玉臺新詠 全十巻 訳注解説

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之   唐五代詞詩・花間集・玉臺新詠 中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。 5年以上のブログ連載。(魚玄機・薛濤・花間集)完掲載 現在《玉臺新詠》完全版連載中 予定(文選【詩篇】文選【賦篇 楚辞 詩經 ・・・・)

詞譜

中国の韻文学には、古くは周代の詩があり、漢魏六朝には古詩と楽府かあり、唐代になって古詩に対して新しい近体の律詩、絶句がおこった。楽府がおとろえ新しく勃興したのが詞である。詞ははじめ、学詞ともよばれ、楽曲の歌詞をさしていうものであるが、それが流行するとともに、唐詩などと相ならんで、一つの韻文学として成立したのである。
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温庭筠の詞詩を約60首程度掲載の後、魚玄機50首程度連載し,薛濤約百首、韋莊五十首
森鴎外小説 『魚玄機』 彼女の詩を冷静に、客観的に分析 過去の女性蔑視の見方を排除して解釈 訳註解説
現在、『花間集』全詩500首、全首連載が終了した。いま、500首全首、見直し、改訂版Ver.2.1として、根本的に語訳、注釈をやり直して掲載しています。出来るだけ(改訂版Ver.2.1)と記している詩を読まれることを薦めます。
現在 玉臺新詠 訳注解説連載中
   玉臺新詠 概要 目録・目次 http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/list1.html

113 喜遷鴬 其一 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-293-5-#47  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3012

喜遷鴬 其一夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

 

2013年9月19日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

113  喜遷鴬 其一 Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-293-5-#47   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3012


 

喜遷鶯二首 其一

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

霓旌絳節一群群,引見玉華君。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人は洶洶【きょうきょう】として、鼓は鼕鼕【とうとう】たり。襟袖【きんしゅう】五更の風。

大羅天の上 月 朦朧【もうろう】たり、馬に騎して 虚空に上る。

 

香は衣に満ち、雲は路に満つ、鸞鳳 身を繞りて 飛び舞う。

霓旌【げいせい】絳節【こうせつ】一群群、立華君に引見せらる。 


喜遷鶯二首
 其二

街鼓動,禁城開,天上探人

鳳銜金榜出雲來,平地一聲雷。

鶯已遷,龍已化,一夜滿城車馬。

家家樓上簇神仙,爭看鶴沖天。

海棠花05

 

『喜遷鶯二首』 現代語訳と訳註

(本文)

喜遷鶯二首 其一

人洶洶,鼓鼕鼕,襟袖五更風。

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

霓旌絳節一群群,引見玉華君。

 

(下し文)

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

人は洶洶【きょうきょう】として、鼓は鼕鼕【とうとう】たり。襟袖【きんしゅう】五更の風。

大羅天の上 月 朦朧【もうろう】たり、馬に騎して 虚空に上る。

 

香は衣に満ち、雲は路に満つ、鸞鳳 身を繞りて 飛び舞う。

霓旌【げいせい】絳節【こうせつ】一群群、立華君に引見せらる。

 

(現代語訳)

(喜遷鶯【きせんのう】二首 其の一)

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

 

 

(訳注)

喜遷鶯二首 其一

またの名を喜選鶯令、鶴冲天、鶴冲霽、燕帰来、燕帰梁、早梅芳、春光好などという。“花間集」には韋荘の詩二首収められている。双調四十七字、前段二十三字五句五平韻、後段二十四字五句二仄韻二平韻で、③③⑤⑦⑤/3❸❻⑦⑤の詞形をとっている。

科挙の試験に合格し、朝まだき、天子にお目見えするさまを、道教の神、玉華君にお目見えするさまを借りて詠うもので率直な表現をしている。前段は、天子に拝謁に向かう騎馬の行列の鳴り物入りの賑やかなきま、襟や袖を吹き過ぎる夜明けの風の模様、五更の空の様子などを描写する。後段は、参内する科挙の合格者の騎馬の列、それを導く儀仗隊の盛んなさま、合格者の豪華な着衣などを描写した後、いよいよ天子に拝謁するさまを述べる。韋荘は科挙の試験に幾たびも失敗を重ね、晩年、五十九歳になって初めて合格した。この詞には、その歓びのさまが言葉の端々に表れている。後段最後の「玉華君に引見せらる」の句は、科挙の合格者が、天子直々の試験、殿試験を受けることを言ったものである。

『喜遷鶯二首』其一、『題酒家』「酒綠花紅客愛詩,落花春岸酒家旗。尋思避世爲逋客,不醉長醒也是癡。」題酒家 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-278-5-#32  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2937

長安の春

長安二月多香塵、六街車馬聲鈴凛。

家家楼上如花人、千枝萬枝紅艶新。

簾間笑語自相問、何人占得長安春。

長安春色本無主、古来盡屬紅樓女。

如今無奈杏園人、駿馬輕車擁将去。

長安春 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-269-5-#23  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2892 


人洶洶,鼓冬冬,襟袖五更風。

夜明け前というのに人が町に出て騒がしくしている、鼓の響きが轟きわたった、合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風が襟袖を吹き過ぎる、時はまだ五更、風を切って朝廷に向う。

○洶洶 人声の騒がしいさま。

○鼕鼕 大鼓の音の擬音語。どんどん。

○襟袖有更風 襟や袖のあたりを吹き過ぎてゆく明け方の風。五更は夜明け近い時刻。夜明け前に朝廷に整列するためいえをはやくでて、この句からは、作者が科挙に合格して、得意満面、颯爽と明け方近くの風を切ってゆくさまが窺える。

 

大羅天上月朦朧,騎馬上虛空。

宮中には天空よりおぼろの月が照らしている、馬に跨り、その虚空の宮中にはれて昇るのだ。 

〇大羅天 道家の説く最高の人。ここでは宮中を喩える。
○上虚空 宮中に上ることをいう。

 

