感春四首其四 (4) 韓退之(韓愈)詩<60-#1>Ⅱ中唐詩361 紀頌之の漢詩ブログ1162



感春四首 其四
我恨不如江頭人,長網橫江遮紫鱗。
わたしは隠遁して川辺で仕事する労働者のように できない自分自身のことを恨むのだけれど、仕掛けの長網を長江に打ちかけ紫鱗の魚をとらえるのである。
獨宿荒陂射鳧雁,賣納租賦官不嗔。
独り江の傍に宿しいばらや雑草の生いしげる荒れた堤で かもとかりを射るのだ、それを撃って租税を支払うこととし、そして貢物とすれば官僚は以下ることはないだろう。
歸來歡笑對妻子,衣食自給寧羞貧。
そうして帰って来て妻子と楽しく歓談すると微笑もでるというものだ、何より衣食を自給自足して貧しいものであってもそれを羞じることはないのだ。
今者無端讀書史,智慧只足勞精神。

それら労働者に対して、いま、わたしはどうかというと五経史書を学ぶことにしている、すると、物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力が、ただ、精神をついやすことによって備わってくるのである。
畫蛇著足無處用,兩鬢霜白趨埃塵。
乾愁漫解坐自累,與眾異趣誰相親。
數杯澆腸雖暫醉,皎皎萬慮醒還新。
百年未滿不得死,且可勤買拋青春。

(感春四首 其の四)
我は恨む 江頭【こうとう】の人に如かざることを,長網【ちょうもう】江に橫たへ 紫鱗【しりん】を遮【さえぎ】る。
獨り荒陂【こうは】に宿り鳧雁【ふがん】を射,賣りて租賦【そふ】を納めて 官 嗔【いか】らず。
歸り來りて 歡笑して妻子に對し,衣食は自給す 寧【なん】ぞ 貧を羞じむや。
今者【いま】端なくも書史を讀み,智慧【ちけい】は只 精神を勞するに足れり。

#2
蛇【へび】を畫【えが】いて足を著【つ】く 用うるに處 無し,兩鬢【りょうびん】霜白【しょうはく】埃塵【あいじん】に趨【はし】る。
乾愁【かんしゅう】漫【みだ】りに解し 坐【そぞろ】に自ら累【わずら】う,眾【しゅう】と趣を異にせば誰か相い親まん。
數杯 腸【はらわた】に澆【そそ】いで 暫く醉うと雖ども,皎皎【こうこう】たる萬慮【ばんりょ】醒めて還【ま】た新【あらた】なり。
百年 未だ滿たず 死するを得ず,且可【しばらく】勤めて拋【はう】青春【せいしゅん】を買【か】へ。


現代語訳と訳註
(本文)感春四首 其四

我恨不如江頭人,長網橫江遮紫鱗。
獨宿荒陂射鳧雁,賣納租賦官不嗔。
歸來歡笑對妻子,衣食自給寧羞貧。
今者無端讀書史,智慧只足勞精神。


(下し文) 感春四首 其の四
我は恨む 江頭【こうとう】の人に如かざることを,長網【ちょうもう】江に橫たへ 紫鱗【しりん】を遮【さえぎ】る。
獨り荒陂【こうは】に宿り鳧雁【ふがん】を射,賣りて租賦【そふ】を納めて 官 嗔【いか】らず。
歸り來りて 歡笑して妻子に對し,衣食は自給す 寧【なん】ぞ 貧を羞じむや。
今者【いま】端なくも書史を讀み,智慧【ちけい】は只 精神を勞するに足れり。


(現代語訳)
わたしは隠遁して川辺で仕事する労働者のように できない自分自身のことを恨むのだけれど、仕掛けの長網を長江に打ちかけ紫鱗の魚をとらえるのである。
独り江の傍に宿しいばらや雑草の生いしげる荒れた堤で かもとかりを射るのだ、それを撃って租税を支払うこととし、そして貢物とすれば官僚は以下ることはないだろう。
そうして帰って来て妻子と楽しく歓談すると微笑もでるというものだ、何より衣食を自給自足して貧しいものであってもそれを羞じることはないのだ。
それら労働者に対して、いま、わたしはどうかというと五経史書を学ぶことにしている、すると、物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力が、ただ、精神をついやすことによって備わってくるのである。


(訳注)
感春四首 其四
我恨不如江頭人,長網橫江遮紫鱗。

わたしは隠遁して川辺で仕事する労働者のように できない自分自身のことを恨むのだけれど、仕掛けの長網を長江に打ちかけ紫鱗の魚をとらえるのである。
江頭人 川辺で仕事する労働者。
紫鱗 魚。


獨宿荒陂射鳧雁,賣納租賦官不嗔。
独り江の傍に宿しいばらや雑草の生いしげる荒れた堤で かもとかりを射るのだ、それを撃って租税を支払うこととし、そして貢物とすれば官僚は以下ることはないだろう。
荒陂 いばらや雑草の生いしげる荒れた堤。・鳧雁  かもとかり。


歸來歡笑對妻子,衣食自給寧羞貧。
そうして帰って来て妻子と楽しく歓談すると微笑もでるというものだ、何より衣食を自給自足して貧しいものであってもそれを羞じることはないのだ。


今者無端讀書史,智慧只足勞精神。
それら労働者に対して、いま、わたしはどうかというと五経史書を学ぶことにしている、すると、物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力が、ただ、精神をついやすことによって備わってくるのである。
・今者 それら労働者に対して、いま、わたしはどうかというと。
無端 はからずも。