宋玉 九弁 第七段-#1  

2013年4月18日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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九辯 第七段-#1 宋玉  <00-#22>Ⅱもっとも影響を与えた詩文 651 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2239


第七段
靚杪秋之遙夜兮,心繚悷而有哀。
静かな晩秋は、このように長夜である。私の心には愁いがめぐり、それぞれがもつれて悲しむのである。
春秋逴逴而日高兮,然惆悵而自悲。
春が過ぎ秋が来る、若い歳月は遠く去って日々に年齢は高くなるもので、このように心もうつろに愁えて自分の身を悲しく思う。
四時遞來而卒歲兮,陰陽不可與儷偕。
四季はかわるがわる来て一年が過ぎ終わる。陰と陽の気は共にいることはできないが、たえずつれあいが去っていき、また、つぎの夫婦がくるのである。
白日晼晚其將入兮,明月銷鑠而減毀。
日中の明るい太陽はだんだんと傾き暮れていくもので、もう地の果てに入ろうとしている。明るい仲秋の名月であってもやがて消えて姿なく欠けてこわれていくのである。

歲忽忽而遒盡兮,老冉冉而愈弛。
心搖悅而日幸兮,然怊悵而無冀。
中憯惻之悽愴兮,長太息而增欷。
年洋洋以日往兮,老嵺廓而無處。
事亹亹而覬進兮,蹇淹留而躊躇。

第七段
靚【しず】かなる杪秋【しょうしゅう】の遙夜【ようや】,心は繚悷【りょうれい】して哀しむ。有り
春秋は逴逴【たくたく】として日【ひび】に高く,然く惆悵【ちょうちょう】して自ら悲しむ。
四時は遞【かたみ】に來りて歲を卒へ,陰陽は與に儷偕【れいかい】す可らず。
白日は晼晚えんばん其れ將に入らんとす,明月は銷鑠【しょうしゃく】して減毀【げんき】す。

歲 忽忽【こつこつ】として遒【す】ぎ盡きて,老冉冉【ぜんぜん】として愈【いよい】よ弛【うつ】る。
心 搖悅【ようえつ】して日【ひび】に幸【こいねが】うも,然く怊悵【ちょうちょう】して冀【ねがい】無し。
中は憯惻【さんそく】して之れ悽愴たり,長く太息して增【ますま】す欷【すすりな】く。
年は洋洋として以って日【ひび】に往き,老いて嵺廓【りょうかく】として處る無し。
事は亹亹【びび】として進まんと覬【ねが】うも,蹇【ああ】、淹留【えんりゅう】して躊躇【ちゅうちょ】す。


『九辯』 現代語訳と訳註
(本文)
第七段
靚杪秋之遙夜兮,心繚悷而有哀。
春秋逴逴而日高兮,然惆悵而自悲。
四時遞來而卒歲兮,陰陽不可與儷偕。
白日晼晚其將入兮,明月銷鑠而減毀。


(下し文)
靚【しず】かなる杪秋【しょうしゅう】の遙夜【ようや】,心は繚悷【りょうれい】して哀しむ。有り
春秋は逴逴【たくたく】として日【ひび】に高く,然く惆悵【ちょうちょう】して自ら悲しむ。
四時は遞【かたみ】に來りて歲を卒へ,陰陽は與に儷偕【れいかい】す可らず。
白日は晼晚えんばん其れ將に入らんとす,明月は銷鑠【しょうしゃく】して減毀【げんき】す。


(現代語訳)
静かな晩秋は、このように長夜である。私の心には愁いがめぐり、それぞれがもつれて悲しむのである。
春が過ぎ秋が来る、若い歳月は遠く去って日々に年齢は高くなるもので、このように心もうつろに愁えて自分の身を悲しく思う。
四季はかわるがわる来て一年が過ぎ終わる。陰と陽の気は共にいることはできないが、たえずつれあいが去っていき、また、つぎの夫婦がくるのである。
日中の明るい太陽はだんだんと傾き暮れていくもので、もう地の果てに入ろうとしている。明るい仲秋の名月であってもやがて消えて姿なく欠けてこわれていくのである。


(訳注)
第七段
靚杪秋之遙夜兮,心繚悷而有哀。
静かな晩秋は、このように長夜である。私の心には愁いがめぐり、それぞれがもつれて悲しむのである。
○靚 静と同じ。
○杪秋 晩秋。杪はこずえ。
○繚悷 まつわりもつれる。


春秋逴逴而日高兮,然惆悵而自悲。
春が過ぎ秋が来る、若い歳月は遠く去って日々に年齢は高くなるもので、このように心もうつろに愁えて自分の身を悲しく思う。
○逴逴 遠ざかるさま。
○高 年令が高くなる。


四時遞來而卒歲兮,陰陽不可與儷偕。
四季はかわるがわる来て一年が過ぎ終わる。陰と陽の気は共にいることはできないが、たえずつれあいが去っていき、また、つぎの夫婦がくるのである。
○遞 かわるがわる。
○與儷偕 ともにならび居る。ともにとどまる。かい【偕】[音]カイ(呉)(漢)ともに。ともども。ならぶ。二つそろう。また、一対。 二人ならんだ夫婦。つれあい。ともがら。儷は配偶、【儷ぶ】ならぶ. 二つそろう。同列にそろう。対になる。 【伉儷】こうれい. 配偶者。夫婦。つれあい。


白日晼晚其將入兮,明月銷鑠而減毀。
日中の明るい太陽はだんだんと傾き暮れていくもので、もう地の果てに入ろうとしている。明るい仲秋の名月であってもやがて消えて姿なく欠けてこわれていくのである。
○晼晚 目が暮れる。晩は日影が傾く。
○銷鑠 形が小さくなり、姿がなくなる。

減毀 月の形が減り欠ける。