香滿衣,雲滿路,鸞鳳繞身飛舞。

何処でも香が焚かれて衣に香が満たされる、街路にも宮中の通路にも雲のように人がいっぱいで、この身に着けた刺繍の鳳凰は人々の雲の間を身を巡り飛び舞うようである。

○雲満路 宮中に参内する合格者の騎馬や、それを導く儀仗隊の人々が道に溢れること、雲は彼らの足元から舞い上がる土埃を喩える。なお、道端に居並ぶ宮女のこと、あるいは車馬の盛んなさまということでもある。

○鸞鳳繞身飛舞 身に着けた衣服に鸞や鳳の舞う姿が刺繍されているこという。

 

霓族絳節一群群,引見玉華君。

虹の旗や、紅き旗を掲げ持つ儀仗隊の一群に導かれ、いよいよ神であるところの玉華君の最期の試験、殿試を受けるのである。

○霓旌絳節 儀仗隊が手にする五色や紅の旗指物。

○玉華君 道教の上帝。ここでは天子を喩える。
華山000
 

女冠子 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-254-5-#8  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2652

韋荘 《女冠子()初夏、四月十七日になると思いだす。まさにこの日一年前の今日の日のことです。そう、それはあなたと別れた時の事です。涙をこらえにこらえ、それを見られないように偽ってうつむいたままでした。とても恥かしいことと思い下を向いたのです。そして少し眉を寄せて、つらそうな表情をしたものです。

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謝靈運詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。 
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。 
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150


 

 

女冠子 一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-254-5-#8   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2652

花間集に収める『女冠子』

Ⅴ-ID

詩人

首数

掲載

1

溫助教庭筠

女冠子二首

5

韋相莊

女冠子二首

9

薛侍郎昭蘊

女冠子二首

6

牛嶠(牛給事嶠)

女冠子四首

7

張舍人泌

女冠子一首

12

孫少監光憲

女冠子二首

15

魏太尉承班

女冠子二首

18

毛秘書熙震

女冠子二首

22

李秀才珣

女冠子二首

  

 

唐・蜀  韋莊

女冠子  

四月十七,正是去年今日。

初夏、四月十七日になると思いだす。まさにこの日一年前の今日の日のことです。

別君時。

そう、それはあなたと別れた時の事です。

忍涙佯低面,含羞半斂眉。

涙をこらえにこらえ、それを見られないように偽ってうつむいたままでした。とても恥かしいことと思い下を向いたのです。そして少し眉を寄せて、つらそうな表情をしたものです。 

 

不知魂已斷,空有夢相隨。

あの人のわたしへの思い(魂)はいつの間にか、とっくに断たれてしまっている。それなのに、むなしく夢で追いかけているのです。

除卻天邊月,沒人知。

空にある月が私なのにそれを除いてしまうのです。もう、誰もわたしの心を知ろうとはしないのです。

 

(女【じょ】冠子【かんし】 一)

四月の十七,正に是れ去年の今日。

君と別れし時。

涙を忍びて佯【いつは】りて面を低げ,羞【はぢら】いを含みて眉を斂む。

 

知らず魂い已に斷たれ,空しく夢に相ひ隨う有り。

天邊の月を除卻せば,人の知る沒【な】し。

 

 

女冠子 (二)

昨夜夜半,枕上分明夢見。

語多時。

依舊桃花面,頻低柳葉眉。

 

半羞還半喜,欲去又依依。

覺來知是夢,不勝悲。

bijo02 

 

『女冠子』 現代語訳と訳註

(本文)

四月十七,正是去年今日。

別君時。

忍涙佯低面,含羞半斂眉。

 

不知魂已斷,空有夢相隨。

除卻天邊月,沒人知。

 

 

(下し文)

(女【じょ】冠子【かんし】)

四月の十七,正に是れ去年の今日。

君と別れし時。

涙を忍びて佯【いつは】りて面を低げ,羞【はぢら】いを含みて眉を斂む。

 

知らず魂い已に斷たれ,空しく夢に相ひ隨う有り。

天邊の月を除卻せば,人の知る沒【な】し。

 

 

(現代語訳)

初夏、四月十七日になると思いだす。まさにこの日一年前の今日の日のことです。

そう、それはあなたと別れた時の事です。

涙をこらえにこらえ、それを見られないように偽ってうつむいたままでした。とても恥かしいことと思い下を向いたのです。そして少し眉を寄せて、つらそうな表情をしたものです。 

あの人のわたしへの思い(魂)はいつの間にか、とっくに断たれてしまっている。それなのに、むなしく夢で追いかけているのです。

空にある月が私なのにそれを除いてしまうのです。もう、誰もわたしの心を知ろうとはしないのです。

 

(訳注)

女冠子

詞牌の一。双調(単調、異体もある) 四十一字。換韻。この作品は、女冠子(二)と聯章詞(聯章体=同一の事柄を複数の詞で詠むもの)になっている。男が女性の側に立って描いているが、発想はあくまで男性である。

 

四月十七,正是去年今日。

初夏、四月十七日になると思いだす。まさにこの日一年前の今日の日のことです。

・四月十七:初夏の四月十七日。一年前のこの日に、恋人と別れて、ちょうど再びその日が巡ってきた。

・正是:ちょうど。是は今日の火を強調するもの。特に意味はない。 

 

別君時。

そう、それはあなたと別れた時の事です。

 

忍涙佯低面,含羞半斂眉。

涙をこらえにこらえ、それを見られないように偽ってうつむいたままでした。とても恥かしいことと思い下を向いたのです。そして少し眉を寄せて、つらそうな表情をしたものです。 

・忍涙:涙を流すのをこらえる。 

・佯:いつわる。ふりをする。まねをする。涙を見られるのが嫌で、偽ってうつむくこと。 

・低面:顔を伏せる。とても恥かしいことと思い下を向いたのです。

・含羞:恥じらいの表情を見せて。 

・半斂眉:少し眉根を寄せて、つらそうな表情をする。

 

 

