城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#20>Ⅱ中唐詩416 紀頌之の漢詩ブログ1327


悲哉行 謝霊運(康楽) 詩<76-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩503 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1326
城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#20>Ⅱ中唐詩416 紀頌之の漢詩ブログ1327
雨晴 杜甫 <287> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1328 杜甫詩 700- 407


   
 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     


第五部(#17~#20)
#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。

#18
韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#18  *上記聯句を韻により変更して読む
嬌應如在寤,頹意若含酲。
やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
文升相照灼,武勝屠攙搶。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
割錦不酬價,構雲有高營。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。
川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。

嬌應【きょうおう】寤【ご】に在るが如く,頹意【たいい】酲【てい】を含むが若し。
鹓毳【えんせい】衣帶【いたい】に翔【かげ】り,鵝肪【がぼう】截佩璜【はいこう】を【き】る。
文升【ぶんしょう】相い照灼【しょうしゃく】し,武勝【ぶしょう】攙搶【ざんそう】を屠【ほう】る。
錦を割いて價を酬いず,雲に構えて高營【こうえい】有り。
通波【つうは】鱗介【りんかい】に牣【み】ち,疏畹【そえん】蕭蘅【しょうこう】に富む。


#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠卵攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#19
買養馴孔翠,遠苞樹蕉栟。
買ってきて飼育した孔雀がなれてきて、遠くから包みもって来たバナナやヤシを移し植えたりする。
鴻頭排刺芡,鵠靍攢瑰橙。
鬼ハスの実の頭をミヅブキがしげるので揃えている。鵠の巣の卵はダイダイみのるのと一緒に集まる。
騖廣雜良牧,蒙休賴先盟。
広い土地を占有する良好な地方長官はその地域に同化していく。目出度いしるしをうけ前の時代の約束をよりどころとしている。
罷旄奉環衛,守封踐忠貞。
戰旗を返納しても天子の宮殿を守りたてまつる。国の領土をまもり中世・忠議・貞操の定めを踏襲する。
戰服脫明介,朝冠飄彩纮。
鎧兜など軍服を脱いだ後も、朝廷の冠で気分高々で 冠の美しい紐をひるがえして参上する。

買養【ばいよう】孔翠【こうすい】に馴れ,遠苞【えんぽう】蕉栟【しょうへい】樹【う】う。
鴻頭【こうとう】刺芡【しけん】を排し,鵠靍【こうかく】瑰橙【かいとう】を攢【あつ】む。
廣きに騖【は】せて良牧【りょうぼく】を雜【まじ】へ,休を蒙【こうむ】って先盟【せんめい】に賴る。
旄【ぼう】を罷めて環衛【かんえい】を奉じ,封を守って忠貞を踐【ふ】む。
戰服【せんぷく】明介【めいかい】を脫し,朝冠【ちょうかん】彩纮【さいこう】を飄【ひるがえ】す。


#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。
#20  *上記聯句を韻により変更して読む

爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。
乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
館儒養經史,綴戚觴孫甥。
考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。

爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。

爵勛【しゃくくん】僮隸【どうれい】に逮【およ】び,簪笏【しんこく】懷繃【かいほう】自【より】す。
乳下も秀【ひい】でて嶷嶷【ぎぎ】たり,椒蕃【しょうばん】は泣いて喤々【こうこう】たり。
貌鑒【ぼうかん】清くして匣【こう】に溢【あふ】れ,眸光【ぼうこう】寒くして硎【けい】を發す。
儒を館して經史を養い,戚【せき】を綴って孫甥【そんそう】に觴【しょう】す。
鍾を考【たた】いて肴核【こうかく】を饋【おく】り,鼓を戛【う】って牢牲【ろうせい】を侑【すす】む。

宮島(6)

現代語訳と訳註
(本文)
#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。
#20 *上記聯句を韻により変更して読む

爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。
乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
館儒養經史,綴戚觴孫甥。
考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。


(下し文)
爵勛【しゃくくん】僮隸【どうれい】に逮【およ】び,簪笏【しんこく】懷繃【かいほう】自【より】す。
乳下も秀【ひい】でて嶷嶷【ぎぎ】たり,椒蕃【しょうばん】は泣いて喤々【こうこう】たり。
貌鑒【ぼうかん】清くして匣【こう】に溢【あふ】れ,眸光【ぼうこう】寒くして硎【けい】を發す。
儒を館して經史を養い,戚【せき】を綴って孫甥【そんそう】に觴【しょう】す。
鍾を考【たた】いて肴核【こうかく】を饋【おく】り,鼓を戛【う】って牢牲【ろうせい】を侑【すす】む。


(現代語訳)
爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。


(訳注)
爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。

爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
 爵位。・ 勲位。・ およぶ。・僮隸 召使たち。・簪笏【しんこつ】冠をとめるこうがいと、手に持つしゃく。 転じて、 ①官吏の礼服。また、礼服をつけた官吏。 ②任官すること。官吏となること。・懷繃 おむつ。


乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
乳下 赤子。・嶷嶷 こどもの智恵のすぐれたさま。・椒蕃 名門の子。繁昌分家の繁昌を詠うもの。『詩経、唐風(椒聊)』に「椒聊之實,蕃衍盈升」(椒聊の実は、繁って増え、升に盈つ。)の句があり、大きな勢力をもつ家の子のことをさす。・喤々 わんわん泣きさけぶ。


貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
貌鑒 鏡にうつった顔。・眸光 眼光。・ といし。


館儒養經史,綴戚觴孫甥。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
・館儒 儒学者を家庭教師としてまねく。・経史 四書五経や歴史。・綴戚 親戚をあつめる。・ さかずき。酒を飲むことをさす。


考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。
考鍾 かねをたたく。鐘は鐘と同じ。・ 贈る。・肴核 さかなとくだもの。酒のさかな。・ 堅い物どうしが触れ合う音。また、その音を立てる。・ すすめる。・牢牲 神にそなえる獣肉。ごちそう、というはどの意。