漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩 中唐詩人選集【Ⅰ李商隠-150】Ⅱ韓退之(韓愈)-500Ⅶ孟郊(東野)賈島張籍柳宗元韋応物

Ⅰ李商隠は難解詩といわれている。約150首紹介済。(晩唐詩人) Ⅱ韓退之(韓愈)-約500首Ⅶ孟郊、中唐の詩人を掲載中。万物の性(さが)をテーマにした哲学的な詩。このブログは基本的に中唐詩人を中心にして掲載する予定。 韓愈詩文のこれまでの掲載分とこれから掲載予定分を時系列で整理した2014.3.29のブログに集約してそこから各年次を見ることができる  kanbuniinkai 検索で、《漢文委員会HP05》サイトあります。漢詩唐詩を理解するための総合サイト:≪漢文委員会 漢詩07≫。

七言歌行

少し、マニアックな晩唐詩人Ⅰ-李商隠150首をまず掲載済み。中唐は盛唐詩人(孟浩然・王維、杜甫、李白)を受け継いだ多様な詩人が出ている。この時代も驚くほど詩が発展している。Ⅱ韓退之(韓愈)500首、Ⅲ柳宗元40首、Ⅳ韋応物、Ⅴ劉長卿、Ⅵ韋荘、Ⅶ孟郊(孟東野)、Ⅷ張籍、Ⅸ賈島、Ⅹ劉禹錫、ほか2012~2020年の予定で気長に進める。同じ中唐ではあるが、白居易のグループについては、李白のブログ350首(2015/6月再開~2018/夏・秋月予定)の後掲載の予定。別に杜甫詩ブログ1500首(2011/7月~2018/8月の予定で)を進行中。詩数につぃては、予定の詩数より多くなる。気まぐれなところがあるのでこの予定が少し変わる場合があり、その節はご容赦ください。                 古詩・謝霊運詩 杜甫詩 韓愈詩 花間集500首全詩 それぞれ毎日ブログしています。 このブログ、索引=語句の「検索」 参考書以上掲載。漢詩力up。

桃源圖 韓愈(韓退之) <145-#5>Ⅱ中唐詩723 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2599

韓愈(韓退之) 《桃源圖》 夜中だというのにコケッコッコと金鷄が鳴き出して、太陽が突然に飛び出すとそこにいるお客はびっくり仰天する。

2013年6月29日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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桃源圖 韓愈(韓退之) <145-#5>Ⅱ中唐詩723 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2599



