玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

五言律詩

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

和段相公登武擔寺西臺 姚康 唐五代詞・宋詩 薛濤-224-90-#80  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667

姚康 《和段相公登武擔寺西臺》この高台に続く松林の小道には清々しい風がふきぬける。進んでゆけば高台に登り、そこには古い寺がある。錦江は遠く水平線に続いていて、砂浜は白く続く。太陽が西に下ると錦江は赤く染まる。



2013年7月12日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor和段相公登武擔寺西臺 姚康 唐五代詞・宋詩 薛濤-224-90-#80  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667
 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 



和段相公登武擔寺西臺 姚康 唐五代詞・宋詩 薛濤-224-90-#80   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2667


姚康 和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
松徑引清風,登台古寺中。
この高台に続く松林の小道には清々しい風がふきぬける。進んでゆけば高台に登り、そこには古い寺がある。
江平沙岸白,日下錦川紅。
錦江は遠く水平線に続いていて、砂浜は白く続く。太陽が西に下ると錦江は赤く染まる。
疏樹山根淨,深雲鳥跡窮。
疎らに生えている木樹は山に大地に根を下ろしていてここの雰囲気を浄化している。そこは奥深く雲の中のようにおい繁っていて、鳥が棲んでいて巣作りを極めている。
自慚陪末席,便與九霄通。
ここにおいて私詩人の端くれとしてこの宴の末席に陪席させていただいている。ということで、ここより九天の高い所と通じていることに喜びを感じているのである。

姚康 (武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
松徑 清風を引き,台に登る古寺の中。
江 平かにして 沙岸白く,日下 錦川【きんせん】紅なり。
疏樹【そじゅ】山根 淨く,深雲 鳥跡【ちょうせき】窮まる。
自ら慚じて 末席に陪するも,便ち 九霄【きゅうしょう】と通ず。

幻日環01











『和段相公登武擔寺西臺』 現代語訳と訳註
(本文) 姚康 
松徑引清風,登台古寺中。
江平沙岸白,日下錦川紅。
疏樹山根淨,深雲鳥跡窮。
自慚陪末席,便與九霄通。


(下し文)
(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
松徑 清風を引き,台に登る古寺の中。
江 平かにして 沙岸白く,日下 錦川【きんせん】紅なり。
疏樹【そじゅ】山根 淨く,深雲 鳥跡【ちょうせき】窮まる。
自ら慚じて 末席に陪するも,便ち 九霄【きゅうしょう】と通ず。


(現代語訳)
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
この高台に続く松林の小道には清々しい風がふきぬける。進んでゆけば高台に登り、そこには古い寺がある。
錦江は遠く水平線に続いていて、砂浜は白く続く。太陽が西に下ると錦江は赤く染まる。
疎らに生えている木樹は山に大地に根を下ろしていてここの雰囲気を浄化している。そこは奥深く雲の中のようにおい繁っていて、鳥が棲んでいて巣作りを極めている。
ここにおいて私詩人の端くれとしてこの宴の末席に陪席させていただいている。ということで、ここより九天の高い所と通じていることに喜びを感じているのである。


(訳注)
和段相公登武擔寺西臺
 
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
・武擔寺 成都市内の西北偶の武擔山にある寺。楊雄の「蜀本紀」 によれば、武都(甘粛の成県の西)の男が化して女になったのを、覇王が納れて妃にしたが、まもなく死亡したので、武都の土を運んで、成都の城内に積んで、葬った所という。後に三国時代、蜀の劉備がこの武擔山の南で、帝位に即いたという。寺内から錦江の流れがながめられることは、姚康の詩によってもうかがわれる。現在は俗に五担山と称し、山というより小さな岡にすぎず、高さ四六五メートル。昭列帝(劉備)の祠堂が山のそばにあり、ふもとに池がある。
・姚康 『送姚員外』 薛濤
萬條江柳早秋枝,裊地翻風色未衰。
欲折爾來將贈別,莫教煙月兩鄉悲。
送姚員外 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-198-64-#58  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2537

姚康は、あざなを汝諧といい、下邽(陝西省渭南縣)の人で、元和十五年に進士に及第し、右武衛曹参軍をへて、剣南観察推官になり、宜宗のときに太子唐草で終わっている。どちらも段文昌が西川節度使であったときに、成都におって、「段相公の晩夏に張儀楼(成都にある)に登りたまふに陪し奉る」と、「段相公の『武婚寺の西蔓に登る』に和す」という詩をのこしている。
薛濤の年齢は五十四歳から五十六歳までの問ということになる。


松徑引清風,登台古寺中。
この高台に続く松林の小道には清々しい風がふきぬける。進んでゆけば高台に登り、そこには古い寺がある。
・松徑 松林の小道。


江平沙岸白,日下錦川紅。
錦江は遠く水平線に続いていて、砂浜は白く続く。太陽が西に下ると錦江は赤く染まる。


疏樹山根淨,深雲鳥跡窮。
疎らに生えている木樹は山に大地に根を下ろしていてここの雰囲気を浄化している。そこは奥深く雲の中のようにおい繁っていて、鳥が棲んでいて巣作りを極めている。


自慚陪末席,便與九霄通。
ここにおいて私詩人の端くれとしてこの宴の末席に陪席させていただいている。ということで、ここより九天の高い所と通じていることに喜びを感じているのである。
大空。天の高い所。九天。
DCF00009

和段相公登武擔寺西臺 溫會 唐五代詞・宋詩 薛濤-223-89-#79+4  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2662

溫會 《和段相公登武擔寺西臺》   東側の高台には紅葉に西日にてらされ、燃える樹になっているし、高台に植えてある樹木は高く聳えたち空に浮かぶ雲を作る。

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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

和段相公登武擔寺西臺 溫會 唐五代詞・宋詩 薛濤-223-89-#79+4   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2662

王屋山01

段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
 卷331_2題武擔寺西臺 五言律詩押東韻.
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。 鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。


姚向 開閣錦城中
和段相公登武擔寺西臺(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。九層連晝景,萬象寫秋空。 天半將身到,江長與海通。提攜出塵土,曾是穆清風。


李敬伯 臺上起涼風
和段相公登武擔寺西臺(唐•李敬伯) 五言律詩押東韻. 臺上起涼風,乘閑覽歲功。自隨台席貴,盡許羽觴同。 樓殿斜暉照,江山極望通。賦詩思共樂,俱得詠時豐。


溫會 和段相公登武擔寺西臺 桑臺煙樹中
和段相公登武擔寺西臺(唐•溫會) 五言律詩押東韻.
桑臺煙樹中,臺榭造雲空。眺聽逢秋興,篇辭變國風。
坐愁高鳥起,笑指遠人同。始愧才情薄,躋攀繼韻窮。



五言律詩押東韻.

五言律詩押東韻.
題武擔寺西臺 
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。
鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。
この寺に来て天高い秋の空が透き通って鏡の様なのがむなしい気持ちになる。この寺のすべての樓閣は空に聳え美しい姿を写している。
山影の池の水は暗くなっていて暗くなったところから外に向かってカスミが広がる。日が当たっている山は明るく照らされて、落ちかかる日は斜めに照らしている。
鳥は巣に向かい見ている間に次第に遠ざかる。松に吹き付ける風音は聞いている間に次第におさまって聞こえにくくなる。
今日みんなでこうして寺に昇って風流な心意気でこの風景を見る。みんなで多く語らい、談笑しあって、楽しく過ごす。

武擔寺の西臺を題す 
秋天 鏡の如く空し,樓閣 盡く玲瓏。
水は暗し 餘霞の外,山は明らかなり 落照の中。
鳥は行き 看れど漸【ようや】く遠くなり,松は韻し聽けど難かしく窮むなり。
今日 登臨の意,多く語笑の同じゅうするを 歡ぶ。


(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。
この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。
九層連晝景,萬象寫秋空。
そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。
天半將身到,江長與海通。
この西台は天空から中ほどに当たりそこにこの身を置いている。傍を流れる錦江はずっと長く流れてゆきやがて海に注ぐ。
提攜出塵土,曾是穆清風。
持てるものを携えて俗世間を出て行こう。それでもって煩わしいことが無く世の中が静まっておだやかな風を受けるのだ

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
閣を開く 錦城の中,餘閑【よかん】にして 梵宮【そきゅう】を訪う。
九層 晝景【ちゅうけい】に連り,萬象 秋空を寫す。
天半 將って身 到らんとし,江長 與って海 通ず。
提攜【ていけい】して塵土【じんど】を出づ,曾【すなわ】ち是れ穆清【ぼくせい】の風。


李敬伯 
(唐•李敬伯) 五言律詩押東韻.
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
臺上起涼風,乘閑覽歲功。
この西の高台に登とそこに涼やかな風が起こる。誰もいない静けさに風流な気持ちも乗じてき他のと是までの歳月の経験などがここで見るような気持ちになる。
自隨台席貴,盡許羽觴同。
この高台に四人で登ると自然にその歲功によって貴き順に並んでしまう。でもそういう中でもしすべてのことが許されるならば酒杯だけでも同じようにしたいものである。
樓殿斜暉照,江山極望通。
ここの楼閣や、本殿に傾きかけた太陽の日差しが赤るる照っている。この山、錦江や遙かな連峰は遠い先に臨まれる。
賦詩思共樂,俱得詠時豐。
唱和する賦詩を思い思いにつくって楽しいと思うのである。こんな詩を詠うひと時を一緒に過ごせて本当によかったのである。

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
臺上に 涼風起る,閑に乘じて 歲功を覽る。
自ら台席の貴に隨い,盡く 羽觴 同じゅうするを許す。
樓殿 斜暉に 照らし,江山 極望に 通ず。
詩を賦して共に樂しまんことを思い,俱に 時豐を詠ずるを得たり。



溫會 五言律詩押東韻
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
桑臺煙樹中,臺榭造雲空。
東側の高台には紅葉に西日にてらされ、燃える樹になっているし、高台に植えてある樹木は高く聳えたち空に浮かぶ雲を作る。
眺聽逢秋興,篇辭變國風。
ここで眺め風の音を聞き秋の趣きにであうことが出来るし、この風流を詩にし篇じるは詩経の詩を変化させる。
坐愁高鳥起,笑指遠人同。
座って高く飛びあがる鳥を見て愁い、この趣のある景色をと同席した者たちと共有して微笑む。
始愧才情薄,躋攀繼韻窮。
そういう中で自分の詩才や情感の薄さを始めて愧じるけれども、這い上がり攀じ登るように懸命に詩韻を繋いで極めたいものである。

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
桑臺 煙樹の中,臺榭 造雲の空。
眺聽して 秋興に逢い,篇辭して 國風を變ず。
坐して 高鳥起きるを愁い,笑って 遠人同じゅうするを指す。
始めて才情の薄きを愧じれども,躋攀【せいはん】して繼韻 窮む。


『和段相公登武擔寺西臺』 現代語訳と訳註
(本文)

桑臺煙樹中,臺榭造雲空。
眺聽逢秋興,篇辭變國風。
坐愁高鳥起,笑指遠人同。
始愧才情薄,躋攀繼韻窮。


(下し文)
(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
桑臺 煙樹の中,臺榭 造雲の空。
眺聽して 秋興に逢い,篇辭して 國風を變ず。
坐して 高鳥起きるを愁い,笑って 遠人同じゅうするを指す。
始めて才情の薄きを愧じれども,躋攀【せいはん】して繼韻 窮む。


(現代語訳)
東側の高台には紅葉に西日にてらされ、燃える樹になっているし、高台に植えてある樹木は高く聳えたち空に浮かぶ雲を作る。
ここで眺め風の音を聞き秋の趣きにであうことが出来るし、この風流を詩にし篇じるは詩経の詩を変化させる。
座って高く飛びあがる鳥を見て愁い、この趣のある景色をと同席した者たちと共有して微笑む。
そういう中で自分の詩才や情感の薄さを始めて愧じるけれども、這い上がり攀じ登るように懸命に詩韻を繋いで極めたいものである。


(訳注)
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
・武擔寺 成都市内の西北偶の武擔山にある寺。楊雄の「蜀本紀」 によれば、武都(甘粛の成県の西)の男が化して女になったのを、覇王が納れて妃にしたが、まもなく死亡したので、武都の土を運んで、成都の城内に積んで、葬った所という。後に三国時代、蜀の劉備がこの武擔山の南で、帝位に即いたという。寺内から錦江の流れがながめられることは、姚康の詩によってもうかがわれる。現在は俗に五担山と称し、山というより小さな岡にすぎず、高さ四六五メートル。昭列帝(劉備)の祠堂が山のそばにあり、ふもとに池がある。
そういう中で自分の詩才や情感の薄さを始めて愧じるけれども、這い上がり攀じ登るように懸命に詩韻を繋いで極めたいものである。


桑臺煙樹中,臺榭造雲空。
東側の高台には紅葉に西日にてらされ、燃える樹になっているし、高台に植えてある樹木は高く聳えたち空に浮かぶ雲を作る。
・桑臺 桑は東の畑に植えるので、東側の高台。蛇足だが扶桑は蜀を示す語ではある。
・煙樹 紅葉に燃える樹で、西日があたっている状況を云う。


眺聽逢秋興,篇辭變國風。
ここで眺め風の音を聞き秋の趣きにであうことが出来るし、この風流を詩にし篇じるは詩経の詩を変化させる。
・秋興 秋のおもしろさ。秋の興趣。
・國風 (1)その国や地方の風俗・習慣。その国や地方の気風。くにがら。 (2)「国風歌舞(くにぶりのうたまい)」の略。 (3)『詩経』に詠う、周王朝の時代の十五の国と地域の小唄や民謡を収める。


坐愁高鳥起,笑指遠人同。
座って高く飛びあがる鳥を見て愁い、この趣のある景色をと同席した者たちと共有して微笑む。


始愧才情薄,躋攀繼韻窮。
そういう中で自分の詩才や情感の薄さを始めて愧じるけれども、這い上がり攀じ登るように懸命に詩韻を繋いで極めたいものである。
・躋攀【せいはん】よじのぼること。登攀。攀躋。意味は同じく高いところに登ること。躋る(のぼる)と読む。

和段相公登武擔寺西臺 李敬伯 唐五代詞・宋詩 薛濤-222-88-#79+3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2657

李敬伯 《和段相公登武擔寺西臺》この西の高台に登とそこに涼やかな風が起こる。誰もいない静けさに風流な気持ちも乗じてき他のと是までの歳月の経験などがここで見るような気持ちになる。



2013年7月10日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
  
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor和段相公登武擔寺西臺 李敬伯 唐五代詞・宋詩 薛濤-222-88-#79+3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2657
 
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

和段相公登武擔寺西臺 李敬伯 唐五代詞・宋詩 薛濤-222-88-#79+3   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2657


段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
 卷331_2題武擔寺西臺 五言律詩押東韻.
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。
鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。

姚向 開閣錦城中
和段相公登武擔寺西臺(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。九層連晝景,萬象寫秋空。
天半將身到,江長與海通。提攜出塵土,曾是穆清風。


李敬伯 臺上起涼風
和段相公登武擔寺西臺(唐•李敬伯) 五言律詩押東韻.
臺上起涼風,乘閑覽歲功。自隨台席貴,盡許羽觴同。
樓殿斜暉照,江山極望通。賦詩思共樂,俱得詠時豐。

溫會 和段相公登武擔寺西臺 桑臺煙樹中
和段相公登武擔寺西臺(唐•溫會) 五言律詩押東韻.
桑臺煙樹中,臺榭造雲空。眺聽逢秋興,篇辭變國風。
坐愁高鳥起,笑指遠人同。始愧才情薄,躋攀繼韻窮。



