木蘭花 韋荘 妓楼の物見に独り上ってみれば、あの人を待っていた春ももう暮れかかろうとしています。愁いつつ眺めるときっとあの玉門関への道でさえ草が目生えていることでしょう。
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木蘭花
獨上小樓春欲暮、愁望玉関芳草路。
妓楼の物見に独り上ってみれば、あの人を待っていた春ももう暮れかかろうとしています。愁いつつ眺めるときっとあの玉門関への道でさえ草が目生えていることでしょう。
消息断、不逢人。却斂細眉歸繍戸。
音沙汰も途絶えてしまい、玉門関から帰り来る人もないという、愁いに眉を曇らせておんなは閏の戸に入るのです。
坐看落花空歎息、羅袂斑紅涙滴。
ただいたずらにすることもなく散る花を見ているだけで、むなしくため息漏らすのです。薄絹の枚をは涙で点々と濡らしているのです。
干山萬水不曾行、魂夢欲教何覓。
京劇の「花木蘭」は男となっていったのですが、ここの女は幾山川を越え行きしこともなければ、尋ね行く夢見さえ叶わないのです。
(木蘭花)
獨り小樓に上れば春暮れんと欲し、愁望す 玉関芳草の路。
消息 断え、人に逢はず。却って細き眉を斂【ひそ】めて 繍戸に歸る
坐ろに落花を看て 空しく歎息し、羅袂【らべい】湿れて斑に紅涙滴たる。
千山萬水 曾て行かず、魂夢は何處に覓めしめんと欲す。
『木蘭花』 現代語訳と訳註
(本文)
木蘭花
獨上小樓春欲暮、愁望玉関芳草路。
消息断、不逢人。却斂細眉歸繍戸。
坐看落花空歎息、羅袂斑紅涙滴。
干山萬水不曾行、魂夢欲教何覓。
(下し文)
(木蘭花)
獨り小樓に上れば春暮れんと欲し、愁望す 玉関芳草の路。
消息 断え、人に逢はず。却って細き眉を斂【ひそ】めて 繍戸に歸る
坐ろに落花を看て 空しく歎息し、羅袂【らべい】湿れて斑【まだら】に紅涙 滴たる。
千山萬水 曾て行かず、魂夢は何處に覓【もと】めしめんと欲す。
(現代語訳)
(木蘭花)
妓楼の物見に独り上ってみれば、あの人を待っていた春ももう暮れかかろうとしています。愁いつつ眺めるときっとあの玉門関への道でさえ草が目生えていることでしょう。
音沙汰も途絶えてしまい、玉門関から帰り来る人もないという、愁いに眉を曇らせておんなは閏の戸に入るのです。
ただいたずらにすることもなく散る花を見ているだけで、むなしくため息漏らすのです。薄絹の枚をは涙で点々と濡らしているのです。
京劇の「花木蘭」は男となっていったのですが、ここの女は幾山川を越え行きしこともなければ、尋ね行く夢見さえ叶わないのです。
(訳注)
木蘭花
教坊曲。双調五十五字、前段二十七字五句三仄韻(暮、路。戸。)。後段二十八字四句三仄韻(息、滴。覓。)。
中国における伝承文芸・歌謡文芸で語られた物語上の女性主人公。木蘭の姓は「花」「朱」「木」「魏」など一定していないが、京劇では「花木蘭」とされる。老病の父に代わり、娘の木蘭が男装して従軍。異民族(主に突厥)を相手に各地を転戦し、自軍を勝利に導いて帰郷するというストーリーである。
獨上小樓春欲暮、愁望玉関芳草路。
妓楼の物見に独り上ってみれば、あの人を待っていた春ももう暮れかかろうとしています。愁いつつ眺めるときっとあの玉門関への道でさえ草が目生えていることでしょう。
・小樓 楼閣・楼上/高楼・鐘楼・蜃気楼(しんきろう)・白玉楼・摩天楼」 2 物見やぐら。「望楼」 3 歓楽や飲食のための店。楼主/妓楼。
・欲暮 暮れようとしている。欲は今にも~しそうだ、の意。
・玉関 玉門関。中国の甘粛(かんしゅく)省北西部、敦煌(とんこう)(トゥンホワン)市西北約100kmのゴビ砂漠の中にある、唐の時代のシルクロード交易の関所で、河西回廊の防衛拠点の遺跡。玉門関は漢の時代に、南に位置する陽関とともに初めて設けられたが、現在残っているのは唐の時代の遺跡である。玉門関はシルクロード交易の重要な中継地となり、新疆(しんきょう)の和田で算出される玉を中原へ運ぶための中継地ともなったことから、玉門関と名づけられたといわれている。1988年に全国重点文物保護単位に指定された。唐・王昌齡 『從軍行』 青海長雲暗雪山, 孤城遙望玉門關。
黄沙百戰穿金甲,
不破樓蘭終不還。
・芳草路 春草の茂る道。旅立った男が旅先で春草(妾)に心奪われて帰って来ないことを暗示する。
消息断、不逢人。却斂細眉歸繍戸。
音沙汰も途絶えてしまい、玉門関から帰り来る人もないという、愁いに眉を曇らせておんなは閏の戸に入るのです。
・不逢人 男のいる地からやって来る人もなく、男の消息の得られぬこと。
・繍戸 婦人の部屋。
坐看落花空歎息、羅袂斑紅涙滴。
ただいたずらにすることもなく散る花を見ているだけで、むなしくため息漏らすのです。薄絹の枚をは涙で点々と濡らしているのです。
・紅涙 女の悲しみの涙。頬紅が涙で溶けること。
干山萬水不曾行、魂夢欲教何覓。
京劇の「花木蘭」は男となっていったのですが、ここの女は幾山川を越え行きしこともなければ、尋ね行く夢見さえ叶わないのです。
・不曾行 これまで一度も行ったことがないの意。京劇の「花木蘭」と対比しての女を云う。
・魂夢 夢。夢魂に同じ。あたかも夢の中のようにぼんやりとした心持の状態を云う。
【解説】辺境の守りに出たまま帰らぬ男を待ちわびる女の思いを詠う。前段は、晩春のとある日、高殿に上って男のいるはるかな玉関を眺めても、男の様子を知る由もなく、失意のうちに部屋に引き返すさまを描く。最後は、せめて夢に男を尋ねようにも、京劇の「花木蘭」のように男となることはできず、帰って來るはずも、行方さえ分からず、男の浮気心と無数の山川に隔てられて叶わぬことを嘆く。
















