韓愈(韓退之) 《桃源圖》<146-#2>南宮礼部の先生はこの図を手にして、大よろこびである。波濤逆巻くほどの文章を筆に入魂して書き上げる。
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桃源圖 韓愈(韓退之) <146-#2>Ⅱ中唐詩720 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2584
作者: 韓愈
皇帝紀年: 元和八年
寫作時間: 813年
寫作年紀: 46歲
卷別: 卷三三八 文體: 七言古詩
詩題: 桃源圖
寫及地點: 武陵 (江南西道 朗州 武陵)
桃源圖
(桃源郷の図について)
神仙有無何渺茫,桃源之說誠荒唐。
神仙の郷が有るのか無いのか、このことはじつに漠然としたことではなかろうか。それも桃源郷の説を詩文書画などあらわされているが、荒唐無稽なことだ。
流水盤迴山百轉,生綃數幅垂中堂。
流れる川水は、盤のように廻り、山は百転し、うねりつづく‥…・。そんな図柄の絵が数幅、この奥座敷にかけられている。
武陵太守好事者,題封遠寄南宮下。
武陵の太守が風流好きということで、この箱書きなんぞをはるばる礼部に頼んで来たということなのだ
#2
南宮先生忻得之,波濤入筆驅文辭。
文工畫妙各臻極,異境恍惚移於斯。
架巖鑿谷開宮室,接屋連牆千萬日。
嬴顛劉蹶了不聞,地坼天分非所恤。
南宮礼部の先生はこの図を手にして、大よろこびである。波濤逆巻くほどの文章を筆に入魂して書き上げる。
文はとても巧みで、画派というと巧妙なのであり、それらが相互に申し分ものとなっている。そこには、ふしぎな世界がひろがり、恍惚にうっとりとして、この画の中にはいりこんでいくようである。
大岩に橋かけ、谷を穿ちひらいて、その奥に御殿を建てている。家は接近してならべられ、囲う垣根はつらねて守ること一千万日過ぎたという。
秦の始皇帝の瀛氏と漢を再興させるはずの劉家などが滅亡したことを聞くことはなかったという。そこでは天がさけ、地がくだけても、いっさいかかわりもたなかったという。
#3
種桃處處惟開花,川原近遠蒸紅霞。
初來猶自念鄉邑,歲久此地還成家。
漁舟之子來何所,物色相猜更問語。
大蛇中斷喪前王,群馬南渡開新主。
#4
聽終辭絕共悽然,自說經今六百年。
當時萬事皆眼見,不知幾許猶流傳。
爭持酒食來相饋,禮數不同樽俎異。
月明伴宿玉堂空,骨冷魂清無夢寐。
#5
夜半金雞啁哳鳴,火輪飛出客心驚。
人間有累不可住,依然離別難為情。
船開櫂進一迴顧,萬里蒼蒼煙水暮。
世俗寧知偽與真,至今傳者武陵人。
桃源の圖
神仙の有無 何ぞ渺茫【びゅうぼう】,桃源の說 誠に荒唐。
流水 盤迴 山 百轉,生綃 數幅 中堂に垂る。
武陵の太守は 好事の者,題封 遠く寄す南宮の下。
#2
南宮先生 之を得たるを忻び,波濤 筆に入って文辭を驅る。
文は工【たくみ】に畫は妙に各の極に臻【いた】る,異境 恍惚として 斯に移る。
巖に架け 谷を鑿って宮室を開き,屋を接し 牆を連ぬる 千萬日。
嬴の顛【くつがえ】り 劉の蹶【つまづ】きしこと 了に聞かず,地は坼【くじ】け天は分るるも恤【あわれ】む所に非らず。
『桃源圖』 現代語訳と訳註
(本文) #2
南宮先生忻得之,波濤入筆驅文辭。
文工畫妙各臻極,異境恍惚移於斯。
架巖鑿谷開宮室,接屋連牆千萬日。
嬴顛劉蹶了不聞,地坼天分非所恤。
(下し文) #2
南宮先生 之を得たるを忻び,波濤 筆に入って文辭を驅る。
文は工【たくみ】に畫は妙に各の極に臻【いた】る,異境 恍惚として 斯に移る。
巖に架け 谷を鑿って宮室を開き,屋を接し 牆を連ぬる 千萬日。
嬴の顛【くつがえ】り 劉の蹶【つまづ】きしこと 了に聞かず,地は坼【くじ】け天は分るるも恤【あわれ】む所に非らず。
(現代語訳)
南宮礼部の先生はこの図を手にして、大よろこびである。波濤逆巻くほどの文章を筆に入魂して書き上げる。
文はとても巧みで、画派というと巧妙なのであり、それらが相互に申し分ものとなっている。そこには、ふしぎな世界がひろがり、恍惚にうっとりとして、この画の中にはいりこんでいくようである。
大岩に橋かけ、谷を穿ちひらいて、その奥に御殿を建てている。家は接近してならべられ、囲う垣根はつらねて守ること一千万日過ぎたという。
秦の始皇帝の瀛氏と漢を再興させるはずの劉家などが滅亡したことを聞くことはなかったという。そこでは天がさけ、地がくだけても、いっさいかかわりもたなかったという。
(訳注)#2
南宮先生忻得之,波濤入筆驅文辭。
南宮礼部の先生はこの図を手にして、大よろこびである。波濤逆巻くほどの文章を筆に入魂して書き上げる。
・忻 よろこぶ。たのしむ。
・南宮 礼部のこと。六部の1つで、礼楽儀仗・教育・国家祭祀・宗教・外交・科挙などを司掌した。
文工畫妙各臻極,異境恍惚移於斯。
文はとても巧みで、画派というと巧妙なのであり、それらが相互に申し分ものとなっている。そこには、ふしぎな世界がひろがり、恍惚にうっとりとして、この画の中にはいりこんでいくようである。
架巖鑿谷開宮室,接屋連牆千萬日。
大岩に橋かけ、谷を穿ちひらいて、その奥に御殿を建てている。家は接近してならべられ、囲う垣根はつらねて守ること一千万日過ぎたという。
⋆ここから絵に描かれた桃源郷のことをのべる。
嬴顛劉蹶了不聞,地坼天分非所恤。
秦の始皇帝の瀛氏と漢を再興させるはずの劉家などが滅亡したことを聞くことはなかったという。そこでは天がさけ、地がくだけても、いっさいかかわりもたなかったという。
・嬴顛 秦の始皇帝の瀛氏は滅亡した。
・劉蹶 漢を再興させるはずの劉家は中途で躓き滅ぼされた。





























