玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

送別 魚玄機と温庭筠

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
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『寄岳州李員外遠』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-50-3-# 七言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1816 七言律詩

寄岳州李員外遠 温庭筠

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『寄岳州李員外遠』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-50-3-#  七言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1816 七言律詩


「寄岳州李外郎遠」溫庭筠
含蘋不語坐持頤,天遠樓高宋玉悲。
かおをひそめてだまっている座ったままで下あごに手を当てたままでいる。秋の空はすみきって樓閣は高く聳えている神女を待つ宋玉のように悲しさに耐えきれないでいる。
湖上殘棋人散後,岳陽微雨鳥來遲。
湖のほとりに約束の日に来ないといってもお相手をきめる弾棋の盤には近づかない方がとみんないなくなっていく。岳陽樓に巫山の雨のように小ぬか雨が降る使いの蒼い鳥も遅くなってこないままだ。
早梅猶得回歌扇,春水還應理釣絲。
早梅が咲き始めあの人は春には帰って來るのだろうか、そういって扇に詩歌を書いて廻することにしている、春の雪解け水の季節に変わってもまた神女を待って釣り糸を垂れているのである。
獨有袁宏正憔悴,一樽惆悵落花時。
ただひとり東晋の袁宏というべき李億君はまさに憔悴しきっているということなのだ。この杯を傾け、憂え悲しみぬいてもう花が散り落ちていく時を過ごしていくのだ。
(岳州の李外郎遠に寄す)
蘋【ひん】を含んで語らず 坐して頤【おとがい】を持す,天遠く樓高く宋玉悲しむ。
湖上の殘棋 人散するの後,岳陽の微雨 鳥來ること遲し。
早梅 猶お歌扇を回らすを得ん,春水 還た應に釣絲を理【おさ】むるなるべし。
獨り袁宏の正に憔悴する有り,一樽 惆悵す落花の時。

岳陽楼00














『寄岳州李外郎遠』 現代語訳と訳註
(本文)
含嚬不語坐持頤,天遠樓高宋玉悲。
湖上殘棋人散後,岳陽微雨鳥來遲。
早梅猶得回歌扇,春水還應理釣絲。
獨有袁宏正憔悴,一樽惆悵落花時。


(下し文) (岳州の李外郎遠に寄す)
嚬【ひん】を含んで語らず 坐して頤【おとがい】を持す,天遠く樓高く宋玉悲しむ。
湖上の殘棋 人散するの後,岳陽の微雨 鳥來ること遲し。
早梅 猶お歌扇を回らすを得ん,春水 還た應に釣絲を理【おさ】むるなるべし。
獨り袁宏の正に憔悴する有り,一樽 惆悵す落花の時。


(現代語訳)
かおをひそめてだまっている座ったままで下あごに手を当てたままでいる。秋の空はすみきって樓閣は高く聳えている神女を待つ宋玉のように悲しさに耐えきれないでいる。
湖のほとりに約束の日に来ないといってもお相手をきめる弾棋の盤には近づかない方がとみんないなくなっていく。岳陽樓に巫山の雨のように小ぬか雨が降る使いの蒼い鳥も遅くなってこないままだ。
早梅が咲き始めあの人は春には帰って來るのだろうか、そういって扇に詩歌を書いて廻することにしている、春の雪解け水の季節に変わってもまた神女を待って釣り糸を垂れているのである。
ただひとり東晋の袁宏というべき李億君はまさに憔悴しきっているということなのだ。この杯を傾け、憂え悲しみぬいてもう花が散り落ちていく時を過ごしていくのだ。


