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810年作

#2
舊遊喜乖張,新輩足嘲評。心腸一變化,羞見時節盛。
古くからつきあっている連中は、自分との主張が食い違うことを喜び、新しい連中からは、あざけって批評する声はかりだ。
そこで、心の内の思い、腹の底から思っていることに変化が生じることがあり、今の世に隆盛を極めているものを見るのが恥ずかしくなるのだ。

得閒無所作,貴欲辭視聽。深居疑避仇,默臥如當暝。
そうすると何もすることがなくひまな時間ができるのだが、世俗の欲望を去って、見たり聞いたりする楽しみを断って、儒者として貴いことをしようとするのだ。
家の奥深くこもったきりで、まるで仇の眼を避けているのかと疑われそうだし、黙りこんで座った姿は眠っているようになる。

朝曦入牖來,鳥喚昏不醒。為生鄙計算,鹽米告屢罄。
そうなると朝の日が戸口からさしこんできて、鳥が呼んでもまず寝こんだまま覚めないのである。
生活をするのに計算にうとく、塩や米などもしばしば勤行のように「なくなってしまいました」といわれるのである。

#3
坐疲都忘起,冠側懶複正。
ずっと座ったままでいるとかえって疲れてしまうおまけに立つのをすっかり忘れてしまい、かぶっている冠が傾いても直すのも面倒なくらい物憂さになるのだ。
幸蒙東都官,獲離機與阱。
そんな時に幸いなことに東都の官に任ずるご命令を受け、宦官が陰湿な仕掛けをしているワナと落とし穴とからのがれることができたのだ。
乖慵遭傲僻,漸染生弊性。
ものぐさな性格が人に頭を下げぬ性格といっしょにかさなって、それがいつしかそれが習慣となって人づきあいの悪い性分を形成してしまった。
既去焉能追,有來猶莫騁。
過ぎ去ったことは今からは追っかけたって取りかえしがつかないのだ。かといって将来のことをこまごま予定を立ててもどうなるものでもないのだ。
有船魏王池,往往縱孤泳。
洛陽の町なかにある魏王の大きな池に浮かべる船はあるので、先の事より、往々にして私一人で水遊びを楽しみまくっている。
水容與天色,此處皆綠淨。
池の水は空の色と一体化してつながり、ここではすべてが緑で清浄な場所なのだ。

坐疲れて都【す】べて起つを忘れ、冠側【かたむ】きて復正すに懶【ものう】し
幸いに東都の官を蒙【こうむ】り、機と阱とより離るるを獲たり。
乖慵【かいよう】して傲僻【ごうへき】に遭い、漸染【ぜんせん】して弊性を生ず。
既に去るは焉【いず】くんぞ能く追わん、来たる有るは猶お騁【へい】すること莫けん。
船有り親王の池、往往 孤泳を縦【ほしいまま】にす。
水容と天色と、此の処 皆緑浄なり。


『東都遇春』 現代語訳と訳註 #3
(本文) #3
坐疲都忘起,冠側懶複正。幸蒙東都官,獲離機與阱。
乖慵遭傲僻,漸染生弊性。既去焉能追,有來猶莫騁。
有船魏王池,往往縱孤泳。水容與天色,此處皆綠淨。


(下し文)
坐疲れて都【す】べて起つを忘れ、冠側【かたむ】きて復正すに懶【ものう】し
幸いに東都の官を蒙【こうむ】り、機と阱とより離るるを獲たり。
乖慵【かいよう】して傲僻【ごうへき】に遭い、漸染【ぜんせん】して弊性を生ず。
既に去るは焉【いず】くんぞ能く追わん、来たる有るは猶お騁【へい】すること莫けん。
船有り親王の池、往往 孤泳を縦【ほしいまま】にす。
水容と天色と、此の処 皆緑浄なり。


(現代語訳)
ずっと座ったままでいるとかえって疲れてしまうおまけに立つのをすっかり忘れてしまい、かぶっている冠が傾いても直すのも面倒なくらい物憂さになるのだ。
そんな時に幸いなことに東都の官に任ずるご命令を受け、宦官が陰湿な仕掛けをしているワナと落とし穴とからのがれることができたのだ。
ものぐさな性格が人に頭を下げぬ性格といっしょにかさなって、それがいつしかそれが習慣となって人づきあいの悪い性分を形成してしまった。
過ぎ去ったことは今からは追っかけたって取りかえしがつかないのだ。かといって将来のことをこまごま予定を立ててもどうなるものでもないのだ。
洛陽の町なかにある魏王の大きな池に浮かべる船はあるので、先の事より、往々にして私一人で水遊びを楽しみまくっている。
池の水は空の色と一体化してつながり、ここではすべてが緑で清浄な場所なのだ。


doteiko012
(訳注) #3
坐疲都忘起,冠側懶複正。

ずっと座ったままでいるとかえって疲れてしまうおまけに立つのをすっかり忘れてしまい、かぶっている冠が傾いても直すのも面倒なくらい物憂さになるのだ。


幸蒙東都官,獲離機與阱。
そんな時に幸いなことに東都の官に任ずるご命令を受け、宦官が陰湿な仕掛けをしているワナと落とし穴とからのがれることができたのだ。
・この頃韓愈と仲の良い白居易のグループの元稹はワナにはまっている。
809年元和4年 憲宗神策軍強化に宦官を抜擢、李絳、白居易宦官糾弾の上奏文、元稹は更に強く矢継ぎ早に糾弾した。そのため、宰相に嫌われ、左遷される。元稹はその手腕は高評価され、すぐ中央に呼び戻される。また、元稹は地方の節度使、地方官僚の汚職、収賄にまみれている状態を、徹底糾弾しているのだ。31,32歳の若者が地方の最高責任者や権力者を糾察するわけだけだから徹底的に嫌われてしまう。こうして宦官の策略で、810年3月元稹は四川に左遷される。8月一緒に戦っていた白居易が宮中において宿直をしているとき、元稹にあてて詠った詩がこの詩である。
八月十五日夜禁中独直対月憶元九 
銀台金闕夕沈沈、独宿相思在翰林。
三五夜中新月色、二千里外故人心。
渚宮東面煙波冷、浴殿西頭鐘漏深。
猶恐清光不同見、江陵卑湿足秋陰。
kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 147 八月十五日夜禁中独直対月憶元九 白居易


乖慵遭傲僻,漸染生弊性。
ものぐさな性格が人に頭を下げぬ性格といっしょにかさなって、それがいつしかそれが習慣となって人づきあいの悪い性分を形成してしまった。
・乖慵 ものうい,だるい、ものぐさな性格。
・傲僻 傲慢邪僻。


既去焉能追,有來猶莫騁。
過ぎ去ったことは今からは追っかけたって取りかえしがつかないのだ。かといって将来のことをこまごま予定を立ててもどうなるものでもないのだ。


有船魏王池,往往縱孤泳。
洛陽の町なかにある魏王の大きな池に浮かべる船はあるので、先の事より、往々にして私一人で水遊びを楽しみまくっている。


水容與天色,此處皆綠淨
池の水は空の色と一体化してつながり、ここではすべてが緑で清浄な場所なのだ。