孫光憲 定西番二首 其二
帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。遙想漢關萬里,淚縱橫。
何処からか角笛が西域の国境を守る塞の楼閣に聞こえてきて、やっと会えたと夢をみているのはのっていても、満たされぬままにこの笛の音を聞いていることでしょう。遙か思うのは万里の長城の先の玉門關にいるあのひとのこと、思えば思うほど涙があふれて縦横に濡らす。
12孫光憲《巻八30定西番二首 其二》『花間集』382全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-7174
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花間集 教坊曲『定西番』七首 |
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溫庭筠 |
巻一27定西番三首其一漢使昔年離別。攀弱柳,折寒梅,上高臺。千里玉關春雪,鴈來人不來。羌笛一聲愁絕,月徘徊。 |
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溫庭筠 |
巻一28定西番三首其二海鷰欲飛調羽。萱草綠,杏花紅,隔簾櫳。雙鬢翠霞金縷,一枝春豔濃。樓上月明三五,鏁窗中。 |
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溫庭筠 |
巻一29定西番三首其三細雨曉鶯春晚。人似玉,柳如眉,正相思。羅幕翠簾初捲,鏡中花一枝。腸斷塞門消息,鴈來稀。 |
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牛嶠 |
巻四23定西番紫塞月明千里,金甲冷,戍樓寒,夢長安。鄉思望中天闊,漏殘星亦殘。畫角數聲嗚咽,雪漫漫。 |
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孫光憲 |
巻八29定西番二首 其一鷄祿山前游騎,邊草白,朔天明,馬蹄輕。鵲面弓離短韔,彎來月欲成。一隻鳴髇雲外,曉鴻驚。 |
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孫光憲 |
巻八30定西番二首 其二帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。遙想漢關萬里,淚縱橫。 |
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毛熙震 |
《巻十04定西番》 蒼翠濃陰滿院,鶯對語,蝶交飛,戲薔薇。斜日倚欄風好,餘香出繡衣。未得玉郎消息,幾時歸。 |
定西番二首 其一
(カササギの弓が並べば織姫を連れてくるだろう、弓を搾れば美人の顔になる、戦場であっても考えれば風流であると詠う。)
鷄祿山前游騎,邊草白,朔天明,馬蹄輕。
鶏禄墓に続く稽落山の前に馬を走らせば、ここら国境の辺塞には凍てついて草が一面に白く、その後、朔北の空が明けてくると、馬蹄は軽くあるけるようになる。
鵲面弓離短韔,彎來月欲成。
先頭の兵士が弓袋より鵲飾りの弓を取り出す、そして弓を一気に引き絞れば満月のようである。
一隻鳴髇雲外,曉鴻驚。
射たれた鏑矢は雲の彼方へと飛び行軍を促がす、同時にそれは明けの雁を驚かす。
(定西番二首 其の一)
鶏禄山前の遊騎、辺草 白く、朔天 明るく、馬蹄 軽し。
鵲面の弓 短韔より離し、彎り来たれば 月 成らんと欲す。
一隻の鳴髇 雲外に、暁鴻 驚く。
定西番二首 其二
(都の後宮にいる宮女は国境の守りについている司令官のことを思って詠う。)
帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
宮女は秋の夜長に閨の枕元にいる、霜が降りて幄舎は冷気が広がっているでしょうし、満月はそこ楡らし、まさに真夜中を過ぎているころでしょう。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。
何処からか角笛が西域の国境を守る塞の楼閣に聞こえてきて、やっと会えたと夢をみているのはのっていても、満たされぬままにこの笛の音を聞いていることでしょう。
遙想漢關萬里,淚縱橫。
遙か思うのは万里の長城の先の玉門關にいるあのひとのこと、思えば思うほど涙があふれて縦横に濡らす。
(定西番二首 其の二)
帝子 枕前秋の夜、霜幄 冷やか、月華明るく、正に三更まり。
何處にか 戍樓 笛寒く,夢殘り 一聲を聞く。
遙かに想う 漢關 萬里,淚 縱橫にす。
『定西番二首 其二』 現代語訳と訳註
(本文)
定西番二首 其二
帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。
遙想漢關萬里,淚縱橫。
(下し文)
鶏禄山前の遊騎、辺草 白く、朔天 明るく、馬蹄 軽し。
鵲面の弓 短韔より離し、彎り来たれば 月 成らんと欲す。
一隻の鳴髇 雲外に、暁鴻 驚く。
(現代語訳)
(都の後宮にいる宮女は国境の守りについている司令官のことを思って詠う。)
宮女は秋の夜長に閨の枕元にいる、霜が降りて幄舎は冷気が広がっているでしょうし、満月はそこ楡らし、まさに真夜中を過ぎているころでしょう。
何処からか角笛が西域の国境を守る塞の楼閣に聞こえてきて、やっと会えたと夢をみているのはのっていても、満たされぬままにこの笛の音を聞いていることでしょう。
