「学問を進めるための解明文」
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「学問を進めるための解明文」進学解(まとめ) 韓退之(韓愈)詩<114-16>Ⅱ中唐詩572 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1854
星川清孝著「唐宋八大家文読本」巻一 明治書院発行100ページ〔題意〕に次のように述べている。
802年貞元十八年に国子四門博士(大学教授)となって以来十余年、一時監察御史に出たほか、三度博士に任ぜられ、813年元和八年以後しきりに左遷されていた韓退之は、この文章を作って、学殖がありながら世に用いられない一人の博士の自己弁明を滑稽に述べたのである。
題して「学問を進めるための解明文」という。この解も漢の揚雄の「解嘲」に倣った問答体の俳諧文で、韻を踏んだ賦に似た形式もその系統をあらわしている。揚雄は「太玄経」を著したが、ある人から「玄(幽玄な哲学) を説くには、尚、彼の徳は白(素白、浅薄)である」といわれた。玄と白との語言上の戯れであるが、この嘲(からかい)を解くための文章という意味で 「解嘲」と題した。これは漢の東方朔の「答客難」に倣ったものであるが、後漢の班国は、またこれをうけて「答賓戯」を作った。『文選』には「設諭」体の三篇としてこれらを収載している。韓愈はこれを継いだのである。
進學解 韓愈
#1(1)-1
國子先生,晨入太學,召諸生立館下,誨之曰:「業精於勤,荒於嬉。行成於思,毀於隨。
方今聖賢相逢,治具畢張,拔去兇邪,登崇俊良。
#2(1)-2
占小善者率以錄,名一藝者無不庸。爬羅剔抉,刮垢磨光。蓋有幸而獲選,孰云多而不揚?諸生業患不能精,無患有司之不明;行患不能成,無患有司之不公。」
#3(2)-1
言未既。有笑於列者曰:「先生欺余哉!弟子事先生,於茲有年矣。
先生口不絕吟於六藝之文,手不停披於百家之編。
#4(2)-2
記事者必提其要,纂言者必鉤其玄。貪多務得,細大不捐。焚膏油以繼晷,恆兀兀以窮年:先生之於業,可謂勤矣。
#5(3)
觝排異端,攘斥佛老。補苴罅漏,張皇幽眇。尋墜緒之茫茫,獨旁搜而遠紹。障百川而東之,迴狂瀾於既倒:先生之於儒,可謂有勞矣。
#6(4)-1
沈浸醲郁,含英咀華,作為文章,其書滿家。上規姚姒,渾渾無涯。周誥殷盤,佶屈聱牙。春秋謹嚴,左氏浮誇。
#7(4)-2
易奇而法,詩正而葩。下逮莊騷,太史所錄。子雲、相如,同工異曲;先生之於文,可謂閎其中而肆其外矣!
#8(5)-1
少始知學,勇於敢為。長通於方,左右俱宜:先生之於為人,可謂成矣。然而公不見信於人,私不見助於友。跋前躓後,動輒得咎。暫為御史,遂竄南夷。
#9(5)-2
三爲博士,冗不見治。命與仇謀,取敗幾時!冬暖而兒號寒,年豐而妻啼飢。頭童齒豁,竟死何裨?不知慮此,而反教人為!」
#10(6)-1
先生曰:「吁!子來前。夫大木為杗,細木為桷。欂櫨侏儒,椳闑扂楔。各得其宜,施以成室者,匠氏之工也。
#11(6)-2
玉札、丹砂,赤箭、青芝,牛溲,馬勃,敗鼓之皮,俱收並蓄,待用無遺者,醫師之良也。登明選公,雜進巧拙,紆餘為姘,卓犖為傑,校短量長,惟器是適者,宰相之方也。
#12(7)
昔者孟軻好辯,孔道以明。轍環天下,卒老於行。荀卿守正,大論是宏。逃讒於楚,廢死蘭陵。是二儒者,吐辭為經,舉足為法。絕類離倫,優入聖域,其遇於世何如也?
