濃鴛被,枕膩。

鴨形のかざりのある香炉に薫く香は閨に濃く広がり、楽しみにして鴛鴦の掛け布団をととのえる、枕は髪油に光っている。

小髻簇花鈿,腰如細柳臉如蓮。

夜化粧の小さく結い上げた髪をととのえ、額に花鈿飾りが美しい。柳のように細腰で美しく、柳の枝のごとくゆれ、白い頬に紅をさし、蓮の花のように妖艶である。

憐摩憐,憐摩憐。

可憐なるか、可愛いい、可愛いいですかとても可憐です。

(其の七)

金鴨の香 鴛被濃くし,枕 膩【てか】る。

小髻【しょうけい】花鈿に簇【むらが】り,腰は細柳の如く臉【ほほ】は蓮の如し。

憐れんや憐れむ,憐れんや憐れむ。

 

荷葉杯九首 其八

曲砌蝶飛煙暖,春半。

花發柳垂條,花如雙臉柳如腰。

嬌摩嬌,嬌摩嬌。

 

荷葉杯九首 其九

一去又乖期信,春盡。

滿院長莓苔,手挼裙帶獨徘徊。

來摩來,來摩來。

 

 

『荷葉盃其六』 現代語訳と訳註

(本文)

荷葉杯九首 其七

金鴨香濃鴛被,枕膩。

小髻簇花鈿,腰如細柳臉如蓮。

憐摩憐,憐摩憐。

(下し文)
(荷葉杯九首 其の七)

金鴨の香 鴛被濃くし,枕 膩【てか】る。

小髻【しょうけい】花鈿に簇【むらが】り,腰は細柳の如く臉【ほほ】は蓮の如し。

憐れんや憐れむ,憐れんや憐れむ。

(現代語訳)
(寵愛を受けることに喜びを持ち、妃嬪はいま最高に妖艶であり可憐であると詠う。)

鴨形のかざりのある香炉に薫く香は閨に濃く広がり、楽しみにして鴛鴦の掛け布団をととのえる、枕は髪油に光っている。

夜化粧の小さく結い上げた髪をととのえ、額に花鈿飾りが美しい。柳のように細腰で美しく、柳の枝のごとくゆれ、白い頬に紅をさし、蓮の花のように妖艶である。

可憐なるか、可愛いい、可愛いいですかとても可憐です。


(訳注)

荷葉杯九首 其七

(寵愛を受けることに喜びを持ち、妃嬪はいま最高に妖艶であり可憐であると詠う。)

女儀の魅力が一番のころ、寝室の布団に薫き込められた香の香りは濃く、用意された枕は髪油で光り、結い上げた髪に一杯に挿された髪飾り、可愛さを強調する。

男と過ごす閨でのなよなよとした柳の枝のような細腰、蓮の花のような顔、すべてが可愛いくてしかたがない。

十数歳に達した「良家の子女」は、この種の選抜をへて多数宮廷に入ったのであるが、彼女たちの中のほんの少しの者だけが幸運を得て妃嬢に列し、大多数の者は名もなき宮女のままで生涯を終えたのである。このように良家の子女を選抜するのが、宮廷女性の主要な来源であり、宮廷女性の中で少なからざる比率を占めていた。

 

『花間集』には顧夐の作が九首収められている。単調二十六字、六句二仄韻、四平韻、❷⑤⑦③③の詞形をとる。

荷葉杯九首其一

春盡小庭花,寂

凭檻斂雙,忍教成病憶佳

知摩?知摩

○●●○○●  ●●

△●●○○  ●△○●●○○

○△○ ○△○

荷葉杯九首 其二

歌發誰家筵,寥

別恨正悠,蘭釭背帳月當

愁摩,愁摩

○●○○○●  △●

●●△○○  ○○●●●△○

○△○  ○△○

荷葉杯九首 其三

弱柳好花盡,晴

陌上少年,滿身蘭麝撲人

狂摩,狂摩

●●●○●●  ○●

●●●○○  ●○○●●○○

△△△  △△△

荷葉杯九首其四

記得那時相,膽

鬢亂四肢,泥人無語不擡

羞摩,羞摩

●●△○△●  ●●

●●●○○  △○○●△○○

○△○  ○△○

荷葉杯九首 其五

夜久歌聲怨,殘

菊冷露微,看看濕透縷金

歸摩,歸摩

●●○○△△  ○●

●△●○○  △△●●●○△

○△○  ○△○

荷葉盃其六 其六

我憶君詩最,知

字字盡關,紅牋寫寄表情

吟摩,吟摩

●●○○●●  ○●

●●●○○  ○○●●●○△

△△△  △△△

荷葉杯九首 其七

金鴨香濃鴛,枕

小髻簇花,腰如細柳臉如

憐摩,憐摩
○●○○○●  △●

●●●○△  ○△●●△△△

○△○  ○△○

金鴨香濃鴛被,枕膩。

鴨形のかざりのある香炉に薫く香は閨に濃く広がり、楽しみにして鴛鴦の掛け布団をととのえる、枕は髪油に光っている。

・金鴨香濃 鴨が上に飾られた香炉に香を焚くとその煙が部屋に充満すること。

・鴛被 鴛鴦の刺繍のかけ布団。

・枕膩 枕に髪脂がついて光っていること。夜の化粧をキチン整えてベットインすること。男女の仲がうまくいっていることをあらわす語である。

 

小髻簇花鈿,腰如細柳臉如蓮。

夜化粧の小さく結い上げた髪をととのえ、額に花鈿飾りが美しい。柳のように細腰で美しく、柳の枝のごとくゆれ、白い頬に紅をさし、蓮の花のように妖艶である。

・簇花鈿 花鈿の用語解説 - 仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

・腰如細柳 女妓の美人は細腰型と肉感タイプとあり、柳は細腰の代名詞である。

・臉如蓮 蓮の花のように白い肌に頬紅を表現する。と同時に女性自身を示すこともある。

 

憐摩憐,憐摩憐。

可憐なるか、可愛いい、可愛いいですかとても可憐です。

・憐 可愛い、可憐。

・摩 疑問を表す。〜かしら。

 

 

 

 

音楽と歌舞(2)

 

永新と念奴は、共に盛唐時代の著名な宮廷歌手であった。永新の本名は許和子といい、もとは吉州永新(江西省永新県)の楽家(音楽を専業にしていた家)の娘であり、選ばれて宮廷に入った。彼女は歌が上手なばかりでなく、新しい歌を編み出すことができた。秋が深まり月が晴々と輝き、楼台、宮殿が静まりかえった時に、彼女がひと声歌えば、その声は長安の大通りに響き渡ったという。ある時、玄宗皇帝は勤政楼で大宴会を開き、数多くのアトラクションを催した。楼閣の下の観衆は数千数万に達し、その喧騒は凄まじかった。玄宗はいささか不機嫌になり、宴会を罷めて退席しょうとした。

この時、宦官の高力士が「永新を呼んで楼台上で一曲歌わせたら、きっと騒ぎは収まります」と提案した。そこで永新は髪をかき上げ袖をたくし上げ、楼台に出て歌った。歌声がひとたび響くと、はたして広場はしーんと静まり返り、あたかも誰一人いないかのようだった。彼女の歌は、「喜ぶ者がそれを聴くとますます元気づけられ、悲しい者がそれを聞くと断腸の思いに沈む」と評され、芸術的な影響力は絶大なものがあった(『楽府雑録』「歌」)。

 

念奴も歌がたいへん上手で、玄宗は彼女をひじょうに愛し、一日たりとも側を離れることを許さなかった。彼女は歌声で人を魅了したばかりでなく、身振りも人の心をうった。彼女は歌う度に観衆を見まわし、流し目を送ってうっとりさせた。歌声は雲や霞を突き抜け、鐘・太鼓・笙・竿(大型の笙)などにぎやかな音も、彼女の歌声を凌ぐことはできなかった(『開元天宝遺事』巻上)。

 

また、張紅紅という著名な歌手がいた。彼女はもともと父について大道で歌を唱って暮らしていたが、その歌声が将軍寺青の耳にとまり彼の姫妾にされた。彼女は非常に賢く、曲をすぐ覚えてしまった。ある時、韋青は一人の楽工(歌舞演奏の芸人)に曲を作らせ一遍だけ歌わせた。側にいた張紅紅は豆を置きながらメロディーとリズムを覚えて、楽工が歌い終るとすぐ一人で歌い、楽工を大いに驚かせた。彼女の芸術的才能は後に代宗の耳にも達し、宮中に召されて才人に封じられ、宮中で「記曲娘子」(曲覚えの名手)とよばれた(『楽府雑録』「歌」)。

 

教坊妓の中でも、任智方の四人の娘は、いずれも歌が上手で、それぞれの歌いぶりに特徴があった。中でも「二番目の娘は発声の仕方が柔かく物悲しく、歌が終る時いつ止んだのか分からないほど静かだった。三番目の娘は物腰が穏やかで、側で見ると歌を唱っているという意識が全くないようであった。四番目の娘は声が穏やかでしっとりしており、また透き通るように澄んでいてその声はあたかも空から降ってくるようだった」(『教坊記』「仕氏四女」、以下本書によるものは特別注記しない)。

 

劉采春と周徳華は俳優、楽工の身分に属する歌手であり、二人は母娘の関係であった。劉采春の歌声は空の雲をつき通すほど響きわたった。その歌はすべて当代の才子が書いた新詩であり、中でも羅貢曲が得意だった。周徳華は楊柳詞を歌うのが上手で、多くの名門・豪族の家の女性たちが彼女から歌を学んだ。彼女の性格は上品で世俗に媚びず、一流の作者による優れた歌曲を唱うだけで、輕佻浮薄な歌はいっさい唱わなかった(『雲渓友議』巻九、一〇)。

 

貞元年間、洛陽の金谷県に葉という姓の女性がおり、歌がじつに素晴らしかった。彼女は人の家の家妓になったことがあったが、後に長安に出た。長安の歌手たちは彼女の名声を聞くと、次々と彼女と歌合わせに来た。彼女が二戸発すると伴奏していた絃工、楽師もみな歌声に聞き惚れて演奏を忘れてしまった。この女性はまた、ある大家の子弟の家妓にされた。人柄がよかったので、人々は彼女の歌の才能を宮廷に漏さなかったということである。かくして、この芸術的な至宝は長く民間に瓜田まることができた(『文苑英華』巻八三二、沈亜之「歌者菓記」)。

11顧夐 (改)《巻七25荷葉杯九首其四》『花間集』327全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6907

顧夐  荷葉杯九首其四  

記得那時相見,膽戰。鬢亂四肢柔,泥人無語不擡頭。羞摩羞,羞摩羞。

(成人してすぐに後宮に入ったが、それがどんなことをいわれても寵愛を受けることに喜びを感じるようになり、逢瀬を過ごすことから離れることできないという女のこころを詠う。)私の為に書いてくれた詩は、あの時のこと、そして、互にみつめあってから、互いの肝と肝を戦わせた。髪をかき乱し、肢体を柔らかにして許したし、汗まみれになって疲れ果て、もう言葉にすることもできないほどになったし、もう、頭を持ち上げることもできない。それは、愧ることか、恥でもいい、あれは、恥ることなのか、恥でもいい。

11顧夐 (改)《巻七25荷葉杯九首其四》『花間集』327全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6907

 

 
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荷葉杯九首其一

(春には逢えると約束していたのに、花が散り落ちるように寵愛を失えばもう戻ることはない。しかし、自分の立場は認識したし、病気になっても耐えるしかないと諦める女、妃嬪を詠う)

春盡小庭花落,寂寞。

春が今終ろうとしている寝殿奥の庭の花は散りおちてしまった、ひっそりとした寂しさが漂う。花が落ちることは、寵愛を失うことは、もう元に戻らない。

凭檻斂雙眉,忍教成病憶佳期。

手摺にもたれかかり二つの眉をひそめている。こうして堪えることを教えられ、病気になろうともただあのお方との逢瀬の約束の日を楽しみに思うだけなのだ。

知摩知?知摩知?

現実を知り、此れを本当に知ったということなのか。此れでわかったということなのか本当にわかったのか。

(荷葉杯九首 其の一)

春盡く 小庭の花落つ,寂寞たり。

檻に凭【もた】れ 雙眉に斂じ,教を忍び 病を成し 佳期を憶う。

知らんや知らん?知らんや知らん?

 

荷葉杯九首其二

(いつかは寵愛を失うと覚悟はしていたが、妃嬪は愁うことしかできないと詠う)

歌發誰家筵上,寥亮。

歌う声が聞こえてくる、どこの御殿の宴筵席で歌を謡っているのか。澄んだ音色で響き渡ってくる。

別恨正悠悠,蘭釭背帳月當樓。

はっきりとお別れをしたわけではないが寵愛を失なえば恨んでばかり、まさにこころがはるか遠くに行ってしまった。御殿の閨には蘭型の燈火がともる、しかし、とばりを背にすわる、名月がこの高楼を照らす。

愁摩愁,愁摩愁。

思いが募れば愁えが増し、忘れようと思っても、やっぱり愁えているのか。また、愁えている、やっぱり愁えるのか。

(荷葉杯九首 其の二)

歌發すは 誰が家の筵の上に,寥亮。

別恨み 正に悠悠たり,蘭釭 帳を背にし 當樓に月る。

愁うや愁う,愁えんや愁う。

 

荷葉杯九首 其三

(春の行楽に美しい女たちが選ばれ、その家のボタンを自慢にして、庭先で酒宴が開かれる、都の貴公子に惚れてしまうと詠う)

弱柳好花盡拆,晴陌。

若い柳の細腰の女も選ばれ、艶やかな素敵なぼたんの花の様な女も選ばれるが、尽くした挙句、心は折られる。都大路は晴れやか。

陌上少年郎,滿身蘭麝撲人香。

都大路の貴公子の檀郎、体全身に蘭麝香の香り漂い、その香に女たちは心打たれてしまう。

狂摩狂,狂摩狂。

愛して狂っちゃいそうになるのではないか、もう狂ってしまった。もう狂ってしまったのではないか、キットどうにかなってしまった。

(荷葉杯九首 其の三)

弱【わか】い柳 好き花 拆り盡し,晴れたる陌。

陌上 少年の郎,滿身 蘭麝 人 香に撲【なげう】つ。

狂わんや狂わん,狂わんや狂わん。

 

荷葉杯九首其四

記得那時相見,膽戰。

鬢亂四肢柔,泥人無語不擡頭。

羞摩羞,羞摩羞。

(成人してすぐに後宮に入ったが、それがどんなことをいわれても寵愛を受けることに喜びを感じるようになり、逢瀬を過ごすことから離れることできないという女のこころを詠う。)

私の為に書いてくれた詩は、あの時のこと、そして、互にみつめあってから、互いの肝と肝を戦わせた。

髪をかき乱し、肢体を柔らかにして許したし、汗まみれになって疲れ果て、もう言葉にすることもできないほどになったし、もう、頭を持ち上げることもできない。

それは、愧ることか、恥でもいい、あれは、恥ることなのか、恥でもいい。

(其の四)

記 那の時 相い見るを得ん,膽戰。

鬢亂れるも 四肢柔らかなり,泥人となりて 語る無く 擡頭せざる。

羞らんや羞り,羞らんや羞る。

 

楊貴妃清華池002
 

『荷葉杯九首 其四』 現代語訳と訳註

(本文)

荷葉杯九首其四

記得那時相見,膽戰。

鬢亂四肢柔,泥人無語不擡頭。

羞摩羞,羞摩羞。

 

 

(下し文)

(荷葉杯九首其の四)

記 那の時 相い見るを得ん,膽戰。

鬢亂れるも 四肢柔らかなり,泥人となりて 語る無く 擡頭せざる。

羞らんや羞り,羞らんや羞る。

 

 

(現代語訳)

(成人してすぐに後宮に入ったが、それがどんなことをいわれても寵愛を受けることに喜びを感じるようになり、逢瀬を過ごすことから離れることできないという女のこころを詠う。)

私の為に書いてくれた詩は、あの時のこと、そして、互にみつめあってから、互いの肝と肝を戦わせた。

髪をかき乱し、肢体を柔らかにして許したし、汗まみれになって疲れ果て、もう言葉にすることもできないほどになったし、もう、頭を持ち上げることもできない。

それは、愧ることか、恥でもいい、あれは、恥ることなのか、恥でもいい。

 

(訳注)

荷葉杯九首其四

(成人してすぐに後宮に入ったが、それがどんなことをいわれても寵愛を受けることに喜びを感じるようになり、逢瀬を過ごすことから離れることできないという女のこころを詠う。)

 

唐以降の中国王朝における宮廷に仕える楽人や妓女たちに宮廷音楽を教習させるための機関をさす。楽曲や歌舞の習得を主な目的とするが、官妓にあたる妓女を統括する役割もあった。その後の王朝に引き継がれ、清代まで続いたが、雍正帝の時に廃止された。

 

<后妃と宮人>

十数歳に達した「良家の子女」は、この種の選抜をへて多数宮廷に入ったのであるが、彼女たちの中のほんの少しの者だけが幸運を得て妃嬢に列し、大多数の者は名もなき宮女のままで生涯を終えたのである。このように良家の子女を選抜するのが、宮廷女性の主要な来源であり、宮廷女性の中で少なからざる比率を占めていた。陳鴻は『長恨歌伝』のなかで、玄宗の時代、宮中の「良家の子は、千を以て数える」といい、辞調も『劉無双伝』の中で「後宮に選抜された宮嬢の多くは衣冠(公卿大夫)の家の子女である」と書いている。しかしながら、良家の子女の才智徳行あるものを厳格に選択するというのは、主に皇太子、諸王の妃を決める時だけであった。事実、歴代の皇帝は宮女を選別するのに、決してこれほど厳格な規定を持ってはいなかった。皇帝たちは名門の令嬢でも、貧しい家の娘でも、はては娼妓、俳優などの賎しい女たちであろうとも、ただ容姿、技芸が衆に抜きんでていれば、一様に選んで宮廷に入れたのであった。玄宗は、かつて「花鳥使」なる役人を四方に派遣して密かに美人をさがさせたが、家柄や才能、徳行などは必ずしも問題にしなかったようである。その他、唐の宮中には教坊などの役所があり、皇族の耳目を楽しませる多数の宮妓を専門に養成していた。この教坊もしばしば民間で女性を選抜した。たとえば憲宗の時、教坊は「密旨だとして良家の子女、及び衣冠の族の別宅の妓人を取り上げた」(『旧唐書』李緯伝)。宮妓を選抜するにはただ容姿、技芸を見るだけであったから、良家の出か、才智徳行がどうかは問題にしなかった。

古来、自分の青春と自由を、移り気で定かならぬ皇帝の寵愛ごときと取り換えようなどと思う女性はいくらもいなかったし、また自分の娘を世間から隔絶したそんな所に送ろうとする父母もほとんどいるわけはなかった。それで、ひとたび官女を選抜するという話があれば、朝野、貴職を問わず人々はみな恐怖におののいた。そのため、玄宗、文宗の両皇帝は官女の選抜をやめざるを得なかった。

 

『花間集』には顧夐の作が九首収められている。単調二十六字、六句二仄韻、四平韻、❷⑤⑦③③の詞形をとる。

荷葉杯九首其一

春盡小庭花,寂

凭檻斂雙,忍教成病憶佳

知摩?知摩

○●●○○●  ●●

△●●○○  ●△○●●○○

○△○ ○△○

荷葉杯九首 其二

歌發誰家筵,寥

別恨正悠,蘭釭背帳月當

愁摩,愁摩

○●○○○●  △●

●●△○○  ○○●●●△○

○△○  ○△○

荷葉杯九首 其三

弱柳好花盡,晴

陌上少年,滿身蘭麝撲人

狂摩,狂摩

●●●○●●  ○●

●●●○○  ●○○●●○○

△△△  △△△

荷葉杯九首其四

記得那時相,膽

鬢亂四肢,泥人無語不擡

羞摩,羞摩

●●△○△●  ●●

●●●○○  △○○●△○○

○△○  ○△○

溫庭筠

《巻二14 荷葉盃三首其一》 一點露珠凝冷,波影。滿池塘。綠莖紅豔兩相亂,腸斷。水風涼。

溫庭筠

《巻二15 荷葉盃三首其二》 鏡水夜來秋月,如雪。採蓮時。小娘紅粉對寒浪,惆悵。正思想。

溫庭筠

《巻二16 荷葉盃三首其三》 楚女欲歸南浦,朝雨。濕愁紅。小船搖漾入花裏,波起。隔西風。

韋莊

《巻二44 荷葉盃二首其一》 代佳人難得,傾國,花下見無期。一雙愁黛遠山眉,不忍更思惟。閑掩翠屏金鳳,殘夢,羅幕畫堂空。碧天無路信難通,惆悵舊房櫳。

韋莊

《巻二45 荷葉盃二首其二》 記得那年花下,深夜,初識謝娘時。水堂西面畫簾垂,攜手暗相期。惆悵曉鶯殘月,相別,從此隔音塵。如今俱是異人,相見更無因。

顧夐

《巻七22 荷葉杯九首其一》 春盡小庭花落,寂寞。凭檻斂雙眉,忍教成病憶佳期。知摩知?知摩知?

顧夐

《巻七23 荷葉杯九首其二》 歌發誰家筵上,寥亮。別恨正悠悠,蘭釭背帳月當樓。愁摩愁,愁摩愁。

顧夐

《巻七24 荷葉杯九首其三》 弱柳好花盡拆,晴陌。陌上少年郎,滿身蘭麝撲人香。狂摩狂,狂摩狂。

顧夐

《巻七25 荷葉杯九首其四》 記得那時相見,膽戰。鬢亂四肢柔,泥人無語不擡頭。羞摩羞,羞摩羞。

顧夐

《巻七26 荷葉杯九首其五》 夜久歌聲怨咽,殘月。菊冷露微微,看看濕透縷金衣。歸摩歸,歸摩歸。

顧夐

《巻七27 荷葉杯九首其六》 我憶君詩最苦,知否。字字盡關心,紅牋寫寄表情深。吟摩吟,吟摩吟。

顧夐

《巻七28 荷葉杯九首其七》 金鴨香濃鴛被,枕膩。小髻簇花鈿,腰如細柳臉如蓮。憐摩憐,憐摩憐。

顧夐

《巻七29 荷葉杯九首其八》 曲砌蝶飛煙暖,春半。花發柳垂條,花如雙臉柳如腰。嬌摩嬌,嬌摩嬌。

顧夐

《巻七30 荷葉杯九首其九》 一去又乖期信,春盡。滿院長莓苔,手挼裙帶獨徘徊。來摩來,來摩來。

 

 

記得 那時 相見,膽戰。

私の為に書いてくれた詩は、あの時のこと、そして、互にみつめあってから、互いの肝と肝を戦わせた。

・那時 そのとき; その時点; その時。

・膽 1 内臓器官の名。六腑の一。「胆汁・胆石・胆嚢(たんのう)/臥薪嘗胆(がしんしょうたん)2 どっしりと落ち着いた精神力。きもったま。

 

鬢亂 四肢柔,泥人 無語 不擡頭。

髪をかき乱し、肢体を柔らかにして許したし、汗まみれになって疲れ果て、もう言葉にすることもできないほどになったし、もう、頭を持ち上げることもできない。

・擡頭 ・台頭・抬頭【たいとう】 . 頭を持ち上げること。あるものの勢力が伸び,進出すること。 「新興勢力が-する」. . 上奏文などの中で,高貴の人に関した語を書く時,敬意を示すため行を改め,ほかよりも高く書くこと。

 

羞摩羞,羞摩羞。

それは、愧じることか、恥でもいい、あれは、恥ることなのか、恥でもいい。

 

 

 

音楽と歌舞 4分割(3

 

彼女たちの生活も比較的自由で、彼女たちに対する宮中の束縛も、それほど厳格ではなかった。年をとり容色が衰えると、宮中から出て家に帰りたいと申し出ることが許されており、宮人のように必ずしも深宮の中で朽ち果てねばならないというわけではなかった。『教坊記』に記されている竿木妓の范漢女大娘子、許渾の「簫煉師に贈る」という詩に出てくる内妓の簫煉師、また『楽府雑録』に記されている宣徽院(宮中の一役所)の門弟楊氏などは、みな年老いて後、宮中から退出した内人であった。張祜の「退宮の人」という詩に、「歌喉漸く退えで宮闈を出でんとし、泣いて伶官(宮中の楽官)に話せば 上 帰るを許す」とある。廖融の「退官妓」という詩に、「一旦色衰えて故里に帰るも、月明 猶お夢に梁州(曲名)を按く」とあるが、これらはいずれも内人が年老いて後、宮中から退いたことを述べているのである。宮妓が宮中から出た後の境遇は、おしなべてそれほど良いというわけでもなかったが、宮人に比べれば概して自由の身であった。以上によって、唐朝の宮廷は宮妓を芸人と見なして待遇し、宮人のような賎民身分とは区別していたこと、宮妓たちの待遇はまだ比較的良かったことが分かる。

11顧夐 (改)《巻六46甘州子五首其四》『花間集』297全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6757

顧夐  甘州子五首其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

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甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

甘州子五首 其二

(清々しい夜がくるといつも寵愛を受けた、どんなに素晴らしく過ごしても心配で仕方なかったのが、現実になり、一年に一度の河を渡ってくることもなくなってしまった妃賓を詠う。)

每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。

清々しい夜がくるといつもお逢いできた、それにともなって、素晴らしい夜明けを迎えた。それでも、将来のことが心配して遙か先を眺めたり、立ち直れないほど深く心を傷めたりした。

雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。

天の雲が迷えば、お慕いする人とは天の川の水に隔てられてしまう。鳳凰の刺繍の敷物の牀の上は寂寞としてさびしい限り。

山枕上,幾點淚痕新。

いつものように牀の枕に横になる、はらはらと落ちた涙の模様ができる、そして今宵もまた新しい模様が加わる。

(甘州子五首 其の二)

逢う每に 清夜と良晨【りょうしん】となり,悵望すること多く,神を傷ましむに足りたり。

雲 迷えば 水 隔つもの 意中の人も,寂寞【せきばく】たり 繡の羅茵【らいん】には。

山 枕の上,幾ばくの點【てん】淚痕【るいこん】新たにせん。

 

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。

綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。

山枕上,長是怯晨鐘。

(劉郎・阮郎といわれるものは仙郷にゆき、夢のようなひと時をすごす、その様子を詠う。)

かつて劉郎とか、阮郎のようにすごし、仙界に訪れた。仙郷の三洞の奥深い所に案内され、この時出逢ったのである

綵絹の縁取りの筵の敷物の上で宴をして終わった後には、鳳凰の縫い取りのある布団の中に並んで入る。打ち解けた甘州子の楽曲が流れる中、奇麗な顔立ちを見続ける。

女は横になり、ふたり枕をならべる、夜長のこんな時間を過ごしていると朝を告げる鐘の音が聞こえてこないかと怯える。

(甘州子五首 其の三)

曾て劉阮の如く仙を訪ねた蹤あり,洞を深くし客あり,此の時逢う。

綺筵 散後 繡衾 同じゅうし,曲を款めて韶を見て容く。

山 枕の上,是を長くして 晨鐘に怯る。

 

甘州子五首其四

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

 

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

其五

紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。

小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。

山枕上,燈背臉波橫。

 

 

『甘州子五首其四』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首其四

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

山枕上,翠鈿鎮眉心。

 

(下し文)

(甘州子五首其の四)

露桃 花の裏 小樓深くして,玉盞【ぎょくさん】を持ち,瑤琴を聽く。

醉うて青瑣に歸り 鴛衾に入り,月色 衣襟を照らす。

山 枕上し,翠鈿 眉心を鎮う。

 

 

(現代語訳)

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

 

(訳注)

甘州子五首其四

(一芸に秀でたものが集まる桃花宴で、甘州子を聞き、月が上にあるうちに、酔いつぶれる前に閨に入ってまじりあうことを詠う)

【解説】 桃花の時節、男女の逢瀬を詠う。「小楼 深く」「青瑣に歸り」の語は、二人の出会いが秘められたものであることを暗示し、酔って女の閏に帰った後の静かな情景描写は、酔う前に布団に入り込み、「翠鈿鎮眉心」と合体することを表す。

甘州子は西域から花街に来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

山枕上,私語口脂

●○○●●○○  △●● ●○○ 

△○○●●○△ ○●●○○

○△● ○●●○○

 

甘州子五首 其二

每逢清夜與良,多悵望,足傷

雲迷水隔意中,寂寞繡羅

山枕,幾點淚痕

●○○●△○○  ○●△ ●△○

○○●●●△○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其三

曾如劉阮訪仙,深洞客,此時

綺筵散後繡衾,款曲見韶

山枕上,長是怯晨

○△○△●○○  △△● ●○○

●○●●●○○ ●●●○○

○△● △●●○○

 

甘州子五首 其四

露桃花裏小樓,持玉盞,聽瑤

醉歸青瑣入鴛,月色照衣

山枕上,翠鈿鎮眉

●○○●●○△  ○●● △○○

●○○●●○○ ●●●△○

○△● ●△●○○

 

露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。

露桃の花が咲く林に小道があり奥深き所に小さな高殿があり、そこでは玉の杯を手にして、玉を用いた装の琴で甘州子の調べを聴く。

○露桃 露井の傍らに植えられた桃。露井は屋根なしの井戸。・桃花:「桃李不言、下自成蹊。」桃や李は口をきいて人を招くことはしないが、良い花や実があるので人々が争って来て、結果として自然に小道ができる。

○瑤琴 玉を飾った琴。ここは琴の音で「甘州子」を意識させる。いた琴。 南朝宋照《之七》:「明鏡塵匣中,瑶琴生網

 

醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。

酔って帰り、靑扉を閉め、閏の鴛鴦模様の掛け布団に入る。月は真上にあり妃嬪の襟元照らしている。

○青瑣 青く塗られ連鎖模様の彫刻が施された扉。青い扉は東の扉であることは西の閨を連想させる。

 

山枕上,翠鈿鎮眉心。

女は横になり、ふたり枕をならべる、緑色の花鈿の化粧した妃嬪と眉もこころも合体する。

○鎮眉心 上から押さえる。男の眉と女の眉を重ね、心を重ね合わすこと。

11顧夐 (改)《巻六43甘州子五首其一》『花間集』294全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6742

顧夐  甘州子五首 其一  

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。山枕上,私語口脂香。

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

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花間集 顧夐 巻六 甘州子五首

巻六43甘州子五首其一  一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。山枕上,私語口脂香。

巻六44甘州子五首其二  每逢清夜與良晨,多悵望,足傷神。雲迷水隔意中人,寂寞繡羅茵。山枕上,幾點淚痕新。

巻六45甘州子五首其三  曾如劉阮訪仙蹤,深洞客,此時逢。綺筵散後繡衾同,款曲見韶容。山枕上,長是怯晨鐘。

巻六46甘州子五首其四  露桃花裏小樓深,持玉盞,聽瑤琴。醉歸青瑣入鴛衾,月色照衣襟。山枕上,翠鈿鎮眉心。

巻六47甘州子五首其五  紅鑪深夜醉調笙,敲拍處,玉纖輕。小屏古畫岸低平,煙月滿閑庭。山枕上,燈背臉波橫。

 

 

甘州子五首 其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

 

『甘州子五首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

山枕上,私語口脂香。

 

(下し文)

(甘州子五首 其の一)

一爐の龍麝【りょうじゃ】錦帷【きんい】の旁ら,屏 掩て映し,燭 熒煌【けいこう】たり。

禁樓の刁斗【ちょうと】 初めて長きを喜び,羅薦【らせん】繡りの鴛鴦あり。

山 枕の上に,私語 口脂の香。

 

