《奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪》 韓愈
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。


2013年5月23日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪 韓愈(韓退之) <125>Ⅱ中唐詩686 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2414
 

作年:813年  元和八年  46歲
卷別: 卷三四三  文體: 五言絕句 
詩題: 奉和虢州劉給事使君【案:伯芻。】三堂新題二十一詠:渚亭【案:劉伯芻以元和八年出刺虢州。】 
詩序: 并序:虢州刺史宅連水池竹林,往往為亭臺島渚,目其處為三堂。劉兄自給事中出刺此州,在任餘歲,職修人治,州中稱無事,頗復增飾。從子弟而遊其間,又作二十一詩以詠其事,流行京師,文士爭和之。余與劉善,故亦同作。 
寫作地點: 目前尚無資料 
寫及地點:  虢州 (河東道 虢州 虢州) 別名:弘農郡     
交遊人物/地點: 劉伯芻 書信往來(河東道 虢州 虢州)


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」を詠う。)
藹藹溪流慢,梢梢岸篠長。
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。
穿沙碧簳淨,落水紫苞香。

すなの渚からつき出たみどりの幹の浄らかなものであり、水ぎわに落ちたむらさきの筍の子は香ばしさをにおわせる。

(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」)
藹藹【あいあい】として溪流慢【ゆるやか】に,梢梢【しょうしょう】として岸篠【がんじょう】長し。
沙を穿って碧簳【へきかん】淨く,水落ちて紫苞【しほう】香【かんば】し。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。『竹溪』 
現代語訳と訳註
(本文)

藹藹溪流慢,梢梢岸篠長。
穿沙碧簳淨,落水紫苞香。


(下し文) (虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」)
藹藹【あいあい】として溪流慢【ゆるやか】に,梢梢【しょうしょう】として岸篠【がんじょう】長し。
沙を穿って碧簳【へきかん】淨く,水落ちて紫苞【しほう】香【かんば】し。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」を詠う。)
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。
すなの渚からつき出たみどりの幹の浄らかなものであり、水ぎわに落ちたむらさきの筍の子は香ばしさをにおわせる。


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪

(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」を詠う。)

竹林0021

藹藹溪流慢,梢梢岸篠長。
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。
・藹藹 おだやかなさま。
・梢梢 抜きん出るさま。
・岸篠 岸べのしのだけ。


穿沙碧簳淨,落水紫苞香。
すなの渚からつき出たみどりの幹の浄らかなものであり、水ぎわに落ちたむらさきの筍の子は香ばしさをにおわせる。
・穿沙 抄に穴をあける。ここでは抄からつき出ていることをさしている。
・碧簳 みどりのみき。
・落水 水ぎわまでのびていっていること。
・紫苞 むらさきの色した竹の子の皮。


并序:
虢州刺史宅連水池竹林,
往往為亭臺島渚,目其處為三堂。
劉兄自給事中出刺此州,
在任餘歲,職修人治,
州中稱無事,頗復增飾。
從子弟而遊其間,
又作二十一詩以詠其事,
流行京師,文士爭和之。
余與劉善,故亦同作。
虢州刺史の官舎は、川と池と竹林に連続している。さきごろ、亭や台や島や渚をつくって、そこに「三堂」という名をつけた。
劉兄は、給事中の職にあったが、転出してこの州の刺史となり、赴任して一年を超えた。
職務はきちんとととのい、政治もうまくいって、州ではまったく事故がないということだ。
そこで、いくらか、増設改築などをして、子弟たちをつれて、そのほとりで宴遊する。
また二十一首の詩をつくって そのことを詠じた。これが、都にも流行し、文士たちは争って唱和した。
わたしは、劉兄と親しい仲なので、同じようにつくってみた。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠:新亭
湖上新亭好,公來日出初。 
水文浮枕簟,瓦影蔭龜魚。 
湖の水面につき出たあずまやがなかなか良いものだ。日の出とともにあのお方が初めてお出ましになられるという。
まくらと簟の涼しげなシーツには水の波紋の模様が浮かび上がっている。水面に四阿の瓦の陰に映るとそこに亀や魚が集まってくる。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹洞
竹洞何年有,公初斫竹開。
洞門無鎖鑰,俗客不曾來。
水の音を聞きながら進むと竹林の洞門が出来ている林ができるまで何年ぐらいたったのだろうか。あのお方が竹を切ってこの門を開かれたのです。
これほどの洞門であると外敵から守るための防御など必要はありません。だけど風流・風雅を理解できない人は通ってくることはできません。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月臺
南館城陰闊,東湖水氣多。
直須臺上看,始奈月明何。
月見台に向かい南の館があり、城郭に月影がひろがる。東の方には湖霧がふかく暗闇が広がる。
とにかく月見台から望むために急いで登り見渡してみる。ああこんなきれいなお月さまを見られるなんて初めてのことだ。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。渚亭
自有人知處,那無步往蹤。
莫教安四壁,面面看芙蓉。
ひとであるなら自然に知られてしまうものです。どうして人のあるいた後を追って来ずにいられましょう。
四方に壁をつけないでみとおしがよく、どちらからでも仙郷の蓮が見えるではないですか。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪
藹藹溪流慢,梢梢岸篠長。
穿沙碧簳淨,落水紫苞香。
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。
すなの渚からつき出たみどりの幹の浄らかなものであり、水ぎわに落ちたむらさきの筍の子は香ばしさをにおわせる。