城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#9>Ⅱ中唐詩405 紀頌之の漢詩ブログ1294


第三部
#9
孟郊) 寶唾拾未盡,
韓愈) 玉啼墮猶槍。窗綃疑閟艷,
孟郊) 妝燭已銷檠。綠發抽瑉甃,
韓愈) 青膚聳瑤楨。白蛾飛舞地,
孟郊) 幽蠹落書棚。惟昔集嘉詠,
韓愈) 吐芳類鳴嚶。

*上記聯句を韻により変更して読む

寶唾拾未盡,玉啼墮猶槍。
宝石のような美しい唾、宝玉は、拾い尽くせない、珠玉のような涙は落ちるたびに玉のなる音を鳴らしている。
窗綃疑閟艷,妝燭已銷檠。
窓の絹のとばりは美女をとじこめかくしているのだろうか、ぼんぼりのあかりがきえて化粧ができないのでまたつける。
綠發抽瑉甃,青膚聳瑤楨。
みどりの髪のような草があり、その草の中で玉の敷石めだっている。あおいこけがいっぱいに生えている中に玉樹がそびえている。
白蛾飛舞地,幽蠹落書棚。
そういう景色は白蛾が飛びまわってひと舞する舞台をつくったようなものだ。こちら見目を遣れば本に着く紙むしは書棚から落ちている。
惟昔集嘉詠,吐芳類鳴嚶。

寶唾【ほうだ】未だ盡さざるを拾わん,玉啼【ぎょくてい】猶お槍【そう】たることく墮ちん。
窗綃【そうしょう】は艷【えん】を閟【と】づるかを疑い,妝燭【しょうしょく】は已に檠【けい】を銷【き】ゆ。
綠發【りょくはつ】瑉甃【びんしゅう】より抽【ぬき】んでて,青膚【せいふ】は瑤楨【ようてい】を聳【そびえ】かす。
白蛾【はくが】舞地【ぶち】に飛び,幽蠹【ゆうと】書棚【しょほう】より落つ。
惟【こ】れ昔嘉詠【かえい】を集め,芳を吐いて鳴嚶【めいおう】に類す。


#10
韓愈) 窺奇摘海異,
孟郊) 恣韻激天鯨。腸胃繞萬象,
韓愈) 精神驅五兵。蜀雄李杜拔,
孟郊) 嶽力雷車轟。大句斡玄造,
韓愈) 高言軋霄崢。芒端轉寒燠,
孟郊) 神助溢杯觥。
#11
孟郊) 巨細各乘運,
韓愈) 湍潿亦騰聲。淩花咀粉蕊,
孟郊) 削縷穿珠櫻。綺語洗晴雪,
韓愈) 嬌辭哢雛鶯。酣歡雜弁珥,
孟郊) 繁價流金瓊。菡萏寫江調,
韓愈) 萎蕤綴藍瑛。
#12
韓愈) 庖霜膾玄鯽,
孟郊) 浙玉炊香粳。朝饌已百態,
韓愈) 春醪又千名。哀匏蹙駛景,
孟郊) 冽唱凝余晶。解魄不自主,
韓愈) 痺肌坐空瞠。扳援賤蹊絕,
孟郊) 炫曜仙選更。


現代語訳と訳註
(本文) #9
孟郊) 寶唾拾未盡,
韓愈) 玉啼墮猶槍。窗綃疑閟艷,
孟郊) 妝燭已銷檠。綠發抽瑉甃,
韓愈) 青膚聳瑤楨。白蛾飛舞地,
孟郊) 幽蠹落書棚。惟昔集嘉詠,
韓愈) 吐芳類鳴嚶。

*上記聯句を韻により変更して読む

寶唾拾未盡,玉啼墮猶槍。
窗綃疑閟艷,妝燭已銷檠。
綠發抽瑉甃,青膚聳瑤楨。
白蛾飛舞地,幽蠹落書棚。
惟昔集嘉詠,吐芳類鳴嚶。


(下し文)
寶唾【ほうだ】未だ盡さざるを拾わん,玉啼【ぎょくてい】猶お槍【そう】たることく墮ちん。
窗綃【そうしょう】は艷【えん】を閟【と】づるかを疑い,妝燭【しょうしょく】は已に檠【けい】を銷【き】ゆ。
綠發【りょくはつ】瑉甃【びんしゅう】より抽【ぬき】んでて,青膚【せいふ】は瑤楨【ようてい】を聳【そびえ】かす。
白蛾【はくが】舞地【ぶち】に飛び,幽蠹【ゆうと】書棚【しょほう】より落つ。
惟【こ】れ昔嘉詠【かえい】を集め,芳を吐いて鳴嚶【めいおう】に類す。


(現代語訳)
宝石のような美しい唾、宝玉は、拾い尽くせない、珠玉のような涙は落ちるたびに玉のなる音を鳴らしている。
窓の絹のとばりは美女をとじこめかくしているのだろうか、ぼんぼりのあかりがきえて化粧ができないのでまたつける。
みどりの髪のような草があり、その草の中で玉の敷石めだっている。あおいこけがいっぱいに生えている中に玉樹がそびえている。
そういう景色は白蛾が飛びまわってひと舞する舞台をつくったようなものだ。こちら見目を遣れば本に着く紙むしは書棚から落ちている。
あわれなるかな、昔はここでりっぱな詩歌を詠んで集ったものだが、花の香しさを出すように美しい句の歌を吟じることはうぐいすが鳴いているようなのだ。


(訳注)
寶唾拾未盡,玉啼墮猶槍。

宝石のような美しい唾、宝玉は、拾い尽くせない、珠玉のような涙は落ちるたびに玉のなる音を鳴らしている。
・寶唾 宝石のような美しい唾。・玉啼 珠玉のような涙。・ 玉のなる音。


窗綃疑閟艷,妝燭已銷檠。
窓の絹のとばりは美女をとじこめかくしているのだろうか、ぼんぼりのあかりがきえて化粧ができないのでまたつける。
窗綃 窓のカーテン。 ・閟艷 美女をとじこめかくす. ・妝燭 燭臘、ぼんぼりのあかり。・銷檠 あかりがきえる。


綠發抽瑉甃,青膚聳瑤楨。
みどりの髪のような草があり、その草の中で玉の敷石めだっている。あおいこけがいっぱいに生えている中に玉樹がそびえている。
綠發 みどりの髪のような草。 ・瑉甃 玉のしきいし。・青膚 あおいこけ。・瑤楨 玉樹。


白蛾飛舞地,幽蠹落書棚。
そういう景色は白蛾が飛びまわってひと舞する舞台をつくったようなものだ。こちら見目を遣れば本に着く紙むしは書棚から落ちている。
舞地 舞台。・幽蠹 紙むし。


惟昔集嘉詠,吐芳類鳴嚶。
あわれなるかな、昔はここでりっぱな詩歌を詠んで集ったものだが、花の香しさを出すように美しい句の歌を吟じることはうぐいすが鳴いているようなのだ。
嘉詠 りっぱな詩歌。・吐芳 花の香しさを出すように美しい句の歌を吟じること。・鳴嚶 うぐいす。

あわれなるかな、昔はここでりっぱな詩歌を詠んで集ったものだが、花の香しさを出すように美しい句の歌を吟じることはうぐいすが鳴いているようなのだ。