桃源圖
(桃源郷の図について)
神仙有無何渺茫,桃源之說誠荒唐。
神仙の郷が有るのか無いのか、このことはじつに漠然としたことではなかろうか。それも桃源郷の説を詩文書画などあらわされているが、荒唐無稽なことだ。
流水盤迴山百轉,生綃數幅垂中堂。
流れる川水は、盤のように廻り、山は百転し、うねりつづく‥…・。そんな図柄の絵が数幅、この奥座敷にかけられている。
武陵太守好事者,題封遠寄南宮下。
武陵の太守が風流好きということで、この箱書きなんぞをはるばる礼部に頼んで来たということなのだ
#2
南宮先生忻得之,波濤入筆驅文辭。
南宮礼部の先生はこの図を手にして、大よろこびである。波濤逆巻くほどの文章を筆に入魂して書き上げる。
文工畫妙各臻極,異境恍惚移於斯。
文はとても巧みで、画派というと巧妙なのであり、それらが相互に申し分ものとなっている。そこには、ふしぎな世界がひろがり、恍惚にうっとりとして、この画の中にはいりこんでいくようである。
架巖鑿谷開宮室,接屋連牆千萬日。
大岩に橋かけ、谷を穿ちひらいて、その奥に御殿を建てている。家は接近してならべられ、囲う垣根はつらねて守ること一千万日過ぎたという。
嬴顛劉蹶了不聞,地坼天分非所恤。
秦の始皇帝の瀛氏と漢を再興させるはずの劉家などが滅亡したことを聞くことはなかったという。そこでは天がさけ、地がくだけても、いっさいかかわりもたなかったという。
#3
種桃處處惟開花,川原近遠蒸紅霞。
桃の木をいっぱいに植えており、あちらにもこちらにも、ただ花は咲きほこる。河原、高原、近くから遠くまで、真紅にかすんでいる。
初來猶自念鄉邑,歲久此地還成家。
はじめ来たころはやっぱり故郷が恋しかったのだが、ながらく住むうちここも我が家という気になった。
漁舟之子來何所,物色相猜更問語。
舟の上の漁師の方はいったい何処からここへこられたのでしょう。互いに観察して、猜疑心の顔つきをした後互いに問答をしている。
大蛇中斷喪前王,群馬南渡開新主。
「大蛇が斬られたために前の王様はほろびました」といい。「馬のむれは南に渡ってしまい、新しいお領主ができたのです。」と話した。
#4
聽終辭絕共悽然,自說經今六百年。
その話を聞き終わったがだれも言葉も出ないままに、 みんなしんみりとしたままだ。そして、ひとりごとをつぶやいた。もう「六百年もたっていたのか」と。
當時萬事皆眼見,不知幾許猶流傳。
その当時のすべての事についてこの画の中、みな目の前にあるみたいだがよくわからない。
爭持酒食來相饋,禮數不同樽俎異。
それからみんな争うように酒とさかな持って来てすすめてくれるが、膳立てもちがっているし、諸事しきたりも 同じではない。
月明伴宿玉堂空,骨冷魂清無夢寐。
月が明るく照らされた道を同伴して宿った家は人気はまったくなく、骨はひんやりとしていて、魂はさえきって、夢うつつともいかないのである。
#5
夜半金雞啁哳鳴,火輪飛出客心驚。
夜中だというのにコケッコッコと金鷄が鳴き出して、太陽が突然に飛び出すとそこにいるお客はびっくり仰天する。
人間有累不可住,依然離別難為情。
世間の人間にほだしがある身であるからにはそこに とどまるわけにゆかないというものだが、しかし、やっぱり、わかれというものはつらいものだ。
船開櫂進一迴顧,萬里蒼蒼煙水暮。
そして、舟をこぎ出し、棹さして舟を進めて、そして、ふと、ふりかえるのである。はるか万里のさきまで蒼蒼として、ゆうぐれに煙る川上に夕闇が迫るのである。
世俗寧知偽與真,至今傳者武陵人。
うそなのか、真実の事なのか 世間のわれらには知りようないのだし、この言いつたえというのは、いまでも武陵の人たちに残っているのである。

桃源の圖
神仙の有無 何ぞ渺茫【びゅうぼう】,桃源の說 誠に荒唐。
流水 盤迴 山 百轉,生綃 數幅 中堂に垂る。
武陵の太守は 好事の者,題封 遠く寄す南宮の下。
#2
南宮先生 之を得たるを忻び,波濤 筆に入って文辭を驅る。
文は工【たくみ】に畫は妙に各の極に臻【いた】る,異境 恍惚として 斯に移る。
巖に架け 谷を鑿って宮室を開き,屋を接し 牆を連ぬる 千萬日。
嬴の顛【くつがえ】り 劉の蹶【つまづ】きしこと 了に聞かず,地は坼【くじ】け天は分るるも恤【あわれ】む所に非らず。
#3
桃を種えて處處 惟だ花を開かせ,川原 近遠 紅霞蒸す。
初めて來りしとき 猶お鄉邑を念いしを,歲久しくして 此の地も還た家と成れり。
漁舟の子よ 何れの所より來りしや,物色し相い猜し更に問語す。
大蛇 中斷せられて 前王 喪び,群馬 南渡して 新主開く。
#4
聽き終って辭絕え 共に悽然,自ら說く 今に經る六百年。
當時の萬事 皆 眼に見る,知らず幾許【いくばく】か猶お流傳する。
爭うて酒食を持し來って相い饋【おく】る,禮數【れいすう】同じからず樽俎【そんそ】異れり。
月明に伴いて宿すれば玉堂空し,骨 冷かに 魂 清く 夢寐【むび】無し。
#5
夜半 金雞 啁哳【とうせき】として鳴き,火輪飛びて出で 客心 驚く。
人間に累有り 住【とどま】る可からず,依然 離別情を為り難し。
船は開き 櫂は進み 一たび迴顧するに,萬里 蒼蒼として煙水 暮れる。
世俗 寧ろ知らむや 偽と真と,今に至るまで傳うる者は武陵の人。


