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送湖南李正字歸 韓愈 唐詩
 底本巻四

送湖南李正字歸
長沙入楚深,洞庭值秋晚。
人隨鴻雁少,江共蒹葭遠。
曆曆餘所經,悠悠子當返。
孤游懷耿介,旅宿夢婉娩。
風土稍殊音,魚蝦日異飯。
親交俱在此,誰與同息偃。



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送湖南李正字歸
長沙入楚深,洞庭值秋晚。
洞庭湖を南下して湘江に入っていくと長沙があり、そこは江南の楚地方の深く入ったところとなる。洞庭湖は秋の真っただ中で日が暮れていく。
人隨鴻雁少,江共蒹葭遠。
ひとは大鳥や雁と同じように秋になって少なくなってしいるのだろう。湘江は葭とともにはるかとおくなっている。
曆曆餘所經,悠悠子當返。
月日を漫然と私の門下で儒者としての道をすごしてきたけれど、こうして、君ははるか遠い先に帰っていくのだ。
孤游懷耿介,旅宿夢婉娩。
独り行く旅人として孤独であっても堅く志を守っていってほしいと思うのであるが、旅先の宿では、艶めかし事は夢の中だけにしておくことだね。
風土稍殊音,魚蝦日異飯。
気候風土が違うと言葉も違っているものだ、魚やエビについても毎日違った食べ物を食べるということになるのだ。
親交俱在此,誰與同息偃。

今この宴席においては共に腹を割って親交を深めるのであり、談議、団欒は誰でも君に対して同じようにするものである。

湖南の李正字が帰るを送る
長沙【ちょうさ】楚の深きに入り、洞庭【どうてい】秋の晩【おそ】きに値ふ。
人は鴻雁【こうがん】に随って少に、江は蒹葭【けんか】と共に遠し。
歴歴【れきれき】として余が経し所、悠悠【ゆうゆう】として子【きみ】當【まさ】に返るべし。
孤游【こゆう】 耿介【こうかい】を懐き、旅宿 夢 婉娩【えんばん】たらん。
風土は稍【やや】に音を殊【こと】にし、魚蝦【ぎょか】は日びに飯を異にせむ。
親交 俱に 此に在り、誰と與【とも】にか息偃【そくえん】を同じうせむ。


韓愈の地図01

現代語訳と訳註
(本文)
送湖南李正字歸
長沙入楚深,洞庭值秋晚。
人隨鴻雁少,江共蒹葭遠。
曆曆餘所經,悠悠子當返。
孤游懷耿介,旅宿夢婉娩。
風土稍殊音,魚蝦日異飯。
親交俱在此,誰與同息偃。


(下し文)
湖南の李正字が帰るを送る
長沙【ちょうさ】楚の深きに入り、洞庭【どうてい】秋の晩【おそ】きに値ふ。
人は鴻雁【こうがん】に随って少に、江は蒹葭【けんか】と共に遠し。
歴歴【れきれき】として余が経し所、悠悠【ゆうゆう】として子【きみ】當【まさ】に返るべし。
孤游【こゆう】 耿介【こうかい】を懐き、旅宿 夢 婉娩【えんばん】たらん。
風土は稍【やや】に音を殊【こと】にし、魚蝦【ぎょか】は日びに飯を異にせむ。
親交 俱に 此に在り、誰と與【とも】にか息偃【そくえん】を同じうせむ。


(現代語訳)
洞庭湖を南下して湘江に入っていくと長沙があり、そこは江南の楚地方の深く入ったところとなる。洞庭湖は秋の真っただ中で日が暮れていく。
ひとは大鳥や雁と同じように秋になって少なくなってしいるのだろう。湘江は葭とともにはるかとおくなっている。
月日を漫然と私の門下で儒者としての道をすごしてきたけれど、こうして、君ははるか遠い先に帰っていくのだ。
独り行く旅人として孤独であっても堅く志を守っていってほしいと思うのであるが、旅先の宿では、艶めかし事は夢の中だけにしておくことだね。
気候風土が違うと言葉も違っているものだ、魚やエビについても毎日違った食べ物を食べるということになるのだ。
今この宴席においては共に腹を割って親交を深めるのであり、談議、団欒は誰でも君に対して同じようにするものである。


(訳注)
送湖南李正字歸
 洞庭湖。
李正字 李生則の子。韓愈の門下。

長沙入楚深,洞庭值秋晚。
洞庭湖を南下して湘江に入っていくと長沙があり、そこは江南の楚地方の深く入ったところとなる。洞庭湖は秋の真っただ中で日が暮れていく。
長沙 春秋戦国時代には楚国に属し、成王のとき黔中郡が置かれたことに始まる。秦代に秦36郡のひとつとして長沙郡が設置されている。漢代初には呉芮を封じて臨湘県を都とする長沙王国が設置され、5代46年間続いた。長沙王国の相である軑侯利蒼一族の墓所として有名な馬王堆漢墓を今に伝える。隋唐代から清末にかけて潭州の中心として発展した。
 楚(そ)は、中国の王朝名、地名。地名としての楚は、現在の湖南省・湖北省を指す。


人隨鴻雁少,江共蒹葭遠。
ひとは大鳥や雁と同じように秋になって少なくなってしいるのだろう。湘江は葭とともにはるかとおくなっている。
鴻雁 おおとりと雁。おおとりは雁に似て大形の鳥。
蒹葭 ひめよし。


曆曆餘所經,悠悠子當返。
月日を漫然と私の門下で儒者としての道をすごしてきたけれど、こうして、君ははるか遠い先に帰っていくのだ。
・歴歴 分明のさま、また行列のさま。次々に並ぶさまや明白なさま。曆曆は月日を漫然と過ごしていったことをいう。


孤游懷耿介,旅宿夢婉娩。
独り行く旅人として孤独であっても堅く志を守っていってほしいと思うのであるが、旅先の宿では、艶めかし事は夢の中だけにしておくことだね。
孤訪 ひとりたび。
耿介 堅く志を守ること、転じて孤独なこと。
・婉娩 しなやかなさま。まとわりつくさま。ここではふるさとのことなどが夢の中にまといついてくることを指す。


風土稍殊音,魚蝦日異飯。
気候風土が違うと言葉も違っているものだ、魚やエビについても毎日違った食べ物を食べるということになるのだ。
殊音 こと.ほがちがち㌔
魚蝦 魚やえび。
異飯 食べものがかわる。


親交俱在此,誰與同息偃。
今この宴席においては共に腹を割って親交を深めるのであり、談議、団欒は誰でも君に対して同じようにするものである。
息偃 だんらん。偃息する。

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