#13(8)-1
今先生學雖勤而不繇其統,言雖多而不要其中。文雖奇而不濟於用,行雖修而不顯於眾。猶且月費俸錢,歲糜廩粟。子不知耕,婦不知織。
#14(8)-2
乘馬從徒,安坐而食。踵常途之促促,窺陳編以盜竊。
然而聖主不加誅,宰臣不見斥,茲非其幸歟?動而得謗,名亦隨之。投閑置散,乃分之宜。
#15(9)
若夫商財賄之有亡,計班資之崇庳。忘己量之所稱,指前人之瑕疵。是所謂詰匠氏之不以杙為楹,而訾醫師以昌陽引年,欲進其豨苓也。」
進學解 韓愈
#1(1)-1
國子先生,晨入太學,召諸生立館下,誨之曰:「業精於勤,荒於嬉。行成於思,毀於隨。
方今聖賢相逢,治具畢張,拔去兇邪,登崇俊良。
国子学の先生は、明け方早く大学に入る。まず、学生を招きあつめて大学館の下に整列して立たせる。
朝の訓示を教えさとして謂う。「学業は勤勉に学ぶことによって心を精(精爽・精通・精明・精妙)することになり、遊ぶことによって心はすさんでしまうのである。」
そして「意識を以て学問をすることによって成就するものであり、学問を自然にまかせることによることは自身をだめにするものである。」
「まさにいま、聖天子と賢相が出会われたのである。政治の道具である制度、法制もことごとく充分に行われることになる。」
「悪いよこしまなものを抜き去り、すぐれて善い人物の地位をのぼらせ、尊ぶ姿勢をするのである。」
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-1>Ⅱ中唐詩557 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1794
#2(1)-2
占小善者率以錄,名一藝者無不庸。爬羅剔抉,刮垢磨光。蓋有幸而獲選,孰云多而不揚?諸生業患不能精,無患有司之不明;行患不能成,無患有司之不公。」
「小さな善事を持っているものまで、おおよそ記録されているし、一芸に秀でるもの、名のある人ならば登用さられないことはない。
善い人物は爪で掻いて網で集め取るように残らず採りあげられ、悪い者はけずり、ほじくり除き捨てるようにして、その短所を除き、長所の光をみがきあげて、人材を助成育成されるのである。そのようなことがあるはずはないのだ。
諸君、学業が精通・精明していないことを心配せよ。役人が人を見る目が節穴で明らかでないことを心配するな。
行いが立派にできないことを心配せよ。役人が人物を用いるのに公平でない、依怙贔屓するかもしれぬなどと心配するな、」と。
#3(2)-1
言未既。有笑於列者曰:「先生欺余哉!弟子事先生,於茲有年矣。先生口不絕吟於六藝之文,手不停披於百家之編。
先生の言葉がまだ終わらないうちに、列の中で笑っていうものがあった、
先生は私をあざむいておられますよ。弟子の私は先生にお仕えすることです。
ここにおいて年久しくなっています。その間、先生は口に『詩経』・『書経』・『礼経』・『楽経』・『易経』・『春秋経』の儒家の六経の文を口ずさむことをやめないのです。
そして、手には諸子百家の書物をひらき読むことをやめないのです。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-3>Ⅱ中唐詩559 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1802
記事の文にたいしては必ずその大切であることを取りあげられ、論説、言説を集めた本は必ずその奥深い道理を鈎で引き出すように明示してくださる。
そして、多種多彩な知識を丹念に飽くことなく追究し、身に修徳することを第一事として、小事も大事も捨てられないのです。
膏の燈油を焚いて昼に継いで夜も読書し、常に努力してやむことはなく、一年中を暮らしておられる。
これが先生のお仕事であり、この勤勉に対して感謝を申し上げるのであります。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-4>第2段の2Ⅱ中唐詩560 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1806
先生は儒家と出発点を異にした学問思想を突きのけおしのけられた、その上で仏教や老荘思想を払いしりぞけられた。
儒家の学問上欠点のわれ目や漏る亀裂をおぎないふさがれ、静かで奥深くかすかな点を広く大きくして明らかにされた。
それは、既に地に墜ちて明らかでない儒家の伝銃のいとぐちを尋ねられ、ただ独りの所からあまねくさがして遠い昔を承け継いでおられるのである。
これは、百という多くの川の流れあったとしてもやがて「すべて東に流れていくものであり」ということは思想宗教では難しいもので、狂って打ち寄せる大波により倒れてしまったあとで、通りに立ち返らせるのに似た、殆んど不可能な難事業であるのです。
これが先生の儒学発展における御努力は、御苦労なことに対して感謝を申し上げるべきであります。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-5>Ⅱ中唐詩561 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1810
