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石佛谷 皇甫湜 詩<94-#2>Ⅱ中唐詩501 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1582


石佛谷
漫澶太行北,千里一塊石。
心を揺さぶるような太行山脈は北に続いている。それは千里にわたって一塊の岩場で続いている。
平腹有壑谷,深廣數百尺。
頂に至るその中腹に深い谷がある、そこは深く広くそこの広さは百尺である。
土僧何為者,老草毛髮白。
この山にいる僧侶は何をしているのだろう。その人は歳をとって白髪姿である。
寢處容身龕,足膝隱成跡。

寝所と云えば、石龕の中に身を置くのである。足を使いひざを折って山に入りそのあともわからなくなる隠遁生活をしている。

金仙琢靈象,相好倚北壁。
ここに隠遁され修業されるものは不思議な現象を起して岩に刻みを残す。刻まれた仏の顔と表情はその谷の北の壁によってある。
花座五雲扶,玉毫六虛射。
そして蓮華の花の台座を敷き、五色の雲にまかれている、そこから出る輝ける閃光は人の六虚を射ぬくのである。
文人留紀述,時事可辨析。
文人であるのならば昔から起こることのべられることすべて書きとどめておくものであり、そしてときとしての出来事、仕事を分析し解析しなければならないのだ。
鳥跡巧均分,龍骸極臞瘠。

鳥の足跡を見て文字を考案し、巧みに振り分けられるものであり、龍であってもむくろになったならきわめてやせ細りカスカスになるというものだ。

枯松間槎櫱,猛獸恣騰擲。
蛣〔虫+屋〕蟲食縱,懸垂露凝滴。
精藝貫古今,窮巖誰愛惜。
託師禪誦餘,勿使塵埃積。

石佛谷
漫澶【まんたん】たる太行の北,千里一塊の石。
平腹に壑谷【がくこく】有り,深廣 數百尺。
土僧 何為【なんす】る者ぞ,老草 毛髮 白し。
寢處 身を容るる龕,足膝 成跡を隱せり。
#2
金仙【きんせん】靈象【れいしょう】琢【きざ】み,相好 北壁に倚る。
花座 五雲 扶【たす】け,玉毫【ぎょくごう】六虛の射。
文人 紀述を留め,時事 辨析すべし。
鳥跡 巧に均分し,龍骸 極めて臞瘠【くせ】せり。

#3
枯松 槎櫱【さげつ】を間【まじ】え,猛獸 騰擲【とうてき】を恣【ほしいまま】にす 。
蛣〔虫+屋〕【きつおく】蟲 縱に食し,懸垂 露 滴を凝らす。
精藝【せいげい】古今を貫くも,窮巖 誰か愛惜せむ。
師に託さむ 禪誦の餘,使塵埃をして積らしむる勿れ。

太行山脈001

現代語訳と訳註
(本文)

金仙琢靈象,相好倚北壁。
花座五雲扶,玉毫六虛射。
文人留紀述,時事可辨析。
鳥跡巧均分,龍骸極臞瘠。


(下し文)
#2
金仙【きんせん】靈象【れいしょう】琢【きざ】み,相好 北壁に倚る。
花座 五雲 扶【たす】け,玉毫【ぎょくごう】六虛の射。
文人 紀述を留め,時事 辨析すべし。
鳥跡 巧に均分し,龍骸 極めて臞瘠【くせ】せり。


(現代語訳)
ここに隠遁され修業されるものは不思議な現象を起して岩に刻みを残す。刻まれた仏の顔と表情はその谷の北の壁によってある。
そして蓮華の花の台座を敷き、五色の雲にまかれている、そこから出る輝ける閃光は人の六虚を射ぬくのである。
文人であるのならば昔から起こることのべられることすべて書きとどめておくものであり、そしてときとしての出来事、仕事を分析し解析しなければならないのだ。
鳥の足跡を見て文字を考案し、巧みに振り分けられるものであり、龍であってもむくろになったならきわめてやせ細りカスカスになるというものだ。


(訳注)
金仙琢靈象,相好倚北壁。
金仙【きんせん】靈象【れいしょう】琢【きざ】み,相好 北壁に倚る。
ここに隠遁され修業されるものは不思議な現象を起して岩に刻みを残す。刻まれた仏の顔と表情はその谷の北の壁によってある。
・金仙 仏陀のこと。また、釈迦(しゃか)のこと。仙:1 山中で修行して不老不死の術を修めた人。「仙境・仙骨・仙術・仙女(せんにょ・せんじょ)・仙人/神仙・謫仙(たくせん)・登仙」2 世俗にとらわれない人。非凡な才能を持つ
・靈象 不思議な現象。『魏志、文帝紀』「靈象變于上、羣瑞應于下。」
・相好 1 仏の身体に備わっている特徴。32の相と80種の好の総称。 2 顔かたち。顔つき。表情。


花座五雲扶,玉毫六虛射。
花座 五雲 扶【たす】け,玉毫【ぎょくごう】六虛の射。
そして蓮華の花の台座を敷き、五色の雲にまかれている、そこから出る輝ける閃光は人の六虚を射ぬくのである。
・花座 蓮華座(れんげざ). 如来や菩薩、愛染明王などの明王の一部が蓮台に乗ることが出来る一番下の框台は蓮華が咲く泥沼の水面を表す。蓮台と反花(かえりばな)、框台だけの簡単なものを大仏座という。
・五雲 1 仙人や天女が遊ぶ所にかかるという5色の雲。2 「五雲の車」の略。
・玉毫 1 細い毛。「毫毛/白毫(びゃくごう)」 2 ごくわずかなもの。「毫末/一毫・寸毫」 3 小数の名。一厘の十分の一。「毫釐(ごうり)」 4 毛筆。「揮毫」
・六虛 虚無/盈虚(えいきょ)・空虚」 2 うわべだけで中身がない。「虚栄・虚飾・虚勢・虚名・虚礼」 3 うそ。いつわり。「虚偽・虚言・虚構・虚実・虚報・虚妄」 4 気力や精気が足りない。「虚弱・虚脱/腎虚(じんきょ)」 5 備えがないこと。すき。「虚虚実実」 6 邪心を持たない。


文人留紀述,時事可辨析。
文人 紀述を留め,時事 辨析すべし。
文人であるのならば昔から起こることのべられることすべて書きとどめておくものであり、そしてときとしての出来事、仕事を分析し解析しなければならないのだ。
・辨析 みわける。はんだんする。


鳥跡巧均分,龍骸極臞瘠。
鳥跡 巧に均分し,龍骸 極めて臞瘠【くせ】せり。
鳥の足跡を見て文字を考案し、巧みに振り分けられるものであり、龍であってもむくろになったならきわめてやせ細りカスカスになるというものだ。
鳥跡 1 鳥の足跡。 2 《中国で、黄帝の時、蒼頡(そうけつ)が鳥の足跡を見て文字を考案したという故事から》漢字。また、文字。立つ鳥跡を濁さず。
龍骸 龍のなきがら。首のない胴体だけの死体。
臞瘠 二字ともやせる。