不知魂已斷,空有夢相隨。

あの人のわたしへの思い(魂)はいつの間にか、とっくに断たれてしまっている。それなのに、むなしく夢で追いかけているのです。

不知:知らない。気づかない。わからない。…かもしれない。ここでは前者。 

・魂已斷:こころは、既に(冷え、愛しい人を慕う思いは)断ち切られてしまった。魂:こころ。たましい。肉体に対して使う。肉体に宿る精気。

・空有:むなしく…だけがある。 

・夢相隨:夢の世界では逢っている。 

・相:逢う対象となるものがある(いる)ことを表すもので、一方的なものである。また、言葉のリズムを取るために使うもので、ここでは「相互に」の意味はないのである。 

・随:人についていく。付き従う。

 

 

除卻天邊月,沒人知。

空にある月が私なのにそれを除いてしまうのです。もう、誰もわたしの心を知ろうとはしないのです。 

・除卻:除く。 ・卻=却:…し去る。…し捨てる。動詞の後ろに付き、強調する。滅却、破却、忘却などの却と同様の用法。 

・天邊月:空にある月。月は女性をあらわす。

・沒人知:「一般の人でさえわたしのことを知ろうとする気持ちが没してなくなってしう。 ・沒:(白話)打ち消し。…が没してなくなった。
美女画557 

歸國遙 二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-253-5-#7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2647

韋荘《歸國遙 二》 女は金の翡翠のかんざしを手にとって、金の翳翠にいう。わたしのために、あの人の行っている南の方へ飛んでいって、わたしの心のうちをあの人に伝えて下さい。網で覆いをかけた様に川の水が増水している春のながれ、橋のほとりに立ってながめる。いくとせになろうか、行楽に行って花陰のもと、あなたと酒をくみながらたのしい日をすごしたことでしょうか。

 

2013年8月10日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoor

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。 
孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 


歸國遙 二 韋荘  Ⅹ
唐五代詞・宋詩Gs-253-5-#7   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2647

 

 

歸國遙 二

金翡翠、 爲我南飛傳我意。

女は金の翡翠のかんざしを手にとって、金の翳翠にいう。わたしのために、あの人の行っている南の方へ飛んでいって、わたしの心のうちをあの人に伝えて下さい。

木芙蓉01罨晝橋邊春水、幾年花下酔。

網で覆いをかけた様に川の水が増水している春のながれ、橋のほとりに立ってながめる。いくとせになろうか、行楽に行って花陰のもと、あなたと酒をくみながらたのしい日をすごしたことでしょうか。

別後只知相愧、涙珠難遠寄

あなたとお別れしてからは、ただ悔しさを身にしみて感ずるばかりです。わたしのかなしみは遠いところにいるあなたにお伝えすることも困難なのです。

羅幕繍緯爲、舊歡如夢裏。

あの頃のこと、その部屋には薄絹のとばり、刺しゅう入りのたれぎぬ、忍のふすまにおおわれていました。それに二人が語り合った閨の内のたのしさ、このようなすぎ去った日々のよろこびはまるで夢のなかのようにおもわれます。

 

(歸る國は遙かなる 二)

金の翡翠、 我が爲に南に飛び 我意を傳えよ。

罨晝【えんがく】 橋邊の春水、幾年 花下ち酔う。

別後 只だ相い愧ずを知る、涙の珠は遠く寄せ難し。

羅幕 繍緯 被い爲し、舊歡 夢の裏に如【に】る。

 

 

『歸國遙』二 現代語訳と訳註

(本文)

歸國遙 二

金翡翠、 爲我南飛傳我意。

罨晝橋邊春水、幾年花下酔。

別後只知相愧、涙珠難遠寄

羅幕繍緯爲、舊歡如夢裏。

 

 

(下し文)

(歸る國は遙かなる 二)

金の翡翠、 我が爲に南に飛び 我意を傳えよ。

罨晝【えんがく】 橋邊の春水、幾年 花下ち酔う。

別後 只だ相い愧ずを知る、涙の珠は遠く寄せ難し。

羅幕 繍緯 被い爲し、舊歡 夢の裏に如【に】る。 

 

(現代語訳)

女は金の翡翠のかんざしを手にとって、金の翳翠にいう。わたしのために、あの人の行っている南の方へ飛んでいって、わたしの心のうちをあの人に伝えて下さい。

網で覆いをかけた様に川の水が増水している春のながれ、橋のほとりに立ってながめる。いくとせになろうか、行楽に行って花陰のもと、あなたと酒をくみながらたのしい日をすごしたことでしょうか。

あなたとお別れしてからは、ただ悔しさを身にしみて感ずるばかりです。わたしのかなしみは遠いところにいるあなたにお伝えすることも困難なのです。

あの頃のこと、その部屋には薄絹のとばり、刺しゅう入りのたれぎぬ、忍のふすまにおおわれていました。それに二人が語り合った閨の内のたのしさ、このようなすぎ去った日々のよろこびはまるで夢のなかのようにおもわれます。

 

 

(訳注)

歸國遙 二

(歸ってくる故郷が遠いというのか その2)

・帰国遙 草調四十三字、前後段各四句四灰韻(詞譜四)。

 

 

金翡翠、 爲我南飛傳我意。

女は金の翡翠のかんざしを手にとって、金の翳翠にいう。わたしのために、あの人の行っている南の方へ飛んでいって、わたしの心のうちをあの人に伝えて下さい。

・金翡翠 金のかわせみの羽のかんざし。女が自分のかんざしを手にとって、それに向かって話しかけることをいう。

 

罨晝橋邊春水、幾年花下酔。

網で覆いをかけた様に川の水が増水している春のながれ、橋のほとりに立ってながめる。いくとせになろうか、行楽に行って花陰のもと、あなたと酒をくみながらたのしい日をすごしたことでしょうか。

・罨晝 網で覆いをかけた様に川の水が増水している。春水を春の最盛期を創造させる。春の行楽を意識させる語である。

 