先生の詩文は濃くて香り高い酒のようで、中に沈み浸り、花房を含み、花をかみしめるようにすぐれた詩文を味わっておられる。
そして、詩文章を作られるのであり、その書は家に満ちているのである。
上代でいえば舜や禹の文、『書経』の尭典・舜典、禹貢などの、素朴円満で、含蓄の涯しなく深い文章を規準にされている。
周代の告諭文である大誥・康誥、殷の盤庚の告文などの読みにくくわかりにくい表現の文章などあるのです。
『春秋』の謹み深くきびしい筆法、その『春秋』左氏伝の根拠なく大げさな文章もあります。
『易経』のすぐれて面白く法則の整った文章、『詩経』の中正で花やいだ詩篇なども基準にされているのです。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-6>Ⅱ中唐詩562 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1814
伝説的な上代に変わって現実的な下としては戦国時代の荘周の『荘子』や楚の屈原の『離騒』篇、漢の太史公司馬遷の記録した『史記』をとりあげられた。
それに加え、漢の揚雄、字は子雲がおり、司馬相如の賦などがある、音楽でいえば曲はちがっても同じくたくみなのに似たようなもので、何れ劣らぬ各種の名文章にまで及んで、すべての文章、賦詞、詩歌の長所を学び取っておられるのである。
先生は文章を作ることを重要なお仕事とされておるのであり、それは内容が広く大きいものであり、形式においても自由自在なものであるということができるのであります。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-7>Ⅱ中唐詩563 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1818
先生は年若くして始めて学問を知るが、学んだ道を思い切ってすることに勇気があるということである。
成長してからは道理・法則がよくわかって、包容力についても左にも右にもともによろしく理にかなった行いをされるのである。
先生の人柄は、完全にでき上がったものということができるでしょう。
ただそうだといっても、先生は公について、役所ではそこの人から信ぜられず、先生を個人的に友人たちで助けることができないということがあった。
『詩経』に「老いた狼が、進めばあごの下の肉を踏み、退けば大きな尾につまずく」、とあるように、進退いずれも困難な時期があり、ちょっとしたことで咎めを受けてしまわれた。
御史大夫になって少しの間(約3か月)で、ついに南方のはてに追いやられたのです。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-8>Ⅱ中唐詩564 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1822
三度目の博士となってからは、余計な人間としてふるまい政治に関心を見せないようにしたので治績をあげることはなかった。
そうなれば運命と仇敵とが謀を相談し合っておとしいれるかのようになり、失敗なさるのはあと幾時であろうかと、いずれにしてもそう遅くはないことでしょう。
あたたかい冬というのに着物が足りないので幼児は寒さになきさけぶだろうし、豊年でも飯米が不足したというなら妻は飢えに泣くというものでしょう。
先生御自身は、老いて頭は禿げてしまい歯は抜け落ちてまばらになってしまい、ついには死んでしまうというのでは、何の益があるというのでしょう。
このことを思もん計るわけでもなく、反って人に、「学問を精明にし、行いを成せ」と教え、戒めることなどをなさっておられるが、これは矛盾ではありませんか、と。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-9>Ⅱ中唐詩565 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1826
先生はいわれた、おおい、君は前に出て来なさい。
屋の組は柱の上の枡型や梁の上の短い柱、戸のくるるや門の戸をとざす柱、門の扉、そのかんぬきや門の両がわの柱などにつかわれる。
各々その用い方による木を生かしてうまく使い、その施工法で家を完成させるのは、大工の棟梁の腕によるところである。
#11(6)-2
玉札、丹砂,赤箭、青芝,牛溲,馬勃,敗鼓之皮,俱收並蓄,
待用無遺者,醫師之良也。
登明選公,雜進巧拙,紆餘為姘,卓犖為傑,校短量長,
惟器是適者,宰相之方也。
漢方薬でいうと玉札という粉薬、不老長寿薬の丹砂、赤箭といぅ薬草、青芝という霊芝類、牛の尿や馬勃というまぐそ笋などある。
それらを破れた鼓の皮などに、みな取り入れ、一様にたくわえるであろう。
それを必要に応じて手落ちのないように処方するのは医師の良い者がすることである。
力量高くすぐれたものを秀でた人物とし、短く劣ったところと長くすぐれた所とをくらべ計ることの目があるあるかどうか。
ただその人物の器量を見抜き、適所に用いることこそが、宰相大臣の正しい道である。
#12(7)
昔者孟軻好辯,孔道以明。轍環天下,卒老於行。
荀卿守正,大論是宏。逃讒於楚,廢死蘭陵。
是二儒者,吐辭為經,舉足為法。
絕類離倫,優入聖域,其遇於世何如也?
