韓愈  送區册序#5-§2-3   

與之翳嘉林,坐石磯,投竿而漁,陶然以樂,若能遺外聲利,而不厭乎貧賤也。

之初吉,歸拜其親,酒壺既傾,序以識別。

この人と見事に繁った林の木蔭に入り、石の多い磯に腰かけ、竿を突き出して魚を釣るときなど、いかにもくつろいで、きもちいい様子で楽しんでいる。それは名誉や利益を忘れて考えの外におき、貧賤をいとわないで暮らすことができるようであった。年の初めの吉日に、帰って御両親を拝賀されるという。ここに餞けの酒壷もはや傾いて尽き、宴も終わろうとしているので、私はこの序を以て惜別の意を記すのである。

86-#5-§2-3 送區册序 韓愈(韓退之)  804年貞元20 37歳<1507> Ⅱ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6519韓愈詩-86-#5-§2-3

 

 
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送區冊序§-1-1

(區冊が遠方から来て従い交わったので、深く喜んで、帰郷の区冊を送る序で、その感激の情を述べたもの)

陽山,天下之窮處也。

陽山は天下中で最も行きづまりの辺鄙なところである。

陸有丘陵之險,虎豹之虞;

そして、陸に丘陵のけわしさがあり、虎や豹のおそれもある。

江流悍急,橫波之石,廉利侔劍戟,

大川の流れは荒く急であって、波の中に横たわる石は角があり、するどくて、剣や戟に似ている。

舟上下失勢,破碎淪溺者,往往有之。

舟がその川を上り下りするとき、その体勢をまちがえると、波や岩に打ちくだかれて、人々が沈み溺れることは、よくあるのである。

(區冊【おうさく】を送る序)

陽山は天下の窮處なり。

陸に邱陵の険、虎豹の虞有り。

江流急にして、波に横はるの石は、廉利なること劍戟し。

舟上下するに勢をへば、破砕倫溺する者、往往之れ有り。

 

§-1-2

縣郭無居民,官無丞尉,

陽山県の城郭内には住民は住まわっていない、そして、役所には副官の丞も属官の尉もない。

夾江荒茅篁竹之間,小吏十餘家,

江をはさんで両岸に荒れ茂った茅や竹薮などの間に、小役人の十軒あまりの家がある。

皆鳥言夷面。始至,言語不通,

人々の話し言葉は、鳥の噛りのような言葉で、異民族らしい顔をしていて、はじめて到着したときは、言葉が通じなかった。

畫地為字,然後可告以出租賦,奉期約。

地面に字を書いて、やっと租税額を云い出せたり、期日や約束を守ることなどを告げることができた。

是以賓客遊從之士,無所為而至。

こういうわけで、私の所に、賓客や交わり遊ぶ人士など、わざわざ来るものはなかったのである。

縣郭に居民無く、官に丞尉無し。

江を爽める荒茅篁竹の間に、小吏十餘家あり。

皆 鳥言 夷面、始て至りしとき言語通ぜず、

地に畫して字を為し、然る後に告ぐるに租賦を出し、期約を奉ずるを以てす可し。

是を以て賓客遊從の士、為にして至る所無し。

 

§-2-1

愈待罪於斯,且半矣。

私はこの陽山の縣令としての職に過失の罪もあろうかと待つこと半年になろうとしている。

有區生者,誓言相好,

區生というものがあって、この私に誓って互いに仲好くしようというのである。

自南海挐舟而來,升自賓階,

南海から舟を牽いて川を上って来て、賓客の階段から昇って相対したが、

儀觀甚偉,坐與之語,文義卓然。

その威儀容貌は甚だすぐれている。坐してこれと語るに、その学問上の考えが高くすぐれていた。

§-2-1

愈罪を斯に待つこと、且に半歳ならんとす。

區生といふ老有り。誓って言ふ、相好くせんと。

南海より舟を拏きて来り、賓階より升る。

觀 甚だ偉なり。坐して之と語るに、文義卓然たり。

§-2-2

莊周云:「逃空虛者,聞人足音,跫然而喜矣。」

荘子はいう、「山谷の人けのないむなしい所に世を避けている者は、たまに人の足音のカタンコトンとひびくのを聞いて、嬉しく思う」と。

況如斯人者,豈易得哉!