別後只知相愧、涙珠難遠寄。

あなたとお別れしてからは、ただ悔しさを身にしみて感ずるばかりです。わたしのかなしみは遠いところにいるあなたにお伝えすることも困難なのです。

・相愧 相手に対してはじること。慚愧すること。このような場合はたがいに、ふたりともという意味に解さない。

・涙珠 別離の悲しみを涙であらわす。

 

羅幕繍緯爲、舊歡如夢裏。

あの頃のこと、その部屋には薄絹のとばり、刺しゅう入りのたれぎぬ、忍のふすまにおおわれていました。それに二人が語り合った閨の内のたのしさ、このようなすぎ去った日々のよろこびはまるで夢のなかのようにおもわれます。

・羅幕繍緯爲被 男とたのしいよろこびを交したことを、この三つのもので点景するように表現したもの。

・舊歡 二人がかつて交したたのしい交歓。
海棠花05 

歸國遙 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

韋荘《歸國遙》一 春は暮れようとする。ちり落ちた花で地面にはいっぱい敷きこんだ、あかい色鮮やかな花びらが雨にぬれている。奇麗に飾られた鳥かごの鸚鵡がただ一羽で、友もなく淋しそうにしているのを見て、帰らぬ人を待つ自分のさびしい気持ちがいよいよつのって、かなしさにたえられない。

2013年8月9日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。 
女性詩人 
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孟郊詩 
http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。 
李商隠詩 
http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

 

歸國遙 一 韋荘  Ⅹ唐五代詞・宋詩Gs-252-5-#6   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2642

 

 

歸國遙

(歸ってくる故郷が遠いというのか)

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

春は暮れようとする。ちり落ちた花で地面にはいっぱい敷きこんだ、あかい色鮮やかな花びらが雨にぬれている。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

奇麗に飾られた鳥かごの鸚鵡がただ一羽で、友もなく淋しそうにしているのを見て、帰らぬ人を待つ自分のさびしい気持ちがいよいよつのって、かなしさにたえられない。

南望去程何許、問花花不語。

あの人の行った南のかなたをながめるが、あの人のいるところまでの道のりはどれほどあるであろうか。花にむかってそれをたずねてみるが、花は何もものをいわないでだまっている。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

いつになったらあの人と手をたずさえて行きつ戻りつして歩くことができるだろうか。くやしいけれど、自分には二つのつばさがないので、あの人のところへ飛んでゆくことができない。

 

(歸る國は遙かなる)

春 暮なんと欲し、落花 地に滿す 紅帶の雨に。

惆悵して玉籠の鸚鵡、單り棲いして 伴侶無し。

南望して 去りし程【みちのり】は 何許【いくば】くぞ、花に問いて花は語らず。

早晩 同じゅうするを得て歸り去り、恨む無し 雙んだ翠羽を。

 鸕鶿001













『歸國遙』 現代語訳と訳註

(本文)

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

南望去程何許、問花花不語。

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

 

(下し文)

(歸る國は遙かなる)

春 暮なんと欲し、落花 地に滿す 紅帶の雨に。

惆悵して玉籠の鸚鵡、單り棲いして 伴侶無し。

南望して 去りし程【みちのり】は 何許【いくば】くぞ、花に問いて花は語らず。

早晩 同じゅうするを得て歸り去り、恨む無し 雙んだ翠羽を。

 

 

(現代語訳)

(歸ってくる故郷が遠いというのか)

春は暮れようとする。ちり落ちた花で地面にはいっぱい敷きこんだ、あかい色鮮やかな花びらが雨にぬれている。

奇麗に飾られた鳥かごの鸚鵡がただ一羽で、友もなく淋しそうにしているのを見て、帰らぬ人を待つ自分のさびしい気持ちがいよいよつのって、かなしさにたえられない。

あの人の行った南のかなたをながめるが、あの人のいるところまでの道のりはどれほどあるであろうか。花にむかってそれをたずねてみるが、花は何もものをいわないでだまっている。

いつになったらあの人と手をたずさえて行きつ戻りつして歩くことができるだろうか。くやしいけれど、自分には二つのつばさがないので、あの人のところへ飛んでゆくことができない。

 

 

(訳注)

歸國遙

(歸ってくる故郷が遠いというのか)

・帰国遙 草調四十三字、前後段各四句四灰韻(詞譜四)。

 

春欲暮、 滿地落花紅帶雨。

春は暮れようとする。ちり落ちた花で地面にはいっぱい敷きこんだ、あかい色鮮やかな花びらが雨にぬれている。

・紅 花のこと。

 

惆悵玉籠鸚鵡、單棲無伴侶。

奇麗に飾られた鳥かごの鸚鵡がただ一羽で、友もなく淋しそうにしているのを見て、帰らぬ人を待つ自分のさびしい気持ちがいよいよつのって、かなしさにたえられない。

○惆悵 恨み嘆く。韋荘『菩薩蠻 一』「紅樓別夜堪惆悵。 香燈半捲流蘇帳。殘月出門時。美人和涙辭。琵琶金翠羽。絃上黄鶯語。勸我早歸家。綠窗人似花。」菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617

 

 

南望去程何許、問花花不語。

あの人の行った南のかなたをながめるが、あの人のいるところまでの道のりはどれほどあるであろうか。花にむかってそれをたずねてみるが、花は何もものをいわないでだまっている。

・何許 いずこ。ここは去程(みちのり)とあるから、幾許、いくぱくの意にもちいていると解する方が適切である。

・開花花不語 花に問えど花は語らず。よく用いられるいい方で、意中を知ってくれるものがないことをあらわす。

惜春詞(溫庭筠 唐詩)

百舌問花花不語,低回似恨横塘雨。

蜂爭粉蕊蝶分香,不似垂楊惜金縷。

願君留得長妖韶,莫逐東風還盪搖。

秦女含嚬向煙月,愁紅帶露空迢迢。

 

 

早晩得同歸去、恨無雙翠羽。

いつになったらあの人と手をたずさえて行きつ戻りつして歩くことができるだろうか。くやしいけれど、自分には二つのつばさがないので、あの人のところへ飛んでゆくことができない。