『桃源圖』 現代語訳と訳註
(本文)
#5
海棠花011夜半金雞啁哳鳴,火輪飛出客心驚。
人間有累不可住,依然離別難為情。
船開櫂進一迴顧,萬里蒼蒼煙水暮。
世俗寧知偽與真,至今傳者武陵人。


(下し文) #5
夜半 金雞 啁哳【とうせき】として鳴き,火輪飛びて出で 客心 驚く。
人間に累有り 住【とどま】る可からず,依然 離別情を為り難し。
船は開き 櫂は進み 一たび迴顧するに,萬里 蒼蒼として煙水 暮れる。
世俗 寧ろ知らむや 偽と真と,今に至るまで傳うる者は武陵の人。


(現代語訳)
夜中だというのにコケッコッコと金鷄が鳴き出して、太陽が突然に飛び出すとそこにいるお客はびっくり仰天する。
世間の人間にほだしがある身であるからにはそこに とどまるわけにゆかないというものだが、しかし、やっぱり、わかれというものはつらいものだ。
そして、舟をこぎ出し、棹さして舟を進めて、そして、ふと、ふりかえるのである。はるか万里のさきまで蒼蒼として、ゆうぐれに煙る川上に夕闇が迫るのである。
うそなのか、真実の事なのか 世間のわれらには知りようないのだし、この言いつたえというのは、いまでも武陵の人たちに残っているのである。


(訳注)#5
夜半金雞啁哳鳴,火輪飛出客心驚。
夜なかだというのにコケッコッコと金鷄が鳴き出して、太陽が突然に飛び出すとそこにいるお客はびっくり仰天する。
・啁哳 金鷄がコケッコッコと鳴き出すこえをいう。
・火輪 1 火が輪のように見えるもの。転じて、太陽のこと。2 「火輪車」「火輪船」の略。 3 密教で、五輪の一。


人間有累不可住,依然離別難為情。
世間の人間にほだしがある身であるからにはそこに とどまるわけにゆかないというものだが、しかし、やっぱり、わかれというものはつらいものだ。
・累(絆し)【ほだし】① 人の心や行動の自由を縛るもの。自由をさまたげるもの。② 馬の足をつなぎとめるための縄。ふもだし。③ 手かせや足かせ。ほだ。


船開櫂進一迴顧,萬里蒼蒼煙水暮。
そして、舟をこぎ出し、棹さして舟を進めて、そして、ふと、ふりかえるのである。はるか万里のさきまで蒼蒼として、ゆうぐれに煙る川上に夕闇が迫るのである。


世俗寧知偽與真,至今傳者武陵人。
うそなのか、真実の事なのか 世間のわれらには知りようないのだし、この言いつたえというのは、いまでも武陵の人たちに残っているのである。


《桃源行》 王維  <#4>718 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2574

王維  《桃源行》 <#4>そこに春が来ると、ここのすべてが桃の花が咲き乱れ花びらが水面にも落ちて広がる。そんな仙人が澄む桃源郷がどこにあるのか尋ねることを語ることも許されない。


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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 



《桃源行》 王維  <#4>718 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2574



《桃源行》作者:王維
海棠花011漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。

#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
居人共住武陵源,還從物外起田園。
ここに住む住人は何事も一緒に行う武陵源の少数民族である。外部からここに及んでくるものを排除してここに田園経営を起こしたのである。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
月の明かりが明るい夜は末の下に作った部屋や囲いの中で静かに過ごし、朝日が昇ってからはここのなかで忙しく働き鶏や犬のようにさわがしくすごす。
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
・云中 云は物の多いさま、ここでは忙しいさまを云う。
俗人に対して驚かすのが聞えて來るし、争い事があるようだと集団でこれにあたる。競い合い引き合いの後家にかえって村全体に相談するのである。

