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唐五代詞詩・宋詞詩2012年12月1日から連載開始
唐五代詞詩・宋詞詩

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月蝕詩 盧仝 詩<7>Ⅱ中唐詩512 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1615

盧仝(ろ・どう、生年不詳-835年)は中国・唐代中期の詩人。字は不明。号は玉川子。
范陽(北京市)の出身。出世の志なく、若いときから少室山(河南省)に隠棲して学問を究めた。諫議大夫に召されたこともあるが辞して仕えなかった。かつて月蝕の詩を作って元和の逆党(李忠臣をさすとも、宦官の吐突をさすともいわれる)を譏ったところ、韓愈に賞され韓愈もこれにならった月蝕詩がある。甘露の変のとき王涯の邸で会食していたところを巻き込まれ逮捕された。盧仝は宦官一掃の計画となんの関わりもなかったが、問答無用とばかりに殺された。


ここで訳注するのは「其二」のみで、其一は白文のみを掲載する。内容については、韓愈の『月蝕詩效玉川子作』は盧仝の詩の要約文といえるので、比較して読まれるとよいと思う。

卷388_8  月蝕詩 其二盧仝
東海出明月,清明照毫髮。
はるか東海から仲秋の名月が昇ってきた。その清らかなる明月は頭髮の細毛が分かるほど明るく照らしている。
朱弦初罷彈,金兔正奇絕。
朱く宝飾で飾られたことを初めて引くのが止められる。金の兎の輝きはまさにめずらしいことに消えたのである。
三五與二八,此時光滿時。
真冬の明月は日十五夜、十六夜である、この時月の明かりはいっぱいに広がっている。
頗奈蝦蟆兒,吞我芳桂枝。
月に住む蝦蟇の子がどうして傾いたのか、月のかぐわしい桐の木を食べて飲んでしまったのか。
我愛明鏡潔,爾乃痕翳之。

我々はこの明鏡のようなきよらかなものをあいしている、ところが今の月は傷ついたように陰となってきたのだ。
#2
爾且無六翮,焉得升天涯。方寸有白刃,無由揚清輝。
如何萬里光,遭爾小物欺。卻吐天漢中,良久素魄微。
日月尚如此,人情良可知。


東海に明月出づ,清明して毫髮を照す。
朱弦 初めて罷彈す,金兔 正奇 絕つ。
三五と二八,此時 光 滿る時なり。頗【かたむき】奈【いかん】とす 蝦蟆【かばく】の兒,我を吞むは芳しき桂枝なり。
我を愛すは明鏡の潔なり,爾じ乃ち翳の之を痕けん。

爾 且て六翮無く,焉んぞ天涯の升るを得んや。
方寸にして白刃有り,由無くは清輝に揚る。
如何する萬里の光,爾 小物の欺に遭う。
卻って天の漢中に吐く,良く久しく 素魄微にす。
日月 尚お 此の如く,人情 良しく知る可し。


『月蝕詩』 其二 現代語訳と訳註
(本文)

東海出明月,清明照毫髮。朱弦初罷彈,金兔正奇絕。
三五與二八,此時光滿時。頗奈蝦蟆兒,吞我芳桂枝。
我愛明鏡潔,爾乃痕翳之。


(下し文)
東海に明月出づ,清明して毫髮を照す。
朱弦 初めて罷彈す,金兔 正奇 絕つ。
三五と二八,此時 光 滿る時なり。
頗【かたむき】奈【いかん】とす 蝦蟆【かばく】の兒,我を吞むは芳しき桂枝なり。
我を愛すは明鏡の潔なり,爾じ乃ち翳の之を痕けん。


(現代語訳)
はるか東海から仲秋の名月が昇ってきた。その清らかなる明月は頭髮の細毛が分かるほど明るく照らしている。
朱く宝飾で飾られたことを初めて引くのが止められる。金の兎の輝きはまさにめずらしいことに消えたのである。
真冬の明月は日十五夜、十六夜である、この時月の明かりはいっぱいに広がっている。
月に住む蝦蟇の子がどうして傾いたのか、月のかぐわしい桐の木を食べて飲んでしまったのか。
我々はこの明鏡のようなきよらかなものをあいしている、ところが今の月は傷ついたように陰となってきたのだ。


(訳注)
月蝕詩 其二

長詩の其一の要約版。

810年元和五年庚寅の年、11月14日に月蝕があった。韓愈の友人の慮全が長篇の「月蝕詩」(後ろに掲載)を作った。奇抜な作品だが、冗漫なものである。韓愈は全く模倣して作っている。
盧仝は済源の人。博学で詩にたくみであり、茶を愛して、有名な「茶歌」がある.