五言律詩押東韻.
題武擔寺西臺 
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。
鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。
この寺に来て天高い秋の空が透き通って鏡の様なのがむなしい気持ちになる。この寺のすべての樓閣は空に聳え美しい姿を写している。
山影の池の水は暗くなっていて暗くなったところから外に向かってカスミが広がる。日が当たっている山は明るく照らされて、落ちかかる日は斜めに照らしている。
鳥は巣に向かい見ている間に次第に遠ざかる。松に吹き付ける風音は聞いている間に次第におさまって聞こえにくくなる。
今日みんなでこうして寺に昇って風流な心意気でこの風景を見る。みんなで多く語らい、談笑しあって、楽しく過ごす。

武擔寺の西臺を題す 
秋天 鏡の如く空し,樓閣 盡く玲瓏。
水は暗し 餘霞の外,山は明らかなり 落照の中。
鳥は行き 看れど漸【ようや】く遠くなり,松は韻し聽けど難かしく窮むなり。
今日 登臨の意,多く語笑の同じゅうするを 歡ぶ。


(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。
この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。
九層連晝景,萬象寫秋空。
そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。
天半將身到,江長與海通。
この西台は天空から中ほどに当たりそこにこの身を置いている。傍を流れる錦江はずっと長く流れてゆきやがて海に注ぐ。
提攜出塵土,曾是穆清風。
持てるものを携えて俗世間を出て行こう。それでもって煩わしいことが無く世の中が静まっておだやかな風を受けるのだ

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
閣を開く 錦城の中,餘閑【よかん】にして 梵宮【そきゅう】を訪う。
九層 晝景【ちゅうけい】に連り,萬象 秋空を寫す。
天半 將って身 到らんとし,江長 與って海 通ず。
提攜【ていけい】して塵土【じんど】を出づ,曾【すなわ】ち是れ穆清【ぼくせい】の風。


李敬伯 
(唐•李敬伯) 五言律詩押東韻.
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
臺上起涼風,乘閑覽歲功。
この西の高台に登とそこに涼やかな風が起こる。誰もいない静けさに風流な気持ちも乗じてき他のと是までの歳月の経験などがここで見るような気持ちになる。
自隨台席貴,盡許羽觴同。
この高台に四人で登ると自然にその歲功によって貴き順に並んでしまう。でもそういう中でもしすべてのことが許されるならば酒杯だけでも同じようにしたいものである。
樓殿斜暉照,江山極望通。
ここの楼閣や、本殿に傾きかけた太陽の日差しが赤るる照っている。この山、錦江や遙かな連峰は遠い先に臨まれる。
賦詩思共樂,俱得詠時豐。
唱和する賦詩を思い思いにつくって楽しいと思うのである。こんな詩を詠うひと時を一緒に過ごせて本当によかったのである。

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
臺上に 涼風起る,閑に乘じて 歲功を覽る。
自ら台席の貴に隨い,盡く 羽觴 同じゅうするを許す。
樓殿 斜暉に 照らし,江山 極望に 通ず。
詩を賦して共に樂しまんことを思い,俱に 時豐を詠ずるを得たり。


『和段相公登武擔寺西臺』 現代語訳と訳註
(本文)
和段相公登武擔寺西臺
臺上起涼風,乘閑覽歲功。
自隨台席貴,盡許羽觴同。
樓殿斜暉照,江山極望通。
賦詩思共樂,俱得詠時豐。


(下し文)
(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
臺上に 涼風起る,閑に乘じて 歲功を覽る。
自ら台席の貴に隨い,盡く 羽觴 同じゅうするを許す。
樓殿 斜暉に 照らし,江山 極望に 通ず。
詩を賦して共に樂しまんことを思い,俱に 時豐を詠ずるを得たり。


(現代語訳)
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
この西の高台に登とそこに涼やかな風が起こる。誰もいない静けさに風流な気持ちも乗じてき他のと是までの歳月の経験などがここで見るような気持ちになる。
この高台に四人で登ると自然にその歲功によって貴き順に並んでしまう。でもそういう中でもしすべてのことが許されるならば酒杯だけでも同じようにしたいものである。
ここの楼閣や、本殿に傾きかけた太陽の日差しが赤るる照っている。この山、錦江や遙かな連峰は遠い先に臨まれる。
唱和する賦詩を思い思いにつくって楽しいと思うのである。こんな詩を詠うひと時を一緒に過ごせて本当によかったのである。


(訳注)
和段相公登武擔寺西臺
王屋山01(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)段文昌・姚向・李敬伯・溫會で唱和する。
・武擔寺 成都市内の西北偶の武擔山にある寺。楊雄の「蜀本紀」 によれば、武都(甘粛の成県の西)の男が化して女になったのを、覇王が納れて妃にしたが、まもなく死亡したので、武都の土を運んで、成都の城内に積んで、葬った所という。後に三国時代、蜀の劉備がこの武擔山の南で、帝位に即いたという。寺内から錦江の流れがながめられることは、姚康の詩によってもうかがわれる。現在は俗に五担山と称し、山というより小さな岡にすぎず、高さ四六五メートル。昭列帝(劉備)の祠堂が山のそばにあり、ふもとに池がある。


臺上起涼風,乘閑覽歲功。
この西の高台に登とそこに涼やかな風が起こる。誰もいない静けさに風流な気持ちも乗じてき他のと是までの歳月の経験などがここで見るような気持ちになる。
・歲功 年を取って、経験を積んでいること。また、その経験の力。


自隨台席貴,盡許羽觴同。
この高台に四人で登ると自然にその歲功によって貴き順に並んでしまう。でもそういう中でもしすべてのことが許されるならば酒杯だけでも同じようにしたいものである。
・羽觴 雀(すずめ)の形に作って頭部や翼などをつけた杯のこと。転じて、杯。酒杯。


樓殿斜暉照,江山極望通。
ここの楼閣や、本殿に傾きかけた太陽の日差しが赤るる照っている。この山、錦江や遙かな連峰は遠い先に臨まれる。
・斜暉照 建物の横に傾いた日差しがあたっている。軒下まではっきり見えるということ。


賦詩思共樂,俱得詠時豐。
唱和する賦詩を思い思いにつくって楽しいと思うのである。こんな詩を詠うひと時を一緒に過ごせて本当によかったのである。

和段相公登武擔寺西臺 姚向 唐五代詞・宋詩 薛濤-221-87-#79+2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2652

姚向 《和段相公登武擔寺西臺》 この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。


2013年7月9日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

和段相公登武擔寺西臺 姚向 唐五代詞・宋詩 薛濤-221-87-#79+2   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2652


 卷331_2題武擔寺西臺 五言律詩押東韻.
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。
鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。


姚向 開閣錦城中
和段相公登武擔寺西臺(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。九層連晝景,萬象寫秋空。
天半將身到,江長與海通。提攜出塵土,曾是穆清風。


李敬伯 臺上起涼風
和段相公登武擔寺西臺(唐•李敬伯) 五言律詩押東韻.
臺上起涼風,乘閑覽歲功。自隨台席貴,盡許羽觴同。
樓殿斜暉照,江山極望通。賦詩思共樂,俱得詠時豐。

溫會 和段相公登武擔寺西臺 桑臺煙樹中
和段相公登武擔寺西臺(唐•溫會) 五言律詩押東韻.
桑臺煙樹中,臺榭造雲空。眺聽逢秋興,篇辭變國風。
坐愁高鳥起,笑指遠人同。始愧才情薄,躋攀繼韻窮。



五言律詩押東韻.
題武擔寺西臺 
秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。水暗餘霞外,山明落照中。
鳥行看漸遠,松韻聽難窮。今日登臨意,多歡語笑同。
この寺に来て天高い秋の空が透き通って鏡の様なのがむなしい気持ちになる。この寺のすべての樓閣は空に聳え美しい姿を写している。
山影の池の水は暗くなっていて暗くなったところから外に向かってカスミが広がる。日が当たっている山は明るく照らされて、落ちかかる日は斜めに照らしている。
鳥は巣に向かい見ている間に次第に遠ざかる。松に吹き付ける風音は聞いている間に次第におさまって聞こえにくくなる。
今日みんなでこうして寺に昇って風流な心意気でこの風景を見る。みんなで多く語らい、談笑しあって、楽しく過ごす。

武擔寺の西臺を題す 
秋天 鏡の如く空し,樓閣 盡く玲瓏。
水は暗し 餘霞の外,山は明らかなり 落照の中。
鳥は行き 看れど漸【ようや】く遠くなり,松は韻し聽けど難かしく窮むなり。
今日 登臨の意,多く語笑の同じゅうするを 歡ぶ。


(唐•姚向) 五言律詩押東韻.
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。
この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。
九層連晝景,萬象寫秋空。
そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。
天半將身到,江長與海通。
この西台は天空から中ほどに当たりそこにこの身を置いている。傍を流れる錦江はずっと長く流れてゆきやがて海に注ぐ。
提攜出塵土,曾是穆清風。
持てるものを携えて俗世間を出て行こう。それでもって煩わしいことが無く世の中が静まっておだやかな風を受けるのだ

(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
閣を開く 錦城の中,餘閑【よかん】にして 梵宮【そきゅう】を訪う。
九層 晝景【ちゅうけい】に連り,萬象 秋空を寫す。
天半 將って身 到らんとし,江長 與って海 通ず。
提攜【ていけい】して塵土【じんど】を出づ,曾【すなわ】ち是れ穆清【ぼくせい】の風。

DCF00209













『和段相公登武擔寺西臺』 現代語訳と訳註
(本文)
開閣錦城中,餘閑訪梵宮。九層連晝景,萬象寫秋空。 天半將身到,江長與海通。提攜出塵土,曾是穆清風。


(下し文)
(武擔寺の西臺に登り段相公に和す)
閣を開く 錦城の中,餘閑【よかん】にして 梵宮【そきゅう】を訪う。
九層 晝景【ちゅうけい】に連り,萬象 秋空を寫す。
天半 將って身 到らんとし,江長 與って海 通ず。
提攜【ていけい】して塵土【じんど】を出づ,曾【すなわ】ち是れ穆清【ぼくせい】の風。


(現代語訳)
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。
そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。
この西台は天空から中ほどに当たりそこにこの身を置いている。傍を流れる錦江はずっと長く流れてゆきやがて海に注ぐ。
持てるものを携えて俗世間を出て行こう。それでもって煩わしいことが無く世の中が静まっておだやかな風を受けるのだ


(訳注)
和段相公登武擔寺西臺
(武擔寺の西の高台にのぼって段相公の詩に唱和する。)
・武擔寺 成都市内の西北偶の武擔山にある寺。楊雄の「蜀本紀」 によれば、武都(甘粛の成県の西)の男が化して女になったのを、覇王が納れて妃にしたが、まもなく死亡したので、武都の土を運んで、成都の城内に積んで、葬った所という。後に三国時代、蜀の劉備がこの武擔山の南で、帝位に即いたという。寺内から錦江の流れがながめられることは、姚康の詩によってもうかがわれる。現在は俗に五担山と称し、山というより小さな岡にすぎず、高さ四六五メートル。昭列帝(劉備)の祠堂が山のそばにあり、ふもとに池がある。


開閣錦城中,餘閑訪梵宮。
この寺の樓閣は成都錦城の中に有る。ここはあまりにも静かで寺院の梵天の宮殿を訪れる。
・梵宮  (1)梵天の宮殿。 (2)寺。寺院。


九層連晝景,萬象寫秋空。
そこには九層の塔がたち、昼間の景色の中に連なっている。ここにあるすべての物の現象は天高く綺麗な青空に寫している。


天半將身到,江長與海通。
この西台は天空から中ほどに当たりそこにこの身を置いている。傍を流れる錦江はずっと長く流れてゆきやがて海に注ぐ。


提攜出塵土,曾是穆清風。
持てるものを携えて俗世間を出て行こう。それでもって煩わしいことが無く世の中が静まっておだやかな風を受けるのだ
・塵土 ① ちりと土。取るに足りないもの、値うちのないもののたとえにもいう。② けがれた現世。俗世間。
・穆清 世の中が静まっておだやかなこと。 天子の美徳によって教化がおだやかに行われること。

凌云寺 薛能 唐五代詞・宋詩 -173-45-#36-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2412

薛能 《凌云寺》 
ここに上がってくると曇りがなくさっぱりとした心境になるし、夕日が沈むと鳩も去って静かに過ごせる。


2013年5月22日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


凌云寺 薛能 唐五代詞・宋詩 -173-45-#36-#3   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2412


薛能『凌云寺』
(凌云寺)
像閣与山齋,何人致石梯。
磨崖佛を蔽うている九層の楼は山と同じ大きさである。どれだけの人が石をつみあげていったものであろうか。
万烟生聚落,一崦露招提。
今、多くのお参りに来る人で大きな町が出来ている、その西側の山に招提寺が大きく見えるのである。
霽月人来上,残阳鸽去栖。
ここに上がってくると曇りがなくさっぱりとした心境になるし、夕日が沈むと鳩も去って静かに過ごせる。
从边亦已极,烽火是沈黎。

この国境の偏狭な場所であっても世情はすでに落ち着いたものであり、烽火などなく墨で塗りつぶしたように火種などないのである

(凌云寺)
像閣【しょうかく】山と齋し,何人か 石梯【せきてい】を致す。
万烟【ばんえん】聚落【じゅらく】に生じ,一崦【いちえん】招提【しょうだい】を露わす。
霽月【せいげつ】人来り上り,残阳【ざんよう】鸽【はと】去りて栖【す】む。
邊に從う亦た已に極まる,烽火【ほうか】是れ沈黎【ちんれい】。

朱槿花・佛桑華














『凌云寺』 現代語訳と訳註
王屋山01(本文)

像閣与山齋,何人致石梯。
万烟生聚落,一崦露招提。
霽月人来上,残陽鴿去棲。
從邊亦已极,烽火是沈黎。


(下し文)
(凌云寺)
像閣【しょうかく】山と齋し,何人か 石梯【せきてい】を致す。
万烟【ばんえん】聚落【じゅらく】に生じ,一崦【いちえん】招提【しょうだい】を露わす。
霽月【せいげつ】人来り上り,残阳【ざんよう】鸽【はと】去りて栖【す】む。
邊に從う亦た已に極まる,烽火【ほうか】是れ沈黎【ちんれい】。


(現代語訳)
(凌云寺)

磨崖佛を蔽うている九層の楼は山と同じ大きさである。どれだけの人が石をつみあげていったものであろうか。
今、多くのお参りに来る人で大きな町が出来ている、その西側の山に招提寺が大きく見えるのである。
ここに上がってくると曇りがなくさっぱりとした心境になるし、夕日が沈むと鳩も去って静かに過ごせる。
この国境の偏狭な場所であっても世情はすでに落ち着いたものであり、烽火などなく墨で塗りつぶしたように火種などないのである。


(訳注)凌云寺
凌雲寺は、今の四川省楽山縣(唐代の嘉州府)から、眠江をわたった対岸にそびえる凌雲山(九頂山)にあり、唐代に創建されたもの。
薛能,字を太拙という,唐朝、汾州の人。846年唐武宗會昌六年登狄慎思榜進士,盩厔尉に任ぜられる。李福任滑州節度使の時,薛能は觀察判官に任ぜられる。後、歷官御史、都官、刑部員外郎等をへて,又、李福遷官に隨って西蜀につく。咸通年間中,嘉州刺史代理となる。


像閣与山齋,何人致石梯。
磨崖佛を蔽うている九層の楼は山と同じ大きさである。どれだけの人が石をつみあげていったものであろうか。
・「像閣」は磨崖佛をおおうていたという九層の楼。


万烟生聚落,一崦露招提。
今、多くのお参りに来る人で大きな町が出来ている、その西側の山に招提寺が大きく見えるのである。
・聚落 人の集まり住む村。集落。対封岸の嘉州城をいったもの
・一崦 崦嵫(えんし) ①甘肅省にある山の名.②太陽の沈む西方の山..
・招提 てら。


霽月人来上,残阳鸽去栖。
ここに上がってくると曇りがなくさっぱりとした心境になるし、夕日が沈むと鳩も去って静かに過ごせる。
・霽月 雨が上がったあとの月。転じて、曇りがなくさっぱりとした心境。