#3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
夜明けになってこの村里は散る花を掃き奇麗にして花の開くのを待つ。夕暮れてここの住人の漁師や木こりは河水から村に帰って來る。
初因避地去人間,及至成仙遂不還。
ここに来る前、初めに世俗から逃れたところに、人間世界を去って行くことにしたのであった。そうして、各地を探し此処に至ったことは隠遁して仙人になるということでもう世俗には帰らないこととしたのだ。
峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
谷間の村里には人間同士の事柄は誰も問題にはしない。世の中遙か遠く、むなしく雲や山を望むのである。
不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。

この里では神仏等の神聖な郷境というべきものを見聞きすることは難しいということは疑う余地はない。俗世界の事は考え尽くすことはなく、故郷の郷縣のことを思うのだ。

#4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
巌谷を抜け出てこの里の山水から離れていくけれどそれを問題にして論ずることはない。家に別れをつげてついに長い遊学、見聞を広げるたびに出ようかと思案する。
自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
この経過について、昔のことについても迷うことはない。どうしてなのか、嶺や谷が今こうしてきてみる路変化はないという。
當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
この時にあたって、ただ、この山深き所に入って來ることを記録しているのだ、そして、春になって若葉の谷間には曲がりくねって行き着くところはうっそうと茂っている林の中なのだ。
春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。
そこに春が来ると、ここのすべてが桃の花が咲き乱れ花びらが水面にも落ちて広がる。そんな仙人が澄む桃源郷がどこにあるのか尋ねることを語ることも許されない。桃園001


《桃源行》作者:王維
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。
#2
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。
#3
平明に閭巷は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。
#4
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。


『桃源行』 現代語訳と訳註
(本文)
#4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。


(下し文) #4
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。


(現代語訳)
巌谷を抜け出てこの里の山水から離れていくけれどそれを問題にして論ずることはない。家に別れをつげてついに長い遊学、見聞を広げるたびに出ようかと思案する。
この経過について、昔のことについても迷うことはない。どうしてなのか、嶺や谷が今こうしてきてみる路変化はないという。
この時にあたって、ただ、この山深き所に入って來ることを記録しているのだ、そして、春になって若葉の谷間には曲がりくねって行き着くところはうっそうと茂っている林の中なのだ。
そこに春が来ると、ここのすべてが桃の花が咲き乱れ花びらが水面にも落ちて広がる。そんな仙人が澄む桃源郷がどこにあるのか尋ねることを語ることも許されない。


(訳注) #4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
巌谷を抜け出てこの里の山水から離れていくけれどそれを問題にして論ずることはない。家に別れをつげてついに長い遊学、見聞を広げるたびに出ようかと思案する。
・擬 ① どうしようかとはかり考える。思案する。「擬議」② 他のものと引き比べてみる。本物らしく似せる。なぞらえる。「擬音・擬勢・擬態・擬古文・擬人法・擬声語/模擬」[難読]雁擬(がんもどき)・擬宝珠(ぎぼし)
・衍 ① 余分にあまる。余計な。「衍字・衍文」② 延び広がる。押し広げる。「衍義/敷衍」


自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
この経過について、昔のことについても迷うことはない。どうしてなのか、嶺や谷が今こうしてきてみる路変化はないという。


當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
この時にあたって、ただ、この山深き所に入って來ることを記録しているのだ、そして、春になって若葉の谷間には曲がりくねって行き着くところはうっそうと茂っている林の中なのだ。


春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。
そこに春が来ると、ここのすべてが桃の花が咲き乱れ花びらが水面にも落ちて広がる。そんな仙人が澄む桃源郷がどこにあるのか尋ねることを語ることも許されない。
桑畑

《桃源行》 王維  <#3>717 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2569

王維  《桃源行》 <#3>夜明けになってこの村里は散る花を掃き奇麗にして花の開くのを待つ。夕暮れてここの住人の漁師や木こりは河水から村に帰って來る。

2013年6月23日 同じ日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩《觀滄海 曹操》 武帝 魏詩<87-#2>古詩源 巻五 804 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2568
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩《桃源行》 王維  <#3>717 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2569
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集通泉驛南去通泉縣十五里山水作 楽府(七言歌行) 成都6-(24) 杜甫 <845-#2>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2570 杜甫詩1000-845-#2-708/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性贈歌人 武元衝 薛濤関連 唐五代詞・宋詩 薛濤-205-71-#65  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2572
 