(現代語訳)

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

 

(訳注)

甘州子五首其一

(西域地方から来た娘が初めて寵愛をうける、龍涎香と麝香の香りが閨にひろがり、秋の夜長を過ごすのをうたう。)

長い夜の共寝の喜びを詠う。末尾、愛しの女のささやく口許から口紅の香りが漂うという表現、夜の濃密な男女の愛の姿を描き出している。

甘州子は西域から来た娘をいう。 唐の長安は当時世界最大の都市で、国際交流都市であった。そこには青い目の娘がいた。特にペルシャ系、トルコ系の美女が詩に登場している。雅楽に「甘州子」がある。中国の雅楽は,〈雅正の楽〉の意で俗楽に対立し,儒教の礼楽思想に基づいて成立,発展したために狭義には天地宗廟の祭祀楽を意味するが,広義には国家,宮廷の儀式や宴饗の楽も含める。狭義の雅楽は古来の雅楽器を用い,堂上登歌(どうじようとうか),堂下楽懸(どうかがくけん)の2種の楽を奏し,八佾(はちいつ)の舞を舞うという一定の形式を有する。

甘州(かんしゅう)は中国にかつて存在した州。現在の中華人民共和国甘粛省張掖市に比定される。南北朝時代には西魏により西涼州が設置され、553年(廃帝3年)に甘州と改称された。その後、隋代は、隋朝が成立すると当初は甘州が設置され27県を管轄した。607年(大業3年)には郡制施行に伴い武威郡と改称された。

唐の教坊の曲名。『花問集』には顧夐の五首のみ所収。単調三十三字、七句五平韻で、⑦3③⑦⑤3⑤の詞形をとる。

甘州子五首 其一

一爐龍麝錦帷,屏掩映,燭熒

●○○●●○○  △●● ●○○ 

禁樓刁斗喜初,羅薦繡鴛

△○○●●○△ ○●●○○

山枕上,私語口脂

○△● ○●●○○

 

一爐龍麝錦帷旁,屏掩映,燭熒煌。

香炉より龍涎香と麝香の二つの香が一筋になって立ち上り、錦の帳の傍ら、屏風に照り映えて浮びあがり、招かれた閨に灯火きらめきあかるい。

龍麝 龍涎香と麝香。龍涎は鯨の内分泌物が固まってできた動物性の香料。高貴な香料で大食国(サラセン国)の近海から採れる。麝香は麝香鹿から採れる香料。なお龍を龍脳香と解する説もある。

掩映 屏風全体を掩い映える。

熒煌 きらきらする、輝く。

 

禁樓刁斗喜初長,羅薦繡鴛鴦。

宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴音が、今、初更の時を告げる。一緒に過ごす夜はまだこれからで長いから、嬉しくおもう。ベッドのうえには薄絹の鴛駕の縫い取り模様の敷物の上にまねかれる、

禁楼刁斗 宮中で時刻を知らせるためにならせる鈴。刁斗は鈴。

喜初長 夜の最初の時刻の知らせがあったばかりなのに、一緒にいる夜が長いのが嬉しいという意。

羅薦 うす絹の床敷。

 

山枕上,私語口脂香。

女は横になり、ふたり枕をならべる、耳元にささやく時に口紅の香がする。

山枕上 女性が横たわることを山という表現をする。

10和凝 (改)《巻六17臨江仙二首其二》『花間集』268全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6612

和凝  臨江仙二首 其二  

披袍窣地紅宮錦,鶯語時囀輕音。碧羅冠子穩犀簪,鳳皇雙颭步搖金。

肌骨細勻紅玉軟,臉波微送春心。嬌羞不肯入鴛衾,蘭膏光裏兩情深。

(呉に送られた西施は心に秘めて閨に入り、春を迎えて晴れやかな気持ちで身をゆだねのを詠う。)

暖かい綿入れの服を身に着けている衣の下から風が吹き上げ、紅い宮錦をまきあげる、鶯が春を告げる朝にときとして囀ってくれる声が軽やかに聞こえてくる。みどりの薄絹の上掛け布で、しとやかに象牙の簪を付けて、顔を隠す。金細工の鳳凰は歩くに従い雌雄そろって揺れる。しなやかで、ほっそりとしたからだ、きめこまかい肌がつやつやして美しい。それにどうしたのか顔に表情を少し変えて、春を迎えて晴れやかな気持ちを微笑に伝えて、贈ってくる。なまめかしさと恥じらいをみせていて、閨の布団にあえて入ろうとはしない。部屋には蘭膏の香りが広がり、燈火の内にふたりのこころは深くなっていく。

10和凝 (改)《巻六17臨江仙二首其二》『花間集』268全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6612

 

 
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10和凝 (改)《巻六14小重山二首其一》『花間集』265全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6597

和凝《小重山二首其一》

春入神京萬木芳,禁林鶯語滑,蝶飛狂。曉花擎露妬啼粧,紅日永,風和百花香。

煙鏁柳絲長,御溝澄碧水,轉池塘。時時微雨洗風光,天衢遠,到處引笙篁。

(大明宮を中心に南の離宮に通じる夾城、北は長安城より広い禁苑を有し、天使の過ごすところには、それぞれに初心な妃嬪が配置されていることを詠う。)

天子のお住まいの都に春景色にかわり、ここのすべて木々は萌えて香りひろがる。後宮の奥に広がる御苑に春を告げる鶯声が滑らかにひろがる。花から花へ蝶は飛び、ひらひら狂い飛び交う。初心【うぶ】に見える涙顔の化粧を施して、曉花の朝露をささげて、麗らかな春の日は早く明けそして日ごとに長くなる、風が吹いてきて、花々の匂いを届けてくれて和ませてくれる。春の夕靄が漂うと青柳の長いゆれる枝を隠してしまう、お堀の水は春水で嵩をたかく、淥水一層青く澄んでいる、そして太掖池に流れ入り堤をびっしり春の草が生えている。一時ふった春雨がまた降り、花を散り落として春の景色を洗い流してしまうけれど、天使の夾城はるか遠くまで続き、季節が変わっても花の苑に向かう、そうして《竹枝子曲》の笙歌を吹奏するのである。

10和凝 (改)《巻六14小重山二首其一》『花間集』265全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6597

 

 
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10 和學士凝二十首

 和凝898955)字は成績、郭州須昌(山東省東平県)の人。幼少のころから聡明で、学問を好み、一読した書はみなその大義に達していた。十七歳で明経に挙げられ、十九歳で進士に及第した。はじめ後梁に仕えて地方官をつとめたが、つづいて後唐に仕えて、天成年間(926929)に殿中侍御史を拝し、礼部員外即を経て主客員外郎、知制許に改められ、ついで翰林に入って学士となった。また後晋に仕えて、天福五年(940) に中書侍郎同中書門下平車掌(宰相)を拝命した。ついでまた後漢に仕えて、太子大伴を拝し、魯国公に封ぜられた。後周の顕徳二年(955)五十八歳で卒した。のち侍中を贈与された。外見をつくろうことが好きで、平生、乗物や衣服を美しく装飾してりっぱなようすをしていた。また、後進のものを世話するのが好きで、賢不肖にかかわらず、虚心をもってその仕進の道を開きみちびいたので、たいそう評判がよかったという。

文章をつくるにはその分量の多いことが得意であった。文集は百余巻あり、かつて自ら板に訝って、数百状を校印し、人に分かち与えた。短歌艶曲に長じ、「由子相公」というよび名がつけられていた。かれの艶詞をあつめたものに香密集があり、宰相の名を避けて韓樫の名に託してあったというが、今日伝わる韓促の香密集(香散薬)は和顔の作ではないことはすでに明の毛管などがその尤もであることを弁じている(五唐人集)。著述に演論集三十巻、群芸集五十巻、紅薬編五巻(宋史芸文志)があったといぅが、今伝わらない。

かれの詩集に紅葉稿一巻あり、百余首を収めているといぅが(歴代詩余、竜沐勘著唐宋名家詩選に紹介した宋大字本)、この本も明らかではない。紅葉稿は紅薬編のことで、これは制語に関する著述であるといぅ説もある (胡透、詞選)。かれの詞は花間集に二十首収められている。王国経の輯本には二十九首を収めている。

* 旧五代史巻一二七 新五代史巻五六 北夢項言巻パ以歌詞自娯粂 歴代詩余巻一〇二詞人姓氏 全唐詩巻三二 紅葉稿詞一巻 王国稚韓、唐五代二十一家詞輯所収

 

「花間集」和學士凝二十首

巻六14小重山二首其一  春入神京萬木芳,禁林鶯語滑,蝶飛狂。曉花擎露妬啼粧,紅日永,風和百花香。煙鏁柳絲長,御溝澄碧水,轉池塘。時時微雨洗風光,天衢遠,到處引笙篁。

巻六15小重山二首其二  正是神京爛熳時,羣仙初折得,郄詵枝。烏犀白紵最相宜,精神出,御陌袖鞭垂。柳色展愁眉,管絃分響亮,探花期。光陰占斷曲江池,新牓上,名姓徹丹墀。

巻六16臨江仙二首其一  海棠香老春江晚,小樓霧縠濛。翠鬟初出繡簾中,麝煙鸞珮蘋風。碾玉釵搖鸂鶒戰,雪肌雲鬢將融。含情遙指碧波東,越王臺殿蓼花紅。

巻六17臨江仙二首其二  披袍窣地紅宮錦,鶯語時囀輕音。碧羅冠子穩犀簪,鳳皇雙颭步搖金。肌骨細勻紅玉軟,臉波微送春心。嬌羞不肯入鴛衾,蘭膏光裏兩情深。

巻六18菩薩蠻一首  越梅半拆輕寒裏,冰清澹薄籠藍水。暖覺杏梢紅,遊絲狂惹風。閑堦莎徑碧,遠夢猶堪惜。離恨又迎春,相思難重陳。

巻六19山花子二首其一  鶯錦蟬縠馥麝臍,輕裾花早曉烟迷。鸂鶒戰金紅掌墜,翠雲低。星靨笑隈霞臉畔,蹙金開襜襯銀泥。春思半和芳草嫩,碧萋萋。

巻六20山花子二首其二  銀字笙寒調正長,水紋簟冷畫屏涼。玉腕重金扼臂,澹梳粧。幾度試香纖手暖,一迴嘗酒絳脣光。佯弄紅絲蠅拂子,打檀郎。

巻六21河滿子二首其一  正是破瓜年幾,含情慣得人饒。桃李精神鸚鵡舌,可堪虛度良宵。卻愛藍羅裙子,羨他長束纖腰。

巻六22河滿子二首其二  寫得魚牋無限,其如花鏁春輝。目斷巫山雲雨,空教殘夢依依。卻愛熏香小鴨,羨他長在屏幃。

巻六23薄命女一首  天欲曉,宮漏穿花聲繚繞。牎裏星光少,冷霞寒侵帳額,殘月光沉樹杪。夢斷錦幃空悄悄,強起愁眉小。

巻六24望梅花一首  春草全無消息,臈雪猶餘蹤跡。越嶺寒枝香自拆,冷豔奇芳堪惜。何事壽陽無處覓,吹入誰家橫笛。

巻六25天仙子二首其一  柳色披衫金縷鳳,纖手輕拈紅豆弄,翠蛾雙斂正含情。桃花洞,瑤臺夢,一片春愁誰與共。

巻六26天仙子二首其二  洞口春紅飛蔌蔌,仙子含愁眉黛綠。阮郎何事不歸來,懶燒金,慵篆玉。流水桃花空斷續。

巻六27春光好二首其一  紗暖,畫屏閑,嚲雲鬟。睡起四肢無力,半春間。玉指剪裁羅勝,金盤點綴蘇山。窺宋深心無限事,小眉彎。

巻六28春光好二首其二  蘋葉軟,杏花明,畫舡輕。雙浴鴛鴦出淥汀,棹歌聲。春水無風無浪,春天半雨半晴。紅粉相隨南浦晚,幾含情。

巻六29採桑子一首  蝤蠐領上訶梨子,繡帶雙垂,椒閑時,競學樗蒲賭荔枝。叢頭鞋子紅編細,裙窣金絲。無事嚬眉,春思飜教阿母疑。

巻六30柳枝三首其一  軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

巻六31柳枝三首其二  瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

巻六32柳枝三首其三  鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

巻六33漁父一首   白芷汀寒立鷺鷥,蘋風輕剪浪花時。烟冪冪,日遲遲。香引芙蓉惹釣絲。

 

 

小重山二首 其一

(大明宮を中心に南の離宮に通じる夾城、北は長安城より広い禁苑を有し、天使の過ごすところには、それぞれに初心な妃嬪が配置されていることを詠う。)

春入神京萬木芳,禁林鶯語滑,蝶飛狂。

天子のお住まいの都に春景色にかわり、ここのすべて木々は萌えて香りひろがる。後宮の奥に広がる御苑に春を告げる鶯声が滑らかにひろがる。花から花へ蝶は飛び、ひらひら狂い飛び交う。

曉花擎露妬啼粧,紅日永,風和百花香。

初心【うぶ】に見える涙顔の化粧を施して、曉花の朝露をささげて、麗らかな春の日は早く明けそして日ごとに長くなる、風が吹いてきて、花々の匂いを届けてくれて和ませてくれる。

煙鏁柳絲長,御溝澄碧水,轉池塘。

春の夕靄が漂うと青柳の長いゆれる枝を隠してしまう、お堀の水は春水で嵩をたかく、淥水一層青く澄んでいる、そして太掖池に流れ入り堤をびっしり春の草が生えている

時時微雨洗風光,天衢遠,到處引笙篁。

一時ふった春雨がまた降り、花を散り落として春の景色を洗い流してしまうけれど、天使の夾城はるか遠くまで続き、季節が変わっても花の苑に向かう、そうして《竹枝子曲》の笙歌を吹奏するのである。

(小重山二首 其の一)

春神京に入り 萬木 芳し,禁林 鶯語滑かなり,蝶 飛狂す。

曉花 擎露を【ささ】げて啼粧【ていしょう】を妬く,紅日 永く,風 百花と和【とも】に香る。

煙 柳絲の長きを鏁【とざ】し,御溝【ぎょこう】碧水 澄み,池塘に轉ず。

時時 微雨 風光を洗う,天衢【てんく】遠く,到る處 笙篁【しょうこう】を引く。

 

小重山二首 其二

正是神京爛熳時,羣仙初折得,郄詵枝。

烏犀白紵最相宜,精神出,御陌袖鞭垂。

柳色展愁眉,管絃分響亮,探花期。

光陰占斷曲江池,新牓上,名姓徹丹墀。

 

唐長安城 都計画図00
 

『小重山二首 其一』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

小重山二首 其一

春入神京萬木芳,禁林鶯語滑,蝶飛狂。

曉花擎露妬啼粧,紅日永,風和百花香。

煙鏁柳絲長,御溝澄碧水,轉池塘。

時時微雨洗風光,天衢遠,到處引笙篁。

(下し文)
(小重山二首 其の一)

春神京に入り 萬木 芳し,禁林 鶯語滑かなり,蝶 飛狂す。

曉花 擎露を【ささ】げて啼粧【ていしょう】を妬く,紅日 永く,風 百花と和【とも】に香る。

煙 柳絲の長きを鏁【とざ】し,御溝【ぎょこう】碧水 澄み,池塘に轉ず。

時時 微雨 風光を洗う,天衢【てんく】遠く,到る處 笙篁【しょうこう】を引く。

(現代語訳)
(大明宮を中心に南の離宮に通じる夾城、北は長安城より広い禁苑を有し、天使の過ごすところには、それぞれに初心な妃嬪が配置されていることを詠う。)

天子のお住まいの都に春景色にかわり、ここのすべて木々は萌えて香りひろがる。後宮の奥に広がる御苑に春を告げる鶯声が滑らかにひろがる。花から花へ蝶は飛び、ひらひら狂い飛び交う。

初心【うぶ】に見える涙顔の化粧を施して、曉花の朝露をささげて、麗らかな春の日は早く明けそして日ごとに長くなる、風が吹いてきて、花々の匂いを届けてくれて和ませてくれる。

春の夕靄が漂うと青柳の長いゆれる枝を隠してしまう、お堀の水は春水で嵩をたかく、淥水一層青く澄んでいる、そして太掖池に流れ入り堤をびっしり春の草が生えている

一時ふった春雨がまた降り、花を散り落として春の景色を洗い流してしまうけれど、天使の夾城はるか遠くまで続き、季節が変わっても花の苑に向かう、そうして《竹枝子曲》の笙歌を吹奏するのである。



(訳注)

小重山二首 其一

(大明宮を中心に南の離宮に通じる夾城、北は長安城より広い禁苑を有し、天使の過ごすところには、それぞれに初心な妃嬪が配置されていることを詠う。)

【解説】 都の春景色を讃えた詞。前段は、嗅覚、聴覚、視覚を動員して大明宮の春の景の中、天使と過ごす喜びの時を過ごすが、同時に他の多くの妃賓にとっては、一人で寂しく過ごすことを意味する。後段は、春景色の移り変わりは、それぞれ異なった御苑があり、それを結ぶ専用道路があって、順にこれを愛でる、一年中行楽にでかけることができる模様を描く。前段の 「曉花 擎露を【ささ】げて啼粧【ていしょう】を妬く」の句は、夜明けの花が、男と夜を共に過ごしたように露に濡れている。その花に嫉妬してしまうと、朝露に濡れて咲いているさまを述べ、天使の寵愛に会いそのうれしさ表現を強調したものである。この詩を単なる抒情詩としてとらえることと、この解説のような意味を理解しなくては、この詩の深みはわからない。当時の倫理観、生活様式、その中で詞はできていることを理解されたい。小重山は後宮の恋愛事情を詠ったものであること、酒宴の席で、高級官僚のお遊びとしてうたわれたものであること、中国でも日本でも、酒宴の席では、卑猥と表裏一体な出来事をいかにきれいに歌い上げるかというお遊びの歌なのである。教坊曲とはそうしたものである。小重山とは女性が寝牀に横に臥せ、そのシルエットが、小山であること、それが屏風の画とかなって連山となるということからいうのである。

 

和凝(898955)、字を成績と言い、鄆州の須昌(今の山東省東平の西北)の人。彼は幼い時から聡明で、早くから書物を学び、一読すれば常に大義に通じた。梁の義成軍節度使賀瓌に招かれて従事となったが、賀瓌が唐の荘宗との戦いに敗れると、彼一人が賀瓌に従った。賀瓌は和凝に対して、自分に従うのをやめて己の道を求めるように勧めたが、和凝は「男子たるもの、人の知遇を得ながら危難の際に恩に報いないのは、本意ではない」と言い、行動をともにし、追っ手を射倒して、賀瓌の命を救った。そこで、賀瓌は自分の娘を和凝に娶らせ、「和凝は将来重位に就くであろぅから、謹んで仕えるように」と子供らに諭した。そのために、和凝の名は一時に轟いた。彼は、梁、唐、晋、漢、周の五朝に仕え、多くの後進を導いたので、人々から広く慕われたと言う。和凝は若い時に好んで艶詞を作ったが、晋の宰相になると詞を回収して焼き捨てさせた。しかし、艶詞のために名を汚すことになり、契丹は晋に入朝すると、彼を曲子相公と呼んだと言う。和凝の詞は二十七首が伝わり、『花間集』 には二十首の詞が収められている。後周の顕徳二年(955)五十八歳で没した。

【構成】『花間集』には和凝の作が二首収められている。

小重山二首 其一は双調五十八字、前段三十宇六句四平韻、後段二十八字六句四平韻で、⑦5③⑦3⑤/⑤5③⑦3⑤の詞形をとる。

春入神京萬木,禁林鶯語滑,蝶飛。 曉花擎露妬啼,紅日永,風和百花

煙鏁柳絲,御溝澄碧水,轉池。   時時微雨洗風,天衢遠,到處引笙

○●○○●●○  △○○●● ●○△  ●○○●●○○ ○●●  △△●○○

○?●○△  ●○○●● ●○○    ○○○●●△△ ○○●  ●●●○○

原型となった韋荘の作構成は以下の通り。

双調五十八字、前段三十字六句四平韻、後段二十八字六句四平韻で、⑦5③⑦3⑤/⑤5③⑦3⑤の詞形をとる。

一閉昭陽春又、夜寒宮漏永、夢君恩。 臥思陳事暗消魂、羅衣濕、紅袂有啼

歌吹隔重閽、繞庭芳草綠、倚長門。   萬般惆悵向誰、凝情立、宮殿欲黃昏。

。 

。   

 

春入神京萬木芳,禁林鶯語滑,蝶飛狂。

天子のお住まいの都に春景色にかわり、ここのすべて木々は萌えて香りひろがる。後宮の奥に広がる御苑に春を告げる鶯声が滑らかにひろがる。花から花へ蝶は飛び、ひらひら狂い飛び交う。

○神京 神は天子を示す、天子のお住まいの都長安、大明宮。

○禁林 御苑の木立。図に見る様に大明宮は東側から北側広大な禁苑にかこまれているが、ここではこの中にある、梨園、梅園、葡萄園、蚕壇亭、望春亭と妃嬪、妓優の関連施設が点在していたことを言う。ここの春景色、妃嬪妓優らとの春の行楽をしさするものである。したがって、ここでは蝶は天子であり、後宮の妃嬪、妓優、宮女の花に飛び回ることを示している。
興慶宮の位置関係00
長安城図 作図00
 

9欧陽烱《巻六11賀明朝二首 其二》『花間集』262全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6582

欧陽烱  賀明朝二首 其二   

憶昔花間相見後,只憑纖手,暗紅豆。人前不解,巧傳心事。別來依舊,辜負春晝。

碧羅衣上蹙金繡,睹對對鴛鴦,空裛淚痕透。想韶顏非久,終是為伊,只恁瘦。

(高貴なお方は若い細身の音楽の上手い女を好むもので、その春の行楽の情愛の有様を詠う)

昔のこと、満開の花に囲まれた中で初めて知り合った、それは後につづいた。ただ、この若くてか細いこの手にたよって、押し黙ってその人に気付いてもらうために紅小豆をなげた。

人の前では知らないそぶりをし、心の中で寵愛を受けたいと思う気持ちをうまく伝える一番良い方法である。

春の行楽で明るい日差しの中で恥ずかしさも忘れてであい、そうして愛し合い、そうして別れたが能くその時の事を思い出す。

緑色の薄絹の着物の金の刺繍の裾がちぢまり、体を開いく、そしてツガイになり、鴛鴦のように一体となって、そんな思いを胸に包むほどに空しくなり、涙が流れてかわくことがない。

どんなに音楽の優れていて若く美しい妃嬪であってもいつまでもそれを保てることはない。結局このことが問題で、若くて美しい時に限るということで、ただ、こんな調子で選ばれるから食べないで、こっそり細身の女になろうとする。

9欧陽烱《巻六11賀明朝二首 其二》『花間集』262全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6582

 

 
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(改訂版Ver.2.1

賀明朝二首 其一

(乙女のころ寵愛を受け始めたし、「結同心」をして愛を確かめた。しかし。寵愛を失い再び愛を確かめることはなかった。妃嬪を詠う。)

憶昔花間初識面,紅袖半遮粧臉。

昔を思いだして、満開の花に囲まれた中で初めて知り合った。その時、きちんと化粧をした顔を恥かしそうに紅い袖で半ば隠していた。

輕轉石榴裙帶,故將纖纖玉指,撚雙鳳金線。

石榴色のスカートを軽く揺らして、帯を緩やかにしめた。ことさらに白いほっそりとした指をみせて示し、つぎに、密かにスカートの鳳風の金糸を「結同心」によじってつけた。

碧梧桐鏁深深院,誰料得,兩情何日教繾綣。

仲睦まじい鳳凰の住まいであるみどりの梧桐の葉の茂った奥の奥、深く閉ざされた楼閣の奥庭に、いったい誰に推し量ることができよう、二人の恋が実っていたはずなのにまたいつの日結ばれるのか。

羨春來雙鷰,飛到玉樓,朝暮相見。

羨ましいとおもうのは、春がくれば番の燕は子作るものだし、あの輝くような高楼館にすんでいるところへ飛んでゆくなら、朝に、夕べにたがいに会うことができるというものだ。

(賀明朝二首 其の一)

昔を憶う 花間に 初め面を識りしおり,紅袖 半ば粧臉【しょうけん】遮【さえぎ】る。

輕やかに石榴の裙帶を轉【めぐら】し,故に纖纖【せんせん】たる玉指を將て,【ひそ】かに雙鳳の金線を撚【よ】りしを

碧の梧桐 深深たる院を鏁【とざ】し,誰か料【はか】り得ん,兩情 何れの日にか繾綣【けんけん】たら教【しめ】ん。

春 雙鷰來たるを羨【うらや】む,玉樓に飛び到り,朝に暮に 相い見る。

 

賀明朝二首 其二

(高貴なお方は若い細身の音楽の上手い女を好むもので、その春の行楽の情愛の有様を詠う)

憶昔花間相見後,只憑纖手,暗紅豆。

昔のこと、満開の花に囲まれた中で初めて知り合った、それは後につづいた。ただ、この若くてか細いこの手にたよって、押し黙ってその人に気付いてもらうために紅小豆をなげた。

人前不解,巧傳心事。

人の前では知らないそぶりをし、心の中で寵愛を受けたいと思う気持ちをうまく伝える一番良い方法である。

別來依舊,辜負春晝。

春の行楽で明るい日差しの中で恥ずかしさも忘れてであい、そうして愛し合い、そうして別れたが能くその時の事を思い出す。

碧羅衣上蹙金繡,睹對對鴛鴦,空裛淚痕透。

緑色の薄絹の着物の金の刺繍の裾がちぢまり、体を開いく、そしてツガイになり、鴛鴦のように一体となって、そんな思いを胸に包むほどに空しくなり、涙が流れてかわくことがない。

想韶顏非久,終是為伊,只恁瘦。

どんなに音楽の優れていて若く美しい妃嬪であってもいつまでもそれを保てることはない。結局このことが問題で、若くて美しい時に限るということで、ただ、こんな調子で選ばれるから食べないで、こっそり細身の女になろうとする。

(賀明朝二首 其の二)

憶う昔 花の間 たがいに見そめし後に,只だ 纖手に憑かれ,暗【だま】って紅豆を【なげう】つ

人前に解【と】かず,心事を巧傳するを。

別れ來り 舊に依り,春晝に辜負【こふ】す。

碧の羅衣の上 金繡を蹙【しゅく】し,對【つい】するを睹て 鴛鴦對【つい】し,空しく裛【たぎし】め 淚痕 透す。

韶顏を想えば 久しく非らず,終【つい】に是れ 伊れを為す,只だ恁瘦。

 

 

『賀明朝二首其一』現代語訳と訳註

(本文)

賀明朝二首 其二

憶昔花間相見後,只憑纖手,暗紅豆。

人前不解,巧傳心事。

別來依舊,辜負春晝。

碧羅衣上蹙金繡,睹對對鴛鴦,空裛淚痕透。

想韶顏非久,終是為伊,只恁瘦。

 

(下し文)

(賀明朝二首 其の二)

憶う昔 花の間 たがいに見そめし後に,只だ 纖手に憑かれ,暗【だま】って紅豆を【なげう】つ

人前に解【と】かず,心事を巧傳するを。

別れ來り 舊に依り,春晝に辜負【こふ】す。

碧の羅衣の上 金繡を蹙【しゅく】し,對【つい】するを睹て 鴛鴦對【つい】し,空しく裛【たぎし】め 淚痕 透す。

韶顏を想えば 久しく非らず,終【つい】に是れ 伊れを為す,只だ恁瘦。

 

 

(現代語訳)

(高貴なお方は若い細身の音楽の上手い女を好むもので、その春の行楽の情愛の有様を詠う)

昔のこと、満開の花に囲まれた中で初めて知り合った、それは後につづいた。ただ、この若くてか細いこの手にたよって、押し黙ってその人に気付いてもらうために紅小豆をなげた。

人の前では知らないそぶりをし、心の中で寵愛を受けたいと思う気持ちをうまく伝える一番良い方法である。

春の行楽で明るい日差しの中で恥ずかしさも忘れてであい、そうして愛し合い、そうして別れたが能くその時の事を思い出す。

緑色の薄絹の着物の金の刺繍の裾がちぢまり、体を開いく、そしてツガイになり、鴛鴦のように一体となって、そんな思いを胸に包むほどに空しくなり、涙が流れてかわくことがない。

どんなに音楽の優れていて若く美しい妃嬪であってもいつまでもそれを保てることはない。結局このことが問題で、若くて美しい時に限るということで、ただ、こんな調子で選ばれるから食べないで、こっそり細身の女になろうとする。

 

 

(訳注) (改訂版Ver.2.1

賀明朝二首 其二

(高貴なお方は若い細身の音楽の上手い女を好むもので、その春の行楽の情愛の有様を詠う)

唐の教坊の曲名。またの名を賀熙朝、双調朝聖朝、賀聖朝と言う。『花間集』には欧陽烱の二首のみ所収。賀明朝二首 其二は双調六十一字、前段三十一字七句五仄韻、後段三十字六句四仄韻で❼4❹4❹❹❹/❼5❺❺4❹の詞形をとる。

憶昔花間相見  只憑纖手 

●●○△△●●  △○○●  ●○○●

人前不解  巧傳心

○○△●  ●△○●

別來依  辜負春

●△△●  ○●○●

碧羅衣上蹙金  睹對對鴛鴦  空裛淚痕
●○△●●○●  ●●●○○  △●●○●

想韶顏非  終是為伊  只恁

●○○○●  ○●○○  △△○●

 

賀明朝二首 其一

唐の教坊の曲名。またの名を賀熙朝、双調朝聖朝、賀聖朝と言う。『花間集』には欧陽烱の二首のみ所収。双調六十一字、前段三十一字五句三仄韻、後段三十字六句四仄韻で❼❻66❻/❼3❼❺4❹の詞形をとる。

賀明朝二首其一

憶昔花間初識,紅袖半遮粧

●●○△○●●  ○●●○?△

輕轉石榴裙帶,故將纖纖玉指,撚雙鳳金

△●●○○●  ●△○○●●  ○●○●○●

碧梧桐鏁深深,誰料得,兩情何日教繾

●○○?△△△  ○△●  ●○△●△●● 

羨春來雙,飛到玉樓,朝暮相

○○△○●  ○●●○  ○●△●

 

憶昔花間相見後,只憑纖手,暗紅豆。

昔のこと、満開の花に囲まれた中で初めて知り合った、それは後につづいた。ただ、この若くてか細いこの手にたよって、押し黙ってその人に気付いてもらうために紅小豆をなげた。

憑纖手 憑はたのむこと。纖手は若い妃嬪のやさしくか細い手。 

 おしだまって。

紅豆 紅豆は女性自身を示し、小豆を投げて気を引くことを表現する。

 

人前不解,巧傳心事。

人の前では知らないそぶりをし、心の中で寵愛を受けたいと思う気持ちをうまく伝える一番良い方法である。

巧傳心事 あなたと一緒に過ごしたいということを一番うまく表現するということ。

 

別來依舊,辜負春晝。

春の行楽で明るい日差しの中で恥ずかしさも忘れてであい、そうして愛し合い、そうして別れたが能くその時の事を思い出す。

依舊 どうしてもその時の事を思い出します

辜負春晝 「依舊」に対する意味で、“春の行楽で明るい日差しの中で恥ずかしさも忘れて愛し合ったことです”ということ。この句と次の三句もこれにあたる

 