從邊亦已极,烽火是沈黎。
この国境の偏狭な場所であっても世情はすでに落ち着いたものであり、烽火などなく墨で塗りつぶしたように火種などないのである。
・沈黎 墨のように黒くあるというのは、非常を告げるようなことがなく平和であることをいう。薛濤死後の唐末の状況である。題新津北橋棲00


酬人雨後玩竹 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-149-21-#14  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2292

薛濤 《酬人雨後玩竹》

薛濤 《酬人雨後玩竹》 (人の「雨後、竹を玩づ」に酬ゆ)
南の蛾眉の峯から春雨の温和な時候、春は、あらゆる植物が、皆盛んに繁って自己主張。旺盛な活力を誇っている中にあって、竹は、中身が空虚、空洞であるように、じっと自分だけ、自分の生き方を守っているのです。

2013年4月28日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

酬人雨後玩竹 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-149-21-#14   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2292




酬人雨後玩竹
(ある人が、「雨あがりに見た竹は、なかなかよいものだ」という題で詩を作り、わたしにくださったのに対して、お返しの詩。)
南天春雨時,那鑒雪霜姿。
南の蛾眉の峯から春雨の温和な時候になってきたころには、その竹が、冬のはげしい雪や霜にたえている強い姿は、誰にだって想像もできないのです。
眾類亦云茂,虛心寧自持。
春は、あらゆる植物が、みんな盛んに繁って自己主張します。その旺盛な活力を誇っているなかにあって、竹だけは、あの中身が空虚、空洞であるように、じっと自分だけ、自分の生き方を守っているのです。
多留晉賢醉,早伴舜妃悲。
昔、晋の竹林の賢者たちが、酔って清談をし、賦詩をのこしたのです。またもっと遠い、舜帝の皇后と妃が、帝の死を悲しんで泣いた涙の跡が、竹の斑紋となったのです。
晚歲君能賞,蒼蒼勁節奇。

年の暮れになって、はげしい寒さがおそってきたときに、ひとり相欒わらず、青々とした色を見せて強靭でおとろえず、節操をまもって雪霜のなかに強く生きぬくのです。

(人の「雨後、竹を玩づ」に酬ゆ)
南天 春雨の時、那んぞ雪霜の姿を 鑒【おも】わん。
衆類 亦【すべ】て云茂【うんも】するに、虚心能く自ら持す。
多く晋賢の酔を 留め、早に舜妃の悲しみに 伴ふ。
晩歳 君 能く質せよ、蒼蒼 勁節【けいせつ】の奇なるを。

pla059


『酬人雨後玩竹』 現代語訳と訳註
(本文)

南天春雨時,那鑒雪霜姿。
眾類亦云茂,虛心寧自持。
多留晉賢醉,早伴舜妃悲。
晚歲君能賞,蒼蒼勁節奇。


(下し文)
(人の「雨後、竹を玩づ」に酬ゆ)
南天 春雨の時、那んぞ雪霜の姿を 鑒【おも】わん。
衆類 亦【すべ】て云茂【うんも】するに、虚心能く自ら持す。
多く晋賢の酔を 留め、早に舜妃の悲しみに 伴ふ。
晩歳 君 能く質せよ、蒼蒼 勁節【けいせつ】の奇なるを。


(現代語訳)
(ある人が、「雨あがりに見た竹は、なかなかよいものだ」という題で詩を作り、わたしにくださったのに対して、お返しの詩。)
南の蛾眉の峯から春雨の温和な時候になってきたころには、その竹が、冬のはげしい雪や霜にたえている強い姿は、誰にだって想像もできないのです。
春は、あらゆる植物が、みんな盛んに繁って自己主張します。その旺盛な活力を誇っているなかにあって、竹だけは、あの中身が空虚、空洞であるように、じっと自分だけ、自分の生き方を守っているのです。
昔、晋の竹林の賢者たちが、酔って清談をし、賦詩をのこしたのです。またもっと遠い、舜帝の皇后と妃が、帝の死を悲しんで泣いた涙の跡が、竹の斑紋となったのです。
年の暮れになって、はげしい寒さがおそってきたときに、ひとり相欒わらず、青々とした色を見せて強靭でおとろえず、節操をまもって雪霜のなかに強く生きぬくのです。


(訳注)
酬人雨後玩竹

(ある人が、「雨あがりに見た竹は、なかなかよいものだ」という題で詩を作り、わたしにくださったのに対して、お返しの詩。)
四川は、竹の名産地である。竿橋と称する大きな竹を編んで作った橋も、この地方の名物である。
望江楼公園には現在すでに七十余種の竹が集め植えられてあるという。中でも特殊なものは邦味の邦竹、蛾眉金頂の冷竹、江安の人面竹、鶏爪竹、長撃の花南竹、小花竹、成都西邦の琴線竹、鳳尾竹。そしてもっとも特色のあるものは綿竹県の綿竹で、米つぶのような実を結び、地に落ちて苗を生じる。杜甫『從韋二明府續處覓綿竹三數叢』「華軒藹藹他年到,綿竹亭亭出縣高。
江上舍前無此物,幸分蒼翠拂波濤。」
成都(1)浣花渓の草堂(5) 從韋二明府續處覓綿竹 杜甫 <356  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1739 杜甫詩 700- 534


南天春雨時,那鑒雪霜姿。
南の蛾眉の峯から春雨の温和な時候になってきたころには、その竹が、冬のはげしい雪や霜にたえている強い姿は、誰にだって想像もできないのです。
・鑒 鑑に同じ。見分ける。知る。
・雪霜姿 冬になって雪や霜に耐えているときのりりしい姿。


眾類亦云茂,虛心寧自持。
春は、あらゆる植物が、みんな盛んに繁って自己主張します。その旺盛な活力を誇っているなかにあって、竹だけは、あの中身が空虚、空洞であるように、じっと自分だけ、自分の生き方を守っているのです。
・衆類 あらゆる植物。
・亦 すべて。
・云茂 云は、物の多く盛んなさま。盛んに繁る。「荘子」 に 「万物云云」 の句がある。
・虚心(きょしん) 中心がむなしい。竹のなかに空洞があることをいう。


多留晉賢醉,早伴舜妃悲。
昔、晋の竹林の賢者たちが、酔って清談をし、賦詩をのこしたのです。またもっと遠い、舜帝の皇后と妃が、帝の死を悲しんで泣いた涙の跡が、竹の斑紋となったのです。
・晉賢醉 魏(三国時代)の時代末期から晋に、酒を飲んだり清談を行なったりと交遊した晋のとき、竹林のなかに遊び、酒を飲んで楽しんでいた七人のグループを、「竹林の七賢」といった。七人は、阮籍(げんせき)嵆康(けいこう)山濤(さんとう)劉伶(りゅうれい)阮咸(げんかん)向秀(しょうしゅう)王戎(おうじゅう)である。
・舜妃悲 ○湘妃 鼓宏舜の妻、蛾皇・女英の二人が舜王のあとを追いかけ湘水までゆき、舜の死んだことをきき、湘水に身をなげて死に、湘水の女神となった。それが湘妃であり、この湘妃が洞庭の月夜に瑟を鼓くという古伝説がある。○斑竹 斑紋のある竹、湘水の地方に産する。その竹は湘妃が涙を流したあとに生じたものであるとの伝説がある。○江 湘江をさす。「博物志」に見える。


晚歲君能賞,蒼蒼勁節奇。
年の暮れになって、はげしい寒さがおそってきたときに、ひとり相欒わらず、青々とした色を見せて強靭でおとろえず、節操をまもって雪霜のなかに強く生きぬくのです。
・晩蔵 歳暮、すなわち冬になったらの意。
・君 原詩の作者を指す。。
・蒼蒼(そうそう) あおあおと。
・勁節 勁は強敬な意。節があって強く、積雪などに折れない。節はふしであるが、同時に節操の節の意をふくみ、みさおがしっかりしていることにもかけている.
・奇 他とちがっていること。
篠竹000

西川使宅有韋令公時・・・・・因賦此詩用廣其意 武元衡  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-130--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2197"

武元衡 西川使宅有韋令公時孔雀存焉暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓興嗟久之、因賦此詩用廣其意



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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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西川使宅有韋令公時・・・・・因賦此詩用廣其意 武元衡  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-130--#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2197"


西川使宅有韋令公時孔雀存焉暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓興嗟久之、因賦此詩用廣其意。

作者: 武元衡

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全唐詩 巻316
西川使宅有韋令公時孔雀存焉。暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓。興嗟久之、因賦此詩用廣其意。
(軍人であり詩人の韋皐公の時に西川節度使の官舎軍営芸妓に、孔雀とも思える美人がいたのだ。ある日 諸公と同席して鑑賞する宴があるときは、この幕府のの賓妓を兼ねたおんなである。感興をうたう詩を作ることを長い期間している、よって此の詩をうたうことに用いてこの女性が優れていることを広めるのである。)
荀令昔居此,故巢留越禽。
昔「王佐の才」を持つ荀彧が大いに役得有を果たしたが今ここにその人がいるのである。ここの先祖伝来の富沃の地を吐蕃や西域の異民族から守っているのだ。
動摇金翠尾,飛舞碧梧陰。
クジャクがその金翠尾をゆっくりと雄雄しく動かすように立ち振る舞い、鳳凰の愛の巢は碧いことのしげる所に奥ゆかしくあったのだ
上客徹瑶瑟,美人傷蕙心。
立派な主賓であった韋皐を偲んで立派な瑟を奏でるのを夜を徹してなされるのである。妻として過ごしていた美人芸妓は今や慕わしい気持ちを胸に心痛めている。
会因南国使,得放海云深。

たまたま、この南の国成都からの使いによって韋皐の病死が知らされたのである。韋皐の功績は海よりも深く雲よりも高いものである。
(西川の使宅に韋令公の時、孔雀も存する有り。暇日 諸公と同玩するに、座中に故府の賓妓を兼ぬ。興嗟すること之を久しゅうす、因って此の詩を賦して用いて其の意を廣うす。)
荀令 昔 此に居り,故巢 越禽を留む。
動摇するは 金翠の尾,飛舞するは 碧梧の陰。
上客 瑶瑟を徹し,美人 蕙心を傷ましむ。
会【たまた】ま南国の使いに因って,海雲の深きに放つを得んや。
 

『西川使宅有韋令公時孔雀存焉暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓興嗟久之、因賦此詩用廣其意』 現代語訳と訳註
bijo02(本文)

西川使宅有韋令公時孔雀存焉。暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓。興嗟久之、因賦此詩用廣其意。
荀令昔居此,故巢留越禽。
動摇金翠尾,飛舞碧梧陰。
上客徹瑶瑟,美人傷蕙心。
会因南国使,得放海云深。


(下し文)
(西川の使宅に韋令公の時、孔雀も存する有り。暇日 諸公と同玩するに、座中に故府の賓妓を兼ぬ。興嗟すること之を久しゅうす、因って此の詩を賦して用いて其の意を廣うす。)
荀令 昔 此に居り,故巢 越禽を留む。
動摇するは 金翠の尾,飛舞するは 碧梧の陰。
上客 瑶瑟を徹し,美人 蕙心を傷ましむ。
会【たまた】ま南国の使いに因って,海雲の深きに放つを得んや。


(現代語訳)
(軍人であり詩人の韋皐公の時に西川節度使の官舎軍営芸妓に、孔雀とも思える美人がいたのだ。ある日 諸公と同席して鑑賞する宴があるときは、この幕府のの賓妓を兼ねたおんなである。感興をうたう詩を作ることを長い期間している、よって此の詩をうたうことに用いてこの女性が優れていることを広めるのである。)
昔「王佐の才」を持つ荀彧が大いに役得有を果たしたが今ここにその人がいるのである。ここの先祖伝来の富沃の地を吐蕃や西域の異民族から守っているのだ。
クジャクがその金翠尾をゆっくりと雄雄しく動かすように立ち振る舞い、鳳凰の愛の巢は碧いことのしげる所に奥ゆかしくあったのだ
立派な主賓であった韋皐を偲んで立派な瑟を奏でるのを夜を徹してなされるのである。妻として過ごしていた美人芸妓は今や慕わしい気持ちを胸に心痛めている。
たまたま、この南の国成都からの使いによって韋皐の病死が知らされたのである。韋皐の功績は海よりも深く雲よりも高いものである。


(訳注)
西川使宅有韋令公時孔雀存焉。暇日与諸公同玩座中兼故府賓妓。興嗟久之、因賦此詩用廣其意。
軍人であり詩人の韋皐公の時に西川節度使の官舎軍営芸妓に、孔雀とも思える美人がいたのだ。ある日 諸公と同席して鑑賞する宴があるときは、この幕府のの賓妓を兼ねたおんなである。感興をうたう詩を作ることを長い期間している、よって此の詩をうたうことに用いてこの女性が優れていることを広めるのである。


荀令昔居此,故巢留越禽。
昔「王佐の才」を持つ荀彧が大いに役得有を果たしたが今ここにその人がいるのである。ここの先祖伝来の富沃の地を吐蕃や西域の異民族から守っているのだ。
・荀令 「王佐の才」を持つ荀彧が魏曹操を支えた。董卓、袁紹を滅ぼすことに力を発揮した。特に後方支援としての役割があった。吐蕃の侵攻を食い止める拠点の成都において韋皐の役割は大きかったし、実際にも韋皐が務めていた間は吐蕃は一切侵攻していない。
故巢 先祖伝来の富沃の地。
・越禽 南からの異民族、吐蕃、ウイグルなどをいう。


動摇金翠尾,飛舞碧梧陰。
クジャクがその金翠尾をゆっくりと雄雄しく動かすように立ち振る舞い、鳳凰の愛の巢は碧いことのしげる所に奥ゆかしくあったのだ
・金翠尾 クジャク。
・碧梧 アオギリの別名。鳳凰の愛の巢。


上客徹瑶瑟,美人傷蕙心。
立派な主賓であった韋皐を偲んで立派な瑟を奏でるのを夜を徹してなされるのである。妻として過ごしていた美人芸妓は今や慕わしい気持ちを胸に心痛めている。
・上客 軍営芸妓のもとに來る最上級の客。韋皐の事である。薛等は一緒に過ごしているが妻ではなかった。謝朓『金谷聚』「渠碗送佳人,玉杯邀上客。車馬一東西,別後思今夕。」(渠碗佳人を送り,玉杯上客を邀ふ。車馬一び東西にせられ,別後今夕を思はん。)謝朓①玉階怨 ②王孫遊 金谷聚 ④同王主薄有所思 ⑤遊東田 謝靈運:東陽谿中贈答 班婕妤と蘇小小 
・瑶瑟 離れた地にいる男性をうらめしく思うのだけれど思い直して、立派な瑟を奏でて帰ってくるのを夢見るために奏でる瑟琴。

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中唐・劉禹錫の『瀟湘神』
斑竹枝,斑竹枝,涙痕點點寄相思。
楚客欲聽瑤瑟怨,瀟湘深夜月明時。
中唐・錢起の『歸雁』
瀟湘何事等閒回,水碧沙明兩岸苔。
二十五弦彈夜月,不勝淸怨卻飛來。
両宋・李清照『一翦梅』
紅藕香殘玉簟秋。輕解羅裳,獨上蘭舟。
雲中誰寄錦書來,雁字回時,月滿西樓。
花自飄零水自流。一種相思,兩處閑愁。
此情無計可消除,才下眉頭,却上心頭。
・瑤瑟 美しい玉(ぎょく)でもって飾りを施された瑟。 
・蕙心 香しい心。薛濤の韋皐を慕う思い


