此日足可惜贈張籍 唐宋詩-210Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-11-#4


此日足可惜贈張籍(愈時在徐籍往謁之辭去作是詩以送)((此の日惜しむ可きに足る 張籍に贈る 韓愈)
門人の張籍も無事で、訪ねて来てくれた。韓愈もようやく心の落ち着きを取りもどしたらしい。張籍の去るにあたって、彼は次の詩を贈った。
長い詩であるが、汴州の乱について韓愈の抱いた思いと彼の行動がよくみえる。またこのころには、愈の周囲に孟郊・張籍・李翺・ (賈島)などの人々が集まり、韓門が形成されていたようだ。

この頃の韓愈、孟郊、張籍の年譜。
796年 董晋の招きで宣武軍節度使の幕府に入る。
797年 病気のため一時求職。
    孟郊が来る。
798年 同所で進士科の予備試験員。
    張籍、この試験合格者の中に有る。
799年 汴州の乱
    徐州武寧軍節度使 張建封の幕府に入る。
    韓愈、命受けて長安へ。孟郊、呉、越を遊覧。

miyajima0033221107930


留之不遣去,館置城西旁。
そこで君を引きとめて去らせず、家を貸してやって街の西側に住まわせた。
歲時未雲幾,浩浩觀湖江。
それから歳月がいくらもたっていないのに、広々とした湖や大河が広がっているように、際限も知らぬほど大きく成長した。
眾夫指之笑,謂我知不明。
こんなありさまを世の人々は指さして笑い、私に人を見る目がないととりざたした。
兒童畏雷電,魚鱉驚夜光。
しかし彼らは子どもたちが雷をこわがり、魚やすっぽんが夜光珠に驚くようなもので、真の才能を見分ける目をもっていないのだ。
州家擧進士,選試繆所當。」
4
汴州から進士(ここでは科挙を受験する有資格者をさす)を推薦するにあたり、その試験(つまり汴州で施行される予備試験である)を私が誤って担当させられた。

馳辭對我策,章句何煒煌。相公朝服立,工席歌鹿鳴。
禮終樂亦闋,相拜送於庭。之子去須臾,赫赫流盛名。
竊喜複竊歎,諒知有所成。」5
人事安可恒,奄忽令我傷。聞子高第日,正從相公喪。
哀情逢吉語,惝恍難爲雙。暮宿偃師西,徒展轉在床。
夜聞汴州亂,繞壁行彷徨。」6
我時留妻子,倉卒不及將。相見不複期,零落甘所丁。
驕兒未絕乳,念之不能忘。忽如在我所,耳若聞啼聲。
中途安得返,一日不可更。」7
#4
之を留めて去ら遣(し)めず、館して城の西旁(せいぼう)に置く。 歳時末だ云(ここ)に幾ばくならざるに、浩浩として湖江を観る。
衆夫は之を指して笑い、我が知の不明なるを謂う。
児童は雷電を畏れ、魚鱉(ぎょべつ)は夜光に驚く。
州家 進士を挙ぐるに、選試 当たる所を繆(あやま)る。
#5
辞を馳せて我が策に対す、章句 何ぞ煒煌(いこう)たる。
相公 朝服して立ち、工 席に鹿鳴(ろくめい)を歌う。
礼終わりて楽も亦た闋(お)わり、相(あい)拝して庭に送る。
之の子去ること須臾(しゅゆ)にして、赫赫(かくかく)として盛名流る。
窃(ひそ)かに喜び復た窃かに歎じ、諒(まこと)に知る 成す所有らんことを。 #6
人事安くんぞ恒とす可き、奄忽 我をして傷ましむ。
子の高第を聞きし日は、正に相公の喪に従う。
哀情 吉語に逢う、惝恍として双と為し難し。
暮に偃師の西に宿るも、徒らに展転して床に在るのみ。
夜汴州の乱を聞き、壁を繞って行いて彷徨す。


#4 現代語訳と訳註
(本文)

