縣齋有懐 韓愈(県斉にて懐い有り)
中唐詩-272 縣齋有懐 韓愈 Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-29 #6


湖波翻日車、嶺石坼天罅。
配所へ送られる旅の途中、洞庭湖の波は太陽の運行をゆるがすほどに怒涛坂巻、横嶺の巌石は天空に裂け目を探るかのようにそそり立っている。
毒霧恆薫晝、炎風毎焼夏。
それに触れると病気になるといわれる霧は昼はいつも立ちこめ、南方の熱い風は夏ごとにすべてを焼きつくす。
雷威固己加、颶勢仍相借。
氣象杳難測、聾音吁可怕。
気候はかいもく予測もつかぬし、響きはほんとうに恐ろしい。
夷言聴未慣、越俗循猶乍。
土地の方言にはまだ慣れておらず、南の国の風俗にならおうとしても取ってつけたようになる。

湖波【こは】 日車【にっしゃ】を翻し、嶺石【れいせき】 天罅【てんか】を坼【ひら】く。
毒霧【どくむ】 恒に昼に薫じ、炎風 毎に夏に焼く。
雷威【らいい】 固より己に加わり、颶勢【ぐせい】 仍【なお】相借す。
気象 杳【よう】として測り難し、声音 吁【ああ】 怕【おそ】る可し。
夷言【いごん】は聴くに未だ慣わず、越俗は循【したが】うに猶乍なり。

天台山 瓊臺

現代語訳と訳註
(本文)

湖波翻日車、嶺石坼天罅。
毒霧恆薫晝、炎風毎焼夏。
雷威固己加、颶勢仍相借。
氣象杳難測、聾音吁可怕。
夷言聴未慣、越俗循猶乍。

(下し文)
湖波【こは】 日車【にっしゃ】を翻し、嶺石【れいせき】 天罅【てんか】を坼【ひら】く。
毒霧【どくむ】 恒に昼に薫じ、炎風 毎に夏に焼く。
雷威【らいい】 固より己に加わり、颶勢【ぐせい】 仍【なお】相借す。
気象 杳【よう】として測り難し、声音 吁【ああ】 怕【おそ】る可し。
夷言【いごん】は聴くに未だ慣わず、越俗は循【したが】うに猶乍なり。


(現代語訳)
配所へ送られる旅の途中、洞庭湖の波は太陽の運行をゆるがすほどに怒涛坂巻、横嶺の巌石は天空に裂け目を探るかのようにそそり立っている。
それに触れると病気になるといわれる霧は昼はいつも立ちこめ、南方の熱い風は夏ごとにすべてを焼きつくす。
気候はかいもく予測もつかぬし、響きはほんとうに恐ろしい。
土地の方言にはまだ慣れておらず、南の国の風俗にならおうとしても取ってつけたようになる。


(訳注)
湖波翻日車、嶺石坼天罅。

湖波【こは】 日車【にっしゃ】を翻し、嶺石【れいせき】 天罅【てんか】を坼【ひら】く。
配所へ送られる旅の途中、洞庭湖の波は太陽の運行をゆるがすほどに怒涛坂巻、横嶺の巌石は天空に裂け目を探るかのようにそそり立っている。
○湖波 洞庭湖の波は怒涛坂巻○日車 太陽の運行○嶺石 横嶺の巌石○天罅 天空に裂け目を探るかのようにそそり立つ。


毒霧恆薫晝、炎風毎焼夏。
毒霧【どくむ】 恒に昼に薫じ、炎風 毎に夏に焼く。
それに触れると病気になるといわれる霧は昼はいつも立ちこめ、南方の熱い風は夏ごとにすべてを焼きつくす。
○毒霧 瘴癘のこと。マラリアが蚊によって媒介されることは後世のことでこの頃は、高温多湿のせいとされていた。○薫晝 いつも立ちこめ○焼夏 夏ごとにすべてを焼きつくす。


雷威固己加、颶勢仍相借。
雷威【らいい】 固より己に加わり、颶勢【ぐせい】 仍【なお】相借す。
すさまじい雷が鳴っているうえに、激しい風が加わって力を借しているのだ。
○雷威 すさまじい雷が鳴っている○颶勢 激しい風○相借 加わって力を借している。


氣象杳難測、聾音吁可怕。
気象 杳【よう】として測り難し、声音 吁【ああ】 怕【おそ】る可し。
気候はかいもく予測もつかぬし、響きはほんとうに恐ろしい。
○杳 よくわからない。ぼんやりしている。○難測 苦労して予測する。○可怕 おそろしいこと。 


夷言聴未慣、越俗循猶乍。
夷言【いごん】は聴くに未だ慣わず、越俗は循【したが】うに猶乍なり。
土地の方言にはまだ慣れておらず、南の国の風俗にならおうとしても取ってつけたようになる。
○夷言 異民族のことは。方言。○越俗 南国の風俗。五嶺山脈を南に越えると異民族の国とされた。○猶乍 


異俗二首其一 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-73


異俗二首其一
鬼瘧朝朝避、春寒夜夜添。
未驚雷破柱、不報水齊簷。
虎箭侵膚毒、魚鉤刺骨銛。
鳥言成諜訴、多是恨彤襜。
其 二
戸盡懸秦網、家多事越巫。
末曾容獺祭、只是縦猪都。
點封連鼇餌、捜求縛虎符。
賈生兼事鬼、不信有洪爐。