会因南国使,得放海云深。
たまたま、この南の国成都からの使いによって韋皐の病死が知らされたのである。韋皐の功績は海よりも深く雲よりも高いものである。



薛濤は中唐の人。韓愈や白居易と同年輩である。もと長安の良家の娘だったが、父について蜀(四川省)へ行き、のち妓女となる。節度使韋皐に愛され二十年仕えた。韋皐は薛濤の才を惜しみ、本気で朝廷の校書郎に推薦しようとしたほどである。むろん女性に官を授けられるはずもなく、この話は実現しないが、このことから芸妓を「校書」と呼ぶようになった。
 薛濤は劉禹錫や元稹とも交遊があった。晩年は浣花渓に住み「薛濤箋」と呼ばれる紅色の原稿用紙を作った。今日、成都の町を流れる錦江のほとりの望江楼公園の中に、薛濤が使った井戸が残されている。


芸妓について
妓女(ぎじょ)は、中国における遊女もしくは芸妓のこと。娼妓、娼女という呼称もある。歌や舞、数々の技芸で人々を喜ばせ、時には宴席の接待を取り持つこともあった。娼婦を指すこともある。また、道教の寺観にも娼婦に近い巫女がいた。この時代において、女性が男性と対等にできる唯一の場所であった。
もともとは国家による強制的な徴発と戦時獲得奴隷が主な供給源だったと考えられるが、罪人の一族を籍没(身分を落とし、官の所有とする制度)する方法が加わった。また、民間では人身売買による供給が一般的であった。区分すると以下の通り。
(1.宮妓 2.家妓 3.営妓、4.官妓、5.民妓、6.道妓)

1 宮妓
皇帝の後宮に所属。籍没された女性や外国や諸侯、民間から献上された女性。后妃とは別に、後宮に置かれ、後宮での業務をし、技芸を学び、皇帝を楽しませた。道教坊で技芸を習得した女性もこれに含まれる。班婕妤・趙飛燕上官婉児などのように后妃に取り立てられるものもいた。

2 家妓
高官や貴族、商人の家に置かれ、家長の妾姫となった。主人だけではなく、客を歓待する席でも技芸により、これをもてなす役目があった。官妓から、臣下に下賜されて家妓になるものもいた。始皇帝の母にあたる呂不韋の愛人や、西晋の石崇の愛妾である緑珠が有名。

3営妓
軍隊の管轄に置かれ、軍営に所属する官人や将兵をその技芸で楽しませた。蘇小小。唐代女流詩人の薛濤が有名。

4官妓
中央政府の道教観や州府の管轄に置かれた。実際は、妓楼や酒楼は個別に運営されており、唐代・長安の北里、明代・南京の旧院は、その代表的な色町である。唐代の天宝年間以降に彼女らを題材にして、多くの士大夫が詩文にうたい、妓女となじんだという記録が盛んになる。唐代はその活動は最大なものであった。
唐代女流詩人の魚玄機、明代の陳円円、李香君、柳如是が有名。

5民妓
民営の妓楼に所属した。売春だけを目的とした女性も含まれる。明代以降、官妓が衰退した後、大きな役割を果たすようになった。清代は上海に多くの民妓がいた。宋代の李師師が有名。
6.道妓
道教の祠に学問等していない娼婦に近いものが多かった。




妓館には、花や植物が植えられ、狆や鸚鵡が飼われ、香炉が置かれ、また、雲母屏風、山水画や骨董が飾られているところが多く、庭園風になっているものもあった。妓館は、互いに奇をてらい合い、提供される様々な香りが数里先まで漂ったと伝えられる。さらに、厨女(女料理人)が働いており、彼女らが料理する山海の珍味がすぐに作れるように準備されていた。旧院には商店もあり、客が妓女に贈るための高級品が置かれていた。また、茶を専門とする茶坊もあった。夜には、妓女による音楽が奏でられ、芝居が上演された。妓館の額もまた、名人の手になるものがいくつもあった。妓館には、他に下働きの下女と男衆が別にいた。


寄飛卿 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-104-39-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2067

寄飛卿 魚玄機

2013年3月14日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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寄飛卿 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-104-39-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2067

卷804_32 【寄飛卿】魚玄機




寄飛卿
階砌亂蛩鳴,庭柯煙露清。
庭へおりるきざはしからのたたきの先あたりで、こおろぎがやたらに鳴いている。庭木の枝のあたりには、夜霧がこめて、すがすがしい気配に包まれる。
月中鄰樂響,樓上遠山明。
そんな月の光があたる夜には、隣家の宴の音楽の音が聞こえてくるものだし、高楼からは、遠くの山が月光にくっきりと見えもの。
珍簟涼風著,瑤琴寄恨生。
すっかり秋になり、立派な簟の寝ござだと涼しすぎるし、美しい玉のような琴だとをひいていますと、逆に良すぎて引きずらいことになってしまうもの。
嵇君懶書劄,底物慰秋情。
詩文と琴の演奏に秀でた嵇康は、詩を読んでも記録しようとはしなかったのですが。わたしはこうした下手な詩でも作って秋の夜のさびしさも、どんなにか慰めるのです。(お越しいただけないなら、せめて詩文でもいただけませんか。)


飛卿に寄す
階砌【かいぜい】蛩鳴【きょうめい】亂れ,庭柯【ていか】煙露【えんろ】清し。
月中 鄰樂【りんがく】響き,樓上 遠山 明かなり。
珍簟【ちんてん】涼風 著しく,瑤琴【ようきん】寄恨【きこん】生ず。
嵇君【けいくん】書劄に懶し,底物か 秋情を慰めん。


4岳陽樓詩人003

『寄飛卿』 現代語訳と訳註
(本文)

階砌亂蛩鳴,庭柯煙露清。
月中鄰樂響,樓上遠山明。
珍簟涼風著,瑤琴寄恨生。
嵇君懶書劄,底物慰秋情。


(下し文)
飛卿に寄す
階砌【かいぜい】蛩鳴【きょうめい】亂れ,庭柯【ていか】煙露【えんろ】清し。
月中 鄰樂【りんがく】響き,樓上 遠山 明かなり。
珍簟【ちんてん】涼風 著しく,瑤琴【ようきん】寄恨【きこん】生ず。
嵇君【けいくん】書劄に懶し,底物か 秋情を慰めん。


(現代語訳)
庭へおりるきざはしからのたたきの先あたりで、こおろぎがやたらに鳴いている。庭木の枝のあたりには、夜霧がこめて、すがすがしい気配に包まれる。
そんな月の光があたる夜には、隣家の宴の音楽の音が聞こえてくるものだし、高楼からは、遠くの山が月光にくっきりと見えもの。
すっかり秋になり、立派な簟の寝ござだと涼しすぎるし、美しい玉のような琴だとをひいていますと、逆に良すぎて引きずらいことになってしまうもの。
詩文と琴の演奏に秀でた嵇康は、詩を読んでも記録しようとはしなかったのですが。わたしはこうした下手な詩でも作って秋の夜のさびしさも、どんなにか慰めるのです。(お越しいただけないなら、せめて詩文でもいただけませんか。)


(訳注)
寄飛卿

・飛卿 温飛脚、名は庭筋。もとの名は岐。岐は「旧唐書」に見える。森鴎外はその「魚玄機」にこの岐をとっている。魚玄機の詩才を見出した人。この詩は、都にいる魚玄機から地方に都落ちしている温庭筠に。寄せたもので、魚玄機が旅先から都落ちしている温庭筠に寄せるのは不自然で詩の内容からも、「大系15」のようにこじつけることには無理がある。この詩は長安で作られたものとしか考えられない。森鴎外も長安の作としているのが正しい。(それにしても集英社発行辛島驍著「漢詩大系15」の訳註はひどすぎる。)

魚玄機01階砌
階砌亂蛩鳴,庭柯煙露清。
庭へおりるきざはしからのたたきの先あたりで、こおろぎがやたらに鳴いているし、庭木の枝のあたりには、夜霧がこめて、すがすがしい気配に包まれる。
・階砌 階はきざはし。室内から庭へおりるところにある段。砌は石または煉瓦のきざはしの段をいうが、今のポーチ(タタキ)と思えばよい。
・亂蛩 亂蛩はこおろぎ。白居易『禁中聞蛩』詩「悄悄禁門閉,夜深無月明。西窗獨暗坐,滿耳新蛩聲。」(西窗独り闇坐すれば、満耳新蛩の声)がある。乱蟄は、やかましくしきりにあちこちで鳴くこおろぎ。
・庭柯 庭の木のえだ。
・煙露 煙は、水蒸気のもや。ここでは夕もや。


月中鄰樂響,樓上遠山明。
そんな月の光があたる夜には、隣家の宴の音楽の音が聞こえてくるものだし、高楼からは、遠くの山が月光にくっきりと見えもの。


珍簟涼風著,瑤琴寄恨生。
すっかり秋になり、立派な簟の寝ござだと涼しすぎるし、美しい玉のような琴だとをひいていますと、逆に良すぎて引きずらいことになってしまうもの。
・珍簟 竹または葦で編んだ敷き物。夏期ベッドの上に敷いて涼をとる場合と、ベッドなり長椅子が竹で張ってある場合とあるが、ここは前者。シーツに似た寝具で、竹を編んで作る。夏はその上に寝ると、涼しい。珍は立派なという意味。『酬李學士寄簟』「珍簟新鋪翡翠樓,泓澄玉水記方流。唯應雲扇情相似,同向銀牀恨早秋。」
・涼風(りょうふう)
瑤琴(ようきん) 瑤は美しい玉。
・寄恨 琴が思い切って引けなもどかしさ。花街のものが男性に云う言葉。さびしい夜、お待ちしてますというほどの意味。


嵇君懶書劄,底物慰秋情。
詩文と琴の演奏に秀でた嵇康は、詩を読んでも記録しようとはしなかったのですが。わたしはこうした下手な詩でも作って秋の夜のさびしさも、どんなにか慰めるのです。(お越しいただけないなら、せめて詩文でもいただけませんか。)
・嵇君 温庭筠を晋の嵇康にたとえてよんだもの。嵆 康(けい こう、224年 - 262年あるいは263年)は、中国三国時代の魏の文人。竹林の七賢の一人で、その主導的な人物の一人。字は叔夜。非凡な才能と風采を持ち、日頃から妄りに人と交際しようとせず、山中を渉猟して仙薬を求めたり、鍛鉄をしたりするなどの行動を通して、老荘思想に没頭した。気心の知れた少数の人々と、清談と呼ばれる哲学論議を交わし名利を求めず、友人の山濤が自分の後任に、嵆康を吏部郎に推薦した時には、「与山巨源絶交書」(『文選』所収)を書いて彼との絶交を申し渡し、それまで通りの生活を送った。嵆康は「琴(きん)」を演奏する事を好み、ある時に謎の人物から「広陵散」と呼ばれる琴の曲を学び得意としていたが、誰にもそれを教えなかった。刑の直前にこの曲を演奏し「広陵散今に於いて絶ゆ」と言い残し処刑されたという[5]。「声無哀楽論」・「琴賦」を著すなど、音楽理論に精通していた。
・書劄 詩文を随時書き記したもの。
・秋情 秋のさびしい思い
55moon

訪趙煉師不遇 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-101-37  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2052

訪趙煉師不遇 魚玄機


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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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訪趙煉師不遇 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-101-37   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2052

卷804_30 【訪趙煉師不遇】魚玄機



訪趙煉師不遇
(趙煉師を訪ねて遇はず)
何處同仙侶,青衣獨在家。
お友だちの道士の方と、どこか行かれたらしい。青衣の下女がひとりでお留守番をしていた。
暖爐留煮藥,鄰院為煎茶。
出掛けられて間もないのか、爐があたたかであり、仙薬が煎じられている。庭の向こう隣りから、お茶をたててきて、もてなしてくれる。
畫壁燈光暗,幡竿日影斜。
祭壇のある壁画壁のある部屋には、燈火がついているが薄暗い。それと反対に明るい庭の方に建っているはたをかかげる竹竿には、午後の日が斜めにあたっている。
殷勤重回首,墻外數枝花。
歸りかけておもむろに後ろをふりかえると、かきねの外にまで何本か出ている枝に花が咲いている。


美女画555
(趙煉師を訪ねて遇はず)
何れの處にか仙侶【せんりょ】を同じうす、青衣【せいい】獨り家に在り。
暖爐【だんろ】留めて 薬を煮、鄰院【りんいん】爲めに 茶を煎ず。
畫壁【がへき】燈光【とうこう】暗く、幡竿【ばんかん】日影【にちえい】斜なり。
殷勤【いんぎん】重ねて首を回らせば、墻外【しょうがい】數枝の花。


『訪趙煉師不遇』 現代語訳と訳註
(本文)
訪趙煉師不遇
何處同仙侶,青衣獨在家。
暖爐留煮藥,鄰院為煎茶。
畫壁燈光暗,幡竿日影斜。
殷勤重回首,墻外數枝花。


(下し文)
(趙煉師を訪ねて遇はず)
何れの處にか仙侶【せんりょ】を同じうす、青衣【せいい】獨り家に在り。
暖爐【だんろ】留めて 薬を煮、鄰院【りんいん】爲めに 茶を煎ず。
畫壁【がへき】燈光【とうこう】暗く、幡竿【ばんかん】日影【にちえい】斜なり。
殷勤【いんぎん】重ねて首を回らせば、墻外【しょうがい】數枝の花。


(現代語訳)
(趙煉師を訪ねて遇はず)
お友だちの道士の方と、どこか行かれたらしい。青衣の下女がひとりでお留守番をしていた。
出掛けられて間もなおのか爐があたたかであり、仙薬が煎じられていた。庭の向こう隣りから、お茶をたててきて、もてなしてくれる。
祭壇のある壁画壁のある部屋には、燈火がついているが薄暗い。それと反対に明るい庭の方に建っているはたをかかげる竹竿には、午後の日が斜めにあたっている。
祭壇のある壁画壁のある部屋には、燈火がついているが薄暗い。それと反対に明るい庭の方に建っているはたをかかげる竹竿には、午後の日が斜めにあたっている。


(訳注)
訪趙煉師不遇

妓女である魚玄機が趙煉師ということは三国時代孫権が最も寵愛した夫人のことであり、花街の女が官僚の女になったものの互いに呼び合った名前である。森鴎外は小説の中で「かねて交っていた道士趙錬師を招待して、魚玄機の身の上を託した。玄機が咸宜観に入って女道士になったのは、かうした因縁であった。」とかいている。この詩が根拠ということなのである。
 妓女から役人の妻へ、そして、おそらく道士趙錬師はまさに魚玄機があこがれていた女性でもあったのではないだろうか。
少なくとも、この詩でわかるように、魚玄機は道士への憧れを持っていた。この詩はその気持ちを詠ったものである。
李白『訪載天山道士不遇』、賈島「尋隠者不遇」柳宗元、韋応物など多くの詩人が詩題にしている。
この詩が役人の妻という実績が出来、そして道観に隠遁するという、当時の妓女のステータスであったのである。したがって、魚玄機の李億に対する未練のかけらもないことを示す詩なのである。そういう意味でこの詩は重要なものである。おそらく、この詩も、書斎の中で作られたものであろう。


何處同仙侶,青衣獨在家。
お友だちの道士の方と、どこか行かれたらしい。青衣の下女がひとりでお留守番をしていた。
・仙侶 仙は道士、侶は仲間。同じ道士のひとと。仙侶、錬師は、女性であったのであろう。
・青衣 下女のこと。昔、身分のいやしい者が、青衣を着たことから、婦女・給仕の者を、青衣というようになった。


暖爐留煮藥,鄰院為煎茶。
出掛けられて間もないのか、爐があたたかであり、仙薬が煎じられている。庭の向こう隣りから、お茶をたててきて、もてなしてくれる。
・煮藥 道士は薬草を煎じるというのも常套である。
・鄰院 隣の中庭のあるブロック。


畫壁燈光暗,幡竿日影斜。
祭壇のある壁画壁のある部屋には、燈火がついているが薄暗い。それと反対に明るい庭の方に建っているはたをかかげる竹竿には、午後の日が斜めにあたっている。
・畫壁 壁画のある壁。
・幡 はた。仏寺や道観にたてられているはた。