碧羅衣上蹙金繡,睹對對鴛鴦,空裛淚痕透。

緑色の薄絹の着物の金の刺繍の裾がちぢまり、体を開いく、そしてツガイになり、鴛鴦のように一体となって、そんな思いを胸に包むほどに空しくなり、涙が流れてかわくことがない。

蹙金繡 蹙は金の刺繍がちぢまることで、セックスの描写で、思い浮かべていること。

睹對對鴛鴦 こちらでツガイの鴛鴦を見ると、また傍につがいをみる。*思い浮かべる性交を表現している。

 ふくろにする。たきしめる。心の片隅に思いを留める。

淚痕透 涙が乾かず流れつづくことをいう。

 

想韶顏非久,終是為伊,只恁瘦。

どんなに音楽の優れていて若く美しい妃嬪であってもいつまでもそれを保てることはない。結局このことが問題で、若くて美しい時に限るということで、ただ、こんな調子で選ばれるから食べないで、こっそり細身の女になろうとする。

韶顏 音楽の優れた美しい妓女。韶:舜の楽。楽を奏でる宮女は若い子に限られる。宋時代以降、音楽の優れた美しい妓女をいう。

 おもう。このように

 (1) 盗む人家自行人の自転車を盗む.(2) (暇を)見つける空儿 kòngr 時間をつくる.━ []こっそり听盗み聞きする.跑了ずらかった.いい加減にする(とも書く) tōu'ān[]《書》目先の安逸。*「不倫する。よばい。」と。

7毛文錫《巻五28戀情深二首其二》『花間集』229全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6417

毛文錫  戀情深二首其二  

玉殿春濃花爛熳,簇神仙伴。羅裙窣地縷黃金,奏清音。

酒闌歌罷兩沉沉,一笑動君心。永作鴛鴦伴,戀情深。

(花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まり、酒宴は酣になり、やがて終わるころには、その日から寵愛を受け、久しく寵愛を受けることになる。妃嬪は、この夜、深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)其の二  寝殿は耀ける宮殿、いま花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まってくる。うす絹の巻きスカートで踊ると突然の地面には金の糸が途切れずに敷き詰められる、清らかな音楽を奏でる。音楽が盛り上がるほど、酒宴は盛り上がり、歌は最盛期になる、やがて酒宴も終わりを迎えると、酒も歌も、その両方とも静かになってゆく。それから、一人の妃嬪の微笑が君王の心をとらえ、動かす。その夜から、とこしえに鴛鴦が一緒にいるようになり、深く愛し合い、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

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毛文錫  戀情深二首

 

戀情深二首其一

(春の訪れに寵愛を受け、妃嬪は酒宴に酔い、そして、この夜も深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)其の一

滴滴銅壺塞漏咽,醉紅樓月。

ピン、ピン、・・・・、銅製の壺の塞いだところから漏れて、時は過ぎる、むせび泣くような声である。紅樓にかかる月をながめて酒に酔う。 

宴餘香殿會鴛衾,蕩春心。

寝殿の側の香殿の酒宴は遅くまで続いた後には、鴛鴦のかけ布団のなかですごす。互に盛んに愛し合い、互いに揺らめいている。

真珠簾下曉光侵,鶯語隔瓊林。

楽しく過ごす閨に真珠の珠簾の聯の下に、朝の光が差し込み、暁鶯の啼き声が、少し離れた瓊林から聞こえてくる。

寶帳欲開慵起,戀情深。

宝飾に飾られたとばりがある、けだるさが残っているけれど起き上がって開こうとする、深く愛し合った、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

 

戀情深二首其一

滴滴 銅壺 塞ぐも漏れ咽【むせ】び,紅樓の月に醉う。

宴 餘り 香殿 鴛衾【えんきん】に會し,春心を蕩【とろか】す。

真珠の簾の下 曉光侵し,鶯語 瓊林を隔つ。

寶帳 慵起を開かんと欲す,戀情深し。

 

 

戀情深二首其二

(花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まり、酒宴は酣になり、やがて終わるころには、その日から寵愛を受け、久しく寵愛を受けることになる。妃嬪は、この夜、深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)其の二

玉殿春濃花爛熳,簇神仙伴。

寝殿は耀ける宮殿、いま花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まってくる。

羅裙窣地縷黃金,奏清音。

うす絹の巻きスカートで踊ると突然の地面には金の糸が途切れずに敷き詰められる、清らかな音楽を奏でる。

酒闌歌罷兩沉沉,一笑動君心。

音楽が盛り上がるほど、酒宴は盛り上がり、歌は最盛期になる、やがて酒宴も終わりを迎えると、酒も歌も、その両方とも静かになってゆく。それから、一人の妃嬪の微笑が君王の心をとらえ、動かす。

永作鴛鴦伴,戀情深。

その夜から、とこしえに鴛鴦が一緒にいるようになり、深く愛し合い、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

戀情深二首其の二

玉殿 春濃く花爛熳なり,神仙簇り伴う。

羅裙 窣地 縷の黃金,清音を奏ず。

酒闌わ 歌罷めば兩 沉沉たり,一笑は君の心を動かす。

永作す 鴛鴦伴い,戀情深し。

 

 

『戀情深二首其二』 現代語訳と訳註

(本文)

戀情深二首其二

玉殿春濃花爛熳,簇神仙伴。

羅裙窣地縷黃金,奏清音。

酒闌歌罷兩沉沉,一笑動君心。

永作鴛鴦伴,戀情深。

 

(下し文)

戀情深二首其の二

玉殿 春濃く花爛熳なり,神仙簇り伴う。

羅裙 窣地 縷の黃金,清音を奏ず。

酒闌わ 歌罷めば兩 沉沉たり,一笑は君の心を動かす。

永作す 鴛鴦伴い,戀情深し。

 

(現代語訳)

(花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まり、酒宴は酣になり、やがて終わるころには、その日から寵愛を受け、久しく寵愛を受けることになる。妃嬪は、この夜、深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)其の二

寝殿は耀ける宮殿、いま花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まってくる。

うす絹の巻きスカートで踊ると突然の地面には金の糸が途切れずに敷き詰められる、清らかな音楽を奏でる。

音楽が盛り上がるほど、酒宴は盛り上がり、歌は最盛期になる、やがて酒宴も終わりを迎えると、酒も歌も、その両方とも静かになってゆく。それから、一人の妃嬪の微笑が君王の心をとらえ、動かす。

その夜から、とこしえに鴛鴦が一緒にいるようになり、深く愛し合い、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

 

(訳注)

戀情深二首其二

(宮女は酒宴に酔いも進み、そして、この夜も深く愛されると詠う。)

(1) 彼女たちはいったん年老いて容色が衰え、婚期を逸すると、宮中を退いてから嫁に行くのは容易でなく、また芸を売るのはさらに難しかった。それでほとんどの宮妓が尼か女道士となって、孤独と貧寒の中で残生のけりをつけなければならなかった。

宮廷の名妓粛煉師は寺観の中で一生を終えたし、有名な歌妓永新は当時皇帝から光栄ある寵愛をこうむっていたが、安史の乱の後、宮中を出て一人の読書人に付き従い、その読書人が死んだ後は母とともに長安に帰り、乱世の中で老いて死んだ(『楽府雑録』「歌」)。

(2) 古来、宮中にはいわゆる「内職」という制度があった。『礼記』「昏義」 に、「古、天子は、后に六宮、三夫人、九嬢、二十七世婦、八十一御妻を立て、以て天下の内治を聴く」とある。唐初の武徳年間(618626)に、唐は隋の制度を参照して完璧で精密な「内官」制度をつくった。その規定では、皇后一人、その下に四人の妃(貴妃、淑妃、徳妃、賢妃各一人)、以下順位を追って、九嬢(昭儀、昭容、昭嬢、修儀、修容、修嬢、充儀、充容、充媛各一人)、婕妤九人、美人九人、才人九人、宝林二十七人、御女二十七人、采女二十七人が配置される。上記のそれぞれの女性は官品をもち、合計で122人の多きに達した。皇后だけが正妻であり、その他は名義上はみな「妃嬪」「妃嬢」 - 皇帝の妾とされた。

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十六字、前段二十一字四句二平韻一仄韻、後段二十一字四句三平韻で、❼4⑦③/❼⑤6③の詞形をとる。

滴滴銅壺塞漏  醉紅樓月  宴餘香殿會鴛  蕩春
真珠簾下曉光  鶯語隔瓊林  寶帳欲開慵起  戀情

●●○○●●△  ●○○●  ●○○●●○○  ●○○

○○○●●△△  ○●●○○  ●●●○○●  ●○△

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十六字、前段二十一字四句二平韻二仄韻、後段二十字四句二平韻二仄韻で、❼❹⑦③/⑦⑤❺❸の詞形をとる。

玉殿春濃花爛  簇神仙  羅裙窣地縷黃   奏清
酒闌歌罷兩沉  一笑動君  永作鴛鴦  戀情

●●○○○●●  ●○○●  ○○●●●○○  ●○○

●○○△●○○  ●●●○○  ●●○○●  ●○△

 

 

玉殿春濃花爛熳,簇神仙伴。

寝殿は耀ける宮殿、いま花は色濃く咲き乱れ春爛漫で、仙郷の神々のもとに仙女が集まってくる。

玉殿 (1).殿の美称。 (2).朝廷,天子のこと。 (3).伝説中天界神仙の殿。

 

羅裙窣地縷黃金,奏清音。

うす絹の巻きスカートで踊ると突然の地面には金の糸が途切れずに敷き詰められる、清らかな音楽を奏でる。

窣地 突然のように地面に。

縷[音]ル(呉)(漢)1 細々と連なる糸筋。「一縷」2 細く、途切れずに続くさま。こまごまとしたさま。「縷言・縷述・縷説・縷陳・縷縷」3 ぼろ。「襤縷(らんる)

 

酒闌歌罷兩沉沉,一笑動君心。

音楽が盛り上がるほど、酒宴は盛り上がり、歌は最盛期になる、やがて酒宴も終わりを迎えると、酒も歌も、その両方とも静かになってゆく。それから、一人の妃嬪の微笑が君王の心をとらえ、動かす。

闌【酣/たけなわ】とは。行事・季節などが最も盛んになった時。盛りが極まって、それ以後は衰えに向かう時。また、そのようなさま。真っ盛り。真っ最中。

 

永作鴛鴦伴,戀情深。

その夜から、とこしえに鴛鴦が一緒にいるようになり、深く愛し合い、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

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毛文錫  戀情深二首其一  

滴滴銅壺塞漏咽,醉紅樓月。宴餘香殿會鴛衾,蕩春心。

真珠簾下曉光侵,鶯語隔瓊林。寶帳欲開慵起,戀情深。

(春の訪れに寵愛を受け、妃嬪は酒宴に酔い、そして、この夜も深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)ピン、ピン、・・・・、銅製の壺の塞いだところから漏れて、時は過ぎる、むせび泣くような声である。紅樓にかかる月をながめて酒に酔う。 寝殿の側の香殿の酒宴は遅くまで続いた後には、鴛鴦のかけ布団のなかですごす。互に盛んに愛し合い、互いに揺らめいている。楽しく過ごす閨に真珠の珠簾の聯の下に、朝の光が差し込み、暁鶯の啼き声が、少し離れた瓊林から聞こえてくる。宝飾に飾られたとばりがある、けだるさが残っているけれど起き上がって開こうとする、深く愛し合った、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

 

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花間集の中でも、特異な詩題であり、毛文錫だけが題している。教坊の曲の詩として宮女・妓優が恋心を抱いたこと、自由恋愛をイメージさせるものである。唐から宋にかけて、倫理は史上最高に自由であったことをベースに考えて詠んでいくとよい。

 

宮妓は後代の娼妓を意味するものではなく、専門に宮廷に奉仕する女芸人であった。彼女たちは歌舞や楽器を習い、縄・竿・球・馬などを操る曲芸を学んだ。その職責は皇室が挙行する各種の祝祭・式典・宴会などの儀式に出演したり、また平生にあっては天子の耳目を楽しませることであった。

 

宮妓の大部分は直接民間から選抜された芸、容貌ともに秀でた楽戸、侶優などの女子、それに少数の一般平民出身の女子であった。

 

選ばれて宜春院に入った「内人」は身分が最も高かった。彼女たちが演舞する時に

は、雲藷院で訓練中の宮人とは衣服や装飾品に高低の区別があり、「内人」 には凧魚(五品以上の貴人が身に着けることを許されていた魚形のバッジ)が許されていた。

 

宮妓は芸術家であり、原則として芸は献じるが身は献じないということになっていたにせよ、そしてまた一般の宮人に比べれば高い礼遇を受けていたにせよ、所詮彼女たちも皇帝の慰み物にすぎず、その漁色の対象になるものも少なくなかった。

 

宮妓はまたしばしば皇帝の御下賜品として大臣や貴族に与えられた。唐の各時代に、某人に「女楽」幾組を下賜するといった記録があるが、この「女楽」とはよく訓練された宮中の楽妓のことである。

 

長く宮中に住む宮妓の他に、玄宗の時代から長安と洛陽の宮殿にほど近い街区に、左右二つの芸妓養成のための外教坊が設けられた。ここでも多数の芸妓が養成されたが、この芸妓は宮廷の専用に充てられ、官官によって管理された。彼女たちが宮妓と異なるのは、宮中には住まず、必要な時に呼び出され宮中の御用に供された点にある。

 

教坊妓は彼女たち独特の一風変った生活の仕方と考えを持っていた。彼女たちは仲間同士で意気投合すると、「香火兄弟」(神仏の前で香火をたき義姉妹の契りを結んだ仲)となった。多いものは十四、五人、少ないものでも八、九人がそれぞれ集団をつくった。もし、その中の一人が嫁に行くと、香火兄弟たちは彼女の夫を女仲間にみたてて、「媛捜」とか「新婦」などとよんだ。また同時にその夫に睦み親しむことができたが、妻となった妓は決して嫉妬することはなかった。彼女たちはそれを突蕨の習俗にならったものであるといっていた。

また、香火兄弟でない人々の間でも、男女関係は比較的自由であった。

 

彼女たちはいったん年老いて容色が衰え、婚期を逸すると、宮中を退いてから嫁に行くのは容易でなく、また芸を売るのはさらに難しかった。それでひじょうに多くの宮

妓が尼か女道士となって、孤独と貧寒の中で残生のけりをつけなければならなかった。

 

 

戀情深二首

 

戀情深二首其一

(春の訪れに寵愛を受け、妃嬪は酒宴に酔い、そして、この夜も深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)

滴滴銅壺塞漏咽,醉紅樓月。

ピン、ピン、・・・・、銅製の壺の塞いだところから漏れて、時は過ぎる、むせび泣くような声である。紅樓にかかる月をながめて酒に酔う。 

宴餘香殿會鴛衾,蕩春心。

寝殿の側の香殿の酒宴は遅くまで続いた後には、鴛鴦のかけ布団のなかですごす。互に盛んに愛し合い、互いに揺らめいている。

真珠簾下曉光侵,鶯語隔瓊林。

楽しく過ごす閨に真珠の珠簾の聯の下に、朝の光が差し込み、暁鶯の啼き声が、少し離れた瓊林から聞こえてくる。

寶帳欲開慵起,戀情深。

宝飾に飾られたとばりがある、けだるさが残っているけれど起き上がって開こうとする、深く愛し合った、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

 

戀情深二首其一

滴滴 銅壺 塞ぐも漏れ咽【むせ】び,紅樓の月に醉う。

宴 餘り 香殿 鴛衾【えんきん】に會し,春心を蕩【とろか】す。

真珠の簾の下 曉光侵し,鶯語 瓊林を隔つ。

寶帳 慵起を開かんと欲す,戀情深し。

 

 

戀情深二首其二

玉殿春濃花爛熳,簇神仙伴。

羅裙窣地縷黃金,奏清音。

酒闌歌罷兩沉沉,一笑動君心。

永作鴛鴦伴,戀情深。

 

 

『戀情深二首其一』 現代語訳と訳註

(本文)

戀情深二首其一

滴滴銅壺塞漏咽,醉紅樓月。

宴餘香殿會鴛衾,蕩春心。

真珠簾下曉光侵,鶯語隔瓊林。

寶帳欲開慵起,戀情深。

 

(下し文)

戀情深二首其一

滴滴 銅壺 塞ぐも漏れ咽【むせ】び,紅樓の月に醉う。

宴 餘り 香殿 鴛衾【えんきん】に會し,春心を蕩【とろか】す。

真珠の簾の下 曉光侵し,鶯語 瓊林を隔つ。

寶帳 慵起を開かんと欲す,戀情深し

 

(現代語訳)

(春の訪れに寵愛を受け、妃嬪は酒宴に酔い、そして、この夜も深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)

ピン、ピン、・・・・、銅製の壺の塞いだところから漏れて、時は過ぎる、むせび泣くような声である。紅樓にかかる月をながめて酒に酔う。 

寝殿の側の香殿の酒宴は遅くまで続いた後には、鴛鴦のかけ布団のなかですごす。互に盛んに愛し合い、互いに揺らめいている。

楽しく過ごす閨に真珠の珠簾の聯の下に、朝の光が差し込み、暁鶯の啼き声が、少し離れた瓊林から聞こえてくる。

宝飾に飾られたとばりがある、けだるさが残っているけれど起き上がって開こうとする、深く愛し合った、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

 

(訳注)

戀情深二首其一

(春の訪れに寵愛を受け、妃嬪は酒宴に酔い、そして、この夜も深く愛され、恋する気持ちはさらに深くなると詠う。)

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十六字、前段二十一字四句二平韻、後段二十一字四句三平韻で、74⑦③/⑦⑤6③の詞形をとる。

滴滴銅壺塞漏  醉紅樓月  宴餘香殿會鴛  蕩春
真珠簾下曉光侵  鶯語隔瓊林  寶帳欲開慵起  戀情

●●○○●●△  ●○○●  ●○○●●○○  ●○○

○○○●●△△  ○●●○○  ●●●○○●  ●○△

 

滴滴銅壺塞漏咽,醉紅樓月。

ピン、ピン、・・・・、銅製の壺の塞いだところから漏れて、時は過ぎる、むせび泣くような声である。紅樓にかかる月をながめて酒に酔う。 

滴滴 ① 水などのしたたり。点々と落ちるしずく。② 点々とあるようす。

銅壺 銅板などでかまど形につくったもの。内部を空洞にしてあるので,そこへ水を満たし,空洞の中に排水を落とし、その音が地上に聞こえるように設計され、水位に倚り、時刻を計る。この時、排水は滴水化して落とす。具体的な過程としては、縦穴を伝って流れ落ちた水が水滴となって空洞の底面に溜まった水に落ち、その際に発せられた音が縦穴を通して外部に漏れる。この原理は、水琴窟に発展する。

 

宴餘香殿會鴛衾,蕩春心。

寝殿の側の香殿の酒宴は遅くまで続いた後には、鴛鴦のかけ布団のなかですごす。互に盛んに愛し合い、互いに揺らめいている。

香殿 

《庾信賦》披香殿裹作春衣。椒香殿。全廟有九蟒殿、五嶽殿、香殿等。 編輯本段. 歷史. 峨眉大廟飛來殿. 峨眉大廟飛來殿爲中國古代道教建築。

鴛衾 鴛鴦のかけ布団。一夜を共にする。

【とう】1 揺れ動く。ゆらゆら動かす。「蕩揺/漂蕩」2 酒色などにおぼれる。締まりがない。「蕩児/淫蕩(いんとう)・放蕩・遊蕩」3 豊かに広がっている。

 

真珠簾下曉光侵,鶯語隔瓊林。

楽しく過ごす閨に真珠の珠簾の聯の下に、朝の光が差し込み、暁鶯の啼き声が、少し離れた瓊林から聞こえてくる。

鶯語 鶯(うぐいす)の鳴き声。ウグイスの鳴き声。

《巻九63絶句漫興 九首 其一》「眼見客愁愁不醒,無賴春色到江亭。即遣花開深造次,便教鶯語太丁寧。」絶句漫興九首 其二 成都浣花渓 杜甫 <446  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2175 杜甫詩1000-446-629/1500

白居易 琵琶行 間關鶯語花底滑,幽咽泉流水下灘。(間關たる鶯語 花底に滑かに,幽咽せる泉流は 氷下に難む。)

瓊林 隋から唐の時代、「瓊花(チウンホア)」は「玉蘂」とも呼ばれ、その芳香のある黄白色の花が愛でられたと玉のように美しい瓊樹の林。その花を食べると長寿になる。ここでは、その木々が描かれた屏風、何時までも二人で過ごす、仲睦まじい様子が続くというほどの意味。

 

寶帳 欲開慵起,戀情深。

宝飾に飾られたとばりがある、けだるさが残っているけれど起き上がって開こうとする、深く愛し合った、恋い慕う気持ちはさらに深くなっている。

慵起 けだるく起きるのも億劫であること。

戀情 恋い慕う気持ち。

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毛文錫  中興樂  

花繁煙豔深,丁香軟結同心。翠鬟女,相與共淘金。

紅蕉葉裏猩猩語,鴛鴦浦,鏡中鸞舞。絲雨隔,荔枝陰。

(若くして妃嬪として宮中に入った女性が、寵愛の絶頂であること、花や果物に喩えて詠う。楊貴妃を連想させる。)ニクズクにもいっぱい花が咲き、春霞が濃く深くそこにただよっている。丁子は貞操を守り、心はやさしく結ばれることになる。髪をほどいて翡翠の飾りを付けた妃嬪は、砂金を掬いより分ける簀子の中の金のようにゆれうごいている。姫芭蕉は葉を裏にしたり、顔を赤らめて、酔っ払って言うような「猩猩」とした言葉を発し、それは鴛鴦が暮らす入り江の奥まった砂浜の安定的な暮らしであるし、鏡に描かれた仲睦まじい鳳凰鸞の舞のようである。雨絲は次第に隔絶してきて、熟れた荔枝はそっと陰におかれる。

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和學士凝(和凝)二十首 

      
 ID作品名作者 
  ■ 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首 
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 3六巻12 -3 臨江仙二首 其一  和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-430-12-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3697和凝 
 4六巻12 -4 臨江仙二首其二 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-431-12-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3702和凝 
 5六巻12 -5 菩薩蠻一首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-432-12-#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3707和凝 
 6六巻12 -6 山花子二首 其一 和學士凝二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-433-12-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3712和凝 
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 10六巻12 -10 薄命女一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-437-12-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3732和凝 
 11六巻12 -11 望梅花一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-438-12-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3737和凝 
 12六巻12 -12 天仙子二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-439-12-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3742和凝 
 13六巻12 -13 天仙子二首 其二  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-440-12-#13  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3747和凝 
 14六巻12 -14 春光好二首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-441-12-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3752和凝 
 15六巻12 -15 春光好二首 其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-442-12-#15  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3757和凝 
 16六巻12 -16 採桑子一首  和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-443-12-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3762和凝 
 17六巻12 -17 柳枝三首  其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-444-12-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3767和凝 
 18六巻12 -18 柳枝三首  其二 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-445-12-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3772和凝 
 19六巻12 -19 柳枝三首 其三 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-446-12-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3777和凝 
 20六巻12 -20 漁父一首 其一 和學士凝(和凝【わぎょう】)二十首ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-447-12-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3782和凝 
      
和凝,字成績,五代詞人。曾官翰林學士知制誥等職。

 

河滿子二首 其一

(年増の芸妓が昔を思い出し、無邪気に遊ぶ少女を見て羨ましく詠う。)

正是破瓜年幾,含情慣得人饒。

まさにあの十六歳の年で初体験をしてもう何年になるのでしょうか。いまでは思いを込め、甘えて自分の方から求めるようになりました。 

桃李精神鸚鵡舌,可堪虛度良宵。

芸妓などの世界に桃李のように男があつまって來るということで麗しい春の情が満ちているということは今では、口上手に鸚鵡のように話します。そんなわたしも、こんなに素晴らしい夜なのに空しく過ごす夜になってしまったのです。 

卻愛藍羅裙子,羨他長束纖腰。

愛することなくして(無邪気に)藍色のうすぎぬのスカートを身に着けて、今の若い女は、いつもしなやかに細い腰をしめているのは羨ましくなるのです。

 

其二

寫得魚牋無限,其如花鏁春輝。

目斷巫山雲雨,空教殘夢依依。

卻愛熏香小鴨,羨他長在屏幃。

 木蘭00

 

『河滿子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

河滿子二首 其一

正是破瓜年幾,含情慣得人饒。

桃李精神鸚鵡舌,可堪虛度良宵。

卻愛藍羅裙子,羨他長束纖腰。

 

(下し文)

(河滿子二首其の一)

正に是れ 破瓜【はか】しより 年幾【いくばく】ぞ,情を含んで 人饒を慣得せん。

桃李 精神 鸚鵡の舌,虛しく度【すご】す良宵に堪える可けんや。

愛を卻【しりぞけ】て藍羅の裙子をひらく,他を羨むは 長束の纖腰を。

 

(現代語訳)

(年増の芸妓が昔を思い出し、無邪気に遊ぶ少女を見て羨ましく詠う。)

まさにあの十六歳の年で初体験をしてもう何年になるのでしょうか。いまでは思いを込め、甘えて自分の方から求めるようになりました。 

芸妓などの世界に桃李のように男があつまって來るということで麗しい春の情が満ちているということは今では、口上手に鸚鵡のように話します。そんなわたしも、こんなに素晴らしい夜なのに空しく過ごす夜になってしまったのです。 

愛することなくして(無邪気に)藍色のうすぎぬのスカートを身に着けて、今の若い女は、いつもしなやかに細い腰をしめているのは羨ましくなるのです。

DCF00048
 

(訳注)

河滿子二首

唐の教坊曲、花間集には河滿子は五首あり、和凝は二首所収。単調三十八字、三平韻6⑥7⑥6⑦の詞形をとる。

和學士凝(和凝)

河滿子二首

孫少監光憲

河滿子一首

毛秘書熙震

河滿子二首

 

 

 

 

 

其一

(年増の芸妓が昔を思い出し、無邪気に遊ぶ少女を見て羨ましく詠う。)

 

正是破瓜年幾、含情慣得人饒。

まさにあの十六歳の年で初体験をしてもう何年になるのでしょうか。いまでは思いを込め、甘えて自分の方から求めるようになりました。 

正是:ちょうど~。 

破瓜【はか】《「瓜」の字を縦に二分すると二つの八の字になるところから》① 82倍で、女性の16歳のこと。② 88倍で、男性の64歳のこと。③ 性交によって処女膜が破れること。破瓜期【はかき】月経の始まる年ごろ。ここでは処女の初めての経験をいう。碧玉はエメラルド色の玉のように、尊いものを意味し、破瓜とあわせて、処女をいう。

年幾:幾年① どれほどの年数。何年。いくとせ。② いつの年。何年。「今年は平成―ですか」③ (「いくねんか」の形で)比較的少ない年数。何年。いくとせ。「ここ―か前」④ (「いくねんも」の形で)ある程度まとまった年数。何年。いくとせ。「―も会わなかった友人」

含情:思いを込める。色っぽく。 

慣得:甘えることが常態化していることの結果をいう。売春に慣れたことと云うことが最大であるが、ここでは、初めての経験というものに対して、慣れて自分の方から求めていくというほどの意味になる。 

人饒:ここでは、男性に、媚を売って、甘えたり、おねだりをしているさまをいう。

 

桃李精神鸚鵡舌、可堪虚度良宵

芸妓などの世界に桃李のように男があつまって來るということで麗しい春の情が満ちているということは今では、口上手に鸚鵡のように話します。そんなわたしも、こんなに素晴らしい夜なのに空しく過ごす夜になってしまったのです。 

桃李精神:芸妓などの世界に桃李のように男があつまって來るということで麗しい春の情が満ちている。 

李白『送姪良携二妓赴会稽戯有此贈』「遙看若桃李。 雙入鏡中開。」((はるか)に看る 桃李(とうり)の若く、双(ふた)つながら鏡中に入って開くを。)きっと、二人の妓女が赤い桃花と白い李花がさいているのようだろう、そして、二人の妓女は鏡湖の中に入って、舟を浮かべ宴は、はなやかに開かれているだろう、わたしは、はるかに長江流れからこの地から見ているのだ。

若桃李 魏の曹植の詩に「南国に佳人有り、容華は桃李の若し」とある。桃と李とはどちらも希望を持つ花とし、書生、弟子、ういういしい芸妓などの世界を指す。

鸚鵡舌:恥ずかしくて話すことが出来ないことから、恥ずかしさもなく話すことが出来るようになったことを云う。言うことがてきぱきしている。口がうまい。口上手。元『寄贈薛濤』「言語巧偸鸚鵡舌,文章分得鳳皇毛」。 

すばらしい夜を空しく過ごすことに堪えられようか。 

可堪:たえられようか。 

虚度:空しく過ごす。 

良宵:すばらしい夜。

 

卻愛藍羅裙子、羨他長束繊腰。

愛することなくして(無邪気に)藍色のうすぎぬのスカートを身に着けて、今の若い女は、いつもしなやかに細い腰をしめているのは羨ましくなるのです。

卻愛:愛することをしりぞける。卻:ひとえに。 あえて、かえって、逆に。かつて。しりぞける。

藍:藍色。 

羅裙子:うすぎぬのスカート。

羨:うらやましく思う。 ・他:それ。その少女のスカートを指す。 

長:いつも。いつまでも。とこしえに。=常。 

束:(帯を)しめる。 

繊腰:(若い女性の)細い腰。

 

江城子 二首其二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-358-7-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3337

張泌《江城子 二首其二》花さき乱れる浣花渓に訪れては男女の仲睦まじい所をよく見かける。それなのに悲秋といわれるころにはまぶたに涙を浮かべてつきがあかるく水面を照らすのを見つめている。こうした女たちとは気軽くお付き合いするということなのだろう。


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江城子 二首其二 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-358-7-#20   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3337

 

 

江城子 二首 其一

(清明節の行楽の時節に、だれともよていはないのに、化粧も済ませてはいるが、何事もおこらない。心に、何もなくなった女を詠う。)

碧欄干外小中庭,雨初晴,曉鶯聲。

碧の手すりその先には行楽の幔幕中庭がの小さくしきられている、夜の雨は明け方には晴れ上がっていて、暁の鶯の声が聞こえてくる。

飛絮落花,時節近清明。

柳絮は風に舞い飛び散り、春の花は皆落ちてしまう、清明節が間近にくる。

睡起捲簾無一事,勻面了,沒心情。

眠れない夜を過ごし、うとうととした眠りより起き、簾を巻き上げてもする何事もかわるものは何もない。だけど、若しかと思い朝化粧に変えてはみる。もうあの人には、私を築かい心は全くなくなってしまったのだろう。

(江城子 二首 其の一)

碧の欄干の外 中庭小さくし,雨初めて晴れ,曉の鶯は聲す。

絮を飛し 花を落す,時節は清明に近ずく。

睡りから起きて簾を捲く 一の事も無し,面を勻え了り,心も情も沒【な】くす。

 春爛漫の美女007

其二

(今を盛りの女妓は別離に涙を浮かべていたのにもう別の男と付き合っているのでインタビューしてみると答えてくれた)

浣花溪上見卿卿,臉波秋水明,黛眉輕。

花さき乱れる浣花渓に訪れては男女の仲睦まじい所をよく見かける。それなのに悲秋といわれるころにはまぶたに涙を浮かべてつきがあかるく水面を照らすのを見つめている。こうした女たちとは気軽くお付き合いするということなのだろう。