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http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選 雑詩 上  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩 六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 



《桃源行》 王維  <#3>717 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2569



《桃源行》作者:王維
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。

#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
居人共住武陵源,還從物外起田園。
ここに住む住人は何事も一緒に行う武陵源の少数民族である。外部からここに及んでくるものを排除してここに田園経営を起こしたのである。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
月の明かりが明るい夜は末の下に作った部屋や囲いの中で静かに過ごし、朝日が昇ってからはここのなかで忙しく働き鶏や犬のようにさわがしくすごす。
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
俗人に対して驚かすのが聞えて來るし、争い事があるようだと集団でこれにあたる。競い合い引き合いの後家にかえって村全体に相談するのである。

#3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
夜明けになってこの村里は散る花を掃き奇麗にして花の開くのを待つ。夕暮れてここの住人の漁師や木こりは河水から村に帰って來る。
初因避地去人間,及至成仙遂不還。
ここに来る前、初めに世俗から逃れたところに、人間世界を去って行くことにしたのであった。そうして、各地を探し此処に至ったことは隠遁して仙人になるということでもう世俗には帰らないこととしたのだ。
峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
谷間の村里には人間同士の事柄は誰も問題にはしない。世の中遙か遠く、むなしく雲や山を望むのである。
不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。
この里では神仏等の神聖な郷境というべきものを見聞きすることは難しいということは疑う余地はない。俗世界の事は考え尽くすことはなく、故郷の郷縣のことを思うのだ。

#4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。

海棠花021










《桃源行》作者:王維
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。
#2
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。
#3
平明に閭巷は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。

#4
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。



桃源行』 現代語訳と訳註
海棠花011(本文)
#3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
初因避地去人間,及至成仙遂不還。
峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。


(下し文) #3
平明に閭巷は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。


(現代語訳)
夜明けになってこの村里は散る花を掃き奇麗にして花の開くのを待つ。夕暮れてここの住人の漁師や木こりは河水から村に帰って來る。
ここに来る前、初めに世俗から逃れたところに、人間世界を去って行くことにしたのであった。そうして、各地を探し此処に至ったことは隠遁して仙人になるということでもう世俗には帰らないこととしたのだ。
谷間の村里には人間同士の事柄は誰も問題にはしない。世の中遙か遠く、むなしく雲や山を望むのである。
この里では神仏等の神聖な郷境というべきものを見聞きすることは難しいということは疑う余地はない。俗世界の事は考え尽くすことはなく、故郷の郷縣のことを思うのだ。
 

(訳注) #3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
平明に閭巷【りょこう】は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
夜明けになってこの村里は散る花を掃き奇麗にして花の開くのを待つ。夕暮れてここの住人の漁師や木こりは河水から村に帰って來る。
・平明 ① わかりやすくはっきりしていること。また、そのさま。「―な解説」② 夜明け。明け方。
・閭巷 村里。また、民間。


初因避地去人間,及至成仙遂不還。
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
ここに来る前、初めに世俗から逃れたところに、人間世界を去って行くことにしたのであった。そうして、各地を探し此処に至ったことは隠遁して仙人になるということでもう世俗には帰らないこととしたのだ。


峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
谷間の村里には人間同士の事柄は誰も問題にはしない。世の中遙か遠く、むなしく雲や山を望むのである。
・峽里 谷間の村里。


不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。
この里では神仏等の神聖な郷境というべきものを見聞きすることは難しいということは疑う余地はない。俗世界の事は考え尽くすことはなく、故郷の郷縣のことを思うのだ。
・靈境 神仏等のある神聖な場所。霊場。霊地。

《桃源行》 王維  <#2>716 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2564

王維 《桃源行》木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。


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謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩 盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。

李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

《桃源行》 王維  <#2>716 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2564


《桃源行》作者:王維
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
居人共住武陵源,還從物外起田園。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
#3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
初因避地去人間,及至成仙遂不還。
峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。
#4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。