殷勤重回首,墻外數枝花。
歸りかけておもむろに後ろをふりかえると、かきねの外にまで何本か出ている枝に花が咲いている。
・殷勤 ねんごろ、ていねい。この場合、ていねいにまたふりかえってみたこと。
・墻 土塀の垣根。

寒梅002



李白「訪載天山道士不遇」
犬吠水声中、桃花帯露濃。
樹深時見鹿、渓午不聞鐘。
野竹分青靄、飛泉挂碧峰。
無人知所去、愁倚両三松。

犬は吠ゆ水声の中、桃花は露を帯びて濃やかなり。
樹は深くして時に鹿を見、渓は午にして鐘を聞かず。
野竹は青靄を分け、飛泉は碧峰に挂かる。
人の去く所を知る無し、愁えて倚る両三松。


・不遇
六朝の末ごろから詠い出されたこのテーマは、いないことによって却って隠者の縹渺(ひょうびょう)たる風趣が漂う、ことを狙いとする」韋応物(いおうぶつ)の「休日 人を訪ねて遇(あ)わず」の詩。昔の官吏は九日働いて一日休み、という過酷な勤め。折角の休みに隠者に会うべく山中に尋ねてきたが、留守で会えない。「六朝の末ごろから詠い出されたこのテーマは、いないことによって却って隠者の縹渺(ひょうびょう)たる風趣が漂う、ことを狙いとする」と解説される。


・錬師 
花街の女が官僚の女になったものの互いに呼び合った名前らしい。孫権の歩夫人にあやかっての呼び合っていたのであろう。ちなみに歩夫人は徐州臨淮郡淮陰(現在の江蘇省淮安市)の出身。呉に仕えた歩隲の同族。諱は「練師」だった(『建康実録』)。史書に名前が残る孫権の妻の一人。戦乱を避けて母と共に江東に移住した所、孫権に見初められて夫人となった。嫉妬しない性格だったため孫権が最も寵愛した夫人となった。孫権が皇帝に即位すると内心歩夫人を皇后にしようと考えていたが、皇太子の孫登や群臣達は孫登の養母である徐夫人を皇后にすることを望んでいた。しかし孫権は徐夫人の立后を拒否し、歩夫人もまた皇后につこうとせず238年に没した。
孫権はあらためて歩夫人に皇后の位を追贈し、孫権死後に陵墓である「蒋陵」に一緒に葬られることになった。

期友人阻雨不至 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-100-36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2047

期友人阻雨不至 魚玄機

森鴎外の小説 下女を殺してしまった『魚玄機』の詩 晩唐期 魚玄機の作品を従来とは違った視点で訳註解説する。

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期友人阻雨不至 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-100-36  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2047

卷804_29 【期友人阻雨不至】魚玄機


期友人阻雨不至
(逢うことを約束していた友人が長雨に阻まれてくることが出来ないのでこの詩を作る)
雁魚空有信,雞黍恨無期。
お勤め先からの訪ねてくるという空しい便りがあったが、論語の教え通りに「鷄黍之款」と御馳走を用意す予定も不満足なものです。
閉戶方籠月,褰簾已散絲。
窓を閉めているけれど薄雲からさす月明かりが窓に映る。窓の簾をまきあげると、長雨のために、簾のとじ絲が切れて、ばらばらにこわれそうになってしまっている。
近泉鳴砌畔,遠浪漲江湄。
又雨が降り出して部屋の近くにある池のほとりの敷石の雨音がしている。この分では大江の水嵩も高くなり遠くから波が押し寄せているのでしょう。(これではこれなかったのしかたがない)
鄉思悲秋客,愁吟五字詩。
あの友人もこちらに帰ってこれないことできっと旅の空で「悲愁」のことでしょう。そんな「悲愁」にはこうして五言詩を贈るので吟じてください。

友人と期せしも、雨に阻まれて至らず
雁魚空しく信有り、鷄黍 恨むらくは 期無し。
戸を閉づれば 方に月を寵め、簾を褰ぐれは己に絲を散ず。
近泉 砌畔【せいはん】に鳴り、遠浪江湄【こうび】に漲る。
鄉思う悲秋の客、愁吟せよ五字の詩。


李清照0055












『期友人阻雨不至』 現代語訳と訳註
(本文)
期友人阻雨不至
雁魚空有信,雞黍恨無期。
閉戶方籠月,褰簾已散絲。
近泉鳴砌畔,遠浪漲江湄。
鄉思悲秋客,愁吟五字詩。


(下し文)
友人と期せしも、雨に阻まれて至らず
雁魚空しく信有り、鷄黍 恨むらくは 期無し。
戸を閉づれば 方に月を寵め、簾を褰ぐれは己に絲を散ず。
近泉 砌畔【せいはん】に鳴り、遠浪江湄【こうび】に漲る。
鄉思う悲秋の客、愁吟せよ五字の詩。


(現代語訳)
(逢うことを約束していた友人が長雨に阻まれてくることが出来ないのでこの詩を作る)
お勤め先からの訪ねてくるという空しい便りがあったが、論語の教え通りに「鷄黍之款」と御馳走を用意す予定も不満足なものです。
窓を閉めているけれど薄雲からさす月明かりが窓に映る。窓の簾をまきあげると、長雨のために、簾のとじ絲が切れて、ばらばらにこわれそうになってしまっている。
又雨が降り出して部屋の近くにある池のほとりの敷石の雨音がしている。この分では大江の水嵩も高くなり遠くから波が押し寄せているのでしょう。(これではこれなかったのしかたがない)
あの友人もこちらに帰ってこれないことできっと旅の空で「悲愁」のことでしょう。そんな「悲愁」にはこうして五言詩を贈るので吟じてください。


(訳注)
期友人阻雨不至

逢うことを約束していた友人が長雨に阻まれてくることが出来ないのでこの詩を作る
道女であること。半隠遁していること。訪ねて遭わず。これらは多くの詩人が詠ってきたことである。魚玄機もその心境で作ったものであろう。


雁魚空有信,雞黍恨無期。
お勤め先からの訪ねてくるという空しい便りがあったが、論語の教え通りに「鷄黍之款」と御馳走を用意す予定も不満足なものです。
・友人 花街の友人であるから、懇意なお客、楽しみで期待できるひとということであろうか。
・阻 ははまる。さえぎられる。じゃまされる。
・雁魚 雁足、魚尺ともいう。手紙のこと。
・難黍(けいし上) にわとりのあつものと、きびのめし。人をもてなすことをいう。「論語」の微子篇に、「殺鷄為黍而食之」(鷄を殺し黍を為りて、これを食ふ)の句があり、馳走をこしらえて人を迎えることを、「鷄黍之款」という。
・期 約束した日。


閉戶方籠月,褰簾已散絲。
窓を閉めているけれど薄雲からさす月明かりが窓に映る。窓の簾をまきあげると、長雨のために、簾のとじ絲が切れて、ばらばらにこわれそうになってしまっている。
・方 四角の小窓
・籠月 うす虞後に隠れた月で時折りあらわれる。籠の中の月。妓女の魚玄機らしい表現だ。
・褰簾 納めている簾。


近泉鳴砌畔,遠浪漲江湄。
又雨が降り出して部屋の近くにある池のほとりの敷石の雨音がしている。この分では大江の水嵩も高くなり遠くから波が押し寄せているのでしょう。(これではこれなかったのしかたがない)
・近泉 近くの池。
・砌畔 みぎり【砌】とは。意味や解説。《「水限(みぎり)」の意で、雨滴の落ちるきわ、また、そこを 限るところからという》1 時節。おり。ころ。
・遠浪 遠くに見える水な禿
・江湄 江は大江。湄は、みぎわ。水際。


鄉思悲秋客,愁吟五字詩。
あの友人もこちらに帰ってこれないことできっと旅の空で「悲愁」のことでしょう。そんな「悲愁」にはこうして五言詩を贈るので吟じてください。
・郷思 友人が故郷を思うこと。自分のことを思っていること。
・悲秋客 友人が旅人として悲愁のを感じている。
・愁吟 さびしく詩歌を口ずさむこと。この詩を贈る相手に吟じてくれるように思いを送る。
中国人は自分がこう思うということよりも相手が自分のことをどう思うかでなく、こんな風に思っているという言い方をする。「鄉思」「悲秋」「客」は友人の事である。

早秋 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-98-34-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2037

早秋 魚玄機

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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

早秋 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-98-34-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2037

卷804_27 【早秋】魚玄機


早秋
嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。
秋になったのだろう菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めて夕もやにかすんでいる。
涼風驚綠樹,清韻入朱弦。
これまでになかった涼しい風が吹いてきて、緑の葉が茂る木々がおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。
思婦機中錦,征人塞外天。
この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んでいる。国境の塞を守る夫も、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきたことだろう。
雁飛魚在水,書信若為傳。

雁足の雁が飛び、魚尺の魚が水の中にいる。たよりを運ぶということは聞いているが、それは故事でいうことであって現実問題として、どうしたらいいのだろう。

早秋
嫩菊【どんぎく】新彩を含み,遠山【えんざん】夕煙閑【しず】かなり。
涼風綠樹【りょくじゅ】驚かし,清韻【せいいん】朱弦に入る。
思婦【しふ】機中の錦,征人【せいじん】塞外の天。
雁は飛び、魚は水に在り,書信 若為【いかに】か傳えん。


『早秋』魚玄機#34 現代語訳と訳註
(本文)
早秋
嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。
涼風驚綠樹,清韻入朱弦。
思婦機中錦,征人塞外天。
雁飛魚在水,書信若為傳。


(下し文) 早秋
嫩菊【どんぎく】新彩を含み,遠山【えんざん】夕煙閑【しず】かなり。
涼風綠樹【りょくじゅ】驚かし,清韻【せいいん】朱弦に入る。
思婦【しふ】機中の錦,征人【せいじん】塞外の天。
雁は飛び、魚は水に在り,書信 若為【いかに】か傳えん。


(現代語訳)
秋になったのだろう菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めて夕もやにかすんでいる。
これまでになかった涼しい風が吹いてきて、緑の葉が茂る木々がおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。
この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んでいる。国境の塞を守る夫も、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきたことだろう。
雁足の雁が飛び、魚尺の魚が水の中にいる。たよりを運ぶということは聞いているが、それは故事でいうことであって現実問題として、どうしたらいいのだろう。

魚玄機550033
(訳注)
早秋

・早秋 初秋。秋三秋(初秋・仲秋・晩秋)前半【首聯】【頷聯】で、初秋から仲秋を詠い、後半【頸聯】【尾聯】で晩秋を詠う。


嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。
秋になったのだろう菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めて夕もやにかすんでいる
・嫩 1 発芽して最初に出る葉。双子葉植物で2枚出る。《季 春》2 人間の幼少のころ。また、物事の初め。「栴檀(せんだん)は―より芳(かんば)し」3 名香の一。伽羅(きゃら)で香味は苦甘。羅国。ふたばあおい双葉葵。
・新彩 彩はいろどり。ここは花。
・閑夕煙 夕靄がかすんで静かなかんじにひたっている。


涼風驚綠樹,清韻入朱弦。
これまでになかった涼しい風が吹いてきて、緑の葉が茂る木々がおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。
・涼風 秋になってまもない頃の涼しい秋かぜ。
・清韻 韻はひびき。清らかな風の音と琴の音かからみあうこと。


思婦機中錦,征人塞外天。
この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んでいる。国境の塞を守る夫も、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきたことだろう。
・思婦 旅に出た夫のことを思っている妻。この句から晩秋となる。
・機中錦 錦を織る。夫を思い慕ったことばを回文で織り込む。この句は李白『烏夜啼』に基づいている。
黄雲城辺烏欲棲、帰飛唖亜枝上啼。
機中織錦秦川女、碧紗如煙隔窓語。
停梭悵然憶遠人、独宿弧房涙如雨。
「機中織錦秦川女」織機(はた)を前に 錦を織っている長安の女。 ・機中:機(はた)で織り込む。 ・機:はた。はたおる。 ・織錦:錦を織る。夫を思い慕ったことばを回文で織り込む。 ・秦川女:蘇蕙(蘇若蘭)のこと。この句は『晋書・列伝第六十六・列女・竇滔妻蘇氏』砂漠方面に流された夫を思う妻の典型を引用。秦川は長安地方を指す。夫が秦川刺史であったことによるための言い方。回文の錦を織った妻のことで竇滔とうとうの妻の蘇蕙(蘇若蘭)のこと。回文:順序を逆に読めば、別の意味になる文のこと。
・征人 国境守備の夫。
・塞 邊塞、とりで。国境にある。
謝惠連『擣衣』

擣衣 謝惠連 詩<83-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩513 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1356

搗衣(擣衣) 杜甫 <295> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1352 杜甫詩 700- 415


雁飛魚在水,書信若為傳。
雁足の雁が飛び、魚尺の魚が水の中にいる。たよりを運ぶということは聞いているが、それは故事でいうことであって現実問題として、どうしたらいいのだろう。
・雁飛魚在 雁は雁書。○雁足 蘇武の故事。妻からの手紙をいう。蘇武が漢の使となって匈奴に捕えられていたとき、漢より別の使者がいって匈奴をあざむいていうのに、天子が上林中において弓を射て雁を得たところ、雁の足に帛書が繋いであった「蘇武は大沢の中にある」により蘇武の所在がわかり、救出できた。○鴻魚尺素 鯉素 (故事). 手紙のこと。「鯉魚尺素」の略。鯉の腹の中から白絹(=素)に書かれた手紙が出てきた故事による。 「古楽府」飲馬長城窟行の「客従遠方来、遺我双鯉魚、呼児烹鯉魚、中有尺素書。
終南山06

題任處士創資福寺 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-95-31-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2022


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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。


李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 





題任處士創資福寺 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-95-31-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2022 

卷804_24 【題任處士創資福寺】魚玄機


題任處士創資福寺
(世にかくれた彿教信者の任處士というお方が、ここにすはらしい寺の資福寺を創建されたので題します)
幽人創奇境,遊客駐行程。
世俗を離れたお方がこのように凡俗でない場所とお寺を開山された。見物の御客や旅人も旅の皇帝を変えてでもここを見るために留まっている。
粉壁空留字,蓮宮未有名。
まっ白く塗りたての壁に、詩を題している者がある。しかしまだ寺院全体の正式名称もきまっていないといとのことのよう。
鑿池泉自出,開徑草重生。
池にしようと掘ってみたら自然に水が頂き出たというし、小路を開いてみたら、すぐ草が生い茂ってくるという。
百尺金輪閣,當川豁眼明。
高さが百尺もある金輸のある塔があり、渭水に面して目を見張るようにはっきりとそびえている。

(任處士の資福寺を創むるに題す)
幽人奇境【ききょう】を創【はじ】め、遊客 行程を駐む。
粉壁【ふんへき】空しく字を留め、蓮宮 未だ名有らず。
池を鑿【うが】てば 泉 自ら出で、径を開けば 草 重ねて生ず。
百尺の 金輪閣、川に當って 眼を豁【ひら】きて 明らかなり。


女性詩人0053



『題任處士創資福寺』 現代語訳と訳註
(本文)

題任處士創資福寺
幽人創奇境,遊客駐行程。
粉壁空留字,蓮宮未有名。
鑿池泉自出,開徑草重生。
百尺金輪閣,當川豁眼明。


(下し文)
(任處士の資福寺を創むるに題す)
幽人奇境【ききょう】を創【はじ】め、遊客 行程を駐む。
粉壁【ふんへき】空しく字を留め、蓮宮 未だ名有らず。
池を鑿【うが】てば 泉 自ら出で、径を開けば 草 重ねて生ず。
百尺の 金輪閣、川に當って 眼を豁【ひら】きて 明らかなり。