綠雲高綰,金族小蜻蜓。

両鬢にみどりの黒髪を雲型にし頭の中央には、高く束ねて流行の髪型にしている。流行の小さなトンボの金細工の飾りをつけている。

好是問他來得磨?和笑道:莫多情。

いい場にめぐり合わせたので、その女の人に聞いてみる「ここに来て何をするの?」と。そうしたら、笑って答えてくれる。「激しく思ってくれ過ぎるもの厭だし、いくら気楽に付き合うといっても、浮気心が多いのもいやですね。」と。

江城子 二首其の二

浣花溪の上【ほと】り卿卿するを見る,臉波 秋水明るく,黛眉 輕し。

綠雲 高綰にして,金族の小蜻蜓あり。

是を好とし 他に問う「來りて磨を得んや?」和かに笑うて道う「多情する莫れ。」と

 

木蓮001
 

 

『江城子 二首 其二』 現代語訳と訳註

(本文)

江城子 二首 其二

浣花溪上見卿卿,臉波秋水明,黛眉輕。

綠雲高綰,金族小蜻蜓。

好是問他來得磨?和笑道:莫多情。

 

(下し文)

江城子 二首其の二

浣花溪の上【ほと】り卿卿するを見る,臉波 秋水明るく,黛眉 輕し。

綠雲 高綰にして,金族の小蜻蜓あり。

是を好とし 他に問う「來りて磨を得んや?」和かに笑うて道う「多情する莫れ。」と

 

(現代語訳)

(今を盛りの女妓は別離に涙を浮かべていたのにもう別の男と付き合っているのでインタビューしてみると答えてくれた)

花さき乱れる浣花渓に訪れては男女の仲睦まじい所をよく見かける。それなのに悲秋といわれるころにはまぶたに涙を浮かべてつきがあかるく水面を照らすのを見つめている。こうした女たちとは気軽くお付き合いするということなのだろう。

両鬢にみどりの黒髪を雲型にし頭の中央には、高く束ねて流行の髪型にしている。流行の小さなトンボの金細工の飾りをつけている。

いい場にめぐり合わせたので、その女の人に聞いてみる「ここに来て何をするの?」と。そうしたら、笑って答えてくれる。「激しく思ってくれ過ぎるもの厭だし、いくら気楽に付き合うといっても、浮気心が多いのもいやですね。」と。

 

 

(訳注)

江城子 二首 其二

(今を盛りの女妓は別離に涙を浮かべていたのにもう別の男と付き合っているのでインタビュうーしてみると答えてくれた)

張泌:唐末~五代・後蜀の詞人。唐末に進士となる。生没年不詳。出身地不詳。五代・後蜀の花間派(五代・『花間集』に掲載された詞人)たちの一。官は右諫議大夫史館修撰で終わる。

 

浣花溪上見卿卿,臉波秋水明,黛眉輕。

花さき乱れる浣花渓に訪れては男女の仲睦まじい所をよく見かける。それなのに悲秋といわれるころにはまぶたに涙を浮かべてつきがあかるく水面を照らすのを見つめている。こうした女たちとは気軽くお付き合いするということなのだろう。

・卿卿 昵懇の間柄。貴人と逢ってうれしい状況を云う。男女の情事の際の声を意味する。形容夫妻或相的男女十分昵人は手に手を取っていつまでも語り合い,仲むつまじい限りだ。

牛嶠『菩薩蠻七首 其三』

玉釵風動春幡急,交枝紅杏籠煙泣。

樓上望卿卿寒新雨晴。

薰爐蒙翠被,繡帳鴛鴦睡。

何處有相知,羨他初畫眉。

 

菩薩蠻七首 其二

柳花飛處鶯聲急,暗街春色香車立。

金鳳小簾開,臉波和恨來。

今宵求夢想,難到青樓上。

贏得一場愁,鴛衾誰並頭。

菩薩蠻七首 其二 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-331-6-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3202

 

 

 

綠雲高綰,金族小蜻蜓。

両鬢にみどりの黒髪を雲型にし頭の中央には、高く束ねて流行の髪型にしている。流行の小さなトンボの金細工の飾りをつけている。

・綰1 髪をかき上げて束ねる。「人皆は今は長しと―・けと言へど」〈万・一二四〉2 舟をあやつる。「大舟を荒海(あるみ)に漕ぎ出で八()舟―・け我が見し児らがまみは著(しる)しも」〈万・一二六六〉3 《「だく」とも》手綱をあやつる。

・蜻蜓 とんぼ。ここでは髪飾り。

 

好是問他來得磨?和笑道:莫多情。

いい場にめぐり合わせたので、その女の人に聞いてみる「ここに来て何をするの?」と。そうしたら、笑って答えてくれる。「激しく思ってくれ過ぎるもの厭だし、いくら気楽に付き合うといっても、浮気心が多いのもいやですね。」と。

江城子二首 其一

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

朱唇未動,先覺口脂香。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

103 江城子 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

 

『天仙子 其一』 

惆望前回夢裏期、看花不語苦尋思。

露桃花裏小腰肢。

眉眼細、鬢雲垂。

唯有多情宋玉知。

天仙子 其一 ~ 其五 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-270-5-#24  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2897
美女004
 

臨江仙 一首 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-349-7-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3292

張泌臨江仙 一首湘水の渚をおおっていた霧は消え、静かに秋の大江は流れ、カンナの花は露に泣き愁いに紅く色を濃くしている。五色の雲の彼方へ二羽の鶴が飛び去り、水に沈んだがその跡は今は何も残さない、幾たびかそこを訪ね回り、そこでその燃える思いを断ったという、遠くはるかな空の果てにその思いを望んだことだろう。

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(14)-#12韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <861>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3289韓愈詩-220-#12
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 690 《江亭送眉州辛別駕昇之〔得蕪字。〕》 蜀中転々 杜甫 <596>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3290 杜甫詩1000-596-852/1500
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 臨江仙 一首 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-349-7-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3292
 
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠

 

臨江仙 一首 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-349-7-#11   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3292

 

 

臨江仙

(湘江の女神、娥皇と女英の所縁の地を巡り、そこにいる道妓を思いを詠う。)

煙收湘渚秋江靜,蕉花露泣愁紅。

湘水の渚をおおっていた霧は消え、静かに秋の大江は流れ、カンナの花は露に泣き愁いに紅く色を濃くしている。

五雲雙鶴去無蹤,幾迴魂斷,凝望向長空。

五色の雲の彼方へ二羽の鶴が飛び去り、水に沈んだがその跡は今は何も残さない、幾たびかそこを訪ね回り、そこでその燃える思いを断ったという、遠くはるかな空の果てにその思いを望んだことだろう。

翠竹暗留珠淚怨,閑調寶瑟波中,花鬟月鬢綠雲重。

翠の斑竹は密かに留めている怨み込めたる涙跡である、波の間に静かに瑟琴の奏では水の音にきえてゆく。花のような鬟髷、月のような両鬢、美しき黒髪は雲のように重なっている。

古祠深殿,香冷雨和風。

古き道教聖女祠の奥深い宮殿は、聖女祠の香りは吹きつける冷い雨と風になごんでいく。

臨江仙【りんこうせん】

煙【もや】收まり 湘渚【しょうちょ】秋江 靜まり,蕉花 露に泣き 紅に愁う。

五雲 雙鶴 去りて蹤【あと】無く,幾迴 魂斷え,望を凝らして 長空に向える。

翠竹 暗きに留み 珠の淚の怨み,閑かに寶瑟 波中に調ぶ,花鬟 月鬢 綠雲 重る。

古祠【こし】の深殿,香は冷雨となりて風に和す。
カンナ223

春爛漫の美女007
 

 

『臨江仙』 現代語訳と訳註

(本文)

臨江仙 一首

煙收湘渚秋江靜,蕉花露泣愁紅。

五雲雙鶴去無蹤,幾迴魂斷,凝望向長空。

翠竹暗留珠淚怨,閑調寶瑟波中,花鬟月鬢綠雲重。

古祠深殿,香冷雨和風。

 

 

(下し文)

臨江仙【りんこうせん】

煙【もや】收まり 湘渚【しょうちょ】秋江 靜まり,蕉花 露に泣き 紅に愁う。

五雲 雙鶴 去りて蹤【あと】無く,幾迴 魂斷え,望を凝らして 長空に向える。

翠竹 暗きに留み 珠の淚の怨み,閑かに寶瑟 波中に調ぶ,花鬟 月鬢 綠雲 重る。

古祠【こし】の深殿,香は冷雨となりて風に和す。

 

 

(現代語訳)

(湘江の女神、娥皇と女英の所縁の地を巡り、そこにいる道妓を思いを詠う。)

湘水の渚をおおっていた霧は消え、静かに秋の大江は流れ、カンナの花は露に泣き愁いに紅く色を濃くしている。

五色の雲の彼方へ二羽の鶴が飛び去り、水に沈んだがその跡は今は何も残さない、幾たびかそこを訪ね回り、そこでその燃える思いを断ったという、遠くはるかな空の果てにその思いを望んだことだろう。

翠の斑竹は密かに留めている怨み込めたる涙跡である、波の間に静かに瑟琴の奏では水の音にきえてゆく。花のような鬟髷、月のような両鬢、美しき黒髪は雲のように重なっている。

古き道教聖女祠の奥深い宮殿は、聖女祠の香りは吹きつける冷い雨と風になごんでいく。

 

 

(訳注)

臨江仙 一首

(湘江の女神、娥皇と女英の所縁の地を巡り、そこにいる道妓を思いを詠う。)

唐の教坊の曲名。『花間集』には二十六首所収。張泌の作は一首収められている。双調五十八字、前後段二十九字五句三平韻で、7⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤の詞形をとる。

前段二段は、湘江の女神、娥皇と女英を祭った社を訪れた時の感懐を詠う。鶴に乗って去ったきり行方知れずの堯の娘蛾皇、女英を追慕する思いを吐露する。後段二段は、辺りに繁る青竹の娥皇、女英の怨みの涙の跡を今もなお留め、今の道女の美しさを詠い、波音は二人が奏でる琴のようであることを述べる。そして末三句で、古びた祠殿には、花のように髪を結いしげ、三日月のような賓を垂れた、黒髪豊かな道女がいる。香炉に薫かれる香の香りは吹きつける雨風に溶け入り、物寂しさが漂うことを言う。なお前段の泣き濡れたように露が降りた紆蕉(カンナ)の花は、娥皇、女英を連想させる働きをしているし、そこに今は美しい道女が居るのか、あるいはいてほしいということである。あるいは女性の精気を連想させるのである。。

 

煙收湘渚秋江靜,蕉花露泣愁紅。

湘水の渚をおおっていた霧は消え、静かに秋の大江は流れ、カンナの花は露に泣き愁いに紅く色を濃くしている。

湘 湘江は、広西チワン族自治区北部臨桂県の海陽山に発する。海洋圩から流れる海洋河を源流とし、北東方向へ広西チワン族自治区を流れる。湖南省永州市東安県の瀑埠頭で湖南省に入る。永州市では紫水、石期河、瀟水、応水、白水などの支流が、衡陽市では蒸水と耒水が、衡山県では水が、株洲県淥口鎮で淥水が、湘潭市で漣水が流入する。長沙市の中心で瀏陽河と撈刀河が、望城県新康で水が流入し、湘陰県の濠河口で左右に分かれて洞庭湖に注ぐ。湘江には2,157の支流があるとされ、主要な支流のうち、瀟水、耒水、水、淥水、瀏陽河は東岸の支流で、祁水、蒸水、涓水、漣水、水は西岸の支流である。

焦花 美人蕉の花。カンナの花。
カンナ113
美女004
五雲雙鶴去無蹤,幾迴魂斷,凝望向長空。

五色の雲の彼方へ二羽の鶴が飛び去り、水に沈んだがその跡は今は何も残さない、幾たびかそこを訪ね回り、そこでその燃える思いを断ったという、遠くはるかな空の果てにその思いを望んだことだろう。

五雲 五色の瑞雲。

双鶴去無躍 堯の二人の娘である娥皇と女英は、舜の后妃となったが、舜が崩御すると湘江に身を投じて、湘江の神、湘霊になったと伝えられる。本句は、湘江の神霊となった娥皇と女英が、舜を探し求めるために、鶴に跨って飛び去ったきり、行方の知れぬことを言う。

 

翠竹暗留珠淚怨,閑調寶瑟波中,花鬟月鬢綠雲重。

翠の斑竹は密かに留めている怨み込めたる涙跡である、波の間に静かに瑟琴の奏では水の音にきえてゆく。花のような鬟髷、月のような両鬢、美しき黒髪は雲のように重なっている。

翠竹暗留珠淚怨 娥皇と女英は湘夫人と呼ばれ、舜が崩御すると泣き崩れて涙を竹に払った。すると竹は残らず斑模様になったと言う。今の斑竹がそれである。本句はこの伝説を踏まえる。

閑調寶瑟波中 逐語訳すれば、静かに波間で琴を奏でる。ここでは波音を湘夫人が奏でる琴の音に喩える。

花鬟月鬢綠雲重 社に祀られた湘大人の像の髪の毛を形容した言葉。

 

古祠深殿,香冷雨和風。

古き道教聖女祠の奥深い宮殿は、聖女祠の香りは吹きつける冷い雨と風になごんでいく。

古祠深殿 道教聖女祠の奥深い宮殿。

 

 

湘江の川の神は「湘妃」「湘君」といい、娥皇と女英の二人の女神からなる。娥皇と女英は舜帝の妃であったが、舜が没すると悲しんで川に身を投じ、以後川の神となった。斑竹の表面にある斑紋は、娥皇と女英の涙が落ちた跡が残って斑になったという言い伝えがあり、湘江竹、湘竹、涙竹などの別名がある。

春秋時代から戦国時代にかけてこの地にあった楚の人々は、湘水神を崇めた。楚の人であった屈原にも『湘夫人』という漢詩がある。

楚の地に伝わる湘妃などの神話、桃源郷をはじめとする伝説、およびこの地を流浪した屈原の詩により、風光明媚な湘江流域は神話的想像力や詩的想像力をかきたてる土地とみなされるようになっていった。これを背景に、洞庭湖から湘江、瀟水にかけての地域には瀟湘八景という名所が設定され、中国をはじめ東アジアで書画の題材となってきた。

浣渓沙 十首 其七 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-345-7-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3272

張泌《浣渓沙 十首 其七》咲き誇る花の上に月は照る、香も花冷えの夜は清くふけてゆき、二人のほか誰もいない宴席に神でさえも心を傷めることなので暗くなっていく、そこの艶やかさといえばさながら屏風絵の美人のようにきれいだ。


2013年11月10日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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浣渓沙 十首 其七 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-345-7-#7   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3272

 


 


其七

(好色な男の見る宴に侍る細身の妓女を詠う)

花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

咲き誇る花の上に月は照る、香も花冷えの夜は清くふけてゆき、二人のほか誰もいない宴席に神でさえも心を傷めることなので暗くなっていく、そこの艶やかさといえばさながら屏風絵の美人のようにきれいだ。
人不見時還暫語,令纔
後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

人目につかぬその時はまたしばし耳元でささやく、人目をさけての恋は悦楽と苦悶の顔をする。美しき越産の薄絹と蜀産の錦の衣裳も春の思いにまさるものではないのだ。

 


鴛鴦おしどり0022
 


 


『浣渓沙 十首 其七』 現代語訳と訳註

(本文)

浣渓沙 十首 其七

花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

 


 


(下し文)

(浣渓沙 十首 其の七)

花月 香り 寒く 夜塵 悄まり、綺筵の幽会 傷神を暗にし、嬋娟 依約として画屏の人。

人 見ざる時 還た暫く語り、纔かにたしむるの後 愛みて微かに嚬み、越羅、巴錦も春に勝えず。

 


 


(現代語訳)

(好色な男の見る宴に侍る細身の妓女を詠う)

咲き誇る花の上に月は照る、香も花冷えの夜は清くふけてゆき、二人のほか誰もいない宴席に神でさえも心を傷めることなので暗くなっていく、そこの艶やかさといえばさながら屏風絵の美人のようにきれいだ。

人目につかぬその時はまたしばし耳元でささやく、人目をさけての恋は悦楽と苦悶の顔をする。美しき越産の薄絹と蜀産の錦の衣裳も春の思いにまさるものではないのだ。

  

 


 


(訳注)

浣渓沙 十首 其七

(好色な男の見る宴に侍る細身の妓女を詠う)

本詞は解釈の上で異説が多い。ここでは、花の下の誰もいない宴席で人目を避けながら逢瀬を愉しむ男女の恋を詠う。もう一つには、顔を合わせることのできた男女が人目を盗んでしばし語らうさまと解した。前段は、春の夜の宴席、絵辟風の中の美人のような女性は心傷めずにはいられぬことを言う。後段は、人が見ていない時はしばらく語り合うが、男は人目につくと、女をそっと追いやると、彼女はしきりに悲しみの表情を浮かべるさまを詠う。そして最後は、美しい衣裳を纏った女性はこの春の時節に堪えかねるかのようだと結ぶ。なおこの女性は、宴に侍る妓女である。しかしこの詩の前段に、「綺筵幽會」とあることから、宴会の人がいない状態を云うので矛盾する。

 


 


花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

咲き誇る花の上に月は照る、香も花冷えの夜は清くふけてゆき、二人のほか誰もいない宴席に神でさえも心を傷めることなので暗くなっていく、そこの艶やかさといえばさながら屏風絵の美人のようにきれいだ。

○花月 花の下の情事で花の向こうの空の上に月がある。

○悄夜塵 夜の塵が静まる。ここでは夜が清らかにふけゆくことを言う。

○幽会 男女が人目を忍んでこっそり会うこと。

○傷神 人に知られては困る後ろめたい気持ちを云う。神でさえも心を傷めること。

○姉娼 女性の美しきを言う。

○依約 さながら、まるで。

 


人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

人目につかぬその時はまたしばし耳元でささやく、人目をさけての恋は悦楽と苦悶の顔をする。美しき越産の薄絹と蜀産の錦の衣裳も春の思いにまさるものではないのだ。

○令纔後愛微嚬 性にたいしての喜びの表情と悦楽と苦悶の顔をすることをいう。令は強制する。纔は〜するとすぐに。はここでは追いやること。愛はしきりに〜する。は眉をひそめる。

○越羅巴錦 越産の薄絹と蜀産の錦。ともに名品として有名。ここでは女の美しい着物を言う。

 


 

 


花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

月照る花は香も冷ややかに夜は清くふけわたり、宴での忍ぶ逢瀬に人知れず心を傷む。その艶やかさ実に屏風絵の美人のよう。

人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

人目届かぬその時はなおしばし語らうも、人目さけて追いやればしきりに眉を曇らせる。美しき衣裳も春の思いに堪えかねて。

蓮00



浣渓沙 十首 其三 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-341-7-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3252

張泌《浣渓沙 十首 其三》 巫山神女の故事のように彼の女とは雲と変わり、雨となって別れ、別れて後は、人間ではその仙界の館に訪ねるすべはこの世にないのである、ということで、できるのはただ夢の場合のみ、しかも天の果てを訪ねるということでしかないのだ。


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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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浣渓沙 十首 其三 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-341-7-#3   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3252

 

 

浣渓沙 十首 其三

(浣渓沙 十首 その三 女性に寄せる男性の思いを詠う。)

獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。

寒々とした階に独り佇み、仲秋の月を眺めれば、露に濡れた中庭の花は香しき香を放つ。屏風背にする灯火一つ愁わしく火影を揺らすだけ。

雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

巫山神女の故事のように彼の女とは雲と変わり、雨となって別れ、別れて後は、人間ではその仙界の館に訪ねるすべはこの世にないのである、ということで、できるのはただ夢の場合のみ、しかも天の果てを訪ねるということでしかないのだ。

(浣渓沙 十首 其の三)

独り寒堦【かんかい】に立ちて 月華を望む、露 濃く 香り 泛く 小庭の花、繍屏【しゅうへい】に 愁い背きて 一灯 斜めなり。

雲雨 分散してより後、人間 路の仙家に到る無く、但だ魂夢を憑【たの】みて 天涯を訪ぬ。

pla011
 

 

『浣渓沙 十首』 現代語訳と訳註

(本文)

浣渓沙 十首 其三

獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。

雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

 

 

(下し文)

(浣渓沙 十首 其の三)

独り寒堦【かんかい】に立ちて 月華を望む、露 濃く 香り 泛く 小庭の花、繍屏【しゅうへい】に 愁い背きて 一灯 斜めなり。

 

雲雨 分散してより後、人間 路の仙家に到る無く、但だ魂夢を憑【たの】みて 天涯を訪ぬ。

 

 

(現代語訳)

(浣渓沙 十首 その三 女性に寄せる男性の思いを詠う。)

寒々とした階に独り佇み、仲秋の月を眺めれば、露に濡れた中庭の花は香しき香を放つ。屏風背にする灯火一つ愁わしく火影を揺らすだけ。

巫山神女の故事のように彼の女とは雲と変わり、雨となって別れ、別れて後は、人間ではその仙界の館に訪ねるすべはこの世にないのである、ということで、できるのはただ夢の場合のみ、しかも天の果てを訪ねるということでしかないのだ。

 

 

(訳注)

浣溪沙十首 其三

女性に寄せる男性の思いを詠う。女性の居場所を仙家と言い、そこまでの距離を天涯と言っていることからすると、彼女は妓女で、今は高級官僚、あるいはそれ以上の地位の者の女になったこと、手の届かぬ人のものとなってしまったのだ。

 

 

獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。

寒々とした階に独り佇み、仲秋の月を眺めれば、露に濡れた中庭の花は香しき香を放つ。屏風背にする灯火一つ愁わしく火影を揺らすだけ。

○月華 仲秋の名月。

○繍屏 屏風の美称。屏風を状況説明に使う場合は男が来なくて女が一人でベットに横たわること。蝋燭を背にするという表現も同じ。

 

雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

巫山神女の故事のように彼の女とは雲と変わり、雨となって別れ、別れて後は、人間ではその仙界の館に訪ねるすべはこの世にないのである、ということで、できるのはただ夢の場合のみ、しかも天の果てを訪ねるというこでしかないのだ。

○雲雨 男女の交情を指す。韋荘「望遠行」の「雲雨別来易東西」の注 宋玉の「神女賦」に、「且に朝雲となり、碁に行雨となる」「朝雲暮雨。」の句がある。結句の「雲雨」に応じている。神女と雲雨は、雨が宋玉「高唐の賦」にある巫山神女の故事によるもので、懷王と交わった後、神女が「暮には行雨とならん」とどんな時でも一緒にいるといった意味を持つ雨である。楚の懐王が巫山の神女と夢のなかで交わった故事をいう。韋荘『望遠行』「欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。  人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。不忍別君後、却入旧香閏。

100 望遠行 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-285-5-#39  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2972

〇日従 〜より。

〇人間 この世。人間の世。

○憑 頼る。

○魂夢 夢。夢魂に同じ。

 花と張0104

浣渓沙 十首 其二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-340-7-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3247

張泌《浣渓沙 十首 其二》 少し早く起き出し、ここを出て門を出ると、涙があふれて有明けの月を見上げると長く帯のようににじんで見えたのです。あの人とは「袂を分かつ」したのですが、また、夜長の秋を過すことを堪えるだけなのです。夕方の風が抜けてゆき、日が傾いて風流な景色なのに、この愁いに勝るものはないのです。

 

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魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠

浣渓沙 十首 其二 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ

唐五代詞・ 「花間集」 Gs-340-7-#2   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3247

 

 

浣溪沙十首

其一

(男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。)
鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。

螺鈿の車は柳の堤の道を進み行きます。樺の灯火の煙は漂い、別れに当たりあの人の馬がしきりに噺くのです。あの人が旅に出ると思うと他の時と違い深酔いするのにどうしても意識は確かなのです。

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

駅亭に花は咲き満ちていて、香しき夜の露は細やかなものです。月は傾きて杜鵑の声途絶え、思いを秘めて言葉なく西にむかったあのひとを高殿に身を寄せておもうのです。

 

(浣溪沙十首 其の一)

鈿轂【でんこく】香車 過柳堤をぐ,樺煙【かえん】分かるる處 馬 頻りに嘶く,他が為に沉醉するも泥を成さず。

花は驛亭に滿ち 香露 細やかなり,杜鵑 聲 斷え 玉蟾【ぎょくぜん】低し,情を含んで語ること無く 樓西に倚る。

 

 

浣溪沙十首其二

(楽しかった日々に別れ、その人を夜明け前に帰っていく人の中に見つけた女の思いを詠う。)

馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。

あの人が帰っていく、離れがたい気持ちで離れていく姿を追ったものだ。そして、楽しい日々のことを思い起こしたものです、それは、咲き誇る花に朝日に照らされ、竹林の小路に入っていくと、小川が流れているところで、黄金細工で飾られた琴が奏でられ、薄い幔幕の内に紙をかき乱すほど愛されたのです。

早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

少し早く起き出し、ここを出て門を出ると、涙があふれて有明けの月を見上げると長く帯のようににじんで見えたのです。あの人とは「袂を分かつ」したのですが、また、夜長の秋を過すことを堪えるだけなのです。夕方の風が抜けてゆき、日が傾いて風流な景色なのに、この愁いに勝るものはないのです。

(浣溪沙十首其の二)

馬上 凝情 舊遊を憶い,照花 淹竹 小溪の流れ,鈿箏 羅幕 玉として頭を搔く。

早に是こに出門 月も長帶たり,堪える可し 袂を分ち 又た秋も經るを,晚風 斜日 愁に勝らず。

 moon5411

 

『浣溪沙十首』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

 

 

(下し文)

(浣溪沙十首其の二)

馬上 凝情 舊遊を憶い,照花 淹竹 小溪の流れ,鈿箏 羅幕 玉として頭を搔く。

早に是こに出門 月も長帶たり,堪える可し 袂を分ち 又た秋も經るを,晚風 斜日 愁に勝らず。

 

 

(現代語訳)

(楽しかった日々に別れ、その人を夜明け前に帰っていく人の中に見つけた女の思いを詠う。)

あの人が帰っていく、離れがたい気持ちで離れていく姿を追ったものだ。そして、楽しい日々のことを思い起こしたものです、それは、咲き誇る花に朝日に照らされ、竹林の小路に入っていくと、小川が流れているところで、黄金細工で飾られた琴が奏でられ、薄い幔幕の内に紙をかき乱すほど愛されたのです。

少し早く起き出し、ここを出て門を出ると、涙があふれて有明けの月を見上げると長く帯のようににじんで見えたのです。あの人とは「袂を分かつ」したのですが、また、夜長の秋を過すことを堪えるだけなのです。夕方の風が抜けてゆき、日が傾いて風流な景色なのに、この愁いに勝るものはないのです。

 

 

(訳注)

浣溪沙十首 其二

(楽しかった日々に別れ、その人を夜明け前に帰っていく人の中に見つけた女の思いを詠う。)

 

馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。

あの人が帰っていく、離れがたい気持ちで離れていく姿を追ったものだ。そして、楽しい日々のことを思い起こしたものです、それは、咲き誇る花に朝日に照らされ、竹林の小路に入っていくと、小川が流れているところで、黄金細工で飾られた琴が奏でられ、薄い幔幕の内に紙をかき乱すほど愛されたのです。

・淹竹 小路竹藪に引き込まれる景色。

・鈿箏 箏では柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で弦の音程を調節する。立て琴。箏類の一種で撥弦楽器。中国太古からあって,琴とともに奏されたため〈琴瑟相和す〉の語源となった。構造は箏と同様であるが,弦数は多い。25弦が普通の型。

 

 

早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

少し早く起き出し、ここを出て門を出ると、涙があふれて有明けの月を見上げると長く帯のようににじんで見えたのです。あの人とは「袂を分かつ」したのですが、また、夜長の秋を過すことを堪えるだけなのです。夕方の風が抜けてゆき、日が傾いて風流な景色なのに、この愁いに勝るものはないのです。

・早是出門 夜も眠れず起き出して門を出る。夜明け前に男はこの門を出るので、もしかしたら、あの人を見つけることが出来るかもしれないと思ったのだ。

・長帶月 涙をためたままで月を見るので帯状の月に見えてしまう。有明けの月は、月の後半下弦の月をすぎた頃の月(名残月)だろう。

・晚風斜日 「照花淹竹小溪流」に風が吹き、斜めに日が射すのは風流の極みのはずである。でもそれは愁いの方が勝っているということ。
60moon
 

浣渓沙 十首 其一 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-339-7-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3242

張泌浣渓沙 十首 其一 駅亭に花は咲き満ちていて、香しき夜の露は細やかなものです。月は傾きて杜鵑の声途絶え、思いを秘めて言葉なく西にむかったあのひとを高殿に身を寄せておもうのです。

 

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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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『花間集』継続中 
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浣渓沙 十首 其一 張泌【ちょうひつ】  Ⅹ

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浣溪沙十首

其一

(男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。)その一

鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。

螺鈿の車は柳の堤の道を進み行きます。樺の灯火の煙は漂い、別れに当たりあの人の馬がしきりに噺くのです。あの人が旅に出ると思うと他の時と違い深酔いするのにどうしても意識は確かなのです。

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

駅亭に花は咲き満ちていて、香しき夜の露は細やかなものです。月は傾きて杜鵑の声途絶え、思いを秘めて言葉なく西にむかったあのひとを高殿に身を寄せておもうのです。

 

(浣溪沙十首 其の一)

鈿轂【でんこく】香車 過柳堤をぐ,樺煙【かえん】分かるる處 馬 頻りに嘶く,他が為に沉醉するも泥を成さず。

花は驛亭に滿ち 香露 細やかなり,杜鵑 聲 斷え 玉蟾【ぎょくぜん】低し,情を含んで語ること無く 樓西に倚る。

 

其二

馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

 

其三

獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。

雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

 

其四

依約殘眉理舊黃,翠鬟擲一簪長,暖風晴日罷朝粧。

閑折海棠看又撚,玉纖無力惹餘香,此情誰會倚斜陽。

 

其五

翡翠屏開繡幄紅,謝娥無力曉粧慵,錦帷鴛被宿香濃。

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾櫳,杏花凝恨倚東風。

 

其六

枕障燻鑪隔繡幃,二年終日兩相思,杏花明月始應知。

天上人間何處去,舊歡新夢覺來時,黃昏微雨畫簾垂。

 

其七

花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

 

其八

偏戴花冠白玉簪,睡容新起意沉吟,翠鈿金縷鎮眉心。

小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花陰,斷香輕碧鏁愁深。

 

其九

晚逐香車入鳳城,東風斜揭繡簾輕,慢迴嬌眼笑盈盈。

消息未通何計是,便須佯醉且隨行,依稀聞道大狂生。

 

其十

小市東門欲雪天,眾中依約見神仙,蘂黃香畫貼金蟬。

飲散黃昏人草草,醉容無語立門前,馬嘶塵烘一街煙。

 

 李清照0055

  

『浣溪沙十首』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙十首 其一

鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

 

 

(下し文)

(浣溪沙十首 其の一)

鈿轂【でんこく】香車 過柳堤をぐ,樺煙【かえん】分かるる處 馬 頻りに嘶く,他が為に沉醉するも泥を成さず。

花は驛亭に滿ち 香露 細やかなり,杜鵑 聲 斷え 玉蟾【ぎょくぜん】低し,情を含んで語ること無く 樓西に倚る。

 

 

(現代語訳)

(男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。)

螺鈿の車は柳の堤の道を進み行きます。樺の灯火の煙は漂い、別れに当たりあの人の馬がしきりに噺くのです。あの人が旅に出ると思うと他の時と違い深酔いするのにどうしても意識は確かなのです。

駅亭に花は咲き満ちていて、香しき夜の露は細やかなものです。月は傾きて杜鵑の声途絶え、思いを秘めて言葉なく西にむかったあのひとを高殿に身を寄せておもうのです。

 

 

