中唐詩人選集【Ⅰ李商隠-150】Ⅱ韓退之(韓愈)Ⅶ孟郊(東野)  漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩 訳注解説ブログ

Ⅰ李商隠は難解詩といわれている。約150首紹介済。(晩唐詩人) Ⅱ韓退之(韓愈)-約500首Ⅶ孟郊、中唐の詩人を掲載中。万物の性(さが)をテーマにした哲学的な詩。このブログは基本的に中唐詩人を中心にして掲載する予定。 韓愈詩文のこれまでの掲載分とこれから掲載予定分を時系列で整理した2014.3.29のブログに集約してそこから各年次を見ることができる  kanbuniinkai 検索で、《漢文委員会HP05》サイトあります。漢詩唐詩を理解するための総合サイト:≪漢文委員会 漢詩07≫。

少し、マニアックな晩唐詩人Ⅰ-李商隠150首をまず掲載済み。中唐は盛唐詩人(孟浩然・王維、杜甫、李白)を受け継いだ多様な詩人が出ている。この時代も驚くほど詩が発展している。Ⅱ韓退之(韓愈)500首、Ⅲ柳宗元40首、Ⅳ韋応物、Ⅴ劉長卿、Ⅵ韋荘、Ⅶ孟郊(孟東野)、Ⅷ張籍、Ⅸ賈島、Ⅹ劉禹錫、ほか2012~2020年の予定で気長に進める。同じ中唐ではあるが、白居易のグループについては、李白のブログ350首(2015/6月再開~2018/夏・秋月予定)の後掲載の予定。別に杜甫詩ブログ1500首(2011/7月~2018/8月の予定で)を進行中。詩数につぃては、予定の詩数より多くなる。気まぐれなところがあるのでこの予定が少し変わる場合があり、その節はご容赦ください。                 古詩・謝霊運詩 杜甫詩 韓愈詩 花間集500首全詩 それぞれ毎日ブログしています。 このブログ、索引=語句の「検索」 参考書以上掲載。漢詩力up。

五言聯句

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》最終回(27)-#25韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <874>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3354韓愈詩-220-#25

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》最終回(27)ここに聯句を為し、詩を作って、淮西征伐の本末は、到底詳述することが出来ないに相違ないが、糟粕、なお余味を存するものとして、どうか世に残しておきたいものである。


2013年11月27日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》最終回(27)-#25韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <874>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3354韓愈詩-220-#25

 

 

#25

雪下收新息,陽生過京索。

思えば雪降る時、蔡州をおとしいれて呉元濟を擒にし、一陽来復の冬至の時分に凱旋して、亰索地方を通過した。

爾牛時寢訛,我僕或歌咢。(正封)

汝らの牛も、先には徴発されて、輺重を運搬していたが、今後放し飼いにされて、寢るも、動くも、勝手次第になるし、わがしもべも、先には戦地に従行して、ずいぶん苦労したが、これからは歌ったり、鼓を打ったりして、十分休息をすることが出来る。

帝載彌天地,臣辭劣螢爝。

天子の事業は、天地の間にわたって、洪大無辺なるに反して、臣の言辞は、蛍火のごとく、はなはだ拙劣なるものである。

爲詩安能詳,庶用存糟粕。(愈)

ここに聯句を為し、詩を作って、淮西征伐の本末は、到底詳述することが出来ないに相違ないが、糟粕、なお余味を存するものとして、どうか世に残しておきたいものである。

 

雪 下って新息を收め,陽 生じて京索を過ぎむ。

爾じの牛 時に寢訛【しんか】,我が僕 或は歌咢【かがく】。(正封)

帝の載【とし】天地に彌【わた】り,臣の辭 螢爝【けいしゃく】よりも劣【つたな】し。

詩を爲【つく】って安んぞ能く詳【つまびらか】にせむ,庶【こいねが】はくば用って糟粕を存せむ。(愈)

甘粛省-嘉峪関 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文)

雪下收新息,陽生過京索。

爾牛時寢訛,我僕或歌咢。(正封)

帝載彌天地,臣辭劣螢爝。

爲詩安能詳,庶用存糟粕。(愈)

 

(下し文)

雪 下って新息を收め,陽 生じて京索を過ぎむ。

爾じの牛 時に寢訛【しんか】,我が僕 或は歌咢【かがく】。(正封)

帝の載【とし】天地に彌【わた】り,臣の辭 螢爝【けいしゃく】よりも劣【つたな】し。

詩を爲【つく】って安んぞ能く詳【つまびらか】にせむ,庶【こいねが】はくば用って糟粕を存せむ。(愈)

 

(現代語訳)

思えば雪降る時、蔡州をおとしいれて呉元濟を擒にし、一陽来復の冬至の時分に凱旋して、亰索地方を通過した。

汝らの牛も、先には徴発されて、輺重を運搬していたが、今後放し飼いにされて、寢るも、動くも、勝手次第になるし、わがしもべも、先には戦地に従行して、ずいぶん苦労したが、これからは歌ったり、鼓を打ったりして、十分休息をすることが出来る。

天子の事業は、天地の間にわたって、洪大無辺なるに反して、臣の言辞は、蛍火のごとく、はなはだ拙劣なるものである。

ここに聯句を為し、詩を作って、淮西征伐の本末は、到底詳述することが出来ないに相違ないが、糟粕、なお余味を存するものとして、どうか世に残しておきたいものである。

 

 

(訳注)

雪下收新息,陽生過京索。

思えば雪降る時、蔡州をおとしいれて呉元濟を擒にし、一陽来復の冬至の時分に凱旋して、亰索地方を通過した。

・新息 蔡州にある新息縣をいう。蔡州をおとしいれて呉元濟を擒にしたことをしめす。

・陽生 冬至の一陽来復の時分をいう。

・京索 京は県名、策は部落、地域といった意味と考える。漢書皇帝紀「楚と濚陽の南、京策の間に戦う」とある。

 

爾牛時寢訛,我僕或歌咢。(正封)

汝らの牛も、先には徴発されて、輺重を運搬していたが、今後放し飼いにされて、寢るも、動くも、勝手次第になるし、わがしもべも、先には戦地に従行して、ずいぶん苦労したが、これからは歌ったり、鼓を打ったりして、十分休息をすることが出来る。

・寢訛 寢るも、動くも、勝手次第になり、放し飼いにされること。

・咢 鼓を敲くこと。

 

帝載彌天地,臣辭劣螢爝。

天子の事業は、天地の間にわたって、洪大無辺なるに反して、臣の言辞は、蛍火のごとく、はなはだ拙劣なるものである。

・帝載 天子の事業。

・劣螢爝 蛍火のごとく、はなはだ拙劣なるものであることをいう。

 

爲詩安能詳,庶用存糟粕。(愈)

ここに聯句を為し、詩を作って、淮西征伐の本末は、到底詳述することが出来ないに相違ないが、糟粕、なお余味を存するものとして、どうか世に残しておきたいものである。

・糟粕 先人のまねをするだけで、独創性のないことのたとえ。『荘子(天道)』「君之所読者、古人之糟魄已矣」聖人の道は言語や文章で表すことはできない。書物に残っている聖人の言はその糟粕(かす)のようなものである。
幻日環01 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(26)-#24韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <873>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3349韓愈詩-220-#24

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(26)池の蓮は、秋、実が熟して房を破り、中庭の若竹は夏にずんずん伸びて、皮が禿げるくらいになるくらい歳月は遠慮なく押し移ってゆく。願うことには、天子の五歳一度遵守せられるに陪同して、恆嶽と岱山に朝し、一年三度の狩猟にしたがって、長楊五柞、両故宮の間に宿したいというところであるし、


2013年11月26日  の紀頌之5つのブログ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(26)-#24韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <873>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3349韓愈詩-220-#24
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魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠

 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(26)-#24韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <873>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3349韓愈詩-220-#24

 

#21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

左右供諂譽,親交獻諛噱。

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

山には隱を離るる豹多く,野には伸ぶるをむるの蠖【わく】有り。

推選 羣材を閱し,薦延【すいえん】一鶚【いちがく】搜る。(正封)

左右 供諂譽【てんよ】をし,親交 諛噱【ゆうやく】を獻ず。

名聲 載ち揄揚【ゆよう】,權勢 實に熏灼【くんしゃく】。(愈)

 

#22

道舊生感激,當歌發酬酢。

羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。

作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

自分としては、幸いに久しい前から、知遇をかたじけのうすることによって、ありし昔のことを言いだして、感激を生じ、歌を歌って歓しく過ごすべきことに代えて、酒の献酬をしている。

相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。

そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。

その時になって、音楽を成して、鼓をなんども拍してkれて、鳥を射撃たんとして弓を張るのである。

舊を道うて感激を生じ,歌に當って酬酢【しゅうさく】を發す。

羣孫 綺紈【きがん】を輕くし,下客 醴酪【れいらく】を豐にす。(正封)

天を窮めて琛異【らんい】を貢し,海を匝【めぐ】って酺醵【ほきゃく】を賜う。

樂を作して鼓 還た槌ち,禽を從【お】うて弓 始めて彍【は】る。(愈)

 

#23

取歡移日飲,求勝通宵博。

五白氣爭呼,六奇心運度。(正封)

恩澤誠布濩,嚚頑已簫勺。

告成上云亭,考古垂矩矱。(愈)

歓楽を求めて夜飲に日の遷るを忘れ、勝ちを求めて徹宵、博塞の游をなすこともある。

博塞における賽の目の五白は、気合で転がしだすのであるし、また、陳平のごとく、六度までも奇計をなして毫も窮せざる心を持って運度とするからである。

今や天子の恩沢は、布き渡らぬ隈もなく、嚚頑にして教化しがたき賊徒も追々慣れて親しむようになり、簫勺の楽を聞くようになった。

うであればその成功を告げ封禅の義を行って、雲亭二山に登ることもあるべく、古の興亡盛衰を考えて、法度を天下後世に垂れるようにしたいのである。

 

#24

前堂清夜吹,東第良晨酌。

わたしとしても、またその通りで前堂に置いては、清夜に管を吹き、東第においては、良晨に酒を酌み朝夕優遊しているのであるが、

池蓮拆秋房,院竹飜夏籜。(正封)

池の蓮は、秋、実が熟して房を破り、中庭の若竹は夏にずんずん伸びて、皮が禿げるくらいになるくらい歳月は遠慮なく押し移ってゆく。

五狩朝恆岱,三畋宿楊柞。

願うことには、天子の五歳一度遵守せられるに陪同して、恆嶽と岱山に朝し、一年三度の狩猟にしたがって、長楊五柞、両故宮の間に宿したいというところであるし、

農書乍討論,馬法長懸格。(愈)

乱を起こした賊共は既に平定されて、世は清平になったから、農業に関する古書を討論し、司馬法などの兵書は、今後全く不要になってしまった。

 

云亭 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文)#24

前堂清夜吹,東第良晨酌。

池蓮拆秋房,院竹飜夏籜。(正封)

五狩朝恆岱,三畋宿楊柞。

農書乍討論,馬法長懸格。(愈)

 

(下し文) #24

前堂 清夜の吹,東第 良晨の酌。

池蓮 秋房を拆り,院竹 夏籜【かたく】を飜す。(正封)

五狩 恆岱【こうだい】朝し,三畋【さんぶん】楊柞に宿す。

農書 乍【たちま】ち討論,馬法【ばほう】長く懸格【けんかく】。(愈)

 

(現代語訳)

わたしとしても、またその通りで前堂に置いては、清夜に管を吹き、東第においては、良晨に酒を酌み朝夕優遊しているのであるが、

池の蓮は、秋、実が熟して房を破り、中庭の若竹は夏にずんずん伸びて、皮が禿げるくらいになるくらい歳月は遠慮なく押し移ってゆく。

願うことには、天子の五歳一度遵守せられるに陪同して、恆嶽と岱山に朝し、一年三度の狩猟にしたがって、長楊五柞、両故宮の間に宿したいというところであるし、

乱を起こした賊共は既に平定されて、世は清平になったから、農業に関する古書を討論し、司馬法などの兵書は、今後全く不要になってしまった。

 

 

(訳注) #24

前堂清夜吹,東第良晨酌。

わたしとしても、またその通りで前堂に置いては、清夜に管を吹き、東第においては、良晨に酒を酌み朝夕優遊しているのであるが、

・清夜吹 清夜に管楽器を吹くこと。

・良晨酌 良晨に酒を酌み朝夕優遊する。

 

池蓮拆秋房,院竹飜夏籜。(正封)

池の蓮は、秋、実が熟して房を破り、中庭の若竹は夏にずんずん伸びて、皮が禿げるくらいになるくらい歳月は遠慮なく押し移ってゆく。

・夏籜 夏にずんずん伸びて、皮が禿げるくらいになるくらい歳月は遠慮なく押し移ってゆく

 

五狩朝恆岱,三畋宿楊柞。

願うことには、天子の五歳一度遵守せられるに陪同して、恆嶽と岱山に朝し、一年三度の狩猟にしたがって、長楊五柞、両故宮の間に宿したいというところであるし、

・恆岱 五岳(ごがく)道教の聖地である5つの山の北岳と東岳のこと。恒山(北嶽;2,016,m山西省大同市渾源県)と泰山(東嶽;1,545m山東省泰安市泰山区)のこと。

・楊柞 長楊宮。もと秦の離宮で、漢代に修理された。五柞宮も漢代の故宮。

 

農書乍討論,馬法長懸格。(愈)

乱を起こした賊共は既に平定されて、世は清平になったから、農業に関する古書を討論し、司馬法などの兵書は、今後全く不要になってしまった。

・馬法 司馬法などの兵書。
甘粛省-嘉峪関 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(25)-#23韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <872>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3344韓愈詩-220-#23

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(25) 博塞における賽の目の五白は、気合で転がしだすのであるし、また、陳平のごとく、六度までも奇計をなして毫も窮せざる心を持って運度とするからである。今や天子の恩沢は、布き渡らぬ隈もなく、嚚頑にして教化しがたき賊徒も追々慣れて親しむようになり、簫勺の楽を聞くようになった。


2013年11月25日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(25)-#23韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <872>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3344韓愈詩-220-#23

 

 

#21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

左右供諂譽,親交獻諛噱。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

山には隱を離るる豹多く,野には伸ぶるをむるの蠖【わく】有り。

推選 羣材を閱し,薦延【すいえん】一鶚【いちがく】搜る。(正封)

左右 供諂譽【てんよ】をし,親交 諛噱【ゆうやく】を獻ず。

名聲 載ち揄揚【ゆよう】,權勢 實に熏灼【くんしゃく】。

#22

道舊生感激,當歌發酬酢。

自分としては、幸いに久しい前から、知遇をかたじけのうすることによって、ありし昔のことを言いだして、感激を生じ、歌を歌って歓しく過ごすべきことに代えて、酒の献酬をしている。

羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。

そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。

作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

その時になって、音楽を成して、鼓をなんども拍してkれて、鳥を射撃たんとして弓を張るのである。

舊を道うて感激を生じ,歌に當って酬酢【しゅうさく】を發す。

羣孫 綺紈【きがん】を輕くし,下客 醴酪【れいらく】を豐にす。(正封)

天を窮めて琛異【らんい】を貢し,海を匝【めぐ】って酺醵【ほきゃく】を賜う。

樂を作して鼓 還た槌ち,禽を從【お】うて弓 始めて彍【は】る。(愈)

 

#23

取歡移日飲,求勝通宵博。

歓楽を求めて夜飲に日の遷るを忘れ、勝ちを求めて徹宵、博塞の游をなすこともある。

五白氣爭呼,六奇心運度。(正封)

博塞における賽の目の五白は、気合で転がしだすのであるし、また、陳平のごとく、六度までも奇計をなして毫も窮せざる心を持って運度とするからである。

恩澤誠布濩,嚚頑已簫勺。

今や天子の恩沢は、布き渡らぬ隈もなく、嚚頑にして教化しがたき賊徒も追々慣れて親しむようになり、簫勺の楽を聞くようになった。

告成上云亭,考古垂矩矱。(愈)

うであればその成功を告げ封禅の義を行って、雲亭二山に登ることもあるべく、古の興亡盛衰を考えて、法度を天下後世に垂れるようにしたいのである。

歡を取り 日を移して飲み,勝を求めて宵を通じて博す。

五白【ごさい】 氣 爭呼【そうこ】し,六奇 心 運度【うんたく】す。(正封)

恩澤 誠に布濩【ふご】し,嚚頑【ぎんがん】已に簫勺【しょうしゃくす】。

成を告げて云亭に上り,古えを考えて矩矱【くかく】に垂る。(愈) 

云亭 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文) #23

取歡移日飲,求勝通宵博。

五白氣爭呼,六奇心運度。(正封)

恩澤誠布濩,嚚頑已簫勺。

告成上云亭,考古垂矩矱。(愈)

 

(下し文) #23

歡を取り 日を移して飲み,勝を求めて宵を通じて博す。

五白【ごさい】 氣 爭呼【そうこ】し,六奇 心 運度【うんたく】す。(正封)

恩澤 誠に布濩【ふご】し,嚚頑【ぎんがん】已に簫勺【しょうしゃくす】。

成を告げて云亭に上り,古えを考えて矩矱【くかく】に垂る。(愈)

 

(現代語訳)

歓楽を求めて夜飲に日の遷るを忘れ、勝ちを求めて徹宵、博塞の游をなすこともある。

博塞における賽の目の五白は、気合で転がしだすのであるし、また、陳平のごとく、六度までも奇計をなして毫も窮せざる心を持って運度とするからである。

今や天子の恩沢は、布き渡らぬ隈もなく、嚚頑にして教化しがたき賊徒も追々慣れて親しむようになり、簫勺の楽を聞くようになった。

うであればその成功を告げ封禅の義を行って、雲亭二山に登ることもあるべく、古の興亡盛衰を考えて、法度を天下後世に垂れるようにしたいのである。

 

(訳注) #23

取歡移日飲,求勝通宵博。

歓楽を求めて夜飲に日の遷るを忘れ、勝ちを求めて徹宵、博塞の游をなすこともある。

・通宵博 夜通し賭博をする。荘子、外篇駢拇第八「問穀奚事、則博塞以遊。」「賊与穀一一人相与牧羊、而倶亡其羊。問臧奚事、則抉莢謊書。間穀実事、則博塞以遊。一一人者事業不同、其於亡羊、均也。」

 

五白氣爭呼,六奇心運度。(正封)

博塞における賽の目の五白は、気合で転がしだすのであるし、また、陳平のごとく、六度までも奇計をなして毫も窮せざる心を持って運度とするからである。

・五白 『楚辞·招魂』「成梟而牟,呼五白些。」梟(一の目)が出て倍勝ちになろうと五白(五の目)のよい目を大声で叫ぶ。

・六奇 六度までの奇計。陳平(未詳- 紀元前178年)は、中国秦末から前漢初期にかけての政治家・軍師で、魏咎・項羽などに仕官するものの長続きせず、最終的には劉邦に仕え、項羽との戦い(楚漢戦争)の中で危機に陥る劉邦を、さまざまな献策(奇計)で救った。その後、劉邦の遺言により丞相となり、呂雉亡き後の呂氏一族を謀で滅ぼして劉氏の政権を守るという功績を立てた。

 

恩澤誠布濩,嚚頑已簫勺。

今や天子の恩沢は、布き渡らぬ隈もなく、嚚頑にして教化しがたき賊徒も追々慣れて親しむようになり、簫勺の楽を聞くようになった。

・布濩 恩沢が隅々まで行き渡ること。遍布。布散。

・嚚頑 意地悪くまた頑固な人。頑冥で、かたくなに口を開かないこと。

・簫勺 簫は舜の楽で勺は周の楽でもって賊軍を一掃すること。。

唐山夫人『安世房中歌十七首(其5)』 五

海內有奸,紛亂東北。詔撫成師,武臣承德。

行樂交逆,《簫》、《勺》群慝。肅為濟哉,蓋定燕國。

国土を侵略してくる異民族、匈奴がある、彼等はわが東北地方騒乱を起こしていた。

これを伐つために、高祖は詔をくだされ、兵を起こし騒乱を平定した民を安んじられた。武臣はよく皇帝の徳意をうけて命に従ったのである。

軍隊は和楽して行軍するので、遠近の民はみなよろこんで迎えた、ついに群がる悪賊を徹底的に壊滅させたのである。

まことに厳粛にして威儀多きことをいきわたらせたのである、今や燕国をしてことごく平定ならしめた。

 

 

告成上云亭,考古垂矩矱。(愈)

そうであればその成功を告げ封禅の義を行って、雲亭二山に登ることもあるべく、古の興亡盛衰を考えて、法度を天下後世に垂れるようにしたいのである。

・云亭 云云山と亭亭山の合称である。古代帝王が封禅を行った嵩山、泰山を云う。

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(24)-#22韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <871>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3339韓愈詩-220-#22

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(24) 相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。
 

2013年11月24日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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班孟堅(班固)《西都賦》(4)#2-2 文選 賦<112―4>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩958 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3338
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(24)-#22韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <871>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3339韓愈詩-220-#22
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●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(24)-#22韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <871>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3339韓愈詩-220-#22

 

 

#20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。

湯浴みをしたり、髪を洗ったりするときは、蘭芷の香料を加え、割烹は腸詰に飽きるくらい。

喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。

その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。

斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

先に出陣の際には、馬を斬って旄纛を祀ったが、今や都に凱旋し、羊の肉を包みに焼にして、行李をはいているような窮士をも禮せられる。

洗沐【せんもく】蘭芷【らんし】を恣【ほしいまま】にし,割烹【かっぽう】腗臄【ひきゃく】に厭【あ】く。

顏を喜ばして忸怩【ちくじ】に非ず,志を達して隕穫【えんかく】する無し。(正封)

詼諧【かいかい】酒席を展べ,慷慨【こうがい】戎裝【じゅうそう】を著く。

馬を斬って旄纛【ぼうとう】を祭り,羔【こう】を炰して芒屩【ぼうきゃく】を禮す。(愈)

 

#21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

左右供諂譽,親交獻諛噱。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

鷹将

山には隱を離るる豹多く,野には伸ぶるをむるの蠖【わく】有り。

推選 羣材を閱し,薦延【すいえん】一鶚【いちがく】搜る。(正封)

左右 供諂譽【てんよ】をし,親交 諛噱【ゆうやく】を獻ず。

名聲 載ち揄揚【ゆよう】,權勢 實に熏灼【くんしゃく】。

#22

道舊生感激,當歌發酬酢。

自分としては、幸いに久しい前から、知遇をかたじけのうすることによって、ありし昔のことを言いだして、感激を生じ、歌を歌って歓しく過ごすべきことに代えて、酒の献酬をしている。

羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。

そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。

作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

その時になって、音楽を成して、鼓をなんども拍してkれて、鳥を射撃たんとして弓を張るのである。

舊を道うて感激を生じ,歌に當って酬酢【しゅうさく】を發す。

羣孫 綺紈【きがん】を輕くし,下客 醴酪【れいらく】を豐にす。(正封)

天を窮めて琛異【らんい】を貢し,海を匝【めぐ】って酺醵【ほきゃく】を賜う。

樂を作して鼓 還た槌ち,禽を從【お】うて弓 始めて彍【は】る。(愈)

 

 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文)  #22

道舊生感激,當歌發酬酢。

羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。

作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

 

(下し文) #22

舊を道うて感激を生じ,歌に當って酬酢【しゅうさく】を發す。

羣孫 綺紈【きがん】を輕くし,下客 醴酪【れいらく】を豐にす。(正封)

天を窮めて琛異【らんい】を貢し,海を匝【めぐ】って酺醵【ほきゃく】を賜う。

樂を作して鼓 還た槌ち,禽を從【お】うて弓 始めて彍【は】る。(愈)

 

(現代語訳)

自分としては、幸いに久しい前から、知遇をかたじけのうすることによって、ありし昔のことを言いだして、感激を生じ、歌を歌って歓しく過ごすべきことに代えて、酒の献酬をしている。

相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。

そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。

その時になって、音楽を成して、鼓をなんども拍してkれて、鳥を射撃たんとして弓を張るのである。

 

(訳注) #22

道舊生感激,當歌發酬酢。

自分としては、幸いに久しい前から、知遇をかたじけのうすることによって、ありし昔のことを言いだして、感激を生じ、歌を歌って歓しく過ごすべきことに代えて、酒の献酬をしている。

・當歌 覆いに詠うべきである。   曹操『短歌行』「対酒当歌、人生幾何。」酒を飲もうとしている時は、歌を歌って歓しく過ごすべきである。人の命はどれほどのものだというのだろうか。

《短歌行》 魏武帝  魏詩<86-#1> 古詩源 800 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2548

 

 

羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

相公の羣孫は、軽くして精巧なる絹物を召され、賓客中の最下なものまでも、芳醇な酒などを十分に頂戴しているのである。

・綺紈 精巧なる練絹物。紈:練り絹。

・醴酪 酒浆。芳醇な酒。

 

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。

そうであるから、天下を極めて、珍しき品々を献上し、海をめぐって集めた珍味を以て、饗応されたのである。

・琛 珍しい宝。珍しいしなじな。

・酺醵 酺:酒盛り。天子から飲食をいただき宴会を開くこと。醵:金銭を払って酒盛をする。

 

作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

その時になって、音楽を成して、鼓をなんども拍してkれて、鳥を射撃たんとして弓を張るのである。

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(23)-#21韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <870>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3334韓愈詩-220-#21

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(23)草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。


2013年11月23日  の紀頌之5つのブログ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(23)-#21韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <870>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3334韓愈詩-220-#21

 

 

#20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。

湯浴みをしたり、髪を洗ったりするときは、蘭芷の香料を加え、割烹は腸詰に飽きるくらい。

喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。

その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。

斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

先に出陣の際には、馬を斬って旄纛を祀ったが、今や都に凱旋し、羊の肉を包みに焼にして、行李をはいているような窮士をも禮せられる。

洗沐【せんもく】蘭芷【らんし】を恣【ほしいまま】にし,割烹【かっぽう】腗臄【ひきゃく】に厭【あ】く。

顏を喜ばして忸怩【ちくじ】に非ず,志を達して隕穫【えんかく】する無し。(正封)

詼諧【かいかい】酒席を展べ,慷慨【こうがい】戎裝【じゅうそう】を著く。

馬を斬って旄纛【ぼうとう】を祭り,羔【こう】を炰して芒屩【ぼうきゃく】を禮す。(愈)

 

#21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

左右供諂譽,親交獻諛噱。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

鷹将

山には隱を離るる豹多く,野には伸ぶるをむるの蠖【わく】有り。

推選 羣材を閱し,薦延【すいえん】一鶚【いちがく】搜る。(正封)

左右 供諂譽【てんよ】をし,親交 諛噱【ゆうやく】を獻ず。

名聲 載ち揄揚【ゆよう】,權勢 實に熏灼【くんしゃく】。(愈)

 

 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文) #21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

左右供諂譽,親交獻諛噱。

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

 

(下し文) #21

山には隱を離るる豹多く,野には伸ぶるをむるの蠖【わく】有り。

推選 羣材を閱し,薦延【すいえん】一鶚【いちがく】搜る。(正封)

左右 供諂譽【てんよ】をし,親交 諛噱【ゆうやく】を獻ず。

名聲 載ち揄揚【ゆよう】,權勢 實に熏灼【くんしゃく】。(愈)

 

(現代語訳)

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

 

 

(訳注) #21

山多離隱豹,野有求伸蠖。

いまの世には、群賢ことごとく朝に在るも、尚遺賢無きにしも非ずで、山には隠れていた霧の中から離れて、文彩すでに成りし豹も多く、野には、今まで屈したが、これから大いに伸びようとする尺蠖もある。

・蠖 尺蠖:尺取虫(しゃくとりむし)の古名。

 

推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

草野賢良、既に少なからざる上は、その羣材を検閲して、多くの鷥鳥の中から一羽の鶚を探り出すとおなじく、しかるべきものを推選して、蔓延せねばならない。

・鶚 タカ目ミサゴ科の猛鳥。全長60センチメートルほどで翼が細長く、腹が白いのでカモメに似る。海岸や湖沼にすみ、魚を見つけると水面に急降下し、足でつかみとって食べる。南米と極地を除く全世界に広く分布。

 

左右供諂譽,親交獻諛噱。

左右の侍者は、お気にいるようなことをいってから、相公の才徳を誉めそやして、親交の輩は、諛言を呈して笑いを献ずるが、それは、その場合に限るのであって、国家の大事に至っては掛かる手合いを相手にせず、別に相談されるべき人がいくらもあろう。

・諛噱 諛:へつらうへつらう。おもねる。噱:大笑いする。

 

名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

今や、相公の名声は、いよいよ上がり、権勢は、あらゆるものを薫灼せんばかり。

・名聲 裴度、相公の名声。

・熏灼 くすぶらし焼くこと。また、苦しめ悩ますこと。鸕鷀005

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(22)-#20韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <869>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3329韓愈詩-220-#20

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(22) 喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。
 

2013年11月22日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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班孟堅(班固)《西都賦》(2)#1-2 文選 賦<112―2>18分割55回 Ⅱ李白に影響を与えた詩956 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3328
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(22)-#20韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <869>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3329韓愈詩-220-#20
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(22)-#20韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <869>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3329韓愈詩-220-#20

 

#20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。

湯浴みをしたり、髪を洗ったりするときは、蘭芷の香料を加え、割烹は腸詰に飽きるくらい。

喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。

その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。

斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

先に出陣の際には、馬を斬って旄纛を祀ったが、今や都に凱旋し、羊の肉を包みに焼にして、行李をはいているような窮士をも禮せられる。

 

洗沐【せんもく】蘭芷【らんし】を恣【ほしいまま】にし,割烹【かっぽう】腗臄【ひきゃく】に厭【あ】く。

顏を喜ばして忸怩【ちくじ】に非ず,志を達して隕穫【えんかく】する無し。(正封)

詼諧【かいかい】酒席を展べ,慷慨【こうがい】戎裝【じゅうそう】を著く。

馬を斬って旄纛【ぼうとう】を祭り,羔【こう】を炰して芒屩【ぼうきゃく】を禮す。(愈)

杏の花0055 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文) #20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。

喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。

斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

 

kagaribi00

(下し文) #20

洗沐【せんもく】蘭芷【らんし】を恣【ほしいまま】にし,割烹【かっぽう】腗臄【ひきゃく】に厭【あ】く。

顏を喜ばして忸怩【ちくじ】に非ず,志を達して隕穫【えんかく】する無し。(正封)

詼諧【かいかい】酒席を展べ,慷慨【こうがい】戎裝【じゅうそう】を著く。

馬を斬って旄纛【ぼうとう】を祭り,羔【こう】を炰して芒屩【ぼうきゃく】を禮す。(愈)

 

(現代語訳)

湯浴みをしたり、髪を洗ったりするときは、蘭芷の香料を加え、割烹は腸詰に飽きるくらい。

喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。

その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。

先に出陣の際には、馬を斬って旄纛を祀ったが、今や都に凱旋し、羊の肉を包みに焼にして、行李をはいているような窮士をも禮せられる。

 

(訳注) #20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。

湯浴みをしたり、髪を洗ったりするときは、蘭芷の香料を加え、割烹は腸詰に飽きるくらい。

・洗沐 髪を洗う。『楚辞・九歌、第二、雲忠君』「浴蘭湯兮沐芳、華采衣兮若英。」蘭湯:フジバカマとよろいぐさを入れた香湯。芷:よろいぐさ。

・腗臄 秘蔵腎臓を取り去り、腸詰にして炙るのを臄という。『詩経』「嘉肴腗臄」にある

 

喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

喜ばしき顔をされたところで、もとその功勲によって至当のことであるから、決して恥入ることもなく、既に志を達したうえは、決して困迫されることはない。

・忸怩 はずる。はにかむ。

・隕穫 喪失志氣。儒者の諦めの心。

 

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。

その酒の席に於けることで詼諧を弄し、戎裝を著毛ては、慷慨の気象がりりしい。

・詼諧 - こっけいな言動をしてふざけること。おどけ。

 

斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

先に出陣の際には、馬を斬って旄纛を祀ったが、今や都に凱旋し、羊の肉を包みに焼にして、行李をはいているような窮士をも禮せられる。

・旄纛 旄牛の尾、竿(さお)の先端につける、犛牛(やく)・馬の尾の黒毛を束ねた飾り。竜像などの幡(はた)をかけ、即位式・大嘗祭(だいじょうさい)などに用いる。

・炰羔 羊を煮て、包み焼きをする。

・芒屩 芒:1 稲などの穀物の実の先端にある針状の突起。のぎ。「芒種」2 物の細くとがった先端。「光芒」 屩:くつしき。
10risho長安城の図035 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(21)-#19韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <868>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3324韓愈詩-220-#19

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(21) そうであれば、笑いを買うのに金をなげうち、すなわち、若返りの薬を求めるべく、かくいうお偉いお方は何時までも達者でいてもらいたいものである。先祖の廟には酒器を配して備え、老親の居られる堂上においては鍾馨を鳴らして楽を奏るのである。


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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(21)-#19韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <868>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3324韓愈詩-220-#19

 

 

#19

惟當早富貴,豈得暫寂寞。

もとより、これは偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、どういうわけか、しばしなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

但擲雇笑金,仍祈却老藥。(正封)

そうであれば、笑いを買うのに金をなげうち、すなわち、若返りの薬を求めるべく、かくいうお偉いお方は何時までも達者でいてもらいたいものである。

歿廟配尊斝,生堂合毊鑮。

先祖の廟には酒器を配して備え、老親の居られる堂上においては鍾馨を鳴らして楽を奏るのである。

安行庇松篁,高臥枕莞蒻。(愈)

のどかに散歩するときには、松竹の陰に憩い、楽々と高臥するときには、薄縁の上に枕されるのである。

惟だ當に早く富貴なるべし,豈に暫くも寂寞なるを得んや。

但だ雇笑の金を擲【なげう】ち,仍お却老の藥を祈【もと】む。(正封)

歿廟【ぼつびょう】尊斝【そんか】に配し,生堂【しょうどう】毊鑮【きょうはく】を合す。

安行【あんこう】松篁【しょうこう】に庇【かく】れ,高臥【こうが】莞蒻【かんじゃく】をに枕す。(愈)

真竹002 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文) #19

惟當早富貴,豈得暫寂寞。

但擲雇笑金,仍祈却老藥。(正封)

歿廟配尊斝,生堂合毊鑮。

安行庇松篁,高臥枕莞蒻。(愈)

 

(下し文) #19

惟だ當に早く富貴なるべし,豈に暫くも寂寞なるを得んや。

但だ雇笑の金を擲【なげう】ち,仍お却老の藥を祈【もと】む。(正封)

歿廟【ぼつびょう】尊斝【そんか】に配し,生堂【しょうどう】毊鑮【きょうはく】を合す。

安行【あんこう】松篁【しょうこう】に庇【かく】れ,高臥【こうが】莞蒻【かんじゃく】をに枕す。(愈)

 

(現代語訳)

もとより、これは偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、どういうわけか、しばしなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

そうであれば、笑いを買うのに金をなげうち、すなわち、若返りの薬を求めるべく、かくいうお偉いお方は何時までも達者でいてもらいたいものである。

先祖の廟には酒器を配して備え、老親の居られる堂上においては鍾馨を鳴らして楽を奏るのである。

のどかに散歩するときには、松竹の陰に憩い、楽々と高臥するときには、薄縁の上に枕されるのである。

 

 

(訳注) #19

惟當早富貴,豈得暫寂寞。

もとより、これは偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、どういうわけか、しばしなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

 

但擲雇笑金,仍祈却老藥。(正封)

そうであれば、笑いを買うのに金をなげうち、すなわち、若返りの薬を求めるべく、かくいうお偉いお方は何時までも達者でいてもらいたいものである。

 

歿廟配尊斝,生堂合毊鑮。

先祖の廟には酒器を配して備え、老親の居られる堂上においては鍾馨を鳴らして楽を奏るのである。

・尊斝 おおさかずき、斝(か)は二里頭期・商代前期・商代後期を通じて重要視された彝器(いき)の一つで、酒を温めるための器である。斝は、王墓や重要な貴族などの墓から出土する程度で、貴重なものであった。酒器

・毊鑮 鍾馨を鳴らして楽を奏る

 

安行庇松篁,高臥枕莞蒻。(愈)

のどかに散歩するときには、松竹の陰に憩い、楽々と高臥するときには、薄縁の上に枕されるのである。

・安行 のんびり歩行する。

・松篁 松と竹が群がって生えている所。たけやぶ。

・莞蒻 薄縁の上。いぐさでおったうすいしきもの。

莞:[音]カン(クヮン)(呉)(漢) [訓]い1 植物の名。フトイ。また、イで織ったむしろ。「莞席」2 にこやかに笑うさま。蒻:若いガマ。
楠樹03 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(20)-#18韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <867>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3319韓愈詩-220-#18

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(20) そういうこともあって、裴度公の誘掖招接を得たものは、龍門に上ったのと同じような名誉なものであるし、ここに参趨して馳駆するものは、葵霍がおのずと太陽の方に向くのと同じような忠君の精神を抱いているものに限るのである。その暇なときにあたっては青い眉の女どもが、長袖をかざして舞いをなし、頬の紅の妓女が笛を吹いて興をたすける。

2013年11月20日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(20)-#18韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <867>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3319韓愈詩-220-#18
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Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 695 《倦夜〔倦秋夜〕》 蜀中転々 杜甫 <602>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3320 杜甫詩1000-602-858/1500
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 79魏武帝(曹操) 《苦寒行》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3321 (11/20)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 南歌子 三首 其二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・「花間集」 Gs-355-7-#17  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3322
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
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孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
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#16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。

裴度公は古の伊尹が鼎爼を負うて、湯に用いられたのと同じく、今の天子に抜擢されて、印綬を佩び、また漢の高祖が壇を設けて、韓信を大將に拝せしが如く、特に壇に登るがために、門をさえ開かれたくらいである。

再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。

そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。

國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

国史は、裴度公の功業を記して、その芳芬を千古にほしいままにすべく、入朝の際は、綽約たる宮娃に導かれて、奥御殿まで参入することを許される。

印は鼎【かなえ】を負うに從って佩び,門は壇に登るが爲に鑿【ほ】る。

再び入って更に顯嚴【けんげん】,九たび遷って彌【いよい】よ謇諤【けんがく】。(正封)

賓筵【ひんえん】盡【ことごと】く狐趙,導騎【どうき】多くは衛霍【えいかく】。

國史 芬芳【ふんほう】擅【ほしいまま】にし,宮娃【きゅうあい】綽約【しゃくやく】を分つ。(愈)

 

#17

丹掖列鵷鷺,洪爐衣狐貉。

そこで、内廷の丹掖においては、群臣が鵷鷺の列を並べ整えて、折からの寒さに際し、おおきな炉のまわりに、狐貉を着た貴臣どもが並んでいる。

摛文揮月毫,講劒淬霜鍔。(正封)

その間に文を作っては、月の中の兎の毛で作ったような筆を振るって、これを書にする。そして、剣法の話をしては、剣の霜鍔を磨いたのが目の前に見えるような気がする。

命衣備藻火,賜樂兼拊搏。

天子より授けられた朝衣には、藻火粉米の十二の模様が明らかに見え、また、特に賜った楽には、琴瑟の類を持ち併せている。

兩廂鋪𣰽毺,五鼎調勺藥。(愈)

その東西両廂には立派な毛氈を敷き列ね、五鼎を列ねて調理して、芍薬の根を以て、その味を調和させるのである。

#17

丹掖【たんえき】鵷鷺【あんう】を列ね,洪爐【こうろ】狐貉【こかく】を衣る。

文を摛【の】べて月毫【げつごう】を揮い,劒【けん】を講じて霜鍔【そうがく】を淬【みが】く。(正封)

命衣 藻火【そうか】を備え,賜樂【しがく】拊搏【ふはく】を兼ぬ。

兩廂【りょうしょう】鋪𣰽毺【くゆ】を【し】き,五鼎【ごてい】勺藥【しゃくやく】を【ととの】調う。(愈)

#18

帶垂蒼玉佩,轡蹙黃金絡。

一家にある時は佩びに蒼玉を垂らしていて、外に出るときは、たずなに黄金をより込んだ綱を用いる。

誘接喻登龍,趨馳狀傾藿。(正封)

そういうこともあって、裴度公の誘掖招接を得たものは、龍門に上ったのと同じような名誉なものであるし、ここに参趨して馳駆するものは、葵霍がおのずと太陽の方に向くのと同じような忠君の精神を抱いているものに限るのである。

青娥翳長袖,紅頰吹鳴籥。

その暇なときにあたっては青い眉の女どもが、長袖をかざして舞いをなし、頬の紅の妓女が笛を吹いて興をたすける。

儻不忍辛勤,何由恣歡謔。(愈)

裴度公は、今まで随分、辛苦勤労を為された結果として、かくのごとく、歓楽游躍を究められているので、もとより、偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、暫しなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

#18

帶は蒼玉の佩を垂れ,轡は黃金の絡を蹙【ちぢ】む。

誘接 登龍と喻い,趨馳【すうち】傾藿【けいかく】に狀【かたど】る。(正封)

青娥【せいが】長袖を翳【かざ】し,紅頰【こうきょう】鳴籥【めいやく】を吹く。

儻【も】し辛勤を忍びずんば,何に由ってか歡謔【かんんぎゃく】を恣【ほしいまま】にせん。(愈)

kairo10680 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #18

帶垂蒼玉佩,轡蹙黃金絡。

誘接喻登龍,趨馳狀傾藿。(正封)

青娥翳長袖,紅頰吹鳴籥。

儻不忍辛勤,何由恣歡謔。(愈)

 

(下し文) #18

帶は蒼玉の佩を垂れ,轡は黃金の絡を蹙【ちぢ】む。

誘接 登龍と喻い,趨馳【すうち】傾藿【けいかく】に狀【かたど】る。(正封)

青娥【せいが】長袖を翳【かざ】し,紅頰【こうきょう】鳴籥【めいやく】を吹く。

儻【も】し辛勤を忍びずんば,何に由ってか歡謔【かんんぎゃく】を恣【ほしいまま】にせん。(愈)

 

(現代語訳)

一家にある時は佩びに蒼玉を垂らしていて、外に出るときは、たずなに黄金をより込んだ綱を用いる。

そういうこともあって、裴度公の誘掖招接を得たものは、龍門に上ったのと同じような名誉なものであるし、ここに参趨して馳駆するものは、葵霍がおのずと太陽の方に向くのと同じような忠君の精神を抱いているものに限るのである。

その暇なときにあたっては青い眉の女どもが、長袖をかざして舞いをなし、頬の紅の妓女が笛を吹いて興をたすける。

裴度公は、今まで随分、辛苦勤労を為された結果として、かくのごとく、歓楽游躍を究められているので、もとより、偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、暫しなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

 

(訳注) #18

帶垂蒼玉佩,轡蹙黃金絡。

一家にある時は佩びに蒼玉を垂らしていて、外に出るときは、たずなに黄金をより込んだ綱を用いる。

 

誘接喻登龍,趨馳狀傾藿。(正封)

そういうこともあって、裴度公の誘掖招接を得たものは、龍門に上ったのと同じような名誉なものであるし、ここに参趨して馳駆するものは、葵霍がおのずと太陽の方に向くのと同じような忠君の精神を抱いているものに限るのである。

・登龍 成功へといたる難しい関門を突破したことをいう。『後漢書』李膺伝に語られた故事に由来する。それによると、李膺は宦官の横暴に憤りこれを粛正しようと試みるなど公明正大な人物であり、司隷校尉に任じられるなど宮廷の実力者でもあった(党錮の禁を参照)。もし若い官吏の中で彼に才能を認められた者があったならば、それはすなわち将来の出世が約束されたということであった。このため彼に選ばれた人のことを、流れの急な龍門という河を登りきった鯉は龍になるという伝説になぞらえて、「竜門に登った」と形容したという。

なお「竜門」とは夏朝の皇帝・禹がその治水事業において山西省の黄河上流にある竜門山を切り開いてできた急流のことである。

・傾藿 葵霍がおのずと太陽の方に向く「葵霍傾太陽,物性固莫奪」

 

青娥翳長袖,紅頰吹鳴籥。

その暇なときにあたっては青い眉の女どもが、長袖をかざして舞いをなし、頬の紅の妓女が笛を吹いて興をたすける。

・青娥 青い眉の女ども

 

儻不忍辛勤,何由恣歡謔。(愈)

裴度公は、今まで随分、辛苦勤労を為された結果として、かくのごとく、歓楽游躍を究められているので、もとより、偶然ではなく、実を云えば、もっと富貴になるべく、暫しなりとも寂寞なる不得意の境地におられるべきはずではなかったのである。

・辛勤 辛苦勤労。

・歡謔 歓楽游躍。
五重塔(1) 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(19)-#17韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <866>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3314韓愈詩-220-#17

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(19)その間に文を作っては、月の中の兎の毛で作ったような筆を振るって、これを書にする。そして、剣法の話をしては、剣の霜鍔を磨いたのが目の前に見えるような気がする。天子より授けられた朝衣には、藻火粉米の十二の模様が明らかに見え、また、特に賜った楽には、琴瑟の類を持ち併せている。

 

2013年11月19日 の紀頌之5つのブログ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(19)-#17韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <866>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3314韓愈詩-220-#17

 

 

#16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。

裴度公は古の伊尹が鼎爼を負うて、湯に用いられたのと同じく、今の天子に抜擢されて、印綬を佩び、また漢の高祖が壇を設けて、韓信を大將に拝せしが如く、特に壇に登るがために、門をさえ開かれたくらいである。

再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。

そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。

國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

国史は、裴度公の功業を記して、その芳芬を千古にほしいままにすべく、入朝の際は、綽約たる宮娃に導かれて、奥御殿まで参入することを許される。

印は鼎【かなえ】を負うに從って佩び,門は壇に登るが爲に鑿【ほ】る。

再び入って更に顯嚴【けんげん】,九たび遷って彌【いよい】よ謇諤【けんがく】。(正封)

賓筵【ひんえん】盡【ことごと】く狐趙,導騎【どうき】多くは衛霍【えいかく】。

國史 芬芳【ふんほう】擅【ほしいまま】にし,宮娃【きゅうあい】綽約【しゃくやく】を分つ。(愈)

 

#17

丹掖列鵷鷺,洪爐衣狐貉。

そこで、内廷の丹掖においては、群臣が鵷鷺の列を並べ整えて、折からの寒さに際し、おおきな炉のまわりに、狐貉を着た貴臣どもが並んでいる。

摛文揮月毫,講劒淬霜鍔。(正封)

その間に文を作っては、月の中の兎の毛で作ったような筆を振るって、これを書にする。そして、剣法の話をしては、剣の霜鍔を磨いたのが目の前に見えるような気がする。

命衣備藻火,賜樂兼拊搏。

天子より授けられた朝衣には、藻火粉米の十二の模様が明らかに見え、また、特に賜った楽には、琴瑟の類を持ち併せている。

兩廂鋪𣰽毺,五鼎調勺藥。(愈)

その東西両廂には立派な毛氈を敷き列ね、五鼎を列ねて調理して、芍薬の根を以て、その味を調和させるのである。

#17

丹掖【たんえき】鵷鷺【あんう】を列ね,洪爐【こうろ】狐貉【こかく】を衣る。

文を摛【の】べて月毫【げつごう】を揮い,劒【けん】を講じて霜鍔【そうがく】を淬【みが】く。(正封)

命衣 藻火【そうか】を備え,賜樂【しがく】拊搏【ふはく】を兼ぬ。

兩廂【りょうしょう】鋪𣰽毺【くゆ】を【し】き,五鼎【ごてい】勺藥【しゃくやく】を【ととの】調う。(愈)

#18

帶垂蒼玉佩,轡蹙黃金絡。

誘接喻登龍,趨馳狀傾藿。(正封)

青娥翳長袖,紅頰吹鳴籥。

儻不忍辛勤,何由恣歡謔。(愈)

#18

帶は蒼玉の佩を垂れ,轡は黃金の絡を蹙【ちぢ】む。

誘接 登龍と喻い,趨馳【すうち】傾藿【けいかく】に狀【かたど】る。(正封)

青娥【せいが】長袖を翳【かざ】し,紅頰【こうきょう】鳴籥【めいやく】を吹く。

儻【も】し辛勤を忍びずんば,何に由ってか歡謔【かんんぎゃく】を恣【ほしいまま】にせん。(愈)

唐朝 大明宮2000 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #17

丹掖列鵷鷺,洪爐衣狐貉。

摛文揮月毫,講劒淬霜鍔。(正封)

命衣備藻火,賜樂兼拊搏。

兩廂鋪𣰽毺,五鼎調勺藥。(愈)

 

(下し文) #17

丹掖【たんえき】鵷鷺【あんう】を列ね,洪爐【こうろ】狐貉【こかく】を衣る。

文を摛【の】べて月毫【げつごう】を揮い,劒【けん】を講じて霜鍔【そうがく】を淬【みが】く。(正封)

命衣 藻火【そうか】を備え,賜樂【しがく】拊搏【ふはく】を兼ぬ。

兩廂【りょうしょう】鋪𣰽毺【くゆ】を【し】き,五鼎【ごてい】勺藥【しゃくやく】を【ととの】調う。(愈)

 

(現代語訳)

そこで、内廷の丹掖においては、群臣が鵷鷺の列を並べ整えて、折からの寒さに際し、おおきな炉のまわりに、狐貉を着た貴臣どもが並んでいる。

その間に文を作っては、月の中の兎の毛で作ったような筆を振るって、これを書にする。そして、剣法の話をしては、剣の霜鍔を磨いたのが目の前に見えるような気がする。

天子より授けられた朝衣には、藻火粉米の十二の模様が明らかに見え、また、特に賜った楽には、琴瑟の類を持ち併せている。

その東西両廂には立派な毛氈を敷き列ね、五鼎を列ねて調理して、芍薬の根を以て、その味を調和させるのである。

 

 

(訳注) #17

丹掖列鵷鷺,洪爐衣狐貉。

そこで、内廷の丹掖においては、群臣が鵷鷺の列を並べ整えて、折からの寒さに際し、おおきな炉のまわりに、狐貉を着た貴臣どもが並んでいる。

・洪爐 おおきな炉のまわり

・狐貉 キツネとムジナ。また、その皮で作った衣服。防寒の衣服。

 

摛文揮月毫,講劒淬霜鍔。(正封)

その間に文を作っては、月の中の兎の毛で作ったような筆を振るって、これを書にする。そして、剣法の話をしては、剣の霜鍔を磨いたのが目の前に見えるような気がする。

・霜鍔 剣のつばが霜のように白いことをいう。

 

命衣備藻火,賜樂兼拊搏。

天子より授けられた朝衣には、藻火粉米の十二の模様が明らかに見え、また、特に賜った楽には、琴瑟の類を持ち併せている。

・命衣備藻火 法服は天子の服であり、日・月・星座・山・龍・華虫・藻・火・粉・米・黻(ふつ=亞に似た模様)・黼(ほ=斧の模様)の十二の模様がついていた。

・賜樂兼拊搏 特に賜った楽と四代の樂器(拊搏):大琴、大瑟,中琴、小瑟、敲いて奏る琴・瑟のこと。

 花蕊夫人002

兩廂鋪𣰽毺,五鼎調勺藥。(愈)

その東西両廂には立派な毛氈を敷き列ね、五鼎を列ねて調理して、芍薬の根を以て、その味を調和させるのである。

・廂 ①. 建物の外壁から差し出した,日光・雨などを防ぐための小さな片流れの屋根。のき。 ②. 寝殿造りなどで,母屋(もや)の外側に付加された細長い下屋(げや)部分。

・勺藥 韓愈芍藥【元和中知制誥寓直禁中作。】

浩態狂香昔未逢,紅燈爍爍綠盤籠。 

覺來獨對情驚恐,身在仙宮第幾重。

〔元和年間、「知制誥」の職にあった時に宮中にたまたま当直している時につくる。〕

芍薬は仙人の世界にあるべきで、人間の者ではない。そこに居合わせた人でないとこの詩の本当の意味は分からないということなのだろう。何処にスパイが居るかわからない暗黒の時代になっているので意味不明というか、中身がないというか、浅薄庸近というべき詩である。

ボタン科の多年草。学名 Paeonia lactiflora。高さ約60cm。葉は複葉。初夏、大形の紅・白色などのボタンに似た花を開く。アジア大陸北東部の原産。品種も多い。

牡丹が「花王」と呼ばれるのに対し、芍薬は花の宰相、「花相」と呼ばれる。ボタンが樹木であるのに対して、シャクヤクは草本である。そのため、冬には地上部が枯れてしまい休眠する。ボタンの台木として使用されるが、シャクヤク自体の花も美しく、中国の宋代には育種が始まったという。

・知制誥【ちせいこう】天子の命令を起草する官。

・禁中 禁門(禁闕)の内部、すなわち天子が住む宮中。
10risho長安城の図035 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(18)-#16韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <865>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3309韓愈詩-220-#16

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(18)かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。
 

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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(18)-#16韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <865>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3309韓愈詩-220-#16

  

#15

洪赦方下究,武飆亦旁魄。

大赦の詮議は下々まで行き渡り、武威は飄風の如く四海隅々までいきわたっている。

南據定蠻陬,北攫空朔漠。(正封)

そこで南には根拠地を定めて、蛮族を平定し、北にむけては地を略して、砂漠をむなしくする。

儒生愜教化,武士猛刺斫。

儒家はその身にふさわしく、教化を務め、武人は、刺撃斫殺に猛々しく厳然としてひかえている以上は、何ら心配もないのである。

吾相兩優游,他人雙落莫。(愈)

私の知才を知っていただいている宰相の裴度公は優游して、国家の至治を楽しみ、その余の小人輩は、全く落莫として、段々に朝廷から退けられてしまった。

洪赦【こうしゃ】方【まさ】に下究【かきゅう】,武飆【ぶひょう】亦た旁魄【ほうはく】。

南に據【よ】って蠻陬【はんそう】を定め,北に攫【つか】んで朔漠【さくばく】を空しうす。(正封)

儒生 教化に愜【かな】い,武士 刺斫【さつしゃく】を猛【たけ】くす。

吾が相 兩つながら 優游,他人 雙びに 落莫【らくばく】。(愈)

 

#16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。

裴度公は古の伊尹が鼎爼を負うて、湯に用いられたのと同じく、今の天子に抜擢されて、印綬を佩び、また漢の高祖が壇を設けて、韓信を大將に拝せしが如く、特に壇に登るがために、門をさえ開かれたくらいである。

再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。

そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。

國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

国史は、裴度公の功業を記して、その芳芬を千古にほしいままにすべく、入朝の際は、綽約たる宮娃に導かれて、奥御殿まで参入することを許される。

 

印は鼎【かなえ】を負うに從って佩び,門は壇に登るが爲に鑿【ほ】る。

再び入って更に顯嚴【けんげん】,九たび遷って彌【いよい】よ謇諤【けんがく】。(正封)

賓筵【ひんえん】盡【ことごと】く狐趙,導騎【どうき】多くは衛霍【えいかく】。

國史 芬芳【ふんほう】擅【ほしいまま】にし,宮娃【きゅうあい】綽約【しゃくやく】を分つ。(愈)

sas0009 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。

再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。

國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

 

(下し文) #16

印は鼎【かなえ】を負うに從って佩び,門は壇に登るが爲に鑿【ほ】る。

再び入って更に顯嚴【けんげん】,九たび遷って彌【いよい】よ謇諤【けんがく】。(正封)

賓筵【ひんえん】盡【ことごと】く狐趙,導騎【どうき】多くは衛霍【えいかく】。

國史 芬芳【ふんほう】擅【ほしいまま】にし,宮娃【きゅうあい】綽約【しゃくやく】を分つ。(愈)

 

(現代語訳)

裴度公は古の伊尹が鼎爼を負うて、湯に用いられたのと同じく、今の天子に抜擢されて、印綬を佩び、また漢の高祖が壇を設けて、韓信を大將に拝せしが如く、特に壇に登るがために、門をさえ開かれたくらいである。

かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。

そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。

国史は、裴度公の功業を記して、その芳芬を千古にほしいままにすべく、入朝の際は、綽約たる宮娃に導かれて、奥御殿まで参入することを許される。

 

bijo01(訳注) #16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。

裴度公は古の伊尹が鼎爼を負うて、湯に用いられたのと同じく、今の天子に抜擢されて、印綬を佩び、また漢の高祖が壇を設けて、韓信を大將に拝せしが如く、特に壇に登るがために、門をさえ開かれたくらいである。

・鼎 鼎爼:1 かなえと、まないた。ともに料理に使う道具。2 かなえで煮られ、まないたの上で切られること。死ぬべき運命にあることのたとえ。

・壇 1 土を小高く盛り、上を平らにした所。「花壇・祭壇」2 他より一段高くした設備。「壇上/演壇・教壇・降壇・登壇・仏壇」3 学芸の専門家の社会。歌壇・画壇

・鑿 木材、石材、金属等に穴を穿ったり、溝を刻んだりするのに用いる工具。

 

再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

かくて再び朝廷に入って、いよいよ顕厳の位に上り、ひと月に九度官を移されたというように、暫くの間に昇進し、そして、顕厳の節、諤諤の言をもって、朝廷の風気を一新せられた。

・顯嚴 高級官僚。

・謇諤 正しいことを遠慮せず直言すること。遠慮なく直言・論議すること。別名 蹇愕、侃諤.

 

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。

そこで、凱旋の賓筵に列するものは、孤偃趙衰に比すべき名臣輩であるし、案内をして先導する騎兵は、衛靑・霍去病のような堂々たる武臣である。

・狐趙 孤偃趙衰

・衛霍 衛靑・霍去病。衛靑:? - 元封5年(紀元前106年))は、前漢の武帝に仕えた武将。河東平陽(山西省臨汾)出身。字は仲卿。爵位は長平侯。母親は婢であった衛媼(えいおん)。幼少時に下級官吏の鄭季(ていき)の家に引き取られていたため、父親は鄭季とされる。霍 去病:(かく きょへい、紀元前140年 - 紀元前117年)は、前漢の武帝時代の武将である。父は、霍仲孺。異母弟は、大司馬大将軍になり、武帝後の政治を取り仕切った霍光。

 

國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

国史は、裴度公の功業を記して、その芳芬を千古にほしいままにすべく、入朝の際は、綽約たる宮娃に導かれて、奥御殿まで参入することを許される。

・芬芳 よい香り。また、よい香りをただよわせること。

・宮娃 (「娃」は美女の意)宮中に仕えている女性。李賀『宮娃歌』

・綽約 姿がしなやかで優しいさま。たおやかなさま。

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(17)-#15韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <864>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3304韓愈詩-220-#15

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(17)そこで南には根拠地を定めて、蛮族を平定し、北にむけては地を略して、砂漠をむなしくする。儒家はその身にふさわしく、教化を務め、武人は、刺撃斫殺に猛々しく厳然としてひかえている以上は、何ら心配もないのである。
 

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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(17)-#15韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <864>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3304韓愈詩-220-#15

 

 

(15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

従軍の将士は、今度大功をたてたるによって、赫赫たる声名は、朝闕を動かし、光輝寵栄は京洛に輝くばかり、

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

この間、擧朝の人々は、爭って慶賀の書を送り、一行の歸鞍は道を塞ぐほどで、いそいそと勢いよくやってくるのである。

聲明 朝闕を動かし,光寵 京洛に耀【かがや】く。

旁午【ほうご】絲綸【しりん】を降【くだ】し,中堅 鼓鐸【こたく】を擁す。(正封)

密坐【みつざ】珠翠【しゅすい】を列ね,高門 粉雘【ふんわく】を塗る。

朝を跋【こぞ】りて賀書 飛び,路を塞いで歸鞍【きあん】躍る。(愈)

 

 (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

眺め遣れば、九重の城闕は、高く雲漢に横たわり、秦地の関門は険阻によって、さすがに形勝の固めである。

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

さて、いよいよ全軍が都に近ずくとこれを拝迎する武人たちは、箙や弓嚢でもって整列し、これを慰労して、物品を贈るものは、嚢に入れて、固くその口を結んである。

江淮永清晏,宇宙重開拓。

呉元濟は既に成敗されたことによって、泗水から淮西にかけては、これによって清平無事であって、宇宙が再び開かれたような感がある。

是日號升平,此年名作噩。(愈)

今この日を以て、世は、昇平であり、おまけに今年は、酉年にあたっておごそかな変革の年になるとされたことであった。

魏闕 雲漢に橫わり,秦關【しんかん】巖崿【がんがく】を束【つか】ぬ。

拜迎【はいげい】櫜鞬【こうけん】を羅【つら】ね,問遺【もんい】囊橐【のうたく】結ぶ。(正封)

江淮【こうわい】永く清晏,宇宙 重ねて開拓。

是の日 升平と號し,此の年 作噩【さくがき】と名づく。(愈)

杏の花0055 

#15

洪赦方下究,武飆亦旁魄。

大赦の詮議は下々まで行き渡り、武威は飄風の如く四海隅々までいきわたっている。

南據定蠻陬,北攫空朔漠。(正封)

そこで南には根拠地を定めて、蛮族を平定し、北にむけては地を略して、砂漠をむなしくする。

儒生愜教化,武士猛刺斫。

儒家はその身にふさわしく、教化を務め、武人は、刺撃斫殺に猛々しく厳然としてひかえている以上は、何ら心配もないのである。

吾相兩優游,他人雙落莫。(愈)

私の知才を知っていただいている宰相の裴度公は優游して、国家の至治を楽しみ、その余の小人輩は、全く落莫として、段々に朝廷から退けられてしまった。

洪赦【こうしゃ】方【まさ】に下究【かきゅう】,武飆【ぶひょう】亦た旁魄【ほうはく】。

南に據【よ】って蠻陬【はんそう】を定め,北に攫【つか】んで朔漠【さくばく】を空しうす。(正封)

儒生 教化に愜【かな】い,武士 刺斫【さつしゃく】を猛【たけ】くす。

吾が相 兩つながら 優游,他人 雙びに 落莫【らくばく】。(愈)

 

 唐時代 韓愈関連01

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #15

洪赦方下究,武飆亦旁魄。

南據定蠻陬,北攫空朔漠。(正封)

儒生愜教化,武士猛刺斫。

吾相兩優游,他人雙落莫。(愈)

 

(下し文) #15

洪赦【こうしゃ】方【まさ】に下究【かきゅう】,武飆【ぶひょう】亦た旁魄【ほうはく】。

南に據【よ】って蠻陬【はんそう】を定め,北に攫【つか】んで朔漠【さくばく】を空しうす。(正封)

儒生 教化に愜【かな】い,武士 刺斫【さつしゃく】を猛【たけ】くす。

吾が相 兩つながら 優游,他人 雙びに 落莫【らくばく】。(愈)

 

(現代語訳)

大赦の詮議は下々まで行き渡り、武威は飄風の如く四海隅々までいきわたっている。

そこで南には根拠地を定めて、蛮族を平定し、北にむけては地を略して、砂漠をむなしくする。

儒家はその身にふさわしく、教化を務め、武人は、刺撃斫殺に猛々しく厳然としてひかえている以上は、何ら心配もないのである。

私の知才を知っていただいている宰相の裴度公は優游して、国家の至治を楽しみ、その余の小人輩は、全く落莫として、段々に朝廷から退けられてしまった。

 

(訳注) #15

洪赦方下究,武飆亦旁魄。

大赦の詮議は下々まで行き渡り、武威は飄風の如く四海隅々までいきわたっている。

・赦 大赦の詮議

・下究 下々まで行き渡り

・武飆 武威は飄風

・旁魄 四海隅々までいきわたること。

 

南據定蠻陬,北攫空朔漠。(正封)

そこで南には根拠地を定めて、蛮族を平定し、北にむけては地を略して、砂漠をむなしくする。

・南據 南に根拠地

・蠻陬 蛮族 南の田舎もの。

・北攫 北にむけては地を略して

・朔漠 北方の砂漠。

 

儒生愜教化,武士猛刺斫。

儒家はその身にふさわしく、教化を務め、武人は、刺撃斫殺に猛々しく厳然としてひかえている以上は、何ら心配もないのである。

・愜 満足に思う,意にかなう惬怀満足する.