(現代語訳)
(世にかくれた彿教信者の任處士というお方が、ここにすはらしい寺の資福寺を創建されたので題します)
世俗を離れたお方がこのように凡俗でない場所とお寺を開山された。見物の御客や旅人も旅の皇帝を変えてでもここを見るために留まっている。
まっ白く塗りたての壁に、詩を題している者がある。しかしまだ寺院全体の正式名称もきまっていないといとのことのよう。
池にしようと掘ってみたら自然に水が頂き出たというし、小路を開いてみたら、すぐ草が生い茂ってくるという。
高さが百尺もある金輸のある塔があり、渭水に面して目を見張るようにはっきりとそびえている。

柳絮02
(訳注)
題任處士創資福寺

世にかくれた彿教信者の任處士というお方が、ここにすはらしい寺の資福寺を創建されたので題します
長安渭水の傍であろうか、建てられたばかりの新しい資福寺が、視覚的によくとらえられている。
・任處士 処士は、官吏とならず民間にいる人。任が姓。名はわからない。
・資福寺 この創始された寺が、長安にあったとは思われない。
詩の雰囲気からすると長安の東㶚水の益を過ぎたあたりではなかろうか。


幽人創奇境,遊客駐行程。
世俗を離れたお方がこのように凡俗でない場所とお寺を開山された。見物の御客や旅人も旅の皇帝を変えてでもここを見るために留まっている。
・幽人(ゆうじん) 世をのがれている人。隠者。ここは任処士をさす。
・奇境 凡俗でない場所。ここは資福寺の境内をいう。
・遊客(ゆうかく) ゆさんの旅人。
・行程(こうてい) 旅程。旅の足をの意。


粉壁空留字,蓮宮未有名。
まっ白く塗りたての壁に、詩を題している者がある。しかしまだ寺院全体の正式名称もきまっていないといとのことのよう。
・粉壁 白い土で染ったかべ。
・蓮宮 蓮舎におなじ。寺院。


鑿池泉自出,開徑草重生。
池にしようと掘ってみたら自然に水が頂き出たというし、小路を開いてみたら、すぐ草が生い茂ってくるという。
・径 こみち。


百尺金輪閣,當川豁眼明。
高さが百尺もある金輸のある塔があり、渭水に面して目を見張るようにはっきりとそびえている。
・金輪閣 仏教の格調。尾根の頂上に七輪か五輪の金色の光飾があるもの。
・當川 㶚水、渭水の川面にうつして。
豁眼 パッと大きく眼を開くこと。陶淵明「桃花源記」に「行くこと数十歩、豁然として開朗」とある。
杜甫『北征』「蓋棺事則已,此誌常覬豁。」(棺【かん】を蓋【おお】えば事は則ち已【や】むも、此の志  常に豁【ひら】けむことを覬【ねが】う)

酬李郢夏日釣魚回見示 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-83-19-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1962

酬李郢夏日釣魚回見示 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-83-19-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1962

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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
 




酬李郢夏日釣魚回見示 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-83-19-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1962

卷804_15 【酬李郢夏日釣魚回見示】魚玄機



酬李郢夏日釣魚回見示
李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。
住處雖同巷,經年不一過。
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
清詞勸舊女,香桂折新柯。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
跡登霄漢上,無路接煙波。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。

李郢の「夏日魚を釣りて回る」を示されしに酬ゆ
住處 巷を同じうすと雖も、経年一たびも過らず。
清詞もて 舊女に勧めたまう、香桂 新柯を折れと。
道性 冰雪を欺き,禪心 綺羅を笑う。
跡は霄漢の上に登らんとする,路の煙波にする接する無し。


nat0026








『酬李郢夏日釣魚回見示』 現代語訳と訳註
(本文)

住處雖同巷,經年不一過。
清詞勸舊女,香桂折新柯。
道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
跡登霄漢上,無路接煙波。


(下し文)
(李郢の「夏日魚を釣りて回る」を示されしに酬ゆ)
住處 巷を同じうすと雖も、経年一たびも過らず。
清詞もて 舊女に勧めたまう、香桂 新柯を折れと。
道性 冰雪を欺き,禪心 綺羅を笑う。
跡は霄漢の上に登らんとする,路の煙波にする接する無し。


(現代語訳)
李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。


(訳注)
酬李郢「夏日釣魚回」見示

李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。
・李郢 茶山貢焙歌 (晩唐) 李郢 山水詩など奇麗な詩を書く。魚玄機とは11歳違いで、温庭筠と共にしをまじ合わせた。
唐才子傳に「李郢  郢,字楚望,大中十年崔铏榜進士及第。初居余杭,出有山水之興,人有琴書之娛,疏于馳競。歷為藩鎮従事,后拜侍御史。郢工詩,理密辭閑,個個珠玉。其清麗極能寫景狀懷,每使人竟日不能釋卷。與清塞、賈島最相善。」とある


住處雖同巷,經年不一過。
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
・同巷 坊が近所。大通りと横丁が両鄰以内にある。
・經年 四季節を半分越えたら一年。
・一過 詩人との交流は多かった。性的交流も詩の内容からあったのだろう。


清詞勸舊女,香桂折新柯。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
・清詞 一般的に魚玄機とかわす詩は閨情詩が多かったので、山水詩などについていう。
・舊女 幼いころから詩を書くので、昔馴染み。
・香桂折新柯 李億から棄てられたことなど忘れてあたらしい出発をしなさいというほどの意味。柳を折るは、旅立ちの別れで、季節は春。秋は春に新しい枝を得るために旧芽を摘むのでこういう。


道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
・道性欺冰雪 道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくする。道家の修行をしているということ。
・禪心笑綺羅 禪心:自分に対峙して心静かにるる然の心でいる。笑:微笑むこと。男性に微笑を返して媚びること。傾国の微笑。綺羅:着飾ること。芸妓の生活をおくること。


跡登霄漢上,無路接煙波。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。
・霄漢 霄はそら。漢は銀河。道家の究極の自然との同化の場所こそ仙郷であることをいう。
・煙波 山水の世界。清廉な世界。煙はかすみ、波は東海の蒼海の波を云う。

駅亭の 隠遁

暮春有感寄友人 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-81-17-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1952

暮春有感寄友人 魚玄機

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孟浩然の詩
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http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人
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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
 


暮春有感寄友人 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-81-17-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1952

卷804_13 【暮春有感寄友人】魚玄機



暮春有感寄友人
鶯語驚殘夢,輕妝改淚容。
眠りに着けずうとうととしていたら、庭のうぐいすがこの春はじめて鳴いたのでとても驚いた。泣き顔で崩れた夜の化粧を、さっとなおした。
竹陰初月薄,江靜晚煙濃。
月も変わり気持ちを一新した。武叢のかげから初月が、ほんのりとあがりはじめた。大江のあたりは、ひっそりと静まり、夕方の靄がしだいに漉く起ちこめてくる。
濕觜銜泥燕,香須采蕊蜂。
燕はくちばしをしめらせて、せっせと泥を進んでは、愛の巣づくりに一生けんめい働いている。蜂は蜂で、ひげに花の匂いをただよわせながら、花から花へ蕊の蜜を吸って飛びまわっている。
獨憐無限思,吟罷亞枝松。
いまひとりでいて、さまざまな思いがとまらないのは憐れなものだ。松の横枝に手をかけながら、口ずさんでいた詩も、少しずつ冷めてきてやめてしまった。

暮春、感ずるありて、友人に寄す
鴬語 殘夢を驚かす、軽妝 浜容を改む。
竹 陰りて初月薄く、江 静まりて晚煙 濃し。
濕える觜に泥を銜んだ燕なり,香える須は蕊を采る蜂なり。
獨りにて憐む無限の思いする,吟じて罷む 亞枝の松なり。

白鬚草01










『暮春有感寄友人』 現代語訳と訳註
(本文)

鶯語驚殘夢,輕妝改淚容。
竹陰初月薄,江靜晚煙濃。
濕觜銜泥燕,香須采蕊蜂。
獨憐無限思,吟罷亞枝松。


(下し文)
暮春、感ずるありて、友人に寄す
鴬語 殘夢を驚かす、軽妝 浜容を改む。
竹 陰りて初月薄く、江 静まりて晚煙 濃し。
濕える觜に泥を銜んだ燕なり,香える須は蕊を采る蜂なり。
獨りにて憐む無限の思いする,吟じて罷む 亞枝の松なり。


(現代語訳)
眠りに着けずうとうととしていたら、庭のうぐいすがこの春はじめて鳴いたのでとても驚いた。泣き顔で崩れた夜の化粧を、さっとなおした。
月も変わり気持ちを一新した。武叢のかげから初月が、ほんのりとあがりはじめた。大江のあたりは、ひっそりと静まり、夕方の靄がしだいに漉く起ちこめてくる。
燕はくちばしをしめらせて、せっせと泥を進んでは、愛の巣づくりに一生けんめい働いている。蜂は蜂で、ひげに花の匂いをただよわせながら、花から花へ蕊の蜜を吸って飛びまわっている。
いまひとりでいて、さまざまな思いがとまらないのは憐れなものだ。松の横枝に手をかけながら、口ずさんでいた詩も、少しずつ冷めてきてやめてしまった。

曉鶯005








(訳注)
暮春有感寄友人

春も終わりかけて思うところあって、この詩を友人に寄せる。
花街の女性である、思わせぶりと、寂しさをアピールするのは当然の事であろう。この詩が魚玄機を棄てた慕情を詠うものというのは全く違う。主観がありすぎると間違う。


鶯語驚殘夢,輕妝改淚容。
眠りに着けずうとうととしていたら、庭のうぐいすがこの春はじめて鳴いたのでとても驚いた。泣き顔で崩れた夜の化粧を、さっとなおした。
・鶯語 鶯の鳴き声、さえずり。春を知らせる。夜あげに啼く。
・殘夢 曉け方のうとうととした夢路。春のこと、胸を焦がして眠れないことをいみする。
・嘩牧 化粧。朝の化粧直し。


竹陰初月薄,江靜晚煙濃。
月も変わり気持ちを一新した。武叢のかげから初月が、ほんのりとあがりはじめた。大江のあたりは、ひっそりと静まり、夕方のもやがしだいに漉くたちこめてくる。
・初月【はつづき】三日月。陰暦で月の初めに西の空に見える細い月。陰暦八月三日の月を指すこともあり、「秋」の季語でもある。 また、月と太陽の視黄経が等しくなるその時刻を指し、朔(さく)と言われることもある。新月 には美しい浄化のエネルギーに満ちあふれており、何かを始めるのには最適な時刻・時期だと感じていたのである。
・江 大江。


濕觜銜泥燕,香須采蕊蜂。
燕はくちばしをしめらせて、せっせと泥を進んでは、愛の巣づくりに一生けんめい働いている。蜂は蜂で、ひげに花の匂いをただよわせながら、花から花へ蕊の蜜を吸って飛びまわっている。
・觜 嘴
李商隠『茂陵』
漢の武帝は、遠征して大宛の国を討ち、天馬のように一日、千里をはしる馬を得た、その馬が蒲梢産であったから、蒲梢と名づけた。ある時は張鶱を西域に遣わし、その馬の好物である苜蓿をはじめ、石榴や胡桃などの珍樹を持ち帰らせ、それを国都の近郊に植えさせ、珍しい草木の花々が、一般化したということだ。宮中の庭苑内に多くの禽獣を飼い、弓を弾き狩猟のみした。弓の弦が切れたら、鳳の觜から作ったという接着剤を唾でとかすだけで剣でも接着するのにただ知っているだけだった。武帝が巡行する時の属車に鸞鈴をつけた旗はどの車にもつき立てられていなかった。毎度、お忍びの夜遊びをしていた。
漢家天馬出蒲梢、苜蓿榴華遍近郊。内苑只知銜鳳觜、属車無復插鶏翹。
玉桃倫得憐方朔、金屋粧成貯阿嬌。誰料蘇卿老歸國、茂陵松柏雨蕭蕭。
茂陵 李商隠 :紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 65


獨憐無限思,吟罷亞枝松。
いまひとりでいて、さまざまな思いがとまらないのは憐れなものだ。松の横枝に手をかけながら、口ずさんでいた詩も、少しづつ冷めてきてやめてしまった。
・無限思 さまざまな、それからそれへつきぬ思い。
・亞枝松 横に水平に枝の出ている松。
魚玄機が宮島に

寄題錬師 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-72-8-#五言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1904



4. 寄題錬師

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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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女性詩人
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩
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李商隠詩
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4. 寄題錬師

寄題錬師 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-72-8-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1904


寄題錬師
霞彩剪爲衣、添香出繍幃。
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
芙蓉花葉…、山水帔…稀。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
高堂春睡覚、暮雨正霏霏。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。


錬師に寄題す
霞彩を剪りて衣と為し、香を添へて 繍幃を出づ。
芙蓉 花葉…、山水 帔… 稀なり。
履を駐めて 鶯の語るを聞き、籠を開いて 鶴の飛ぶに放す。
高堂 春陸より覚むれば、暮雨 正に 霏霏たり。


女性詩人0053
『寄題錬師』 現代語訳と訳註
(本文)
寄題錬師
霞彩剪爲衣、添香出繍幃。芙蓉花葉 、山水帔霞稀。
駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。高堂春睡覚、暮雨正霏霏。


(下し文)
錬師に寄題す
霞彩を剪りて衣と為し、香を添へて 繍幃を出づ。
芙蓉 花葉……、山水 帔霞 稀なり。
履を駐めて 鶯の語るを聞き、籠を開いて 鶴の飛ぶに放す。
高堂 春陸より覚むれば、暮雨 正に 霏霏たり。


(現代語訳)
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。


(訳注)
寄題錬師 

・寄題 鎌師を題にしてよんだという意。
・錬師 花街の女が官僚の女になったものの互いに呼び合った名前らしい。孫権の歩夫人にあやかっての呼び合っていたのであろう。ちなみに歩夫人は徐州臨淮郡淮陰(現在の江蘇省淮安市)の出身。呉に仕えた歩隲の同族。諱は「練師」だった(『建康実録』)。史書に名前が残る孫権の妻の一人。戦乱を避けて母と共に江東に移住した所、孫権に見初められて夫人となった。嫉妬しない性格だったため孫権が最も寵愛した夫人となった。孫権が皇帝に即位すると内心歩夫人を皇后にしようと考えていたが、皇太子の孫登や群臣達は孫登の養母である徐夫人を皇后にすることを望んでいた。しかし孫権は徐夫人の立后を拒否し、歩夫人もまた皇后につこうとせず238年に没した。
孫権はあらためて歩夫人に皇后の位を追贈し、孫権死後に陵墓である「蒋陵」に一緒に葬られることになった。


霞彩剪爲衣、添香出繍幃。
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
霞彩 色あざやかなかすみ。
・繍幃(しゅぅい) 繍はぬいとり、幃はひとえのとばり。単帳のこと。


芙蓉花葉、山水帔稀。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
・芙蓉花葉、山水帔稀。の部分の意味として、"注意深い ・ かゆい所に手の届く ・ 十分な ・ (密度の)濃、愛情・信用などが厚い(情の)濃い ・ (情の)こもった ・ 親密な(関係) ・ こまやかな ・ 密な(往来) ・ 手厚い(看護) ・ (~を)信頼して ・ 頼りにして."などの意味の語であろう。
・芙蓉 葵科の落葉濯木。花は大形で淡紅色または白色であり、観賞用になる。「芙蓉」はハスの美称でもあることから、とくに区別する際には「木芙蓉」(もくふよう)とも呼ばれる。
・帔霞 帔は、もすそ、またはそでなしの羽織。霞吸は、道士の服で霞のもようのついたもの。


駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
・履 くつ、はきもの。


高堂春睡覚、暮雨正霏霏。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。
・高堂(こうどう) 高くかまえたりつばな家。高楼の座敷
・霏霏 雨や雪の盛んにふるさま。
韋荘の『淸平樂』に「春愁南陌。故國音書隔。細雨霏霏梨花白。燕拂畫簾金額。盡日相望王孫,塵滿衣上涙痕。誰向橋邊吹笛,駐馬西望消魂。」とある。

寄國香 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-71-7-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1900