昔、孟軻は弁舌するのが好きである、論弁することによって孔子の道は明らかになったのである。
天下の諸侯に遊説する彼の車の轍は天下をめぐってその道を説いたが、ついに旅の中途にのかかわらず年老いてしまったのである。
筍卿は正しい道を守って、その大論説はそのために世に弘まった。
楚の国で祭酒と最長老についたが讒言を逃れて楚に行き、蘭陵で役をやめられて死んでしまった。
この二人は儒者である、彼等の言辞が口から出れば、そのまま聖賢の教えとなり、足を挙げて行動すれば、それが世の手本となるというものであった。
世俗の人間の仲間から並み外れてすぐれている、十分に聖人の領域に入っていたのであるが、彼らの人世での境遇はどうであったろうかというと、まことに不幸せであったということであろう。
#13(8)-1
今先生學雖勤而不繇其統,言雖多而不要其中。
文雖奇而不濟於用,行雖修而不顯於眾。
猶且月費俸錢,歲糜廩粟。
子不知耕,婦不知織。
先生は今思えば儒家のこれまでは、学問的には努力してきたけれども、その正しい系統を継いでいないのである。言説は多いけれども、その過不足のない道理の根幹にあたることを求めていないのである。
文章は興味深く面白いものというだけでは用をなさないのである。行いは善くても、多数の人々の行いまで変えていくほどのきわだちがなくてはならないのである。
それを私にあてて考えてみると、それでもまた毎月俸給の金銭を考えもなく費やし、そして年々俸禄を消費しているのである。
それに、子供には田を耕す苦労を教えておらず、妻は機を織ることも知らないということなのだ。
(孔子・孟子からその後受け継ぎが出来なかったのを自分にあてはめると学問として理解していても、実生活の上で生かしていない、理論と実践が鳴っていないことを云う。)
#14(8)-2
乘馬從徒,安坐而食。
踵常途之促促,窺陳編以盜竊。
然而聖主不加誅,宰臣不見斥,茲非其幸歟?
動而得謗,名亦隨之。
投閑置散,乃分之宜。
外出に際して馬に乗り、供人を連れているのであり、安楽に坐ったままで、何も働かずに食えるのである。
平凡な日常生活を送り、ただこせこせと歩くようにきまった途できまじめに暮らすのである。そして古い書物を覗いては、その中の知識をひそかに盗みとって書き物をしているのである。
行動すると悪口をいわれ、名声、評判もそれにしたがって悪いのである。
しかし、閑職に投入され、無用の役に置かれているということも、それはそれで私の分際にちょうどいいと思ってはいるのである。
#15(9段目)
若夫商財賄之有亡,計班資之崇庳。
忘己量之所稱,指前人之瑕疵。
是所謂詰匠氏之不以杙為楹,
而訾醫師以昌陽引年,欲進其豨苓也。」
ただ、もし私が財産の有る無しということや、官位や俸緑の高い低いを計るという考えをしたということにしよう。
あるいは、自分の力量のふさわしいところを忘れたり、先輩の人材登用の欠点を指さし非難するということをしたとしよう。
こう云う考えは前にいった大工の棟梁が小木の垂木をもって柱にしないただしいことなのにそれを問いつめるようなものだし、
医師が菖蒲の根をもって年寿を延ばそうとするのを悪くいって、自分がとってきた毒草を進めようと思うようなもので、建築では大工に、医療では医師に、政事上の人材登用では宰相にこそまかせるべきである、と。
(大所高所に立って考えたものを目先の損得や、狭い視野の考えで批判するようなことはいけない。もっと学問をして自分の知識能力を深め高めなさい。)
#4第2段の2
記事者必提其要,纂言者必鉤其玄。
貪多務得,細大不捐。
焚膏油以繼晷,恆兀兀以窮年:
先生之於業,可謂勤矣。
#5『進學解』3段目
觝排異端,攘斥佛老。補苴罅漏,張皇幽眇。尋墜緒之茫茫,獨旁搜而遠紹。障百川而東之,迴狂瀾於既倒:先生之於儒,可謂有勞矣。
#6(4)-1
沈浸醲郁,含英咀華,作為文章,其書滿家。
上規姚姒,渾渾無涯。周誥殷盤,佶屈聱牙。
春秋謹嚴,左氏浮誇。易奇而法,詩正而葩。
#7(4)-2
下逮莊騷,太史所錄。子雲、相如,同工異曲;先生之於文,可謂閎其中而肆其外矣!
#8(5)-1
少始知學,勇於敢為。長通於方,左右俱宜:先生之於為人,可謂成矣。然而公不見信於人,私不見助於友。跋前躓後,動輒得咎。暫為御史,遂竄南夷。
#9(5)-2
三爲博士,冗不見治。命與仇謀,取敗幾時!
冬暖而兒號寒,年豐而妻啼飢。
頭童齒豁,竟死何裨?不知慮此,而反教人為!
#10(6)-1
先生曰:「吁!子來前。夫大木為杗,細木為桷。
欂櫨侏儒,椳闑扂楔。各得其宜,施以成室者,匠氏之工也。
進学解 韓退之(韓愈)詩<114-2>Ⅱ中唐詩558 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1798