・刺斫 刺撃斫殺。切り裂いて殺す。なぐりころす。

 

吾相兩優游,他人雙落莫。(愈)

私の知才を知っていただいている宰相の裴度公は優游して、国家の至治を楽しみ、その余の小人輩は、全く落莫として、段々に朝廷から退けられてしまった。
幻日環01 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(16)-#14韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <863>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3299韓愈詩-220-#14

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(16)さて、いよいよ全軍が都に近ずくとこれを拝迎する武人たちは、箙や弓嚢でもって整列し、これを慰労して、物品を贈るものは、嚢に入れて、固くその口を結んである。呉元濟は既に成敗されたことによって、泗水から淮西にかけては、これによって清平無事であって、宇宙が再び開かれたような感がある。


2013年11月16日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
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『花間集』継続中 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(16)-#14韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <863>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3299韓愈詩-220-#14

 

 

(13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

藁街【おうがい】鈇鉞【ふえつ】を陳【つら】ね,桃塞【とうさい】錢鎛【せんはく】を興す。

地理 封疆【ほうきょう】を畫す,天文 寥廓【りょうかく】を埽う。(正封)

天子 瘡痍【そうい】を憫【あわれ】み,將軍 鹵掠【ろりゃく】を禁ず。

勳を策して 龍頟に封ぜられ,歸獸 麟脚を獲たり。(愈)

 (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

その暴慢を詰責して、誅罰するにあたりては、王の前日の怒りを敬して、みだりにこれを許さず、しかし、人民の止めるものに対しては、同情を表して、租税を免じ、かつこれを使役せぬようにしたい。

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

かくのごとくすれば、暮鳥がその巢に帰り、安心するように、銘々落ち着くところを得て、春になれば、蚕を飼って箔上に満ち、次第に殖産の発展を図ることもできるのである。

詰誅【きつちゅう】王の怒を敬【つつし】み,給復 人の瘼【はく】を哀む。

澤髮【たくはつ】兜鍪【とうぼう】をき,酡顏【たがん】鑿落【さくらく】傾く。(正封)

安存【あんそん】惟だ晚からむことを恐れ,洗雪 昨を論ぜず。

暮鳥 已に巢に安んじ,春蠶【しゅんさん】箔に滿つるを看る。(愈)

 (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

従軍の将士は、今度大功をたてたるによって、赫赫たる声名は、朝闕を動かし、光輝寵栄は京洛に輝くばかり、

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

この間、擧朝の人々は、爭って慶賀の書を送り、一行の歸鞍は道を塞ぐほどで、いそいそと勢いよくやってくるのである。

聲明 朝闕を動かし,光寵 京洛に耀【かがや】く。

旁午【ほうご】絲綸【しりん】を降【くだ】し,中堅 鼓鐸【こたく】を擁す。(正封)

密坐【みつざ】珠翠【しゅすい】を列ね,高門 粉雘【ふんわく】を塗る。

朝を跋【こぞ】りて賀書 飛び,路を塞いで歸鞍【きあん】躍る。(愈)

 (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

眺め遣れば、九重の城闕は、高く雲漢に横たわり、秦地の関門は険阻によって、さすがに形勝の固めである。

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

さて、いよいよ全軍が都に近ずくとこれを拝迎する武人たちは、箙や弓嚢でもって整列し、これを慰労して、物品を贈るものは、嚢に入れて、固くその口を結んである。

江淮永清晏,宇宙重開拓。

呉元濟は既に成敗されたことによって、泗水から淮西にかけては、これによって清平無事であって、宇宙が再び開かれたような感がある。

是日號升平,此年名作噩。(愈)

今この日を以て、世は、昇平であり、おまけに今年は、酉年にあたっておごそかな変革の年になるとされたことであった。

 

魏闕 雲漢に橫わり,秦關【しんかん】巖崿【がんがく】を束【つか】ぬ。

拜迎【はいげい】櫜鞬【こうけん】を羅【つら】ね,問遺【もんい】囊橐【のうたく】結ぶ。(正封)

江淮【こうわい】永く清晏,宇宙 重ねて開拓。

是の日 升平と號し,此の年 作噩【さくがき】と名づく。(愈)

 

kagaribi00 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

江淮永清晏,宇宙重開拓。

是日號升平,此年名作噩。(愈)

 

 

(下し文) (16)-#14

魏闕 雲漢に橫わり,秦關【しんかん】巖崿【がんがく】を束【つか】ぬ。

拜迎【はいげい】櫜鞬【こうけん】を羅【つら】ね,問遺【もんい】囊橐【のうたく】結ぶ。(正封)

江淮【こうわい】永く清晏,宇宙 重ねて開拓。

是の日 升平と號し,此の年 作噩【さくがき】と名づく。(愈)

 

 

(現代語訳)

眺め遣れば、九重の城闕は、高く雲漢に横たわり、秦地の関門は険阻によって、さすがに形勝の固めである。

さて、いよいよ全軍が都に近ずくとこれを拝迎する武人たちは、箙や弓嚢でもって整列し、これを慰労して、物品を贈るものは、嚢に入れて、固くその口を結んである。

呉元濟は既に成敗されたことによって、泗水から淮西にかけては、これによって清平無事であって、宇宙が再び開かれたような感がある。

今この日を以て、世は、昇平であり、おまけに今年は、酉年にあたっておごそかな変革の年になるとされたことであった。

 

 

(訳注) (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

眺め遣れば、九重の城闕は、高く雲漢に横たわり、秦地の関門は険阻によって、さすがに形勝の固めである。

・魏闕 古代の宮門において九重の闕門をいう。『莊子·讓王』「身在江海之上,心居乎魏闕之下、奈何。」(身は江海の上に在り,心は魏闕の下に居る、奈何と。)私は江海のほとりで隠遁生活をしていますが、心には魏の宮門のことが忘れられないのです。どうしたらよいのでしょう。生命を尊重すれば名誉心がなくなると答えるくだりがあり、これに基づいている。

・秦關 秦にとっての函谷関、潼関をいう。

・巖崿 峻險険阻であること。

 

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

さて、いよいよ全軍が都に近ずくとこれを拝迎する武人たちは、箙や弓嚢でもって整列し、これを慰労して、物品を贈るものは、嚢に入れて、固くその口を結んである。

・櫜 弓衣也,甲衣也。又受箭器也。箙【えびら】

・鞬 馬上盛弓矢器。弓嚢【きゅうのう】。

・囊橐 物品を贈るものは、嚢に入れること。

 

江淮永清晏,宇宙重開拓。

呉元濟は既に成敗されたことによって、泗水から淮西にかけては、これによって清平無事であって、宇宙が再び開かれたような感がある。

・江淮 前に述べたこの詩(11)#9に見た「軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。」(軸轤【じくろ】淮泗【わいし】に亙り,斾旌【はいせい】夏鄂【かがく】に連なる。)の地域である黄河下流域から、淮水をへて長江下流域までをいう。

 

是日號升平,此年名作噩。(愈)

今この日を以て、世は、昇平であり、おまけに今年は、酉年にあたっておごそかな変革の年になるとされたことであった。

・噩 おごそかなさま。恐ろしげな噩梦悪夢.噩耗 èhào[名](親しい人や敬愛する人の)訃報.817年元和十二年は、丁酉の年である。西暦年を12で割って1が余る年が酉の年となる。 酉の月は旧暦8月(概ね新暦9月); 酉の刻は日暮れの18時を中心とする約2時間。=夕刻(ゆうこく)という。日暮れの18時(夕方6時)を正酉(しょうゆう)ということがある。 酉の方は西の方角である。
甘粛省-嘉峪関 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(15)-#13韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <862>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3294韓愈詩-220-#13

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(15) 天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。


2013年11月15日 の紀頌之5つのブログ
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠
 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(15)-#13韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <862>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3294韓愈詩-220-#13

 

 

(13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

藁街【おうがい】鈇鉞【ふえつ】を陳【つら】ね,桃塞【とうさい】錢鎛【せんはく】を興す。

地理 封疆【ほうきょう】を畫す,天文 寥廓【りょうかく】を埽う。(正封)

天子 瘡痍【そうい】を憫【あわれ】み,將軍 鹵掠【ろりゃく】を禁ず。

勳を策して 龍頟に封ぜられ,歸獸 麟脚を獲たり。(愈)

 (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

その暴慢を詰責して、誅罰するにあたりては、王の前日の怒りを敬して、みだりにこれを許さず、しかし、人民の止めるものに対しては、同情を表して、租税を免じ、かつこれを使役せぬようにしたい。

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

かくのごとくすれば、暮鳥がその巢に帰り、安心するように、銘々落ち着くところを得て、春になれば、蚕を飼って箔上に満ち、次第に殖産の発展を図ることもできるのである。

詰誅【きつちゅう】王の怒を敬【つつし】み,給復 人の瘼【はく】を哀む。

澤髮【たくはつ】兜鍪【とうぼう】をき,酡顏【たがん】鑿落【さくらく】傾く。(正封)

安存【あんそん】惟だ晚からむことを恐れ,洗雪 昨を論ぜず。

暮鳥 已に巢に安んじ,春蠶【しゅんさん】箔に滿つるを看る。(愈)

 (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

従軍の将士は、今度大功をたてたるによって、赫赫たる声名は、朝闕を動かし、光輝寵栄は京洛に輝くばかり、

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

この間、擧朝の人々は、爭って慶賀の書を送り、一行の歸鞍は道を塞ぐほどで、いそいそと勢いよくやってくるのである。

聲明 朝闕を動かし,光寵 京洛に耀【かがや】く。

旁午【ほうご】絲綸【しりん】を降【くだ】し,中堅 鼓鐸【こたく】を擁す。(正封)

密坐【みつざ】珠翠【しゅすい】を列ね,高門 粉雘【ふんわく】を塗る。

朝を跋【こぞ】りて賀書 飛び,路を塞いで歸鞍【きあん】躍る。(愈)

 (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

江淮永清晏,宇宙重開拓。

是日號升平,此年名作噩。(愈)

魏闕 雲漢に橫わり,秦關【しんかん】巖崿【がんがく】を束【つか】ぬ。

拜迎【はいげい】櫜鞬【こうけん】を羅【つら】ね,問遺【もんい】囊橐【のうたく】結ぶ。(正封)

江淮【こうわい】永く清晏,宇宙 重ねて開拓。

是の日 升平と號し,此の年 作噩【さくがき】と名づく。(愈)

桑摘女00 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

 

 

(下し文) (15)-#13

聲明 朝闕を動かし,光寵 京洛に耀【かがや】く。

旁午【ほうご】絲綸【しりん】を降【くだ】し,中堅 鼓鐸【こたく】を擁す。(正封)

密坐【みつざ】珠翠【しゅすい】を列ね,高門 粉雘【ふんわく】を塗る。

朝を跋【こぞ】りて賀書 飛び,路を塞いで歸鞍【きあん】躍る。(愈)

 

 

燕麦003(現代語訳)

従軍の将士は、今度大功をたてたるによって、赫赫たる声名は、朝闕を動かし、光輝寵栄は京洛に輝くばかり、

天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。

その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。

この間、擧朝の人々は、爭って慶賀の書を送り、一行の歸鞍は道を塞ぐほどで、いそいそと勢いよくやってくるのである。

 

 

(訳注) (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

従軍の将士は、今度大功をたてたるによって、赫赫たる声名は、朝闕を動かし、光輝寵栄は京洛に輝くばかり、

 

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

天子よりも打ちつづけに詔勅を下して、その入京を促がされ、よって行列を整え、中軍には鼓鐸を擁し、しずしずと練りだして、都に帰って來る。

・絲綸 王の言葉である。彼らは、彼らの知性や理性でもっても抗えない何かが訪れるのを待っているのだ。ここでは詔勅とする。

・鼓鐸 太鼓とかね。青銅製の〈かね〉の一種。中国では有柄有舌の〈かね〉をさす。すなわち,筒状の身(かねの本体)の閉じた方の端に長い柄が直立し,他端は開いたまま終わる。身の内側につるした発音用の棒(舌(ぜつ))を振り鳴らす。

 

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

その都においての邸宅では、妻妾共が密坐して珠玉翡翠を列ね、高門は赤や白で塗りなおして、何時帰着してもよいようになっている。

・珠翠 宝珠と翡翠。女性の装飾品。

・粉雘 赤と白の両色をいう。ここでは赤や白で塗りなおす。

 

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

この間、擧朝の人々は、爭って慶賀の書を送り、一行の歸鞍は道を塞ぐほどで、いそいそと勢いよくやってくるのである。

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(14)-#12韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <861>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3289韓愈詩-220-#12

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(14)将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

2013年11月14日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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班孟堅(班固) 《兩都賦序》(2) 文選 賦<111―2>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩948 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3288
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(14)-#12韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <861>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3289韓愈詩-220-#12
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 臨江仙 一首 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-349-7-#11  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3292
 
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(14)-#12韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <861>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3289韓愈詩-220-#12

 

 

(13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

藁街【おうがい】鈇鉞【ふえつ】を陳【つら】ね,桃塞【とうさい】錢鎛【せんはく】を興す。

地理 封疆【ほうきょう】を畫す,天文 寥廓【りょうかく】を埽う。(正封)

天子 瘡痍【そうい】を憫【あわれ】み,將軍 鹵掠【ろりゃく】を禁ず。

勳を策して 龍頟に封ぜられ,歸獸 麟脚を獲たり。(愈)

 (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

その暴慢を詰責して、誅罰するにあたりては、王の前日の怒りを敬して、みだりにこれを許さず、しかし、人民の止めるものに対しては、同情を表して、租税を免じ、かつこれを使役せぬようにしたい。

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

かくのごとくすれば、暮鳥がその巢に帰り、安心するように、銘々落ち着くところを得て、春になれば、蚕を飼って箔上に満ち、次第に殖産の発展を図ることもできるのである。

詰誅【きつちゅう】王の怒を敬【つつし】み,給復 人の瘼【はく】を哀む。

澤髮【たくはつ】兜鍪【とうぼう】をき,酡顏【たがん】鑿落【さくらく】傾く。(正封)

安存【あんそん】惟だ晚からむことを恐れ,洗雪 昨を論ぜず。

暮鳥 已に巢に安んじ,春蠶【しゅんさん】箔に滿つるを看る。(愈)

 (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。

旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

密坐列珠翠,高門塗粉雘。

跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

聲明 朝闕を動かし,光寵 京洛に耀【かがや】く。

旁午【ほうご】絲綸【しりん】を降【くだ】し,中堅 鼓鐸【こたく】を擁す。(正封)

密坐【みつざ】珠翠【しゅすい】を列ね,高門 粉雘【ふんわく】を塗る。

朝を跋【こぞ】りて賀書 飛び,路を塞いで歸鞍【きあん】躍る。(愈)

 (16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。

拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

江淮永清晏,宇宙重開拓。

是日號升平,此年名作噩。(愈)

魏闕 雲漢に橫わり,秦關【しんかん】巖崿【がんがく】を束【つか】ぬ。

拜迎【はいげい】櫜鞬【こうけん】を羅【つら】ね,問遺【もんい】囊橐【のうたく】結ぶ。(正封)

江淮【こうわい】永く清晏,宇宙 重ねて開拓。

是の日 升平と號し,此の年 作噩【さくがき】と名づく。(愈)

 

杏の白花013 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

 

 

(下し文) (14)-#12

詰誅【きつちゅう】王の怒を敬【つつし】み,給復 人の瘼【はく】を哀む。

澤髮【たくはつ】兜鍪【とうぼう】をき,酡顏【たがん】鑿落【さくらく】傾く。(正封)

安存【あんそん】惟だ晚からむことを恐れ,洗雪 昨を論ぜず。

暮鳥 已に巢に安んじ,春蠶【しゅんさん】箔に滿つるを看る。(愈)

 

 

(現代語訳)

その暴慢を詰責して、誅罰するにあたりては、王の前日の怒りを敬して、みだりにこれを許さず、しかし、人民の止めるものに対しては、同情を表して、租税を免じ、かつこれを使役せぬようにしたい。

将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。

厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

かくのごとくすれば、暮鳥がその巢に帰り、安心するように、銘々落ち着くところを得て、春になれば、蚕を飼って箔上に満ち、次第に殖産の発展を図ることもできるのである。

 

 

(訳注) (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

その暴慢を詰責して、誅罰するにあたりては、王の前日の怒りを敬して、みだりにこれを許さず、しかし、人民の止めるものに対しては、同情を表して、租税を免じ、かつこれを使役せぬようにしたい。

・詰誅 詰責して、誅罰する。

・瘼 病,困苦。

 

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

将士の凱旋に当たっては、重苦しい兜を脱ぎ棄てて、梳る髪にはつやを生じ、よっては顔を赤くしつつ、杯を傾ける。

・澤髮 梳る髪にはつやを生じる。

・兜鍪 かぶと。

・鑿 鑿(のみ)は、木材、石材、金属等に穴を穿ったり、溝を刻んだりするのに用いる工具。

 

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

厚生の道によって、人民を安存させることにたいしては、なんの手落ちもなく、速やかに行うべく、既に罪科を洗い清め、翻然として正に復歸したものに対しては、昔日のことを論じない方がよろしいとされる。

 

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

かくのごとくすれば、暮鳥がその巢に帰り、安心するように、銘々落ち着くところを得て、春になれば、蚕を飼って箔上に満ち、次第に殖産の発展を図ることもできるのである。

・暮鳥 夕方になって山の巣に帰ることをいう。

・春蠶 春になれば、蚕を飼う。

・滿箔 箔上に満ち、次第に殖産の発展を図る。
甘粛省-嘉峪関 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(13)-#11韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <860>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3284韓愈詩-220-#11

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。


2013年11月13日  の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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班孟堅(班固)《兩都賦序》文選 賦<111―1>8分割8回 Ⅱ李白に影響を与えた詩947 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3283
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(13)-#11韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <860>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3284韓愈詩-220-#11
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ 689 《送何侍御歸朝》 蜀中転々 杜甫 <595>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3285 杜甫詩1000-595-851/1500
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ 72魏武帝(曹操) 《觀滄海》 魏詩 kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3286 (11/13)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor 浣渓沙 十首 其九 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-347-7-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3282
 
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
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安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
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朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(13)-#11韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <860>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3284韓愈詩-220-#11  

 

 

(13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

藁街【おうがい】鈇鉞【ふえつ】を陳【つら】ね,桃塞【とうさい】錢鎛【せんはく】を興す。

地理 封疆【ほうきょう】を畫す,天文 寥廓【りょうかく】を埽う。(正封)

天子 瘡痍【そうい】を憫【あわれ】み,將軍 鹵掠【ろりゃく】を禁ず。

勳を策して 龍頟に封ぜられ,歸獸 麟脚を獲たり。(愈)

 (14)-#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。

澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

安存惟恐晚,洗雪不論昨。

暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

詰誅【きつちゅう】王の怒を敬【つつし】み,給復 人の瘼【はく】を哀む。

澤髮【たくはつ】兜鍪【とうぼう】をき,酡顏【たがん】鑿落【さくらく】傾く。(正封)

安存【あんそん】惟だ晚からむことを恐れ,洗雪 昨を論ぜず。

暮鳥 已に巢に安んじ,春蠶【しゅんさん】箔に滿つるを看る。(愈)

 (15)-#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

密坐列珠翠,高門塗粉雘。跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

(16)-#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

江淮永清晏,宇宙重開拓。是日號升平,此年名作噩。(愈)

楊柳00005 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

 

 

(下し文) (13)-#11

藁街【おうがい】鈇鉞【ふえつ】を陳【つら】ね,桃塞【とうさい】錢鎛【せんはく】を興す。

地理 封疆【ほうきょう】を畫す,天文 寥廓【りょうかく】を埽う。(正封)

天子 瘡痍【そうい】を憫【あわれ】み,將軍 鹵掠【ろりゃく】を禁ず。

勳を策して 龍頟に封ぜられ,歸獸 麟脚を獲たり。(愈)

 

(現代語訳)

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

 

(訳注) (13)-#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。

その後始末として、長安の外国人居留地である藁街には、斧鉞を陳列して声威を示し、桃林の塞には田器を備えて、開墾の用意を成している。

・藁街 長安の外国人居留地のこと。

・鈇鉞 斧、薪刀。

・桃塞 桃林塞。潼関県は関中平原の東部、秦嶺山脈の北、渭河、洛河の南、華山の東に位置し、山西、陝西、河南の3省を結ぶ交通の要衝であり、古来より軍事家による争奪の地となった。殷代は定国に属し桃林と称されていた。周代になると畿内地域とされ渭汭と称された。春秋時代には晋に属し桃林塞と称され秦に対抗する戦略拠点とされた。前453年、魏に属するようになり、前332年に寧秦県が設置された。

・錢鎛 鎛- 鍬(くわ)の一種。草刈りに用いた農具という。

 

地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

地理上、天子の直轄地と潘鎮との境界を画して、天文においては、大空を払って、妖氛を消滅させるように致したい。

・寥廓 広々として果てしない.天空寥廓=大空は広々として果てしない.寥廓的天空=果てしない大空.

 

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。

今の天子は聖明におわす故に、蒼生の創痍に悩むを哀憫せられ、将軍は令を下して、奪掠を禁じる。

・瘡痍 創傷。滿眼創傷。

・鹵掠 かすめ取ること。

 

策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

功勲あるものを策して、諸侯に封じ、猟をした時に麒麟を得るに相違なく、世は追々と太平に復帰することであろう。

・龍頟 龍額侯. 相關人物韓說. 《晉書》卷五十五《衛青傳》 「都尉韓說從大將軍出窳渾,至匈奴右賢王庭,為麾下搏戰獲王,以千三百戶封說為龍頟侯。」
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(12)-#10韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <859>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3279韓愈詩-220-#10

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》いま、呉元濟以下の一味の者には、罪悪貫盈、首をはねてもおっつかぬくらいで、なかなか、そんな生易しいことでは済まされないから仕方がない。予は、行軍司馬に任じて、賊徒の処罰を司るものであるが、本来の性情は、渓谷山河に遊ぶことを好むものである。


2013年11月12日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如 《上林賦 》(41)―#13-5  文選 賦<110-#13-5>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩946 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3278 (上林賦―最終回)
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ688 《陪李梓州、王閬州、蘇遂州、李果州四使君登惠義寺》 蜀中転々 杜甫 <594>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3280 杜甫詩1000-594-850/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ71魏武帝(曹操) 《短歌行》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3281 (11/12)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其九 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-347-7-#9  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3282
 
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為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(12)-#10韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <859>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3279韓愈詩-220-#10

 

 

(9)-#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。

虎や犀のように賊の鋒もこれを侵してくることが難しく、その勢い込んで飛び越えてくることはさながら、山猿のようである。

逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

ここに至れば、おおきな袖の衣服を着ている儒者の吾輩は自ら顧みて、その無能を愧じるべく、無地で粗い冠の紐を結んで威張っている壮士どもも、とても及ばないもののとして、驚き入るであろう。

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。

やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。

虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

その勢いに乗じて、賊を追撃するは、虎豹の犬羊羣中に入るがごとき、鷹鸇が鳥雀を憎んで、これを追いたてるようである。 

鋒【ほう】を摧【くだ】いて 貙兕【ちゅじ】の若く,超乘して 猱玃【じゅうかく】の如く。

逢掖【ほうえき】 服 飜って慙じ,縵胡【まんんこ】 纓【えい】 愕【おどろ】く可し。(正封)

星隕【お】ちて 雊雉【こうち】を聞き,師 興って 唳鶴【れいかく】に隨う。

虎豹 犬羊を貪【むさぼ】り,鷹鸇【ようせん】 鳥雀【ちょうじゃく】を憎む。(愈)

 

 (11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。

そのようすは轆櫓の軸を相いふくんで淮水から、泗水にかけて満ちていて、王朝軍の斾旌は遠く長江流域の夏口から鄂州にも連なるくらいである。

大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

大野には、西方の氐族、羌族の雇兵をはなって、その自在なる活動をゆるし、長河においては、見事な騚馬を浴占めた。

東西競角逐,遠近施矰繳。

呉元濟の賊どもの走るを追って東西に角逐の戦法で攻撃し、遠近に網や射ぐるみを敷設して、少しも逃がさぬように準備している。

人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

賊にしいたげられた無辜の人民は怨嗟して童謡も随所に行われたくらいだから、その賊に対しては、天より禍をくだし、鬼より虐病をはやらせ、内外から攻めたてて、決してこれを許さない。

軸轤【じくろ】淮泗【わいし】に亙り,斾旌【はいせい】夏鄂【かがく】に連なる。

大野 氐羌【ていきゅう】縱【ほしいまま】にし,長河 騮駱【りゅうらく】を浴す。(正封)

東西 競うて角逐【かくちく】し,遠近 矰繳【そうしゃく】を施す。

人怨【じんえん】童 謠を聚め,天殃【てんのう】鬼 虐を行う。(愈)

 

 (12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。

諸侯にたいして、罪ある時、漢の刑法では、その四辺の地をけずり、周の制度では、閑田をとりあげるという罰をうけることである。

侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

諸侯の廟社においては、無功の人を退け、王命に逆らった者には、三年間、宗廟付属の他秋宜ひろいをするということではあるが、いま、呉元濟以下の一味の者には、罪悪貫盈、首をはねてもおっつかぬくらいで、なかなか、そんな生易しいことでは済まされないから仕方がない。

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。

予は、行軍司馬に任じて、賊徒の処罰を司るものであるが、本来の性情は、渓谷山河に遊ぶことを好むものである。

且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

やがて、捕虜を朝廷に引き渡した後は、官を辞して、躬耕に従事したいと思う。

 

漢刑【かんけい】支郡【しぐん】黜【しりぞ】けられ,周制 閑田【かんでん】削らる。

侯社 無功を退け,鬼薪【きしん】不恪【しかく】を懲【こ】らす。(正封)

余 斧鑕【ふしつ】を司ると雖も,情 本【もとも】と丘壑【きゅうがく】を尚【とうお】う。

且【しいばら】く俘囚【ふしゅう】を獻ずるう待て,終に當に耕穫【こうかく】に返えるべし。(愈)

韓愈地図1000 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。

侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。

且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

 

 

(下し文) (12)-#10

漢刑【かんけい】支郡【しぐん】黜【しりぞ】けられ,周制 閑田【かんでん】削らる。

侯社 無功を退け,鬼薪【きしん】不恪【しかく】を懲【こ】らす。(正封)

余 斧鑕【ふしつ】を司ると雖も,情 本【もとも】と丘壑【きゅうがく】を尚【とうお】う。

且【しいばら】く俘囚【ふしゅう】を獻ずるう待て,終に當に耕穫【こうかく】に返えるべし。(愈)

 

 

(現代語訳)

諸侯にたいして、罪ある時、漢の刑法では、その四辺の地をけずり、周の制度では、閑田をとりあげるという罰をうけることである。

諸侯の廟社においては、無功の人を退け、王命に逆らった者には、三年間、宗廟付属の他秋宜ひろいをするということではあるが、いま、呉元濟以下の一味の者には、罪悪貫盈、首をはねてもおっつかぬくらいで、なかなか、そんな生易しいことでは済まされないから仕方がない。

予は、行軍司馬に任じて、賊徒の処罰を司るものであるが、本来の性情は、渓谷山河に遊ぶことを好むものである。

やがて、捕虜を朝廷に引き渡した後は、官を辞して、躬耕に従事したいと思う。

 

 

(訳注) (12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。

諸侯にたいして、罪ある時、漢の刑法では、その四辺の地をけずり、周の制度では、閑田をとりあげるという罰をうけることである。

 

 

侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

諸侯の廟社においては、無功の人を退け、王命に逆らった者には、三年間、宗廟付属の他秋宜ひろいをするということではあるが、いま、呉元濟以下の一味の者には、罪悪貫盈、首をはねてもおっつかぬくらいで、なかなか、そんな生易しいことでは済まされないから仕方がない。

・侯社 諸侯の廟社。

・鬼薪 王命に逆らう者に、罰刑として三年間、宗廟付属施設の薪拾いをさせるというのがある。

・懲不恪 呉元濟以下の一味の者には、罪悪貫盈、首をはねてもおっつかぬくらいで、なかなか、そんな生易しいことでは済まされないから仕方がない。。

 

 

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。

予は、行軍司馬に任じて、賊徒の処罰を司るものであるが、本来の性情は、渓谷山河に遊ぶことを好むものである。

・斧鑕 古代の腰斬刑具の一種である。漢書˙卷三十一˙陳勝項籍傳:「將軍何不還兵與諸侯為從,南面稱孤?孰與身伏斧鑕,妻子為戮乎?」

 

且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

やがて、捕虜を朝廷に引き渡した後は、官を辞して、躬耕に従事したいと思う。

・獻俘囚 捕虜を朝廷に引き渡すこと。甘粛省-嘉峪関

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(11)-#9韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <858>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3274韓愈詩-220-#9

《晚秋郾城夜會聯句》(11) 大野には、西方の氐族、羌族の雇兵をはなって、その自在なる活動をゆるし、長河においては、見事な騚馬を浴占めた。呉元濟の賊どもの走るを追って東西に角逐の戦法で攻撃し、遠近に網や射ぐるみを敷設して、少しも逃がさぬように準備している。


2013年11月11日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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司馬相如 《上林賦 》(40)―#13-4  文選 賦<110-#13-4>13分割41回 Ⅱ李白に影響を与えた詩945 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3273
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(11)-#9韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <858>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3274韓愈詩-220-#9
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ70  謝靈運(謝康楽) 《擬魏太子鄴中集詩八首  平原侯值(曹植)》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3276 (11/11)
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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
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牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(11)-#9韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <858>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3274韓愈詩-220-#9

 

 

(9)-#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。

虎や犀のように賊の鋒もこれを侵してくることが難しく、その勢い込んで飛び越えてくることはさながら、山猿のようである。

逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

ここに至れば、おおきな袖の衣服を着ている儒者の吾輩は自ら顧みて、その無能を愧じるべく、無地で粗い冠の紐を結んで威張っている壮士どもも、とても及ばないもののとして、驚き入るであろう。

