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晚菊(唐•韓愈)
少年飲酒時,踊躍見菊花。
青年のころの酒をのんだ時の事であるが、飲んで、踊り、飛び上がって、躍り、菊の花を見たものだ。
今來不復飲,每見恒咨嗟。
しかし最近ではもう酒を飲むことがなく、見るたびに いつも「ああ」となげくのだ。
佇立摘滿手,行行把歸家。
たたずんでは摘み、手にいっぱいにするのである、あちらにいって、こちらにもゆき、そして束ねて家に帰えるのである。
此時無與語,棄置奈悲何。

このとき菊を見るのに共に語りあうひとがいないのだ、菊の束をすててしまうことは悲しみをどうしていいかわからないのである。(日が短い、晩秋、衰えてきた、悲愁の秋となったのだ。)
少年にして酒を飲みし時、踊躍【ようやく】して菊花【きくか】を見き。
今来【きんらい】復た飲まず、見る毎【ごと】に恒【つね】に咨嗟【しさ】す。
佇立【ちょりつ】して摘みて手に満ち、行き行きて把りて家に歸る。
此の時 興【とも】に語る無し、棄置【きち】せば悲を奈何【いかん】せん。

晩菊002

現代語訳と訳註
(本文)
晚菊
少年飲酒時,踊躍見菊花。
今來不復飲,每見恒咨嗟。
佇立摘滿手,行行把歸家。
此時無與語,棄置奈悲何。


(下し文)
少年にして酒を飲みし時、踊躍【ようやく】して菊花【きくか】を見き。
今来【きんらい】復た飲まず、見る毎【ごと】に恒【つね】に咨嗟【しさ】す。
佇立【ちょりつ】して摘みて手に満ち、行き行きて把りて家に歸る。
此の時 興【とも】に語る無し、棄置【きち】せば悲を奈何【いかん】せん。


(現代語訳)
青年のころの酒をのんだ時の事であるが、飲んで、踊り、飛び上がって、躍り、菊の花を見たものだ。
しかし最近ではもう酒を飲むことがなく、見るたびに いつも「ああ」となげくのだ。
たたずんでは摘み、手にいっぱいにするのである、あちらにいって、こちらにもゆき、そして束ねて家に帰えるのである。
このとき菊を見るのに共に語りあうひとがいないのだ、菊の束をすててしまうことは悲しみをどうしていいかわからないのである。(日が短い、晩秋、衰えてきた、悲愁の秋となったのだ。)


 (訳注)
晚菊

韓愈、底本巻四。おくれ咲きの菊。菊を愛した東晉詩人陶淵明の境地を味わっているのだろうか。陶淵明の隠遁者の雰囲気は全くない、韓愈らしい教育者が一歳とって若者に現在の心境を詠ったものである。


少年飲酒時,踊躍見菊花。
青年のころの酒をのんだ時の事であるが、飲んで、踊り、飛び上がって、躍り、菊の花を見たものだ。
少年 年少。ここではこどもというのではなく、若いころ、というほどの意。
踊躍 おどりあがる。菊を見ると、うれしくなって、おどりまわったものだ、というのである。


今來不復飲,每見恒咨嗟。
しかし最近ではもう酒を飲むことがなく、見るたびに いつも「ああ」となげくのだ。
・今来 このごろ。最近では。
・咨嗟 なげく。「ああ」となげく。


佇立摘滿手,行行把歸家。
たたずんでは摘み、手にいっぱいにするのである、あちらにいって、こちらにもゆき、そして束ねて家に帰えるのである。
佇立 たたずむ。
摘満手 手にいっぱいになるまでつむ(・行行把帰家 あちらこちらへ行ったが、そのゆく先々で、とった菊を上げるべき人もなく、といって、その菊を棄てさることもできず、手にもったままで帰るという意。


此時無與語,棄置奈悲何。
このとき菊を見るのに共に語りあうひとがいないのだ、菊の束をすててしまうことは悲しみをどうしていいかわからないのである。(日が短い、晩秋、衰えてきた、悲愁の秋となったのだ。)
棄置 これは、つんだ菊を棄てる、というのではなく、おくれ咲きの菊を見すててつみもしなかったならば、というのであろう。
奈悲何 咲き残って、衰えようとする菊の花のほかに、語るものさえないかなしみを、躍りあがって咲き盛る花にたわむれた日のおのれを背景にして、じっとーみつめているのである。



晚菊(唐•韓愈)
少年飲酒時,踊躍見菊花。
今來不復飲,每見恒咨嗟。
佇立摘滿手,行行把歸家。
此時無與語,棄置奈悲何。

少年にして酒を飲みし時、踊躍【ようやく】して菊花【きくか】を見き。
今来【きんらい】復た飲まず、見る毎【ごと】に恒【つね】に咨嗟【しさ】す。
佇立【ちょりつ】して摘みて手に満ち、行き行きて把りて家に歸る。
此の時 興【とも】に語る無し、棄置【きち】せば悲を奈何【いかん】せん。


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