秋懐詩十一首 七 韓退之(韓愈)
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秋懐詩十一首(7-2) 韓退之(韓愈)詩<107-#2>Ⅱ中唐詩543 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1738
秋懷詩十一首
1
窗前兩好樹,眾葉光薿薿。秋風一拂披,策策鳴不已。
微燈照空床,夜半偏入耳。愁憂無端來,感歎成坐起。
天明視顏色,與故不相似。羲和驅日月,疾急不可恃。
浮生雖多塗,趨死惟一軌。胡為浪自苦,得酒且歡喜。
2
白露下百草,蕭蘭共雕悴。青青四牆下,已複生滿地。
寒蟬暫寂寞,蟋蟀鳴自恣。運行無窮期,稟受氣苦異。
適時各得所,松柏不必貴。
3
彼時何卒卒,我志何曼曼。犀首空好飲,廉頗尚能飯。
學堂日無事,驅馬適所願。茫茫出門路,欲去聊自勸。
歸還閱書史,文字浩千萬。陳跡竟誰尋,賤嗜非貴獻。
丈夫意有在,女子乃多怨。
4
秋氣日惻惻,秋空日淩淩。上無枝上蜩,下無盤中蠅。
豈不感時節,耳目去所憎。清曉卷書坐,南山見高棱。
其下澄湫水,有蛟寒可罾。惜哉不得往,豈謂吾無能。
5
離離掛空悲,戚戚抱虛警。露泫秋樹高,蟲吊寒夜永。
斂退就新懦,趨營悼前猛。歸愚識夷塗,汲古得修綆。
名浮猶有恥,味薄真自幸。庶幾遺悔尤,即此是幽屏。
6
今晨不成起,端坐盡日景。蟲鳴室幽幽,月吐窗冏冏。
喪懷若迷方,浮念劇含梗。塵埃慵伺候,文字浪馳騁。
尚須勉其頑,王事有朝請。
7
秋夜不可晨,秋日苦易暗。我無汲汲志,何以有此憾。
寒雞空在棲,缺月煩屢瞰。有琴具徽弦,再鼓聽愈淡。
古聲久埋滅,無由見真濫。低心逐時趨,苦勉祗能暫。
有如乘風船,一縱不可纜。不如覷文字,丹鉛事點勘。
豈必求贏餘,所要石與甔。
8
卷卷落地葉,隨風走前軒。鳴聲若有意,顛倒相追奔。
空堂黃昏暮,我坐默不言。童子自外至,吹燈當我前。
問我我不應,饋我我不餐。退坐西壁下,讀詩盡數編。
作者非今士,相去時已千。其言有感觸,使我複淒酸。
顧謂汝童子,置書且安眠。丈夫屬有念,事業無窮年。
9
霜風侵梧桐,眾葉著樹乾。空階一片下,琤若摧琅玕。
謂是夜氣滅,望舒霣其團。青冥無依倚,飛轍危難安。
驚起出戶視,倚楹久汍瀾。憂愁費晷景,日月如跳丸。
迷複不計遠,為君駐塵鞍。
10
暮暗來客去,群囂各收聲。悠悠偃宵寂,亹亹抱秋明。
世累忽進慮,外憂遂侵誠。強懷張不滿,弱念缺已盈。
詰屈避語阱,冥茫觸心兵。敗虞千金棄,得比寸草榮。
知恥足為勇,晏然誰汝令。
11
鮮鮮霜中菊,既晚何用好。揚揚弄芳蝶,爾生還不早。
運窮兩值遇,婉孌死相保。西風蟄龍蛇,眾木日凋槁。
由來命分爾,泯滅豈足道。
秋懷詩十一首7
秋夜不可晨,秋日苦易暗。我無汲汲志,何以有此憾。
秋の夜長はいつまでも夜が明けないが、秋の昼間はとてもすぐに暗くなる。
わたしにはせっせと励む志を持っていないというのに、どうして夜が長いことなどを云うことが出来ようか。
寒雞空在棲,缺月煩屢瞰。有琴具徽弦,再鼓聽愈淡。
凍えそうな鶏はむなしくすごもりしたままであり、二十日月が気になって何度も望めやる。
琴に徽も絃もそろえ、ととのえられ、ひけばひくほどその音色は淡薄である。
#2
古聲久埋滅,無由見真濫。
この琴の音色は昔からのものは久しく埋没されたり消滅したりしているし、どれが本物か偽物かを見分けるすべもないというのだ。
低心逐時趨,苦勉祗能暫。
それでも高士の心をおさえて時勢をおいかけることもしてみるが、そんな苦しい努力など出来るのはただほんの暫らくの間に過ぎないということだ。