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。

やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。

虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

その勢いに乗じて、賊を追撃するは、虎豹の犬羊羣中に入るがごとき、鷹鸇が鳥雀を憎んで、これを追いたてるようである。 

鋒【ほう】を摧【くだ】いて 貙兕【ちゅじ】の若く,超乘して 猱玃【じゅうかく】の如く。

逢掖【ほうえき】 服 飜って慙じ,縵胡【まんんこ】 纓【えい】 愕【おどろ】く可し。(正封)

星隕【お】ちて 雊雉【こうち】を聞き,師 興って 唳鶴【れいかく】に隨う。

虎豹 犬羊を貪【むさぼ】り,鷹鸇【ようせん】 鳥雀【ちょうじゃく】を憎む。(愈)

 

 (11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。

そのようすは轆櫓の軸を相いふくんで淮水から、泗水にかけて満ちていて、王朝軍の斾旌は遠く長江流域の夏口から鄂州にも連なるくらいである。

大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

大野には、西方の氐族、羌族の雇兵をはなって、その自在なる活動をゆるし、長河においては、見事な騚馬を浴占めた。

東西競角逐,遠近施矰繳。

呉元濟の賊どもの走るを追って東西に角逐の戦法で攻撃し、遠近に網や射ぐるみを敷設して、少しも逃がさぬように準備している。

人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

賊にしいたげられた無辜の人民は怨嗟して童謡も随所に行われたくらいだから、その賊に対しては、天より禍をくだし、鬼より虐病をはやらせ、内外から攻めたてて、決してこれを許さない。

軸轤【じくろ】淮泗【わいし】に亙り,斾旌【はいせい】夏鄂【かがく】に連なる。

大野 氐羌【ていきゅう】縱【ほしいまま】にし,長河 騮駱【りゅうらく】を浴す。(正封)

東西 競うて角逐【かくちく】し,遠近 矰繳【そうしゃく】を施す。

人怨【じんえん】童 謠を聚め,天殃【てんのう】鬼 虐を行う。(愈)

 (12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。

侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。

且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

 

韓愈地図1000 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。

大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

東西競角逐,遠近施矰繳。

人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

 

 

(下し文) (11)-#9

軸轤【じくろ】淮泗【わいし】に亙り,斾旌【はいせい】夏鄂【かがく】に連なる。

大野 氐羌【ていきゅう】縱【ほしいまま】にし,長河 騮駱【りゅうらく】を浴す。(正封)

東西 競うて角逐【かくちく】し,遠近 矰繳【そうしゃく】を施す。

人怨【じんえん】童 謠を聚め,天殃【てんのう】鬼 虐を行う。(愈)

 

 

 

(現代語訳)

そのようすは轆櫓の軸を相いふくんで淮水から、泗水にかけて満ちていて、王朝軍の斾旌は遠く長江流域の夏口から鄂州にも連なるくらいである。

大野には、西方の氐族、羌族の雇兵をはなって、その自在なる活動をゆるし、長河においては、見事な騚馬を浴占めた。

呉元濟の賊どもの走るを追って東西に角逐の戦法で攻撃し、遠近に網や射ぐるみを敷設して、少しも逃がさぬように準備している。

賊にしいたげられた無辜の人民は怨嗟して童謡も随所に行われたくらいだから、その賊に対しては、天より禍をくだし、鬼より虐病をはやらせ、内外から攻めたてて、決してこれを許さない。

 

 

(訳注) (11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。

そのようすは轆櫓の軸を相いふくんで淮水から、泗水にかけて満ちていて、王朝軍の斾旌は遠く長江流域の夏口から鄂州にも連なるくらいである。

・軸轤 轆櫓の軸をまわして影響し、波及していく様子をいう。

・淮泗 淮水、泗水地方のこと。黄河下流域と長江の下流域の間に挿まれた地域のこと。

・夏鄂 長江流域の夏口から鄂州、荊州を云う

 

大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

大野には、西方の氐族、羌族の雇兵をはなって、その自在なる活動をゆるし、長河においては、見事な騚馬を浴占めた。

・氐羌 氐(てい)は、かつて中国の青海湖(現在の青海省)周辺に存在した民族。チベット系というのが有力で、紀元前2世紀ごろから青海で遊牧生活を営んでいた。近くには同じく遊牧を生業とする羌族がいた。

・騮駱 西方の駿馬で紫騮馬と駱駝で大河を渡ったということ。 

 

東西競角逐,遠近施矰繳。

呉元濟の賊どもの走るを追って東西に角逐の戦法で攻撃し、遠近に網や射ぐるみを敷設して、少しも逃がさぬように準備している。

・角逐 攻撃の戦法。

・矰繳 《「射(い)包(くる)み」の意》飛んでいる鳥を捕らえるための仕掛け。矢に網や長い糸をつけて、当たるとそれが絡みつくようにしたもの。

 

人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

賊にしいたげられた無辜の人民は怨嗟して童謡も随所に行われたくらいだから、その賊に対しては、天より禍をくだし、鬼より虐病をはやらせ、内外から攻めたてて、決してこれを許さない。

・殃 1 人に不幸をもたらす物事。また、その結果である不幸な出来事。災厄。災難。「口は―の元」「―が振りかかる」2 不快であること。多く、感動表現に用いる。sas0009

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(10)-#8韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <857>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3269韓愈詩-220-#8

《晚秋郾城夜會聯句》(10)賊の報では、倉庫も空になり、兵糧も尽き果てて仕舞えば、戦卒皆飢餓に迫り、月の夜に、物見に出たところで、様々な失態をしでかしてしまうことになるだろう。果ては凶暴逆賊同士が互いに踏み合い、かみ合い、同士討ちをして、いよいよ王師に便宜を与えるという始末であった。


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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(10)-#8韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <857>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3269韓愈詩-220-#8

 

 

(4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

平生恥論兵,末暮不輕諾。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

主に遇うて力を陳ぶるを貴きこととし,凶を夷【たいら】ぐるは弱を兼ぬるに匪らず。

百牢 輿師を犒【ねぎら】い,千戶 首惡を購【あらが】う。(正封)

平生 兵を論ずるを恥じ,末暮 輕しく諾せず。

徒然として 恩義を感ず,誰か復た勳爵【くんしゃく】を論ぜむ。(愈)

 

 

(5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。

多くの士太夫は、叛乱の賊にけがされ、呉元濟は小夷であるといえども、毒虫が人を指すかのように、酷い害毒を流しているのである。

何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

そうであれば、剣戟を鋳造して用い、それで、賊徒を誅夷し、皆引き揃って凱旋し、やがて、台閣に帰着したいものである。

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。

夫の家を守る家の褄として鶴が鳴く声を聞いて、主人のつつがなくカササギ橋を渡って帰って來ることを祈り喜ぶものである。

終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。

多士 霑 汚【お】被られ,小夷 毒蠚【どくちゃく】を施す。

何ぞ當に劒戟【けんげき】を鑄て,相い與に臺閣【だいかく】に歸るべき。(正封)

室婦は鳴鸛【めいかん】を歎じ,家人は喜鵲【きじゃく】を祝す。

終朝 蓍龜【しき】を考えて,何れの日にか 烝礿【じょうやく】を親【みづか】らせむ。


(6)
-#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

銘山子所工,插羽余何怍。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

間使 津梁【しんりょう】を斷ち,潛軍 林薄【りんぼ】を索【あなぐ】る。

紅塵 羽書【うしょ】靖【しずか】に,大水 沙囊【さのう】涸【か】る。(正封)

山に銘ずるは 子が工みなる所,羽を插むは 余何ぞ怍【は】じむ。

未だ 刀俎【とうそ】を煩わずに足らず,祗だ應に 管鑰【かんやく】を輸【つく】るべし。(愈)

 

(7)-#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

 

雨矢【うし】天狼を逐い,電矛【でんぼう】海若を驅る。

靈誅【れいちゅう】固より縱【ゆる】す無く,力戰 誰か敢て却【しりぞ】かむ。(正封)

峨峨として 雲梯 翔けり,赫赫として 火箭 著く。

空にって雉堞【ちちょう】を隳【やぶ】り,夜を照して城郭を焚く。(愈)

西湖蘇東坡堤02 

(10)-#8

燒陂除積聚,灌壘失依託。

憑軾諭昏迷,執殳征暴虐。(正封)

倉空戰卒飢,月黑探兵錯。

兇徒更蹈藉,逆族相啗嚼。(愈)

又、堤防を焼き払って、賊の蓄えておいた輺重を奪い、城塁を水攻めにして、そのよりどころとするところを失わしめるのである。

しかし、ただ殺戮を事とするばかりでなく、辯令を聞かない暴賊のものは、仕方ないから大きな矛をふるってやっつける。

賊の報では、倉庫も空になり、兵糧も尽き果てて仕舞えば、戦卒皆飢餓に迫り、月の夜に、物見に出たところで、様々な失態をしでかしてしまうことになるだろう。

果ては凶暴逆賊同士が互いに踏み合い、かみ合い、同士討ちをして、いよいよ王師に便宜を与えるという始末であった。

 

燒陂をいて 積聚【ししゅう】を除き,壘【るい】に灌【かん】して依託を失う。

軾に憑って昏迷【こんめい】を諭【さと】し,殳【ほこ】を執って暴虐【ぼうぎゃく】を征す。(正封)

倉は空しくして戰卒を飢え,月は黑くして探兵【たんぺい】錯【あや】まる。

兇徒 更に蹈藉【とうぜき】し,逆族 相い 啗嚼【たんしゅく】す。(愈)

 

 (11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

東西競角逐,遠近施矰繳。人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

(12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

 

 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (10)-#8

燒陂除積聚,灌壘失依託。

憑軾諭昏迷,執殳征暴虐。(正封)

倉空戰卒飢,月黑探兵錯。

兇徒更蹈藉,逆族相啗嚼。(愈)

 

 

 

(下し文) (10)-#8

燒陂をいて 積聚【ししゅう】を除き,壘【るい】に灌【かん】して依託を失う。

軾に憑って昏迷【こんめい】を諭【さと】し,殳【ほこ】を執って暴虐【ぼうぎゃく】を征す。(正封)

倉は空しくして戰卒を飢え,月は黑くして探兵【たんぺい】錯【あや】まる。

兇徒 更に蹈藉【とうぜき】し,逆族 相い 啗嚼【たんしゅく】す。(愈)

 

 

(現代語訳)

又、堤防を焼き払って、賊の蓄えておいた輺重を奪い、城塁を水攻めにして、そのよりどころとするところを失わしめるのである。

しかし、ただ殺戮を事とするばかりでなく、辯令を聞かない暴賊のものは、仕方ないから大きな矛をふるってやっつける。

賊の報では、倉庫も空になり、兵糧も尽き果てて仕舞えば、戦卒皆飢餓に迫り、月の夜に、物見に出たところで、様々な失態をしでかしてしまうことになるだろう。

果ては凶暴逆賊同士が互いに踏み合い、かみ合い、同士討ちをして、いよいよ王師に便宜を与えるという始末であった。

 

 

(訳注) (10)-#8

燒陂除積聚,灌壘失依託。

又、堤防を焼き払って、賊の蓄えておいた輺重を奪い、城塁を水攻めにして、そのよりどころとするところを失わしめるのである。

・燒陂 陂は堤防で、堤防保護の草木を焼き払って、攻めていくこと。

・灌壘 城塁を水攻めにする。

・失依託 そのよりどころとするところを失わしめる。

 

憑軾諭昏迷,執殳征暴虐。(正封)

しかし、ただ殺戮を事とするばかりでなく、辯令を聞かない暴賊のものは、仕方ないから大きな矛をふるってやっつける。

・昏迷 意志の表出を欠き,外界の刺激に対しても反応がみられず,精神活動があたかも停止しているかのようにみえる状態が意識の障害なしに現れることがある。

 

倉空戰卒飢,月黑探兵錯。

賊の報では、倉庫も空になり、兵糧も尽き果てて仕舞えば、戦卒皆飢餓に迫り、月の夜に、物見に出たところで、様々な失態をしでかしてしまうことになるだろう。

 

 

兇徒更蹈藉,逆族相啗嚼。(愈)

果ては凶暴逆賊同士が互いに踏み合い、かみ合い、同士討ちをして、いよいよ王師に便宜を与えるという始末であった。

・兇徒 殺人・謀反などの悪行を働く者。また、その仲間。

・蹈藉 『莊子·達生』「羸兵為人馬所蹈藉。」

・逆族 呉元濟のこと。

・啗嚼 かみ合い、同士討ちをすることをいう。
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(9)-#7韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <856>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3264韓愈詩-220-#7

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(9) やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。


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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(9)-#7韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <856>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3264韓愈詩-220-#7         

 

 

(6)-#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

銘山子所工,插羽余何怍。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

(7)-#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

 

#6

軍門宣一令,廟算建三略。

軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていて、ただ一令を宣言するのみであるが、廟堂において、あらがじめ算段をして、上中下の三計をたてて、その用意は極めて周到である。

雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

雷鼓、一度鳴れば、千槍、並びに揚がり、もし浮橋を架せむとすれば、おおくの竹策を交えて、見る間に出来上がる。

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。

広野を蹂躙する馬は、砂煙をあげてゆくのは雲が湧くようなもので、平原に映ずるはたさしものは、火のように輝いている。

疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

賊のために、散々な目に遭っている良民にとっては一度は苦しむも、やがて救済せられるべく、これに反して、残虐を異とする醜虜は以下に狂い廻るとも、いつかは縛り上げようと思ったのだ。

 

 

(9)-#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。

虎や犀のように賊の鋒もこれを侵してくることが難しく、その勢い込んで飛び越えてくることはさながら、山猿のようである。

逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

ここに至れば、おおきな袖の衣服を着ている儒者の吾輩は自ら顧みて、その無能を愧じるべく、無地で粗い冠の紐を結んで威張っている壮士どもも、とても及ばないもののとして、驚き入るであろう。

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。

やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。

虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

その勢いに乗じて、賊を追撃するは、虎豹の犬羊羣中に入るがごとき、鷹鸇が鳥雀を憎んで、これを追いたてるようである。 

鋒【ほう】を摧【くだ】いて 貙兕【ちゅじ】の若く,超乘して 猱玃【じゅうかく】の如く。

逢掖【ほうえき】 服 飜って慙じ,縵胡【まんんこ】 纓【えい】 愕【おどろ】く可し。(正封)

星隕【お】ちて 雊雉【こうち】を聞き,師 興って 唳鶴【れいかく】に隨う。

虎豹 犬羊を貪【むさぼ】り,鷹鸇【ようせん】 鳥雀【ちょうじゃく】を憎む。(愈)

 

(10)-#8

燒陂除積聚,灌壘失依託。憑軾諭昏迷,執殳征暴虐。(正封)

倉空戰卒飢,月黑探兵錯。兇徒更蹈藉,逆族相啗嚼。(愈)

(11)-#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

東西競角逐,遠近施矰繳。人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

(12)-#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

 

王屋山01 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (9)-#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。

逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。

虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

 

 

(下し文) (9)-#7

鋒【ほう】を摧【くだ】いて 貙兕【ちゅじ】の若く,超乘して 猱玃【じゅうかく】の如く。

逢掖【ほうえき】 服 飜って慙じ,縵胡【まんんこ】 纓【えい】 愕【おどろ】く可し。(正封)

星隕【お】ちて 雊雉【こうち】を聞き,師 興って 唳鶴【れいかく】に隨う。

虎豹 犬羊を貪【むさぼ】り,鷹鸇【ようせん】 鳥雀【ちょうじゃく】を憎む。(愈)

 

 

(現代語訳)

虎や犀のように賊の鋒もこれを侵してくることが難しく、その勢い込んで飛び越えてくることはさながら、山猿のようである。

ここに至れば、おおきな袖の衣服を着ている儒者の吾輩は自ら顧みて、その無能を愧じるべく、無地で粗い冠の紐を結んで威張っている壮士どもも、とても及ばないもののとして、驚き入るであろう。

やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。

その勢いに乗じて、賊を追撃するは、虎豹の犬羊羣中に入るがごとき、鷹鸇が鳥雀を憎んで、これを追いたてるようである。

 

 

(訳注) (9)-#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。

虎や犀のように賊の鋒もこれを侵してくることが難しく、その勢い込んで飛び越えてくることはさながら、山猿のようである。

・鋒 1 刃物の先端。ほこさき。「鋒鋩(ほうぼう)/鋭鋒・機鋒」2 軍隊の先陣。「先鋒」3 物事の鋭い勢い。

・貙兕 貙:虎である。大如狗のおおきさであり、貍のような色である。兕:メスの犀(さい)の古称.

 

逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

ここに至れば、おおきな袖の衣服を着ている儒者の吾輩は自ら顧みて、その無能を愧じるべく、無地で粗い冠の紐を結んで威張っている壮士どもも、とても及ばないもののとして、驚き入るであろう。

・逢掖 儒者の服、袖の大きな服。「逢」は大きい、ゆるやかなこと、「掖」は腋の下。

・縵胡纓 李白『侠客行』「趙客縵胡纓」とあり、無地で粗い冠の紐のこと。

『荘子説剣篇』 「周善為剣。」太子曰「然吾王所見剣士、皆蓬頭、突鬢、垂冠、曼胡之纓、短後衣、嗔目而語難、王乃説之。・・・」にもとづいている

 

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。

やがて、大星天よりおちて、野雉しきりに鳴き、いよいよ賊の滅ぶる吉兆として知られ、負けたものは、鶴の啼く声にさえ、驚くというのに、王師は、そのあとに追々乗り込んでくる。

・星隕 戦の潮目が変わる兆候を云う。《蜀(しょく)の諸葛孔明(しょかつこうめい)が五丈原で死んだとき、大星が陣中に落ちたという「蜀書」諸葛亮伝の故事から》将軍が陣中で死ぬ。英雄・偉人が死ぬ。

 

虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

その勢いに乗じて、賊を追撃するは、虎豹の犬羊羣中に入るがごとき、鷹鸇が鳥雀を憎んで、これを追いたてるようである。

・虎豹貪犬羊 虎豹が犬羊羣中に入ってその肉を貪る。羊很狼貪:乱暴な羊のように飼い主のいうことを聞かず、狼のように貪欲である意。 気質があらあらしく道理に従わず、さらには欲が果てしなく深いことの例え。

・鷹鸇 タカとハヤブサ。
大鷹01 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(8)-#6韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <855>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3259韓愈詩-220-#6

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(8) 軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていて、ただ一令を宣言するのみであるが、廟堂において、あらがじめ算段をして、上中下の三計をたてて、その用意は極めて周到である。

 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》
(8)-#6韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <855>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3259韓愈詩-220-#6

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『花間集』継続中 
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(6)
-#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

銘山子所工,插羽余何怍。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

間使 津梁【しんりょう】を斷ち,潛軍 林薄【りんぼ】を索【あなぐ】る。

紅塵 羽書【うしょ】靖【しずか】に,大水 沙囊【さのう】涸【か】る。(正封)

山に銘ずるは 子が工みなる所,羽を插むは 余何ぞ怍【は】じむ。

未だ 刀俎【とうそ】を煩わずに足らず,祗だ應に 管鑰【かんやく】を輸【つく】るべし。(愈)

 

(7)-#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。

靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。

連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

 

雨矢【うし】天狼を逐い,電矛【でんぼう】海若を驅る。

靈誅【れいちゅう】固より縱【ゆる】す無く,力戰 誰か敢て却【しりぞ】かむ。(正封)

峨峨として 雲梯 翔けり,赫赫として 火箭 著く。

空にって雉堞【ちちょう】を隳【やぶ】り,夜を照して城郭を焚く。(愈)

 

#6

軍門宣一令,廟算建三略。

軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていて、ただ一令を宣言するのみであるが、廟堂において、あらがじめ算段をして、上中下の三計をたてて、その用意は極めて周到である。


雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

雷鼓、一度鳴れば、千槍、並びに揚がり、もし浮橋を架せむとすれば、おおくの竹策を交えて、見る間に出来上がる。

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。

広野を蹂躙する馬は、砂煙をあげてゆくのは雲が湧くようなもので、平原に映ずるはたさしものは、火のように輝いている。

疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

賊のために、散々な目に遭っている良民にとっては一度は苦しむも、やがて救済せられるべく、これに反して、残虐を異とする醜虜は以下に狂い廻るとも、いつかは縛り上げようと思ったのだ。

 

軍門 一令を宣べ,廟算【びょうさん】三略を建つ。

雷鼓 千槍を揭げ,浮橋 萬筰【まんさく】を交う。(正封)

野を蹂【ふみにじ】りて 馬 雲騰し,原に映じて 旗 火鑠【かしゃく】す。

疲氓【ひぼう】墜ちて將に拯【すく】わむとし,殘虜【ざんりょ】狂して縛す可し。(愈)

 

 幻日環01

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #6

軍門宣一令,廟算建三略。

雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。

疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

 

 

 

(下し文) #6

軍門 一令を宣べ,廟算【びょうさん】三略を建つ。

雷鼓 千槍を揭げ,浮橋 萬筰【まんさく】を交う。(正封)

野を蹂【ふみにじ】りて 馬 雲騰し,原に映じて 旗 火鑠【かしゃく】す。

疲氓【ひぼう】墜ちて將に拯【すく】わむとし,殘虜【ざんりょ】狂して縛す可し。(愈)

 

 

 

(現代語訳)

軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていて、ただ一令を宣言するのみであるが、廟堂において、あらがじめ算段をして、上中下の三計をたてて、その用意は極めて周到である。

雷鼓、一度鳴れば、千槍、並びに揚がり、もし浮橋を架せむとすれば、おおくの竹策を交えて、見る間に出来上がる。

広野を蹂躙する馬は、砂煙をあげてゆくのは雲が湧くようなもので、平原に映ずるはたさしものは、火のように輝いている。

賊のために、散々な目に遭っている良民にとっては一度は苦しむも、やがて救済せられるべく、これに反して、残虐を異とする醜虜は以下に狂い廻るとも、いつかは縛り上げようと思ったのだ。

 

 

(訳注) #6

軍門宣一令,廟算建三略。

軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていて、ただ一令を宣言するのみであるが、廟堂において、あらがじめ算段をして、上中下の三計をたてて、その用意は極めて周到である。

・軍門宣一令 軍門においては、将軍が絶対の権力を持っていくこと。

・三略 上中下の三つの計事をたてる。

 

雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

雷鼓、一度鳴れば、千槍、並びに揚がり、もし浮橋を架せむとすれば、おおくの竹策を交えて、見る間に出来上がる。

・千槍 号令で、槍を一気に掲げ勝鬨を挙げるような場面をいう。

・浮橋 箱舟をつなぎ合わせて、軍馬が大河を渡る。

・萬筰 浮橋には竹をあんだもので覆われ、歩きやすくする。

浮桟橋00 

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。

広野を蹂躙する馬は、砂煙をあげてゆくのは雲が湧くようなもので、平原に映ずるはたさしものは、火のように輝いている。、

・

 

疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

賊のために、散々な目に遭っている良民にとっては一度は苦しむも、やがて救済せられるべく、これに反して、残虐を異とする醜虜は以下に狂い廻るとも、いつかは縛り上げようと思ったのだ。
韓愈地図1000 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(7)-#5韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <854>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3254韓愈詩-220-#5

〔韓愈、李正封〕《晚秋郾城夜會聯句》(7)  雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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司馬相如《上林賦 》(36)―#12-2  文選 賦<110-#12-2>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩941 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3253
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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主に花間集から
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『花間集』継続中 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》

(7)-#5韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <854>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3254韓愈詩-220-#5

 

(4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

平生恥論兵,末暮不輕諾。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

主に遇うて力を陳ぶるを貴きこととし,凶を夷【たいら】ぐるは弱を兼ぬるに匪らず。

百牢 輿師を犒【ねぎら】い,千戶 首惡を購【あらが】う。(正封)

平生 兵を論ずるを恥じ,末暮 輕しく諾せず。

徒然として 恩義を感ず,誰か復た勳爵【くんしゃく】を論ぜむ。(愈)

 

 

(5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。

多くの士太夫は、叛乱の賊にけがされ、呉元濟は小夷であるといえども、毒虫が人を指すかのように、酷い害毒を流しているのである。

何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

そうであれば、剣戟を鋳造して用い、それで、賊徒を誅夷し、皆引き揃って凱旋し、やがて、台閣に帰着したいものである。

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。

夫の家を守る家の褄として鶴が鳴く声を聞いて、主人のつつがなくカササギ橋を渡って帰って來ることを祈り喜ぶものである。

終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。

多士 霑 汚【お】被られ,小夷 毒蠚【どくちゃく】を施す。

何ぞ當に劒戟【けんげき】を鑄て,相い與に臺閣【だいかく】に歸るべき。(正封)

室婦は鳴鸛【めいかん】を歎じ,家人は喜鵲【きじゃく】を祝す。

終朝 蓍龜【しき】を考えて,何れの日にか 烝礿【じょうやく】を親【みづか】らせむ。


(6)
-#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

銘山子所工,插羽余何怍。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

間使 津梁【しんりょう】を斷ち,潛軍 林薄【りんぼ】を索【あなぐ】る。

紅塵 羽書【うしょ】靖【しずか】に,大水 沙囊【さのう】涸【か】る。(正封)

山に銘ずるは 子が工みなる所,羽を插むは 余何ぞ怍【は】じむ。

未だ 刀俎【とうそ】を煩わずに足らず,祗だ應に 管鑰【かんやく】を輸【つく】るべし。(愈)

 

(7)-#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

 

雨矢【うし】天狼を逐い,電矛【でんぼう】海若を驅る。

靈誅【れいちゅう】固より縱【ゆる】す無く,力戰 誰か敢て却【しりぞ】かむ。(正封)

峨峨として 雲梯 翔けり,赫赫として 火箭 著く。

空にって雉堞【ちちょう】を隳【やぶ】り,夜を照して城郭を焚く。(愈)

 

#6

軍門宣一令,廟算建三略。雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

 韓愈地図1000

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。

靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。

連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

 

 

 

(下し文) #5

雨矢【うし】天狼を逐い,電矛【でんぼう】海若を驅る。

靈誅【れいちゅう】固より縱【ゆる】す無く,力戰 誰か敢て却【しりぞ】かむ。(正封)

峨峨として 雲梯 翔けり,赫赫として 火箭 著く。

空にって雉堞【ちちょう】を隳【やぶ】り,夜を照して城郭を焚く。(愈)

 

 

(現代語訳) #5

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

 

 

(訳注)#5

雨矢 逐 天狼,電矛 驅 海若。

雨が降るように矢玉が飛んでくる、天狼の星に応じて侵略を異とする暴賊をも容易に追い払い、その電撃稲光のような矛は海若さえ駆けり退けることが出来る。

・雨矢 逐天狼 『楚辞、九歌、東君』「青雲衣兮白霓裳、舉長矢兮射天狼。」(青雲の衣白霓の裳、長矢を舉げて天狼を射る。)太陽のわたしは青雲の上衣に白霓の裳をつける、太陽光線の長矢を以て天狼星を射る。『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#3>Ⅱ李白に影響を与えた詩507 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1338

・驅海若 海若は海の神で、海を自在に駆けている。

 

靈誅 固 無縱,力戰 誰敢却。(正封)

神霊の誅罰は決して許すことはなく、賊の運命も、もとより定まったものであるし、王師はたとえ危険に臨んだところで、力戦して、決して退却することはない。

・靈誅 神霊の誅罰。

・力戰 絶対に負けない闘いをする。

 

峨峨 雲梯 翔,赫赫 火箭 著。

雲梯は峨峨として空中を翔けり、城壁を超える、火箭は赫赫として、何処でも燃え尽きせめこんだ。

・雲梯 折りたたみ式のはしごが搭載されたもので、そのはしごを伸ばし、城壁に掛けて攻め込んでいた。 これが「雲にも届きそうなはしご」ということで「雲梯」と名付けられ、のちに遊戯施設の名前に用いられるようになった。

・火箭 1 昔の戦いで火をつけて射た矢。敵の施設や物資に火をつける目的で用いたもの。火矢(ひや)。2 艦船が信号に用いる火具。

 

連空 隳 雉堞,照夜 焚 城郭。(愈)

その雲梯を持ってすれば、空に連なるような高い城壁でも、難なく打ち破れるし、その火箭をもってすれば、いかに堅固な城郭でも仕舞に焼き払われてしまうというものだ。

・隳 くずれる。難なく打ち破れる

・雉堞 (城壁の上部に作られた小さな垣)姫垣。
DCF00044 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(6)-#4韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <853>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3249韓愈詩-220-#4

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(6) そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。


2013年11月6日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如《上林賦 》(35)―#12-1 文選 賦<110-#12-1>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩940 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3248
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ682 《上兜率寺》 蜀中転々21 杜甫 <588>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3250 杜甫詩1000-588-844/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ65  謝靈運(謝康楽) 《擬魏太子鄴中集詩八首 陳琳》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3251 (11/06)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(6)-#4韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <853>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3249韓愈詩-220-#4

 

 

#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

銘山子所工,插羽余何怍。未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

#6

軍門宣一令,廟算建三略。雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

 

#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

銘山子所工,插羽余何怍。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

間使 津梁【しんりょう】を斷ち,潛軍 林薄【りんぼ】を索【あなぐ】る。

紅塵 羽書【うしょ】靖【しずか】に,大水 沙囊【さのう】涸【か】る。(正封)

山に銘ずるは 子が工みなる所,羽を插むは 余何ぞ怍【は】じむ。

未だ 刀俎【とうそ】を煩わずに足らず,祗だ應に 管鑰【かんやく】を輸【つく】るべし。(愈)

隋堤01 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) #4

間使斷津梁,潛軍索林薄。

紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

銘山子所工,插羽余何怍。

未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

 

 

(下し文) #4

間使 津梁【しんりょう】を斷ち,潛軍 林薄【りんぼ】を索【あなぐ】る。

紅塵 羽書【うしょ】靖【しずか】に,大水 沙囊【さのう】涸【か】る。(正封)

山に銘ずるは 子が工みなる所,羽を插むは 余何ぞ怍【は】じむ。

未だ 刀俎【とうそ】を煩わずに足らず,祗だ應に 管鑰【かんやく】を輸【つく】るべし。(愈)

 

 

(現代語訳)

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

 

 

(訳注) #4

間使 斷津梁,潛軍 索林薄。

そこで偵察に出たものは、舟などを引き上げて津梁を断ち、賊軍が川を渡ってこないようにし、ひそかに派遣した捜索隊は、しきりに林や藪を探って、賊の伏兵でもおればひっ捕らえる手筈である。

・間使 人を監視し、報告をさせる。間者のこと。

・潛軍 民間人を集め、訓練し、それを国軍化すること。

・索林薄 草木をかき分けて進むこと。

 

 

紅塵 羽書 靖,大水 沙囊涸。(正封)

幸いにして、羽書というものが稀少ではあるが紅塵も起らざるべく、大水も出つくしてしまえば、土嚢も必要ないというもので、その後にはその渇くに任せる。

・紅塵 夕日に染まる軍の蒙塵が天を被うこと。軍を進めて脅威を感じる勢いであることを云う。

・羽書 昔、中国で緊急の触れ文に鳥の羽を挟んだところから、急を要する檄文(げきぶん)。飛檄(ひげき)。羽書(うしょ)。「羽檄(うげき)」に同じ。ここではこの羽書により、戦争がおさまったことを云う。

・沙囊涸。川を堰き止めて水攻めにすること。

 

 

銘山 子所工,插羽 余何怍。

平定において功なった後には、石に刻し、石碑に銘するは、君の得意とするところであるし、警報急に至って、羽を檄文に挿んであったところで、我々は格別驚いたりするものではない。

