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李商隠詩
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原道 韓退之(韓愈)詩<115-10>Ⅱ中唐詩582 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1894




6段目-1#9
古之時,人之害多矣。
古代には人々にとっての害が多かった。
有聖人者立,然後教之以相生養之道。
そのため、智徳の最高にすぐれた聖人が帝位について継承して人を治めるということがなされ、それから後にこれを人に教えるのに、人々が互いに助け合って生き養う道を自らが行うことを示したのである。
為之君,為之師,
そして人民の君主となって治め、人民の師となって教えまず文明をもたらしたのである。
驅其蟲蛇禽獸,而處之中土。
先に述べた四分類からはみ出した人民を苦しめる盗賊を虫や蛇、鳥や獣を追いなくした。国土の中央を中原として豊かにすることで害のない処としたのだ。
寒,然後為之衣。飢,然後為之食。
まず寒さについて、即位後武具よりもはじめて衣服作りを優先させ、飢えにたしてはその後に武器生産より食糧生産を挙げることで食を成立させたのである。
木處而顛,土處而病也,然後為之宮室。

それまで木の上に棲んで落ちるものがおおく、土の穴(ヤオトン)に住んでいるため病気も発生した、だから帝位について後に人民の家を造りを進めたのである。

-2 #10
為之工,以贍其器用。
人民のための工業職をつくって、それでもって人々の器物を作り作業が十分にできるようにした。
為之賈,以通其有無。
その生活の不足を補うために商業、商店を作って、それでもって物資を有るところから無い所に運び商売をさせた。
為之醫藥,以濟其夭死。
人民のための医者や薬材を造くらせ、それでもって若か死することの治療にたいしてと、老死を少しでも救う手だてを作った。
為之葬埋祭祀,以長其恩愛。
人民のための死者の埋葬の礼法や祭りの儀式をつくって、それでもって、彼らの死者や先祖にたいして慈恩精神や、愛する心を増すこととなったのだ。
為之禮,以次其先後。
彼らの身分制度、社会制度を道徳形式をつくり定めることでもって、彼らの身分の後先順序、社会秩序を整えたのである。
為之樂,以宣其凐鬱。

人民のための音楽を作って情操教育とし、それでもって彼らの沈みふさがった心をのびのびと発散させるものとしたのだ。

-3 #11
為之政,以率其怠倦。
為之刑,以鋤其強梗。
相欺也,為之符璽斗斛權衡以信之。
相奪也,為之城郭甲兵以守之。
害至而為之備,患生而為之防。

6段目-1
古の時、人の害多し。聖人という者立つ有りて、然る後に之に教うるに相い生養【せいよう】するの道を以ってす。之が君と爲り、之が師と爲りて、其の蟲蛇【ちゅうだ】禽獸【きんじゅう】を駆りて、之を中土に處らしめ、寒くして然る後に之が衣を爲り、餞えて然る後に之が食を為り、木處【ぼくしょ】して顛【くつがえ】り、土處【どしょ】して病むや、然る後に之が宮室【きゅうしつ】を為す。

6段目-2
之が工を為して、以て其の器用を渡す。
之が賈を為して、以て其の有無を通ず。
之が醫藥【いやく】を為して、以て其の夭死を済う。
之が葬埋祭祀を為して、以て其の恩愛を長ず。
之が禮を為して、以て其の先後を次す。
之が樂を為して、以て其の凐鬱【いんうつ】を宣ぶ。

6段目-3
之が政【まつりごと】を為して、以て其の怠倦【かいけん】を率【ひき】い。
之が刑を為して、以て其の強梗【きょうこう】を鋤【のぞ】く。
相い欺くや、之が符璽【ふじ】斗斛【とこく】權衡【けんこう】を爲して、以て之を信にす。
相奪ふや、之が城郭甲兵を爲して、以て之を守る。
害至りて之が備【そなえ】を為し、患【うれい】生じて之が防【ふせぎ】を爲せり。

原道 韓退之(韓愈)01

『原道』6段目-2#10 現代語訳と訳註
(本文)
6段目-2 #10
為之工,以贍其器用。
為之賈,以通其有無。
為之醫藥,以濟其夭死。
為之葬埋祭祀,以長其恩愛。
為之禮,以次其先後。
為之樂,以宣其凐鬱。


(下し文) 6段目-2
之が工を為して、以て其の器用を渡す。
之が賈を為して、以て其の有無を通ず。
之が醫藥【いやく】を為して、以て其の夭死を済う。
之が葬埋祭祀を為して、以て其の恩愛を長ず。
之が禮を為して、以て其の先後を次す。
之が樂を為して、以て其の凐鬱【いんうつ】を宣ぶ。


(現代語訳)
人民のための工業職をつくって、それでもって人々の器物を作り作業が十分にできるようにした。
その生活の不足を補うために商業、商店を作って、それでもって物資を有るところから無い所に運び商売をさせた。
人民のための医者や薬材を造くらせ、それでもって若か死することの治療にたいしてと、老死を少しでも救う手だてを作った。
人民のための死者の埋葬の礼法や祭りの儀式をつくって、それでもって、彼らの死者や先祖にたいして慈恩精神や、愛する心を増すこととなったのだ。
彼らの身分制度、社会制度を道徳形式をつくり定めることでもって、彼らの身分の後先順序、社会秩序を整えたのである。
人民のための音楽を作って情操教育とし、それでもって彼らの沈みふさがった心をのびのびと発散させるものとしたのだ。

nat0021

(訳注) 6段目-2 #10
為之工,以贍其器用。
之が工を為して、以て其の器用を渡す。

人民のための工業職をつくって、それでもって人々の器物を作り作業が十分にできるようにした。
○贍 足らす、足す。十分にする。


為之賈,以通其有無。
之が賈を為して、以て其の有無を通ず。
その生活の不足を補うために商業、商店を作って、それでもって物資を有るところから無い所に運び商売をさせた。


為之醫藥,以濟其夭死。
之が醫藥【いやく】を為して、以て其の夭死を済う。
人民のための医者や薬材を造くらせ、それでもって若か死することの治療にたいしてと、老死を少しでも救う手だてを作った。
○為之医薬 『史記』三皇本紀に、神農が百草を嘗めて、医薬を考え出したとある。
○夭死 夭は二十歳未満で死ぬ、若か死に。死は一般老化によるの死。


為之葬埋祭祀,以長其恩愛。
之が葬埋祭祀を為して、以て其の恩愛を長ず。
人民のための死者の埋葬の礼法や祭りの儀式をつくって、それでもって、彼らの死者や先祖にたいして慈恩精神や、愛する心を増すこととなったのだ。
○長其恩愛 慈しみや愛情をそだて増す。


為之禮,以次其先後。
之が禮を為して、以て其の先後を次す。
彼らの身分制度、社会制度を道徳形式をつくり定めることでもって、彼らの身分の後先順序、社会秩序を整えたのである。
○次其先後 礼は秩序の定めであるから、身分による先と後との順序をととのえる。


為之樂,以宣其凐鬱。
之が樂を為して、以て其の凐鬱【いんうつ】を宣ぶ。

人民のための音楽を作って情操教育とし、それでもって彼らの沈みふさがった心をのびのびと発散させるものとしたのだ。
○樂 情操教育。音楽。古代以前にも琴はあったようだし、笛、打楽器、歌など合奏すること。
○凐鬱 凐は沈む、鬱はふさがる。心が抑圧されていること。