海棠花011
《桃源行》作者:王維
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。
#2
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。
#3
平明に閭巷は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。
#4
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。










《桃源行》作者:王維
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。

海棠花021









#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
居人共住武陵源,還從物外起田園。
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
ここに住む住人は何事も一緒に行う武陵源の少数民族である。外部からここに及んでくるものを排除してここに田園経営を起こしたのである。
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
月の明かりが明るい夜は末の下に作った部屋や囲いの中で静かに過ごし、朝日が昇ってからはここのなかで忙しく働き鶏や犬のようにさわがしくすごす。
・云中 云は物の多いさま、ここでは忙しいさまを云う。
俗人に対して驚かすのが聞えて來るし、争い事があるようだと集団でこれにあたる。競い合い引き合いの後家にかえって村全体に相談するのである。


『桃源行』 現代語訳と訳註
 (本文)
#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
居人共住武陵源,還從物外起田園。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。


(下し文) #2
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。


(現代語訳)
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。
ここに住む住人は何事も一緒に行う武陵源の少数民族である。外部からここに及んでくるものを排除してここに田園経営を起こしたのである。
月の明かりが明るい夜は末の下に作った部屋や囲いの中で静かに過ごし、朝日が昇ってからはここのなかで忙しく働き鶏や犬のようにさわがしくすごす。


(訳注) #2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。
 
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
木こりの旅人はここに初めての漢人系統の姓名が伝えられた。ここに住む住人は長安地方の衣服を未だに改めようとはしていない。


居人共住武陵源,還從物外起田園。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
ここに住む住人は何事も一緒に行う武陵源の少数民族である。外部からここに及んでくるものを排除してここに田園経営を起こしたのである。
・武陵源 武陵源は、湖南省張家界市にあり、張家界森林公園、索渓谷自然保護区、天子山自然保護区などの地域からなる自然保護区です。エリアの97%が森林に覆われており、奇岩と木々、雲海が、ここにしかない特別な風景を作り出しています。3000を越す奇岩が瞬時に千変万化する素晴らしい景観には、心を奪われることでしょう。武陵源には、土家族という少数民族も暮らしている。険しい山の畑を耕しながら、奥地の村でひっそりと生きてきた彼らだが、今ではその暮らしも大分楽になった。変化に富んだ景観は、その時々によってもまた姿を変え、観光客の目を楽しませる。武陵源は、独特の地形とその豊かな生態系の普遍的な価値を認られ、1992年世界自然遺産に登録された。
・外物とは外からわが身に及んでくるものを言い、それは人間の知力による合理的判断では解決のつかないものと論じる。合理的な因果応報は実在しないと具体例によって論証し、その合理性を支える言語、知力は無意味なもので、それらに頼って生きようとする事が、人間としての主体性を失うと説く。


月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
月の明かりが明るい夜は末の下に作った部屋や囲いの中で静かに過ごし、朝日が昇ってからはここのなかで忙しく働き鶏や犬のようにさわがしくすごす。
・云中 云は物の多いさま、ここでは忙しいさまを云う。


惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。
俗人に対して驚かすのが聞えて來るし、争い事があるようだと集団でこれにあたる。競い合い引き合いの後家にかえって村全体に相談するのである。
・惊 (1) 驚く,ぎょっとする.(2) 驚かす,脅えさせる「别惊了孩子」子供を驚かしちゃいけない.(3) (馬やラバが)脅えて暴れる,狂奔する.
・都邑 (1)まちとむら。 (2)都会。みやこ。(3)村全体。

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《桃源行》 王維《桃源行》 王維漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。

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《桃源行》 王維  <#1>715 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2559


《桃源行》作者:王維
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
#2
樵客初傳漢姓名,居人未改秦衣服。 
居人共住武陵源,還從物外起田園。
月明松下房櫳靜,日出云中雞犬喧。 
惊聞俗客爭來集,競引還家問都邑。
海棠花021










#3
平明閭巷掃花開,薄暮漁樵乘水入。 
初因避地去人間,及至成仙遂不還。
峽里誰知有人事,世中遙望空云山。 
不疑靈境難聞見,塵心未盡思鄉縣。
#4
出洞無論隔山水,辭家終擬長游衍。 
自謂經過舊不迷,安知峰壑今來變。
當時只記入山深,青溪几曲到云林。 
春來遍是桃花水,不辨仙源何處尋。