(訳注)
寄岳州李外郎遠

岳州に赴任した李億が魚玄機を襄陽で棄てて消え去ったこと。本人に対して故事と喩えの名前でもって反省を促したものとかんがえる。


含蘋不語坐持頤,天遠樓高宋玉悲。
かおをひそめてだまっている座ったままで下あごに手を当てたままでいる。秋の空はすみきって樓閣は高く聳えている神女を待つ宋玉のように悲しさに耐えきれないでいる。
・嚬 眉にしわを寄せる。顔をしかめる。蘋とするテクストもある 蘋はあさざの類、白い花のさく水草。○青鳥 仙女西王母の使いという。この宮女たちを仙女の使者の青鳥の故事を借りている。○銜紅巾 銜は口でくわえること。紅巾は婦人の用いる衿のかざりのきれ。青鳥も馴れ親しむことをいう。
・頤 おとがい。したあご。


湖上殘棋人散後,岳陽微雨鳥來遲。
湖のほとりに約束の日に来ないといってもお相手をきめる弾棋の盤には近づかない方がとみんないなくなっていく。岳陽樓に巫山の雨のように小ぬか雨が降る使いの蒼い鳥も遅くなってこないままだ。
・殘棋 宮中や芸妓のあそびで「彈棋局」というが、中央が鉢を伏せたように盛り上がった碁盤の両側からコマを弾いて相手のコマにあてるゲームで駒が残るのが勝ち相手をするというもので、「棋」(ゲームのこま)と「期」(逢い引き、またその約束)の掛けことばは、恋をうたう南朝の楽府に習見。
心最不平。


早梅猶得回歌扇,春水還應理釣絲。
早梅が咲き始めあの人は春には帰って來るのだろうか、そういって扇に詩歌を書いて廻することにしている、春の雪解け水の季節に変わってもまた神女を待って釣り糸を垂れているのである。
・「早梅」は、異郷に在る悲哀を詠じている。
『楚辞』 「九章」 では、 神仙になって徳の光を輝. かせると述べるために、 日月を ..... 大きな石に座って釣糸を垂れる。 水は澄み切っ て丶 静かな心で、釣り糸を垂れて巫女を待つのである。

寒梅002











獨有袁宏正憔悴,一樽惆悵落花時。
ただひとり東晋の袁宏というべき李億君はまさに憔悴しきっているということなのだ。この杯を傾け、憂え悲しみぬいてもう花が散り落ちていく時を過ごしていくのだ。
袁宏 328年―376年,東晉文學家。字彥伯,小字虎。陳郡陽夏(今河南太康)の人。初入仕途,謝尚引為參軍,累遷至大司馬桓溫府記室。文筆典雅,才思敏捷,深受桓溫器重,使專掌書記。魚玄機の夫の李億と同郷で袁宏をたとえたもの。
憫帳は憂え悲しむこと。

『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-40-9-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1776

『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠

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『春日寄岳州從事李員外二首』之二 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-40-9-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1776


春日寄岳州從事李員外二首 之二
從小識賓卿,恩深若弟兄。
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
相逢在何日,此別不勝情。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
紅粉座中客,彩斿江上城。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
尚平婚嫁累,無路逐雙旌。

それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。
相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。


『春日寄岳州從事李員外二首』之二 現代語訳と訳註
(本文)

茶苑
 春日寄岳州從事李員外二首 之二
從小識賓卿,恩深若弟兄。相逢在何日,此別不勝情。紅粉座中客,彩斿江上城。尚平婚嫁累,無路逐雙旌。


(下し文)
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。
相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。


(現代語訳)
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。


(訳注)
春日寄岳州從事李員外二首 之二
魚玄機は李億の妻になった。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。魚玄機と李億の旅の様相がわかる。


從小識賓卿,恩深若弟兄。
子供のころより李卿を知っていた、恩は深くきょうだいのようして育ったものだった。
・賓卿 李億は澤州の名門の家である。
・弟兄 温庭筠と李億の年齢差は十才であったので李億が温庭筠を兄と慕った。


相逢在何日,此別不勝情。
旅に出ることになって互いにここで出会ってからもう何日か経ってしまったのであるが、でもどうしてもここで別れなければいけないことは感情的にどうしようもないのであるのだ。
・此別 当時の別れは、数日間にわたって宴会をしたもので、長安の城郭内で行い、数日かけて㶚陵亭まで別れの宴会を続けて行う。