・銘山 憲、大いに匈奴を破り、燕然山に登り、石に刻して功を勒し、班固をして銘を作らしむとある。韓愈「平淮西碑」ブログ全20回平淮西碑 韓愈(韓退之) <163-#0>Ⅱ中唐詩743 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2699

李商隠『韓碑』全5回 平准西碑 (韓碑)#1 李商隠136 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集150- 136-#1

・插羽 羽檄。檄文に羽をさしはさむことを云う。

 

 

未足煩 刀俎,祗應 輸管鑰。(愈)

元来、呉元濟のような謀叛人は刀爼を煩わせる必要もなく、天兵、境に臨めば、直ちに管鑰を差し出して降伏すればよいのである。

・刀俎 庖丁とまないた。

・輸管鑰 1 鍵(かぎ)。2 竹笛。
幻日環01 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(5)-#3韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <852>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3244韓愈詩-220-#3

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(5) 終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。


2013年11月5日の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如 《上林賦 》(34)― #11-4 文選 賦<110-#11-4>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩939 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3243
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(5)-#3韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <852>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3244韓愈詩-220-#3
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ681 《望牛頭寺》 蜀中転々18 杜甫 <587>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3245 杜甫詩1000-587-843/1500
●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている
Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ64  謝靈運(謝康楽) 《擬魏太子鄴中集詩八首 王粲》 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3246 (11/05)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其二 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-340-7-#2  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3247
 
 ■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門)
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠
 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(5)-#3韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <852>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3244韓愈詩-220-#3

 


(3)-#1

從軍古云樂,談笑青油幕。

従軍はいにしえよりずいぶん楽しいものだというけれど、なるほど、青油幕の将軍陣幕にあって、談笑したのだ。

燈明夜觀棊,月暗秋城柝。(正封上中丞)

夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。

羈客方寂歷,驚烏時落泊。

あきのよながいえをはなれた羈客として、ひとり者悲しく、物に驚く烏が夜になって騒ぎ立てる。

語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。(愈奉院長)

人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである。

(3)-#1

從軍 古へ樂しと云う,談笑す青油の幕。

燈は明らかなり 夜觀の棊【き】,月は暗し秋城の柝【たく】。(正封)

羈客方【まさ】に寂歷【せきれき】,驚烏【けいう】時に落泊【らくはく】。

語 闌【たけなわ】にして壯氣衰【おとろ】え,酒 醒めて寒砧【かんちん】作【おこ】る。(愈)

 

 

 (4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

平生恥論兵,末暮不輕諾。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

主に遇うて力を陳ぶるを貴きこととし,凶を夷【たいら】ぐるは弱を兼ぬるに匪らず。

百牢 輿師を犒【ねぎら】い,千戶 首惡を購【あらが】う。(正封)

平生 兵を論ずるを恥じ,末暮 輕しく諾せず。

徒然として 恩義を感ず,誰か復た勳爵【くんしゃく】を論ぜむ。(愈)

 

(5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。

多くの士太夫は、叛乱の賊にけがされ、呉元濟は小夷であるといえども、毒虫が人を指すかのように、酷い害毒を流しているのである。

何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

そうであれば、剣戟を鋳造して用い、それで、賊徒を誅夷し、皆引き揃って凱旋し、やがて、台閣に帰着したいものである。
室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。

夫の家を守る家の褄として鶴が鳴く声を聞いて、主人のつつがなくカササギ橋を渡って帰って來ることを祈り喜ぶものである。
終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。

多士 霑 汚【お】被られ,小夷 毒蠚【どくちゃく】を施す。

何ぞ當に劒戟【けんげき】を鑄て,相い與に臺閣【だいかく】に歸るべき。(正封)

室婦は鳴鸛【めいかん】を歎じ,家人は喜鵲【きじゃく】を祝す。

終朝 蓍龜【しき】を考えて,何れの日にか 烝礿【じょうやく】を親【みづか】らせむ。

 

隋堤01 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。

何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。

終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

 

 

 

(下し文) (5)-#3

多士 霑 汚【お】被られ,小夷 毒蠚【どくちゃく】を施す。

何ぞ當に劒戟【けんげき】を鑄て,相い與に臺閣【だいかく】に歸るべき。(正封)

室婦は鳴鸛【めいかん】を歎じ,家人は喜鵲【きじゃく】を祝す。

終朝 蓍龜【しき】を考えて,何れの日にか 烝礿【じょうやく】を親【みづか】らせむ。(愈)

 

 

 

(現代語訳)

多くの士太夫は、叛乱の賊にけがされ、呉元濟は小夷であるといえども、毒虫が人を指すかのように、酷い害毒を流しているのである。

そうであれば、剣戟を鋳造して用い、それで、賊徒を誅夷し、皆引き揃って凱旋し、やがて、台閣に帰着したいものである。

夫の家を守る家の褄として鶴が鳴く声を聞いて、主人のつつがなくカササギ橋を渡って帰って來ることを祈り喜ぶものである。

終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。

 

 

(訳注) (5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。

多くの士太夫は、叛乱の賊にけがされ、呉元濟は小夷であるといえども、毒虫が人を指すかのように、酷い害毒を流しているのである。

・小夷 ここでは、呉元濟をいう。

・毒蠚 毒虫が毒を持って挿すこと。反乱を起こしたことを云う。『漢新書、賈誼·禮』「攫囓搏擊之獸鮮,毒蠚猛叨之蟲密。」とある。

 

何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

そうであれば、剣戟を鋳造して用い、それで、賊徒を誅夷し、皆引き揃って凱旋し、やがて、台閣に帰着したいものである。

 

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。

夫の家を守る家の褄として鶴が鳴く声を聞いて、主人のつつがなくカササギ橋を渡って帰って來ることを祈り喜ぶものである。

・歎鳴鸛 詩經.豳風.東山:「鸛鳴于垤, 婦歎于室。」毛亨.傳:「垤,螘塚也。」「鸛は垤に鳴き, 婦は室に歎く。」毛亨.傳:「垤,螘塚也。」コウノトリはアリ塚に啼き、婦人はその部屋で嘆くのだろう。

・祝喜鵲 旧暦の7月7日の七夕の日に天の川上にできる橋の名前である。この橋は織姫と彦星が出会うためにできることから、鵲橋とは男女が良縁で結ばれる事を意味する。ここではカササギを見ることで会えなかった人に逢えるという喜びを云うことから予期せぬ喜びといったところか。

 

終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

終日、笙竹を握り、亀甲を焼いて占い、いつ賊を平らげて清平の世に立ち返り、そして、夏礿秋烝の例祭をできることになろうかと、絶えず心に念じているのである。

・親烝礿 夏礿秋烝の例祭
真竹002 

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(4)-#2韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <851>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3239韓愈詩-220-#2

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(4)しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

 

2013年11月4日 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如《上林賦 》(33)― #11-3 文選 賦<110-#11-3>13分割40回 Ⅱ李白に影響を与えた詩938 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3238
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
Ⅱ中唐詩・晩唐詩
 
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(4)-#2韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <851>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3239韓愈詩-220-#2
●杜甫の全作品1141首を取り上げて訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"
Ⅲ杜甫詩1000詩集  LiveDoorブログ680 《上牛頭寺》 蜀中転々5P16 杜甫 <586>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3240 杜甫詩1000-586-842/1500
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Ⅳブログ漢・唐・宋詞詩集 Fc2ブログ63  謝靈運 《擬魏太子鄴中集詩八首  魏太子》(曹丕) 魏詩  kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞 fc2ブログ 3241 (11/04)
●●森鴎外の小説『魚玄機』、芸妓で高い評価を受けた『薛濤』の詩。唐時代にここまで率直な詩を書く女性が存在した奇跡の詩
Ⅴ.唐五代詞詩・宋詞詩・女性 LiveDoor浣渓沙 十首 其一 張泌【ちょうひつ】  ⅩⅫ唐五代詞・ 「花間集」 Gs-339-7-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3242
 
 ■最近の人気の文・賦・詩・詞(漢詩の5ブログ各部門)
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『楚辞・九歌』東君 屈原詩<78-#1>505 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1332http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67664757.html
『楚辞』九辯 第九段―まとめ 宋玉  <00-#35> 664 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2304  http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10-rihakujoseishi/archives/6471825.html
安世房中歌十七首(1) 唐山夫人 漢詩 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67710265.html 
為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
登池上樓 #1 謝霊運<25>#1  ー http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67502196.html
孟浩然の詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/209mokonen01.html 孟浩然の詩盛唐初期の詩人であるが謝霊運の詩に傾倒して山水詩人としてとてもきれいな詩を書いている。特に山水画のような病者の中で細やかな部分に動態を感じさせる表現力は素晴らしい。
李商隠詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/3991_rishoin000.html 
李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
薛濤 詩詞全首100 井梧吟 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-136-8-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2227
主に花間集から
温庭筠 70首『菩薩蠻 一』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-1-1-#1 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1620
韋荘 50首 菩薩蠻 一 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩花間集Gs-247-5-#1  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2617
皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
『花間集』継続中 
杜甫全詩 韓愈全詩 花間集 古詩源 玉台新詠
《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》

(4)-#2韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <851>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3239韓愈詩-220-#2

 

(3)-#1

從軍古云樂,談笑青油幕。

従軍はいにしえよりずいぶん楽しいものだというけれど、なるほど、青油幕の将軍陣幕にあって、談笑したのだ。

燈明夜觀棊,月暗秋城柝。(正封上中丞)

夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。

羈客方寂歷,驚烏時落泊。

あきのよながいえをはなれた羈客として、ひとり者悲しく、物に驚く烏が夜になって騒ぎ立てる。

語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。(愈奉院長)

人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである。

(3)-#1

從軍 古へ樂しと云う,談笑す青油の幕。

燈は明らかなり 夜觀の棊【き】,月は暗し秋城の柝【たく】。(正封)

羈客方【まさ】に寂歷【せきれき】,驚烏【けいう】時に落泊【らくはく】。

語 闌【たけなわ】にして壯氣衰【おとろ】え,酒 醒めて寒砧【かんちん】作【おこ】る。(愈)

 

 

 (4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

平生恥論兵,末暮不輕諾。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

主に遇うて力を陳ぶるを貴きこととし,凶を夷【たいら】ぐるは弱を兼ぬるに匪らず。

百牢 輿師を犒【ねぎら】い,千戶 首惡を購【あらが】う。(正封)

平生 兵を論ずるを恥じ,末暮 輕しく諾せず。

徒然として 恩義を感ず,誰か復た勳爵【くんしゃく】を論ぜむ。(愈)

(5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

幻日環01 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) (4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

平生恥論兵,末暮不輕諾。

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

 

 

(下し文) (4)-#2

主に遇うて力を陳ぶるを貴きこととし,凶を夷【たいら】ぐるは弱を兼ぬるに匪らず。

百牢 輿師を犒【ねぎら】い,千戶 首惡を購【あらが】う。(正封)

平生 兵を論ずるを恥じ,末暮 輕しく諾せず。

徒然として 恩義を感ず,誰か復た勳爵【くんしゃく】を論ぜむ。(愈)

 

 

(現代語訳)

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

 

 

(訳注) (4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。

そうはいっても主に仕える身は自分の力を尽くすのはとうといことであり、凶悪な徒を平定するを旨として、必ずしも、弱者を兼幷するのではない。

・陳力 論語に見える字面。

・兼弱 兼弱攻昧と書経にある。弱い者いじめ。弱者を兼幷する。

 

百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

いたるところの人民は百牢を持って王師を迎え、そして、元凶の首をその地域千戸に示して罪を償わせるのである。こうして今しも、大いに軍事を盡すべきである。

・百牢 牢は牛羊の肉。たくさんの牛の肉や羊の肉でもって。

・輿師, 輿は衆。衆人の師。

・千戶 集落の全部。千戸というのはその地域全体を云う。

・首惡 諸侯は首悪

 

平生恥論兵,末暮不輕諾。

私は、平生、道義を講じて兵を論ずるを愧じ、ことに晩年、世なれたる上は、輕諾を為さず、一度うんと言えば、必ず成し遂げる覚悟である。

・末暮不 晩年のこと。

 

徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

しかし、よくよくかんがえると、恩義に感じたうえは、あくまで心力を盡すつもりで、勲爵などには頓着するものではないのだ。

・徒然 1 することがなくて退屈なこと。また、そのさま。手持ちぶさた。2 つくづくと物思いにふけること。隋堤01

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(3)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <850>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3234韓愈詩-220-#1

《晚秋郾城夜會聯句》(3)夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである。

 

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》 (3)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <850>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3234韓愈詩-220-#1


 

 晚秋郾城夜會聯句 (全27回)

(序)(1)-#0-1

元和十二年七月,以裴度守門下侍郎同平章事,

元和十二年(817)、韓愈が五十歳となった年の七月、憲宗皇帝は裴度を宰相(守門下侍郎同平章事)に任ぜられ

充淮西宣慰處置使,以韓愈兼禦史中丞,

膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、

充行軍司馬,以李正封兼侍禦史,

兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ

為判官,從度出征。

判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

詔以郾城為行蔡州治所。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為して淮西の乱を一挙に解決せよと命じられた。

 

(2)-#0-2

此篇公與正封作於郾城,凡百余韻。

この篇は韓愈公と李正封とで郾城での夜宴会で作られたもので、おおよそ百韻の詩である。

東野死後,公所與聯句者,惟此可見耳。

孟郊の死後、韓愈と聯句するものがないままであったが、そうしたいみでもこの詩は見るべきものがある。

洪慶善曰:“舊本註雲,

洪慶善が曰う:“舊本の註でいっている,

‘正封上中丞’,中丞即退之。

李正封がまず、韓愈中丞に四句たてまつり、それに応えて、中丞すなわち韓退之である。

‘愈奉院長’,院長即正封也。

韓愈は院長に四句をたてまつる。院長はすなわち李正封である。

其稱王、盧繆矣。

別のテクストではその王・盧と称するものは誤解のあるものである。

(3)-#1

從軍古云樂,談笑青油幕。

従軍はいにしえよりずいぶん楽しいものだというけれど、なるほど、青油幕の将軍陣幕にあって、談笑したのだ。

燈明夜觀棊,月暗秋城柝。(正封上中丞)

夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。

羈客方寂歷,驚烏時落泊。

あきのよながいえをはなれた羈客として、ひとり者悲しく、物に驚く烏が夜になって騒ぎ立てる。

語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。(愈奉院長)

人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである。

(3)-#1

從軍 古へ樂しと云う,談笑す青油の幕。

燈は明らかなり 夜觀の棊【き】,月は暗し秋城の柝【たく】。

羈客方【まさ】に寂歷【せきれき】,驚烏【けいう】時に落泊【らくはく】。

語 闌【たけなわ】にして壯氣衰【おとろ】え,酒 醒めて寒砧【かんちん】作【おこ】る。

 (4)-#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

平生恥論兵,末暮不輕諾。徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

(5)-#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

 

kagaribi00

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕(3) 現代語訳と訳註

(本文)(3)-#1

從軍古云樂,談笑青油幕。

燈明夜觀棊,月暗秋城柝。

羈客方寂歷,驚烏時落泊。

語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。

 

 

(下し文)

從軍 古へ樂しと云う,談笑す青油の幕。

燈は明らかなり 夜觀の棊【き】,月は暗し秋城の柝【たく】。

羈客方【まさ】に寂歷【せきれき】,驚烏【けいう】時に落泊【らくはく】。

語 闌【たけなわ】にして壯氣衰【おとろ】え,酒 醒めて寒砧【かんちん】作【おこ】る。

 

 

(現代語訳)

従軍はいにしえよりずいぶん楽しいものだというけれど、なるほど、青油幕の将軍陣幕にあって、談笑したのだ。

夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。

あきのよながいえをはなれた羈客として、ひとり者悲しく、物に驚く烏が夜になって騒ぎ立てる。

人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである。

 

 

(訳注)

從軍古云樂,談笑青油幕。

従軍はいにしえよりずいぶん楽しいものだというけれど、なるほど、青油幕の将軍陣幕にあって、談笑したのだ。

・從軍 樂  文選王粲『従軍行』「従軍有苦楽、但問所従誰。」とあり、梁の劉孝義『従軍行』「何謂従軍楽」とある。

・青油  青油幕のことで、将軍の陣幕 

 

燈明夜觀棊,月暗秋城柝。

夜、燈火の明るいもとで、将棋を見るとか、月明かりが暗い秋の城の時には拍子木を敲いて夜警をするのも楽しいことである。

・柝  拍子木。これを敲いて夜警をする 

 

羈客方寂歷,驚烏時落泊。

あきのよながいえをはなれた羈客として、ひとり者悲しく、物に驚く烏が夜になって騒ぎ立てる。

 

語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。

人と話をしていても、もはや終わりになりかかった壮気は自然に衰え、おまけに酒に酔ったのが醒めてしまったり、寒空に砧の打つのを聞いていると従軍を楽しいというべきではないと思うのである

 banri08


《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(2)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <849>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3229韓愈詩-220-#0-2

《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(2) この篇は韓愈公と李正封とで郾城での夜宴会で作られたもので、おおよそ百韻の詩である。孟郊の死後、韓愈と聯句するものがないままであったが、そうしたいみでもこの詩は見るべきものがある。

 

2013年11月2日

 の紀頌之5つのブログ
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、その後に李白再登場
Ⅰ李白と李白に影響を与えた詩
 
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司馬相如《上林賦 》(31)― #11-1 文選 賦<110-#11-1>13分割38回 Ⅱ李白に影響を与えた詩936 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3228
●唐を代表する中唐の韓愈の儒家としての考えのよくわかる代表作の一つ
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》(2)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <849>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3229韓愈詩-220-#0-2
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為焦仲卿妻作 序 漢詩<143>古詩源 巻三 女性詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67729401.html
於凊河見輓船士新婚別妻一首 曹丕(魏文帝) 魏詩http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67759129.html
朔風 (一章) 曹植 魏詩<25-#1>文選雑詩 上 http://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67780868.html
謝靈運詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/1901_shareiun000.html 謝靈運詩六朝期の山水詩人。この人の詩は上品ですがすがしい男性的な深みのある詩である。後世に多大な影響を残している。
謝靈運が傲慢で磊落だったというが彼の詩からはそれを感じさせるということは微塵もない。謝靈運、謝朓、孟浩然は好きな詩人である。
登永嘉緑嶂山詩 #1 謝霊運 <20> 詩集 386ーhttp://blog.livedoor.jp/kanbuniinkai10/archives/67474554.html
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李商隠詩 華やかな時はほんの1年余り、残りは不遇であった。それが独特な詩を生み出した。この詩人の詩は物語であり、詩を単発で見ては面白くなく、数編から十数編のシリーズになっているのでそれを尊重して読まれることを進める。
女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首
魚玄機 詩 全首130回賦得江邊柳 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-65-1-#五言律詩  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1876
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皇甫松 10首 採蓮子二首  其一 皇甫松  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-307-5-#61  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3082
牛嶠  20首 女冠子四首 其一 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-312-5-#66  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3107
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《晚秋郾城夜會聯句〔韓愈、李正封〕》

(2)韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <849>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3229韓愈詩-220-#0-2

 

 

晚秋郾城夜會聯句 (全27回)

(序)(1)-#0-1

元和十二年七月,以裴度守門下侍郎同平章事,

元和十二年(817)、韓愈が五十歳となった年の七月、憲宗皇帝は裴度を宰相(守門下侍郎同平章事)に任ぜられ

充淮西宣慰處置使,以韓愈兼禦史中丞,

膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、

充行軍司馬,以李正封兼侍禦史,

兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ

為判官,從度出征。

判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

詔以郾城為行蔡州治所。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為して淮西の乱を一挙に解決せよと命じられた。

 

(2)-#0-2

此篇公與正封作於郾城,凡百余韻。

この篇は韓愈公と李正封とで郾城での夜宴会で作られたもので、おおよそ百韻の詩である。

東野死後,公所與聯句者,惟此可見耳。

孟郊の死後、韓愈と聯句するものがないままであったが、そうしたいみでもこの詩は見るべきものがある。

洪慶善曰:“舊本註雲,

洪慶善が曰う:“舊本の註でいっている,

‘正封上中丞’,中丞即退之。

李正封がまず、韓愈中丞に四句たてまつり、それに応えて、中丞すなわち韓退之である。

‘愈奉院長’,院長即正封也。

韓愈は院長に四句をたてまつる。院長はすなわち李正封である。

其稱王、盧繆矣。

別のテクストではその王・盧と称するものは誤解のあるものである。

 

元和十二年七月,裴度を以って守門下侍郎同平章事たらしめ,

淮西宣慰【せんい】處置使に充【み】て,以韓愈をして禦史中丞を兼ねしめ,

行軍司馬に充て,李正封兼侍禦史を以て,

判官と為さしめ,度に從って出征す。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為す。

 

此の篇は公と正封とで郾城に於いて作す,凡す百余韻なり。

東野の死後,公の與とするもの聯句するところの者,惟だ此れを見るべきのみ。

洪慶 善く曰う:“舊本の註として雲う,

‘正封中丞に上【たてまつ】る’,中丞は即ち退之。

‘愈院長に奉ず’,院長は即ち正封なり。

其の王、盧と稱するものは繆【あやま】れり。

 

楠樹03 

 

『晚秋郾城夜會聯句』〔韓愈、李正封〕 現代語訳と訳註

(本文) (2)-#0-2

此篇公與正封作於郾城,凡百余韻。

東野死後,公所與聯句者,惟此可見耳。

洪慶善曰:“舊本註雲,

‘正封上中丞’,中丞即退之。

‘愈奉院長’,院長即正封也。

其稱王、盧繆矣。

 

 

(下し文)

此の篇は公と正封とで郾城に於いて作す,凡す百余韻なり。

東野の死後,公の與とするもの聯句するところの者,惟だ此れを見るべきのみ。

洪慶 善く曰う:“舊本の註として雲う,

‘正封中丞に上【たてまつ】る’,中丞は即ち退之。

‘愈院長に奉ず’,院長は即ち正封なり。

其の王、盧と稱するものは繆【あやま】れり。

”按郾城,今潁昌府。郾音偃。

 

 

(現代語訳)

この篇は韓愈公と李正封とで郾城での夜宴会で作られたもので、おおよそ百韻の詩である。

孟郊の死後、韓愈と聯句するものがないままであったが、そうしたいみでもこの詩は見るべきものがある。

洪慶善が曰う:“舊本の註でいっている,

李正封がまず、韓愈中丞に四句たてまつり、それに応えて、中丞すなわち韓退之である。

韓愈は院長に四句をたてまつる。院長はすなわち李正封である。

別のテクストではその王・盧と称するものは誤解のあるものである。

 

 

(訳注) (2)-#0-2

此篇公與正封作於郾城,凡百余韻。

この篇は韓愈公と李正封とで郾城での夜宴会で作られたもので、おおよそ百韻の詩である。

 

東野死後,公所與聯句者,惟此可見耳。

孟郊の死後、韓愈と聯句するものがないままであったが、そうしたいみでもこの詩は見るべきものがある。

・東野 孟郊(751-814年)と城南聯句、莎柵聯句がある。 韓愈とならんで「韓孟」と称せられる。蘇軾は賈島とならべて「郊寒島痩」、つまり孟郊は殺風景で賈島は貧弱と評す。韓愈が推奨するところの詩人であり、「送孟東野序」が知られている。

城南聯句 韓愈・孟郊 聯句<64-#1>Ⅱ中唐詩397 紀頌之の漢詩ブログ1270

莎柵聯句 韓退之(韓愈)詩<86>Ⅱ中唐詩482 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1525

 

洪慶善曰:“舊本註雲,

洪慶善が曰う:“舊本の註でいっている,

 

‘正封上中丞’,中丞即退之。

李正封がまず、韓愈中丞に四句たてまつり、それに応えて、中丞すなわち韓退之である。

 

‘愈奉院長’,院長即正封也。

韓愈は院長に四句をたてまつる。院長はすなわち李正封である。

 

其稱王、盧繆矣。

別のテクストではその王・盧と称するものは誤解のあるものである。

 

この聯句は、蔡州の陥落する前後のもので、行きがけに郾城を過った際か帰りがけに郾城に宿した時かは不詳ではあるが、詩の内容では、常識的に、帰り道であろうとは思う。ところが、題に「晩秋」とあり、九月と表現しているのである。蔡州の陥落は十月、全軍の凱旋したのは十一月である。これらから晩秋且つ歌い始めて、数か月かけてこの聯句を詠ったものと考えるのが妥当であろう。

幻日環01 

《晚秋郾城夜會聯句》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <848>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3224韓愈詩-220

《晚秋郾城夜會聯句》膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ、判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

 

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《晚秋郾城夜會聯句》韓愈(韓退之) Ⅱ中唐詩 <848>  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3224韓愈詩-220

 

 

晚秋郾城夜會聯句 (全27回)

(序)#0-1

元和十二年七月,以裴度守門下侍郎同平章事,

元和十二年(817)、韓愈が五十歳となった年の七月、憲宗皇帝は裴度を宰相(守門下侍郎同平章事)に任ぜられ

充淮西宣慰處置使,以韓愈兼禦史中丞,

膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、

充行軍司馬,以李正封兼侍禦史,

兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ

為判官,從度出征。

判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

詔以郾城為行蔡州治所。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為して淮西の乱を一挙に解決せよと命じられた。

 

#0-2

此篇公與正封作於郾城,凡百余韻。

東野死後,公所與聯句者,惟此可見耳。

洪慶善曰:“舊本註雲,

‘正封上中丞’,中丞即退之。

‘愈奉院長’,院長即正封也。

其稱王、盧繆矣。

”按郾城,今潁昌府。郾音偃。

 

 

元和十二年七月,裴度を以って守門下侍郎同平章事たらしめ,

淮西宣慰【せんい】處置使に充【み】て,以韓愈をして禦史中丞を兼ねしめ,

行軍司馬に充て,李正封兼侍禦史を以て,

判官と為さしめ,度に從って出征す。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為す。

 

此の篇は公と正封とで郾城に於いて作す,凡す百余韻なり。

東野の死後,公の與とするもの聯句するところの者,惟だ此れを見るべきのみ。

洪慶 善く曰う:“舊本の註として雲う,

‘正封中丞に上【たてまつ】る’,中丞は即ち退之。

‘愈院長に奉ず’,院長は即ち正封なり。

其の王、盧と稱するものは繆【あやま】れり。

”按郾城,今潁昌府。郾音偃。

 

幻日環01 

#1

從軍古云樂,談笑青油幕。燈明夜觀棊,月暗秋城柝。(正封上中丞)

羈客方寂歷,驚烏時落泊。語闌壯氣衰,酒醒寒砧作。(愈奉院長)

#2

遇主貴陳力,夷凶匪兼弱。百牢犒輿師,千戶購首惡。(正封)

平生恥論兵,末暮不輕諾。徒然感恩義,誰復論勳爵。(愈)

#3

多士被霑汚,小夷施毒蠚。何當鑄劒戟,相與歸臺閣。(正封)

室婦歎鳴鸛,家人祝喜鵲。終朝考蓍龜,何日親烝礿。(愈)

#4

間使斷津梁,潛軍索林薄。紅塵羽書靖,大水沙囊涸。(正封)

銘山子所工,插羽余何怍。未足煩刀俎,祗應輸管鑰。(愈)

#5

雨矢逐天狼,電矛驅海若。靈誅固無縱,力戰誰敢却。(正封)

峨峨雲梯翔,赫赫火箭著。連空隳雉堞,照夜焚城郭。(愈)

#6

軍門宣一令,廟算建三略。雷鼓揭千槍,浮橋交萬筰。(正封)

蹂野馬雲騰,映原旗火鑠。疲氓墜將拯,殘虜狂可縛。(愈)

#7

摧鋒若貙兕,超乘如猱玃。逢掖服飜慙,縵胡纓可愕。(正封)

星隕聞雊雉,師興隨唳鶴。虎豹貪犬羊,鷹鸇憎鳥雀。(愈)

#8

燒陂除積聚,灌壘失依託。憑軾諭昏迷,執殳征暴虐。(正封)

倉空戰卒飢,月黑探兵錯。兇徒更蹈藉,逆族相啗嚼。(愈)

#9

軸轤亙淮泗,斾旌連夏鄂。大野縱氐羌,長河浴騮駱。(正封)

東西競角逐,遠近施矰繳。人怨童聚謠,天殃鬼行虐。(愈)

#10

漢刑支郡黜,周制閑田削。侯社退無功,鬼薪懲不恪。(正封)

余雖司斧鑕,情本尚丘壑。且待獻俘囚,終當返耕穫。(愈)

#11

藁街陳鈇鉞,桃塞興錢鎛。地理畫封疆,天文埽寥廓。(正封)

天子憫瘡痍,將軍禁鹵掠。策勳封龍頟,歸獸獲麟脚。(愈)

#12

詰誅敬王怒,給復哀人瘼。澤髮解兜鍪,酡顏傾鑿落。(正封)

安存惟恐晚,洗雪不論昨。暮鳥已安巢,春蠶看滿箔。(愈)

#13

聲明動朝闕,光寵耀京洛。旁午降絲綸,中堅擁鼓鐸。(正封)

密坐列珠翠,高門塗粉雘。跋朝賀書飛,塞路歸鞍躍。(愈)

#14

魏闕橫雲漢,秦關束巖崿。拜迎羅櫜鞬,問遺結囊橐。(正封)

江淮永清晏,宇宙重開拓。是日號升平,此年名作噩。(愈)

#15

洪赦方下究,武飆亦旁魄。南據定蠻陬,北攫空朔漠。(正封)

儒生愜教化,武士猛刺斫。吾相兩優游,他人雙落莫。(愈)

#16

印從負鼎佩,門爲登壇鑿。再入更顯嚴,九遷彌謇諤。(正封)

賓筵盡狐趙,導騎多衛霍。國史擅芬芳,宮娃分綽約。(愈)

#17

丹掖列鵷鷺,洪爐衣狐貉。摛文揮月毫,講劒淬霜鍔。(正封)

命衣備藻火,賜樂兼拊搏。兩廂鋪𣰽毺,五鼎調勺藥。(愈)

#18

帶垂蒼玉佩,轡蹙黃金絡。誘接喻登龍,趨馳狀傾藿。(正封)

青娥翳長袖,紅頰吹鳴籥。儻不忍辛勤,何由恣歡謔。(愈)

#19

惟當早富貴,豈得暫寂寞。但擲雇笑金,仍祈却老藥。(正封)

歿廟配尊斝,生堂合毊鑮。安行庇松篁,高臥枕莞蒻。(愈)

#20

洗沐恣蘭芷,割烹厭腗臄。喜顏非忸怩,達志無隕穫。(正封)

詼諧酒席展,慷慨戎裝著。斬馬祭旄纛,炰羔禮芒屩。(愈)

#21

山多離隱豹,野有求伸蠖。推選閱羣材,薦延搜一鶚。(正封)

左右供諂譽,親交獻諛噱。名聲載揄揚,權勢實熏灼。(愈)

#22

道舊生感激,當歌發酬酢。羣孫輕綺紈,下客豐醴酪。(正封)

窮天貢琛異,匝海賜酺醵。作樂鼓還槌,從禽弓始彍。(愈)

#23

取歡移日飲,求勝通宵博。五白氣爭呼,六奇心運度。(正封)

恩澤誠布濩,嚚頑已簫勺。告成上云亭,考古垂矩矱。(愈)

#24

前堂清夜吹,東第良晨酌。池蓮拆秋房,院竹飜夏籜。(正封)