(訳注)

『花間集』と張泌、浣溪沙十首

張泌(生平年未詳)は、五代、前蜀の人。字、出身地ともに未詳。『花間集』では牛嶠と毛文錫の間に置かれていることから、前蜀に仕えて舎人になったことが知れるだけである。晩唐から五代にかけて、張泌という名の人物が三人いたことが分かっており、このため同名異人のこの三者がしばしば混同されてきた。『花間集』 には二十七首の詞が収められている。『花間集』には張泌の「浣溪沙」作が十首収められている。舟を出して花いっぱいの渓谷に入って遊んだものが、今では砂ばかりの渓谷しか見られない、ということを象徴にして女、女妓の侘しさ、寂しさを詠うものである。

浣溪沙 其一(淸曉妝成寒食天)韋莊 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-264-5-#18 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2867

浣渓沙 其二 (欲上鞦韆四體傭) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-265-5-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2872

浣渓沙 其三 (惆悵夢餘山月斜) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-266-5-#20  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2877

浣渓沙 其四 (緑樹藏鶯鴬正啼) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-267-5-#21  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2882

浣渓沙 其五 (夜夜相思更漏殘) 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-268-5-#22  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2887

 

浣溪沙十首 其一

(男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。)

唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。前段は、彼女が車に乗り男を見送って柳の堤を進み、別れを交わす時、男の乗る附も別れを惜しむかのように斯くことを描く。そして、彼女は別離の悲しみを忘れようと、つい深酒をしてしまうが、愛する人との大事な別れ、正体を失うことはないと述べる。後段は、女が男を見送った後、駅事の高殿に身を寄せて密かに男に思いを馳せるが、杜鵑(ホトトギス)の声も途絶え、月は早くも西に低く傾いてしまったと言う。『花間集』に描かれる男女の別れは、残月(二十日頃の夜明けの月)が空に懸かる、当時の生活習慣で仕事に出る、旅に出るのは夜の明けきらぬ時であること、男が女のもとを去るという形が多い。この詞は女性が夜、男性を駅亭まで見送る。長安の場合、東に向かう場合、滻水を渡り、㶚水の駅亭で最後の一夜を過ごす。西に向かう場合渭水を渡ったところの咸陽の駅亭で最後の夜を共に過ごすのである。後段第一句の「玉蟾低し」からすれば、二人は駅亭で一夜をともにし、男性は翌日の明け方に旅立ったのである。こうした送別は、王維の「元二が安西に使いするを送る」詩に「渭城の朝雨 軽塵を泥す、客舎 青青 柳色 新たなり」とあるように、送別は送る側が一駅出たところまで送るのが通常の事であった。今連載中の「杜甫1000詩」では、杜甫は、成都から数百キロも離れたとこまで数か月過ごしている場合もある。男女間にあっても詩の上では多くある。後段末句の「楼西に倚る」から男は西に向かって旅立ったことが分かる。

 

 

鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。

螺鈿の車は柳の堤の道を進み行きます。樺の灯火の煙は漂い、別れに当たりあの人の馬がしきりに噺くのです。あの人が旅に出ると思うと他の時と違い深酔いするのにどうしても意識は確かなのです。

○鈿轂香車 螺釦や香木をあしらった婦人用の車。

○樺煙 蝋を樺の木の皮で巻いた灯火の煙。

○沉醉 深酔い。

○不成泥 泥酔しない、正体を失わない。

 

 

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

駅亭に花は咲き満ちていて、香しき夜の露は細やかなものです。月は傾きて杜鵑の声途絶え、思いを秘めて言葉なく西にむかったあのひとを高殿に身を寄せておもうのです。

○玉蟾 月の別称。月は蟾が中に住むことで、性描写の一つである。「天仙子」の「蟾彩」の注参照。

○楼西 西楼を押韻のために倒置したもの。

○この三句、「香露細」「杜鵑聲斷」「玉蟾」「含情」は、性交を詠うものである。
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菩薩蠻七首 其七 牛嶠【ぎゅうきょう】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-336-6-#23  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3227

牛嶠《菩薩蠻七首 其七寝台の様子と、愛に燃える女性の姿態、そして、彼女が水を汲む釣瓶の概観の音で目を覚まし、朝の訪れを悲しみながらも、傍らに男のいることを確かめ、男に向かって微笑むさまを描く。最後の女の言葉は、かなり直接的であり官能的である。



2013年11月1日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
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菩薩蠻七首 其七 牛嶠【ぎゅうきょう】  Ⅹ 唐五代詞・ 「花間集」 Gs-336-6-#23   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3227



牛嶠其一:(辺境に出かけて帰らぬ男を思う女を詠う。)

其二:(すぐ帰るといって春旅に出かけというのに帰ってこない男を思う女を詠う。)

其三:(春には帰ると旅だったがもう秋になる。何処にいるかわからない人のことは忘れて気持ちをかえようとする女を詠う。)

其四:(雲が流れると「巫山の雲雨」を思われ、さびしくなる女の情を詠う。)

其五:(早春にであい、盛春にはわかれ、まだこうらくのきせつというのにだれにもさそわれない女を詠う。)

其六:(官妓はもてはやされた生活をした。秋には帰ると男が旅立ってからかえってこない女を詠う。)

其七:(男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。)


 

菩薩蠻七首 其一

(辺境に出かけて帰らぬ男を思う女の情を詠う。)

舞裙香暖金泥鳳,畫梁語鷰驚殘夢。

舞いに着るのスカートは香しく金泥の鳳模様がきれい、塗りの梁の上の燕が鳴き交わすと名残りの夢は破られる思いになってしまう。

門外柳花飛,玉郎猶未歸。

門の外は春もさかり、柳の架は舞い飛ぶのに、あのひとは未だに帰って来ることはないのです。

愁勻紅粉淚,眉剪春山翠。

待つ身の侘しさで愁いは涙をさそい、くずれた化粧を直します。眉は春山の翠のように整えるのです。

何處是遼陽,錦屏春晝長。

あの人がいるという遼陽は何処なのでしょう、ここの錦屏風の閨の内には春の昼はただ長くなってゆくのです。

(菩薩蠻七首 其の一)

舞裙 香 暖かく 金泥の鳳,畫梁【がりょう】語る鷰 殘夢を驚く。

門外 柳花 飛,玉郎 猶お未だ歸らず。

愁いて紅粉の淚を勻え,眉は春山の翠を剪る。

何處か 是れ遼陽なる,錦屏 春晝 長し。

 

其二

(すぐ帰るといって春旅に出かけというのに帰ってこない男を思う女を詠う。)その二

柳花飛處鶯聲急,暗街春色香車立。

柳絮が飛びが飛び交うところには春を告げる鶯も行く春を惜しんで急いでいる。夕方の薄暗さが暗くなっていく春の景色もすっかり進んだ日に香をたきこめた御車が旅立っていく。

金鳳小簾開,臉波和恨來。

金の鳳凰の刺繍の小窓のカーテンを開いて見送る。まぶたに溢れる涙の後には少しづつ怨みの気持ちがやってくる。

今宵求夢想,難到青樓上。

今宵からは夢の中であの人のことを思い浮かべる。もうあの人を見送った東の楼閣に昇って過ごすことなどできないのだ、

贏得一場愁,鴛衾誰並頭。

ここの場所では愁いが追加されてくるばかり、鴛鴦の布団に誰が並んで頭を並べてくれるのでしょう。

(其の二)

柳花 飛ぶ處 鶯聲急なり,暗き街 春色 香車立つ。

金鳳 小簾開き,臉波 和みて恨み來る。

今宵 夢想を求め,青樓の上に到れ難し。

贏得【えいとく】 一場愁い,鴛衾【おうきん】 誰ぞ頭を並べん。

 

其三

(春には帰ると旅だったがもう秋になる。何処にいるかわからない人のことは忘れて気持ちをかえようとする女を詠う。)その三

玉釵風動春幡急,交枝紅杏籠煙泣。

奇麗に輝く簪が蚊座に揺れていて、春の季節の旗が大きくなびく。杏の花がいっぱいの木の枝が交差していて、これからもっと草木が生繁し、匂いがひろがり、春の緑の煙霞に包まれた風景の中で涙するのです。

樓上望卿卿,寒新雨晴。

高樓の上に上がって「卿卿(キョウキョウ)」としたあの人のいる方を望んでみるのです。でも実際には、この窓辺にはもう秋も深まり、雨から晴れに変わり気持ちも新たになるのです。

薰爐蒙翠被,繡帳鴛鴦睡。

夕刻から香炉で薫じて閨に広がり、翡翠の扇がかぶさるようにあり、刺繍のとばりには、鴛鴦が眠っている。

何處有相知,羨他初畫眉。

女は青の人がどこに行っているのかはわからないのです。ほかの女の人には彼氏が来ているのがとてもうらやましいと思っているばかりではどうしようもないので、初めての形の眉を書いてみるのです。

 

(其の三)

玉釵 風動き春幡急なり,交枝 紅杏 籠煙り泣く。

樓上 望み卿卿,寒 新らたに雨晴る。

薰爐 蒙翠被り,繡帳 鴛鴦の睡。

何處にか 相い知る有る,他を羨む初めて眉を畫く。

 

 

其四

(雲が流れると「巫山の雲雨」を思われ、さびしくなる女の情を詠う。)その四

畫屏重疊巫陽翠,楚神尚有行雲意。

奇麗に書かれた屏風が幾重に重ねられた向こうには巫陽の翡翠の扇がある。巫陽を愛した楚王は雲が流れていくと巫女が雨となって來るというのが思い出される。

朝暮幾般心,向他情漫深。

特にそれが「朝雲暮雨」ということで朝が来て、夕方になるとどれだけ女の思いをかき立てるのかどうかなのです。ほかの人と接するたびにあの人のことがさらに深く思われるのです。

風流今古隔,虛作瞿塘客。

月日が過ぎ、風が流れ、此のことも昔のこととなってしまったのです。だから、いまは空しくこの詩を作るのです瞿塘峡を下って云ったあの人の事を思って。

山月照山花,夢迴燈影斜。

山影より月がのぼって、山も花も照らしている。女の夢はいろいろと廻り回り、燈火も付けたままで影を斜めにしている。

(其の四)

畫屏 重疊 巫陽の翠,楚神 尚お行雲の意有り。

朝暮 幾か般心す,他に向う 情 漫深す。

風流 今古と隔り,虛作すは瞿塘の客を。

山月 山花を照し,夢は迴る 燈影斜なり。

 

其五

(早春にであい、盛春にはわかれ、まだこうらくのきせつというのにだれにもさそわれない女を詠う。)その五

風簾鷰舞鶯啼柳,粧臺約鬢低纖手。

風が簾を通り抜け、つばめが舞い飛び交い、鶯が柳いて春を告げると、もうやなぎの別れをしている。化粧台に向かい、髪を整えかぼそい手を低くする。

釵重髻盤珊,一枝紅牡丹。

簪が重く下がり、髷を丸くし珊瑚も飾りをつける。庭に一枝、紅い牡丹が咲いている。

門前行樂客,白馬嘶春色。

この屋の門前には春の野へ行楽に向かう男女がいるでも私には及びの声はかからない。でも高官のあの人の騎る白馬がこの男女の春景色を前にして高く嘶いて、行こうとしている。

故故墜金鞭,迴頭應眼穿。

それなのに、これなのか、金で飾られた鞭が堕ちている。頭を廻してみるとそこには目を丸くすることばかりなのです。

 

菩薩蠻七首其五

風簾 鷰舞い鶯柳に啼く,粧臺 鬢を約し纖手を低くす。

釵重く髻の盤珊,一枝 紅牡丹。

門前 行樂の客,白馬 春色に嘶く。

故故にして 金鞭墜ち,頭を迴して應に眼穿つ。

 

其六

(官妓はもてはやされた生活をした。秋には帰ると男が旅立ってからかえってこない女を詠う。)その六

綠雲鬢上飛金雀,愁眉斂翠春煙薄。

雲型の黒髪の上に金雀が飛んでるように飾られている。愁いおびた眉に、翡翠の羽があつまって、春霞は薄く漂う。

香閣掩芙蓉,畫屏山幾重。

香が焚かれたままの高閣は芙蓉の美女たちがあふれている。そこにはきれいな絵が画かれっている屏風のうちに美女がよこたわり、それが幾重にも重なっている。

寒天欲曙,猶結同心苣。

秋も深まり窓に寒くなると空に日が早く昇ってほしいと思うのです。そして、今もなお、心を一つにして固く結ばれたいのです。

啼粉羅衣,問郎何日歸。

でもあの人は来ない今日も涙で化粧は落ち閨に着る上着も涙で化粧が落ちて汚してしまったのです。どうしてもあの人に聞いてみたい「いつ帰って來るのですか」と。

(其六)

綠雲 鬢上 金雀飛び,愁眉 斂翠 春煙薄し。

香閣 芙蓉に掩れ,畫屏 山幾重なり。

寒 天欲曙,猶お心苣を同じうするを結ぶ。

啼き粉れ 羅衣を,郎に問う 何れの日にか歸らん。

花と張0104
 

其七

(男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。)その七

玉樓冰簟鴛鴦錦,粉融香汗流山枕。

玉楼の竹筵ひんやりと錦には駕駕の烏、白粉は香しき汗に溶けて枕に流る。

簾外轆轤聲,斂眉含笑驚。

窓の外では早くも水を汲む暁櫨の響き、眉顰め驚きつ笑み浮かぶ。  

柳陰煙漠漠,低鬢蟬釵落。

柳の木かげ霞深く、鬢低く垂れ蝉飾りの簪抜け落ちる。

須作一生拚,盡君今日歡。

「どうなろうともう構わない、あなた、今Rは思いの限り私を愛して」。

 

(其の七)

玉樓の冰簟【ひょうてん】鴛鴦の錦,粉は香しき汗に融け 山枕に流る。

簾外 轆轤【ろくろ】の聲,眉を斂め 笑いを含みて驚く。

柳陰 煙【もや】漠漠たり,低き鬢 蟬釵【ぜんさ】落つ。

須【すべから】く一生 拚【す】つるを作すべし,君の今日の歡びを盡くせ。

 

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『菩薩蠻七首其七』 現代語訳と訳註

(本文)

其七

玉樓冰簟鴛鴦錦,粉融香汗流山枕。

簾外轆轤聲,斂眉含笑驚。

柳陰煙漠漠,低鬢蟬釵落。

須作一生拚,盡君今日歡。

 

 

(下し文)

(其の七)

玉樓の冰簟【ひょうてん】鴛鴦の錦,粉は香しき汗に融け 山枕に流る。

簾外 轆轤【ろくろ】の聲,眉を斂め 笑いを含みて驚く。

柳陰 煙【もや】漠漠たり,低き鬢 蟬釵【ぜんさ】落つ。

須【すべから】く一生 拚【す】つるを作すべし,君の今日の歡びを盡くせ。

 

 

(現代語訳)

(男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。)その七

玉楼の竹筵ひんやりと錦には駕駕の烏、白粉は香しき汗に溶けて枕に流る。

窓の外では早くも水を汲む暁櫨の響き、眉顰め驚きつ笑み浮かぶ。  

柳の木かげ霞深く、鬢低く垂れ蝉飾りの簪抜け落ちる。

「どうなろうともう構わない、あなた、今Rは思いの限り私を愛して」。

 

 

(訳注)

菩薩蠻七首其七

(男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。)その七

唐教坊の曲名。『花間集』41首、温庭筠14首、韋荘5首、牛嶠7首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/❺❺⑤⑤の詞形をとる。

男と一夜をともにした女の姿態と歓情とを詠う。前段は、寝台の様子と、愛に燃える女性の姿態、そして、彼女が水を汲む釣瓶の概観の音で目を覚まし、朝の訪れを悲しみながらも、傍らに男のいることを確かめ、男に向かって微笑むさまを描く。最後の女の言葉は、かなり直接的であり官能的である。

 

 

玉樓冰簟鴛鴦錦,粉融香汗流山枕。

玉楼の竹筵ひんやりと錦には駕駕の烏、白粉は香しき汗に溶けて枕に流る。

○氷簟 ひんやりとした竹筵。簟は竹の皮を蒔くはいで編んだ夏用の敷物。氷の上で寝るほどの涼しい簟で編んだしきもの。

鄭羣贈簟 #1 Ⅱ韓退之(韓愈)詩307 紀頌之の漢詩ブログ998

李商隠『可歎』
幸會東城宴末廻、年華憂共水相催。
梁家宅裏秦宮入、趙后樓中赤鳳來。
冰簟且眠金鏤枕、瓊筵不酔玉交杯。
宓妃愁坐芝田館、用盡陳王八斗才。
可歎 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-96

温庭筠『瑤瑟怨』 

冰簟銀床夢不成,碧天如水夜雲輕。

雁聲遠過瀟湘去,十二樓中月自明。

○駕駕錦 オシドリ模様の錦の掛布。

山枕 枕のこと。温庭筠の更漏子詞に「山枕蹴、錦余寒」、顧鼻の甘州子詞に山枕上、長是怯農鐘」とある。閨情詩の場合の山は女性が別途で横たわることをいう。枕に横たわる裸体の女性を思い浮かべて読んでみると状況がよくわかる。

温庭筠『菩薩蠻十三』 

竹風輕動庭除冷,珠簾月上玲瓏影。

山枕隱濃妝,綠檀金鳳凰。

兩蛾愁黛淺,故國宮遠。

春恨正關情,畫樓殘點聲。

『菩薩蠻十三』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-13-13-#13 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1668


簾外轆轤聲,斂眉含笑驚。

窓の外では早くも水を汲む暁櫨の響き、眉顰め驚きつ笑み浮かぶ。  

○轆轤 釣瓶井戸の壇櫨。滑車。情事の際の声を云う。「斂眉含笑驚」もエクスタシーを表現するもの。

 

柳陰煙漠漠,低鬢蟬釵落。

柳の木かげ霞深く、鬢低く垂れ蝉飾りの簪抜け落ちる。

○蟬釵 蝉の飾りの付いた簪。

温庭筠『菩薩蠻 五』

杏花含露團香雪,綠楊陌上多離別。

燈在月朧明,覺來聞曉鶯。

玉鈎褰翠幕,妝淺舊眉薄。

春夢正關情,鏡中蟬輕。

『菩薩蠻 五』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-5-5-#5 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1636

 

須作一生拚,盡君今日歡。

「どうなろうともう構わない、あなた、今Rは思いの限り私を愛して」。

〇一生拚 一生を捨てる。情事のエクスタシーでいう言葉として理解する。ここでは我が身がどうなっても構わないことを言う。

○盡君今日歡 逐語訳すれば、あなたの今日の歓びを尽くしなさい。エクスタシーのことば。今日は私を思う存分に愛して下さいということ。
DCF00110
 


104 江城子 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-296-5-#50  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3027

江城子 其二 奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

 

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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李商隠詩
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Ⅰ李商隠150首

 

104 江城子 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-296-5-#50   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3027

 

 

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

江城子二首 其二

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

 

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

 yayoipl05

 

『江城子二首』現代語訳と訳註

(本文) 其二

江城子二首 其二

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

 

 

(下し文)

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

 

 

(現代語訳)

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

 

 

(訳注)

江城子二首 其二

(女が愛する男と床をともにしたが、何かの事情で別れを告げられ、その悲しさを詠う。)

 

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

奇麗に結った髪も激しい情事に乱れたが顔の眉は長く化粧は残る、別れを告げられ、これからいつ会えるかもわからない、悲しくて閨房から飛び出した。それが愛する潘岳の様ないい男との別れとなった。

・髻鬟 髻【もとどり】:《「本取り」の意》髪を頭の上に集めて束ねた所。また、その髪。たぶさ。鬟:頭頂で左右に分け,それぞれ耳のわきで輪をつくって束ねた結い方。びずら。びんずら。

・狼藉 通史『史記 滑稽列伝』による漢語である。 「藉」には「敷く」や「踏む」「雑」などの意味があり、狼藉は狼が寝るために敷いた草の乱れた様子から、物が散らかっている様子を意味した。

・蘭房 女性の美しい寝室。また、美人の閨房(けいぼう)

檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

『和新及第悼亡詩二首 其一』

仙籍人間不久留,片時已過十經秋。

鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。

朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。

彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987

 

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

朝廷警備の軍隊が吹き鳴らす胡笳の角笛のように声を出して泣いた。見上げれば星も涙でぼんやりとしか見えない。

・角聲 胡笳の角笛

・星斗 星辰(せいしん)

・漸 ① しだいに。だんだん。「漸減・漸次・漸進・漸漸・漸増」 少しずつ進む。

・微茫 景色などがぼんやりしてはっきりしないさま。

60moon
 

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

夜露に濡れれば体も冷えてきて、名残の月も照らしている人々はまだ起き出してはいない。女自身もここに住むことはできないし、涙がとめどなく流れ、もう幾筋になるのかわからない。

・月殘 月がまだ上にあるが少し傾き始めたくらいであるから、真夜中過ぎというところか。

・淚千行 涙がとめどなく流れることを云う。この場合百行といわない。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。
58moon

103 江城子 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

韋荘《江城子 其一》 男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

 

2013年9月21日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 103 江城子 其一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

103 江城子 其一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-295-5-#49   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3022

 

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

江城子二首 其二

髻鬟狼藉黛眉長,出蘭房,別檀郎。

角聲嗚咽,星斗漸微茫。

露冷月殘人未起,留不住,淚千行。

 

 

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

江城子二首 其の二

髻鬟 狼藉たりて 黛眉 長く,蘭房より出でて,檀郎と別る。

角聲 嗚咽し,星斗 漸く微茫たり。

露冷やかに 月殘りて 人未だ起きず,留むること住わざれば,淚 千行たり。

美女004
 

 

『江城子二首』 現代語訳と訳註

(本文)

江城子二首 其一

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

朱唇未動,先覺口脂香。

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

 

 

(下し文)

江城子二首 其の一

恩 重く 嬌 多ければ情 傷み易し,漏更 長く,鴛鴦を解く。

朱唇 未だ動かざるに,先に口脂の香りを覺ゆ。

緩やかに繡衾を揭げて 皓腕を抽き,鳳枕を移し,潘郎に枕せしむ。

 

 

(現代語訳)

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)
男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

 

 

(訳注)

江城子二首 其一

(女が愛する男と床をともにするさまを詠う。)

またの名を江神子、春意遠、水晶簾と言う。「花間集』 には七首所収。韋荘の作は二首収められている。単調三十五字、八句五平韻で、7③③/4⑤/73③の詞形をとる。

女が愛する男と床をともにするさまを詠う。ここには差恥に顔を赤らめるような初心な女の姿は全く見られず、積極的で、愛一途に生きる女の姿が描かれている。

 

 

恩重嬌多情易傷,漏更長,解鴛鴦。

男の愛情が深く、女はそれに応えて甘えることで男の愛に応えるが、その情が多ければ、後には心の傷おおきくなりやすいもの。それでも二人の夜は長く、鴛鴦たちは佩びを解く。

○恩重 女にかける男の愛情が深いこと。

○嬌多 女が艶めかしく男に接すること。女が男に甘える形で男の愛に応えることを言う。

○漏更長 更漏長に同じ。夜の時間の長いことを言う。更漏は水時計。

○解鴛駕 オシドリたちは帯を解く。ここは、詩の内容から鴛鴦の刺繍の帯ではなく、鴛鴦の男女が衣服を脱ぐと解すべきである。

 

 

朱唇未動,先覺口脂香。

紅き唇はそのまま動かず待っているが、そのまえに、早くも口紅が香る。

○口脂香 口紅が香る。

 

緩揭繡衾抽皓腕,移鳳枕,枕潘郎。

刺繍の掛け布団を静かにめくり白い腕出す。そして鳳凰の枕をはずす。愛しき男は晋の潘岳のように女を愛し、その腕を枕にする。

○潘郎 晋の詩人播岳。潘岳は美男子であったために、後に美男子の代名詞、女性にとっての愛人を意味するようになった。薛濤『別李郎中』「花落梧桐鳳別凰,想登秦嶺更淒涼。安仁縱有詩將賦,一半音詞雜悼亡。」

別李郎中 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-214-80-#74  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

では潘岳の安仁と呼んでいる。

潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。
魚玄機『和新及第悼亡詩二首 其一』 
仙籍人間不久留,片時已過十經秋。
鴛鴦帳下香猶暖,鸚鵡籠中語未休。
朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。
彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。

和新及第悼亡詩二首 其一 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-87-23-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1982

和新及第悼亡詩二首 其二 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-88-24-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1987

 

魚玄機『迎李近仁員外』

今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。

焚香出迎潘嶽,不羨牽牛織女家。

李近仁員外 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-115-50-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2122
pla026
 

107 河傳三首 其三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-288-5-#42  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2987

韋莊《河傳 其三》玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

 




 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        

 

河傳三首

河傳其一・・・・・105

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花妓。

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】に春妝【しゅんしょう】して媚【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

 

河傳其二・・・・・106

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

 

河傳其三・・・・・107

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。


玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

 

錦の浦に,春の女が,繡衣【しゅうい】金縷【きんい】を,霧 薄く 雲 輕く。

花 深く 柳 暗く,時節は正に是れ清明,雨 初めて晴る。

 

玉鞭 魂は斷ゆ 煙霞の路,鶯鶯の語,一望す 巫山の雨。

香塵 隱映し,遙かに見る 翠の檻【てすり】紅摟を,黛に 眉に 愁う。

 

 木蓮001

『河傳其三』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其三・・・・・107

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 

(下し文)

錦の浦に,春の女が,繡衣【しゅうい】金縷【きんい】を,霧 薄く 雲 輕く。

花 深く 柳 暗く,時節は正に是れ清明,雨 初めて晴る。

 

玉鞭 魂は斷ゆ 煙霞の路,鶯鶯の語,一望す 巫山の雨。

香塵 隱映し,遙かに見る 翠の檻【てすり】紅摟を,黛に 眉に 愁う。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

 

 

(訳注)

河傳其三

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の三)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

錦江の流れ淵の畔、春に遊ぶ女がいる、刺繍の衣に金の糸にかざられ、霧が薄くかかり、雲淡くうかぶ。

○錦浦 錦江のほとり。錦江は錦城(今の四川省成都)を流れる川の名であり、流れが緩やかであり、淵が多くあり、その場所が船着き場となっていた。。

○繍衣金線 金糸で刺繍された衣服。

○霧薄雲軽 霧や雲が薄く淡く懸かる。本四字は、いずれの注釈書も衣服を形容すると解しているが、「繡衣」の形容をする意味がないのであり、誤りである。ここは「錦浦,春女」いる場所の状況をいうものである。

 

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

花は盛り花影を作り、柳濃くしげっている、春の時はまさに清明の節句、細雨は久しぶりにはじめて晴れてくれる。

○清明 春分から数えて十五日目。二十四節気の一つ。現在の四月四、五日頃。

 

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

玉飾りのある鞭を手にあの人がいない魂が断えた、霞がたちこめる路をすすんで行くと、こちらの鶯とあちらのうぐいすが囀りを交わす。とおく見渡せば巫山に雨降りつづいている。(私にはお相手がいないというのに巫山ではまだ情交がつづいているということなのか。)

○玉鞭 玉で飾った鞭。ここではその鞭を手にした馬上の男を指す。

〇巫山雨 男女の情交を指す。楚の懐丁が高唐に遊び夢の中で巫山の神女と情空父わした故事に華つく。

『望遠行』「欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西不忍別君後、却入旧香閏。」雲雨は男女の情交を指す。宋玉の「高唐の賦」の序に拠れば、楚の懐王は高唐に遊び、巫山の神女と夢の中で情を交わした。神女は別れに当たり 「私は巫山の南、高く険しい所におり、朝には雲となり暮れには雨となって、朝な朝な夕な夕なに、陽台の下におります」と言い残し去ったと言う。以来、雲.雨の語は男女の情交を指すようになった。

 

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

晩春には散る花、香塵により見え隠れするもの、遙かさきに翠の手すり、朱の高殿があり、そこには黛にも眉にも愁いをおびた女がいるのだ。

〇香塵 一般的には春になって、表土が溶け乾燥し、行き交う車馬、人の動きが冬と違う様子を云うが、ここでは行楽に①お香をたく。②春霞。③花がちり、④柳絮が飛ぶ様子をいうものである。そこにはやがて道路も乾燥し砂塵が舞い立つようになるのが春である。
柳絮01
 


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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 

 
107 河傳三首 其三 韋荘  Ⅹ

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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    

 

106河傳二首 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-287-5-#41   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2982

 

花間集  河傳 詞十八首
        
 1溫助教庭筠河傳三首 温庭筠66首 花間集1・2巻  
 3韋相莊河傳三首 韋莊47首 花間集二巻  
 6張舍人泌河傳二首 張泌27首 花間集四巻  
 11顧太尉河傳三首 顧夐56首 花間集6・7巻  
 12孫少監光憲河傳四首 孫光憲47首 花間集7・8巻  
 15閻處士選河傳一首 閻選8首 花間集9巻  
 18李秀才珣河傳二首 李珣39首 花間集10巻  
        
 

河傳三首

河傳其一

(河を題材にした悲しい逸話 其の一)

何處?煙雨,隋堤春暮,柳色蔥籠。

何処にあるのだろうか?細雨霞がかかる、ここ隋堤も春は暮れゆこうとしていて、青々と柳の葉が茂る。

畫橈金縷,翠旗高颭香風,水光融。

絵塗りの擢などの船具には黄金の糸の房飾りがあり、高く掲げた翠の旗は香しき風にはためいていて、水面に映る光を和らぎ溶けこませている。

青娥殿春妝媚,輕雲裏,綽約司花

五百人もの船牽く乙女が、艶やかな春の粧いをして、軽やかな雲のうちにいる。そして献上された迎輦花を持つ麗しい女官が居並んでいる。

江都宮闕,清淮月映迷樓,古今愁。

江都に宮殿を立てて、江淮地帯の清い月影は今もなお「迷楼」と名付けられた宮殿を照らしている。そして、人々を愁いに誘うのである。

(河傳【かでん】其の一)

何處【いずこにか】?煙雨ありて,隋堤 春の暮,柳色蔥籠【そうろう】たり。

畫橈【がとう】金縷【きんる】,翠旗 香風に高く颭【はた】めく,水光 融【やわら】ぐ。

青娥【せいが】殿【でんきゃく】春妝【しゅんしょう】して【なまめ】かし,輕雲の裏【うち】,綽約【しゃくやく】たり司花の妓。

江都の宮闕【きゅうけつ】,清淮【せいわい】の月は迷樓に映え,古今 愁う。

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

河傳其三

錦浦,春女,繡衣金縷,霧薄雲輕。

花深柳暗,時節正是清明,雨初晴。

玉鞭魂斷煙霞路,鶯鶯語,一望巫山雨。

香塵隱映,遙見翠檻紅摟,黛眉愁。

 

 DCF00055

 

 

『河傳三首』其二 現代語訳と訳註

(本文)

河傳其二

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

 

 

 

(下し文)

(河傳 其の二)

春の晚,風暖かなり,錦城 花滿ちて,遊人を狂殺す。

玉鞭 金勒,勝を尋ねて 輕塵を馳驟【ちしゅう】し,良晨【りょうしん】を惜む。

翠娥 勸めて邛酒を爭う,纖纖たる手,面を拂う 垂絲の柳。

歸時 煙の裏,鐘鼓 正に是れ黃昏なり,銷魂に暗れる。

 

 

(現代語訳)

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

 

 

(訳注)

河傳其二

(河を題材にした我を忘れた逸話 其の二)

『花間集』には韋莊の作が三首収められていて双調五十三字、前段二十五字七句三仄韻三平韻、後段二十八字六句三灰韻二平韻で詞形をとる。温庭筠に『河傳』がある。

『河傳』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-49-2-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1812

 

 

春晚,風暖,錦城花滿,狂殺遊人。

春も終わろうとしている。風も暖かい。成都錦官城には花が満ち溢れている。行楽している人や風流な人をそんな春におぼれさせてしまう季節である。

○遊人 野山に出て遊ぶ人。ばくち打ち。風来坊。

 

玉鞭金勒,尋勝馳驟輕塵,惜良晨。

立派な乗馬用のむちに金で飾ったくつわ、景勝地に馬を駆って早馬で蒙塵を発てて行くものがいるほどだ。良い夜を過ごしてよい朝が来るのにもう少し夜が長ければおしんでいる。

・玉鞭:立派な乗馬用のむち。人が乗馬したことを表す。 

韋莊『古別離』

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

古別離 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-277-5-#31  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2932

・金勒 勒はくつわ。上に玉字を使ったので、こちらでは金字を用いたもの。

薛濤『贈段校書』

公子翩翩校書,玉弓金勒紫綃裾。

玄成莫便驕名譽,文采風流定不知。

馳驟 馬に乗って駆けまわる。早足で走り抜ける。

贈段校書 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-220-86-#80  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2647

・良晨 太陽がふるいたってのぼるあさ。生気に満ちた早朝の意に用いる。 とき。早朝、鶏がときを告げること。ここでは、前日の夜に逢瀬を過ごしたことを前提に良い夜明けを迎えたことを云う。

 

翠娥爭勸邛酒,纖纖手,拂面垂絲柳。

そこには黒髪の美しい芸妓が卓文君のようにお酒を進めてくれるのを争ってしてくれ、その手はかぼそくかわいい、時折垂れてくる髪を拂うのは柳の枝が垂れているのを拂う感じなのだ。

・翠娥 翠は若く美しい娥は艶めかしい女。選ばれた女。青娥 靑は若く美しい、娥は艶めかしい女。選ばれた女。・嫦娥:月世界に棲むといわれる仙女。姮娥 『准南子』に「翠、不死の薬を西王母に請ふ。その妻檀紙、これを病みて月官に奔る」とみえる。・誇蛾 恒蛾、嫦娥、常娥、娥娥 蛾娥など 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。常蛾の詩1. 道教の影響 2. 芸妓について 3. 李商隠 12 嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。

・邛酒 酒場で献身的に働く女性が注いでくれるお酒うぃうが司馬相如と卓文君の逸話に基づく。駆け落ちした司馬相如とてした卓文君は自分の所有物を売り払い、臨卭の街に酒場を開いた。そこで、卓文君は自らホステスとして働き、司馬相如は上半身裸で召使いのようにして働いた。

・纖纖 ほっそりとしているさま。かぼそいさま。 「纖纖たる細腰に軽綺の長裾を曳き/佳人之奇遇)」 

杜甫『句漫興九首』其八 

舍西柔桑葉可拈,江畔細麥複纖纖

人生幾何春已夏,不放香醪如蜜甜。

絶句漫興九首 其八 成都浣花渓 杜甫 <452  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2205 杜甫詩1000-452-635/1500

 

歸時煙裏,鐘鼓正是黃昏,暗銷魂。

帰るころには靄が広がっている中、まさに夕方の時を告げる鐘と鼓の音が聞こえてくる。そして、また我を忘れさせる夜のしじまの中にいるのだ。

・鐘鼓 時を告げる鐘や太鼓。

韋莊『更漏子』.