紅粉座中客,彩斿江上城。
魚玄機の家の者たちがみんなが来てくれて座敷にいっぱいになった。いろどりのよい遊びをみんなで長安城の大江に船を浮かべたものである。
・紅粉 紅白粉。芸妓の事を示す。
・座中客 芸者の魚玄機の一族、関係芸子など全員で入れ代わり立ち代わり全員が出席したものである。
・彩斿 あでやかないろんな遊びをすること。
・江上 大江、ここでは城郭内の濠堀での舟遊びを云う。
・城 長安城。


尚平婚嫁累,無路逐雙旌。
それはそうとして、魚玄機は累々と続く家系に嫁いだのであるが、高級官吏の地方赴任に際してこの路に旗を立てていくのであるが正妻と魚家の日本を建てていくことが出来ないのである。
・婚嫁累 魚玄機は累々と続く家系に嫁いだこと。
・雙旌 高級官吏の地方赴任に際して李億の家の旗、妻が何人いてもその家の旗を立てたもので、正妻の家と魚玄機の家の旗を立てるが、この旅には制裁の家の旗はなかったのであろう。

『 春日寄岳州從事李員外二首 』之一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-39-8-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1772

春日寄岳州從事李員外二首(一) 溫庭筠



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『 春日寄岳州從事李員外二首 』之一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-39-8-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1772



春日寄岳州從事李員外二首 溫庭筠


(一)
苒弱樓前柳,輕空花外窗。
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
蝶高飛有伴,鶯早語無雙。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
剪勝裁春字,開屏見曉江。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。
從來共情戰,今日欲歸降。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。

(一)
苒弱【ぜんじゃく】樓前【ろうぜん】の柳,輕空【けいくう】花外の窗。
蝶高く飛ぶに伴有り,鶯早【つと】に語無雙【なら】び。
勝を剪りて春字を裁し,屏を開けば曉江を見る。
從來【じゅうらい】情戰【じょうせん】を共にす,今日歸降せんと欲す。


(二)
從小識賓卿,恩深若弟兄。相逢在何日,此別不勝情。紅粉座中客,彩斿江上城。尚平婚嫁累,無路逐雙旌。
(二)
小從り賓卿【ひんけい】識る,恩深きこと弟兄の若し。相い逢う何れの日にか在らん,此の別情に勝【た】えず。
紅粉【こうふん】座中の客,彩斿【さいゆう】江上の城。
尚平【しょうへい】婚嫁【こんか】累し,路 雙旌【そうせい】を逐う無し。

denen03339
『春日寄岳州從事李員外二首』 現代語訳と訳註
(本文)
(一)
苒弱樓前柳,輕空花外窗。蝶高飛有伴,鶯早語無雙。剪勝裁春字,開屏見曉江。從來共情戰,今日欲歸降。


(下し文)
(一)
苒弱【ぜんじゃく】樓前【ろうぜん】の柳,輕空【けいくう】花外の窗。
蝶高く飛ぶに伴有り,鶯早【つと】に語無雙【なら】び。
勝を剪りて春字を裁し,屏を開けば曉江を見る。
從來【じゅうらい】情戰【じょうせん】を共にす,今日歸降せんと欲す。


(現代語訳)
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。


(訳注)
春日寄岳州從事李員外二首(一)

魚玄機は李億の妻になった。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。


苒弱樓前柳,輕空花外窗。
㶚陵亭の前の草原に柔らかに草が生え樓閣の前の柳も芽吹く、春霞で薄くかすんだ空に窓の向こうにはなはさきはじめる。
・苒 草がしげるさま。
・輕空 春霞で薄くかすんだ空。


蝶高飛有伴,鶯早語無雙。
蝶が飛ぶように官僚でも華麗に出世する夫の李億は伴侶を携えて旅立つ、鶯が素早く詠う詩詞は世に並ぶ者はいない。
・蝶 蝴蝶。夫の李億を示す。
・鶯 うぐいす。妻の魚玄機を指す。