五狩朝恆岱,三畋宿楊柞。農書乍討論,馬法長懸格。(愈)

#25

雪下收新息,陽生過京索。爾牛時寢訛,我僕或歌咢。(正封)

帝載彌天地,臣辭劣螢爝。爲詩安能詳,庶用存糟粕。(愈)

 

 

 

『晚秋郾城夜會聯句』 現代語訳と訳註

(本文) 晚秋郾城夜會聯句 (全27回)

(序)#0-1

元和十二年七月,以裴度守門下侍郎同平章事,

充淮西宣慰處置使,以韓愈兼禦史中丞,

充行軍司馬,以李正封兼侍禦史,

為判官,從度出征。

詔以郾城為行蔡州治所。

 

 

(下し文)

元和十二年七月,裴度を以って守門下侍郎同平章事たらしめ,

淮西宣慰【せんい】處置使に充【み】て,以韓愈をして禦史中丞を兼ねしめ,

行軍司馬に充て,李正封兼侍禦史を以て,

判官と為さしめ,度に從って出征す。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為す。

 

 

(現代語訳)

元和十二年(817)、韓愈が五十歳となった年の七月、憲宗皇帝は裴度を宰相(守門下侍郎同平章事)に任ぜられ

膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、

兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ

判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為して淮西の乱を一挙に解決せよと命じられた。

 

 

(訳注)

晚秋郾城夜會聯句 (全27回)(序)#0-1

元和十二年七月,以裴度守門下侍郎同平章事,

元和十二年(817)、韓愈が五十歳となった年の七月、憲宗皇帝は裴度を宰相(守門下侍郎同平章事)に任ぜられ

・韓愈  817年、元和十二年、50歲。

・同平章事 唐代から元代に存在した官職。当初は臨時の官であったが、後に常設の官となり、北宋代には宰相とされた。同平章事あるいは平章と略される。元々は同中書門下三品という。唐初には中書令・門下侍中・尚書僕射がそれぞれ宰相職とされていたが、それよりも下の、主に尚書省の官僚が宰相に任じられることがあった。この時、中書令などの本来の宰相職より官品が低いのは不都合が生ずるので、臨時に同中書門下三品を授けて、中書令らと同格の正三品官としたのである。高宗の650年に「同中書門下平章事」と改称され、中書令らと共に正式な宰相職とされた。中唐以降、本来の宰相職であった中書令・門下侍中・尚書僕射が名誉職化するにつれ、それに代わって同平章事は事実上の宰相職として権限を強めていった。

 

充淮西宣慰處置使,以韓愈兼禦史中丞,

膠着状態と患っている淮西の乱を一挙に解決せよと命じ淮西宣慰處置使とした。裴度はこの命令を受けると、韓愈を自分の部下にいただきたいと朝廷へ願い出た。そこで韓愈を御史中丞に任ずるむねの辞令が下り、

・禦史中丞 前漢以降の官職名。 前漢においては、御史大夫の二人の丞(副官)のうちの一人(秩千石)であるが、御史中丞は殿中の蘭台におり、図籍秘書を掌り、刺史を監督し、侍御史を統率した。

 

充行軍司馬,以李正封兼侍禦史,

兼ねて裴度の軍の行軍司馬を命ぜられた。李正封は兼ねて侍禦史とされ

・行軍司馬 安史の乱以降に置かれた元帥府の属官。元帥(天下兵馬元帥)には親王が任命されるので、副元帥が事実上の統率者となる。幕職には、行軍長史、行軍司馬、掌書記、判官、参謀、兵馬使などがある。

 

為判官,從度出征。

判官と為さしめられ,裴度に從って出征することになる。

 

 

詔以郾城為行蔡州治所。

詔して郾城を以って行蔡州治所と為して淮西の乱を一挙に解決せよと命じられた。

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼 韓愈(韓退之) <137>Ⅱ中唐詩698 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2474

韓愈 《奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼》 
朝のあいだは 離れ小島の南の方で遊ぶのがいちばんです。暮れになると離れ小島の北の方でたわむれてあそぶのです。


2013年6月4日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼 韓愈(韓退之) <137>Ⅱ中唐詩698 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2474


302-18 
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「孤嶼」を詠う。)
朝游孤嶼南,暮戲孤嶼北。
朝のあいだは 離れ小島の南の方で遊ぶのがいちばんです。暮れになると離れ小島の北の方でたわむれてあそぶのです。
所以孤嶼鳥,與公盡相識。

だからこの離れ小島に棲む鳥たちがいる。この鳥たちはあのお方とみんな知り合いなのです

kyoko113








『奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼』 現代語訳と訳註
(本文)

朝游孤嶼南,暮戲孤嶼北。所以孤嶼鳥,與公盡相識。


(下し文)
(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「孤嶼」)
朝に孤嶼の南に遊び、暮に孤嶼の北に戯る
所以に孤嶼の鳥は、公と盡く相い識なり。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「孤嶼」を詠う。)
朝のあいだは 離れ小島の南の方で遊ぶのがいちばんです。暮れになると離れ小島の北の方でたわむれてあそぶのです。
だからこの離れ小島に棲む鳥たちがいる。この鳥たちはあのお方とみんな知り合いなのです


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。孤嶼

(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「孤嶼」を詠う。)
・孤嶼 はなれこじま。
底本巻九。元和七年(あるいは八年)に韓愈の知人の劉伯弟が侍従の官である給事中から、雛州別史に逢った。劉伯爵は字を素芝といい詺州広平のひとである。
この転任は、病気のため中央の劇務から、比較的ひまな地方官への転出を希望して容れられたものである。翫州は河南省底氏県である。劉は官舎に庭園をいとなみ「三堂」となづけ、これにちなんだ詩をつくった。これに和して韓愈のつくったのが、この詩である。


朝游孤嶼南,暮戲孤嶼北。
朝のあいだは 離れ小島の南の方で遊ぶのがいちばんです。暮れになると離れ小島の北の方でたわむれてあそぶのです。


所以孤嶼鳥,與公盡相識。
だからこの離れ小島に棲む鳥たちがいる。この鳥たちはあのお方とみんな知り合いなのです
・公 韓愈の知人の劉伯弟であり、韓愈の事である。
楊柳00005

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑 韓愈(韓退之) <130>Ⅱ中唐詩691 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2439

韓愈 《奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑》この道には塵がないので掃くことはなく、そのままにしている。鳥がいても矢玉を撃てということはない。


2013年5月28日 同じ日の紀頌之5つのブログ
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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
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奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑 韓愈(韓退之) <130>Ⅱ中唐詩691 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2439
  


295-11 奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹徑」を詠う。)
無塵從不掃,有鳥莫令彈。
この道には塵がないので掃くことはなく、そのままにしている。鳥がいても矢玉を撃てということはない。
若要添風月,應除數百竿。
もしかして風がそよいできて照る月を添えてあげたかったとしたら、どうしてもこの竹の數百竿をとりのぞかなければならないのだ。

竹林0021

『奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑』 現代語訳と訳註
(本文)
無塵從不掃,有鳥莫令彈。
若要添風月,應除數百竿。


(下し文)
(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹徑」)
無塵從不掃,有鳥莫令彈。若要添風月,應除數百竿。

塵無ければ掃はざるが従にす、鳥有るも弾ぜしむる莫れ。
若し風月を添へむと要めなば、應に數百竿を除くべし。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹徑」を詠う。)
この道には塵がないので掃くことはなく、そのままにしている。鳥がいても矢玉を撃てということはない。
もしかして風がそよいできて照る月を添えてあげたかったとしたら、どうしてもこの竹の數百竿をとりのぞかなければならないのだ。


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹徑

(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹徑」を詠う。)
・竹徑 竹のこみち.


無塵從不掃,有鳥莫令彈。
この道には塵がないので掃くことはなく、そのままにしている。鳥がいても矢玉を撃てということはない。
・彈 1 弦をはじいて楽器を奏でる。「2 指でぴんとはじく。3 罪をあばく。責めたてる。4 はねかえす。はずむ。5 鉄砲のたま。


若要添風月,應除數百竿。
もしかして風がそよいできて照る月を添えてあげたかったとしたら、どうしてもこの竹の數百竿をとりのぞかなければならないのだ。
・要 要求する.

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖 韓愈(韓退之) <126>Ⅱ中唐詩687 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2419

韓愈 《奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖》 

きくところでは、みずうみに船遊びをするのに棹を漕ぎだす、普通、たいていここ湖の北へくると引きかえすというのです。

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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖 韓愈(韓退之) <126>Ⅱ中唐詩687 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2419



奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠:新亭
湖上新亭好,公來日出初。
水文浮枕簟,瓦影蔭龜魚。
湖の水面につき出たあずまやがなかなか良いものだ。日の出とともにあのお方が初めてお出ましになられるという。
まくらと簟の涼しげなシーツには水の波紋の模様が浮かび上がっている。水面に四阿の瓦の陰に映るとそこに亀や魚が集まってくる。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹洞
竹洞何年有,公初斫竹開。
洞門無鎖鑰,俗客不曾來。
水の音を聞きながら進むと竹林の洞門が出来ている林ができるまで何年ぐらいたったのだろうか。あのお方が竹を切ってこの門を開かれたのです。
これほどの洞門であると外敵から守るための防御など必要はありません。だけど風流・風雅を理解できない人は通ってくることはできません。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月臺
南館城陰闊,東湖水氣多。
直須臺上看,始奈月明何。
月見台に向かい南の館があり、城郭に月影がひろがる。東の方には湖霧がふかく暗闇が広がる。
とにかく月見台から望むために急いで登り見渡してみる。ああこんなきれいなお月さまを見られるなんて初めてのことだ。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。渚亭
自有人知處,那無步往蹤。
莫教安四壁,面面看芙蓉。
ひとであるなら自然に知られてしまうものです。どうして人のあるいた後を追って来ずにいられましょう。
四方に壁をつけないでみとおしがよく、どちらからでも仙郷の蓮が見えるではないですか。


奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。竹溪
藹藹溪流慢,梢梢岸篠長。
穿沙碧簳淨,落水紫苞香。
おだやかにあいあいと渓の水の流れは緩慢なものであり、そこに抜きん出てさやさやと岸べの篠はながくある。
すなの渚からつき出たみどりの幹の浄らかなものであり、水ぎわに落ちたむらさきの筍の子は香ばしさをにおわせる。
291-7 
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「竹溪」を詠う。)
聞說遊湖棹,尋常到此回。
きくところでは、みずうみに船遊びをするのに棹を漕ぎだす、普通、たいていここ湖の北へくると引きかえすというのです。
應留醒心處,准擬醉時來。
まさに目の醒めるような美しいところを残っておいてくれたのだろう。わたしが酔ったときに来るというのを予想して準備しているというのだ。

(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「北湖」)
聞說らく湖に遊ぶ棹,尋常は此に到って回える。
應に醒心處を留むるなるべく,醉時に來らむことを准擬す。

茶苑

















『奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖』 現代語訳と訳註
(本文)

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖
聞說遊湖棹,尋常到此回。
應留醒心處,准擬醉時來。


(下し文)
(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「北湖」)
聞說らく湖に遊ぶ棹,尋常は此に到って回える。
應に醒心處を留むるなるべく,醉時に來らむことを准擬す。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「北湖」を詠う。)
きくところでは、みずうみに船遊びをするのに棹を漕ぎだす、普通、たいていここ湖の北へくると引きかえすというのです。
まさに目の醒めるような美しいところを残っておいてくれたのだろう。わたしが酔ったときに来るというのを予想して準備しているというのだ。


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。北湖

(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「北湖」を詠う。)


聞說遊湖棹,尋常到此回。
きくところでは、みずうみに船遊びをするのに棹を漕ぎだす、普通、たいていここ湖の北へくると引きかえすというのです。
・聞説 きくところでは。
・遊湖棹 湖を遊覧するため舟に棹さす人、というほどの意。
・尋常 ① 特別でなく、普通であること。また、そのさま。あたりまえ。②見苦しくないこと。目立たず上品なこと。
尋常の「尋」も「常」も長さの単位で、古代中国で「尋」は8尺(日本では6尺または5尺)、「常」はその2倍の16尺を表した。 8尺や16尺は並みの長さであることから、「普通の長さ」を意味し、「普通」や「当たり前」の意味に転じた。


應留醒心處,准擬醉時來。
まさに目の醒めるような美しいところを残っておいてくれたのだろう。わたしが酔ったときに来るというのを予想して準備しているというのだ。
・応留 のこしておいてくれたのだろう。
・醒心処 目のさめるような美しいところ。
・准擬 予想して準備する。

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莎柵聯句 韓退之(韓愈)詩<86>Ⅱ中唐詩482 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1525


卷 別:卷七九一
詩 題:莎柵聯句〈韓愈、孟郊〉


  808年元和三年、かれは、権知国子博士から、正博士に進んだ。このとし、同じ洛陽で、水陸転運判官として、東都留守の鄭余慶の幕下にあった孟郊が、生まれてまもない子どもを死なせた。孟郊はすでに五十六歳、それまでにも、二人の子を、生まれてすぐに死なせている。そのなげき方は、ひと通りでなかった。悲しみのあまり、天をもうらみ、おのれの生をすら厭うほどであった。韓愈は、この友を、何とかなぐさめ、力づけたいと思って「孟東野、子を失う」の詩をつくって贈った。
やはりこのころ、たぶん韓愈が孟郊の気を晴らせようとして誘ったのでもあろう。ふたりは莎柵谷に遊んだ。このとき試みたのが「莎柵聯旬」である。だが、谷では、風ははげしく、景色は荒涼として、かえってふたりの心を悲哀にさそい、聯句もまた、おのおの一韻をおいたのみで、吹っ切れてしまったのだ。
莎柵谷は、いまの河南省洛寧県に近く、その谷の水は東流して昌谷に入り、やがて洛水にそそぎ、洛陽を通って黄河に合するのである。その昌谷には、さきごろ韓愈の弟子となった少年詩人李賀の家がある。ふたりが莎柵谷をたずねたのは、李賀がその勝景を吹聴していたからであるかもしれない。

莎柵聯句
冰溪時咽絕,風櫪方軒舉。 -〈韓愈〉
氷結した莎柵の渓谷はこの季節になるとむせんでいきがたえるほどである、風にふかれるくぬぎはまさにたかくそびえている。
此處不斷腸,定知無斷處。 -〈孟郊〉
ここのこの場所は凍りつく寒さと風の枝きり音により断腸の声ではないというが、この場所にじっとしていると断腸の声を上げているのではないということが分かった。


莎柵聯句
冰渓【ひょうけい】時に 咽絶【えんぜつ】し、
      風櫪【ふうれき】方【まさ】に軒舉【れんきょ】す。 -〈韓愈〉
此の處に断腸せずむば、定めて知る 断ずる虚無けむ。 -〈孟郊〉



現代語訳と訳註
(本文)
莎柵聯句
冰溪時咽絕,風櫪方軒舉。
此處不斷腸,定知無斷處。


(下し文)
冰渓【ひょうけい】時に 咽絶【えんぜつ】し、
風櫪【ふうれき】方【まさ】に軒舉【れんきょ】す。
此の處に断腸せずむば、
定めて知る 断ずる虚無けむ。


(現代語訳)
氷結した莎柵の渓谷はこの季節になるとむせんでいきがたえるほどである、風にふかれるくぬぎはまさにたかくそびえている。
ここのこの場所は凍りつく寒さと風の枝きり音により断腸の声ではないというが、この場所にじっとしていると断腸の声を上げているのではないということが分かった。


(訳注)
莎柵聯句
・莎柵
 莎柵は谷の名。中国歴史地図唐44-45都畿道河南府、洛陽の西南西110里(約60km)長水と福昌の中間いまの河南省洛寧県に近く、その水は東流して昌谷に入り、洛水にそそぐ。

莎柵洛陽地図001

冰溪時咽絕,風櫪方軒舉。
氷結した莎柵の渓谷はこの季節になるとむせんでいきがたえるほどである、風にふかれるくぬぎはまさにたかくそびえている。
・氷渓 氷結した渓谷。
・咽絶 むせんでいきがたえる。
・風櫪 風にふかれるくぬぎ。櫪:ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。葉は狭長楕円形で縁に鋸歯(きよし)がある。秋、球形の「どんぐり」がなる。どんぐりの皿には線形の鱗片(りんぺん)が多数つく。
・軒舉 軒は高いさま。挙はあがる。たかくそびえること。


此處不斷腸,定知無斷處。 -〈孟郊〉
ここのこの場所は凍りつく寒さと風の枝きり音により断腸の声ではないというが、この場所にじっとしていると断腸の声を上げているのではないということが分かった。



冬の渓谷は冷凍庫のようであり、落葉したくぬぎに北風が吹き抜けると、さびしい思いをした女性の嘆きの叫びのように聞こえるのであろう。

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   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     

城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#25>#1~#31(全31回)
第八部(#29~#31)最終回

#29
孟郊) 是節飽顏色,
韓愈) 茲疆稱都城。書饒罄魚繭,
孟郊) 紀盛播琴箏。奚必事遠覿,
韓愈) 無端逐羈傖。將身親魍魅,
孟郊) 浮跡侶鷗。腥味空奠屈,
韓愈) 天年徒羨彭。
#29  *上記聯句を韻により変更して読む
是節飽顏色,茲疆稱都城。
春の節句には美女のはだをおおくみることができるし、田舎から出てきてこれこそが都というものである。
書饒罄魚繭,紀盛播琴箏。
書くことも多く、紙のすぐれた紙の魚子紙と蚕繭紙というものまで使うのだ、紀事、紀録を盛んに行い琴や瑟、箏に合わせて詠い広げるのである。
奚必事遠覿,無端逐羈傖。
どうして遠くに旅をしてまで見にゆく必要があるのだろうか、いやいや自分から進んでいったのではなく陰謀によって南方の陽山に左遷されたのだ。
將身親魍魅,浮跡侶鷗鶄。
五嶺山脈を越えて行くといろんな経験をした山の怪物や川の怪物などと親しくなったし、川の中州に足跡をつけるカモメとゴイ鷺のような人とも仲間意識を持った者だ。
腥味空奠屈,天年徒羨彭。
湘水を行くときは生肉で屈原を祭るほどつらくおもったものだし、是も天命と思いつつも古代の伝説上の長寿者の彭祖をひたすら羨んだものだった。
是の節 顏色に飽【た】り,茲【こ】の疆【きょう】都城と稱【しょう】す。
書くこと饒【おお】くして魚繭【ぎょけん】を罄【つく】し,紀すること盛んにして琴箏【きんしょう】にて播【ひろ】げん。
奚【なん】ぞ必しも遠覿【えんてき】を事せし,端無【はひなく】も羈傖【きそう】に逐さる。
身を將って魍魅【もうまい】に親み,跡を浮べて鷗【おうせい】に侶【ともな】う。
腥味【せいみ】空しく屈を奠【まつり】,天年【てんねん】徒らに彭を羨【うらや】む。

#30
韓愈) 驚魂見蛇蚓,
孟郊) 觸嗅值蝦蟛。幸得履中氣,
韓愈) 忝從拂天棖。歸私暫休暇,
孟郊) 驅明出庠黌。鮮意竦輕暢,
韓愈) 連輝照瓊瑩。陶暄逐風乙,
孟郊) 躍視舞晴蜻。
#30 *上記聯句を韻により変更して読むむ
驚魂見蛇蚓,觸嗅值蝦蟛。
そこではへびやミミズにいたるまで反骨の魂があるのに驚かされたし、ガマとエビガニには触っても匂ってもこまらされた。
幸得履中氣,忝從拂天棖。
そうこうしていると、幸いにも天子が崩御され、奸臣らは成敗されて中興の機運が高まってきて、かたじけなくも私へのいわれのない罪が許され天子の御門をきれいに拂われたのだ。
歸私暫休暇,驅明出庠黌。
私生活にかえることがゆるされしばらくきゅうかおあたえられたことにより、夜明けを待って学び舎を旅立ったのだ
鮮意竦輕暢,連輝照瓊瑩。
こうして新鮮な詩意はつきあがってくるし、心は軽く伸びやかになり、つらなる光は照栄えて、美玉のような句が次々に生まれるのである。
陶暄逐風乙,躍視舞晴蜻。
うっとりとあたたかい日の風に舞う燕のように飛び交うのであり、めくるめく晴れた空にひるがえるとんぼのように舞うことが出来るのだ。
魂を驚かせて蛇蚓【だいん】を見,嗅に觸【ふ】れて蝦蟛【かほう】に值【あ】う。
幸に中氣を履【ふ】むを得たり,忝【かたじけな】くも天棖【てんちょう】を拂【はら】うに從う。
私に歸りて暫く休暇し,明に驅りて庠黌【しょうこう】を出づ。
鮮意【せんい】竦【あらわ】れて輕く暢び,連輝【れんき】照して瓊瑩【けいえい】なり。
陶暄【とうけん】風乙【ふうあつ】を逐い,躍視【やくし】晴蜻【せいせい】を舞わしむ。

#31
孟郊) 足勝自多詣,
韓愈) 心貪敵無勍。始知樂名教,
孟郊) 何用苦拘佇。畢景任詩趣,
韓愈) 焉能守鏗鏗。
#31 *上記聯句を韻により変更して読む
足勝自多詣,心貪敵無勍。
幸いなことに私の足腰は強じんであるので自分からどこへでも行けることであるし、こうした詩文の力により、敵が強かろうが弱かろうがいくらでも相手になってやろうという気持ちなのである。
始知樂名教,何用苦拘佇。
名教・礼教という儒家思想がこれほど人生を楽しくさせてくれるものかと初めて認識したし、この名教・礼教があればどんな手段をもってして拘束され苦しめられることがあるというのか。
畢景任詩趣,焉能守鏗鏗。
朝廷に仕えている現在の景色を終えて趣興・風流を詩文に詠じて行こうというきもちにまかせていきたいと思うし、もうどうしてもこの気持ちを鏗鏗と鐘の音などが鳴りわたるほどに守っていくことにする。

足 勝れて自ら詣【いた】ること多く,心 貪【むさぼ】れど敵も勍【つよ】く無し。
始めて知る名教【めいきょう】を樂しむを,何を用ってか拘佇【こうどう】に苦む。
景を畢【お】えて詩趣【ししゅ】に任す,焉ぞ能く鏗鏗【こうこう】を守る。


現代語訳と訳註
(本文)
#31
孟郊) 足勝自多詣,
韓愈) 心貪敵無勍。始知樂名教,
孟郊) 何用苦拘佇。畢景任詩趣,
韓愈) 焉能守鏗鏗。
#31
足勝自多詣,心貪敵無勍。
始知樂名教,何用苦拘佇。
畢景任詩趣,焉能守鏗鏗。


(下し文) #31
足 勝れて自ら詣【いた】ること多く,心 貪【むさぼ】れど敵も勍【つよ】く無し。
始めて知る名教【めいきょう】を樂しむを,何を用ってか拘佇【こうどう】に苦む。
景を畢【お】えて詩趣【ししゅ】に任す,焉ぞ能く鏗鏗【こうこう】を守る。


(現代語訳)
幸いなことに私の足腰は強じんであるので自分からどこへでも行けることであるし、こうした詩文の力により、敵が強かろうが弱かろうがいくらでも相手になってやろうという気持ちなのである。
名教・礼教という儒家思想がこれほど人生を楽しくさせてくれるものかと初めて認識したし、この名教・礼教があればどんな手段をもってして拘束され苦しめられることがあるというのか。
朝廷に仕えている現在の景色を終えて趣興・風流を詩文に詠じて行こうというきもちにまかせていきたいと思うし、もうどうしてもこの気持ちを鏗鏗と鐘の音などが鳴りわたるほどに守っていくことにする。


(訳注) #31
足勝自多詣,心貪敵無勍。

幸いなことに私の足腰は強じんであるので自分からどこへでも行けることであるし、こうした詩文の力により、敵が強かろうが弱かろうがいくらでも相手になってやろうという気持ちなのである。
・足勝 脚力が強健だ。
・多詣 どこへでもゆける。
・心貪 いくらでも相手になってやろうという気持ち。


始知樂名教,何用苦拘佇。
名教・礼教という儒家思想がこれほど人生を楽しくさせてくれるものかと初めて認識したし、この名教・礼教があればどんな手段をもってして拘束され苦しめられることがあるというのか。
・名教 儒家思想のこと。名教・礼教
・拘佇 拘束。


畢景任詩趣,焉能守鏗鏗。
朝廷に仕えている現在の景色を終えて趣興・風流を詩文に詠じて行こうというきもちにまかせていきたいと思うし、もうどうしてもこの気持ちを鏗鏗と鐘の音などが鳴りわたるほどに守っていくことにする。
・畢景 朝廷に仕えている現在の景色を終えること。
・任詩趣 趣興・風流を詩文に詠じて行こうというきもちにまかせていきたいということ。
・鏗鏗【こうこう】鐘の音などが鳴りわたるさま。「鏗」は金石の打ち合う音の意。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#30>Ⅱ中唐詩426 紀頌之の漢詩ブログ1357

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城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#30>#1~#31(全31回)
第八部(#29~#31)最終3回

#29
孟郊) 是節飽顏色,
韓愈) 茲疆稱都城。書饒罄魚繭,
孟郊) 紀盛播琴箏。奚必事遠覿,
韓愈) 無端逐羈傖。將身親魍魅,
孟郊) 浮跡侶鷗。腥味空奠屈,
韓愈) 天年徒羨彭。
#29  *上記聯句を韻により変更して読む
是節飽顏色,茲疆稱都城。
春の節句には美女のはだをおおくみることができるし、田舎から出てきてこれこそが都というものである。
書饒罄魚繭,紀盛播琴箏。
書くことも多く、紙のすぐれた紙の魚子紙と蚕繭紙というものまで使うのだ、紀事、紀録を盛んに行い琴や瑟、箏に合わせて詠い広げるのである。
奚必事遠覿,無端逐羈傖。
どうして遠くに旅をしてまで見にゆく必要があるのだろうか、いやいや自分から進んでいったのではなく陰謀によって南方の陽山に左遷されたのだ。
將身親魍魅,浮跡侶鷗鶄。
五嶺山脈を越えて行くといろんな経験をした山の怪物や川の怪物などと親しくなったし、川の中州に足跡をつけるカモメとゴイ鷺のような人とも仲間意識を持った者だ。
腥味空奠屈,天年徒羨彭。

湘水を行くときは生肉で屈原を祭るほどつらくおもったものだし、是も天命と思いつつも古代の伝説上の長寿者の彭祖をひたすら羨んだものだった。
#30
韓愈) 驚魂見蛇蚓,
孟郊) 觸嗅值蝦蟛。幸得履中氣,
韓愈) 忝從拂天棖。歸私暫休暇,
孟郊) 驅明出庠黌。鮮意竦輕暢,
韓愈) 連輝照瓊瑩。陶暄逐風乙,
孟郊) 躍視舞晴蜻。
#30    *上記聯句を韻により変更して読む
驚魂見蛇蚓,觸嗅值蝦蟛。
そこではへびやミミズにいたるまで反骨の魂があるのに驚かされたし、ガマとエビガニには触っても匂ってもこまらされた。
幸得履中氣,忝從拂天棖。
そうこうしていると、幸いにも天子が崩御され、奸臣らは成敗されて中興の機運が高まってきて、かたじけなくも私へのいわれのない罪が許され天子の御門をきれいに拂われたのだ。
歸私暫休暇,驅明出庠黌。
私生活にかえることがゆるされしばらくきゅうかおあたえられたことにより、夜明けを待って学び舎を旅立ったのだ
鮮意竦輕暢,連輝照瓊瑩。
こうして新鮮な詩意はつきあがってくるし、心は軽く伸びやかになり、つらなる光は照栄えて、美玉のような句が次々に生まれるのである。
陶暄逐風乙,躍視舞晴蜻。

うっとりとあたたかい日の風に舞う燕のように飛び交うのであり、めくるめく晴れた空にひるがえるとんぼのように舞うことが出来るのだ。
#31
孟郊) 足勝自多詣,
韓愈) 心貪敵無勍。始知樂名教,
孟郊) 何用苦拘佇。畢景任詩趣,
韓愈) 焉能守鏗鏗。


現代語訳と訳註
(本文)
#30
韓愈) 驚魂見蛇蚓,
孟郊) 觸嗅值蝦蟛。幸得履中氣,
韓愈) 忝從拂天棖。歸私暫休暇,
孟郊) 驅明出庠黌。鮮意竦輕暢,
韓愈) 連輝照瓊瑩。陶暄逐風乙,
孟郊) 躍視舞晴蜻。
#30  *上記聯句を韻により変更して読む
驚魂見蛇蚓,觸嗅值蝦蟛。
幸得履中氣,忝從拂天棖。
歸私暫休暇,驅明出庠黌。
鮮意竦輕暢,連輝照瓊瑩。
陶暄逐風乙,躍視舞晴蜻。


(下し文)
魂を驚かせて蛇蚓【だいん】を見,嗅に觸【ふ】れて蝦蟛【かほう】に值【あ】う。
幸に中氣を履【ふ】むを得たり,忝【かたじけな】くも天棖【てんちょう】を拂【はら】うに從う。
私に歸りて暫く休暇し,明に驅りて庠黌【しょうこう】を出づ。
鮮意【せんい】竦【あらわ】れて輕く暢び,連輝【れんき】照して瓊瑩【けいえい】なり。
陶暄【とうけん】風乙【ふうあつ】を逐い,躍視【やくし】晴蜻【せいせい】を舞わしむ。


(現代語訳)
そこではへびやミミズにいたるまで反骨の魂があるのに驚かされたし、ガマとエビガニには触っても匂ってもこまらされた。
そうこうしていると、幸いにも天子が崩御され、奸臣らは成敗されて中興の機運が高まってきて、かたじけなくも私へのいわれのない罪が許され天子の御門をきれいに拂われたのだ。
私生活にかえることがゆるされしばらくきゅうかおあたえられたことにより、夜明けを待って学び舎を旅立ったのだ
こうして新鮮な詩意はつきあがってくるし、心は軽く伸びやかになり、つらなる光は照栄えて、美玉のような句が次々に生まれるのである。
うっとりとあたたかい日の風に舞う燕のように飛び交うのであり、めくるめく晴れた空にひるがえるとんぼのように舞うことが出来るのだ。


(訳注)
驚魂見蛇蚓,觸嗅值蝦蟛。

そこではへびやミミズにいたるまで反骨の魂があるのに驚かされたし、ガマとエビガニには触っても匂ってもこまらされた。
・蛇蚓 へびやミミズ。
・蝦蟛 ガマとエビガニ。


幸得履中氣,忝從拂天棖。
そうこうしていると、幸いにも天子が崩御され、奸臣らは成敗されて中興の機運が高まってきて、かたじけなくも私へのいわれのない罪が許され天子の御門をきれいに拂われたのだ。
・中気 中和の気。天子が崩御され、奸臣らは成敗されて中興の機運になる。
・天棖 天門。


歸私暫休暇,驅明出庠黌。
私生活にかえることがゆるされしばらくきゅうかおあたえられたことにより、夜明けを待って学び舎を旅立ったのだ
・帰私 私生活にかえる。
・明 天明。
・庠黌 学舎。


鮮意竦輕暢,連輝照瓊瑩。
こうして新鮮な詩意はつきあがってくるし、心は軽く伸びやかになり、つらなる光は照栄えて、美玉のような句が次々に生まれるのである。
・鮮意 新鮮な詩意。
・竦 つきあがってくる。
・連輝 つらなる光。
・瓊瑩 美玉のような句。