鐘鼓寒,樓閣暝,月照古銅金井。

深院閉,小樓空,落花香露紅。

煙柳重,春霧薄,燈背水窗高閣。

閑倚,暗沾衣,待郎郎不歸。

韋莊『更漏子』2

星鬥稀,鍾鼓歇,簾外曉殘月
蘭露重,柳風斜,滿庭堆落花。
虛閣上,倚欄望,還似去年惆
春欲暮,思無窮,舊歡如夢中。

123 更漏子 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-282-5-#36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2957

・銷魂 ①驚きや悲しみのために気力が失せること。 ②夢中になること。我を忘れること。

杜甫『送裴五赴東川』

故人亦流落,高義動乾坤。

何日通燕塞,相看老蜀門。

東行應暫別,北望苦銷魂

凜凜悲秋意,非君誰與論?

送裴五赴東川 成都5-(9) 杜甫 462  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2255 杜甫詩1000-462-645/1500
白鬚草01 

古別離 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-277-5-#31  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2932

古別離 韋荘  盛春のうららかな日の春霞が遠く遥かにけむり、柳の枝が細長く垂れ下がり揺れている。去年の春に別れた時ことが思いうかびどうすることもできなく、酒宴が半ばで、こころが詰まってくるのです。

 

2013年9月3日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
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古別離 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-277-5-#31   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2932

 

 

古別離  韋莊 

(去年の春に別れて時のことを思い浮かべる)

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

盛春のうららかな日の春霞が遠く遥かにけむり、柳の枝が細長く垂れ下がり揺れている。去年の春に別れた時ことが思いうかびどうすることもできなく、酒宴が半ばで、こころが詰まってくるのです。

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

その上、その別れの宴が終わった後、出立のために馬に乗って立派な馬のむちを手にとって遥か彼方の空を指し示す。 はらわたを断つような深い疼きを帯びた春の気配は、江南にある。

 

(古別離)

晴煙【せいえん】漠漠として 柳 毿毿【さんさん】たり,那【いか】んともせず 離情 酒 半ば酣【たけなわ】なるを。

更に 玉鞭を把りて 雲外を 指【ゆびさ】せば,斷腸の春色 江南に在り。

 美女004

 

『古別離』 韋莊 現代語訳と訳註

(本文)

古別離

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

鬢毛01 

 

(下し文)

(古別離)

晴煙【せいえん】漠漠として 柳 毿毿【さんさん】たり,那【いか】んともせず 離情 酒 半ば酣【たけなわ】なるを。

更に 玉鞭を把りて 雲外を 指【ゆびさ】せば,斷腸の春色 江南に在り。

 

 

(現代語訳)

(去年の春に別れて時のことを思い浮かべる)

盛春のうららかな日の春霞が遠く遥かにけむり、柳の枝が細長く垂れ下がり揺れている。去年の春に別れた時ことが思いうかびどうすることもできなく、酒宴が半ばで、こころが詰まってくるのです。

その上、その別れの宴が終わった後、出立のために馬に乗って立派な馬のむちを手にとって遥か彼方の空を指し示す。 はらわたを断つような深い疼きを帯びた春の気配は、江南にある。

 

 

(訳注)

古別離

(去年の春に別れて時のことを思い浮かべる)

・楽府旧題。

・韋莊:晩唐の詩人。836年(開成元年)~910年(開平四年)。字は端己。杜陵(現・陝西省西安附近)の人。

 

孟郊『古別離

欲別牽郞衣,郞今到何處。
不恨歸來遲,莫向臨邛去。

唐宋詩203 Ⅶ孟郊(孟東野)紀頌之の漢詩ブログ 「古別離」孟郊(8

 

唐・王縉 樂府曲辭. 雜曲歌辭 古別離

下階欲離別,相對映蘭叢。

含辭未及吐,淚落蘭叢中。

高堂靜秋日,羅衣飄暮風。

誰能待明月,回首見床空。

 

晴煙漠漠柳毿毿,不那離情酒半酣。

盛春のうららかな日の春霞が遠く遥かにけむり、柳の枝が細長く垂れ下がり揺れている。去年の春に別れた時ことが思いうかびどうすることもできなく、酒宴が半ばで、こころが詰まってくるのです。

・晴煙:うららかな日の春霞。 盛春をあらわす季語。

・漠漠:遠く遥かなさま。連なっているさま。寂しいさま。 

・毿毿 毛や柳の枝が細長く垂れ下がるさま。毛の長いさま。毛の長くふさふさとしたさま。

・不那:どうすることもできない。いかんともできない。

・離情:別れの思い。 

・酣:たのしむ。酒を飲んで楽しむ。たけなわ。酒宴の最中。 ・酒半酣:酒宴が半ば盛り上がろうとしている時。

 

更把玉鞭雲外指,斷腸春色在江南。

その上、その別れの宴が終わった後、出立のために馬に乗って立派な馬のむちを手にとって遥か彼方の空を指し示す。 はらわたを断つような深い疼きを帯びた春の気配は、江南にある。

・更:さらに。一層。その上。 

・把:手に取り持つ。

・玉鞭:立派な乗馬用のむち。人が乗馬したことを表す。 

・雲外:雲の彼方(かなた)。空の彼方。遥か彼方(かなた)の空。雲上。 

・指:指す。ゆびさす。動詞。

・斷腸:相手との情事を思い浮かべて、はらわたを断つような疼きをいう。

・春色:春の景色。春の気配。行楽で男女が遊んでいる光景。 

・在:…にある。 

・江南:長江以南の豊穣の地。
pla024 

荷葉杯 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

荷葉杯 其二 韋荘 忘れもしない、あの年、花かげのもとで、それは深夜のことでした。「はじめて乙女を知った時」といっていました。 池のほとりの座敷の西側のところで、えすだれを垂れたその中で、手を携えて夜を過ごし、暗黙の内に次の情事の思いをきめたのです。


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謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。  
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。  
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html  
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー 
http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html  
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html  
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。  
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。  
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。  
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

荷葉杯 其二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-258-5-#12   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2672

 

 

荷葉杯 其二

記得那年花下。 深夜。

忘れもしない、あの年、花かげのもとで、それは深夜のことでした。

初識謝娘時。

「はじめて乙女を知った時」といっていました。 

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

池のほとりの座敷の西側のところで、えすだれを垂れたその中で、手を携えて夜を過ごし、暗黙の内に次の情事の思いをきめたのです。

 

惆悵曉鶯殘月。 相別。

かなしくい嘆かわしいことに、あかつきの鷺がなき、名残の月が別れの月に変わって別れたのです。

從此隔音塵。

それ以来、音信は絶えてしまったのです。 

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

今は二人とも異郷の人となってしまい、逢おうとしてももはやそのよしもなくなってしまいました。

 

60moon 













『荷葉杯』 現代語訳と訳註

(本文)

記得那年花下。 深夜。

初識謝娘時。

水堂西面畫簾垂。 攜手暗相期。

 

惆悵曉鶯殘月。 相別。

從此隔音塵。

如今倶是異鄕人。 相見更無因。

 

 

(下し文)

荷葉杯

記し得たり  那の年 花の下。 深夜。

初めて  謝娘を 識りし時。

水堂の西面は 畫簾垂れ。手を攜へ暗に相ひ期す。

 

惆悵たり  曉の鶯  殘の月。相ひ別れ。

此 從り 音塵を  隔つ。

如今 倶に是 異鄕の人。相ひ見ゆるに更に因無し。

 

 

(現代語訳)

忘れもしない、あの年、花かげのもとで、それは深夜のことでした。

「はじめて乙女を知った時」といっていました。 

池のほとりの座敷の西側のところで、えすだれを垂れたその中で、手を携えて夜を過ごし、暗黙の内に次の情事の思いをきめたのです。

かなしくい嘆かわしいことに、あかつきの鷺がなき、名残の月が別れの月に変わって別れたのです。

それ以来、音信は絶えてしまったのです。 

今は二人とも異郷の人となってしまい、逢おうとしてももはやそのよしもなくなってしまいました。

 

 

(訳注)

荷葉杯

詞譜一。詞の形式名。双調 五十字。換韻。花間集。

男が女の気持ちを詠うもの。

 

 

記得那年花下、深夜。

忘れもしない、あの年、花かげのもとで、それは深夜のことでした。

・記得:(俗語・現代語)…を覚えている。(「記」は、覚えている。記憶している。

・那年:(俗語)あのとし。彼(か)のとし。

・花下:花のもと。花底。

 

 

初識謝娘時。

「はじめて乙女を知った時」といっていました。 

・初識:はじめて知り合ったとき。 

・謝娘:「あの女性」の意。固有名詞ではあるが、詞では、若くて美しい女性を指す。乙女。マドンナ。

 

水堂西面畫簾垂、攜手暗相期。

池のほとりの座敷の西側のところで、えすだれを垂れたその中で、手を携えて夜を過ごし、暗黙の内に次の情事の思いをきめたのです。

・水堂:水辺の建物。

・畫簾:綺麗に彩色を施した簾。えすだれ。

・攜手:手を持つ。時を共にする際の導入語である。手をたずさえる。閨へエスコートする。 

・相期:時間を決めて会うことを心に定める。この頃の情事は夜日が昇前までを期す。

 

 

惆悵曉鶯殘月、相別。

かなしくい嘆かわしいことに、あかつきの鷺がなき、名残の月が別れの月に変わって別れたのです。

・惆悵:恨み。 

・曉鶯:明け方に鳴き始める鶯の声。 

moon5411

・殘月:沈みかけの月。有り明けの月。曉鶯殘月は、この頃は男は日が昇前に帰るもので、名残月(下弦の月)もその様子をいうもので、男が独り寝で、明け方まで悶々としているということではない。

 

 

從此隔音塵。

それ以来、音信は絶えてしまったのです。 

・從此:(…て、)それ以来ずっと。 

・隔音塵:消息、通信がないこと。音塵は、音信、たより。

 

如今倶是異鄕人、相見更無因。

今は二人とも異郷の人となってしまい、逢おうとしてももはやそのよしもなくなってしまいました。

・如今:いま。 

・倶是:ともに これ。是は、ここでは、接続詞、副詞の語尾として使われている。

・異鄕人:異郷の人。遠く離れてしまったことを云う。

・無因:便りがない。寄る辺がない。無由。

菩薩蠻 四 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-250-5-#4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2632

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
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菩薩蠻 四 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-250-5-#4   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2632

 

 菩薩蠻 四

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

珍重主人心,  酒深情亦深。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

 

(菩薩蛮)

君に勸む 今夜 須【すべか】らく沈醉すべし,樽前に 明朝の事を話す莫れ。

珍重す主人の心, 酒深くして情も亦た 深し。

 

須【すべか)らく 春漏の短きを愁ふべし,金杯に滿ちたるを訴ふる莫れ。

酒に遇【あ】えば 且【しば】らく呵呵【かか】たれ,人生能【よ】く幾何【いくばく】かある?

 

 

 

『』 現代語訳と訳註

(本文)

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

珍重主人心,  酒深情亦深。

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

 

 

(下し文)

(菩薩蛮)

君に勸む 今夜 須【すべか】らく沈醉すべし,樽前に 明朝の事を話す莫れ。

珍重す主人の心, 酒深くして情も亦た 深し。

 

須【すべか)らく 春漏の短きを愁ふべし,金杯に滿ちたるを訴ふる莫れ。

酒に遇【あ】えば 且【しば】らく呵呵【かか】たれ,人生能【よ】く幾何【いくばく】かある?

 

 

(現代語訳)

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

 

茶苑












(
訳注)

菩薩蠻 其四

詞牌の一。詞の形式名。双調 四十四字。換韻。詳しくは 「構成について」を参照。この詞は、『花間集』韋荘の『菩薩蛮』其四。

 

勸君今夜須沈醉,樽前莫話明朝事。

わたしに酒をすすめて、「今夜はひとつおもいきり飲んで酔っぱらって下さい。徳利の前ではお酒さえのめばよいので、あしたのことなどくよくよと考えないでだまっていなさい」といってくれる。

・勸君:あなたにお勧める。魏・曹操の『短歌行』に「對酒當歌,人生幾何。譬如朝露,去日苦多。慨當以慷,憂思難忘。何以解憂,唯有杜康。」とある。 

・須:すべきである。すべからく…べし。 

・沈醉:酔いつぶれる。ひどく酔う。

・樽:酒杯。酒を謂う。=尊。 ・莫話:言うな。言いなさるな。 ・莫-:…なかれ。また、なし。禁止、否定の辞。ここは、前者の意で、禁止。 ・明朝事:明日の(煩わしい)こと。将来の事。今を楽しもう、ということ。

 

 

珍重主人心,  酒深情亦深。

このあるじのこころはまことにありがたい。酒の酔いが深くなれはなるほど、あるじのわたしに対する情が深く感じられる。

・珍重:珍しいものとして大切にする。ありがたいことである。 

・主人心:もてなす側の人の思い。ホスト側の配慮。

・酒深:酒の量が豊かにあること。 ・深:多い。盛んである。 ・情:思いも深い。 ・亦:…もまた。酒が深いだけでなく、情もまた深いこと。

 

 

須愁春漏短,  莫訴金杯滿。

春の夜は短いことをなげくべきで、さかずきいっぱいに酒をつがれて、もう飲めないなどと訴えることなどない。

・須:…すべきである。必ず。まさしく。すべからく(…べし)。 ・愁:かなしむ。うれえる。 

・春漏短:春の宵は時間の経つのが速い。日ごとに日が長くなる。 

・漏:水時計。漏刻。

・莫訴:言うな。言ってくるな。うったえるな。 

・訴:(…に)述べる。訴える。言う。話しかける。

 

遇酒且呵呵,  人生能幾何?

酒をのむなら、一つ大いに笑い、陽気にのむがよい。人の命はどれほどあるのだ。このみじかいいのち、せめて酒なりと大いにのもうではないか。

・遇:出逢う。いきあたる。 

・且:しばらく。しばし。短時間を表す。 

・呵呵:大声で笑う。笑い声。ハハハハ。擬声語。

・幾何:いくばく。どれほど。
miyajima594 

菩薩蠻 三 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-249-5-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2627

唐・蜀 韋莊 《菩薩蠻 三》 いまになってみれば、また江南にいた時の楽しい思い出が沸き起こってきます。あのときはわたしもまだ年がわかく、うすい春の上衣を身につけた若々しい粋な姿をしていたのです。

 

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

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菩薩蠻

如今却憶江南樂,當時年少春衫薄。

いまになってみれば、また江南にいた時の楽しい思い出が沸き起こってきます。あのときはわたしもまだ年がわかく、うすい春の上衣を身につけた若々しい粋な姿をしていたのです。

騎馬倚斜橋,  滿樓紅袖招。

馬にまたがって遊郭の斜橋に近づい時など、どこの靑楼からも、妓女が紅い袖をふって、わたしを手招きしたものです。

 

翠屏金屈曲,  醉入花叢宿。

翡翠の屏風には金の金具がかざられていてお酒に酔ったいきおいで、花の様な美しい妓女のたくさんいる宿に入りびたりたのしくすごしたのです。

此度見花枝,  白頭誓不歸。

そしてこのたびは花の枝のような細身のうつくしい好みの人を見いだし、こんな白髪あたまになったればこそ、故郷には帰るなどともったいないことはしないと誓ったのです。

(菩薩蠻 その三)

今さらに 却って 江南の樂しかりきを憶ふ,當時 年少 春なれば衫 薄きをつける。

騎馬 斜橋に倚り,樓に滿つ 紅袖が招くを。

 

翠の屏 金の屈曲あり, 醉ひて 花叢の宿に入る。

此の度【たび】も 花の枝に見【まみ】ゆ,白頭 歸らざるを誓う。

 

 

 

菩薩蠻』 現代語訳と訳註

bijo05(本文)

如今却憶江南樂,當時年少春衫薄。

騎馬倚斜橋,  滿樓紅袖招。

 

翠屏金屈曲,  醉入花叢宿。

此度見花枝,  白頭誓不歸。

 

 

(下し文)

(菩薩蠻 その三)

今さらに 却って 江南の樂しかりきを憶ふ,當時 年少 春なれば衫 薄きをつける。

騎馬 斜橋に倚り,樓に滿つ 紅袖が招くを。

 

翠の屏 金の屈曲あり, 醉ひて 花叢の宿に入る。

此の度【たび】も 花の枝に見【まみ】ゆ,白頭 歸らざるを誓う。

 

 

(現代語訳)

いまになってみれば、また江南にいた時の楽しい思い出が沸き起こってきます。あのときはわたしもまだ年がわかく、うすい春の上衣を身につけた若々しい粋な姿をしていたのです。

馬にまたがって遊郭の斜橋に近づい時など、どこの靑楼からも、妓女が紅い袖をふって、わたしを手招きしたものです。

翡翠の屏風には金の金具がかざられていてお酒に酔ったいきおいで、花の様な美しい妓女のたくさんいる宿に入りびたりたのしくすごしたのです。

そしてこのたびは花の枝のような細身のうつくしい好みの人を見いだし、こんな白髪あたまになったればこそ、故郷には帰るなどともったいないことはしないと誓ったのです。

 

 

(訳注)

菩薩蠻

詞牌の一。詞の形式名。双調。四十四字。換韻。詳しくは「構成について」を参照。この作品は『花間集』第二で韋荘の菩薩蠻其三としてあり、、当時の文人の共通の感情をあらわしている。

 

如今却憶江南樂,當時年少春衫薄。

いまになってみれば、また江南にいた時の楽しい思い出が沸き起こってきます。あのときはわたしもまだ年がわかく、うすい春の上衣を身につけた若々しい粋な姿をしていたのです。

・如今:いま。ただいま。今になって思う。

・却:かえって。逆に。

・憶:思い起こす。 

・江南樂:江南での楽しかった日々。菩薩蠻()「人人盡説江南好,遊人只合江南老。」に同じ。

・當時:過去のその時。そのころ。当時。 

・年少:十五歳から二十歳過ぎの年代の者たち、年若い者。

・春衫:春のひとえの衣。 

・春衫薄:春の服が薄ものである。粋ななりをしているということ。閨できる着物を云う。伊達の盛りの粋な着物というほどのもの。

 

騎馬倚斜橋,  滿樓紅袖招。

馬にまたがって遊郭の斜橋に近づい時など、どこの靑楼からも、妓女が紅い袖をふって、わたしを手招きしたものです。

・騎馬:馬にうち跨ることだが、それができるのは経済的に豊かで、地位のあるものになる。エリートの象徴でもある。 

・倚:たちよる。 

・斜橋:色里にある橋。遊里に架かる橋。

・紅袖:若い女性の衣服で、うら若い女性を指す。 

・招:手招きをする。

 

翠屏金屈曲,  醉入花叢宿。

翡翠の屏風には金の金具がかざられていてお酒に酔ったいきおいで、花の様な美しい妓女のたくさんいる宿に入りびたりたのしくすごしたのです。

・翠屏:翡翠のびょうぶ。 

・金屈曲:屏風の金色をしたちょうつがい。

・醉入:酔っぱらってしまう。 

・花叢宿:花の繁みになっている宿。美しい女性のいる所。遊ぶところがたくさんあり、女たちがたくさんいること。

 

此度見花枝,  白頭誓不歸。

そしてこのたびは花の枝のような細身のうつくしい好みの人を見いだし、こんな白髪あたまになったればこそ、故郷には帰るなどともったいないことはしないと誓ったのです。

・此度:このたび。 

・見花枝:細身の美しい女性に出逢った。若い時は肉感の女性をこの身一定の歳を重ねると「細腰」の女性がいいということ。・見:見出すこと。

・白頭:白髪頭。老齢になること。少しゆとりが出たことを云う。 

・誓不歸:誓って帰らない。やっと好みの女性にめぐり会えたというのに帰るわけにはいかないでしょうというほどの意味。
 くちなしの花

菩薩蠻 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-248-5-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2622

唐・蜀 韋莊 《菩薩蠻 二》 酒爐のほとりには、お月さまを彷彿させる美人が居ます。その人の真白な腕から想像して、まるで雪がかたまったようなうつくしい体をしているのです。

 

2013年8月5日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運詩 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

菩薩蠻 二 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-248-5-#2   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2622

 

 

菩薩蠻 二

人人盡説江南好,遊人只合江南老。

だれもかれも、江南はいいところだといいます。よそのくにへ遊びに出た人は、江南へいって年をとるまでくらすのが一ばんよいとおもっているのです。 

春水碧於天,  畫船聽雨眠。

春は、雪解けの増水したながれは空の青さと一体化する。舟遊びの美しく彩られた船にのって、雨をききながら寄り添って眠ります。

 

爐邊人似月,  皓腕凝雙雪。

酒爐のほとりには、お月さまを彷彿させる美人が居ます。その人の真白な腕から想像して、まるで雪がかたまったようなうつくしい体をしているのです。

未老莫還鄕,  還鄕須斷腸。

一旦こういうところへ来たならば、年をとりたくはないし、まして故郷へ帰ることなど思いはしないのです。故郷などへ帰ったならば、この性的欲求不満を解決することが出来はしないことがわかるのです。

(菩薩蠻 二)

人人 盡く説く  江南は好しと,遊人 只だ合に  江南に老ゆべし。

春水は 天よりも碧く,畫船に 雨を聽きて眠る。

爐邊 人は 月の似く,皓き腕は 雙つの雪を凝らせる。

未だ老いざれば 鄕に還る 莫かれ,鄕に還らば  須らく 斷腸すべし。 

 
yayoipl05



 

『菩薩蛮』 現代語訳と訳註

(本文)

菩薩蠻 二

人人盡説江南好,遊人只合江南老。

春水碧於天,  畫船聽雨眠。

 

爐邊人似月,  皓腕凝雙雪。

未老莫還鄕,  還鄕須斷腸。

 

 

(下し文)

(菩薩蠻 二)

人人 盡く説く  江南は好しと,遊人 只だ合に  江南に老ゆべし。

春水は 天よりも碧く,畫船に 雨を聽きて眠る。

爐邊 人は 月の似く,皓き腕は 雙つの雪を凝らせる。

未だ老いざれば 鄕に還る 莫かれ,鄕に還らば  須らく 斷腸すべし。

 

 

(現代語訳)

だれもかれも、江南はいいところだといいます。よそのくにへ遊びに出た人は、江南へいって年をとるまでくらすのが一ばんよいとおもっているのです。 

春は、雪解けの増水したながれは空の青さと一体化する。舟遊びの美しく彩られた船にのって、雨をききながら寄り添って眠ります。

酒爐のほとりには、お月さまを彷彿させる美人が居ます。その人の真白な腕から想像して、まるで雪がかたまったようなうつくしい体をしているのです。

一旦こういうところへ来たならば、年をとりたくはないし、まして故郷へ帰ることなど思いはしないのです。故郷などへ帰ったならば、この性的欲求不満を解決することが出来はしないことがわかるのです。

 

 

(訳注)

菩薩蠻 二

『花間集』巻二 韋莊の『菩薩蛮』其二である。

双調 四十四字。換韻。現在でいう女性をエロい表現をして愉しむ詩詞である。

 

人人盡説江南好,遊人只合江南老。

だれもかれも、江南はいいところだといいます。よそのくにへ遊びに出た人は、江南へいって年をとるまでくらすのが一ばんよいとおもっているのです。 

・人人:どの人も。みんな。誰もが。 ・盡説:ことごとく いう。 

・説:言う。 

・江南:中国南部の安徽省浙江省等、長江下流以南の地域を指す。この地名のイメージは、女性が美人であること、温暖・豊饒で、文化の成熟した風光明媚な潤いのある風景となる。 

・好:よい。形よく、美しい意味のよい。

・遊人:旅行者。遊は旅をする意。遊を游ともする。 

・只合:ただ まさに。 

・合:まさに…すべし。当然…べきだ。≒應の意。 

・老:おいる。年をとる。

 

春水碧於天,  畫船聽雨眠。

春は、雪解けの増水したながれは空の青さと一体化する。舟遊びの美しく彩られた船にのって、雨をききながら寄り添って眠ります。

・春水:四川盆地を書くむ山々からの雪解け水により、ミネラル分の多い栄養価の高い増水した水で、成長に不可欠の水をいう。杜甫『春水』 

・碧:あおい。みどり。あさみどり。あおみどり。碧玉等、宝石のような美しい青さをいう。 

・於:…よりも。「形容詞+於…」は、比較を表し、「…よりも○○い」の意味になる。

・碧於天:空の蒼さになる。河川が多く、成都盆地の河川の水は漫々としてゆったりと流れるが、江陵より下流域は川幅が更に広くなるので空と川が一体となる。。

・畫船:江南の色彩を施した船。特に河川の合流点は、交通の要衝地点となるため、性風俗のビジネスが盛んであった。美しい船のこと。畫は、「畫堂」の「畫」と同じ働き。 

・聽雨眠:蜀は夜雨が降り、朝には晴ることをいい、雨音を聞きながら眠りに就くとは男女の交じりあいを云う、テーマは江南であるが詩を披露しているのは成都である。

 

爐邊人似月,  皓腕凝雙雪。

酒爐のほとりには、お月さまを彷彿させる美人が居ます。その人の真白な腕から想像して、まるで雪がかたまったようなうつくしい体をしているのです。

・爐邊:酒屋。酒の瓶を置いている土台近く(酒爐辺)にいる(女性)。「爐」は、香炉のこと。香炉の香が立ちこめている奥深い所にある女性の部屋のこと。成都の性風俗店には江南の女性が大勢いた。

・人:ここでは女性指す。「爐邊人」だと、香炉の香が立ちこめている奥深い部屋にいる女性のこと。「邊人」は、酒の瓶を置いている土台のある酒屋にいる女性のことで、お酒の相手などをする女性、酒旗や青旆、また、青楼、商女、斜巷等といわれ、飲んだり、楽しんだりするところであった。古今東西、性にかかわることが初めにあり、やがて商売につながっていき、やがて整備、規制されていくものである。 

・似月:女性の尻まわりの曲線をいう。輪郭が月のように丸くて、白くて美しいことを云い、月は女性の代名詞である。白いということは、肉体労働に従事しない高貴な存在、性的アピールをするものである。性に関してかなり自由な部分があったことを示すものである。

・皓腕:まっ白な肌の腕のことで、女性の腕をいう。 

・凝:かたまる。こらす。 

・雙雪:ふたつ並んだ雪、両腕の白さをいう。

 

未老莫還鄕,  還鄕須斷腸。

一旦こういうところへ来たならば、年をとりたくはないし、まして故郷へ帰ることなど思いはしないのです。故郷などへ帰ったならば、この性的欲求不満を解決することが出来はしないことがわかるのです。

・未老:いまだ 老いず。まだ歳をとっていない。 

・莫:なかれ。なし。禁止、打ち消しを表す。ここでは、後者の打ち消しになる。

・須:(古白話)必ず、まさしく、きっと。漢文の伝統では、「すべからく…べし」と読み、…すべきである。…する必要がある。の意味になるが、ここでは、そう読むのは不適切。「須斷腸」は「須(かならず)や斷腸せん」と読み、(きっと、断腸の思いをするだろう)と、とるべきであって、「須(すべから)く 斷腸すべし」とは、しない方がいい。 

・斷腸:性的欲求不満な状態をはらわたがちぎれるほどの、こらえきれない悶々とした感情のこと。性生活が隠された秘め事というのは時代が進んでからのことで、朱子儒学が科挙の基本になった北宋以降で、次第に、明清になると厳格に性生活が奥にしまいこまれたのである。
魚玄機55021 

菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

韋荘 《菩薩蠻 一》  そのあとには「早くあなたの家にお帰りなさい」と勧め、「緑の窓のほとりに花のようにきれいな人が待っていることでしょう」を添えて云うのである。

 

 

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孟浩然の詩 
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
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菩薩蠻 一 韋荘  Ⅹ
唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

           

花間集 菩薩蛮  唐・蜀 韋莊

 

 

菩薩蠻 一

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

赤く美しい富貴の女の家の高殿での別れの夜というに、たまらない恨み嘆ことにたえることができない。閨に香しい灯火のかげに五色の糸を混ぜたふさで飾られたとばりを半ばかかげているのは心残りの表れなのだ。

殘月出門時。   美人和涙辭。

有明の月このいえをさるときがきたようだ。美しい女性と涙ながらの別れを告げねばならない。

 