剪勝裁春字,開屏見曉江。
旅先の景勝地に鋭く切り込み、この春にふさわしい軸で裁縫する。そして、別れの朝この大江を下って行けば屏風を開くかのように夫婦の楽しい生活が見えるようである。


從來共情戰,今日欲歸降。
私も今まで花街でいろんな戦いをし、あそんできたのだけれど、今日こうして夫婦の姿を見るとこんなに美しさが引き立ってきている、これではとてもあなたたちにはかないません、帰らせてもらいます。


『送李億東歸』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-38-7-# 全唐詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1768

送李億東歸 溫庭筠

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李白詩index 李白350首女性詩index女性詩人 
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『送李億東歸』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-38-7-#  全唐詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1768


森鴎外の「魚玄機」より、
温庭筠の友に李億と云う素封家があった。年は温より十ばかりも少くて頗る詞賦を解していた。
咸通元年の春であった。久しく襄陽に往っていた温が長安に還ったので、李がその寓居を訪ねた。襄陽では、温は刺史徐商の下で小吏になって、やや久しく勤めていたが、終に厭倦【えんけん】を生じて罷めたのである。
温の机の上に玄機の詩稿があった。李億はそれを見て
歎称した。そしてどんな女かと云った。温は三年前
から詩を教えている、花の如き少女だと告げた。それ
を聞くと、李億は精【くわ】しく魚家のある街を問うて、何か思うことありげに、急いで座を起った。
李は温の所を辞して、径【ただ】ちに魚家に往って、玄機を納【い】れて側室にしようと云った。玄機の両親は幣の厚いのに動された。

玄機は出でて李と相見た。今年はもう十八歳になっている。その容貌の美しさは、温の初て逢った時の比ではない。李もまた白皙【はくせき】の美丈夫である。李は切に請い、玄機は必ずしも拒まぬので、約束は即時に成就して、数日の後に、李は玄機を城外の林亭に迎え入れた。


 こうして李億の妻になったのである。やがて二人は手を携えて旅に出る。李億の故郷である潭州へと向かったのである。この旅の送別の詩である。



送李億東歸 溫庭筠
黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。

李億の東歸を送る
黃山遠く秦樹【しんじゅ】を隔て,紫禁 斜に渭城に通ず。
別路 青青 柳弱【わか】き,前溪 漠漠 苔生す。
和風 澹蕩【たんとう】たり歸客,落月 殷勤たり早鶯。
灞上【はじょう】金樽【きんそん】未だ飲まざるに,宴歌【えんか】已に餘聲有り。

miyajima594
『送李億東歸』 現代語訳と訳註
(本文)
送李億東歸 溫庭筠
黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。


(下し文)
李億の東歸を送る
黃山遠く秦樹【しんじゅ】を隔て,紫禁 斜に渭城に通ず。
別路 青青 柳弱【わか】き,前溪 漠漠 苔生す。
和風 澹蕩【たんとう】たり歸客,落月 殷勤たり早鶯。
灞上【はじょう】金樽【きんそん】未だ飲まざるに,宴歌【えんか】已に餘聲有り。