陶暄逐風乙,躍視舞晴蜻。
うっとりとあたたかい日の風に舞う燕のように飛び交うのであり、めくるめく晴れた空にひるがえるとんぼのように舞うことが出来るのだ。
・陶暄 うっとりとあたたかい。
・風乙 風にただようつばめ。
・晴蜻 晴れた空にひるがえるとんぼ。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#29>Ⅱ中唐詩425 紀頌之の漢詩ブログ1354

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城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#25>#1~#31(全31回)
第八部(#29~#31)最終3回

#29
孟郊) 是節飽顏色,
韓愈) 茲疆稱都城。書饒罄魚繭,
孟郊) 紀盛播琴箏。奚必事遠覿,
韓愈) 無端逐羈傖。將身親魍魅,
孟郊) 浮跡侶鷗。腥味空奠屈,
韓愈) 天年徒羨彭。
#29  *上記聯句を韻により変更して読む
是節飽顏色,茲疆稱都城。
春の節句には美女のはだをおおくみることができるし、田舎から出てきてこれこそが都というものである。
書饒罄魚繭,紀盛播琴箏。
書くことも多く、紙のすぐれた紙の魚子紙と蚕繭紙というものまで使うのだ、紀事、紀録を盛んに行い琴や瑟、箏に合わせて詠い広げるのである。
奚必事遠覿,無端逐羈傖。
どうして遠くに旅をしてまで見にゆく必要があるのだろうか、いやいや自分から進んでいったのではなく陰謀によって南方の陽山に左遷されたのだ。
將身親魍魅,浮跡侶鷗鶄。
五嶺山脈を越えて行くといろんな経験をした山の怪物や川の怪物などと親しくなったし、川の中州に足跡をつけるカモメとゴイ鷺のような人とも仲間意識を持った者だ。
腥味空奠屈,天年徒羨彭。
湘水を行くときは生肉で屈原を祭るほどつらくおもったものだし、是も天命と思いつつも古代の伝説上の長寿者の彭祖をひたすら羨んだものだった。
#30
韓愈) 驚魂見蛇蚓,
孟郊) 觸嗅值蝦蟛。幸得履中氣,
韓愈) 忝從拂天棖。歸私暫休暇,
孟郊) 驅明出庠黌。鮮意竦輕暢,
韓愈) 連輝照瓊瑩。陶暄逐風乙,
孟郊) 躍視舞晴蜻。
#31
孟郊) 足勝自多詣,
韓愈) 心貪敵無勍。始知樂名教,
孟郊) 何用苦拘佇。畢景任詩趣,
韓愈) 焉能守鏗鏗。



現代語訳と訳註
(本文) #29
孟郊) 是節飽顏色,
韓愈) 茲疆稱都城。書饒罄魚繭,
孟郊) 紀盛播琴箏。奚必事遠覿,
韓愈) 無端逐羈傖。將身親魍魅,
孟郊) 浮跡侶鷗。腥味空奠屈,
韓愈) 天年徒羨彭。
#29  *上記聯句を韻により変更して読む
是節飽顏色,茲疆稱都城。
書饒罄魚繭,紀盛播琴箏。
奚必事遠覿,無端逐羈傖。
將身親魍魅,浮跡侶鷗。
腥味空奠屈,天年徒羨彭。


(下し文)
是の節 顏色に飽【た】り,茲【こ】の疆【きょう】都城と稱【しょう】す。
書くこと饒【おお】くして魚繭【ぎょけん】を罄【つく】し,紀すること盛んにして琴箏【きんしょう】にて播【ひろ】げん。
奚【なん】ぞ必しも遠覿【えんてき】を事せし,端無【はひなく】も羈傖【きそう】に逐さる。
身を將って魍魅【もうまい】に親み,跡を浮べて鷗【おうせい】に侶【ともな】う。
腥味【せいみ】空しく屈を奠【まつり】,天年【てんねん】徒らに彭を羨【うらや】む。


(現代語訳)
春の節句には美女のはだをおおくみることができるし、田舎から出てきてこれこそが都というものである。
書くことも多く、紙のすぐれた紙の魚子紙と蚕繭紙というものまで使うのだ、紀事、紀録を盛んに行い琴や瑟、箏に合わせて詠い広げるのである。
どうして遠くに旅をしてまで見にゆく必要があるのだろうか、いやいや自分から進んでいったのではなく陰謀によって南方の陽山に左遷されたのだ。
五嶺山脈を越えて行くといろんな経験をした山の怪物や川の怪物などと親しくなったし、川の中州に足跡をつけるカモメとゴイ鷺のような人とも仲間意識を持った者だ。
湘水を行くときは生肉で屈原を祭るほどつらくおもったものだし、是も天命と思いつつも古代の伝説上の長寿者の彭祖をひたすら羨んだものだった。


(訳注)
是節飽顏色,茲疆稱都城。

春の節句には美女のはだをおおくみることができるし、田舎から出てきてこれこそが都というものである。
・顏色 いろ。みるべきもの。
・茲疆 この土地。


書饒罄魚繭,紀盛播琴箏。
書くことも多く、紙のすぐれた紙の魚子紙と蚕繭紙というものまで使うのだ、紀事、紀録を盛んに行い琴や瑟、箏に合わせて詠い広げるのである。
・魚繭 紙のすぐれたもの。魚子紙と蚕繭紙。魚子紙は魚子織、斜文織風のもので、蚕繭紙とは、蚕が作り出す絹100%の紙。四門博士に任ぜられたこと言う。


奚必事遠覿,無端逐羈傖。
どうして遠くに旅をしてまで見にゆく必要があるのだろうか、いやいや自分から進んでいったのではなく陰謀によって南方の陽山に左遷されたのだ。
・遠覿 遠く旅して見物する。
・羈傖 旅をする傖人。韓愈が陽山に貶められたときに、その地方の人間が北から来たものを蔑んでいう言葉で、その時の経験を意味する。


將身親魍魅,浮跡侶鷗鶄。
五嶺山脈を越えて行くといろんな経験をした山の怪物や川の怪物などと親しくなったし、川の中州に足跡をつけるカモメとゴイ鷺のような人とも仲間意識を持った者だ。
・魍魅 魑魅魍魎。山の怪物や川の怪物。様々な化け物、妖怪変化。
・鷗鶄 カモメとゴイ鷺。


腥味空奠屈,天年徒羨彭。
湘水を行くときは生肉で屈原を祭るほどつらくおもったものだし、是も天命と思いつつも古代の伝説上の長寿者の彭祖をひたすら羨んだものだった。
・腥味 生肉。
・奠屈 楚の詩人屈原を祭る。・天年 寿命,天寿.天命。
・羨彭 彭祖は仙人として700年生きたというのを羨ましがること。彭祖は中国古代の伝説上の長寿者。『荘子』には単に長寿者の代表として言及するが,神仙思想の発達につれて仙人の一人とされ,さまざまな伝承が付加された。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#28>Ⅱ中唐詩424 紀頌之の漢詩ブログ1351

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城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首<#28>#1~#31(全31回)
第七部(#25~#28)

#25
孟郊) 玄祗祉兆姓,
韓愈) 黑秬饛豐盛。慶流蠲瘥癘,
孟郊) 威暢捐蹱輣。靈燔望高冏,
韓愈) 龍駕聞敲轑。是惟禮之盛,
孟郊) 永用表其宏。德孕厚生植,
韓愈) 恩熙完刖剠。
#25  *上記聯句を韻により変更して読む
玄祗祉兆姓,黑秬饛豐盛。
天の神、地の神は万民を幸福にするものであり、冬の黒木美を大皿に盛り上げて準備する。
慶流蠲瘥癘,威暢捐蹱輣。
幸せを慶びをまねき、流行病をとりのぞくと、権威、威勢はのびひろがり、戦車で敵陣を突き破ることになる。
靈燔望高冏,龍駕聞敲轑。
霊前でたく護摩壇は崇高で無の境地に臨むことであり、そうして修業すれば天子乗用の馬車のきしみひびかせてお迎えが来るのである。
是惟禮之盛,永用表其宏。
これもそれも祭礼のものとして各盛りつけておくのだ、そうすれば、幾久しく天子に上表しその宏壮など陵で用いられる。
德孕厚生植,恩熙完刖剠。
恩徳はみちあふれ動物植物の生育を増大させる。そして、恩に報いることは軍法に定める中程度の罪に対する刑罰の足の腱を切ったり、顔に入れ墨をする罰などから命を全うすることを広めることになるのだ。
玄祗【げんぎ】兆姓【ちょうせい】に祉【し】し,黑秬【こくきょ】豐盛【ほうせい】に饛【み】つ。
慶【けい】流【つた】いて蠲瘥癘【されい】を【のぞ】き,威【い】暢【の】びて蹱輣【しょうほう】を捐【す】つ。
靈燔【れいはん】高冏【こうけい】を望み,龍駕【りょうが】敲轑【こうろう】を聞く。
是れ惟れ禮之盛んなる,永く用いて其の宏を表わす。
德【とく】孕【み】ちて生植【せいしょく】を厚【あつくし】,恩 熙【ひろ】まりて刖剠【げいげつ】を完【まっと】うす。
#26
韓愈) 宅土盡華族,
孟郊) 運田間強甿,蔭庾森嶺檜。
韓愈) 啄場翙祥鵬,畦肥翦韭薤。
孟郊) 陶固收盆罌,利養積余健,
韓愈) 掘雲破嵽嵲,孝思事嚴祊。
孟郊) 采月漉坳泓。
#26  *上記聯句を韻により変更して読む
宅土盡華族,運田間強甿。
城郭の宅地には豪族のやしきがことごとく建ち並び、田畑を経営するのは、富強の民の間においてである。
蔭庾森嶺檜,啄場翽祥鵬。
米蔵は檜の木々が峰を為すように覆っていて、はたけで鳥が穀をついばみ、めでたい南方の神鳥がはばたいているのだ。
畦肥翦韭薤,陶固收盆罌,
畦の作物は肥えていてニラやラッキョウを摘みとる、陶器の窯で大皿や甕が固くやきあがっている。
利養積余健,孝思事嚴祊。
安らかに養なって健康な上に更に健康になる。恩に報い孝行し、体のことをおもんばかり、事に仕え、先祖を祭るのである。
掘雲破嵽嵲,采月漉坳泓。
雲がかかる高い所まで掘りくずし、山の高い所を平らにする。月を採って池と深くくぼんだ水たまりの水を漉して澄ますのである。

宅土【たくど】盡【ことごと】く華族,運田【うんでん】強甿【きょうぼう】を間【まじ】う。
庾【ゆ】蔭して嶺檜【れいかい】森たり,場に啄【ついば】みて祥鵬【しょうめい】翽【はばた】く。
畦肥えて韭薤【きゅうかい】を翦【き】り,陶【とう】固くして盆罌【ぼんおう】を收む,
利養【りよう】余健【よけん】を積み,孝思【こうし】嚴祊【げんぼう】を事す。
雲を掘りて嵽嵲【てつげつ】を破り,月を采りて坳泓【おうおう】を漉【こ】す。


#27
孟郊) 寺砌上明鏡,
韓愈) 僧盂敲曉鉦。泥像對騁怪。
孟郊) 鐵鐘孤舂锽,癭頸鬧鳩鴿。
韓愈) 蜿垣亂蛷蠑,葚黑老蠶蠋。
孟郊) 麥黃韻鸝鹒,韶曙遲勝賞。
韓愈) 賢朋戒先庚,
#27  *上記聯句を韻により変更して読む
寺砌上明鏡,僧盂敲曉鉦。
そこはお寺の雨滴の落ちるきわところであり、鏡のような水面の上にある。僧が食事につかう鉢をだしてきて、朝食の前に勤行の鉦を叩いている。
泥像對騁怪,鐵鐘孤舂鍠。
寺には粘土で彫造した仏像に向かうとその形は怪しげである。鉄でつくった半鐘があり、ひとり、うすでつく音と鐘をつく音がする。
癭頸鬧鳩鴿,蜿垣亂蛷蠑。
こちらでは鳩が頭をふくらまして家畜鳩が騒がしくしている。うねうねまがりくねった垣根はやもり、いもりがみだれるほどいる。
葚黑老蠶蠋,麥黃韻鸝鹒。
桑の実が黒くなるころ、カイコと芋虫は老いてくる。麦の穂が黄色に色づくと高麗うぐいすの声が響いてくる。
韶曙遲勝賞,賢朋戒先庚。
美しい夜明けの空が勝景をめでてくれるのをまっている。賢くすぐれた友人が我先に歩くことを注意してくれる。

寺砌【じせい】明鏡に上り,僧盂【そうう】曉鉦【ぎょうしょう】を敲【たた】く。
泥像【でいぞう】對して怪を騁【は】せ,鐵鐘【てつしょう】孤り鍠【こう】を舂【つ】く。
癭頸【えいけい】鳩鴿【きゅうこう】鬧【さわが】しく,蜿垣【えんえん】蛷蠑【きゅうえい】を亂る。
葚【じん】黑くして蠶蠋【てんしょく】老い,麥【むぎ】黃にして鸝鹒【りこう】韻【ひび】く。
韶曙【しょうしょ】勝賞【しょうしょう】を遲【ま】ち,賢朋【けんぽう】先庚【せんこう】を戒【いまし】む。

#28
韓愈) 馳門填偪仄。
孟郊) 競墅輾砯砰,碎纈紅滿杏。
韓愈) 稠凝碧浮餳,蹙繩覲娥婺。
孟郊) 鬥草擷璣珵,粉汗澤廣額。
韓愈) 金星墮連瓔。鼻偷困淑郁,
孟郊) 眼剽強盯黽。
#28  *上記聯句を韻により変更して読む
馳門填偪仄、競墅輾砯砰。
碎纈紅滿杏、稠凝碧浮餳。
蹙繩覲娥婺、鬥草擷璣珵。
粉汗澤廣額、金星墮連瓔。
鼻偷困淑郁,眼剽強盯黽。
急ぎ駆け足で出かけたら門のところでつまづいてあずり足になる。そうかとおもうと別荘のところで早車を競い合いきしり音をギィッギィーとたてている。
くれないの杏の花がたくさん咲いていてこまかな絞り染めを見るような景色である、その実は緻密に凝固していて飴いろでプルッと飛び出てくる。
ブランコの縄をけってゆすっている嫦娥を思わせる美しい女性をみる。草くらべのように美しい玉のような花を花束にする。
美女の白粉はあせはひろがり、額にながれている。
頭に付けた簪の金星がおちて、首飾りも落ちてしまった。
女のひと肌のよい匂いは鼻がむずがゆくなってしまったし、人目につかないようにすばやく視線をおくる。
寺砌【じせい】明鏡に上り,僧盂【そうう】曉鉦【ぎょうしょう】を敲【たた】く。
泥像【でいぞう】對して怪を騁【は】せ,鐵鐘【てつしょう】孤り鍠【こう】を舂【つ】く。
癭頸【えいけい】鳩鴿【きゅうこう】鬧【さわが】しく,蜿垣【えんえん】蛷蠑【きゅうえい】を亂る。
葚【じん】黑くして蠶蠋【てんしょく】老い,麥【むぎ】黃にして鸝鹒【りこう】韻【ひび】く。
韶曙【しょうしょ】勝賞【しょうしょう】を遲【ま】ち,賢朋【けんぽう】先庚【せんこう】を戒【いまし】む。




現代語訳と訳註
(本文)
#28
韓愈) 馳門填偪仄、
孟郊) 競墅輾砯砰。碎纈紅滿杏、
韓愈) 稠凝碧浮餳。蹙繩覲娥婺、
孟郊) 鬥草擷璣珵。粉汗澤廣額、
韓愈) 金星墮連瓔。鼻偷困淑郁、
孟郊) 眼剽強盯黽。
#28  *上記聯句を韻により変更して読む
馳門填偪仄、競墅輾砯砰。
碎纈紅滿杏、稠凝碧浮餳。
蹙繩覲娥婺、鬥草擷璣珵。
粉汗澤廣額、金星墮連瓔。
鼻偷困淑郁,眼剽強盯黽。


(下し文)
門を馳せて填【つまづ】いて偪仄【ひょくそく】、墅を競って輾【きし】りて砯砰【ひょうほう】。
碎纈【さいけつ】は紅にして 杏に滿ち、稠凝【ちょうぎょう】は碧【みどり】にして餳【あめ】を浮ぶ。
繩を蹙【け】って娥婺【がぼう】を覲【み】、草を鬥【たたか】わせて璣珵【きてい】を擷【むす】ぶ。
粉汗【ふんかん】廣額【こうがく】澤【うるお】い、金星 連瓔【れんえい】に墮つ。
鼻は偷【ひそか】に淑郁【しゅくいく】に困【くる】しみ,眼は剽【すばや】く強いて盯黽【とうぼう】す。


(現代語訳)
急ぎ駆け足で出かけたら門のところでつまづいてあずり足になる。そうかとおもうと別荘のところで早車を競い合いきしり音をギィッギィーとたてている。
くれないの杏の花がたくさん咲いていてこまかな絞り染めを見るような景色である、その実は緻密に凝固していて飴いろでプルッと飛び出てくる。
ブランコの縄をけってゆすっている嫦娥を思わせる美しい女性をみる。草くらべのように美しい玉のような花を花束にする。
美女の白粉はあせはひろがり、額にながれている。
頭に付けた簪の金星がおちて、首飾りも落ちてしまった。
女のひと肌のよい匂いは鼻がむずがゆくなってしまったし、人目につかないようにすばやく視線をおくる。


(訳注)
馳門填偪仄、競墅輾砯砰。
急ぎ駆け足で出かけたら門のところでつまづいてあずり足になる。かとおもうと別荘のところで早車を競い合いきしり音をギィッギィーとたてている。
・塀 つまずく。・偪仄 せまりかたむく。あずり足になる・競壁 野にいそいでゆく.・株杵 車の菅。


碎纈紅滿杏、稠凝碧浮餳。
くれないの杏の花がたくさん咲いていてこまかな絞り染めを見るような景色である、その実は緻密に凝固していて飴いろでプルッと飛び出てくる。
・碎纈 こまかな絞り染め。・稠凝 緻密に凝固する。・浮餳 杏の実はあめのようにプルッと飛び出てくる。


蹙繩覲娥婺、鬥草擷璣珵。
ブランコの縄をけってゆすっている嫦娥を思わせる美しい女性をみる。草くらべのように美しい玉のような花を花束にする。
・蹙繩 ブランコの縄をけってゆする。・娥婺 嫦娥を思わせる美しい女。・擷 花束にするために結ぶ。・璣珵 美しい玉のような花。


粉汗澤廣額、金星墮連瓔。
美女の白粉はあせはひろがり、額にながれている。頭に付けた簪の金星がおちて、首飾りも落ちてしまった。
・粉汗 おしろいが汗に流れる。・金星 頭に付けた簪の金星。・連瓔 首飾り。


鼻偷困淑郁,眼剽強盯黽。
女のひと肌のよい匂いは鼻がむずがゆくなってしまったし、人目につかないようにすばやく視線をおくる。
・淑郁 女のひとのよい匂い。・眼剽 人目につかないようにすばやく視線をおくるという意味。・盯黽 みつめる。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#27>Ⅱ中唐詩423 紀頌之の漢詩ブログ1348

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#27>Ⅱ中唐詩423 紀頌之の漢詩ブログ1348

     
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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     

城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#27>#1~#31(全31回)
第七部(#25~#28)

#25
孟郊) 玄祗祉兆姓,
韓愈) 黑秬饛豐盛。慶流蠲瘥癘,
孟郊) 威暢捐蹱輣。靈燔望高冏,
韓愈) 龍駕聞敲轑。是惟禮之盛,
孟郊) 永用表其宏。德孕厚生植,
韓愈) 恩熙完刖剠。
#25  *上記聯句を韻により変更して読む
玄祗祉兆姓,黑秬饛豐盛。
天の神、地の神は万民を幸福にするものであり、冬の黒木美を大皿に盛り上げて準備する。
慶流蠲瘥癘,威暢捐蹱輣。
幸せを慶びをまねき、流行病をとりのぞくと、権威、威勢はのびひろがり、戦車で敵陣を突き破ることになる。
靈燔望高冏,龍駕聞敲轑。
霊前でたく護摩壇は崇高で無の境地に臨むことであり、そうして修業すれば天子乗用の馬車のきしみひびかせてお迎えが来るのである。
是惟禮之盛,永用表其宏。
これもそれも祭礼のものとして各盛りつけておくのだ、そうすれば、幾久しく天子に上表しその宏壮など陵で用いられる。
德孕厚生植,恩熙完刖剠。
恩徳はみちあふれ動物植物の生育を増大させる。そして、恩に報いることは軍法に定める中程度の罪に対する刑罰の足の腱を切ったり、顔に入れ墨をする罰などから命を全うすることを広めることになるのだ。
玄祗【げんぎ】兆姓【ちょうせい】に祉【し】し,黑秬【こくきょ】豐盛【ほうせい】に饛【み】つ。
慶【けい】流【つた】いて蠲瘥癘【されい】を【のぞ】き,威【い】暢【の】びて蹱輣【しょうほう】を捐【す】つ。
靈燔【れいはん】高冏【こうけい】を望み,龍駕【りょうが】敲轑【こうろう】を聞く。
是れ惟れ禮之盛んなる,永く用いて其の宏を表わす。
德【とく】孕【み】ちて生植【せいしょく】を厚【あつくし】,恩 熙【ひろ】まりて刖剠【げいげつ】を完【まっと】うす。
#26
韓愈) 宅土盡華族,
孟郊) 運田間強甿,蔭庾森嶺檜。
韓愈) 啄場翙祥鵬,畦肥翦韭薤。
孟郊) 陶固收盆罌,利養積余健,
韓愈) 掘雲破嵽嵲,孝思事嚴祊。
孟郊) 采月漉坳泓。
#26  *上記聯句を韻により変更して読む
宅土盡華族,運田間強甿。
城郭の宅地には豪族のやしきがことごとく建ち並び、田畑を経営するのは、富強の民の間においてである。
蔭庾森嶺檜,啄場翽祥鵬。
米蔵は檜の木々が峰を為すように覆っていて、はたけで鳥が穀をついばみ、めでたい南方の神鳥がはばたいているのだ。
畦肥翦韭薤,陶固收盆罌,
畦の作物は肥えていてニラやラッキョウを摘みとる、陶器の窯で大皿や甕が固くやきあがっている。
利養積余健,孝思事嚴祊。
安らかに養なって健康な上に更に健康になる。恩に報い孝行し、体のことをおもんばかり、事に仕え、先祖を祭るのである。
掘雲破嵽嵲,采月漉坳泓。
雲がかかる高い所まで掘りくずし、山の高い所を平らにする。月を採って池と深くくぼんだ水たまりの水を漉して澄ますのである。

宅土【たくど】盡【ことごと】く華族,運田【うんでん】強甿【きょうぼう】を間【まじ】う。
庾【ゆ】蔭して嶺檜【れいかい】森たり,場に啄【ついば】みて祥鵬【しょうめい】翽【はばた】く。
畦肥えて韭薤【きゅうかい】を翦【き】り,陶【とう】固くして盆罌【ぼんおう】を收む,
利養【りよう】余健【よけん】を積み,孝思【こうし】嚴祊【げんぼう】を事す。
雲を掘りて嵽嵲【てつげつ】を破り,月を采りて坳泓【おうおう】を漉【こ】す。


#27
孟郊) 寺砌上明鏡,
韓愈) 僧盂敲曉鉦。泥像對騁怪。
孟郊) 鐵鐘孤舂锽,癭頸鬧鳩鴿。
韓愈) 蜿垣亂蛷蠑,葚黑老蠶蠋。
孟郊) 麥黃韻鸝鹒,韶曙遲勝賞。
韓愈) 賢朋戒先庚,
#27  *上記聯句を韻により変更して読む
寺砌上明鏡,僧盂敲曉鉦。
そこはお寺の雨滴の落ちるきわところであり、鏡のような水面の上にある。僧が食事につかう鉢をだしてきて、朝食の前に勤行の鉦を叩いている。
泥像對騁怪,鐵鐘孤舂鍠。
寺には粘土で彫造した仏像に向かうとその形は怪しげである。鉄でつくった半鐘があり、ひとり、うすでつく音と鐘をつく音がする。
癭頸鬧鳩鴿,蜿垣亂蛷蠑。
こちらでは鳩が頭をふくらまして家畜鳩が騒がしくしている。うねうねまがりくねった垣根はやもり、いもりがみだれるほどいる。
葚黑老蠶蠋,麥黃韻鸝鹒。
桑の実が黒くなるころ、カイコと芋虫は老いてくる。麦の穂が黄色に色づくと高麗うぐいすの声が響いてくる。
韶曙遲勝賞,賢朋戒先庚。

美しい夜明けの空が勝景をめでてくれるのをまっている。賢くすぐれた友人が我先に歩くことを注意してくれる。

寺砌【じせい】明鏡に上り,僧盂【そうう】曉鉦【ぎょうしょう】を敲【たた】く。
泥像【でいぞう】對して怪を騁【は】せ,鐵鐘【てつしょう】孤り鍠【こう】を舂【つ】く。
癭頸【えいけい】鳩鴿【きゅうこう】鬧【さわが】しく,蜿垣【えんえん】蛷蠑【きゅうえい】を亂る。
葚【じん】黑くして蠶蠋【てんしょく】老い,麥【むぎ】黃にして鸝鹒【りこう】韻【ひび】く。
韶曙【しょうしょ】勝賞【しょうしょう】を遲【ま】ち,賢朋【けんぽう】先庚【せんこう】を戒【いまし】む。

#28
韓愈) 馳門填偪仄。
孟郊) 競墅輾砯砰,碎纈紅滿杏。
韓愈) 稠凝碧浮餳,蹙繩覲娥婺。
孟郊) 鬥草擷璣珵,粉汗澤廣額。
韓愈) 金星墮連瓔。鼻偷困淑郁,
孟郊) 眼剽強盯黽。


現代語訳と訳註
(本文)
#27
孟郊) 寺砌上明鏡,
韓愈) 僧盂敲曉鉦。泥像對騁怪。
孟郊) 鐵鐘孤舂鍠,癭頸鬧鳩鴿。
韓愈) 蜿垣亂蛷蠑,葚黑老蠶蠋。
孟郊) 麥黃韻鸝鹒,韶曙遲勝賞。
韓愈) 賢朋戒先庚,
#27  *上記聯句を韻により変更して読む
寺砌上明鏡,僧盂敲曉鉦。
泥像對騁怪,鐵鐘孤舂鍠。
癭頸鬧鳩鴿,蜿垣亂蛷蠑。
葚黑老蠶蠋,麥黃韻鸝鹒。
韶曙遲勝賞,賢朋戒先庚。


(下し文)
寺砌【じせい】明鏡に上り,僧盂【そうう】曉鉦【ぎょうしょう】を敲【たた】く。
泥像【でいぞう】對して怪を騁【は】せ,鐵鐘【てつしょう】孤り鍠【こう】を舂【つ】く。
癭頸【えいけい】鳩鴿【きゅうこう】鬧【さわが】しく,蜿垣【えんえん】蛷蠑【きゅうえい】を亂る。
葚【じん】黑くして蠶蠋【てんしょく】老い,麥【むぎ】黃にして鸝鹒【りこう】韻【ひび】く。
韶曙【しょうしょ】勝賞【しょうしょう】を遲【ま】ち,賢朋【けんぽう】先庚【せんこう】を戒【いまし】む。


(現代語訳)
そこはお寺の雨滴の落ちるきわところであり、鏡のような水面の上にある。僧が食事につかう鉢をだしてきて、朝食の前に勤行の鉦を叩いている。
寺には粘土で彫造した仏像に向かうとその形は怪しげである。鉄でつくった半鐘があり、ひとり、うすでつく音と鐘をつく音がする。
こちらでは鳩が頭をふくらまして家畜鳩が騒がしくしている。うねうねまがりくねった垣根はやもり、いもりがみだれるほどいる。
桑の実が黒くなるころ、カイコと芋虫は老いてくる。麦の穂が黄色に色づくと高麗うぐいすの声が響いてくる。
美しい夜明けの空が勝景をめでてくれるのをまっている。賢くすぐれた友人が我先に歩くことを注意してくれる。


(訳注)
寺砌上明鏡,僧盂敲曉鉦。
そこはお寺の雨滴の落ちるきわところであり、鏡のような水面の上にある。僧が食事につかう鉢をだしてきて、朝食の前に勤行の鉦を叩いている。
・砌 雨滴の落ちるきわ、また、そこを限るところから。 1 時節。おり。ころ。2 軒下や階下の石畳。3 庭。・僧盂 僧が食事につかう鉢。僧の鉢が暁にならす鉦のようだ。あるいは、寺の住職が朝食の前に勤行の鉦を叩いていること。


泥像對騁怪,鐵鐘孤舂鍠。
寺には粘土で彫造した仏像に向かうとその形は怪しげである。鉄でつくった半鐘があり、ひとり、うすでつく音と鐘をつく音がする。
・泥像 野仏。粘土で彫造した仏像。・鐵鐘 吊がね。半鐘。・舂鍠 うすでつく音と鐘をつく音。


癭頸鬧鳩鴿,蜿垣亂蛷蠑。
こちらでは鳩が頭をふくらまして家畜鳩が騒がしくしている。うねうねまがりくねった垣根はやもり、いもりがみだれるほどいる。
・癭頸 こぶのある頭。ここでは鳩が頭をふくらまして、という意。・鬧 騒がしいという意味。・蜿垣 うねうね。まがりくねった垣。・蛷蠑 やもり、いもり。


葚黑老蠶蠋,麥黃韻鸝鹒。
桑の実が黒くなるころ、カイコと芋虫は老いてくる。麦の穂が黄色に色づくと高麗うぐいすの声が響いてくる。
・葚 桑の実。・蠶蠋 カイコと芋虫。・鸝鹒 高麗うぐいす。


韶曙遲勝賞,賢朋戒先庚。
美しい夜明けの空が勝景をめでてくれるのをまっている。賢くすぐれた友人が我先に歩くことを注意してくれる。
・韶曙 美しい曙。・遲 まつ。・勝賞 勝景をめでること。・賢朋 賢くすぐれた友人・先庚 先立って歩くこと。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#25>Ⅱ中唐詩421 紀頌之の漢詩ブログ1342

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#25>Ⅱ中唐詩421 紀頌之の漢詩ブログ1342

     
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城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#25>#1~#31(全31回)
第七部(#25~#28)

#25
孟郊) 玄祗祉兆姓,
韓愈) 黑秬饛豐盛。[196]慶流蠲瘥癘,
孟郊) 威暢捐<車童>輣。[198]靈燔望高冏,
韓愈) 龍駕聞敲<風黃>。[200]是惟禮之盛,
孟郊) 永用表其宏。德孕厚生植,
韓愈) 恩熙完刖剠。
#25  *上記聯句を韻により変更して読む
玄祗祉兆姓,黑秬饛豐盛。
天の神、地の神は万民を幸福にするものであり、冬の黒木美を大皿に盛り上げて準備する。
慶流蠲瘥癘,威暢捐蹱輣。
幸せを慶びをまねき、流行病をとりのぞくと、権威、威勢はのびひろがり、戦車で敵陣を突き破ることになる。
靈燔望高冏,龍駕聞敲轑。
霊前でたく護摩壇は崇高で無の境地に臨むことであり、そうして修業すれば天子乗用の馬車のきしみひびかせてお迎えが来るのである。
是惟禮之盛,永用表其宏。
これもそれも祭礼のものとして各盛りつけておくのだ、そうすれば、幾久しく天子に上表しその宏壮など陵で用いられる。
德孕厚生植,恩熙完刖剠。