3. 寄國香



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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
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寄國香 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-71-7-#五言律詩   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1900



寄國香
旦夕醉吟身,相思又此春。
朝晩、酒宴にでて詩詞を作り、吟じています。思いを寄せていたあの人とではなく、ただ春の思いをしているだけなのです。
雨中寄書使,窗下斷腸人。
春の長雨の中あなたからの手紙を持ってきた使いの人が来てくれたのです。わたしは窓の下でいくら待っても来ない男を待つだけのひとでいます。
山捲珠簾看,愁隨芳草新。
ここは隠霧亭のある山があり、ここからも玉すだれをかかげて山を望みます。愁いの気持ちはこの春の新しく芽を出した芳草を見て沈んだ心になります。
別來清宴上,幾度落梁塵。
別離のための立派な宴会があるでしょう、わたしたち女は幾たびもあの部屋の梁の上に降り重なり塵埃のように同じことの繰り返しを経験していくのです。

國香に寄す
旦夕酔吟の身、相思何れの虞にか申べん。
雨中書を寄する使、窗下腸を断つの人。
山は珠簾を捲いて 看る、愁は芳草に随って 新なり。
別来清宴の上、幾度か 梁塵を落したまひしならん。

菜の花mm










『寄國香』 現代語訳と訳註
(本文)

寄國香
旦夕醉吟身,相思又此春。
雨中寄書使,窗下斷腸人。
山捲珠簾看,愁隨芳草新。
別來清宴上,幾度落梁塵。


(下し文)
國香に寄す
旦夕酔吟の身、相思何れの虞にか申べん。
雨中書を寄する使、窗下腸を断つの人。
山は珠簾を捲いて 看る、愁は芳草に随って 新なり。
別来清宴の上、幾度か 梁塵を落したまひしならん。


(現代語訳)
朝晩、酒宴にでて詩詞を作り、吟じています。思いを寄せていたあの人とではなく、ただ春の思いをしているだけなのです。
春の長雨の中あなたからの手紙を持ってきた使いの人が来てくれたのです。わたしは窓の下でいくら待っても来ない男を待つだけのひとでいます。
ここは隠霧亭のある山があり、ここからも玉すだれをかかげて山を望みます。愁いの気持ちはこの春の新しく芽を出した芳草を見て沈んだ心になります。
別離のための立派な宴会があるでしょう、わたしたち女は幾たびもあの部屋の梁の上に降り重なり塵埃のように同じことの繰り返しを経験していくのです。

美女画555




(訳注)
寄國香

図香というのは、歌妓(垂者)の名であろう。彼女が李億の妾となる前から、長安で親しかった歌枝で、それがはるばる今彼女のいる鄂州へ便りをくれたことに対し、返事した詩である。
この詩では李億に捨てられたことは芸妓の身である以上裂離ということを覚悟をしているのだ。





旦夕醉吟身,相思又此春。
朝晩、酒宴にでて詩詞を作り、吟じています。思いを寄せていたあの人とではなく、ただ春の思いをしているだけなのです。
・旦夕 朝・晩。
・酔吟 酔って詩や歌を口ずさむこと。


雨中寄書使,窗下斷腸人。
春の長雨の中あなたからの手紙を持ってきた使いの人が来てくれたのです。わたしは窓の下でいくら待っても来ない男を待つだけのひとでいます。
・寄書使 国香からの手紙をもってきた使者。


山捲珠簾看,愁隨芳草新。
ここは隠霧亭のある山があり、ここからも玉すだれをかかげて山を望みます。愁いの気持ちはこの春の新しく芽を出した芳草を見て沈んだ心になります。
・山捲珠簾看 白居易『香炉峰下新卜山居 草堂初成偶題東壁』(香炉峰の雪は簾を撥かかげて看る、隠棲した後ゆっくりとしたした気持ちを云う。)に基づいている。


別來清宴上,幾度落梁塵。
別離のための立派な宴会があるでしょう、わたしたち女は幾たびもあの部屋の梁の上に降り重なり塵埃のように同じことの繰り返しを経験していくのです。
・清宴 官僚が列席した立派な宴会。魚玄機たちは官妓であった。中央政府の道教観や州府の管轄に置かれた。実際は、妓楼や酒楼は個別に運営されており、唐代・長安の北里にあった。
・梁塵 寝牀に寝て見えるのが梁や天井であることから男と寝牀を共にすることを意味し、男女の別れを意味している。

贈鄰女 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-66-2-#五言律詩 2.贈鄰女 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1880

2. 贈鄰女

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孟郊詩
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩
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贈鄰女 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-66-2-#五言律詩  2.贈鄰女 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1880






贈隣女
羞日遮羅袖、愁春懶起粧。
 今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
易求無價宝、難得有心郎。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
枕上潜垂涙、花間暗断腸。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
自能窺宋玉、何必恨王昌。

わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
(獨憐無限思、吟罷亜枝松。)
日を羞じて羅袖【らしゅう】を遮り、春を愁いて 起きて粧するに懶【】うし。
無價【むか】の宝を求むることは易すきも、有心の郎を得ることは難し。
枕の上に潜【ひそ】かに涙を垂れ、花の間に暗して腸を。断る
自ら能く宋玉を窺い、何ぞ必ず王昌を恨まん。

(限ることの無い思い獨り憐み、枝松に亜ぎんことに吟ずること罷む。)

曉鶯005



2.『贈隣女』 現代語訳と訳註
(本文)
贈鄰女
羞日遮羅袖、愁春懶起粧。
易求無價宝、難得有心郎。
枕上潜垂涙、花間暗断腸。
自能窺宋玉、何必恨王昌。


(下し文)
日を羞じて羅袖【らしゅう】を遮り、春を愁いて 起きて粧するに懶【】うし。
無價【むか】の宝を求むることは易すきも、有心の郎を得ることは難し。
枕の上に潜【ひそ】かに涙を垂れ、花の間に暗して腸を。断る
自ら能く宋玉を窺い、何ぞ必ず王昌を恨まん。
(限ることの無い思い獨り憐み、枝松に亜ぎんことに吟ずること罷む。)


(現代語訳)
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
枕の上に涙を垂れるのも毎日のことになってしまい、行楽の季節になっても男女が花の間で睦み合うのに私は下腹に疼きを感じるだけなのです。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。

botan00














(訳注)
2. 贈鄰女

この詩について、解釈と時期について諸説ある。何度読み返しても森鴎外の解釈が理にかなっているように思える。ここでは、その論争の仲間入りをする気はないので、中國の女性史の中でもはっきりと主張できた女性として解釈して訳し文を書いた。


羞日遮羅袖、愁春懶起粧。
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
この春も、一日ごとに過ぎてまた青春がひとつ過ぎ去るのです。とてもさびしくて、寢牀から起き出して化粧をするのも面倒です。

・羅袖(らしゅう) うすものの袖。
・起粧(妝) 起きあがってお化粧すること。


易求無價宝、難得有心郎。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
・有心郎(ゆうしんのろう) ほんとうに心から自分を愛してくれる男。


枕上潜垂涙、花間暗断腸。
枕の上に涙を垂れるのも毎日のことになってしまい、行楽の季節になっても男女が花の間で睦み合うのに私は下腹に疼きを感じるだけなのです。
・花間(かかん)春の行楽。


自能窺宋玉、何必恨王昌。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
・宋玉 戦国の末、紀元前三世紀ごろの楚の国の詩人。美男子で、隣の女がのぞき見したという。
・何必恨王昌 梁武帝(蕭衍)『河中水歌』 
「河中之水向東流,洛陽女兒名莫愁。莫愁十三能織綺,十四採桑南陌頭,十五嫁為盧家婦,十六生兒字阿侯。盧家蘭室桂為梁,中有鬱金蘇合香。頭上金釵十二行,足下絲履五文章。珊瑚挂鏡爛生光,平頭奴子擎履箱。人生富貴何所望。恨不早嫁東家王。」

賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876




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賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
女性詩人0053











1. 賦得江邊柳
翠色連荒岸,煙姿入遠樓。
もう春の盛りを過ぎるころとなり、柳の葉の緑も色濃く、荒れてものさびしい岸辺にずっとつづいてそよいでいます。春霞も遠く霞んだ柳の並木の彼方に高楼が目に入いります。
影鋪秋水面,花落釣人頭。
秋水を思わせる清らかに澄んだ水面に、はっきりと柳の木の影がうつっています。柳絮の綿帽子が花びらが落ちるようにふわりふわりと、河の岸で釣りをしている人の頭のうえに飛んでいます。
根老藏魚窟,枝低繫客舟。
古い大きな柳の木の根もとの土手の土が崩れて出来たほら穴が魚どものよい住み家になっているようです。垂れさがった柳の木の枝には、旅の舟がつないであります。
蕭蕭風雨夜,驚夢復添愁。

日も落ちてさびしい雨と風の夜になって柳の木の枝がざわざわと騒がしい音がしています。風雨の音に驚いて夢からさめ、今日も来なかったあの人をおもい、またひとしおさびしいに引き入れられるのです。

(江連の柳を賦し得たり)
翠色 荒岸に連り、煙姿 遠樓に入る。
影は鋪く秋水の面,花は落つ釣人の頭。
根老いて 魚窟を藏し、枝垂れて 客舟を繋ぐ。
蕭蕭たる風雨の夜には、夢を驚かし また愁を添ふ。

柳絮01






1.『賦得江邊柳』 魚玄機 現代語訳と訳註
(本文)
賦得江邊柳
翠色連荒岸,煙姿入遠樓。
影鋪秋水面,花落釣人頭。
根老藏魚窟,枝低繫客舟。
蕭蕭風雨夜,驚夢復添愁。


(下し文)
(江連の柳を賦し得たり)
翠色 荒岸に連り、煙姿 遠樓に入る。
影は鋪く秋水の面,花は落つ釣人の頭。
根老いて 魚窟を藏し、枝垂れて 客舟を繋ぐ。
蕭蕭たる風雨の夜には、夢を驚かし また愁を添ふ。


(現代語訳)
もう春の盛りを過ぎるころとなり、柳の葉の緑も色濃く、荒れてものさびしい岸辺にずっとつづいてそよいでいます。春霞も遠く霞んだ柳の並木の彼方に高楼が目に入いります。
秋水を思わせる清らかに澄んだ水面に、はっきりと柳の木の影がうつっています。柳絮の綿帽子が花びらが落ちるようにふわりふわりと、河の岸で釣りをしている人の頭のうえに飛んでいます。
古い大きな柳の木の根もとの土手の土が崩れて出来たほら穴が魚どものよい住み家になっているようです。垂れさがった柳の木の枝には、旅の舟がつないであります。
日も落ちてさびしい雨と風の夜になって柳の木の枝がざわざわと騒がしい音がしています。風雨の音に驚いて夢からさめ、今日も来なかったあの人をおもい、またひとしおさびしいに引き入れられるのです。


 (訳注)
賦得江邊柳

魚玄機:晩唐時代の女流詩人。「長安の花街の娘」が定説とされている。明治の文豪・森鴎外に「魚玄機」が有り夙に知られる。“愛する男性を、侍女から奪われたと思い、咄嗟に殺した。” 強烈な性格は芸者屋の金と色の世界で養育された、とばかりとは言えない。詩にも個性が現れ、唐詩の中でも一閃光る、存在感充分である。
・賦得 「江辺の柳」という題で作ったという意味。題があたえられて作った詩である。


翠色連荒岸,煙姿入遠樓。
もう春の盛りを過ぎるころとなり、柳の葉の緑も色濃く、荒れてものさびしい岸辺にずっとつづいてそよいでいます。春霞も遠く霞んだ柳の並木の彼方に高楼が目に入いります。
・翠色 翠は濃い緑。盛春から晩春にかけての柳葉とかんがえる。青に近い。
・荒岸 (こうがん) さびしい岸べ。
・煙姿 もやにかすんだ柳の木の姿。


影鋪秋水面,花落釣人頭。
秋水を思わせる清らかに澄んだ水面に、はっきりと柳の木の影がうつっています。柳絮の綿帽子が花びらが落ちるようにふわりふわりと、河の岸で釣りをしている人の頭のうえに飛んでいます。
・秋水  1 秋のころの澄みきった水。秋の水。《季 秋》「―に石の柱や浮見堂/虚子」 2 曇りのない、よく研ぎ澄ました刀。
・花 柳絮の種子のわたがとぶさま。晩春。
・釣人(ちようじん) 釣りをしている人。


根老藏魚窟,枝低繫客舟。
古い大きな柳の木の根もとの土手の土が崩れて出来たほら穴が魚どものよい住み家になっているようです。垂れさがった柳の木の枝には、旅の舟がつないであります。
・魚窟 魚の住む穴。


蕭蕭風雨夜,驚夢復添愁。
日も落ちてさびしい雨と風の夜になって柳の木の枝がざわざわと騒がしい音がしています。風雨の音に驚いて夢からさめ、今日も来なかったあの人をおもい、またひとしおさびしいに引き入れられるのです。
・蕭蕭 (しょうしょう) ざわざわと騒がしい音の形容
・愁 さびしさ。
柳絮02

商山早行 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-52-5-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1824

商山早行 温庭筠 




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李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首


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商山早行 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-52-5-#  花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1824


商山早行
晨起動征鐸、客行悲故郷。
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。
雞聲茅店月、人迹板橋霜。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
槲葉落山路、枳花明驛牆。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。)
(商山【しょうざん】の早行)
晨【あした】に起きて征鐸【せいたく】を動かし、客行【きゃくこう】故郷を悲しむ。
鶏声【けいせい】茅店【ぼうてん】の月、人跡【じんせき】板橋【ばんきょう】の霜。
槲葉【こくよう】山路【さんろ】に落ち、枳花【きか】駅牆【えきしょう】に明らかなり。
因【よ】りて思う杜陵【とりょう】の夢、鳧雁【ふがん】回塘【かいとう】に満つるを。




『商山早行』 現代語訳と訳註

枳殻の花00
(本文)
晨起動征鐸、客行悲故郷。
雞聲茅店月、人迹板橋霜。
槲葉落山路、枳花明驛牆。
因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。








(下し文) (商山【しょうざん】の早行)
晨【あした】に起きて征鐸【せいたく】を動かし、客行【きゃくこう】故郷を悲しむ。
鶏声【けいせい】茅店【ぼうてん】の月、人跡【じんせき】板橋【ばんきょう】の霜。
槲葉【こくよう】山路【さんろ】に落ち、枳花【きか】駅牆【えきしょう】に明らかなり。
因【よ】りて思う杜陵【とりょう】の夢、鳧雁【ふがん】回塘【かいとう】に満つるを。


(現代語訳)
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。))


(訳注)
商山早行

『商山の早行』は、山の宿場の早朝の旅立ちをこの宿場まで別れを惜しんできた女の側から詠った五言律詩である。長安の東南に位置する藍田の旅籠であろうと思う。


晨起動征鐸、客行悲故郷。
朝早くから起きだして、馬の首につけた征鐸を鳴らして出発の準備をしている、旅人には、故郷に悲しい思いを残したまま旅立っているものなのです。


雞聲茅店月、人迹板橋霜。
時を惜しんで過ごしているのにもう朝をつげる鶏が鳴いている、別れの月が茅葺の屋根の上に残っている。そして、凍えつめたい橋の板の霜にあの人の足跡がくっきりと残っている。
・雞聲 夜通し起きていたことを意味する語である。
・茅店月 月は女性を意味するということもあるが、ここに言う月は、有明の月 (残る月・朝月・夜明けの月・有明). 残月、有明けの月は別れを意味する陰暦20日の月である。


槲葉落山路、枳花明驛牆。
山の路に旅の邪気除けの槲かしわの葉が新芽と入れ替わった葉が落ちている、あの人のことを思い出すからたちの花が、宿駅舎の籬に、白く明るく咲いて春を告げている。
・槲葉 槲の葉っぱには邪気除けの意味があり別れにつきもののもので、秋に枯れた葉が春までついたまま、新芽が出るまでは落葉しない。
・枳花 胸を痛めて居ることを示す花。片思いの花。春を示す。