中唐詩人ID-44 盧仝 走筆謝孟諫議寄新茶#1 kanbun-iinkai紀頌之の李商隠と中唐の漢詩ブログ251



東海出明月,清明照毫髮。
はるか東海から仲秋の名月が昇ってきた。その清らかなる明月は頭髮の細毛が分かるほど明るく照らしている。
・毫髮 毫:細毛、髮=發:頭髮


朱弦初罷彈,金兔正奇絕。
朱く宝飾で飾られたことを初めて引くのが止められる。金の兎の輝きはまさにめずらしいことに消えたのである。
やめる まかる1 仕事を中止する。「罷業・罷工」2 役目をやめさせる。「罷免」3 疲れてやる気がなくなる。


三五與二八,此時光滿時。
真冬の明月は日十五夜、十六夜である、この時月の明かりはいっぱいに広がっている。
三五、二八 十五夜、十六夜


頗奈蝦蟆兒,吞我芳桂枝。
月に住む蝦蟇の子がどうして傾いたのか、月のかぐわしい桐の木を食べて飲んでしまったのか。


我愛明鏡潔,爾乃痕翳之。
我々はこの明鏡のようなきよらかなものをあいしている、ところが今の月は傷ついたように陰となってきたのだ。



月蝕詩(盧仝 唐詩)
 
