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豫章行苦相篇 傅玄 女のさだめ

傅玄 217-278 三国魏から晋の初めにかけての思想家、文人。字は休奕。泥陽(陝西省燿県東南)の人。貧困のうちに少年時代をすごしたが、晋の武帝に仕えて、散騎常侍、司隷校尉(首都の警備長官)となり、子爵に封ぜられた。政治哲学の書『傅子』を著わしたといわれ、また社会問題や男女の愛情をうたった楽府体の詩に長ずる。『詩品』が下品におき、息子の傅咸と並べて「繁富嘉す可し」と評するのは、多作であったことへの賛辞らしい。『文選』が一篇、『玉台新詠』が十二篇の詩を収め、『晋書』巻四十七に伝がある。


豫章行苦相篇
【豫章行•苦相篇】晉•傅玄
よしょうこう・くそうへん        しん・ふげん
苦相身為女,卑陋難再陳。
苦しみのもとになる星は、女に生まれたためで、低くて粗末にされること言葉にするのが難しい。
兒男當門戶,墮地自生神。
男子に生まれたものは一家を背負うものとされ、生まれおちた時から備わったものとして人の心がちがうのだ
雄心志四海,萬里望風塵。
志を天下四方の海に雄飛させ、万里のかなたで戦い手柄を立てることを望む
女育無欣愛,不為家所珍。
女に生まれたら育つ時もてもよろこばれず、家では大事にあつかわれはしない
長大逃深室,藏頭羞見人。
大きくなれば 奥の部屋に逃れ、顔をかくして 人にあうのも恥しがる
無淚適他鄉,忽如雨絕雲。
涙もないままに他郷へゆかせられ、たちまちにして雲を離れた雨と同じになってしまう。
低頭和顏色,素齒結硃脣。
頭を下げてきめ顔をつくり、白い歯も朱い唇を結んでかくす。
跪拜無複數,婢妾如嚴賓。
うなずいてお辞儀のしどおし、下女とめかけをこわいお客のように扱う
情合同雲漢,葵藿仰陽春。
交情というものは 天の川で出会う年に一度の七夕のよう、女の本質は 春の陽の慈愛慈恵を仰ぐというもの
心乖甚水火,百惡集其身。
心は水と火よりもちぐはぐ、すべての悪いことがこの身に集まってくる。
玉顏隨年變,丈夫多好新。
若さあふれる美しい顔は年を重ねて老けていく、それにともなう一人前のおとこというものは新しい女を多く作ることが甲斐性なのだ。
昔為形與影,今為胡與秦。
昔は二人の仲は影が姿にそうようにいっていたけど、今は胡異民族と漢民族のように離れてしまった。
胡秦時相見,一絕逾參辰。

でも胡異民族と漢民族なら時に出会うこともあるが、今は一切絶えて参星と辰星よりこえるほどひどい。

苦しみのもとになる星は、女に生まれたためで、低くて粗末にされること言葉にするのが難しい。
男子に生まれたものは一家を背負うものとされ、生まれおちた時から備わったものとして人の心がちがうのだ
志を天下四方の海に雄飛させ、万里のかなたで戦い手柄を立てることを望む
女に生まれたら育つ時もてもよろこばれず、家では大事にあつかわれはしない
大きくなれば 奥の部屋に逃れ、顔をかくして 人にあうのも恥しがる
頭を下げてきめ顔をつくり、白い歯も朱い唇を結んでかくす。
うなずいてお辞儀のしどおし、下女とめかけをこわいお客のように扱う
涙もないままに他郷へゆかせられ、たちまちにして雲を離れた雨と同じになってしまう。頭を下げてきめ顔をつくり、白い歯も朱い唇を結んでかくす。
うなずいてお辞儀のしどおし、下女とめかけをこわいお客のように扱う
交情というものは 天の川で出会う年に一度の七夕のよう、女の本質は 春の陽の慈愛慈恵を仰ぐというもの
心は水と火よりもちぐはぐ、すべての悪いことがこの身に集まってくる。
若さあふれる美しい顔は年を重ねて老けていく、それにともなう一人前のおとこというものは新しい女を多く作ることが甲斐性なのだ。
昔は二人の仲は影が姿にそうようにいっていたけど、今は胡異民族と漢民族のように離れてしまった。
でも胡異民族と漢民族なら時に出会うこともあるが、今は一切絶えて参星と辰星よりこえるほどひどい。