因思杜陵夢、鳧雁滿囘塘。
長安の東、杜陵で過ごした夢のようなあの頃が目に浮かびます。鴨の季節でも、雁の季節も池のあたり夫婦でいっぱいに浮かんでいました。(きっと帰ってきて、又堤の辺で過ごしましょう。))
・鳧雁 . かもとかり。水鳥で鴨も雁もツガイでいること

春日野行 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-51-4-# 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1820

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春日野行
騎馬踏煙莎,青春奈怨何。
蝶翎朝粉盡,鴉背夕陽多。
柳豔欺芳帶,山愁縈翠蛾。
別情無處說,方寸是星河。

男の乗った馬は春霞の中ハマスゲを踏みつつ進んで、盛春のこの時この憤怒をどうしてどうしたらよいのですか。
蝶のようなあでやかな羽を広げ朝から花弁の花粉をつくしてとび行楽の宴を回っていき、夕日の中多くのその背の姿はシルエットであり、黒い影は烏が巣に帰っていくようなのです。
蝶のようなあでやかな羽を広げ朝から花弁の花粉をつくしてとび行楽の宴を回っていき、夕日の中多くのその背の姿はシルエットであり、黒い影は烏が巣に帰っていくようなのです。
柳の動きは艶めかしいものであり春の芳しい草に思わず帯を解くほどに欺かれてしまうのです。屏風に寝姿を影し、緑の蛾眉は今を盛りにしています。
あの人とのこの感情を忘れ去るということは説明することさえできない。この私の小さな心はこの天の川の織女のように又一年待てというのでしょうか。

(春日【しゅんじつ】野行【やこう】)
騎馬 煙莎を踏み,青春 奈【いか】に怨を何【いか】んせん。
蝶の翎【はね】に朝の粉は盡き,鴉【からす】の背に夕べの陽多し。
柳の豔【えん】に芳しき帶するを欺き,山の愁に翠蛾を縈にする。
別情して處說無し,方に是れの星河を寸するなり。


『春日野行』 現代語訳と訳註
(本文)

騎馬踏煙莎,青春奈怨何。蝶翎朝粉盡,鴉背夕陽多。
柳豔欺芳帶,山愁縈翠蛾。別情無處說,方寸是星河。


(下し文)
(春日【しゅんじつ】野行【やこう】)
騎馬 煙莎を踏み,青春 奈【いか】に怨を何【いか】んせん。
蝶の翎【はね】に朝の粉は盡き,鴉【からす】の背に夕べの陽多し。
柳の豔【えん】に芳しき帶するを欺き,山の愁に翠蛾を縈にする。
別情して處說無し,方に是れの星河を寸するなり。


(現代語訳)
男の乗った馬は春霞の中ハマスゲを踏みつつ進んで、盛春のこの時この憤怒をどうしてどうしたらよいのですか。
蝶のようなあでやかな羽を広げ朝から花弁の花粉をつくしてとび行楽の宴を回っていき、夕日の中多くのその背の姿はシルエットであり、黒い影は烏が巣に帰っていくようなのです。
蝶のようなあでやかな羽を広げ朝から花弁の花粉をつくしてとび行楽の宴を回っていき、夕日の中多くのその背の姿はシルエットであり、黒い影は烏が巣に帰っていくようなのです。
柳の動きは艶めかしいものであり春の芳しい草に思わず帯を解くほどに欺かれてしまうのです。屏風に寝姿を影し、緑の蛾眉は今を盛りにしています。
あの人とのこの感情を忘れ去るということは説明することさえできない。この私の小さな心はこの天の川の織女のように又一年待てというのでしょうか。


(訳注)
春日野行

ある晴れた春の日の行楽の景色を詠う。春には庭園、野原に万幕を張り、筵を敷き宴を開くのである。朝から夜まで、あるいは夜を徹して宴会は続けられるのである。この詩で歌われる、各句の語はどの語も男女の性に関したものである。詳しい解釈説明は省略する。
五言律詩 


騎馬踏煙莎,青春奈怨何。
男の乗った馬は春霞の中ハマスゲを踏みつつ進んで、盛春のこの時この憤怒をどうしてどうしたらよいのですか
・莎 スゲやチガヤのようなしなやかな草。編んで蓑(みの)やむしろを作った。


蝶翎朝粉盡,鴉背夕陽多。
蝶のようなあでやかな羽を広げ朝から花弁の花粉をつくしてとび行楽の宴を回っていき、夕日の中多くのその背の姿はシルエットであり、黒い影は烏が巣に帰っていくようなのです。


柳豔欺芳帶,山愁縈翠蛾。
柳の動きは艶めかしいものであり春の芳しい草に思わず帯を解くほどに欺かれてしまうのです。屏風に寝姿を影し、緑の蛾眉は今を盛りにしています。


別情無處說,方寸是星河。
あの人とのこの感情を忘れ去るということは説明することさえできない。この私の小さな心はこの天の川の織女のように又一年待てというのでしょうか。
・方寸 一寸四方。こころ。
・星河 あまのかわ


参考
「春日野行」溫庭筠
雨漲西塘金堤斜,碧草芊芊晴吐芽。
野岸明媚山芍藥,水田叫噪官蝦蟆。
鏡中有浪動菱蔓,陌上無風飄柳花。
何事輕橈句溪客,綠萍方好不歸家。

『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-40-9-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1776

『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠

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『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-40-9-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1776


春日寄岳州從事李員外二首 之二
從小識賓卿,恩深若弟兄。
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
相逢在何日,此別不勝情。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
紅粉座中客,彩斿江上城。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
尚平婚嫁累,無路逐雙旌。

それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。
相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。


『春日寄岳州從事李員外二首』之二 現代語訳と訳註
(本文)

茶苑
 春日寄岳州從事李員外二首 之二
從小識賓卿,恩深若弟兄。相逢在何日,此別不勝情。紅粉座中客,彩斿江上城。尚平婚嫁累,無路逐雙旌。


(下し文)
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。
相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。


(現代語訳)
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。


(訳注)
春日寄岳州從事李員外二首 之二
魚玄機は李億の妻になった。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。魚玄機と李億の旅の様相がわかる。


從小識賓卿,恩深若弟兄。
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
・賓卿 李億は澤州の名門の家である。
・弟兄 温庭筠と李億の年齢差は十才であったので李億が温庭筠を兄と慕った。


相逢在何日,此別不勝情。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
・此別 当時の別れは、数日間にわたって宴会をしたもので、長安の城郭内で行い、数日かけて㶚陵亭まで別れの宴会を続けて行う。


紅粉座中客,彩斿江上城。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
・紅粉 紅白粉。芸妓の事を示す。
・座中客 芸者の魚玄機の一族、関係芸子など全員で入れ代わり立ち代わり全員が出席したものである。
・彩斿 あでやかないろんな遊びをすること。
・江上 大江、ここでは城郭内の濠堀での舟遊びを云う。
・城 長安城。


尚平婚嫁累,無路逐雙旌。
それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。
・婚嫁累 魚玄機は累々と続く家系に嫁いだこと。
・雙旌 高級官吏の地方赴任に際して李億の家の旗、妻が何人いてもその家の旗を立てたもので、正妻の家と魚玄機の家の旗を立てるが、この旅には制裁の家の旗はなかったのであろう。

『 春日寄岳州從事李員外二首 』之一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-39-8-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1772

春日寄岳州從事李員外二首(一) 溫庭筠



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『 春日寄岳州從事李員外二首 』之一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-39-8-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1772



春日寄岳州從事李員外二首 溫庭筠


(一)
苒弱樓前柳,輕空花外窗。
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
蝶高飛有伴,鶯早語無雙。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
剪勝裁春字,開屏見曉江。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。
從來共情戰,今日欲歸降。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。

(一)
苒弱【ぜんじゃく】樓前【ろうぜん】の柳,輕空【けいくう】花外の窗。
蝶高く飛ぶに伴有り,鶯早【つと】に語無雙【なら】び。
勝を剪りて春字を裁し,屏を開けば曉江を見る。
從來【じゅうらい】情戰【じょうせん】を共にす,今日歸降せんと欲す。


(二)
從小識賓卿,恩深若弟兄。相逢在何日,此別不勝情。紅粉座中客,彩斿江上城。尚平婚嫁累,無路逐雙旌。
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。

denen03339
『春日寄岳州從事李員外二首』 現代語訳と訳註
(本文)
(一)
苒弱樓前柳,輕空花外窗。蝶高飛有伴,鶯早語無雙。剪勝裁春字,開屏見曉江。從來共情戰,今日欲歸降。


(下し文)
(一)
苒弱【ぜんじゃく】樓前【ろうぜん】の柳,輕空【けいくう】花外の窗。
蝶高く飛ぶに伴有り,鶯早【つと】に語無雙【なら】び。
勝を剪りて春字を裁し,屏を開けば曉江を見る。
從來【じゅうらい】情戰【じょうせん】を共にす,今日歸降せんと欲す。


(現代語訳)
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。


(訳注)
春日寄岳州從事李員外二首(一)

魚玄機は李億の妻になった。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。


苒弱樓前柳,輕空花外窗。
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
・苒 草がしげるさま。
・輕空 春霞で薄くかすんだ空。


蝶高飛有伴,鶯早語無雙。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
・蝶 蝴蝶。夫の李億を示す。
・鶯 うぐいす。妻の魚玄機を指す。


剪勝裁春字,開屏見曉江。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。


從來共情戰,今日欲歸降。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。


『送李億東歸』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-38-7-# 全唐詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1768

送李億東歸 溫庭筠

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 Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩『送李億東歸』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-38-7-# 全唐詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1768 
      
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孟浩然index孟浩然の詩韓愈詩index韓愈詩集
杜甫詩index杜甫詩 李商隠index李商隠詩
李白詩index 李白350首女性詩index女性詩人 
 上代・後漢・三国・晉南北朝・隋初唐・盛唐・中唐・晩唐北宋の詩人  
◎漢文委員会のHP http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/
                  http://kanbuniinkai7.dousetsu.com
                  http://kanbuniinkai8.dousetsu.com
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『送李億東歸』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-38-7-#  全唐詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1768


森鴎外の「魚玄機」より、
温庭筠の友に李億と云う素封家があった。年は温より十ばかりも少くて頗る詞賦を解していた。
咸通元年の春であった。久しく襄陽に往っていた温が長安に還ったので、李がその寓居を訪ねた。襄陽では、温は刺史徐商の下で小吏になって、やや久しく勤めていたが、終に厭倦【えんけん】を生じて罷めたのである。
温の机の上に玄機の詩稿があった。李億はそれを見て
歎称した。そしてどんな女かと云った。温は三年前
から詩を教えている、花の如き少女だと告げた。それ
を聞くと、李億は精【くわ】しく魚家のある街を問うて、何か思うことありげに、急いで座を起った。
李は温の所を辞して、径【ただ】ちに魚家に往って、玄機を納【い】れて側室にしようと云った。玄機の両親は幣の厚いのに動された。

玄機は出でて李と相見た。今年はもう十八歳になっている。その容貌の美しさは、温の初て逢った時の比ではない。李もまた白皙【はくせき】の美丈夫である。李は切に請い、玄機は必ずしも拒まぬので、約束は即時に成就して、数日の後に、李は玄機を城外の林亭に迎え入れた。


 こうして李億の妻になったのである。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。



送李億東歸 溫庭筠
黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。

李億の東歸を送る
黃山遠く秦樹【しんじゅ】を隔て,紫禁 斜に渭城に通ず。
別路 青青 柳弱【わか】き,前溪 漠漠 苔生す。
和風 澹蕩【たんとう】たり歸客,落月 殷勤たり早鶯。
灞上【はじょう】金樽【きんそん】未だ飲まざるに,宴歌【えんか】已に餘聲有り。

miyajima594
『送李億東歸』 現代語訳と訳註
(本文)
送李億東歸 溫庭筠
黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。


(下し文)
李億の東歸を送る
黃山遠く秦樹【しんじゅ】を隔て,紫禁 斜に渭城に通ず。
別路 青青 柳弱【わか】き,前溪 漠漠 苔生す。
和風 澹蕩【たんとう】たり歸客,落月 殷勤たり早鶯。
灞上【はじょう】金樽【きんそん】未だ飲まざるに,宴歌【えんか】已に餘聲有り。


(現代語訳)
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。


(訳注)
送李億東歸 溫庭筠

開成五年秋魚玄機と李億が彼の故郷澤州に帰るときに贈った温庭んらしい綺麗な詩である。


黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
・黃山 澤州の景勝地。現在の山西省 長治市 壷関県 黄山郷。
・秦樹 京畿の道路の並木樹をいう。杜甫『投贈哥舒開府翰二十韻』日月低秦樹秦樹とは関中の樹木、帝畿の樹木をいう。日月の光がこの樹木に向かって上から下へと照らしかけるというのは帝業のかがやくこころをこめていう。『送張十二参軍赴蜀州因呈楊五侍御』「两行秦樹直、萬點蜀山尖。」○奏樹とは京畿の道路の並木樹をいう。直とはまっすぐに立っていること。
紫禁 天帝の居る所の意の「紫微垣(しびえん)」から》天子の居所。禁中。紫極。
・渭城 渭城. 西安市の北に位置し、渭水に望む渭城は都を離れる旅人を見送る地として著名。現在の咸陽市のやや西にあった街。王維『送元二使安西』「渭城朝雨浥輕塵,客舍青青柳色新。 勸君更盡一杯酒,西出陽關無故人。 這是一首送別的名曲。」


別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
・漠漠 果てしもなく広いさま。また、とりとめもなくぼんやりしたさま。


和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
・澹蕩 ゆったりしてのどかなさま。
・落月 早春から仲春にかかり始めるころ、月はじめに夜明けに残る月はない。
・殷勤 1 〔丁寧いんぎんにお辞儀をする2 〔男女の親しい間柄〕いんぎんな間柄である
・早鶯 暁の鶯。早春譜の鶯。暁鶯 、雪中鶯、初鴛


灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。
・灞上 㶚水に架かる㶚橋の上。長安の東へのに別れには必ずここまで来た常套の場所である。長安での別れを詠い名作は李白の詩である。
雑言古詩『灞陵行送別』 李白 
送君灞陵亭。 灞水流浩浩。
上有無花之古樹。 下有傷心之春草。
我向秦人問路歧。 云是王粲南登之古道。
古道連綿走西京。 紫闕落日浮云生。
正當今夕斷腸處。 驪歌愁絕不忍聽。
君を送る  灞陵亭(はりょうてい)、灞水(はすい)は流れて浩浩(こうこう)たり
上に無花(むか)の古樹(こじゅ)有り、下に傷心(しょうしん)の春草(しゅんそう)有り
我  秦人(しんじん)に向かって路岐(ろき)を問う、云う是れ 王粲(おうさん)が南登(なんと)の古道なりと
古道は連綿(れんめん)として西京(せいけい)に走り、紫関(しかん)  落日  浮雲(ふうん)生ず
正(まさ)に当たる 今夕(こんせき)断腸の処(ところ)、驪歌(りか)愁絶(しゅうぜつ)して聴くに忍(しの)びず

灞陵亭で君を送る、灞水の流れはひろびろとうららかにながれている。
まだ早春で、頭上には花のない古木がある、足元には心を痛めるような芽生え始めた春草が生えている
土地の人に向かって東洛陽方面と南はどこへと分かれ道のことを尋ねた。こちらの道は建安の七子の王粲が「南登」と歌った古道はこれで漢水まで続くのだといった。
もう一方の古道は、洛陽から連綿と続いて長安にはしっている。その紫の天子の御門のうちでは夕日が落ちて宮女たちのよろこびが生じているのだろう。
まさに今夜わたしは別れてひとりの夜、断腸のもだえ聲のあるところ、女が主人恋しさに唄う歌は、聞くに堪えない。

灞陵行送別 李白:Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白139


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