其一:
新天子即位五年,歲次庚寅,鬥柄插子,律調黄鍾。
森森萬木夜僵立,寒氣贔屭頑無風。
爛銀盤從海底出,出來照我草屋東。
天色紺滑凝不流,冰光交貫寒曈曨。
初疑白蓮花,浮出龍王宮。
八月十五夜,比並不可雙。
此時怪事發,有物吞食來。
輪如壯士斧斫壞,桂似雪山風拉摧。
百鍊鏡,照見膽,平地埋寒灰。
火龍珠,飛出腦,卻入蚌蛤胎。
摧環破璧眼看盡,當天一搭如煤炱。
磨蹤滅蹟須臾間,便似萬古不可開。
不料至神物,有此大狼狽。
星如撒沙出,爭頭事光大。
奴婢炷暗燈,掩菼如玳瑁。
今夜吐焰長如虹,孔隙千道射戶外。
玉川子,涕泗下,中庭獨自行。
念此日月者,太陰太陽精。
皇天要識物,日月乃化生。
走天汲汲勞四體,與天作眼行光明。
此眼不自保,天公行道何由行。
吾見陰陽家有說,望日蝕月月光滅,朔月掩日日光缺。
兩眼不相攻,此說吾不容。
又孔子師老子雲,五色令人目盲。
吾恐天似人,好色即喪明。
幸且非春時,萬物不嬌榮。
青山破瓦色,綠水冰崢嶸。
花枯無女豔,鳥死沉歌聲。
頑冬何所好,偏使一目盲。
傳聞古老說,蝕月蝦蟆精。
徑圓千里入汝腹,汝此癡骸阿誰生。
可從海窟來,便解緣青冥。
恐是眶睫間,掩塞所化成。
黄帝有二目,帝舜重瞳明。
二帝懸四目,四海生光輝。
吾不遇二帝,滉漭不可知。
何故瞳子上,坐受蟲豸欺。
長嗟白兔搗靈藥,恰似有意防奸非。
藥成滿臼不中度,委任白兔夫何爲。
憶昔堯爲天,十日燒九州。金爍水銀流,玉煼丹砂焦。
六合烘爲窯,堯心增百憂。
帝見堯心憂,勃然發怒決洪流。
立擬沃殺九日妖,天高日走沃不及,但見萬國赤子□生魚頭。
此時九禦導九日,爭持節幡麾幢旒。
駕車六九五十四頭蛟螭虯,掣電九火輈。
汝若蝕開齱齵輪,禦轡執索相爬鉤,推盪轟訇入汝喉。
紅鱗焰鳥燒口快,翎鬣倒側聲醆鄒。
撑腸拄肚礧傀如山丘,自可飽死更不偷。
不獨填饑坑,亦解堯心憂。
恨汝時當食,藏頭擫腦不肯食。
不當食,張唇哆觜食不休。
食天之眼養逆命,安得上帝請汝劉。
嗚呼,人養虎,被虎齧。天媚蟆,被蟆瞎。
乃知恩非類,一一自作孽。
吾見患眼人,必索良工訣。
想天不異人,愛眼固應一。
安得常娥氏,來習扁鵲術。
手操舂喉戈,去此睛上物。
其初猶朦朧,既久如抹漆。
但恐功業成,便此不吐出。
玉川子又涕泗下,心禱再拜額榻砂土中,地上蟣虱臣仝告愬帝天皇。
臣心有鐵一寸,可刳妖蟆癡腸。
上天不爲臣立梯磴,臣血肉身,無由飛上天,颺天光。
封詞付與小心風,颰排閶闔入紫宮。
密邇玉幾前擘坼,奏上臣仝頑愚胸。
敢死横幹天,代天謀其長。
東方蒼龍角,插戟尾捭風。
當心開明堂。
統領三百六十鱗蟲,坐理東方宮。
月蝕不救援,安用東方龍。
南方火鳥赤潑血,項長尾短飛跋躠,頭戴井冠高逵枿。
月蝕鳥宮十三度,鳥爲居停主人不覺察,貪向何人家。
行赤口毒舌,毒蟲頭上吃卻月,不啄殺。
虛眨鬼眼明,鳥罪不可雪。
西方攫虎立踦踦,斧爲牙,鑿爲齒。偷犧牲,食封豕。大蟆一臠,固當軟美。
見似不見,是何道理。
爪牙根天不念天,天若准擬錯准擬。
北方寒龜被蛇縛,藏頭入殼如入獄。
蛇觔束緊束破殼,寒龜夏鱉一種味。
且當以其肉充臛,死殼沒信處,唯堪支床腳,不堪鑽灼與天蔔。
歲星主福德,官爵奉董秦。
忍使黔婁生,覆屍無衣巾。
天失眼不弔,歲星胡其仁。
熒惑矍鑠翁,執法大不中。
月明無罪過,不糾蝕月蟲。
年年十月朝太微。支盧謫罰何災凶。
土星與土性相背,反養福德生禍害。
到人頭上死破敗,今夜月蝕安可會。
太白真將軍,怒激鋒铓生。
恒州陣斬酈定進,項骨脆甚春蔓菁。
天唯兩眼失一眼,將軍何處行天兵。
辰星任廷尉,天律自主持。
人命在盆底,固應樂見天盲時。
天若不肯信,試喚皋陶鬼一問。
一如今日,三台文昌宮,作上天紀綱。
環天二十八宿,磊磊尚書郎。
整頓排班行,劍握他人將。
一四太陽側,一四天市傍。
操斧代大匠,兩手不怕傷。
弧矢引滿反射人,天狼呀啄明煌煌。
癡牛與騃女,不肯勤農桑。徒勞含淫思,旦夕遙相望。
蚩尤簸旗弄旬朔,始捶天鼓鳴璫琅。枉矢能蛇行,眊目森森張。
天狗下舐地,血流何滂滂。
譎險萬萬黨,架構何可當。
眯目釁成就,害我光明王。
請留北鬥一星相北極,指麾萬國懸中央。
此外盡掃除,堆積如山岡,贖我父母光。當時常星沒,殞雨如迸漿。
似天會事發,叱喝誅奸強。
何故中道廢,自遺今日殃。
善善又惡惡,郭公所以亡。
願天神聖心,無信他人忠。
玉川子詞訖,風色緊格格。
近月黑暗邊,有似動劍戟。
須臾癡蟆精,兩吻自決坼。
初露半個璧,漸吐滿輪魄。
眾星盡原赦,一蟆獨誅磔。
腹肚忽脱落,依舊掛穹碧。
光彩未蘇來,慘澹一片白。
奈何萬里光,受此吞吐厄。
再得見天眼,感荷天地力。
或問玉川子,孔子修春秋。
二百四十年,月蝕盡不收。
今子咄咄詞,頗合孔意不。
玉川子笑答,或請聽逗留。
孔子父母魯,諱魯不諱周。
書外書大惡,故月蝕不見收。
予命唐天,口食唐土。
唐禮過三,唐樂過五。
小猶不說,大不可數。
災沴無有小大愈,安得引衰周,研核其可否。
日分晝,月分夜,辨寒暑。
一主刑,二主德,政乃擧。
孰爲人面上,一目偏可去。
願天完兩目,照下萬方土,
萬古更不瞽,萬萬古,更不瞽,照萬古。
 
 
其二
東海出明月,清明照毫發。
朱弦初罷彈,金兔正奇絕。
三五與二八,此時光滿時。
頗奈蝦蟆兒,吞我芳桂枝。
我愛明鏡潔,爾乃痕翳之。
爾且無六翮,焉得升天涯。
方寸有白刃,無由颺清輝。
如何萬里光,遭爾小物欺。
卻吐天漢中,良久素魄微。
日月尚如此,人情良可知。