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杏殤 九首 之五 孟郊(東野)詩<25>Ⅱ中唐詩470 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1489


杏殤 九首 并 序:
杏殤,花乳也。
霜翦而落,因悲昔嬰,故作是詩。
杏はわかじにをした。花の咲き始めである。
霜を断ち切りそして落とし、悲しみによって三年経過し、もう昔の乳呑児を思い出すとまた悲しい。そういうことでこの詩を作ったのだ。


孟郊 『杏殤 九首 之五』
踏地恐土痛,損彼芳樹根。
此誠天不知,翦棄我子孫。
垂枝有千落,芳命無一存。
誰謂生人家,春色不入門。
この土地を踏みしめていくことはこの土が居たいのではないかと心配する。それはその痛みで杏の香り良い樹がその根を傷めてしまうのではないかと思うのである。
こんな誠実な気持ちというのは天の神は知らないことである。それはわが子を切り、捨て子孫を残すことを許されないからである。
露は垂れた枝からは千々と根もとに落ちてゆくのである。しかしわが子の命は一滴たりとも恩恵を受けていないのである。
このことをだれが生きている人にあてはめていうことが出来ようか、世の中は春景色になっているのに我家の門からは入ってこないのである。

地を踏みては土の痛みて,彼の芳 樹の根を損うことを恐れる。
此の誠に天は知らず,我が子孫を翦り棄てたり。
垂し枝より千ゝ落つる有り,芳の命 一も存する無し。
誰か生ける人の家を謂わんや,春色は門に入らず。


現代語訳と訳註
(本文)
   杏殤 九首 之五
踏地恐土痛,損彼芳樹根。
此誠天不知,翦棄我子孫。
垂枝有千落,芳命無一存。
誰謂生人家,春色不入門。


(下し文)
地を踏みては土の痛みて,彼の芳 樹の根を損うことを恐れる。
此の誠に天は知らず,我が子孫を翦り棄てたり。
垂し枝より千ゝ落つる有り,芳の命 一も存する無し。
誰か生ける人の家を謂わんや,春色は門に入らず。


(現代語訳)
この土地を踏みしめていくことはこの土が居たいのではないかと心配する。それはその痛みで杏の香り良い樹がその根を傷めてしまうのではないかと思うのである。
こんな誠実な気持ちというのは天の神は知らないことである。それはわが子を切り、捨て子孫を残すことを許されないからである。
露は垂れた枝からは千々と根もとに落ちてゆくのである。しかしわが子の命は一滴たりとも恩恵を受けていないのである。
このことをだれが生きている人にあてはめていうことが出来ようか、世の中は春景色になっているのに我家の門からは入ってこないのである。


(訳注)
 
杏殤 九首 之五

杏殤 九首 孟郊 808年元和三年にこどもが死んで三年後の作という。 孟郊詩集卷十


踏地恐土痛,損彼芳樹根。
この土地を踏みしめていくことはこの土が居たいのではないかと心配する。それはその痛みで杏の香り良い樹がその根を傷めてしまうのではないかと思うのである。
恐土痛 木の周りの土を踏んで歩くことが杏の花を咲かせる木にとって痛いことである。


此誠天不知,翦棄我子孫。
こんな誠実な気持ちというのは天の神は知らないことである。それはわが子を切り、捨て子孫を残すことを許されないからである。


垂枝有千落,芳命無一存。
露は垂れた枝からは千々と根もとに落ちてゆくのである。しかしわが子の命は一滴たりとも恩恵を受けていないのである。
垂枝有千落 垂れた枝から木の根もとには、不老長寿の液が千々をおちる。恩恵を受けること。


誰謂生人家,春色不入門。
このことをだれが生きている人にあてはめていうことが出来ようか、世の中は春景色になっているのに我家の門からは入ってこないのである




杏殤 九首 孟郊 808年元和三年 孟郊詩集卷十

并序:
杏殤,花乳也。
霜翦而落,因悲昔嬰,故作是詩。

之 一
凍手莫弄珠,弄珠珠易飛;
驚霜莫翦春,翦春無光輝。
零落小花乳,爛斑昔嬰衣。
拾之不盈把,日莫空悲歸。


之二
地上空拾星,枝上不見花。
哀哀孤老人,戚戚無子家。
豈若沒水鳧﹖不如拾巢鴉;
浪鷇破便飛,風鶵裊相誇。
芳嬰不復生,向物空悲嗟。

之三
應是一線淚,入此春木心;
枝枝不成花,片片落翦金。
春壽何可長﹖霜哀亦已深。
常時喜芳泉,此日洗淚襟!

之四
兒生月不明,兒死月始光;
兒月兩相奪,兒命果不長!
如何此英英,亦為弔蒼蒼﹖
甘為墮地塵,不為末世芳。

之五
踏地恐土痛,損彼芳樹根。
此誠天不知,翦棄我子孫。
垂枝有千落,芳命無一存。
誰謂生人家,春色不入門。

之六
冽冽霜殺春,枝枝疑纖刀。
木心既零落,山竅空呼號。
班班落地英,點點如明膏。
始知天地間,萬物皆不牢。

之七
哭此不成春,淚痕三四班。
失芳蝶既狂,失子老亦孱,
且無生生力,自有死死顏。
靈鳳不銜訴,誰為扣天關﹖

之八
此兒自見災,花發多不諧。
窮老收碎心,永夜抱破懷。
聲死更何言﹖意死不必喈。
病叟無子孫,獨立猶束柴。

之九
霜似敗紅芳,翦啄十數雙。
參差呻細風,噞喁沸淺江。
泣凝不可消,恨壯難自降,
空遺舊日影,怨彼小書窗。