(現代語訳)
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。


(訳注)
送李億東歸 溫庭筠

開成五年秋魚玄機と李億が彼の故郷澤州に帰るときに贈った温庭んらしい綺麗な詩である。


黃山遠隔秦樹,紫禁斜通渭城。
澤州の黄山は㶚水㶚陵にむかう京畿の道路の並木樹を遠く隔ててある。天子の宮城は渭水が斜めに流れ向こうに西に向かう旅人の別れの渭城がある。
・黃山 澤州の景勝地。現在の山西省 長治市 壷関県 黄山郷。
・秦樹 京畿の道路の並木樹をいう。杜甫『投贈哥舒開府翰二十韻』日月低秦樹秦樹とは関中の樹木、帝畿の樹木をいう。日月の光がこの樹木に向かって上から下へと照らしかけるというのは帝業のかがやくこころをこめていう。『送張十二参軍赴蜀州因呈楊五侍御』「两行秦樹直、萬點蜀山尖。」○奏樹とは京畿の道路の並木樹をいう。直とはまっすぐに立っていること。
紫禁 天帝の居る所の意の「紫微垣(しびえん)」から》天子の居所。禁中。紫極。
・渭城 渭城. 西安市の北に位置し、渭水に望む渭城は都を離れる旅人を見送る地として著名。現在の咸陽市のやや西にあった街。王維『送元二使安西』「渭城朝雨浥輕塵,客舍青青柳色新。 勸君更盡一杯酒,西出陽關無故人。 這是一首送別的名曲。」


別路青青柳弱,前溪漠漠苔生。
長安を東に向かうこの分かれ道には春を待つ青々とした柳の若芽が目に入る。滻水には寂しい感じでぼんやりと生えている苔が広がっている。
・漠漠 果てしもなく広いさま。また、とりとめもなくぼんやりしたさま。


和風澹蕩歸客,落月殷勤早鶯。
東からの春風に凍えた体に和んでくる、月は傾き暁の早春の鶯が啼いていてゆったりしてのどかな感じになる。
・澹蕩 ゆったりしてのどかなさま。
・落月 早春から仲春にかかり始めるころ、月はじめに夜明けに残る月はない。
・殷勤 1 〔丁寧いんぎんにお辞儀をする2 〔男女の親しい間柄〕いんぎんな間柄である
・早鶯 暁の鶯。早春譜の鶯。暁鶯 、雪中鶯、初鴛


灞上金樽未飲,宴歌已有餘聲。
長安での別れは㶚橋の畔の亭で金の盃でまだ酒を酌み交わしてはいない。宴が始まり、歌を唄うそうなってくると声を出しても出し切れないほどあるものだ。
・灞上 㶚水に架かる㶚橋の上。長安の東へのに別れには必ずここまで来た常套の場所である。長安での別れを詠い名作は李白の詩である。
雑言古詩『灞陵行送別』 李白 
送君灞陵亭。 灞水流浩浩。
上有無花之古樹。 下有傷心之春草。
我向秦人問路歧。 云是王粲南登之古道。
古道連綿走西京。 紫闕落日浮云生。
正當今夕斷腸處。 驪歌愁絕不忍聽。
君を送る  灞陵亭(はりょうてい)、灞水(はすい)は流れて浩浩(こうこう)たり
上に無花(むか)の古樹(こじゅ)有り、下に傷心(しょうしん)の春草(しゅんそう)有り
我  秦人(しんじん)に向かって路岐(ろき)を問う、云う是れ 王粲(おうさん)が南登(なんと)の古道なりと
古道は連綿(れんめん)として西京(せいけい)に走り、紫関(しかん)  落日  浮雲(ふうん)生ず
正(まさ)に当たる 今夕(こんせき)断腸の処(ところ)、驪歌(りか)愁絶(しゅうぜつ)して聴くに忍(しの)びず

灞陵亭で君を送る、灞水の流れはひろびろとうららかにながれている。
まだ早春で、頭上には花のない古木がある、足元には心を痛めるような芽生え始めた春草が生えている
土地の人に向かって東洛陽方面と南はどこへと分かれ道のことを尋ねた。こちらの道は建安の七子の王粲が「南登」と歌った古道はこれで漢水まで続くのだといった。
もう一方の古道は、洛陽から連綿と続いて長安にはしっている。その紫の天子の御門のうちでは夕日が落ちて宮女たちのよろこびが生じているのだろう。
まさに今夜わたしは別れてひとりの夜、断腸のもだえ聲のあるところ、女が主人恋しさに唄う歌は、聞くに堪えない。

灞陵行送別 李白:Kanbuniinkai紀頌之の漢詩 李白139


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