宋玉 九辯 第二段の#2
| 2013年3月31日 | 同じ日の紀頌之5つのブログ |
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九辯 第二段-#2 宋玉 韓愈(韓退之) <00-#4>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 633 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2149
第二段 #1
悲憂窮戚兮獨處廓,有美一人兮心不繹。
悲しみ憂い、苦しみいたむのである。そして人けもない所にただひとり居るのである。美しく慕わしい一人の君王があることによって心はどうしても糸口を引き出せないのである。
去鄉離家兮徠遠客,超逍遙兮今焉薄?
故郷を去り住み慣れた家を離れて遠く旅人となっている、遙か遠くにさまよい歩くのだが、どこに止まるところがあるのだろうか。
專思君兮不可化,君不知兮可柰何!
ひたすらに君王を思う忠義心は改めることはないのだが、君王がそれを知らないことを、このままでよいのだろうか、どうしたらよいのか。
蓄怨兮積思,心煩憺兮忘食事。
怨みを晴らすことができず胸にたくわえてしまい、そして思いを積みあげるのである、心は悶え傷んでしまい、何事も手につかず食をとることさえ忘れてしまう。
#2
願一見兮道余意,君之心兮與余異。
一たび君王にあうことができれば自分の心に思うことを言いたいと願うけれど、君王の心は私とちがっているのである。
車既駕兮朅而歸,不得見兮心傷悲。
その車には既に馬がつけられて、去って帰えるように用意されていた、これでは君王に会えないので、心は傷み悲しむのだった。
倚結軨兮長太息,涕潺湲兮下霑軾。
車の前の横木によりかかり、長く溜息をつく。涙がはらはらと車台の横木などをぬらすほどに落ちてきた。
慷慨絕兮不得,中瞀亂兮迷惑。
たかぶる胸の思いで君王と断絶しょうかと思ってもできない、心の中はしずみ、暗み、乱れて迷い惑うのである。
私自憐兮何極?心怦怦兮諒直。
私は心中自ら憐れに思うのだが、いつはてることがあろう。心は忠謹にまじめであり、正直であるのだ。
#1
悲憂【ひゆう】窮戚【きゅうせき】獨り廓を處り,美なる一人有り 心 繹【と】けず。
鄉を去り家を離れて徠りて遠く客たり,超【とお】く逍遙【しょうよう】して今、焉んぞ薄【とど】まらん?
專ら君を思いて 化す可からず,君は知らず 柰何【いか】にす可けん!
怨を蓄へ思い積み,心 煩憺【はんたん】して 食事を忘る。
#2
願一見して 余が意を道はんと,君の心は余と異なり。
車 既にし、朅【さ】りて歸らんと,見ゆるを得ずして心 傷悲【しょうひ】す。
結軨【けつれいに倚りて 長く太息し,涕 潺湲として下り軾を霑す。
慷慨【こうがい】絕たんとして得ず,中瞀亂【ぼうさん】して迷惑す。
私【ひそ】かに自ら憐れみて何ぞ極まらん?心 怦怦【ひょうひょう】として諒直【りょうちょく】なり。
『九辯』第二段 現代語訳と訳註
(本文) #2
願一見兮道余意,君之心兮與余異。
車既駕兮朅而歸,不得見兮心傷悲。
倚結軨兮長太息,涕潺湲兮下霑軾。
慷慨絕兮不得,中瞀亂兮迷惑。
私自憐兮何極?心怦怦兮諒直。
(下し文)
願一見して 余が意を道はんと,君の心は余と異なり。
車 既にし、朅【さ】りて歸らんと,見ゆるを得ずして心 傷悲【しょうひ】す。
結軨【けつれいに倚りて 長く太息し,涕 潺湲として下り軾を霑す。
慷慨【こうがい】絕たんとして得ず,中瞀亂【ぼうさん】して迷惑す。
私【ひそ】かに自ら憐れみて何ぞ極まらん?心 怦怦【ひょうひょう】として諒直【りょうちょく】なり。
(現代語訳)
一たび君王にあうことができれば自分の心に思うことを言いたいと願うけれど、君王の心は私とちがっているのである。
その車には既に馬がつけられて、去って帰えるように用意されていた、これでは君王に会えないので、心は傷み悲しむのだった。
車の前の横木によりかかり、長く溜息をつく。涙がはらはらと車台の横木などをぬらすほどに落ちてきた。
たかぶる胸の思いで君王と断絶しょうかと思ってもできない、心の中はしずみ、暗み、乱れて迷い惑うのである。
私は心中自ら憐れに思うのだが、いつはてることがあろう。心は忠謹にまじめであり、正直であるのだ。
(訳注) #2
願一見兮道余意,君之心兮與余異。
一たび君王にあうことができれば自分の心に思うことを言いたいと願うけれど、君王の心は私とちがっているのである。
・余意 自分の心に思うことを
車既駕兮朅而歸,不得見兮心傷悲。
その車には既に馬がつけられて、去って帰えるように用意されていた、これでは君王に会えないので、心は傷み悲しむのだった。
・既駕 そのときには既に車には馬がつけられていること。
・朅而歸 去って国へ帰らせようとすること。実際に帰ったのではない。朅は去。
・心傷悲 心は傷み悲しむのだった。
倚結軨兮長太息,涕潺湲兮下霑軾。
車の前の横木によりかかり、長く溜息をつく。涙がはらはらと車台の横木などをぬらすほどに落ちてきた。
・結軨 軨は車の前と左右の三両を縦横の格子に組んだ木。給は構、組む。その前面の横木。立って倚りかかる。
・長大息 長く溜息をつくと。
・潺湲 注ぎ流れる。
・下霑軾 涙が落ちて、車台の横木をぬらした。
慷慨絕兮不得,中瞀亂兮迷惑。
たかぶる胸の思いで君王と断絶しょうかと思ってもできない、心の中はしずみ、暗み、乱れて迷い惑うのである。
・慷慨 たかぶる胸の思い。「憤慨は、壮士志を心に得ざるなり。」という。曹植はこの語を多用する。
・絶 君と関係を絶つ。
・中瞀亂 心がくらみ乱れる。
私自憐兮何極?心怦怦兮諒直。
私は心中自ら憐れに思うのだが、いつはてることがあろう。心は忠謹にまじめであり、正直であるのだ。
・私自憐 私は心中自ら憐れに思う。
・何極 いつはてるであろうか。限りがない。
・心怦怦 心が満足しないさま。忠謹。
・諒直 まじめであり、正直である。







(訳注) #8六段目