・早晩 何日というのと同じ。

・同帰 詩経の幽風七月に「春日遲遲 采蘩祁祁 女心傷悲 殆及公子同帰.」、また、邶風の北風に「恋而好我携手同帰」とある。ここは恋人同志がいっしょになって行く意であろう。

十離詩十首 犬離主 原註 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-180-52-#40-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2447

薛濤 《十離詩十首 犬離主 原註》 
元稹のところの家宴に列して、酒に酔い、酒令のことから御銚子を投げて、元稹の甥の脚を傷つけ、元稹の気嫌を損じておわれたことに原因して作られた。の詩中に、「四、五年」および 「四五秋」の語がある。

2013年5月29日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性十離詩十首 犬離主 原註 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-180-52-#40-#3  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2447
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


十離詩十首 犬離主 原註 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-180-52-#40-#3   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2447


有名な「十離詩」(40~49)が、元稹のところの家宴に列して、酒に酔い、酒令のことから御銚子を投げて、元稹の甥の脚を傷つけ、元稹の気嫌を損じておわれたことに原因して作られた。の詩中に、「四、五年」および 「四五秋」の語がある。「全唐詩」 の註には、これを彼女が厳司空(厳綬)によって元稹のもとへ派遣されたときのこととであるとしている。



十離詩
元徴之使蜀。巌司空遣涛往事。
元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。
困事獲怒。遠之。
事件を起こして逆鱗に触れ、罰として遠ざけられた。
涛作十離詩以献。逐復善焉。
薛濤は、「十離詩」と題した詩を詩集にして元稹に献上した。やがてまた許され良いことになった。
犬離主
(飼い主の主人から追いだされた犬の歌。)
出入朱門四五年,為知人意得人憐。 
高貴なお邸に出入りさせていただいて早、四、五年にもなっています。あなた様のご厚情にあまえつづけており、本当にご主人にかわいがられていたのです。
近緣咬著親知客,不得紅絲毯上眠。 
ところが、ふとしたことから、ご主人の近縁のお方にかみつくようなまねをしてしまい、このうえは、紅い上等の毛せんの上で眠るわけにはいきませんと孟反省致しております。

濤因酔爭令、擲注子、
薛濤は、元稹のところの家宴に列し、酒に酔ったことによって、酒令のなかで御銚子を投げた。
誤傷相公猶子、
それが誤って元稹の世話になっている甥の足にあたりけがをさせた。
去幕。故云。
宴席掛をおろされ、幕府を去った。それでこの「十離詩十首」を作り、いう。



『十離詩十首 犬離主 原註』 現代語訳と訳註
(本文)

濤因酔爭令、擲注子、誤傷相公猶子、去幕。故云。

魚玄機550034
(下し文)
濤 酔に因って爭【いかで】は令むらる、注子を擲ちて、誤って相公の猶子を傷け、幕を去る。故に云う。


(現代語訳)
薛濤は、元稹のところの家宴に列し、酒に酔ったことによって、酒令のなかで御銚子を投げた。
それが誤って元稹の世話になっている甥の足にあたりけがをさせた。
宴席掛をおろされ、幕府を去った。それでこの「十離詩十首」を作り、いう。


(訳注)
濤困酔爭令、擲注子、

薛濤は、元稹のところの家宴に列し、酒に酔ったことによって、酒令のなかで御銚子を投げた。
・爭令 「令を争い」どちらが良いか爭う。
酒宴の席で座興を添えるためにする遊戯。またその規則。わが国でいったら唐八拳のようなもの。詩を作ることもある。負けると酒をのまなければならない。
・注子 おちようし。酒壷。


誤傷相公猶子、
それが誤って元稹の世話になっている甥の足にあたりけがをさせた。
・相公 宰相さま。ここは元稹をさす。
・猶子(ゆうし) 坊または養子をいうが、ここは甥であろう。客というのはその甥が元稹の世話になっているから。


去幕。故云。
宴席掛をおろされ、幕府を去った。それでこの「十離詩十首」を作り、いう。
・幕 幕府。地方長官の役所。

十離詩十首 犬離主 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-178-50-#40-2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2437

薛濤 《十離詩十首 犬離主》 
高貴なお邸に出入りさせていただいて早、四、五年にもなっています。あなた様のご厚情にあまえつづけており、本当にご主人にかわいがられていたのです。



2013年5月28日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性十離詩十首 犬離主 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-178-50-#40-2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2437
 
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


十離詩十首 犬離主 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-178-50-#40-2   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2437


十離詩
元徴之使蜀。巌司空遣涛往事。
元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。
困事獲怒。遠之。
事件を起こして逆鱗に触れ、罰として遠ざけられた。
涛作十離詩以献。逐復善焉。

薛濤は、「十離詩」と題した詩を詩集にして元稹に献上した。やがてまた許され良いことになった。
犬離主
(飼い主の主人から追いだされた犬の歌。)
出入朱門四五年,為知人意得人憐。 
高貴なお邸に出入りさせていただいて早、四、五年にもなっています。あなた様のご厚情にあまえつづけており、本当にご主人にかわいがられていたのです。
近緣咬著親知客,不得紅絲毯上眠。
 
ところが、ふとしたことから、ご主人の近縁のお方にかみつくようなまねをしてしまい、このうえは、紅い上等の毛せんの上で眠るわけにはいきませんと孟反省致しております。

濤困酔爭令、擲注子、誤傷相公猶子、去幕。故云。



『十離詩十首』 現代語訳と訳註
bijo02(本文)
40犬離主71
出入朱門四五年,為知人意得人憐。 
近緣咬著親知客,不得紅絲毯上眠。 


(下し文) 40犬離主71
朱門に出入して四五年,人意あるを知るを為して人憐れむを得る。 
緣近くも親知の客を咬著し,紅絲の毯上に眠ることを得ず。 


(現代語訳)
(飼い主の主人から追いだされた犬の歌。)
高貴なお邸に出入りさせていただいて早、四、五年にもなっています。あなた様のご厚情にあまえつづけており、本当にご主人にかわいがられていたのです。
ところが、ふとしたことから、ご主人の近縁のお方にかみつくようなまねをしてしまい、このうえは、紅い上等の毛せんの上で眠るわけにはいきませんと孟反省致しております。