【豫章行•苦相篇】 晉•傅玄

苦相身為女,卑陋難再陳。
苦しみのもとになる星は、女に生まれたためで、低くて粗末にされること言葉にするのが難しい。
卑陋 ひろう 心が賤しく狭い。下品。身分が賤しい。低くて粗末。


兒男當門戶,墮地自生神。
男子に生まれたものは一家を背負うものとされ、生まれおちた時から備わったものとして人の心がちがうのだ
門戶 門と戶。入り口。家。家柄。○墮地 おまれ堕ちたところ  ○ 天の神。人の心。


雄心志四海,萬里望風塵。
志を天下四方の海に雄飛させ、万里のかなたで戦い手柄を立てることを望む
四海 天下の人。大地の四方の果てに海があると意識されていた。○風塵 兵乱、戦争。


女育無欣愛,不為家所珍。
女に生まれたら育つ時もてもよろこばれず、家では大事にあつかわれはしない
欣愛 喜び愛する。愛すること。○家所珍 家の宝物。一族での貴重なもの。


長大逃深室,藏頭羞見人。
大きくなれば 奥の部屋に逃れ、顔をかくして 人にあうのも恥しがる
深室 家の奥まった部屋。 ○見人 出会う人。女として、芸妓に出されるのを恐れるさまをいう。


無淚適他鄉,忽如雨絕雲。
涙もないままに他郷へゆかせられ、たちまちにして雲を離れた雨と同じになってしう。
他鄉 生れたところより違う地方のこと。芸妓の楼のことをいう。 ○雨絕雲 雲を離れた雨。雲は姿態をしめす。


低頭和顏色,素齒結硃脣。
頭を下げてきめ顔をつくり、白い歯も朱い唇を結んでかくす。
○硃脣 紅を塗った唇。硃 赤い顔料。赤い砂。素齒は子供のような笑顔のしぐさのこと。


跪拜無複數,婢妾如嚴賓。
うなずいてお辞儀のしどおし、下女とめかけをこわいお客のように扱う
婢妾 下女とめかけ。○嚴賓 怖いお客。厳格な威厳のある客。


情合同雲漢,葵藿仰陽春。
交情というものは 天の川で出会う年に一度の七夕のよう、女の本質は 春の陽の慈愛慈恵を仰ぐというもの
情合 男女の交わり。 ○雲漢 天の川。 ○葵藿 キカク ひまわり。物性はものの本姓。奪い取ることのできない天性のもの。魏の曹植「親を通ぜんことを求る表」に『葵藿の葉を傾けるがごときは、太陽の之がために光を廻らさずと雖も、終に之に向かう者は誠なり』とあるに基づく。 ○陽春 陽気の満ち満ちた春。春という季節は万物をはぐくみ育てる、それに似た慈愛慈恵。


心乖甚水火,百惡集其身。
心は水と火よりもちぐはぐ、すべての悪いことがこの身に集まってくる。
○乖 カイ さからう。わかれる。はなれる。


玉顏隨年變,丈夫多好新。
若さあふれる美しい顔は年を重ねて老けていく、それにともなう一人前のおとこというものは新しい女を多く作ることが甲斐性なのだ。
○玉顔 キラキラ輝くような顔。美しい顔。若さあふれる顔をいう。○丈夫多好新 一人前のおとこになったら新しい女を多く作ることが甲斐性。


昔為形與影,今為胡與秦。
昔は二人の仲は影が姿にそうようにいっていたけど、今は胡異民族と漢民族のように離れてしまった。
形與影 二人の情愛をしめす。


胡秦時相見,一絕逾參辰。
でも胡異民族と漢民族なら時に出会うこともあるが、今は一切絶えて参星と辰星よりこえるほどひどい。
 ・・・・を超える。 ○參辰 東の星と西の星は交わらないことを示す。參:西に三つ星ならんでから犂のように見える星。三星。辰:天体。東の方。