此日足可惜贈張籍 唐宋詩-207Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-8-#1


此日足可惜贈張籍(愈時在徐籍往謁之辭去作是詩以送)((此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る 韓愈)

門人の張籍も無事で、訪ねて来てくれた。韓愈もようやく心の落ち着きを取りもどしたらしい。張籍の去るにあたって、彼は次の詩を贈った。
韓愈の地図00

長い詩であるが、汴州の乱について韓愈の抱いた思いと彼の行動がよくみえる。またこのころには、愈の周囲に孟郊・張籍・李翺・ (賈島)などの人々が集まり、韓門が形成されていたようだ。
 
#1
  此日足可惜,此酒不足嚐。
今日というこの日こそ大切にする値うちがあるというものだ。それに比べればこの酒を味わって飲むということに値打ちがあるというものではない。
  舍酒去相語,共分一日光。
だから酒をおいてたがいに思っていることを語ろうではないか、共に過ごしているこの一日の時間こそ値打ちがあるのだ。
  念昔未知子,孟君自南方。
思えば昔、わたしがまだ君を知らなかったときである、そう、孟君(孟郊)が南方から来たときである。
  自矜有所得,言子有文章。
わたしに対して、わたしが良い人材であると自信を持っていると自慢し、かれ自身も文学の才があると胸を張って云ったのだ。
  我名屬相府,欲往不得行。」
そのとき私は幕府に所属し、試験官であった、だから、君の所へ行きたいと思っても行けない立場にあったのだ。

(此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る)
此の日惜しむ可きに足る、此の酒嗜むに足らず。
酒を捨てて去(ゆ)いて相語り,共に一日の光を分かたん。
念う昔 未だ子を知らざらしとき,孟君南方自りす。
自ら矜る得る所有り,子が文章有るを言う。 我名は相府に屬す,往かんと欲するも行くを得ず。」

思之不可見,百端在中腸。維時月魄死,冬日朝在房。
驅馳公事退,聞子適及城。命車載之至,引坐於中堂。
開懷聽其說,往往副所望。」2
#2
之を思えども見るべからず,百端(ひゃくたん) 中腸(ちゅうちょう)に在り。
維(こ)れ 時 月魄(げっぱ)死し,冬日 朝 房に在り。
驅馳(くち)して 公事より退けば,子が適々(たまたま)城に及べりと聞く。
車を命じて之を載せて至り、 引いて中堂に坐せしむ。 懐(ふところ)を開いて其の説を聴けば、往往にして望む所に副(かな)えり。

孔丘殁已遠,仁義路久荒。紛紛百家起,詭怪相披猖。
長老守所聞,後生習爲常。少知誠難得,純粹古已亡。
譬彼植園木,有根易爲長。」3
留之不遣去,館置城西旁。歲時未雲幾,浩浩觀湖江。
眾夫指之笑,謂我知不明。兒童畏雷電,魚鱉驚夜光。
州家擧進士,選試繆所當。」4
馳辭對我策,章句何煒煌。相公朝服立,工席歌鹿鳴。
禮終樂亦闋,相拜送於庭。之子去須臾,赫赫流盛名。
竊喜複竊歎,諒知有所成。」5
人事安可恒,奄忽令我傷。聞子高第日,正從相公喪。
哀情逢吉語,惝恍難爲雙。暮宿偃師西,徒展轉在床。
夜聞汴州亂,繞壁行彷徨。」6
我時留妻子,倉卒不及將。相見不複期,零落甘所丁。
驕兒未絕乳,念之不能忘。忽如在我所,耳若聞啼聲。
中途安得返,一日不可更。」7
俄有東來說,我家免罹殃。乘船下汴水,東去趨彭城。
從喪朝至洛,還走不及停。假道經盟津,出入行澗岡。
日西入軍門,羸馬顛且僵。」8
主人願少留,延入陳壺觴。卑賤不敢辭,忽忽心如狂。
飲食豈知味,絲竹徒轟轟。平明脱身去,決若驚鳧翔。
黄昏次汜水,欲過無舟航。」9
號呼久乃至,夜濟十里黄。中流上灘潬,沙水不可詳。
驚波暗合遝,星宿爭翻芒。轅馬蹢躅鳴,左右泣僕童。
甲午憩時門,臨泉窺鬥龍。」10
東南出陳許,陂澤平茫茫。道邊草木花,紅紫相低昂。
百里不逢人,角角雄雉鳴。行行二月暮,乃及徐南疆。
下馬步堤岸,上船拜吾兄。」11
誰雲經艱難,百口無夭殤。僕射南陽公,宅我睢水陽。
篋中有馀衣,盎中有馀糧。閉門讀書史,窗戶忽已涼。
日念子來游,子豈知我情。」12
别離未爲久,辛苦多所經。對食每不飽,共言無倦聽。
連延三十日,晨坐達五更。我友二三子,宦游在西京。
東野窺禹穴,李翱觀濤江。」13
蕭條千萬里,會合安可逢。淮之水舒舒,楚山直叢叢。
子又舍我去,我懷焉所窮。男兒不再壯,百歲如風狂。
高爵尚可求,無爲守一鄉。」14