遙か思うのは万里の長城の先の玉門關にいるあのひとのこと、思えば思うほど涙があふれて縦横に濡らす。
(訳注)
定西番二首 其二
(都の後宮にいる宮女は国境の守りについている司令官のことを思って詠う。)
『花問集』には教坊曲『定西番』が七首、その内孫光憲の作が二首収められている。
双調三十五字、前段十五字四句二平韻、後段二十字四句二平韻で、63③③/6⑤6③の詞形をとる。
定西番二首 其一
鷄祿山前游騎,邊草白,朔天明,馬蹄輕。
鵲面弓離短韔,彎來月欲成。
一隻鳴髇雲外,曉鴻驚。
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『花問集』には教坊曲『定西番』が七首、その内孫光憲の作が二首収められている。既に溫庭筠と牛嶠については掲載済みである。双調三十五字、前段十五字四句二平韻、後段二十字四句二平韻で、❻3③③/6⑤❻③の詞形をとる。
定西番二首 其二
帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。
遙想漢關萬里,淚縱橫。
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帝子枕前秋夜,霜幄冷,月華明,正三更。
宮女は秋の夜長に閨の枕元にいる、霜が降りて幄舎は冷気が広がっているでしょうし、満月はそこ楡らし、まさに真夜中を過ぎているころでしょう。
9. 秋夜 ・天長節は、8月5日の玄宗の誕生日を国慶節としたことによる。宮廷では宴席を行い、興慶宮の広場で、玄宗のもとで宮廷楽団の音楽や大規模な舞踊、出し物や曲芸、軽業、手品などの百戯が行われた。全国の寺観でも盛大な儀式が行われ、農民も天神を祭るという行事に組み入れられた。・中秋節は、8月15日に、中秋の名月を眺める日であり、この日の満月が最も美しい月とされた。果物などを食べながら、月見を行った。唐代の半ばにはじまり、晩唐には定着した。
・重陽節は、9月9日に、人々が高い丘や高楼の高所に登高し、茱萸(かわはじかみ)の枝や菊の花を髪に挿し、その実を入れた袋を肘に下げ、菊酒を飲み邪気を祓う行事である。翌日の9月10日が小重陽で酒宴が開かれた。
10. 幄 四隅に柱を立て、棟・檐(のき)を渡して布帛(ふはく)で覆った仮小屋。祭儀などのときに、臨時に庭に設けるもの。幄。幄の屋(や)。あげばり。
11. 三更 五更の第三。およそ現在の午後11時または午前零時からの2時間をいう。子(ね)の刻。丙夜(へいや)。
何處戍樓寒笛,夢殘聞一聲。
何処からか角笛が西域の国境を守る塞の楼閣に聞こえてきて、やっと会えたと夢をみているのはのっていても、満たされぬままにこの笛の音を聞いていることでしょう。
12. 戍樓 西域の国境を守る塞の楼閣。
遙想漢關萬里,淚縱橫。
遙か思うのは万里の長城の先の玉門關にいるあのひとのこと、思えば思うほど涙があふれて縦横に濡らす。
13. 漢關萬里 万里の長城の先の玉門關。
定西番
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孫光憲 定西番二首 【字解】
1. 鶏禄山 今の内蒙古の杭錦後旗の西北にある山。鶏禄墓に続く。後漢の賛意は、鶏禄塞を出て匈奴と稽落山(鶏禄山) で戦い、勝利を収めると、燕然山に登って石に戦功を刻んで帰った。古山名。在今蒙古人民共和国西南部。東漢永元元年(公元89年) 竇憲竇憲による北匈奴の大破と班超による西域平定という外征の大成果があり、親政後にも新降匈奴や西羌に優位を保ち、対外的に国威が最も発揚された時代とされる。
2. 遊騎 遊撃騎馬兵。
3. 馬蹄軽 凍りついた表土がやわらかくなって、馬が歩きやすくなること。
4. 鵲面弓 背面にカササギの形の飾りの付いた弓。なお、弓の名と解する説もある。鵲はカラスより小さいが、カラス科の鳥だけあって、胸一面が真っ白であとは真っ黒である。カチカチと鳴くので、勝烏(かちがらす)、烏鵲(うじゃく)、喜鵲(きじゃく)の名もある。
5. 離短鼓 弓袋から取り出す。離は取り出す。鼓は弓を入れる袋。短は、馬上で用いる弓が小型なことを意味する。
6. 月欲成 満月になろうとする。欲は今にも〜しそうだ、の意。
射たれた鏑矢は雲の彼方へと飛び行軍を促がす、同時にそれは明けの雁を驚かす。
7. 鳴髇 鳴り響く鏑矢。鏑をつけた矢。射ると大きな音響を発して飛ぶ。狩猟用の野矢の一種。軍陣の箙(えびら)には上差(うわざし)として差し添えた。鳴り鏑矢。鳴り矢。












秋風 吳江の冷しきに仿佛し,鷗鷺【おうろ】 參差【しんし】 夕陽の影。


摩訶池の宴
(本文)
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百丈懐海がこの山で悟りを開いて禅宗のもとを作られた。岩にたくさんの窪みを刻んで灯篭を設置して、山の緑つたかずらがのびてくるのを寺とを隔てている。
凌雲寺には美しい花がさくことについても、うわさに聞いている。風があると、散る花は空を飛び(磴とあるから、石段が続く高い山中の寺であることがわかっている)石だたみのあたりを舞い、やがて岷江の方へずっと斜めに飛んでゆく。






(本文)
采蓮舟
花開不同賞,花落不同悲。
花開不同賞,花落不同悲。



・扇 中国古代の扇は、開くとうちわ型になった。























