韓愈(韓退之) 《戲題牡丹》一叢の牡丹の花々が幸いに同時に開き、どちらがどっちの花なのか看てはっきりしない、花はたがいに倚っていっぱいにさくはなをきそい、たたかいをするのはこれ見よがしに人を誇るにも及ばないことなのだ。


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戲題牡丹 韓愈(韓退之) <155>Ⅱ中唐詩734 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2654


作年: 元和十年  815年  48歲 
卷別: 卷三四三  文體: 七言律詩 
詩題: 戲題牡丹 


戲題牡丹
幸自同開俱隱約,何須相倚鬥輕盈。
一叢の牡丹の花々が幸いに同時に開き、どちらがどっちの花なのか看てはっきりしない、花はたがいに倚っていっぱいにさくはなをきそい、たたかいをするのはこれ見よがしに人を誇るにも及ばないことなのだ。
陵晨併作新妝面,對客偏含不語情。
暁から早い時間には、あわせて新らしいお化粧を凝らしたような顔色をしている。客に対して物言わぬところに、無限の情思をふくんでいる。
雙燕無機還拂掠,遊蜂多思正經營。
二羽、二羽で飛び交うつばめはしかるべき機会もないが、それでも、時あってこれを拂いかすめる。こちらの花に飛びかう蜂は情けの心が多くあり、せっせと花の蜜を吸い取っている。
長年是事皆拋盡,今日欄邊暫眼明。
牡丹は派手でにぎやかな花ではあるが、老年になると、そんなことには格別異にとどめるものではなく、すべて放棄をしているのではあるが、今日、高楼横の欄干のあたりにこの花を見ると、暫時目がはっきりするような気がした。
戲れに牡丹に題す
幸に自ら同じく開いて俱に隱約【いんやく】し,何ぞ須いむ 相い倚って輕盈【けいえい】と鬥わすを。
晨を陵いで 併せて新妝【しんしょう】の面を作し,客に對して 偏えに語らざるの情を含む。
雙燕 機無く 還た拂掠【ふつりょう】し,遊蜂【ゆうほう】思い多く 正に經營す。
長年 是の事 皆拋【なげう】ち盡す,今日 欄邊【らんべん】 暫く眼明らかなり。


『戲題牡丹』 現代語訳と訳註
(本文)
幸自同開俱隱約,何須相倚鬥輕盈。
陵晨併作新妝面,對客偏含不語情。
雙燕無機還拂掠,遊蜂多思正經營。
長年是事皆拋盡,今日欄邊暫眼明。


(下し文)
戲れに牡丹に題す
幸に自ら同じく開いて俱に隱約【いんやく】し,何ぞ須いむ 相い倚って輕盈【けいえい】と鬥わすを。
晨を陵いで 併せて新妝【しんしょう】の面を作し,客に對して 偏えに語らざるの情を含む。
雙燕 機無く 還た拂掠【ふつりょう】し,遊蜂【ゆうほう】思い多く 正に經營す。
長年 是の事 皆拋【なげう】ち盡す,今日 欄邊【らんべん】 暫く眼明らかなり。


(現代語訳)
一叢の牡丹の花々が幸いに同時に開き、どちらがどっちの花なのか看てはっきりしない、花はたがいに倚っていっぱいにさくはなをきそい、たたかいをするのはこれ見よがしに人を誇るにも及ばないことなのだ。
暁から早い時間には、あわせて新らしいお化粧を凝らしたような顔色をしている。客に対して物言わぬところに、無限の情思をふくんでいる。
二羽、二羽で飛び交うつばめはしかるべき機会もないが、それでも、時あってこれを拂いかすめる。こちらの花に飛びかう蜂は情けの心が多くあり、せっせと花の蜜を吸い取っている。
牡丹は派手でにぎやかな花ではあるが、老年になると、そんなことには格別異にとどめるものではなく、すべて放棄をしているのではあるが、今日、高楼横の欄干のあたりにこの花を見ると、暫時目がはっきりするような気がした。


(訳注)
戲題牡丹
庭に咲くボタンの花を詠じたものである。


幸自 同開 俱 隱約 ,何須 相倚 鬥 輕盈 。
一叢の牡丹の花々が幸いに同時に開き、どちらがどっちの花なのか看てはっきりしない、花はたがいに倚っていっぱいにさくはなをきそい、たたかいをするのはこれ見よがしに人を誇るにも及ばないことなのだ。
「隱約」①簡単な言葉のうちに奥深い意味をこめていること。 ②はっきりと見わけにくい・こと(さま)。
「何須」どういうようにして用いるのだろうか。
「輕盈」輕重(輕)。 かろやかにいっぱいになる。


陵晨 併作 新妝 面 ,對客 偏含不語 情 。
暁から早い時間には、あわせて新らしいお化粧を凝らしたような顔色をしている。客に対して物言わぬところに、無限の情思をふくんでいる。
「陵晨」明け方はやい時間。
「新妝」新しい化粧をする。


雙燕 無機 還拂掠 ,遊蜂 多思 正經營 。
二羽、二羽で飛び交うつばめはしかるべき機会もないが、それでも、時あってこれを拂いかすめる。こちらの花に飛びかう蜂は情けの心が多くあり、せっせと花の蜜を吸い取っている。


長年 是事 皆拋盡 ,今日 欄邊 暫 眼明 。
牡丹は派手でにぎやかな花ではあるが、老年になると、そんなことには格別異にとどめるものではなく、すべて放棄をしているのではあるが、今日、高楼横の欄干のあたりにこの花を見ると、暫時目がはっきりするような気がした。
「欄邊」高楼横の欄干のあたり。