(訳注) 40
犬離主

飼い主の主人から追いだされた犬の歌。
・犬離主 薛濤がみずからを罪を受けるものとして犬にたとえ、元稹を罪を与えるものとして飼主にたとえたもの。いかように処分されても文句はないと覚悟しているということを示す。


出入朱門四五年,為知人意得人憐。 
高貴なお邸に出入りさせていただいて早、四、五年にもなっています。あなた様のご厚情にあまえつづけており、本当にご主人にかわいがられていたのです。
・出入朱門四五年 ・出入 別にテキストで馴擾(じゅんじょう) 馴は慣らすこと。擾もならすこと。
・朱門 富貴・豪貴家の門は南にある。元稹の邸の家の正規の門。
・憐(あわれむ) 可愛がる。


近緣咬著親知客,不得紅絲毯上眠。 
ところが、ふとしたことから、ご主人の近縁のお方にかみつくようなまねをしてしまい、このうえは、紅い上等の毛せんの上で眠るわけにはいきませんと孟反省致しております。
hakka02

十離詩十首 犬離主-幷序 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-178-50-#1-#40 -1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2437

 薛濤 《十離詩十首 犬離主-幷序》  元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。

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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 


十離詩十首 犬離主-幷序 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-178-50-#1-#40   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2437


十離詩
元徴之使蜀。巌司空遣涛往事。
元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。
困事獲怒。遠之。
事件を起こして逆鱗に触れ、罰として遠ざけられた。
涛作十離詩以献。逐復善焉。

薛濤は、「十離詩」と題した詩を詩集にして元稹に献上した。やがてまた許され良いことになった。


『十離詩』 現代語訳と訳註
魚玄機55021(本文)
元徴之使蜀。巌司空遣涛往事。因事獲怒。遠之。涛作十離詩以献。逐復善焉。


(下し文)
(十離詩)
元微之【げんびし】蜀に使わす。巌司空【げんしくう】遣涛【とう】をして往いて事えしむ。事に因って怒りを獲。之を遠ざく。涛 十離詩を作って以って献ず。逐に復た善し。


(現代語訳)
元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。
事件を起こして逆鱗に触れ、罰として遠ざけられた。
薛濤は、「十離詩」と題した詩を詩集にして元稹に献上した。やがてまた許され良いことになった。


(訳注) 十離詩
元稹が監察御史として東川(蜀の東側一帯)に使いしたのは、憲宗の809年元和四年春三月のことであった。ときに元稹三十歳。薛濤は四十二歳、詩人としての地位は確立し、その名は都の長安にもひびいていた。
彼女を彼の旅先の慰め相手として推薦したのが厳綬(厳司空)である。彼が夏州の楊恵琳と成都の劉闢の反乱を討伐し、その功によって、司空となったばかりのときで、成都にいたときのことである。
この詩は薛濤が酒の上で元稹の甥に、徳利を投げつけけがを負わせたために厳罰を受けた。
・十離詩 何々を離れたという題の詩十篇で、十離詩と名づけた。


元徴之使蜀。巌司空遣涛往事。
元稹が官吏を取り締まる官、監察御史として蜀に遣わされた。厳綬(厳司空)は旅の慰労に薛濤を同行させた。
・元微之 元稹のあざな。白居易(楽天)とならんで、中唐の代表的詩人。
・使蜀 上述のように、監察御史として東川に出張したことをいう。
・厳司空 厳綬のこと。司空は官名。刑獄のことをつかさどる最高官。


因事獲怒。遠之。
事件を起こして逆鱗に触れ、罰として遠ざけられた。
・因事 酔っはらって洒令をあらそい、酒豪を投げて元稹の甥を傷つけたということが原因であった。


濤作十離詩以献。逐復善焉。
薛濤は、「十離詩」と題した詩を詩集にして元稹に献上した。やがてまた許され良いことになった。

四友贊 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-152-24-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2307

薛濤 《四友贊》 詞
良い硯で磨ったよい墨、良い用紙に良い筆で書を書くことで仲立ちをするとそのあとは暗いことでまったく暗い所で致すだけです。詩文によって草書体の書は畝ってうねってそれからやすみ、そしてやすみます。

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Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性四友贊 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-152-24-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2307
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

四友贊 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-152-24-#17   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2307


四友贊
(四つの文房具(筆・墨・紙・硯)を讃える。)
磨潤色先生之腹,濡藏鋒都尉之頭。 
墨をするのは硯の丘でそのかたちは先生のおなか、その上で潤沢な色になるまで何度もこすります。それから筆にたっぷりと墨を含ませると鋒都尉の髷と頭のようです。
引書媒而黯黯,入文畝以休休。 
良い硯で磨ったよい墨、良い用紙に良い筆で書を書くことで仲立ちをするとそのあとは暗いことでまったく暗い所で致すだけです。詩文によって草書体の書は畝ってうねってそれからやすみ、そしてやすみます。

(四友【しゆう】の贊)
磨けば色潤わせるは 先生の腹,濡らせば鋒に藏して 都尉の頭。 
引書 媒しては 黯黯【あんあん】たりて,入文 畝以って 休休たり。
 


『四友贊』 現代語訳と訳註
(本文)
四友贊
磨潤色先生之腹,濡藏鋒都尉之頭。 
引書媒而黯黯,入文畝以休休。 


(下し文)
(四友【しゆう】の贊)
磨けば色潤わせるは 先生の腹,濡らせば鋒に藏して 都尉の頭。 
引書 媒しては 黯黯【あんあん】たりて,入文 畝以って 休休たり。 


(現代語訳)
(四つの文房具(筆・墨・紙・硯)を讃える。)
墨をするのは硯の丘でそのかたちは先生のおなか、その上で潤沢な色になるまで何度もこすります。それから筆にたっぷりと墨を含ませると鋒都尉の髷と頭のようです。
良い硯で磨ったよい墨、良い用紙に良い筆で書を書くことで仲立ちをするとそのあとは暗いことでまったく暗い所で致すだけです。詩文によって草書体の書は畝ってうねってそれからやすみ、そしてやすみます。


(訳注)
四友贊 
四つの文房具(筆・墨・紙・硯)を讃える。(暗に、男女の性行為の描写をしつつ、花や文房具にすり替える。下ネタの歌)
suzuri四友  1 画題となる四つの花。雪の降るころに咲く玉椿・蝋梅(ろうばい)・水仙・山茶花(さざんか)。また、梅・松・竹・蘭(らん)。 2 四つの文房具。筆・墨・紙・硯(すずり)。 ..