留之不遣去,館置城西旁。歲時未雲幾,浩浩觀湖江。
眾夫指之笑,謂我知不明。兒童畏雷電,魚鱉驚夜光。
州家擧進士,選試繆所當。

(下し文)
之を留めて去ら遣(し)めず、館して城の西旁(せいぼう)に置く。 歳時末だ云(ここ)に幾ばくならざるに、浩浩として湖江を観る。
衆夫は之を指して笑い、我が知の不明なるを謂う。
児童は雷電を畏れ、魚鱉(ぎょべつ)は夜光に驚く。
州家 進士を挙ぐるに、選試 当たる所を繆(あやま)る。

(現代語訳)
そこで君を引きとめて去らせず、家を貸してやって街の西側に住まわせた。
それから歳月がいくらもたっていないのに、広々とした湖や大河が広がっているように、際限も知らぬほど大きく成長した。
こんなありさまを世の人々は指さして笑い、私に人を見る目がないととりざたした。
しかし彼らは子どもたちが雷をこわがり、魚やすっぽんが夜光珠に驚くようなもので、真の才能を見分ける目をもっていないのだ。 汴州から進士(ここでは科挙を受験する有資格者をさす)を推薦するにあたり、その試験(つまり汴州で施行される予備試験である)を私が誤って担当させられた。


(訳注)#4

留之不遣去,館置城西旁。
之を留めて去ら遣(し)めず、館して城の西旁(せいぼう)に置く。
そこで君を引きとめて去らせず、家を貸してやって街の西側に住まわせた。
館置 家に住まわせる。・館:建物。旅館。やど。官舎。○ 城郭、街。


歲時未雲幾,浩浩觀湖江。
歳時末だ云(ここ)に幾ばくならざるに、浩浩として湖江を観る。
それから歳月がいくらもたっていないのに、広々とした湖や大河が広がっているように、際限も知らぬほど大きく成長した。
雲幾 たくさんの量をいう。○浩浩 広々とした広大な様子。歳月を自然の景色に喩えている。


眾夫指之笑,謂我知不明。
衆夫は之を指して笑い、我が知の不明なるを謂う。
こんなありさまを世の人々は指さして笑い、私に人を見る目がないととりざたした。
○衆夫 世の人々。○知 賢人、聖人となろうとしてすべてを知ること。


兒童畏雷電,魚鱉驚夜光。
児童は雷電を畏れ、魚鱉(ぎょべつ)は夜光に驚く。
しかし彼らは子どもたちが雷をこわがり、魚やすっぽんが夜光珠に驚くようなもので、真の才能を見分ける目をもっていないのだ。
○魚鱉 ○夜光 ホタルの別名。月の別名。夜光珠。名玉で作った盃。。


州家擧進士,選試繆所當。」4
州家 進士を挙ぐるに、選試 当たる所を繆(あやま)る。
汴州から進士(ここでは科挙を受験する有資格者をさす)を推薦するにあたり、その試験(つまり汴州で施行される予備試験である)を私が誤って担当させられた。
州家 汴州の幕府を示す。○挙進士 科挙を受験する有資格者を推薦する○選試 汴州で施行される予備試験○繆所當 誤って担当に任官されたこと。

blogram投票ボタン

毎日それぞれ一首(長詩の場合一部分割掲載)kanbuniinkai紀 頌之の漢詩3ブログ
05rihakushi350

李白詩350首kanbuniinkai紀頌之のブログ

700Toho shi

kanbuniinkai11の頌之漢詩 杜甫詩700首



800tousouSenshu
kanbuniinkai10 頌之の漢詩 唐宋詩人選集 Ⅰ李商隠150首 Ⅱ韓退之(韓愈)Ⅶ孟郊
各詩人についてはブログ内の検索を利用したほうが良い場合もあります。
burogutitl770

http://kanshi100x100.blog.fc2.com/


唐宋詩 
(Ⅰ李商隠Ⅱ韓退之(韓愈))

李白詩INDEX02
日ごとのブログ目次

李商隠INDEX02
ブログ日ごとの目次

杜甫詩INDEX02
日ごとのブログ目次