《病鴟》韓愈 奪い取るように奪い、恥となることを愧じとしないし、張り裂けるほど満杯で飽きてしまい、おおきな天空をたのしむことを喜ぶ。

 

2013年9月11日  同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html    
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。    
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。    
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。    
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150

 

病鴟 韓愈(韓退之) <185-#2>Ⅱ中唐詩797 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2969

 

 

病鴟 #1

(世の中の汚れに鴟【とび】が病【わずら】う。)

屋東惡水溝,有鴟墮鳴悲。 

この家の東側には運河の水が汚れている。トンビがいるが堕ちて悲しげに鳴いている。

青泥揜兩翅,拍拍不得離。 

靑泥が両の羽にかかって付いてしまった。羽音をパタパタするけれど靑泥の水溝から離れることが出来ない。

群童叫相召,瓦礫爭先之。 

沢山の子供が騒ぎ立てていて互いを呼び合って叫んでいる。つまらない者たちがこれらのなかで我の先と争っている。

計校生平事,殺卻理亦宜。

はかり考えることは常日頃のこととしている。それによって殺されるか却って理にかなっていてまた成り行きとして良いということなのである。 

#2

ani0021奪攘不愧恥,飽滿盤天嬉。 

奪い取るように奪い、恥となることを愧じとしないし、張り裂けるほど満杯で飽きてしまい、おおきな天空をたのしむことを喜ぶ。

晴日占光景,高風恣追隨。 

晴れ渡り日に照らされるその光景はこの世界を占め、高い所を吹く風はただ好き勝手に追いかけてそれを又追跡している。

遂凌鸞鳳群,肯顧鴻鵠卑。 

ついに鸞鳳の群を凌駕する。あえてかえりみると鴻や鵠が卑しく見えるのである。

今者命運窮,遭逢巧丸兒。

いまにして、命運が窮まるのであるし、遭遇するのは巧みに円状に子供が集まっているのに出会うことである。

 

#2

攘を奪い恥を愧じず,滿を飽き天を盤【たの】しみ嬉ぶ。 

晴日 光景を占め,高風 追隨を恣【ほしいま】まにす。 

遂に鸞鳳の群を凌ぎ,肯えて鴻鵠の卑しきを顧みる。 

今者にして命運 窮め,遭すは巧みに丸兒に逢う。

 

 

『病鴟』 現代語訳と訳註

(本文) 病鴟#2

奪攘不愧恥,飽滿盤天嬉。 

晴日占光景,高風恣追隨。 

遂凌鸞鳳群,肯顧鴻鵠卑。 

今者命運窮,遭逢巧丸兒。

 

 

(下し文) #2

攘を奪い恥を愧じず,滿を飽き天を盤【たの】しみ嬉ぶ。 

晴日 光景を占め,高風 追隨を恣【ほしいま】まにす。 

遂に鸞鳳の群を凌ぎ,肯えて鴻鵠の卑しきを顧みる。 

今者にして命運 窮め,遭すは巧みに丸兒に逢う。

 

 

(現代語訳)

奪い取るように奪い、恥となることを愧じとしないし、張り裂けるほど満杯で飽きてしまい、おおきな天空をたのしむことを喜ぶ。

晴れ渡り日に照らされるその光景はこの世界を占め、高い所を吹く風はただ好き勝手に追いかけてそれを又追跡している。

ついに鸞鳳の群を凌駕する。あえてかえりみると鴻や鵠が卑しく見えるのである。

いまにして、命運が窮まるのであるし、遭遇するのは巧みに円状に子供が集まっているのに出会うことである。

 

 

(訳注) #2

奪攘不愧恥,飽滿盤天嬉。 

奪い取るように奪い、恥となることを愧じとしないし、張り裂けるほど満杯で飽きてしまい、おおきな天空をたのしむことを喜ぶ。

・攘 うばいとる。

・盤天嬉 盤:皿。物を載せる台。どぐろをまく。まがる。たのしむ。おおきな天空をたのしむことを喜ぶ。

 

晴日占光景,高風恣追隨。 

晴れ渡り日に照らされるその光景はこの世界を占め、高い所を吹く風はただ好き勝手に追いかけてそれを又追跡している。

・恣追隨 恣:ほしいままにする、好き勝手にする、好きにする、まかせる

 

遂凌鸞鳳群,肯顧鴻鵠卑。 

ついに鸞鳳の群を凌駕する。あえてかえりみると鴻や鵠が卑しく見えるのである。

・鴻鵠 はくちょう。鴻:大きなとり。鵠:1 鳥の名。ハクチョウ。2 弓の的。的の中心。

 

今者命運窮,遭逢巧丸兒。

いまにして、命運が窮まるのであるし、遭遇するのは巧みに円状に子供が集まっているのに出会うことである。終南山03