磨潤色先生之腹,濡藏鋒都尉之頭。 
墨をするのは硯の丘でそのかたちは先生のおなか、その上で潤沢な色になるまで何度もこすります。それから筆にたっぷりと墨を含ませると鋒都尉の髷と頭のようです。
・磨潤 まさつ、ぬれる。
・濡藏 ・濡:男女が愛情を交わす場面。また、その演出・演技。色模様よりも濃厚で、特に元禄期(1688~1704)に上方の傾城買(けいせいか)い狂言の中で形成された。2 情事。色事。ぬれごとし
:1 中にしまっておく。隠して表に現さない。「蔵書・蔵匿/愛蔵・家蔵・死蔵・収蔵・所蔵・退蔵・貯蔵・内蔵・秘蔵・腹蔵・包蔵・埋蔵・冷蔵」
2 物をしまっておく建物。くら。「土蔵・宝蔵」
3 すべてを包括するもの。「経蔵・三蔵・律蔵」
4 大蔵省のこと。「蔵相」
〈くら(ぐら)〉「蔵元/穴蔵・金蔵・米蔵・酒蔵」
[名のり]おさむ・ただ・とし・まさ・よし
 


引書媒而黯黯,入文畝以休休。 
良い硯で磨ったよい墨、良い用紙に良い筆で書を書くことで仲立ちをするとそのあとは暗いことでまったく暗い所で致すだけです。詩文によって草書体の書は畝ってうねってそれからやすみ、そしてやすみます。
・媒 1 結婚をとりもつ。なこうど。「媒酌/良媒」2 仲立ちをする。「媒介・媒体/鳥媒花」3 仲立ちとなるもの。「触媒・溶媒・霊媒」
・黯黯 くらく、またくらい。顔色を失う。心配で心配で心を痛める。
・畝 1 作物を植えつけたり種をまいたりするため、畑の土を幾筋も平行に盛り上げた所。2 高い所と低い所が1のように平行して連なった物や形。波や地形・織物などにいう。草書体の事と性行為の掛けことばになる。
botan00

『一翦梅  李清照』  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-55-8-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1836


一翦梅  李清照



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『一翦梅  李清照』  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-55-8-#   漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1836


李清照
(1084~1153年頃)北宋末期・南宋初期の詩人。斉州章丘(現在の山東省済南市の県級市章丘市)の人。夫は政治家の趙明誠。父は李絡非、韓茸の門に出た学者で、文章をよくした。中国史上を代表する女流詞人として知られている。現代でも通ずる繊細な感情の動きと口語も使った自然で親しみやすい作風とが相俟った、中国人の間では、極めて人気がある詞人である。
18歳の時、当時太学の生徒であった3歳年上の夫と知り合って結婚する。本や古器物をこよなく愛した二人は衣類を質に入れては気に入った本などを購入したと言われるほどの蔵書家であった。


一翦梅

紅藕香殘玉簟秋。
輕解羅裳,獨上蘭舟。
雲中誰寄錦書來,雁字回時,月滿西樓。

花自飄零水自流。
一種相思,兩處閑愁。
此情無計可消除,才下眉頭,却上心頭。


一翦梅

紅藕香殘玉簟秋。
赤いハスの花の香りもおとろえてきて、玉簟の敷物がもう冷たすぎるほどに感じられる秋です。 
輕解羅裳,獨上蘭舟。
うすぎぬの下袴を軽くほどいてもちあげて、連れの人もなしに蘭舟にのるのです。 
雲中誰寄錦書來,
雲のかなたからいったいどなだが手紙を届けてくれるでしょうか。 
雁字回時,月滿西樓。

便りを待ちながら見上げると文字のように並んで飛ぶ雁の群が帰って來るとき、月の光は西の高楼に満ち満ちて照らしているのです。
花自飄零水自流。
花は、いつか自然に散ってゆき、川の流れは変わることなく悠々と流れ去ってゆくのです。
一種相思,兩處閑愁。
ふたりのおもいはひとつのはずですが私は今もあなたを思い続けています。このおもいは二つの場所で空しく愁えているのです。
此情無計可消除,
この思いは、どうしても消し去ることができないのです。
才下眉頭,却上心頭。

やっとのことで眉間を寄せて心配したのを、こんどは眉間を拡げて落ち着いてみるのですが、かえって、深く心の内にこだわりが生まれてくるのです。(あなたを思うと心は往ったり来たり心配でたまりません。)

(一翦梅)【いつせんばい】
紅き藕【はす】の香は殘【すた】る玉簟の秋。
輕やかに羅裳を解【あ】げ,獨り蘭舟に上る。
雲中誰か錦書を寄せ來【きた】らん,
雁字回【かへ】る時,月は西樓に滿つ。

花自【おのづか】ら飄零【ひょうれい】して水自ら流る。
一種の相思は,兩處閑愁す。
此の情は消し除く可【べ】く計【はかる】無し,
才【わずか】に 眉頭【まよね】より下り,却って心頭【こころ】に上る。