此日足可惜贈張籍 韓愈
(此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る)

門人の張 籍も無事で、訪ねて来てくれた。愈もようやく心の落ち着きを取りもどしたらしい。張籍の去るにあたって、彼は次の詩を贈った。

現代語訳と訳註
(本文)
此日足可惜贈張籍
此日足可惜,此酒不足嚐。
舍酒去相語,共分一日光。
念昔未知子,孟君自南方。
自矜有所得,言子有文章。
我名屬相府,欲往不得行。」

(下し文)(此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る)
此の日惜しむ可きに足る、此の酒嗜むに足らず。
酒を捨てて去(ゆ)いて相語り,共に一日の光を分かたん。
念う昔 未だ子を知らざらしとき,孟君南方自りす。
自ら矜る得る所有り,子が文章有るを言う。 我名は相府に屬す,往かんと欲するも行くを得ず。」


(現代語訳)
今日というこの日こそ大切にする値うちがあるというものだ。それに比べればこの酒を味わって飲むということに値打ちがあるというものではない。
だから酒をおいてたがいに思っていることを語ろうではないか、共に過ごしているこの一日の時間こそ値打ちがあるのだ。
思えば昔、わたしがまだ君を知らなかったときである、そう、孟君(孟郊)が南方から来たときである。
わたしに対して、わたしが良い人材であると自信を持っていると自慢し、かれ自身も文学の才があると胸を張って云ったのだ。
そのとき私は幕府に所属し、試験官であった、だから、君の所へ行きたいと思っても行けない立場にあったのだ。

(訳注)
此日足可惜贈張籍
(此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る)
今日というこの日こそ大切にする値うちがあるというものだ。この詩は、張籍に贈る
 

此日足可惜,此酒不足嚐。

此の日惜しむ可きに足る、此の酒嗜むに足らず。
今日というこの日こそ大切にする値うちがあるというものだ。それに比べればこの酒を味わって飲むということに値打ちがあるというものではない。


舍酒去相語,共分一日光。
酒を捨てて去(ゆ)いて相語り,共に一日の光を分かたん。
だから酒をおいてたがいに思っていることを語ろうではないか、共に過ごしているこの一日の時間こそ値打ちがあるのだ。


念昔未知子,孟君自南方。
念う昔 未だ子を知らざらしとき,孟君南方自りす。
思えば昔、わたしがまだ君を知らなかったときである、そう、孟君(孟郊)が南方から来たときである。


自矜有所得,言子有文章。
自ら矜る得る所有り,子が文章有るを言う。
わたしに対して、わたしが良い人材であると自信を持っていると自慢し、かれ自身も文学の才があると胸を張って云ったのだ。


我名屬相府,欲往不得行。」1
我名は相府に屬す,往かんと欲するも行くを得ず。」
そのとき私は幕府に所属し、試験官であった、だから、君の所へ行きたいと思っても行けない立場にあったのだ。
 宣武軍節度使の幕府


この頃の韓愈、孟郊、張籍の年譜。
796年 董晋の招きで宣武軍節度使の幕府に入る。
797年 病気のため一時求職。
    孟郊が来る。
798年 同所で進士科の予備試験員。
    張籍、この試験合格者の中に有る。
799年 汴州の乱
    徐州武寧軍節度使 張建封の幕府に入る。
    韓愈、命受けて長安へ。孟郊、呉、越を遊覧。

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