《桃源行》作者:王維
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。
#2
樵客 初めて傳う 漢の姓名,居人 未だ改めず 秦の衣服。
居人 共に住す 武陵源,還た物外に從って田園を起す。
月明かにして 松下 房櫳 靜か,日出ずれば 云中雞犬 喧し。
惊れて俗客を聞き 爭い來り集い,競うて引き 家に還り都邑を問う。
#3
桃園001明に閭巷は花を掃うて開き,薄暮に漁樵は水に乘じて入る。 
初めに避地 人間を去るに因り,及び至り 仙と成って遂に還らざるに。
峽里 誰か人事有るを知る,世中 遙に望めば空しく云山。 
靈境 聞見し難きを疑わざれども,塵心 未だ盡きず鄉縣を思う。
#4
洞を出でて 山水を隔つるを論ずる無し,家を辭して終に 長く游衍せむことを 擬す。 
自ら經過 舊【もと】迷わずと 謂う,安んぞ峰壑 今來 變ずるを 知らん。
當時 只だ記す 入山の深きを,青溪 几曲 云林に到る。
春來 遍く是れ 桃花の水,辨ぜず 仙源 何れの處に尋ねるべきかを。

《桃源行》 作者:王維
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。


『桃源行』 現代語訳と訳註
海棠花011(本文)
漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。


(下し文) 《桃源行》#1
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。


(現代語訳)#1
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。


(訳注)
《桃源行》

桃源郷について詩人は窮極の隠棲地として考え、体制批判の延長線上にあるものとしていた。王維の詩は、陶淵明とは違って山水を愛すものとしての表現の範囲内のものであるということである。作品として高い評価はない。それは輞川集が王維の桃源郷としての位置づけ、詩集としても受け入れられる内容のものであったことにある。


漁舟逐水愛山春,兩岸桃花夾去津。
漁舟 水を逐い山の春を愛し,兩岸に桃花 去津を夾む。
漁師の船は水面をすすんでゆき、愛すべき山水に春がおとずれる。さらに進むと両岸には桃の花が咲き誇り、突き当りの舟付き場まで桃の花に挟まれる。
・漁舟 漁師と樵は隠遁者、桃源郷の必須アイテム。
・山春 それぞれの句に春の色を鏤めた詩になっている。


坐看紅樹不知遠,行盡青溪忽視人。
坐して紅樹を看て遠きを知らず,青溪を行き盡き忽として人を視る。
岸の桃の花の咲く木の下に座って近くの花を見ると、遠くの景色を見ることをしない。春の若芽でいっぱいの渓谷を昇って行き着く所まで上がるとあたりに人はいなくなっている。
・紅樹 草木の花が咲き乱れる。ここ桃源郷では桃の花ということ。
・青溪 五行思想で春は青、若芽が吹き出した渓谷。冬の黒から青に変わる。


山口潛行始隈隩,山開曠望旋平陸。 
山口 潛行は隈隩より始り,山開 曠望は平陸より旋る。 
山の昇り口に進むと木々の下を抜けて行くと初めて入り組んだところは暗くなるほどだ。すると今度は前がパッと開けてグルット見回すと遠くに平地が見える。
・隈襖 山のくま。'隈, 山曲也。'隩, 隈也。謝靈運 謝霊運(康楽) 『従斤竹澗超嶺渓行』「猿鳴誠知曙。穀幽光未顯。巌下雲方合。花上露猶泫。逶迤傍隈隩。迢遞陟陘峴。」
従斤竹澗超嶺渓行 謝霊運(康楽) 詩<51#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩446 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1155


遙看一處攢云樹,近入千家散花竹。
遙に看るは 一處 云樹を攢【あつ】むるを,近くに入れば千家 花竹を散ず。
はるか遠くに一か所にこんもりと木があつまり茂った森が見える。その近くにたくさんの家があり花と竹があちこちに見える。
・攢 あつまる。
・云樹 ぽっかりと浮かんだ雲のように茂った樹。

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