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陸渾山火和皇甫湜用其韻
    (湜時為陸渾尉)#1
皇甫補官古賁渾,時當玄冬澤乾源。
皇甫君の任地は 古代の賁渾といわれたところである、今、季節は厳冬であるが水源の地でさえも乾ききっている。
山狂穀很相吐吞,風怒不休何軒軒。
山は狂ったような音を立て、谷も狂ってせめぎあっている、互いに吐き出して、呑みこんでいる。そしてケンケンと怒って、風も怒って荒れてやまない。
擺磨出火以自燔,有聲夜中驚莫原。
切り開き取り除きながら摩擦してとうとう火を吹き 燃え出しきている。大声にびっくりし、夜中に調査して驚き、どうしたのかもともとのことしらべてもしらべようがない。
天跳地踔顛乾坤,赫赫上照窮崖垠。
天は跳り、地はとび上がることでてんちはひっくりかえる。空のはてまでまっ赤にこがし、かがやき照らしている。
截然高周燒四垣,神焦鬼爛無逃門。
高い空を東西南北に向かって焼けて、引き裂けるのであり、鬼、神、靈も爛れてしまって、逃げるに道ないのである。
陸渾山【りくこんさん】火 皇甫湜【こうほしょく】に和し其の韻を用う。(湜時に陸渾の尉と為す)
#1
皇甫 官に補せらる、古の賁渾【りくこん】、時 玄冬に當って澤は源を乾かす。
山狂ひ 谷很【たけ】り 相吐呑【とどん】す、風怒って休まず 何ぞ軒軒たる。
擺磨【はいま】して火を出し 以て自ら燔く、聾有り 夜中驚いて原【たづ】ぬる莫し。
天跳り 地踔【あが】り 乾坤を顛【くつがえ】す、赫赫として上照し 崖垠【がいぎん】を窮む。
截然【せつぜん】として高く周【めぐ】って四垣【しえん】を焼く、神 焦【こが】れ 鬼 爛【ただ】れ 逃るる門無し。

終南山03


現代語訳と訳註
(本文)
陸渾山火和皇甫湜用其韻(湜時為陸渾尉)#1
皇甫補官古賁渾,時當玄冬澤乾源。
山狂穀很相吐吞,風怒不休何軒軒。
擺磨出火以自燔,有聲夜中驚莫原。
天跳地踔顛乾坤,赫赫上照窮崖垠。
截然高周燒四垣,神焦鬼爛無逃門。


(下し文)
陸渾山【りくこんさん】火 皇甫湜【こうほしょく】に和し其の韻を用う。(湜時に陸渾の尉と為す)
#1
皇甫 官に補せらる、古の賁渾【りくこん】、時 玄冬に當って澤は源を乾かす。
山狂ひ 谷很【たけ】り 相吐呑【とどん】す、風怒って休まず 何ぞ軒軒たる。
擺磨【はいま】して火を出し 以て自ら燔く、聾有り 夜中驚いて原【たづ】ぬる莫し。
天跳り 地踔【あが】り 乾坤を顛【くつがえ】す、赫赫として上照し 崖垠【がいぎん】を窮む。
截然【せつぜん】として高く周【めぐ】って四垣【しえん】を焼く、神 焦【こが】れ 鬼 爛【ただ】れ 逃るる門無し。


(現代語訳)
皇甫君の任地は 古代の賁渾といわれたところである、今、季節は厳冬であるが水源の地でさえも乾ききっている。
山は狂ったような音を立て、谷も狂ってせめぎあっている、互いに吐き出して、呑みこんでいる。そしてケンケンと怒って、風も怒って荒れてやまない。
切り開き取り除きながら摩擦してとうとう火を吹き 燃え出しきている。大声にびっくりし、夜中に調査して驚き、どうしたのかもともとのことしらべてもしらべようがない。
天は跳り、地はとび上がることでてんちはひっくりかえる。空のはてまでまっ赤にこがし、かがやき照らしている。
高い空を東西南北に向かって焼けて、引き裂けるのであり、鬼、神、靈も爛れてしまって、逃げるに道ないのである。


(訳注)
陸渾山火和皇甫湜用其韻(湜時為陸渾尉)#1

詩の背景については #0を参照。

皇甫補官古賁渾,時當玄冬澤乾源。
皇甫君の任地は 古代の賁渾といわれたところである、今、季節は厳冬であるが水源の地でさえも乾ききっている。
賁渾 陸渾の古名。『春秋公羊伝』宣公三年に「楚子は賁渾の戒を伐つ」とあり、陸徳明の『経典釈文』にこの貴について、旧音はリク、あるいは音はホン、としている。普通の人が陸渾と書くところを賁渾とかかずにいられないところが、韓愈の趣味であり、また詩法であった。
極端に古いものは極端に新しいものでありうるのであり、普通の人の知識や判断力から遠ざかることも、新しいものでありうる。韓愈の文学の新しさは、それを意識的に方法としたものであった。杜甫は陸渾としている。
玄冬 冬。五行思想。青・赤・白・黒の四色を春・夏・秋・冬に配当する習慣がある。玄は黒。


山狂穀很相吐吞,風怒不休何軒軒。
山は狂ったような音を立て、谷も狂ってせめぎあっている、互いに吐き出して、呑みこんでいる。
そしてケンケンと怒って、風も怒って荒れてやまない。
・很 せめぎあらそう。
軒軒 吹きまくるさま。


擺磨出火以自燔,有聲夜中驚莫原。
切り開き取り除きながら摩擦してとうとう火を吹き 燃え出しきている。大声にびっくりし、夜中に調査して驚き、どうしたのかもともとのことしらべてもしらべようがない
擺磨 切り開き取り除きながら摩擦する。
莫原 どうしたのかもともとのことしらべてもしらべようがない。


天跳地踔顛乾坤,赫赫上照窮崖垠。
天は跳り、地はとび上がることでてんちはひっくりかえる。空のはてまでまっ赤にこがし、かがやき照らしている。
・綽 とび上がる。
乾坤 天地。
赫赫 まっ赤にかがやくさま。
崖根 四海にいたる果て。地の果てには崖で海に至る。


截然高周燒四垣,神焦鬼爛無逃門。
高い空を東西南北に向かって焼けて、引き裂けるのであり、鬼、神、靈も爛れてしまって、逃げるに道ないのである。
截然 ひきさけるさま。
神焦鬼爛 神鬼焦欄と同じ、鬼、神、靈もやけただれる。


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