有如乘風船,一縱不可纜。
それに時勢を追えばそのうちに追風に吹かれた舟のようなもので、一度放たれるともうつなぎとめられないようになるというものだ。
不如覷文字,丹鉛事點勘。
ともかくまあ文字をながめているにこしたことはないというもので、筆を手にして校勘にたずさわるのが一番というものだ
豈必求贏餘,所要石與甔。
とはいっても俸禄に余分を求めてるというわけではないのであって、必要なのはごく少しばかりの俸禄があれば事足りるというものだ。
『秋懷詩十一首』 現代語訳と訳註
(本文) #1
秋夜不可晨,秋日苦易暗。我無汲汲志,何以有此憾。
寒雞空在棲,缺月煩屢瞰。有琴具徽弦,再鼓聽愈淡。
#2
古聲久埋滅,無由見真濫。低心逐時趨,苦勉祗能暫。
有如乘風船,一縱不可纜。不如覷文字,丹鉛事點勘。
豈必求贏餘,所要石與甔。
(下し文)
古聾は久しく埋滅し、真濫【しんかん】を見るに由無し。
心を低くして時の趨くを逐ひ、苦しみ勉むるも紙だ暫くを能くするのみ。
風に乗る船の一たび縱【はな】てば纜【つな】ぐ可からざるが如き有り。
如かず 文字を覷て、丹鉛もて點勘を事とせむには。
豈に必ずしも贏餘を求めむや、要むる所は石と甔とのみ。
(現代語訳)
この琴の音色は昔からのものは久しく埋没されたり消滅したりしているし、どれが本物か偽物かを見分けるすべもないというのだ。
それでも高士の心をおさえて時勢をおいかけることもしてみるが、そんな苦しい努力など出来るのはただほんの暫らくの間に過ぎないということだ。
それに時勢を追えばそのうちに追風に吹かれた舟のようなもので、一度放たれるともうつなぎとめられないようになるというものだ。
とはいっても俸禄に余分を求めてるというわけではないのであって、必要なのはごく少しばかりの俸禄があれば事足りるというものだ。
(訳注)
古聲久埋滅,無由見真濫。
この琴の音色は昔からのものは久しく埋没されたり消滅したりしているし、どれが本物か偽物かを見分けるすべもないというのだ。
・埋滅 埋没されたり消滅したりしている。
・真濫 ほんとうのものと、にせもの.
・見 みわける。
低心逐時趨,苦勉祗能暫。
それでも高士の心をおさえて時勢をおいかけることもしてみるが、そんな苦しい努力など出来るのはただほんの暫らくの間に過ぎないということだ。
・低心 高い心をひくめる.
・逐 おいかける。妥協する。
・時趨 時代の趨勢。流行。
・祗能暫 しばらく我慢できただけだ.
有如乘風船,一縱不可纜。
それに時勢を追えばそのうちに追風に吹かれた舟のようなもので、一度放たれるともうつなぎとめられないようになるというものだ。
・乗風船 帆に風をうけた船。
・一縱 いったん艫綱をといたら。
不如覷文字,丹鉛事點勘。
ともかくまあ文字をながめているにこしたことはないというもので、筆を手にして校勘にたずさわるのが一番というものだ。
・覷 のぞく。みる。
・丹鉛 朱と胡粉。朱は書きこみに用い、胡粉は訂正するために使う。鉛は、むかしこれで木の板に文字を書いた。特にノートするようなときに用いられたようである。
・点勘 テキストの校訂をする。点も勘も、しらべること。
豈必求贏餘,所要石與甔。
とはいっても俸禄に余分を求めてるというわけではないのであって、必要なのはごく少しばかりの俸禄があれば事足りるというものだ。
・贏余 余分。
・石与甔 石は十斗。甔は二十斗だといわれる。わずかの俸給をさす。

