琵琶金翠羽。   絃上黄鶯語。

その美人は翡翠のかざられたばちで琵琶を奏でてくれる。その絃の調べは鶯の春を告げる言葉のように私を引き留める。

勸我早歸家。   綠窗人似花。

そして、そのあとには「早くあなたの家にお帰りなさい」と勧め、「緑の窓のほとりに花のようにきれいな人が待っていることでしょう」を添えて云うのである。

 

 

菩薩蛮

紅樓の別れの夜 惆悵に堪へんや。香燈に半ば捲く 流蘇の帳【とばり】を。

殘月 門を出でし時、美人 涙と和【とも】に辭す。

 

琵琶 金翠の羽。絃上 黄鶯 語るに:

我に勸む 早【つと】に 家に歸れと。綠窗に 人 花の似【ごと】し。

 

 

『菩薩蛮』 現代語訳と訳註

(本文)

百舌鳥02菩薩蠻 一

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

殘月出門時。   美人和涙辭。

 

琵琶金翠羽。   絃上黄鶯語。

勸我早歸家。   綠窗人似花。

 

 

(下し文)

(菩薩蛮)

紅樓の別れの夜 惆悵に堪へんや。香燈に半ば捲く 流蘇の帳【とばり】を。

殘月 門を出でし時、美人 涙と和【とも】に辭す。

 

琵琶 金翠の羽。絃上 黄鶯 語るに:

我に勸む 早【つと】に 家に歸れと。綠窗に 人 花の似【ごと】し。

 

 

(現代語訳)

赤く美しい富貴の女の家の高殿での別れの夜というに、たまらない恨み嘆ことにたえることができない。閨に香しい灯火のかげに五色の糸を混ぜたふさで飾られたとばりを半ばかかげているのは心残りの表れなのだ。

有明の月このいえをさるときがきたようだ。美しい女性と涙ながらの別れを告げねばならない。

その美人は翡翠のかざられたばちで琵琶を奏でてくれる。その絃の調べは鶯の春を告げる言葉のように私を引き留める。

そして、そのあとには「早くあなたの家にお帰りなさい」と勧め、「緑の窓のほとりに花のようにきれいな人が待っていることでしょう」を添えて云うのである。

 

 

(訳注)

菩薩蠻 一

詞牌の一。詞の形式名。双調 四十四字。換韻。 

 この詞は花間集 韋荘の菩薩蛮其一である。上片で恋人との切ない別れの情景が、下片では、女性を懐憶している。

・韋莊:韋荘。唐末、蜀の詞人。

 

紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。

赤く美しい富貴の女の家の高殿での別れの夜というに、たまらない恨み嘆ことにたえることができない。閨に香しい灯火のかげに五色の糸を混ぜたふさで飾られたとばりを半ばかかげているのは心残りの表れなのだ。

・紅樓:赤く色を塗った、美しい高殿。お金持ちの家の女性の住む建物。青楼と同じ意にとれば、品が落ちてくるが、どちらが相応しいか。如何。いずれにしても、この男女が密会した場所である。

・別夜:別れの夜。男と女が別れた、その夜。

・堪:(現代語)たえがたい。たえられようか。この中心の語義は、古語と同じ「たえる」だが、ここでは違う。「紅樓の別夜 惆悵に堪へたり」(別れの辛さを克服できた)というのではなくて、少し字が多くなるが、「紅樓の別夜 (なんぞ)惆悵に堪へたらんや」とでもして、別れの耐え難さを表しているところ。

・惆悵:恨み嘆く。

・香燈:香しい灯火。香は、女性の居場所を暗示させる語。

・半捲:半ば巻く。大きく巻き上げていないところに、女性の微妙な気持ちが現れている。

・流蘇:五色の糸を混ぜたふさで、幕や旗などの飾りに使う。流蘇帳は、ふさの飾りが付いた幕。華麗で艶めかしいベッド等の家具を連想させる働きがある。初唐・上官儀の『八詠應制二首』之一に「啓重帷,重帷照文杏。翡翠藻輕花,流蘇媚浮影。瑤笙燕始歸,金堂露初晞。風隨少女至,虹共美人歸。」とある。

・帳:とばり。たれぎぬ。カーテン。ここは床帳(ベッドカーテン)か。(中国では、ベッドをカーテンで囲む習慣がある。あてにはできないが、「大明宮詞」でも武則天はカーテン付きのベッドに寝ていたが…。いつ頃からか、また調べておきます。)

 

 

殘月出門時。   美人和涙辭。

有明の月このいえをさるときがきたようだ。美しい女性と涙ながらの別れを告げねばならない。

・殘月:有明の月。夜が明けてもまだ空にある月。この頃は、夜が明けるまでに帰らないといけなかった。名残月は20日頃の月をいう。

・出門:その人の元を立ち去るとき。

・美人:詞では歌妓(歌姫)を指すこと多い。普通に、美人といえば、やはり美しい女性を指すが、男性をいう場合や、心が立派な君子や君主など、いろいろな場合がある。ここは、涙と共に別れの言葉を言った訳であるから、やはり女性のことか。

・和涙:涙とともに。涙を含んで。

・辭:別れの挨拶の辞を言う。もしも美人を作者の男性ととると、辞去する、になる。ここは前者が相応しい。

 

 

琵琶金翠羽。   絃上黄鶯語。

その美人は翡翠のかざられたばちで琵琶を奏でてくれる。その絃の調べは鶯の春を告げる言葉のように私を引き留める。

・琵琶:弦楽器の一。右端の女性が奏でているような楽器。

・金翠羽:金の翡翠(翠は雌のカワセミ)の羽の飾り模様。琵琶の表面か、ばちに画かれ・いる。羽がややこしいのは韻を踏むためでもあろう。

・絃上:絃を弦とする本も多い。弦で。演奏して。弦楽器を奏でることをいう。

・黄鶯:うぐいす。詞ではよく出てくる。ここでは、琵琶から流れ来る音楽の形容。

・語:言葉。黄鶯語の外にも解語花(女性のこと)等、という風に語を使う。琵琶から流れ来るメロディが、まるで弾く人の意を体して、語りかけてくるような感じを謂っている。

 

勸我早歸家。   綠窗人似花。

そして、そのあとには「早くあなたの家にお帰りなさい」と勧め、「緑の窓のほとりに花のようにきれいな人が待っていることでしょう」を添えて云うのである。

・勸我:琵琶から流れ来るメロデイは、わたしに対して「はやくもどってきなさいね」と語りかけているようだ、ということ。

・早歸家:早く戻れ。早の意味は、早期に。「近日中に帰ってこい」の意味であって、「もういい時間になったので、いそいで速く家に帰らないと」ではない。早、夙などと、速、快、疾などとでは、日本語では、どれも「はやい」と読むものの、意味が全く違う。

・綠窗:緑のうすぎぬのカーテンをした窓で、女性の部屋の窓をいう。

・似:…の ようである。ごとし。如・似ともに「ごとし」と読み、意味も近いが、平仄で使い分ける。

朱槿花・佛桑華 

贈楊蘊中 薛濤  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-245-111-#101  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2607

薛濤《贈楊蘊中》 待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

 

2013年8月2日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
   
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謝靈運詩 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
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孟浩然の詩 
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

 

贈楊蘊中 薛濤  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-245-111-#101   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2607

 

866_45 《贈楊蘊中》薛濤

 

贈楊蘊中

(楊蘊中さまに贈る詩)

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

kagaribi00待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

 

楊蘊中【ようおんちゅう】に贈る

玉漏【ぎょくろう】聲 長くして 燈 耿耿【こうこう】たり,東牆【とうしょう】し西牆して 時に影を見る。

月明く 窗の外 子規 啼く,孤魂をして 夜の永きを愁えしむるに忍びんや。

 

 

『贈楊蘊中』 現代語訳と訳註

(本文)

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

 

 

 

(下し文)

楊蘊中【ようおんちゅう】に贈る

玉漏【ぎょくろう】聲 長くして 燈 耿耿【こうこう】たり,東牆【とうしょう】し西牆して 時に影を見る。

月明く 窗の外 子規 啼く,孤魂をして 夜の永きを愁えしむるに忍びんや。

 

 

(現代語訳)

(楊蘊中さまに贈る詩)

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

 

 

(訳注)

贈楊蘊中

(楊蘊中さまに贈る詩)

待っていたのにその夜来なかったのであろう。

 

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

・玉漏 水時計。

・耿耿 すこし明るいさま。○耿耿 1 光が明るく輝くさま。「洋灯(ランプ)が―と輝いて居る」2 気にかかることがあって、心が安らかでないさま。 韓愈『歸彭城 #「緘封在骨髓,耿耿空自奇。」歸彭城 #3(全4回) 韓愈 中唐詩-224 Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-23

・牆 障壁。柩の傍板。棺桶の板の側面という意味もあるが、それでは何のために書いたしかわからない。東の壁から西の壁とあるから、南には正面の入り口がある入り口の前をうろうろしたという意味である。月明かりで入り口がよく見え来客のようすはすぐにわかるというのに、何の連絡も無しに来なかったようだ。芸妓としてのあいさつの様なものかもしれない。。

 

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

・子規 ほととぎす。杜鵑・蜀鴎/蜀魂・不如帰ともいう。春の間、昼夜悲しい声で鳴く。蜀の望帝の魂が化してこの鳥になった「啼いて血を吐く」という伝説があり、成郡地方に多い烏。ここではべつの部屋の情交の際の喘ぎ声を云うものであろう。だから一人で過ごす夜はとても辛いということなのだ。
鶯00 

牡丹 薛濤  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-244-110-#100  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2602

薛濤牡丹 昨年の春のこと、春も終わるころにぽとり、ぽとりとすべて花弁は散り落ちてしまった。あのとき、あなたと別れたことに、涙を流して泣き、紅い詩箋にうらむ歌をかきつけたものでした。


2013年8月1日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運詩 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー
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孟浩然の詩 
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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


牡丹 薛濤  Ⅹ
唐五代詞・宋詩Gs-244-110-#100   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2602

 

  

牡丹

去春零落暮春時,淚濕紅箋怨離。

昨年の春のこと、春も終わるころにぽとり、ぽとりとすべて花弁は散り落ちてしまった。あのとき、あなたと別れたことに、涙を流して泣き、紅い詩箋にうらむ歌をかきつけたものでした。

常恐便同巫峽散,因何重有武陵期。

いつも心に思うのは、あの楚王と巫山の神女の一夜の契りのように、散り散りに別れることを心配していたものでした。どうしたわけだか、あの陶淵明の「桃花源記」に武陵の山間の桃花林をたずねた漁父が、そこを出ると二度とは行けなかったとあるように、二度と逢えると思っていなかったのに、花咲くころにどうしてあえたのでしょう! 

傳情每向馨香得,不語還應彼此知。

愛の心は必ず伝わります。身につけているよい匂いというものがいつもその人がわかるというようにです。また、一言も彼の人は口に出してはいわぬが、心におもうことはよくわかるようにです。

隻欲欄邊安枕席,夜深閑共相思。

一つの枕がこの欄干を通っていったあたりには寝台に置いてやすらぎます。夜がふけています、しずかに二人で、たがいの愛の思いを語りあかそうではありませんか。

牡丹

去春 零落【れいらく】す 暮春【ぼしゅん】の時、涙は紅箋【こうせん】をして 別離を怨む。

常に恐れぬ 便ち巫峡【ふきょう】と同じく散ぜんことを、何に因ってか重ねて武陵【ぶりょう】の期あらんとは。

情を傳ふるは 毎に馨香【けいこう】に向って得、語らざるも 遠 應に彼此【ひし】知るべし。

只 欄邊【らんへん】 枕席【ちんせき】に安きて、夜深うして 閒【しず】かに共に相思を説【い】はんと欲す。

botan00 

 




















 

『牡丹』 現代語訳と訳註

(本文)

去春零落暮春時,淚濕紅箋怨離。

常恐便同巫峽散,因何重有武陵期。

傳情每向馨香得,不語還應彼此知。

隻欲欄邊安枕席,夜深閑共相思。

 

 

(下し文)

牡丹

去春 零落【れいらく】す 暮春【ぼしゅん】の時、涙は紅箋【こうせん】をして 別離を怨む。

常に恐れぬ 便ち巫峡【ふきょう】と同じく散ぜんことを、何に因ってか重ねて武陵【ぶりょう】の期あらんとは。

情を傳ふるは 毎に馨香【けいこう】に向って得、語らざるも 遠 應に彼此【ひし】知るべし。

只 欄邊【らんへん】 枕席【ちんせき】に安きて、夜深うして 閒【しず】かに共に相思を説【い】はんと欲す。

 

 

(現代語訳)

昨年の春のこと、春も終わるころにぽとり、ぽとりとすべて花弁は散り落ちてしまった。あのとき、あなたと別れたことに、涙を流して泣き、紅い詩箋にうらむ歌をかきつけたものでした。

いつも心に思うのは、あの楚王と巫山の神女の一夜の契りのように、散り散りに別れることを心配していたものでした。どうしたわけだか、あの陶淵明の「桃花源記」に武陵の山間の桃花林をたずねた漁父が、そこを出ると二度とは行けなかったとあるように、二度と逢えると思っていなかったのに、花咲くころにどうしてあえたのでしょう。! 

愛の心は必ず伝わります。身につけているよい匂いというものがいつもその人がわかるというようにです。また、一言も彼の人は口に出してはいわぬが、心におもうことはよくわかるようにです。

一つの枕がこの欄干を通っていったあたりには寝台に置いてやすらぎます。夜がふけています、しずかに二人で、たがいの愛の思いを語りあかそうではありませんか。

 

 

(訳注)

牡丹

牡丹の花を、たくみに擬人法をもって、愛人のようにうたって

木芙蓉01 

去春零落暮春時,淚濕紅箋怨離。

昨年の春のこと、春も終わるころにぽとり、ぽとりとすべて花弁は散り落ちてしまった。あのとき、あなたと別れたことに、涙を流して泣き、紅い詩箋にうらむ歌をかきつけたものでした。

・零落 落ち散る。

・紅箋 詩などを書く紅色の紙。箋は儀

に同じ。

・津(うるおす) 湿の本字。

・第二句は、机の上にひろげていた紅色の詩箋の上に涙を落としたといっているが、別離をうらんで、その怨みごとの詩を涙で紅色の詩箋の上に書きつづったというところまで突っこんで考えたい。

 

常恐便同巫峽散,因何重有武陵期。

いつも心に思うのは、あの楚王と巫山の神女の一夜の契りのように、散りじりに別れることを心配していたものでした。どうしたわけだか、あの陶淵明の「桃花源記」に武陵の山間の桃花林をたずねた漁父が、そこを出ると二度とは行けなかったとあるように、二度と逢えると思っていなかったのに、花咲くころにどうしてあえたのでしょう。! 

・巫峡 「巫山繭に謁す」を見よ。巫暁は三峡の一つで、上に巫山廟がある。

・武陵 湖南省武陵県にあるいわゆる桃源郷。晋の陶潜に、「桃花源記」がある。ここでは牡丹を女性自身としている。漁父が掃ってから太守がそこを探らせたが、二度と尋ねあてることができなかったということ強調。

 

傳情每向馨香得,不語還應彼此知。

愛の心は必ず伝わります。身につけているよい匂いというものがいつもその人がわかるというようにです。また、一言も彼の人は口に出してはいわぬが、心におもうことはよくわかるようにです。

・馨香 よい匂い。

・彼此 おたがいに。

 

隻欲欄邊安枕席,夜深閑共相思。

一つの枕がこの欄干を通っていったあたりには寝台に置いてやすらぎます。夜がふけています、しずかに二人で、たがいの愛の思いを語りあかそうではありませんか。

・隻 ① 比較的大きい船を数えるのに用いる。② 屏風など対(つい)になっているものの片方を数えるのに用いる。③ 魚・鳥・矢などを数えるのに用いる。

・欄 おはしま。廊下の手すり。

・相思 相愛の心。恋心。

 

 

薛能 牡丹四首

第一首原詩:

異色稟陶甄,常疑主者偏。眾芳殊不類,一笑獨奢妍。

顆折羞含懶,叢虛隱陷圓。亞心堆勝被,美色艷于蓮。

品格如寒食,精光似少年。種堪收子子,價合易賢賢。

迥秀應無妒,奇香稱有仙。深陰宜映幕,富貴助開筵。

蜀水爭能染,巫山未可憐。數難忘次第,立困戀傍邊。

逐日愁風雨,和星祝夜天。且從留盡賞,離此便歸田。

 

第二首原詩:

照初筵,狂遊憶少年。曉光如曲水,顏色似西川。

白向庚辛受,朱從造化研。眾開成伴侶,相笑極神仙。

見焰寧勞火,聞香不帶煙。自高輕月桂,非偶賤池蓮。

影接雕盤動,叢遭惡草偏。招歡憂事阻,就臥覺情牽。

四面宜綈錦,當頭稱管弦。泊來鶯定憶,粉擾蝶何顛。

蘇息承朝露,滋榮仰霽天。壓欄多盡好,敵國貴宜然。

未落須迷醉,因茲任病纏。人誰知極物,空負感麟篇。

 

第三首原詩:

去年零落暮春時,淚濕紅箋怨別離。

常恐便隨巫峽散,何因重有武陵期。

傳情每向馨香得,不語還應彼此知。

欲就欄邊安枕席,夜深閒共相思。

 

第四首原詩:

牡丹愁為牡丹饑,自惜多情欲瘦羸。

濃艷冷香初蓋後,好風幹雨正開時。

吟蜂遍坐無閒蕊,醉客曾有折枝。

京國別來誰佔玩,此花光景屬吾詩。

秋泉 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-157-29-#22  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2332

薛濤 《秋泉》 
琴の音のような音を聞けば、毎夜毎夜いつまでもきこえてくるので、あの男のことを思う心がつづくのです。さびしさと恋しさで、夜半をすぎても、まだ眠りにつくことができないのです。

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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


秋泉 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-157-29-#22   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2332


秋泉
(秋の夜の泉水の水音。)
泠色初澄一帶煙,幽聲遙瀉十絲弦。
去年の秋別れた男が秋も仲秋を過ぎて初氷の季節になってもやってこない。冷たい夜が色濃くなると、今夜もこの部屋に至る辺りは香の霞に包まれるのです。待ち侘びて横になっていると静かな中にはるか遠くの水泉たまりにたくさんの水琴の音色がきこえてくるのです。
長來枕上牽情思,不使愁人半夜眠。
琴の音のような音を聞けば、毎夜毎夜いつまでもきこえてくるので、あの男のことを思う心がつづくのです。さびしさと恋しさで、夜半をすぎても、まだ眠りにつくことができないのです。

冷色 初めて澄み一帯の煙、幽聾 遙かに瀉ぐ十絲の弦。
長へに 枕上に乗って 情思を牽き、愁人をして 半夜 眠らしめず。


『秋泉』 現代語訳と訳註
(本文)
秋泉
泠色初澄一帶煙,幽聲遙瀉十絲弦。
長來枕上牽情思,不使愁人半夜眠。


(下し文)
冷色 初めて澄み一帯の煙、幽聾 遙かに瀉ぐ十絲の弦。
長へに 枕上に乗って 情思を牽き、愁人をして 半夜 眠らしめず。

(現代語訳)
(秋の夜の泉水の水音。)
去年の秋別れた男が秋も仲秋を過ぎて初氷の季節になってもやってこない。冷たい夜が色濃くなると、今夜もこの部屋に至る辺りは香の霞に包まれるのです。待ち侘びて横になっていると静かな中にはるか遠くの水泉たまりにたくさんの水琴の音色がきこえてくるのです。
琴の音のような音を聞けば、毎夜毎夜いつまでもきこえてくるので、あの男のことを思う心がつづくのです。さびしさと恋しさで、夜半をすぎても、まだ眠りにつくことができないのです。


(訳注)
秋泉
(秋の夜の泉水の水音。)
・秋泉(しゅぅせん) 秋の夜の澄みきったしじまの中にひびく泉水の水音を詠じたもの。
晩秋の月はじめ今夜こそ来てくれるとの願いを以て部屋の準備をするが、待ち人来たらず。横になると水琴窟のような音が聞こえてきて眠れない。そんな女を詠う。


泠色初澄一帶煙,幽聲遙瀉十絲弦。
去年の秋別れた男が秋も仲秋を過ぎて初氷の季節になってもやってこない。冷たい夜が色濃くなると、今夜もこの部屋に至る辺りは香の霞に包まれるのです。待ち侘びて横になっていると静かな中にはるか遠くの水泉たまりにたくさんの水琴の音色がきこえてくるのです。
冷色 冷たい色をしている9月初めのころをさす。そのことは自分の夢、希望を満たすことであり、逢える希望の月をしめしている。
初澄 初々しくてわずかなくもりもなくよく澄んでいる。初々しくて心に迷いがなくなる。去年の秋別れた男がまた来た秋(初)にもやってこない。寒露を示す語である。
一帶煙 一般的にたなびく水蒸気、夕もやをいうが、ここは女の部屋に香を焚いてしっかりいきわたっていること。この頃の花街は猛烈に香を焚いていたことと書かれている。催眠効果もあったようだ。。
幽聾(ゆうせい) かすかな音。
遙瀉 水泉たまり
十絲弦 十本以上の弦をつけた琴を弾くような細やかな美しい音。わき水の音の形容であるから、水琴窟のような状況、それも一か所ではなくポチャ、ポチャが十種類以上も違う音色になることをいう。つまり、待ち侘びて夜中の間中この音を聞いている。


長來枕上牽情思,不使愁人半夜眠。
琴の音のような音を聞けば、毎夜毎夜いつまでもきこえてくるので、あの男のことを思う心がつづくのです。さびしさと恋しさで、夜半をすぎても、まだ眠りにつくことができないのです。
・牽情恩 愛する男への思いを起こさせる。
・愁人(しゅうじん) さびしい人。この街の女。男といっしょにいないからさびしいのであるが、中国人は、自分がさびしいとは言わない。相手がきっとさびしいだろう、とか、誰かがさびしいことだろう、というここでも、薛等のことを謂っているのではない。ただ、こうした詩を薛濤䇳に書いて、最近来ないお客に贈ったのである。
・半夜 ①まよなか。夜半。また、子(ね)の刻から丑(うし)の刻まで。② 1夜を2分したその半分。③昼夜に分けて客をとった遊女。


「初」から導かれる月について
泠色 冷は9月 初は8/3か,9/3である。澄むがあるので8月初めではなく、9/3と考える。9月は別れの月でもある。
三日月01

は三夜五夜と日々明るくなり、十五夜には満月になる、四夜五夜と蟾蜍に喰われ兔もいなくなり、二十日夜になると欠け月になる。

陰暦十六夜の月。満月の翌晩は月の出がやや遅くなるのを、月がためらっていると見立てたもの。《季 秋》
陰暦二〇日の月。特に陰暦八月についていう。更け待ち月。[季]秋。


・月 雁声が聞こえる時の「月」とは、秋の月のことになる。月について、今夜は十二夜、満月には帰ってきてくれるという希望を持った意味となる。ちなみに十三夜は初恋。二十日は名残月、別れの月。閨情詩はそれぞれ別の意味を含んでいるので併せて考えると味わいが深くなる。)

・殘月 十五夜までにはなく陰暦十六日以降、一般的には二十日頃の夜明けに残る月を云う。このような月を詩に詠うは芸妓との別れる場合、人目を忍んで逢瀬を重ねた男女の別れを云う。

・初月 初月(はつづき、しょげつ). 三日月。陰暦3日(ごろ)の、月で最初に見え始める月。特に、陰暦8月の初月。唐朝の中興も未だ力微に、群盗の勢いなお盛んなることを暗示する。杜甫は同谷を出発したのは11月の終わりで成都に着いたのは12月20日を過ぎているはずである。したがってこの詩の「初月」はこの夜、昇った月ではない。秦州における杜甫の五言律詩『初月』「光細弦欲上,影斜輪未安。微升古塞外,已隱暮雲端。河漢不oborotsuki02h改色,關山空自寒。庭前有白露,暗滿菊花團。」秦州抒情詩(8)  初月 杜甫 <293>に“「八月三日の月」初月、三日月は、その光が細くこの日その弦形の尖端をうわむきにしている、しかしその影の部分は半円形の底辺のあたりはおちつかぬさまだ。三日月の影の部分が広がって満月になるエネルギー、そのことは自分の夢、希望を満たすことであり、それが自分とその家族の安寧、安定、おちつきにつながる輪、満月の満足までにはなっていない。”この『初月』に基づいている。

・立秋(りっしゅう)は、二十四節気の第13。七月節(旧暦6月後半 - 7月前半)。初めて秋の気配が現れてくる頃とされる。このころは涼しい、清という季語である。
処暑(しょしょ)は、二十四節気の第14。七月中(通常旧暦7月内)。
白露(はくろ)は、二十四節気の第15。八月節(旧暦7月後半 - 8月前半)。大気が冷えてきて、露ができ始めるころ。『暦便覧』では、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と説明している。
秋分(しゅうぶん)は、二十四節気の第16。八月中(旧暦8月内)。
寒露(かんろ)は、二十四節気の第17。九月節(旧暦8月後半 - 9月前半)。露が冷気によって凍りそうになるころ。雁などの冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、蟋蟀(こおろぎ)などが鳴き止むころ。
霜降(そうこう)は、二十四節気の第18。九月中(通常旧暦9月内)。露が冷気によって霜となって降り始めるころ。『暦便覧』では「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明している。
楓や蔦が紅葉し始めるころ。この日から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼ぶ。
立冬(りっとう)は、二十四節気の第19。十月節(旧暦9月後半 - 10月前半)。初めて冬の気配が現われてくる日。『暦便覧』では、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明している。
秋分と冬至の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立春の前日までが冬となる

金燈花 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-154-26-#19  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2317

薛濤 《金燈花》
 欄干の端の方から見るとこの花がぱっと開くとその下の葉と茎はシュッシュッとして葉幅が狭く、茎が柔らかなので隠れて見えない。高楼の庭に降りる石段の際の所に、ただ、えんえんとしてあでやかに咲き集まるこの花を見る。

2013年5月3日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


金燈花 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-154-26-#19   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2317


金燈花
闌邊不見蘘蘘葉,砌下惟翻艷艷叢。
欄干の端の方から見るとこの花がぱっと開くとその下の葉と茎はシュッシュッとして葉幅が狭く、茎が柔らかなので隠れて見えない。高楼の庭に降りる石段の際の所に、ただ、えんえんとしてあでやかに咲き集まるこの花を見る。
細視欲將何物比,曉霞初疊赤城宮。

一杯に咲いている花も一つ一つ細やかに見ていくとこれを何かに喩えられるのである、それは、こんなに咲き誇っていてもやがて凋んでいくこの街の女に喩えられ、今朝日に照らされた青城山の上に幾重にも重なってある年増女の往きつくさきの赤城の宮が思われてならない。

(金燈花【きんとうか】)
闌邊【らんべん】蘘蘘【じょうじょう】の葉を見ず,砌下【ぜいか】惟だ艷艷【えんえん】の叢【くさむら】を翻えす。
細かに視ては何物を將って比せんと欲す,曉霞【ぎょうか】初めて疊なる赤城の宮。

『金燈花』 現代語訳と訳註
(本文)
闌邊不見蘘蘘葉,砌下惟翻艷艷叢。
細視欲將何物比,曉霞初疊赤城宮。


(下し文)
(金燈花【きんとうか】)
闌邊【らんべん】蘘蘘【じょうじょう】の葉を見ず,砌下【ぜいか】惟だ艷艷【えんえん】の叢【くさむら】を翻えす。
細かに視ては何物を將って比せんと欲す,曉霞【ぎょうか】初めて疊なる赤城の宮。


(現代語訳)
(金燈花)
欄干の端の方から見るとこの花がぱっと開くとその下の葉と茎はシュッシュッとして葉幅が狭く、茎が柔らかなので隠れて見えない。高楼の庭に降りる石段の際の所に、ただ、えんえんとしてあでやかに咲き集まるこの花を見る。
一杯に咲いている花も一つ一つ細やかに見ていくとこれを何かに喩えられるのである、それは、こんなに咲き誇っていてもやがて凋んでいくこの街の女に喩えられ、今朝日に照らされた青城山の上に幾重にも重なってある年増女の往きつくさきの赤城の宮が思われてならない。


(訳注)
金燈花03金燈花
金燈花、金䙁花
山慈姑花.さんじこのはな 別名金燈花(《本草拾遺》)。 蘭科の植物で杜鵑蘭あるいは獨蒜蘭等の花である。花苗の長さは45寸、葉は厚く狭く、茎を抱いて生ず。茎は柔らかく脆いとされ、茎の頭に花を咲かせる。指の頭のような形になるが花を咲かせると茎や葉は花に隠れてしまう。長春花が一番近い花である。功能主治『綱目』によると:治小便血淋澀痛。

闌邊不見蘘蘘葉,砌下惟翻艷艷叢。
欄干の端の方から見るとこの花がぱっと開くとその下の葉と茎はシュッシュッとして葉幅が狭く、茎が柔らかなので隠れて見えない。高楼の庭に降りる石段の際の所に、ただ、えんえんとしてあでやかに咲き集まるこの花を見る。
・闌邊 建物の廊下部分の庭との境の欄干のあたり。
・蘘蘘 ミョウガが成長して緑の葉の草むらの状態を云うが、金燈火の葉の部分がよく似ているのであろう。
・砌下 花街の女性の詩によく出る語である。中國の建物は家の部分からい廊下部分がありそこから一段低く基礎がぐるっとあり、それから庭面になる。
薛濤 『鴛鴦草』
綠英滿香砌,兩兩鴛鴦小。
但娛春日長,不管秋風早。


魚玄機 『寄飛卿』
階砌亂蛩鳴,庭柯煙露清。
月中鄰樂響,樓上遠山明。
珍簟涼風著,瑤琴寄恨生。
嵇君懶書劄,底物慰秋情。


魚玄機 『遣懷』
閑散身無事,風光獨自遊。
斷雲江上月,解纜海中舟。
琴弄蕭梁寺,詩吟庾亮樓。
叢篁堪作伴,片石好為儔。
燕雀徒為貴,金銀誌不求。
滿杯春酒綠,對月夜窗幽。
繞砌澄清沼,抽簪映細流。
臥牀書冊遍,半醉起梳頭。

魚玄機『期友人阻雨不至』
雁魚空有信,雞黍恨無期。
閉戶方籠月,褰簾已散絲。
近泉鳴砌畔,遠浪漲江湄。
鄉思悲秋客,愁吟五字詩。
・艷艷叢
 写真にあるようなあでやかな花が咲く様子を云う。薛濤が見た部分が特に鮮やかだったのだろう。

