此日足可惜贈張籍 唐宋詩-208 Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-9-#2

(愈時在徐籍往謁之辭去作是詩以送)((此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る 韓愈)

門人の張籍も無事で、訪ねて来てくれた。韓愈もようやく心の落ち着きを取りもどしたらしい。張籍の去るにあたって、彼は次の詩を贈った。
長い詩であるが、汴州の乱について韓愈の抱いた思いと彼の行動がよくみえる。またこのころには、愈の周囲に孟郊・張籍・李翺・ (賈島)などの人々が集まり、韓門が形成されていたようだ。

この頃の韓愈、孟郊、張籍の年譜。
796年 董晋の招きで宣武軍節度使の幕府に入る。
797年 病気のため一時求職。
    孟郊が来る。
798年 同所で進士科の予備試験員。
    張籍、この試験合格者の中に有る。
799年 汴州の乱
    徐州武寧軍節度使 張建封の幕府に入る。
    韓愈、命受けて長安へ。孟郊、呉、越を遊覧。

宮島(3)

#1
此日足可惜,此酒不足嚐。 舍酒去相語,共分一日光。
念昔未知子,孟君自南方。自矜有所得,言子有文章。
我名屬相府,欲往不得行。」
(此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る) 此の日惜しむ可きに足る、此の酒嗜むに足らず。
酒を捨てて去(ゆ)いて相語り,共に一日の光を分かたん。
念う昔 未だ子を知らざらしとき,孟君南方自りす。
自ら矜る得る所有り,子が文章有るを言う。 我名は相府に屬す,往かんと欲するも行くを得ず。」

#2
思之不可見,百端在中腸。
君のことを思っても会えない、そのためさまざまの思いが腹のうちにわだ かまっていた。
維時月魄死,冬日朝在房。
しかし、月が陰って光を失うその時季節が変わる、十月冬の日がきたその時、房宿にから長安に旅立つのだ。
驅馳公事退,聞子適及城。
幕府のつとめに走りまわっていたのから家に帰ると、君がちょうど汴州の町に来ていると耳にした。
命車載之至,引坐於中堂。
車を命じて君を乗せて来てもらった、案内して客間に座ってもらった。
開懷聽其說,往往副所望。」
2
胸のうちを開いて君の諸説に耳を傾けた、私の考えとしばしば合致した点が出てくる


之を思えども見るべからず,百端(ひゃくたん) 中腸(ちゅうちょう)に在り。
維(こ)れ 時 月魄(げっぱ)死し,冬日 朝 房に在り。
驅馳(くち)して 公事より退けば,子が適々(たまたま)城に及べりと聞く。
車を命じて之を載せて至り、 引いて中堂に坐せしむ。 懐(ふところ)を開いて其の説を聴けば、往往にして望む所に副(かな)えり。
#3
孔丘殁已遠,仁義路久荒。紛紛百家起,詭怪相披猖。
長老守所聞,後生習爲常。少知誠難得,純粹古已亡。
譬彼植園木,有根易爲長。」3

孔丘残して己に遠く、仁義の路久しく荒(すさ)む。
紛粉として百家起こり、詭怪(きかい) 相 披猖(ひしょう)す。
長老は聞く所を守るも、後生は習いて常と為す。
少くして知るは誠に得難く、純粋なるは古え己に亡し。
彼の園に植うる木に譬うれば、根有るは長きに為り易し。


 現代語訳と訳註
(本文)
#2
思之不可見,百端在中腸。
維時月魄死,冬日朝在房。
驅馳公事退,聞子適及城。
命車載之至,引坐於中堂。
開懷聽其說,往往副所望。」

(下し文)
之を思えども見るべからず,百端(ひゃくたん) 中腸(ちゅうちょう)に在り。
維(こ)れ 時 月魄(げっぱ)死し,冬日 朝 房に在り。
驅馳(くち)して 公事より退けば,子が適々(たまたま)城に及べりと聞く。
車を命じて之を載せて至り、 引いて中堂に坐せしむ。 懐(ふところ)を開いて其の説を聴けば、往往にして望む所に副(かな)えり。

(現代語訳)
君のことを思っても会えない、そのためさまざまの思いが腹のうちにわだ かまっていた。
しかし、月が陰って光を失うその時季節が変わる、十月冬の日がきたその時、房宿にから長安に旅立つのだ。
幕府のつとめに走りまわっていたのから家に帰ると、君がちょうど汴州の町に来ていると耳にした。
車を命じて君を乗せて来てもらった、案内して客間に座ってもらった。
胸のうちを開いて君の諸説に耳を傾けた、私の考えとしばしば合致した点が出てくる。


(訳注)
思之不可見,百端在中腸。
之を思えども見るべからず,百端(ひゃくたん) 中腸(ちゅうちょう)に在り。
君のことを思っても会えない、そのためさまざまの思いが腹のうちにわだ かまっていた。
 ○思之 前の句で君に会いに行けないから思うこと。○百端 沢山の端々までのさまざまの思い。○中腸 胸から下腹に至るまで思いがたまっていくこと。蟠りがたまる。談義をすることに価値を置いているため、話ができないためフラストレーションがたまる。

維時月魄死,冬日朝在房。
維(こ)れ 時 月魄(げっぱ)死し,冬日 朝 房に在り。
しかし、月が陰って光を失うその時季節が変わる、十月冬の日がきたその時、房宿にから長安に旅立つのだ。
維時 これの初めの時。○月魄 月の陰の部分。・:人の肉体に宿り、活力を生み出すもの。たましい。「気魄・魂魄」 2 月のかげの部分。「生魄」 3 落ちぶれる。「落魄」。○冬日 10,11,12月が冬。前の句のこの時がかかってくる。朝在房 10月に張建封に随って長安に朝したことを言う。


驅馳公事退,聞子適及城。
(驅馳(くち)して 公事より退けば,子が適々(たまたま)城に及べりと聞く。)
幕府のつとめに走りまわっていたのから家に帰ると、君がちょうど汴州の町に来ていると耳にした。
驅馳 馬かって走り回る。人のために尽力し、奔走すること。○公事 幕府での務め、公務。○適及 ○ 城郭。汴州の街。

命車載之至,引坐於中堂。
車を命じて之を載せて至り、 引いて中堂に坐せしむ。 懐(ふところ)を開いて其の説を聴けば、往往にして望む所に副(かな)えり。
車を命じて君を乗せて来てもらった、案内して客間に座ってもらった。
中堂 一番の座敷、客間。

開懷聽其說,往往副所望。」2
()
胸のうちを開いて君の諸説に耳を傾けた、私の考えとしばしば合致した点が出てくる。
開懷 胸襟を開く。○其說 儒者の諸説。○往往 往々にして。屡。○副所望 儒者として、この時代で忘れられ、嫌気なものとされてきたものの復活。清廉な考えに合致することが多かったものと思われる。


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