『一翦梅』李清照 現代語訳と訳註
(本文
) 紅藕香殘玉簟秋。
輕解羅裳,獨上蘭舟。
雲中誰寄錦書來,
雁字回時,月滿西樓。

花自飄零水自流。
一種相思,兩處閑愁。
此情無計可消除,
才下眉頭,却上心頭。


(下し文) (一翦梅)【いつせんばい】
紅き藕【はす】の香は殘【すた】る玉簟の秋。
輕やかに羅裳を解【あ】げ,獨り蘭舟に上る。
雲中誰か錦書を寄せ來【きた】らん,
雁字回【かへ】る時,月は西樓に滿つ。

花自【おのづか】ら飄零【ひょうれい】して水自ら流る。
一種の相思は,兩處閑愁す。
此の情は消し除く可【べ】く計【はかる】無し,
才【わずか】に 眉頭【まよね】より下り,却って心頭【こころ】に上る。


(現代語訳)
赤いハスの花の香りもおとろえてきて、玉簟の敷物がもう冷たすぎるほどに感じられる秋です。 
うすぎぬの下袴を軽くほどいてもちあげて、連れの人もなしに蘭舟にのるのです。 
雲のかなたからいったいどなだが手紙を届けてくれるでしょうか。 
便りを待ちながら見上げると文字のように並んで飛ぶ雁の群が帰って來るとき、月の光は西の高楼に満ち満ちて照らしているのです。
花は、いつか自然に散ってゆき、川の流れは変わることなく悠々と流れ去ってゆくのです。
ふたりのおもいはひとつのはずですが私は今もあなたを思い続けています。このおもいは二つの場所で空しく愁えているのです。
この思いは、どうしても消し去ることができないのです。
やっとのことで眉間を寄せて心配したのを、こんどは眉間を拡げて落ち着いてみるのですが、かえって、深く心の内にこだわりが生まれてくるのです。(あなたを思うと心は往ったり来たり心配でたまりません。)


(訳注)
一翦梅

双調。六十字。前段六句三平韻。後段六句三平韻。
温庭筠の抜群の秀作『瑤瑟怨』
冰簟銀床夢不成,碧天如水夜雲輕。
雁聲遠過瀟湘去,十二樓中月自明。
に強い影響を受けた作品である。。
結婚して間もなく夫の趙明誠は「笈を背負うて遠游」(本箱を背負って勉強の旅に出ること)した。この詞は遠游している夫に対して他人の女子が誰かのあてて書いたように一般論にしてあるという設定にした方が詞として理解が深まる。但、結婚後2年で汴京に仕官しているので半年か1年未満の遠游ということになる。


紅藕香殘玉簟秋
赤いハスの花の香りもおとろえてきて、玉簟の敷物がもう冷たすぎるほどに感じられる秋です。 
・紅藕 赤い蓮の花。
・香殘 夏に咲いた赤い蓮の花の香りも すたれ。 まだ夏に咲いた蓮の花の香りが微かに残っている。 
・玉簟秋 秋になり、ただでさえ冷たい竹製の敷物がさらに冷たく感じられるということで一人寝の冷たさ、寂しさを強調する。


輕解羅裳、獨上蘭舟。
うすぎぬの下袴を軽くほどいてもちあげて、連れの人もなしに蘭舟にのるのです。 
・解 とく。ほどく。ぬぐ。わかれる。「獨上蘭舟」のための動作、裳裾を持ち上げるということ。かわいらしさと上品な色気を感じる句である。
・羅裳 うすぎぬの もすそ。したはかま。軽やかにうすぎぬの裳すそを持ち上げ舟に乗る。
獨上 独りで舟にのる。
蘭舟 木蘭(モクレン:香木)の舟。


雲中誰寄錦書來
雲のかなたからいったいどなだが手紙を届けてくれるでしょうか。 
・雲中 雲の彼方からだれが手紙を寄せてくれるのか、というほどの意味。 
・寄 手紙を寄せる。 
・錦書 手紙。前秦の竇滔の妻蘇氏が錦を織って廻文の詩二百余首を題して任地に行ったままで消息の分からない夫の滔におくって愛情を取り戻したという故事にならっている。手紙の美称。(夫は趙明誠) 


雁字回時、月滿西樓。
便りを待ちながら見上げると文字のように並んで飛ぶ雁の群が帰って來るとき、月の光は西の高楼に満ち満ちて照らしているのです。
・雁字 渡る時一列に並んで飛ぶ雁の群が文字のような形をすることから、季節が変わって回ってくることから男女の往復の書簡の場合に使う。


花自飄零水自流
花は、いつか自然に散ってゆき、川の流れは変わることなく悠々と流れ去ってゆくのです。
・花自飄零 花は、私の心とは関係なく自然に散っていく。花はわたし自身の事でもあり、年老いていく。(落ちぶれてさすらう=放っておいた跎らほかの人のものになるかもしれないという意味を含む。) 
・自 人の感情とは関係なく。おのずと。 
・飄零 花や葉が散る。(人が)落ちぶれていく。零落して、彷徨う。
・水自流 川の水は、自然に流れ去る。道理を云う。


一種相思、兩處閑愁
ふたりのおもいはひとつのはずですが私は今もあなたを思い続けています。このおもいは二つの場所で空しく愁えているのです。
・一種 二人の思いは一つなのに、思う場所は二過疎であること。
・相思 思いやる。愛情。「相」字は「相互に」の意ではなく、私があなたのことを思っているという意味である。
・閑 むなしく。


此情無計可消除
この思いは、どうしても消し去ることができないのです。
・此情 この思い。 
・無計 すべがない。 
・可 することができる。 


才下眉頭、却上心頭
やっとのことで眉間を寄せて心配したのを、こんどは眉間を拡げて落ち着いてみるのですが、かえって、深く心の内にこだわりが生まれてくるのです。(あなたを思うと心は往ったり来たり心配でたまりません。)
・才 わずか。 
・眉頭 眉間を寄せて心配したのを、こんどは眉間を拡げて落ち着くことをいう。
・却 と雖も。ぎゃくに。かえって。 
・心頭 心に のぼす。気にかかる。心頭:(白話)胸の内。心の中。

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