細視欲將何物比,曉霞初疊赤城宮。
一杯に咲いている花も一つ一つ細やかに見ていくとこれを何かに喩えられるのである、それは、こんなに咲き誇っていてもやがて凋んでいくこの街の女に喩えられ、今朝日に照らされた青城山の上に幾重にも重なってある年増女の往きつくさきの赤城の宮が思われてならない。
題新津北橋棲00
赤城宮 青城山にある。薛濤のいる成都から西北西に60kmにある。(B-C5-4)道観より遊郭として有名であった。
蜀州青城縣。唐代陸羽著『茶經』,記載“蜀州青城縣丈人山でつくられる,青城縣散茶、「貢茶」というものが有る。 青城山は中國道教發源地の一である,屬道教名山之一。四川省都江堰市西南,古稱「丈人山」,東距成都市からは68km,都江堰水利しせつからは西南10kmのところにある。主峰老霄頂海拔1600m。四川では名山として劍門の險、峨嵋の秀、夔門の雄齊名とあり、「青城天下幽」というてたたえられている。道教の聖女祠がある、30代以降になると男が居なくて金もない女はここで体をうって生活をした。
薛濤は年増になり金も残していない、行く当てのない女を詠ったものである。
・曉霞 暁の霞。あかつき、カスミ、どちらも芸妓の高楼では香が焚かれけたたましい煙に充満している状態を云う。


bijo05芸妓について
妓女(ぎじょ)は、中国における遊女もしくは芸妓のこと。娼妓、娼女という呼称もある。歌や舞、数々の技芸で人々を喜ばせ、時には宴席の接待を取り持つこともあった。娼婦を指すこともある。また、道教の寺観にも娼婦に近い巫女がいた。この時代において、女性が男性と対等にできる唯一の場所であった。
もともとは国家による強制的な徴発と戦時獲得奴隷が主な供給源だったと考えられるが、罪人の一族を籍没(身分を落とし、官の所有とする制度)する方法が加わった。また、民間では人身売買による供給が一般的であった。区分すると以下の通り。
(1.宮妓 2.家妓 3.営妓、4.官妓、5.民妓、6.道妓)

1 宮妓
皇帝の後宮に所属。籍没された女性や外国や諸侯、民間から献上された女性。后妃とは別に、後宮に置かれ、後宮での業務をし、技芸を学び、皇帝を楽しませた。道教坊で技芸を習得した女性もこれに含まれる。班婕妤・趙飛燕や上官婉児などのように后妃に取り立てられるものもいた。

2 家妓
高官や貴族、商人の家に置かれ、家長の妾姫となった。主人だけではなく、客を歓待する席でも技芸により、これをもてなす役目があった。官妓から、臣下に下賜されて家妓になるものもいた。始皇帝の母にあたる呂不韋の愛人や、西晋の石崇の愛妾である緑珠が有名。

3営妓
軍隊の管轄に置かれ、軍営に所属する官人や将兵をその技芸で楽しませた。蘇小小。唐代女流詩人の薛濤が有名。

4官妓
中央政府の道教観や州府の管轄に置かれた。実際は、妓楼や酒楼は個別に運営されており、唐代・長安の北里、明代・南京の旧院は、その代表的な色町である。唐代の天宝年間以降に彼女らを題材にして、多くの士大夫が詩文にうたい、妓女となじんだという記録が盛んになる。唐代はその活動は最大なものであった。
唐代女流詩人の魚玄機、明代の陳円円、李香君、柳如是が有名。

5民妓
民営の妓楼に所属した。売春だけを目的とした女性も含まれる。明代以降、官妓が衰退した後、大きな役割を果たすようになった。清代は上海に多くの民妓がいた。宋代の李師師が有名。
6.道妓
道教の祠に学問等していない娼婦に近いものが多かった。

妓館には、花や植物が植えられ、狆や鸚鵡が飼われ、香炉が置かれ、また、雲母屏風、山水画や骨董が飾られているところが多く、庭園風になっているものもあった。妓館は、互いに奇をてらい合い、提供される様々な香りが数里先まで漂ったと伝えられる。さらに、厨女(女料理人)が働いており、彼女らが料理する山海の珍味がすぐに作れるように準備されていた。旧院には商店もあり、客が妓女に贈るための高級品が置かれていた。また、茶を専門とする茶坊もあった。夜には、妓女による音楽が奏でられ、芝居が上演された。妓館の額もまた、名人の手になるものがいくつもあった。妓館には、他に下働きの下女と男衆が別にいた。

柳絮詠 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-153-25-#18  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2312

薛濤《柳絮詠》  
そうであっても、相手の男の人に女を愛す気持ちが元々ないので会ったらどうしようもないのです。でも、女として、この路に入った以上は南に飛んでいくこともあるだろうし、また北に飛んでいくことだってあるのです。好いた惚れたといってはいけないのです。

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Ⅲ杜甫詩1000詩集百憂集行 杜甫 五言古詩 成都5-(20)<469>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2310 杜甫詩1000-469-656/1500
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為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


柳絮詠 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-153-25-#18   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2312


柳絮詠
二月楊花輕復微,春風搖蕩惹人衣。

春も二月になれば柳絮が舞う季節になる、若い女たちは、軽やかに踊り微かな香りを残しますが、年を重ねた女の人は相手をする男がいないのです。それが春風に乗ったならふんわり飛んで男の着物にでもくっつけるのです。

他家本是無情物,一向南飛又北飛。
そうであっても、相手の男の人に女を愛す気持ちが元々ないので会ったらどうしようもないのです。でも、女として、この路に入った以上は南に飛んでいくこともあるだろうし、また北に飛んでいくことだってあるのです。好いた惚れたといってはいけないのです。

柳絮01






柳絮

二月の楊花【ようか】は輕やかに 復た微かに,春風は搖蕩【ようとう】して 人の衣を惹【ひ】く。
他家【たか】は本【もとも】と 是れ無情の物なり,一び向うて 南に飛び 又た 北に飛ぶ。


『柳絮詠』 現代語訳と訳註
(本文)

二月楊花輕復微,春風搖蕩惹人衣。
他家本是無情物,一向南飛又北飛。


(下し文)
柳絮
二月の楊花【ようか】は輕やかに 復た微かに,春風は搖蕩【ようとう】して 人の衣を惹【ひ】く。
他家【たか】は本【もとも】と 是れ無情の物なり,一び向うて 南に飛び 又た 北に飛ぶ。


(現代語訳)
春の盛りに風に吹かれて飛ぶ柳絮に儚い女を重ね年を重ねていくことを詠う。
春も二月になれば柳絮が舞う季節になる、若い女たちは、軽やかに踊り微かな香りを残しますが、年を重ねた女の人は相手をする男がいないのです。それが春風に乗ったならふんわり飛んで男の着物にでもくっつけるのです。
そうであっても、相手の男の人に女を愛す気持ちが元々ないので会ったらどうしようもないのです。でも、女として、この路に入った以上は南に飛んでいくこともあるだろうし、また北に飛んでいくことだってあるのです。好いた惚れたといってはいけないのです。


(訳注)
柳絮

春の盛りに風に吹かれて飛ぶ柳絮に儚い女を重ね年を重ねていくことを詠う。
・柳絮 白い綿毛のついた柳の種子。また、それが春に飛び漂うこと。女性の浮気心の喩えをいう。
○この詩も、薛濤自身のことを詠っているのではない。教養も何もなく、男の接待をさせられ、年をかせねていくと相手にもされない。しかし、行楽の季節でお相手をするお客もいない女を見て詠ったものである。


二月楊花輕復微,春風搖蕩惹人衣。
春も二月になれば柳絮が舞う季節になる、若い女たちは、軽やかに踊り微かな香りを残しますが、年を重ねた女の人は相手をする男がいないのです。それが春風に乗ったならふんわり飛んで男の着物にでもくっつけるのです。
・二月 陰暦二月は現在の三月から四月初めころ。
・楊花 柳絮の綿帽子。女性の浮気心の喩え
・輕復微 かろやかには上の方を意味し、微かには中間的な高さを云う。性行為の喩えである。
・春風 春の生産行動。
・搖蕩 ゆれ動くこと。ゆり動かすこと。動揺。
・惹人衣 男に携えられていくこと。


他家本是無情物,一向南飛又北飛。
そうであっても、相手の男の人に女を愛す気持ちが元々ないので会ったらどうしようもないのです。でも、女として、この路に入った以上は南に飛んでいくこともあるだろうし、また北に飛んでいくことだってあるのです。好いた惚れたといってはいけないのです。
・他家 柳絮がくっついた男と人のこと。
・本是無情物 もともと感情があるわけではない。好かれてくっついたわけではないことを云う。
・一向 ひとたび向かうこと。つまり、色町の女となった以上はという意味。
・南飛又北飛 南に飛び、また北に飛ぶ。男の選り好みはできないということ。


この詩について、ある本では、軽妙なタッチの詠物詩で、これまた春風に舞う柳絮の軽薄なさまが活写されていて、柳絮を“無情の物”ということにより“有情の人”の春愁がきわ立つと解説されているが、表面的なきれいごとのとらえ方で、これでは、薛濤たちのおんなの苦しみは伝わらない。
美女画557

詠八十一顆 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-151-23-#16  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2302

薛濤 《詠八十一顆》 
お座敷で披露されたもので、男性の喝采を浴びたものであろう。円満な男女の象徴として喩えられる「合歓の木」を男女の性器、閨の事などを連想させる言い回しで歌っている。詩の内容から判断すると年齢が若い時では宴会で披露できるものではないだろう。

2013年4月30日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


詠八十一顆 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-151-23-#16   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2302



詠八十一顆
色比丹霞朝日,形如合浦圓璫。 
色について比較してみると丹霞山の陰と陽の石のようで、形はというと合浦の竹で作った耳輪のようなのです。
開時九九知數,見處雙雙頡頏。
 
その実を開けてみると一房に九粒ありそれが九個あつまっていることがわかり、じっと見つめてみると二つが寄り添っていたり、互いに向き合って張り合っているかのようなのです。

(八十一顆を詠ず)一房九粒が九個の豆を詠う
色は 丹霞【たんか】の朝と日に比し、形は 合浦の圓璫【えんとう】の如し。
開く時は九と九の数の知り、見る處は雙雙【そうそう】し頡頏【きつこう】す。



『詠八十一顆』 現代語訳と訳註
(本文)
色比丹霞朝日,形如合浦圓璫。 
開時九九知數,見處雙雙頡頏。 


(下し文)
(八十一顆を詠ず)一房九粒が九個の豆を詠う
色は 丹霞【たんか】の朝と日に比し、形は 合浦の圓璫【えんとう】の如し。
開く時は九と九の数の知り、見る處は雙雙【そうそう】し頡頏【きつこう】す。


(現代語訳)
色について比較してみると丹霞山の陰と陽の石のようで、形はというと合浦の宝玉や竹で作った耳輪のようなのです。
その実を開けてみると一房に九粒ありそれが九個あつまっていることがわかり、じっと見つめてみると二つが寄り添っていたり、互いに向き合って張り合っているかのようなのです。

(訳注)
 詠八十一顆

男女の円満のことを合歓の樹とその果実を詠う。
お座敷で披露されたもので、男性の喝采を浴びたものであろう。円満な男女の象徴として喩えられる「合歓の木」を男女の性器、閨の事などを連想させる言い回しで歌っている。詩の内容から判断すると年齢が若い時では宴会で披露できるものではないだろう。いずれにしても一年取ってからのものと考える。
・八十一 合歓樹の異名マメ科ネムノキ亜科の落葉高木。葉は2回偶数羽状複葉。花は頭状花序的に枝先に集まって夏に咲く。淡紅色のおしべが長く美しい。香りは桃のように甘い。果実は細長く扁平な豆果。マメ科に属するが、マメ亜科に特徴的な蝶形花とは大きく異なり、花弁が目立たない。
イラン、アフガニスタン、中国南部、朝鮮半島、日本の本州・四国・九州[3]に自生する。陽樹であり、荒れ地に最初に侵入するパイオニア的樹木である。河原や雑木林に生え、高さは10mにもなる。芽吹くのは遅いが、成長は他の木と比較すると迅速である。夜になると葉が閉じること(就眠運動)に由来する。漢字名の「合歓木」は、中国においてネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから付けられたものである。馬纓花、絨花樹、合昏、夜合、鳥絨
・顆 果実、この場合豆。


色比丹霞朝日,形如合浦圓璫。 
合歓樹99色について比較してみると丹霞山の陰と陽の石のようで、形はというと合浦の宝玉と竹で作った耳輪のようなのです。
・丹霞 丹霞山(たんかさん)は、中華人民共和国(中国)の山である。主峰の標高は618 mである。広東省韶関市近郊にあり、赤みがかった砂岩が長い間の侵食作用を受けて美しい曲線美や際立った断崖を形成しており、丹霞地形という地理用語の由来にもなった。山の名前は、林立する赤い断崖が「丹(あか)い霞」のように見えたことに由来するという。
丹霞山世界地質公園として2004年に最初に世界ジオパークに認定された場所のひとつで、世界遺産「中国丹霞」の一部でもある。印象的な景観は散策で楽しめるだけでなく、その間を縫うようにして流れている川を使って小舟で遊覧しても楽しめる。
様々な奇観がある。殊によく知られているのが、男根に似ている陽元石(「男性の石」の意味)という石柱や女陰を思わせる陰元石などで、女性の胸部を思わせる2箇所の突き出た岩も踏まえて、「3つのロマンティック・ストーン」などといわれ、丹霞山が「ヌード自然公園」 (Nude Natural Park) との異名をとる理由になっている。
・朝日 陰と陽ということ。陰元石と陽元石。
・合浦 合浦郡は、今の広東省廉江県の西、南は東京湾の清潜な水にのぞむ。珠を産す。
・圓璫 まるいみみかざり。この語も女性性器をあらわす言葉。
丹霞と合浦は五嶺山脈を越えてある所であり、いわゆる蠻とされていたところ、女性性器をあらわす言葉でもある。
・合浦固嗜(がっはのえんとう) 合浦郡は、今の広東省廉江県の西、南は東京湾の清潜な水にのぞむ。珠を産す。「後漢書」の「循吏伝」 の孟嘗の条に、孟嘗はあざなを伯周という。合酒の太守となる。郡、穀実を産せず、而して海には珠宝を出す〈先の時の宰守、並びに貪碗多く、人を詭きて採求し、紀極を知らず。珠、つひにようやく交址の郡界に徒る。嘗、官に到るや、前弊を革易し、民の病利を求む。
曽ち末だ歳を餓えずして、去珠復た選ると。「合浦珠還」 の故事である。ここは、種子粒が、その合滞産の珠で作られたまるい耳飾のような形をしている意。塔は、耳飾りの意。慨靖を「全唐詩」では箕管(うんとう)に作る。箕蜜ならば湖南産の巨大な竹であるが、とらぬ。

開時九九知數,見處雙雙頡頏。

合歓樹豆99その実を開けてみると一房に九粒ありそれが九個あつまっていることがわかり、じっと見つめてみると二つが寄り添っていたり、互いに向き合って張り合っているかのようなのです。
・八十一顎 顎は粒である。種子の数と思われる。今、合歓樹の説明を辞書で読むと、「茸料、落葉喬木、高さ、一丈あまり、葉は羽状の複葉、あまたの小葉より成る、小薬は夜になると合わさる。夏、こずえに小さい花を開く、雄蕊が多くて長く赤みがかった色をしている。花は後に実をむすび、大きな英をつくる。合昔、夜合、馬控花などの異名がある」と。この合歓樹のことではないかと思う。
圓璫 圓形玉耳環
・九九 八十一個。かならずしもそのとおりの数ではあるまいが、多いので俗に八十一個英の中にあるというのであろう。
・雙雙(そうそう) 小葉がむかいあっていることをいうのであろう。
・頡頏(きっこう) たがいに張り合っている。
この二句の語は閨情語であるためその詳しい解釈については述べない。

春望詞四首 其四 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-145-17-#10  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2272

薛濤《春望詞四首 其四》
鏡にあの人からもらったきれいなカンザシが鏡の中で光っている。春風は知ってか知らずか、カンザシをそっと揺らしてゆくのです。

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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

春望詞四首 其四 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-145-17-#10   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2272  


春望詞四首 
花開不同賞,花落不同悲。
花さく季節が来ました。でもこの同じ場所で同じときに観賞することはないのです。花が落ちる季節になってもその悲しみを一緒にすることはないのです
欲問相思處,花開花落時。
お聞きしたいことがあります。あなたがわたしのことを思ってくださる場所のことを。それがわかったら私がその場所に飛んで行って花さくときから花が散る時まで一緒に過ごしたいと思います。
  
嚂草結同心,將以遺知音。
行楽を愉しむ中、二人で声を上げてたくさん草をとり、それを愛のあかしとして「同心むすび」にむすぶ。
まさに客とそれをしたことで恋しい人への思いをふと忘れ得たような思いがするのです。

春愁正斷絕,春鳥復哀吟。
女の春の愁いというものはそんなことでも断ちることになるのです。春に盛んな鳥が啼くと、おんなにとってはまた悲しそうな聲でさえずっているように聞こえてきます。
  
風花日將老,佳期猶渺渺。
春の日は終わろうとしている。風流な風も、行楽の花も、女もおいてゆく。又逢うことのお約束今なお、遠いぼんやりしたままなのです。
不結同心人,空結同心草。
心が通い合っているあの人とは結ばれることはなかった。でも、空しいことは、あのとき、誓い合って結んだ「同心むすび」の草を今一人で結んでいることなのです。
  
那堪花滿枝,翻作兩相思。
枝もたわわに咲いている春の盛りの花を見るのはもうとてもたえきれない。だから、花は見たくないと背を向ける。まだきっと両方で恋しあっているはずなのです。
玉箸垂朝鏡,春風知不知。
鏡にあの人からもらったきれいなカンザシが鏡の中で光っている。春風は知ってか知らずか、カンザシをそっと揺らしてゆくのです。




『春望四首 其四』 現代語訳と訳註
(本文)

那堪花滿枝,翻作兩相思。
玉箸垂朝鏡,春風知不知。


(下し文)
那んぞ堪えん 花 枝に満つるに、翻って 両相思を作す。
玉箸 朝鏡に垂る、春風 知るや知らずや。

(現代語訳)
枝もたわわに咲いている春の盛りの花を見るのはもうとてもたえきれない。だから、花は見たくないと背を向ける。まだきっと両方で恋しあっているはずなのです。
鏡にあの人からもらったきれいなカンザシが鏡の中で光っている。春風は知ってか知らずか、カンザシをそっと揺らしてゆくのです。


(訳注)
春望詞四首

春になっても来てくれない客がどうしているのかあいさつ代わりに贈った詩で、通り一遍の手紙、一般的な詩ではなくこのような詩は上品であっても心をかなり動かすなかなかのテクニックである。
自分の気持ちを表に出してはいけない時代である。したがって、日本における訳注はどうも間違ったものが多く、参考にならない。


那堪花滿枝,翻作兩相思。
枝もたわわに咲いている春の盛りの花を見るのはもうとてもたえきれない。だから、花は見たくないと背を向ける。まだきっと両方で恋しあっているはずなのです。
・那堪 反語。とてもたえきれない。
・翻 ふりかえって。満開の花を背にすること。 花が咲きはこって、はなやかであればあるほど、かえって自分の孤独寂蓼の感じが増す。
・作 つくる。なしとげる。おこす。いつわる。なまける。
・兩相思 自分と相手の男と両方で恋しあっている、思いあっていること。


玉箸垂朝鏡,春風知不知。
鏡にあの人からもらったきれいなカンザシが鏡の中で光っている。春風は知ってか知らずか、カンザシをそっと揺らしてゆくのです。
・玉箸 キラキラしている簪。空しい表現。
・朝鏡 寝化粧をなおす、朝の化粧をする鏡。男性と夜を過ごしていない場合は「朝鏡」という表現がよく使われる。一緒に過ごした場合は、天上のが明るくなる表現、梁に朝日が当たるという表現をする。


この春望四首は薛濤個人のことを詠ってはいない。女盛りを過ぎようとしている女性の一般論を述べたのである。ここには女性が男性にすがって生きていくことしかできない時代を反映しているのである。余生を過ごすには数名の下女に身の回りの世話をさせられるだけのものを残していないと隠棲できないのである。
 したがって、この頃の芸妓は高級官僚か、富貴の者の夫人にり、手切れ金で余生を送ることが一番の願いであったのだ。一夫多妻制はともに白髪の映えるまでという思想は全くないのである。こうした前提の上での男女交際を考えなくてはいけないのである。


井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227

薛濤 井梧吟 

2013年4月15日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
 
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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227

wakaba002


薛濤は西川節度使が管轄する官妓であった。「韋皐から李德裕までの歴代十一人の節度使に仕えて、詩によって知遇を受けている。その間に元稹・白居易・牛僧孺・令狐楚・裴度・嚴綬・張籍・杜牧・劉禹錫等、凡そ二十人の名士とも詩を唱和したとされる。また薛濤が詠じた詩は、『稿簡贅筆』には「有詩五百首」とあるが、現存しているのは約九十首である。




井梧吟
(井戸端の梧桐を吟ずる。)
庭除一古桐,聳干入雲中。
庭の外れに一本の古い桐の木がある。聳え立ち横にも広がり、まるで雲の中にはいるほどに感じる。
枝迎南北鳥,葉送往來風。

だからその枝には南から来たから鳥が集まってくる。そしてその葉は風が行ったり来たりしてその香を運んでくる。

井梧【せいご】の吟
庭に除して一の古桐あり,聳干して雲中に入る。
枝は南北の鳥を迎へ,葉は往來の風を送る。


『井梧吟』 現代語訳と訳註

bijo02(本文)
庭除一古桐,聳干入雲中。
枝迎南北鳥,葉送往來風。


(下し文)
井梧【せいご】の吟
庭に除して一の古桐あり,聳干して雲中に入る。
枝は南北の鳥を迎へ,葉は往來の風を送る。


(現代語訳)
庭の外れに一本の古い桐の木がある。聳え立ち横にも広がり、まるで雲の中にはいるほどに感じる。
だからその枝には南から来たから鳥が集まってくる。そしてその葉は風が行ったり来たりしてその香を運んでくる。


(訳注)
井梧吟
 井戸端の梧桐を吟ずる。
杜甫『宿府』
清秋幕府井梧寒,獨宿江城蠟炬殘。永夜角聲悲自語,中天月色好誰看?風塵荏苒音書絕,關塞蕭條行路難。己忍伶俜十年事,強移棲息一枝安。
梧桐は鳳凰の住むところを意味する。つまり仲睦まじい生活を連想させ、井戸端というのは、砧をうつ場所である。どちらも女性にとっての男性を思う大切な場所である。

庭除一古桐,聳干入雲中。
庭の外れに一本の古い桐の木がある。聳え立ち横にも広がり、まるで雲の中にはいるほどに感じる。
〇この詩は男女の性行為の別表現で、上品に連想させる。


枝迎南北鳥,葉送往來風。
だからその枝には南から来たから鳥が集まってくる。そしてその葉は風が行ったり来たりしてその香を運んでくる。





薛濤井について
唐代の女流詩人薛涛にちなんで清代のはじめに造られ、成都の南部を流れている錦江のほとりに位置している。
薛涛は西暦770年に成都で誕生し、この地で父をなくし、楽妓に身を落すことになりました。しかし、詩才に富んでいる彼女は数多くの名詩を残して唐代一の女流詩人と称えられました。晩年彼女が水を汲み、詩箋(しせん)を作ったといわれる井戸が公園内にあります。詩箋が美しく明代に皇帝への貢物ともなったことから「薛涛井」としての名も広まりました。
薛涛は生涯を通じて竹を愛し、竹を広く植えることで竹を敬う気持ちを表しました。彼女だけではなく、竹は昔から文人墨客が欠かしてはいけないものとして珍重されてきました。常緑植物として一年中生気に満ちていることから、中国では頑強なことのシンボルとなっています。常に天に向かい聳えたっているので、粘り強く向上心のあることに喩えられ、根がしっかりはっていることも自制心を持っている喩えとして賛美されています。
現在の望江楼は竹の公園として国内外の観光客を引き付けています。正門に入り、まず目に入るのは道の両側にびっしりと植え込まれている各種の竹です。130余りの種類があり、中国内で竹の品種の一番多い公園となっています。
公園の南西に立っている四層の建物が望江楼で、「崇麗閣」ともいいます。下の二層が四角、上の二層が八角の楼閣で、そりかえった屋根は実に優美さを感じさせています。

聯句 光威裒姉妹三人、小孤而始姸乃有是作。・・・因次其韻。-#5 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-123--#5  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2162

聯句 光威裒


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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

聯句 光威裒姉妹三人、小孤而始姸乃有是作。・・・因次其韻。-#5 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-123--#5   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2162

聯句 光威裒
yamanoki01朱樓影直日當午,玉樹陰低月已三。[:光。]
膩粉暗銷銀鏤合,錯刀閒翦泥金衫。[:威。]
繡牀怕引烏龍吠,錦字愁教青鳥銜。[:裒。]
#2
百味鍊來憐益母,千花開處鬥宜男。[:光。]
鴛鴦有伴誰能羨,鸚鵡無言我自慚。[:威。]
浪喜游蜂飛撲撲,佯驚孤燕語喃喃。[:裒。]
#3
偏憐愛數蛓蛦掌,每憶光抽玳瑁簪。[:光。]
煙洞幾年悲尚在,星橋一夕帳空含。[:威。]
窗前時節羞虛擲,世上風流笑苦諳。[:裒。]
#4
獨結香綃偷餉送,暗垂檀袖學通參。[:光。]
須知化石心難定,卻是為雲分易甘。[:威。]
看見風光零落盡,弦聲猶逐望江南。[:裒。]


聯句 光威裒
朱樓影直日當午,玉樹陰低月已三。
南の方向の朱く塗られた高楼に正午の太陽がさしかかり、影は真下に落ちている。夜になって月明かりにきらめく大樹が落す月影も低いと思ったら真夜中の三更で月が一番高い所にあるのです。
膩粉暗銷銀鏤合,錯刀閒翦泥金衫。
あぶら口紅と白粉が夜も更けてとれて消えそうでも懸想道具入れの箱の吟の模様は輝いている。こんな暗い時に鋏を以て裁断しようものなら泥金衫の着物にはさみを入れかねないのです。
繡牀怕引烏龍吠,錦字愁教青鳥銜。

刺繍で飾られた寝台では怖いことが起こっていると思ったら、烏龍が吠えている(エクスタシーの声を指す)。きっと満たされない思いを錦の布に書きしるし西王母の使いの青い鳥に託して呼ぶことが出来たせいでしょう。

#2
百味鍊來憐益母,千花開處鬥宜男。
これでは百薬草を練り込んで持ってきてこどもをうんだあとにひつような益母草を用意することを可愛そうに思う。千にも及び花が咲くところに宴を開いたら宜男草を身に着けて春の行楽を闘いあうことになるのです。
鴛鴦有伴誰能羨,鸚鵡無言我自慚。
そんなことから始まった鴛鴦のように常に一緒になっている誰からも羨ましがられる。それかと思うと、人の言葉を言い返す鸚鵡が一言も語れないそんなお付き合いをしているなんて私自身が恥ずかしいと思うことがあるのです。
浪喜游蜂飛撲撲,佯驚孤燕語喃喃。

春の行楽であの殿方は蜂が花から花へとブンブンとびまわるように変にはしゃいでいる。男女の偽りの付き合いに驚愕しているツバメのようにペチャクチャと語り合うこともあります。

#3
偏憐愛數蛓蛦掌,每憶光抽玳瑁簪。
変わったものを可愛がることには毛虫のようなもの、かたつむりのようなものを飼ってそれを増やしていくのを愉しんでいるのです。そんな風に女をあつかう男がいるかと思えば、毎日鼈甲のかんざしを磨いて光らせるように女を扱う男もいます。
煙洞幾年悲尚在,星橋一夕帳空含。
この仙人が澄んでいる女の園に何年も何年も女が棄てられる悲しみがあるし、一年に一度だけ橋をわたってくるような一夜のとばりの中の空しい出会いもあるというもの。
窗前時節羞虛擲,世上風流笑苦諳。
女のその部屋の寝台の窓辺にはそんな悲しみで時を過ごし時には空しさで自分を投げ出すことも愧じるのです。世の中の色恋についてこうして苦しいことを詩にそらんじてはにが笑いをするのです。

#4
魚玄機が宮島に獨結香綃偷餉送,暗垂檀袖學通參。[:光。]
須知化石心難定,卻是為雲分易甘。[:威。]
看見風光零落盡,弦聲猶逐望江南。[:裒。]


#4
獨結香綃偷餉送,暗垂檀袖學通參。
ひとり江南の薄絹をはおることで江南の雰囲気にひたるのです。そして部屋を暗くして檀香をたきこめた袖着物を垂らしたりして男の人が通ってくるようにするのです。
須知化石心難定,卻是為雲分易甘。
どうにかして誰かを夫としてえらぶことが出来るように心を落ち着けることを知るようになってきました。したがってこれによって冷静に男とわかれてしまうこと別な男と甘い関係になるのです。
看見風光零落盡,弦聲猶逐望江南。

風流な景色を見て過ごし、霜の降り頃には葉をおとし尽くすのをこの身において歌にするのです。今なお琴を弾いて「江南を望む」を追いかけて歌うのです。

獨り香綃【こうしょう】を結んで餉送【しょうそう】偷【ぬす】み,暗に檀袖【だんしゅう】を垂れて通參【つうさん】を學ぶ。
須く知るべし 石に化するも心定めき難を,卻って是れ雲と為し 分 甘んじ易すし。
看するは 風光 零落 盡するを見,弦するは 猶お逐う 「江南を望む」を聲す。


『聯句』 現代語訳と訳註
(本文)
獨結香綃偷餉送,暗垂檀袖學通參。
須知化石心難定,卻是為雲分易甘。
看見風光零落盡,弦聲猶逐望江南。


(下し文)
獨り香綃【こうしょう】を結んで餉送【しょうそう】偷【ぬす】み,暗に檀袖【だんしゅう】を垂れて通參【つうさん】を學ぶ。
須く知るべし 石に化するも心定めき難を,卻って是れ雲と為し 分 甘んじ易すし。
看するは 風光 零落 盡するを見,弦するは 猶お逐う 「江南を望む」を聲す。


(現代語訳)
ひとり江南の薄絹をはおることで江南の雰囲気にひたるのです。そして部屋を暗くして檀香をたきこめた袖着物を垂らしたりして男の人が通ってくるようにするのです。
どうにかして誰かを夫としてえらぶことが出来るように心を落ち着けることを知るようになってきました。したがってこれによって冷静に男とわかれてしまうこと別な男と甘い関係になるのです。
風流な景色を見て過ごし、霜の降り頃には葉をおとし尽くすのをこの身において歌にするのです。今なお琴を弾いて「江南を望む」を追いかけて歌うのです。


(訳注)
獨結香綃偷餉送,暗垂檀袖學通參。

ひとり江南の薄絹をはおることで江南の雰囲気にひたるのです。そして部屋を暗くして檀香をたきこめた袖着物を垂らしたりして男の人が通ってくるようにするのです。
・香綃 南方産の薄絹。
・偷餉送 江南の雰囲気にひたる。・偷 ~にのがれる。・餉迭 おくること。
・檀袖 南方産の檀香をたきこめた袖。


須知化石心難定,卻是為雲分易甘。
どうにかして誰かを夫としてえらぶことが出来るように心を落ち着けることを知るようになってきました。したがってこれによって冷静に男とわかれてしまうこと別な男と甘い関係になるのです。
・化石 望夫石となること。誰かを夫としてえらぶことをいったものか。
・為雲分易甘 雲散すること。男とわかれてしまうこと別な男と甘い関係になる。


看見風光零落盡,弦聲猶逐望江南。
風流な景色を見て過ごし、霜の降り頃には葉をおとし尽くすのをこの身において歌にするのです。今なお琴を弾いて「江南を望む」を追いかけて歌うのです。
・看見風光零落盡 春の景色がすぎ去ってしまおうとしているのを見て、霜の降り頃には葉をおとし尽くすのをみて、自分たちの青春がすぎ去ろうとしているのを思い詠う。
・弦聲猶逐望江南 ひく琴の曲は、「望江南」の曲で二回目の時には追いかけるようにして声に出してうたう。「望江南」それは、江南地方恋しやの曲、その江南は三人の故郷で、結局、男よりも故郷恋しやと唱いつづけているということ。

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