ましてこの人のようなすぐれた者は、どうして得やすいものであろうか。なおさらに楽しいと思うのであった。

入吾室,聞《詩》《書》仁義之,欣然喜,若有志於其間也。

私の私室に入って、『詩経』『書経』の話、仁義道徳の説を聞いて、嬉しそうに喜んでいるのは、聖賢儒家の道に志があるようであった。

§2-2

荘周云ふ、「空虚に逃るる者は、人の足音跫然たるを聞いて喜ぶ」と。

況や斯の人の如き者、豈得易からんや。

吾が室に入りて、《詩》《書》仁義の説を聞き、欣然として喜ぶ。

其のに 志 有るが若きなり。

§-2-3

與之翳嘉林,坐石磯,

この人と見事に繁った林の木蔭に入り、石の多い磯に腰かけ、

投竿而漁,陶然以樂,

竿を突き出して魚を釣るときなど、いかにもくつろいで、きもちいい様子で楽しんでいる。

若能遺外聲利,而不厭乎貧賤也。

それは名誉や利益を忘れて考えの外におき、貧賤をいとわないで暮らすことができるようであった。

之初吉,歸拜其親,

年の初めの吉日に、帰って御両親を拝賀されるという。

酒壺既傾,序以識別。

ここに餞けの酒壷もはや傾いて尽き、宴も終わろうとしているので、私はこの序を以て惜別の意を記すのである。

§-2-3

之と嘉林に翳れ、石磯に坐し、

竿を投じて漁し、陶然として以て樂む。

利を遺外して、貧賤を厭はざるなり。

歳の初吉に、歸りて其の親を拜せんとす。

酒壺既に傾く。序して以て別を識す。

 

 

『送區册序』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

§-2-3

與之翳嘉林,坐石磯,

投竿而漁,陶然以樂,

若能遺外聲利,而不厭乎貧賤也。

之初吉,歸拜其親,

酒壺既傾,序以識別。

(下し文)
§-2-3

之と嘉林に翳れ、石磯に坐し、

竿を投じて漁し、陶然として以て樂む。

聲利を遺外して、貧賤を厭はざるなり。

歳の初吉に、歸りて其の親を拜せんとす。

酒壺既に傾く。序して以て別を識す。

(現代語訳)
この人と見事に繁った林の木蔭に入り、石の多い磯に腰かけ、

竿を突き出して魚を釣るときなど、いかにもくつろいで、きもちいい様子で楽しんでいる。

それは名誉や利益を忘れて考えの外におき、貧賤をいとわないで暮らすことができるようであった。

年の初めの吉日に、帰って御両親を拝賀されるという。

ここに餞けの酒壷もはや傾いて尽き、宴も終わろうとしているので、私はこの序を以て惜別の意を記すのである。


(訳注) §-2-3

送區冊序(區冊【おうさく】を送る序)

(區冊が遠方から来て従い交わったので、深く喜んで、帰郷の区冊を送る序で、その感激の情を述べたもの)

韓愈が陽山に流された時、区冊が遠方から来て従い交わったので、深く喜んで、帰郷の区冊を送る序に、その感激の情を述べたのである。冊の人物には別に伝はない。区は音「欧」と同じ。

 

與之翳嘉林,坐石磯,

この人と見事に繁った林の木蔭に入り、石の多い磯に腰かけ、

 かげにはいる。かくれる

嘉林 すばらしい、りっぱな、見事に繁った林。

 

投竿而漁,陶然以樂,

竿を突き出して魚を釣るときなど、いかにもくつろいで、きもちいい様子で楽しんでいる。

陶然 1 酒に酔ってよい気持ちになるさま。2 うっとりとよい気持ちであるさま。

 

若能遺外聲利,而不厭乎貧賤也。

それは名誉や利益を忘れて考えの外におき、貧賤をいとわないで暮らすことができるようであった。

聲利 名誉や利益。

 

之初吉,歸拜其親,

年の初めの吉日に、帰って御両親を拝賀されるという。

之初吉  年頭の吉日。

 

酒壺既傾,序以識別。

ここに餞けの酒壷もはや傾いて尽き、宴も終わろうとしているので、私はこの序を以て惜別の意を記すのである。

酒壺既傾 送別の酒を酌み交わして壺を傾け、酒がなくなった様子をいう。