恩徳はみちあふれ動物植物の生育を増大させる。そして、恩に報いることは軍法に定める中程度の罪に対する刑罰の足の腱を切ったり、顔に入れ墨をする罰などから命を全うすることを広めることになるのだ。
玄祗【げんぎ】兆姓【ちょうせい】に祉【し】し,黑秬【こくきょ】豐盛【ほうせい】に饛【み】つ。
慶【けい】流【つた】いて蠲瘥癘【されい】を【のぞ】き,威【い】暢【の】びて蹱輣【しょうほう】を捐【す】つ。
靈燔【れいはん】高冏【こうけい】を望み,龍駕【りょうが】敲轑【こうろう】を聞く。
是れ惟れ禮之盛んなる,永く用いて其の宏を表わす。
德【とく】孕【み】ちて生植【せいしょく】を厚【あつくし】,恩 熙【ひろ】まりて刖剠【げいげつ】を完【まっと】うす。
#26
韓愈) 剠與黥同,
孟郊) 公文率用此剠字。此已上紀郊祀之禮。</ref>
韓愈) 宅土盡華族,運田間強甿。
孟郊) 蔭庾森嶺檜,啄場翙祥明鳥*>。
韓愈) 畦肥翦韭薤,陶固收盆罌。
孟郊) 利養積余健,
#27
孟郊) 孝思事嚴祊。
韓愈) 掘雲破嵽嵲。采月漉坳泓。
孟郊) 寺砌上明鏡,僧盂敲曉鉦。
韓愈) 泥像對騁怪,鐵鐘孤舂锽。
孟郊) 癭頸鬧鳩鴿,蜿垣亂蛷蠑。
韓愈) 葚黑老蠶蠋。
#28
韓愈) 麥黃韻鸝鹒。
孟郊) 韶曙遲勝賞,賢朋戒先庚。
韓愈) 馳門填偪仄,競墅輾砯砰。
孟郊) 碎纈紅滿杏,稠凝碧浮餳。
韓愈) 蹙繩覲娥婺,鬥草擷璣珵。
孟郊) 粉汗澤廣額,


現代語訳と訳註
(本文)
#25
孟郊) 玄祗祉兆姓,
韓愈) 黑秬饛豐盛。慶流蠲瘥癘,
孟郊) 威暢捐蹱輣。靈燔望高冏,
韓愈) 龍駕聞敲轑。是惟禮之盛,
孟郊) 永用表其宏。德孕厚生植,
韓愈) 恩熙完刖剠。
#25  *上記聯句を韻により変更して読む
玄祗祉兆姓,黑秬饛豐盛。
慶流蠲瘥癘,威暢捐蹱輣。
靈燔望高冏,龍駕聞敲轑。
是惟禮之盛,永用表其宏。
德孕厚生植,恩熙完刖剠。


(下し文) #25
玄祗【げんぎ】兆姓【ちょうせい】に祉【し】し,黑秬【こくきょ】豐盛【ほうせい】に饛【み】つ。
慶【けい】流【つた】いて蠲瘥癘【されい】を【のぞ】き,威【い】暢【の】びて蹱輣【しょうほう】を捐【す】つ。
靈燔【れいはん】高冏【こうけい】を望み,龍駕【りょうが】敲轑【こうろう】を聞く。
是れ惟れ禮之盛んなる,永く用いて其の宏を表わす。
德【とく】孕【み】ちて生植【せいしょく】を厚【あつくし】,恩 熙【ひろ】まりて刖剠【げいげつ】を完【まっと】うす。


(現代語訳)
天の神、地の神は万民を幸福にするものであり、冬の黒木美を大皿に盛り上げて準備する。
幸せを慶びをまねき、流行病をとりのぞくと、権威、威勢はのびひろがり、戦車で敵陣を突き破ることになる。
霊前でたく護摩壇は崇高で無の境地に臨むことであり、そうして修業すれば天子乗用の馬車のきしみひびかせてお迎えが来るのである。
これもそれも祭礼のものとして各盛りつけておくのだ、そうすれば、幾久しく天子に上表しその宏壮など陵で用いられる。
恩徳はみちあふれ動物植物の生育を増大させる。そして、恩に報いることは軍法に定める中程度の罪に対する刑罰の足の腱を切ったり、顔に入れ墨をする罰などから命を全うすることを広めることになるのだ。


(訳注)#25
玄祗祉兆姓,黑秬饛豐盛。

天の神、地の神は万民を幸福にするものであり、冬の黒木美を大皿に盛り上げて準備する。
・玄祗 天の神、地の神。玄:てん、そら。奥深い道義、道理。祇:土地の神の意。・祉 幸福にする。・兆姓 万民。・黒秬 冬のくろきび。秬は黒黍。・饛 食べ物を器にもりあげるさま。


慶流蠲瘥癘,威暢捐蹱輣。
幸せを慶びをまねき、流行病をとりのぞくと、権威、威勢はのびひろがり、戦車で敵陣を突き破ることになる。
・瘥癘 流行病。・蠲 「除蠲」(じょけん)という言葉で、「のぞく」という意味。・蹱輣 磯車。蹱は敵陣をつきやぶる。輣はやぐらのあるもの。


靈燔望高冏,龍駕聞敲轑。
霊前でたく護摩壇は崇高で無の境地に臨むことであり、そうして修業すれば天子乗用の馬車のきしみひびかせてお迎えが来るのである。
・靈燔 神前でたく火。護摩壇。・高冏 虚空。「冏」には、悲しみ、仕方のなさ、ばつの悪さといった心情が、新しい意味として加わった。このほか、「冏」と「窘(困らせる、の意)」の発音が同じであることも、気落ちした気分を表現するもの。・敲轑 竜駕、すなわち天子乗用の馬車のきしみひびく音。


是惟禮之盛,永用表其宏。
これもそれも祭礼のものとして各盛りつけておくのだ、そうすれば、幾久しく天子に上表しその宏壮など陵で用いられる。


德孕厚生植,恩熙完刖剠。
恩徳はみちあふれ動物植物の生育を増大させる。そして、恩に報いることは軍法に定める中程度の罪に対する刑罰の足の腱を切ったり、顔に入れ墨をする罰などから命を全うすることを広めることになるのだ。
・厚生植 動物植物の生育を増大させる。・完 生命を完うさせる。・刖剠 ①罪人の足を切り落とす刑罰、軍法に定める中程度の罪に対する刑罰、軽い順に「聅刖剄」②切り落とす刑罰の総称、「月」は本来「肉」のことでここでは「体」の意足の筋をたち切る刑と、入れ墨の刑。剠:①顔に入れ墨をする刑罰②略奪する


城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#24>Ⅱ中唐詩420 紀頌之の漢詩ブログ1339

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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     


城南聯句 韓退之(韓愈)詩64首-#24>#1~#31(全31回)
第六部(#21~#24)
#21
孟郊) 飛膳自北下,
韓愈) 函珍極東烹。如瓜煮大卵,
孟郊) 比線茹芳菁。海嶽錯口腹,
韓愈) 趙燕錫媌娙。一笑釋仇恨,
孟郊) 百金交弟兄。貨至貊戎幣,
韓愈) 呼傳鸚鵒令。
#21  *上記聯句を韻により変更して読む
飛膳自北下,函珍極東烹。
空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
彼女たちが一度笑めば憎みあっていた気持ちも溶けて仲よくなる。百両のお金を積んで兄弟となり交わりたいものだ。
貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。
飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。


#22
韓愈) 順居無鬼瞰,
孟郊) 抑橫免官評。殺候肆淩翦,
韓愈) 籠原巿罝紭。羽空顛雉鷃,
孟郊) 血路進狐麖。折足去踸踔,
韓愈) 蹙鬐怒髽鬤。躍犬疾翥鳥,
孟郊) 呀鷹甚饑虻。
#22  *上記聯句を韻により変更して読む
順居無鬼瞰,抑橫免官評。
普段はおだやかな生活をしていて、もののけなどがとりつくということはなく、横暴なしわざを抑制することを官吏・役人は咎めずにいる。
殺候肆淩翦,籠原巿罝紭。
狩の季節になれば狩猟の腕をふるいまくるし、野原いっぱいをしかけの網をはりめぐらすのだ。
羽空顛雉鷃,血路進狐麖。
空をとぶウヅラやキジを撃ち落とす、陸道に血が滴り、おどり、キツネと鹿が走り抜ける。
折足去踸踔,蹙鬐怒髽鬤。
足が折れてのがれ、よろめきながらにげようとする。鬣のように逆毛たて吼えるものもあるのだ。
躍犬疾翥鳥,呀鷹甚饑虻。

犬跳ね回り、とぶ鳥よりはやくはしりさる、鷹がさけんでいるかと思えば飢えた虻がはなはだしくいるのだ。
#23
孟郊) 算蹄記功賞,
韓愈) 裂腦擒摚掁。猛斃牛馬樂,
孟郊) 妖殘梟鵅煢。窟窮尚嗔視,
韓愈) 箭出方驚抨。連箱載已實,
孟郊) 礙轍棄仍贏。喘覷鋒刃點,
韓愈) 困沖株枿盲。
#23  *上記聯句を韻により変更して読む
算蹄記功賞,裂腦擒摚掁。
蹄を数えて獲物の論功行賞を記したし、脳を裂いて血抜きをするのにばたつき暴れるのを押さえつける。
猛斃牛馬樂,妖殘梟鵅煢。
猛獣を倒してしまえば牛馬たちはたのしくなるのだし、なまめかしいところをなくしてしまったらフクロウとミミズクは悩んでいるだけになる。
窟窮尚嗔視,箭出方驚抨。
穴の中にはまってにげられなくなった動物はそれでもなお眼むいてにらむものだし、矢を射ると走りだし、弓弦のはじく音だけでもおどろくものだ。
連箱載已實,礙轍棄仍贏。
えものをいれた箱をならべるともうすでに荷台にいっぱいになっている。積んだ獲物が重すぎて車が動かいとなればとった獲物のうちあまるほどのものを棄てるということになる。
喘覷鋒刃點,困沖株枿盲。

血のりの付いた刃をあえぎながら見ることになり、殺生の痛みと鋒刃の輝きに目がくらみ切株につまずく。

蹄【ひづめ】を算して功賞を記し,腦を裂いて摚掁【とうちょう】を擒【とら】える。
猛 斃【たお】れて牛馬 樂し,妖 殘【そこな】われて梟鵅【きょうかく】煢【うれ】う。
窟 窮【きわま】りて尚お嗔【いかり】視【み】,箭【や】出でて方に驚き抨【はじ】かる。
箱を連ねて載 已に實ち,轍【わだち】を礙【ささ】えて棄てて仍お贏【あま】る。
喘ぎて覷る 鋒刃の點ずるを,困しみて沖【つ】く 株枿【しゅげつ】に盲するを。


#24
韓愈) 掃凈豁曠曠,
孟郊) 騁遙略蘋蘋。饞扌義飽活臠,
韓愈) 惡嚼噉腥鯖。歲律及郊至,
孟郊) 古音命韶韺。旗旆流日月,
韓愈) 帳廬扶棟甍。磊落奠鴻璧,
孟郊) 參差席香藑。
#24  *上記聯句を韻により変更して読む
掃凈豁曠曠,騁遙略蘋蘋。
このあたりのよごれた跡をきれいにし広々と開けているとこうこうと広がってくる。馬に乗って向こうからぼうぼうと生い茂っている草をなびかせて近づいてくる。
饞扠飽活臠,惡嚼噉腥鯖。
はさみとってむさぼり食べて生肉に飽てくる。こんな悪食は生肉の寄せ鍋を噉【くら】うということだ。
歲律及郊至,古音命韶韺。
年を取ることの法則をそろそろ感じる11月になる。いにしへの音楽を演奏するため古代の宮廷の雅楽を練習せよと命を受ける。
旗旆流日月,帳廬扶棟甍。
旗とのぼりは日がたち、月が迫ると次第に旗がなびくようになる。とばりと幔幕、筵はむなぎ、いらかの下におかれている。
磊落奠鴻璧,參差席香藑。

度量が広く、小事にこだわらないかのように大きな玉をたてまつっている。不揃い下はあるがにおいのよい霊草の敷物をしいている。


掃うこと凈らかにして豁として曠曠【こうこう】,騁【は】すること遙かにして略して蘋蘋【ひょうひょう】。
饞扠【ざんさ】活臠【かつれん】に飽き,惡嚼【あくしゃく】腥鯖【せいせい】を噉【くら】う。
歲律【さいりつ】郊至【こうし】に及び,古音 韶韺【しょうえい】を命ず。
旗旆【きはい】日月【じつげつ】を流【つら】ね,帳廬【ちょうろ】棟甍【とうばく】を扶【たす】く。
磊落【らいらく】として鴻璧【こうへき】を奠【お】き,參差【しんじ】として香藑【こうけい】を席【し】く。



現代語訳と訳註
(本文)
#24
韓愈) 掃凈豁曠曠,
孟郊) 騁遙略蘋蘋。饞扠飽活臠,
韓愈) 惡嚼噉腥鯖。歲律及郊至,
孟郊) 古音命韶韺。旗旆流日月,
韓愈) 帳廬扶棟甍。磊落奠鴻璧,
孟郊) 參差席香藑。
#24
掃凈豁曠曠,騁遙略蘋蘋。
饞扠飽活臠,惡嚼噉腥鯖。
歲律及郊至,古音命韶韺。
旗旆流日月,帳廬扶棟甍。
磊落奠鴻璧,參差席香藑。


(下し文)
掃うこと凈らかにして豁として曠曠【こうこう】,騁【は】すること遙かにして略して蘋蘋【ひょうひょう】。
饞扠【ざんさ】活臠【かつれん】に飽き,惡嚼【あくしゃく】腥鯖【せいせい】を噉【くら】う。
歲律【さいりつ】郊至【こうし】に及び,古音 韶韺【しょうえい】を命ず。
旗旆【きはい】日月【じつげつ】を流【つら】ね,帳廬【ちょうろ】棟甍【とうばく】を扶【たす】く。
磊落【らいらく】として鴻璧【こうへき】を奠【お】き,參差【しんじ】として香藑【こうけい】を席【し】く。


(現代語訳)
このあたりのよごれた跡をきれいにし広々と開けているとこうこうと広がってくる。馬に乗って向こうからぼうぼうと生い茂っている草をなびかせて近づいてくる。
はさみとってむさぼり食べて生肉に飽てくる。こんな悪食は生肉の寄せ鍋を噉【くら】うということだ。
年を取ることの法則をそろそろ感じる11月になる。いにしへの音楽を演奏するため古代の宮廷の雅楽を練習せよと命を受ける。
旗とのぼりは日がたち、月が迫ると次第に旗がなびくようになる。とばりと幔幕、筵はむなぎ、いらかの下におかれている。
度量が広く、小事にこだわらないかのように大きな玉をたてまつっている。不揃い下はあるがにおいのよい霊草の敷物をしいている。


(訳注)
掃凈豁曠曠,騁遙略蘋蘋。
このあたりのよごれた跡をきれいにし広々と開けているとこうこうと広がってくる。馬に乗って向こうからぼうぼうと生い茂っている草をなびかせて近づいてくる。
・豁 広々と開けているさま。・曠曠 こうこうと広がっているさま。・略 うちなびかせる。・蘋蘋 草がぼうぼうと茂り生じる。


饞扠飽活臠,惡嚼噉腥鯖。
はさみとってむさぼり食べて生肉に飽てくる。こんな悪食は生肉の寄せ鍋を噉【くら】うということだ。
・饞扠 はさみとってむさぼり食う。・活臠 生肉。・惡嚼 悪い食。・噉 たべる。・腥鯖 生肉の寄せ鍋。


歲律及郊至,古音命韶韺。
年を取ることの法則をそろそろ感じる11月になる。いにしへの音楽を演奏するため古代の宮廷の雅楽を練習せよと命を受ける。
・歲律及郊至 11月になること。(歲律:年を取ることの法則。及郊至:十一月のこと。)・韶韺 古代の宮廷の雅楽。


旗旆流日月,帳廬扶棟甍。
旗とのぼりは日がたち、月が迫ると次第に旗がなびくようになる。とばりと幔幕、筵はむなぎ、いらかの下におかれている。
・旗旆 はた。旗はのぼりのようなはた。旆は後ろの割れた小さなのぼり。・帳廬 天幕。・棟甍 むなぎ、いらか。


磊落奠鴻璧,參差席香藑。
度量が広く、小事にこだわらないかのように大きな玉をたてまつっている。不揃い下はあるがにおいのよい霊草の敷物をしいている。
・磊落 度量が広く、小事にこだわらないこと。・鴻璧 大きな玉。・參差 長短の等しくないさま。そろわないさま。入りまじるさま。入り組むさま。・香藑 においのよい霊草。


城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#23>Ⅱ中唐詩419 紀頌之の漢詩ブログ1336

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第六部(#21~#24)
#21
孟郊) 飛膳自北下,
韓愈) 函珍極東烹。如瓜煮大卵,
孟郊) 比線茹芳菁。海嶽錯口腹,
韓愈) 趙燕錫媌娙。一笑釋仇恨,
孟郊) 百金交弟兄。貨至貊戎幣,
韓愈) 呼傳鸚鵒令。
#21   *上記聯句を韻により変更して読む
飛膳自北下,函珍極東烹。
空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
彼女たちが一度笑めば憎みあっていた気持ちも溶けて仲よくなる。百両のお金を積んで兄弟となり交わりたいものだ。
貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。

飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。


#22
韓愈) 順居無鬼瞰,
孟郊) 抑橫免官評。殺候肆淩翦,
韓愈) 籠原巿罝紭。羽空顛雉鷃,
孟郊) 血路進狐麖。折足去踸踔,
韓愈) 蹙鬐怒髽鬤。躍犬疾翥鳥,
孟郊) 呀鷹甚饑虻。
#22    *上記聯句を韻により変更して読む
順居無鬼瞰,抑橫免官評。
普段はおだやかな生活をしていて、もののけなどがとりつくということはなく、横暴なしわざを抑制することを官吏・役人は咎めずにいる。
殺候肆淩翦,籠原巿罝紭。
狩の季節になれば狩猟の腕をふるいまくるし、野原いっぱいをしかけの網をはりめぐらすのだ。
羽空顛雉鷃,血路進狐麖。
空をとぶウヅラやキジを撃ち落とす、陸道に血が滴り、おどり、キツネと鹿が走り抜ける。
折足去踸踔,蹙鬐怒髽鬤。
足が折れてのがれ、よろめきながらにげようとする。鬣のように逆毛たて吼えるものもあるのだ。
躍犬疾翥鳥,呀鷹甚饑虻。
犬跳ね回り、とぶ鳥よりはやくはしりさる、鷹がさけんでいるかと思えば飢えた虻がはなはだしくいるのだ。
#23
孟郊) 算蹄記功賞,
韓愈) 裂腦擒摚掁。猛斃牛馬樂,
孟郊) 妖殘梟鵅煢。窟窮尚嗔視,
韓愈) 箭出方驚抨。連箱載已實,
孟郊) 礙轍棄仍贏。喘覷鋒刃點,
韓愈) 困沖株枿盲。
#23  *上記聯句を韻により変更して読む
算蹄記功賞,裂腦擒摚掁。
蹄を数えて獲物の論功行賞を記したし、脳を裂いて血抜きをするのにばたつき暴れるのを押さえつける。
猛斃牛馬樂,妖殘梟鵅煢。
猛獣を倒してしまえば牛馬たちはたのしくなるのだし、なまめかしいところをなくしてしまったらフクロウとミミズクは悩んでいるだけになる。
窟窮尚嗔視,箭出方驚抨。
穴の中にはまってにげられなくなった動物はそれでもなお眼むいてにらむものだし、矢を射ると走りだし、弓弦のはじく音だけでもおどろくものだ。
連箱載已實,礙轍棄仍贏。
えものをいれた箱をならべるともうすでに荷台にいっぱいになっている。積んだ獲物が重すぎて車が動かいとなればとった獲物のうちあまるほどのものを棄てるということになる。
喘覷鋒刃點,困沖株枿盲。
血のりの付いた刃をあえぎながら見ることになり、殺生の痛みと鋒刃の輝きに目がくらみ切株につまずく。

蹄【ひづめ】を算して功賞を記し,腦を裂いて摚掁【とうちょう】を擒【とら】える。
猛 斃【たお】れて牛馬 樂し,妖 殘【そこな】われて梟鵅【きょうかく】煢【うれ】う。
窟 窮【きわま】りて尚お嗔【いかり】視【み】,箭【や】出でて方に驚き抨【はじ】かる。
箱を連ねて載 已に實ち,轍【わだち】を礙【ささ】えて棄てて仍お贏【あま】る。
喘ぎて覷る 鋒刃の點ずるを,困しみて沖【つ】く 株枿【しゅげつ】に盲するを。


#24
韓愈) 掃凈豁曠曠,
孟郊) 騁遙略蘋蘋。饞扌義飽活臠,
韓愈) 惡嚼<口尃>腥鯖。歲律及郊至,
孟郊) 古音命韶韺。旗旆流日月,
韓愈) 帳廬扶棟甍。[192]磊落奠鴻璧,
孟郊) 參差席香藑。


現代語訳と訳註
(本文)
#23
孟郊) 算蹄記功賞,
韓愈) 裂腦擒摚掁。猛斃牛馬樂,
孟郊) 妖殘梟鵅煢。窟窮尚嗔視,
韓愈) 箭出方驚抨。連箱載已實,
孟郊) 礙轍棄仍贏。喘覷鋒刃點,
韓愈) 困沖株枿盲。
#23  *上記聯句を韻により変更して読む
算蹄記功賞,裂腦擒摚掁。
猛斃牛馬樂,妖殘梟鵅煢。
窟窮尚嗔視,箭出方驚抨。
連箱載已實,礙轍棄仍贏。
喘覷鋒刃點,困沖株枿盲。


(下し文) #23
蹄【ひづめ】を算して功賞を記し,腦を裂いて摚掁【とうちょう】を擒【とら】える。
猛 斃【たお】れて牛馬 樂し,妖 殘【そこな】われて梟鵅【きょうかく】煢【うれ】う。
窟 窮【きわま】りて尚お嗔【いかり】視【み】,箭【や】出でて方に驚き抨【はじ】かる。
箱を連ねて載 已に實ち,轍【わだち】を礙【ささ】えて棄てて仍お贏【あま】る。
喘ぎて覷る 鋒刃の點ずるを,困しみて沖【つ】く 株枿【しゅげつ】に盲するを。


(現代語訳)
蹄を数えて獲物の論功行賞を記したし、脳を裂いて血抜きをするのにばたつき暴れるのを押さえつける。
猛獣を倒してしまえば牛馬たちはたのしくなるのだし、なまめかしいところをなくしてしまったらフクロウとミミズクは悩んでいるだけになる。
穴の中にはまってにげられなくなった動物はそれでもなお眼むいてにらむものだし、矢を射ると走りだし、弓弦のはじく音だけでもおどろくものだ。
えものをいれた箱をならべるともうすでに荷台にいっぱいになっている。積んだ獲物が重すぎて車が動かいとなればとった獲物のうちあまるほどのものを棄てるということになる。
血のりの付いた刃をあえぎながら見ることになり、殺生の痛みと鋒刃の輝きに目がくらみ切株につまずく。


(訳注) #23
算蹄記功賞,裂腦擒摚掁。
蹄を数えて獲物の論功行賞を記したし、脳を裂いて血抜きをするのにばたつき暴れるのを押さえつける。
・算蹄 算は算術。けものの数を勘定する。・摚掁 蹴り突く。


猛斃牛馬樂,妖殘梟鵅煢。
猛獣を倒してしまえば牛馬たちはたのしくなるのだし、なまめかしいところをなくしてしまったらフクロウとミミズクは悩んでいるだけになる。
・猛 猛獣。・妖 なまめかしい妖鳥。夭鳥は梟のこと。不気味な声で鳴くもの。・残 ほろぼされる。・梟鵅 フクロウとミミズク。・煢 憂える。


窟窮尚嗔視,箭出方驚抨。
穴の中にはまってにげられなくなった動物はそれでもなお眼むいてにらむものだし、矢を射ると走りだし、弓弦のはじく音だけでもおどろくものだ。
・窟窮 穴の中にはまってにげられなくなった動物。・驚抨 弓弦のはじく音におどろく。


連箱載已實,礙轍棄仍贏。
えものをいれた箱をならべるともうすでに荷台にいっぱいになっている。積んだ獲物が重すぎて車が動かいとなればとった獲物のうちあまるほどのものを棄てるということになる。
・連箱 えものをいれた箱をならべる。・実 充実している。・礙轍 つんだえものが重すぎて車が動かぬ。


喘覷鋒刃點,困沖株枿盲。
血のりの付いた刃をあえぎながら見ることになり、殺生の痛みと鋒刃の輝きに目がくらみ切株につまずく。
・戯 うかがいみる。・沖 つく。つきすすむ。困沖でつまづくという意味になる。・株枿 切り株。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#22>Ⅱ中唐詩418 紀頌之の漢詩ブログ1333

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第六部(#21~#24)
#21
孟郊) 飛膳自北下,
韓愈) 函珍極東烹。如瓜煮大卵,
孟郊) 比線茹芳菁。海嶽錯口腹,
韓愈) 趙燕錫媌娙。一笑釋仇恨,
孟郊) 百金交弟兄。貨至貊戎幣,
韓愈) 呼傳鸚鵒令。
#21  *上記聯句を韻により変更して読む
飛膳自北下,函珍極東烹。
空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
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貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。
飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。


#22
韓愈) 順居無鬼瞰,
孟郊) 抑橫免官評。殺候肆淩翦,
韓愈) 籠原巿罝紭。羽空顛雉鷃,
孟郊) 血路進狐麖。折足去踸踔,
韓愈) 蹙鬐怒髽鬤。躍犬疾翥鳥,
孟郊) 呀鷹甚饑虻。
#22  *上記聯句を韻により変更して読む
順居無鬼瞰,抑橫免官評。
普段はおだやかな生活をしていて、もののけなどがとりつくということはなく、横暴なしわざを抑制することを官吏・役人は咎めずにいる。
殺候肆淩翦,籠原巿罝紭。
狩の季節になれば狩猟の腕をふるいまくるし、野原いっぱいをしかけの網をはりめぐらすのだ。
羽空顛雉鷃,血路進狐麖。
空をとぶウヅラやキジを撃ち落とす、陸道に血が滴り、おどり、キツネと鹿が走り抜ける。
折足去踸踔,蹙鬐怒髽鬤。
足が折れてのがれ、よろめきながらにげようとする。鬣のように逆毛たて吼えるものもあるのだ。
躍犬疾翥鳥,呀鷹甚饑虻。
犬跳ね回り、とぶ鳥よりはやくはしりさる、鷹がさけんでいるかと思えば飢えた虻がはなはだしくいるのだ。
#23
孟郊) 算蹄記功賞,
韓愈) 裂腦擒摚掁。猛斃牛馬樂,
孟郊) 妖殘梟鵅煢。窟窮尚嗔視,
韓愈) 箭出方驚抨。連箱載已實,
孟郊) 礙轍棄仍贏。喘覷鋒刃點,
韓愈) 困沖株枿盲。
#23  *上記聯句を韻により変更して読む
算蹄記功賞,裂腦擒摚掁。
蹄を数えて獲物の論功行賞を記したし、脳を裂いて血抜きをするのにばたつき暴れるのを押さえつける。
猛斃牛馬樂,妖殘梟鵅煢。
猛獣を倒してしまえば牛馬たちはたのしくなるのだし、なまめかしいところをなくしてしまったらフクロウとミミズクは悩んでいるだけになる。
窟窮尚嗔視,箭出方驚抨。
穴の中にはまってにげられなくなった動物はそれでもなお眼むいてにらむものだし、矢を射ると走りだし、弓弦のはじく音だけでもおどろくものだ。
連箱載已實,礙轍棄仍贏。
えものをいれた箱をならべるともうすでに荷台にいっぱいになっている。積んだ獲物が重すぎて車が動かいとなればとった獲物のうちあまるほどのものを棄てるということになる。
喘覷鋒刃點,困沖株枿盲。

血のりの付いた刃をあえぎながら見ることになり、殺生の痛みと鋒刃の輝きに目がくらみ切株につまずく。

蹄【ひづめ】を算して功賞を記し,腦を裂いて摚掁【とうちょう】を擒【とら】える。
猛 斃【たお】れて牛馬 樂し,妖 殘【そこな】われて梟鵅【きょうかく】煢【うれ】う。
窟 窮【きわま】りて尚お嗔【いかり】視【み】,箭【や】出でて方に驚き抨【はじ】かる。
箱を連ねて載 已に實ち,轍【わだち】を礙【ささ】えて棄てて仍お贏【あま】る。
喘ぎて覷る 鋒刃の點ずるを,困しみて沖【つ】く 株枿【しゅげつ】に盲するを。


#24
韓愈) 掃凈豁曠曠,
孟郊) 騁遙略蘋蘋。饞扌義飽活臠,
韓愈) 惡嚼噉腥鯖。歲律及郊至,
孟郊) 古音命韶韺。旗旆流日月,
韓愈) 帳廬扶棟甍。磊落奠鴻璧,
孟郊) 參差席香藑。

現代語訳と訳註
(本文)

#22
韓愈) 順居無鬼瞰,
孟郊) 抑橫免官評。殺候肆淩翦,
韓愈) 籠原巿罝紭。羽空顛雉鷃,
孟郊) 血路進狐麖。折足去踸踔,
韓愈) 蹙鬐怒髽鬤。躍犬疾翥鳥,
孟郊) 呀鷹甚饑虻。
#22  *上記聯句を韻により変更して読む
順居無鬼瞰,抑橫免官評。
殺候肆淩翦,籠原巿罝紭。
羽空顛雉鷃,血路進狐麖。
折足去踸踔,蹙鬐怒髽鬤。
躍犬疾翥鳥,呀鷹甚饑虻。


(下し文) #22
順居【じゅんきょ】鬼の瞰【のぞ】む無く,抑橫【よくこう】官の評【そし】るを免【まぬか】る。
殺候【さつこう】肆淩翦【りょうせん】を【ほしいまま】にし,籠原【ろうげん】罝紭【しゃこう】を巿【めぐら】す。
空に羽ぶ雉鷃【ちあん】を顛【お】とし,血路して狐麖【こけい】を進【はし】らせる。
足を折りて踸踔【ちんとう】して去る,鬐【き】を蹙【ちぢ】めて髽鬤【ほうじょう】して怒る。
躍犬【よくけん】 翥鳥【しょちょう】より疾【と】く、呀鷹【がよう】 饑虻【きぼう】よりも甚はなはだし。


(現代語訳)
普段はおだやかな生活をしていて、もののけなどがとりつくということはなく、横暴なしわざを抑制することを官吏・役人は咎めずにいる。
狩の季節になれば狩猟の腕をふるいまくるし、野原いっぱいをしかけの網をはりめぐらすのだ。
空をとぶウヅラやキジを撃ち落とす、陸道に血が滴り、おどり、キツネと鹿が走り抜ける。
足が折れてのがれ、よろめきながらにげようとする。鬣のように逆毛たて吼えるものもあるのだ。
犬跳ね回り、とぶ鳥よりはやくはしりさる、鷹がさけんでいるのが飢えた虻よりはなはだしいのだ。


(訳注) #22
順居無鬼瞰,抑橫免官評。
普段はおだやかな生活をしていて、もののけなどがとりつくということはなく、横暴なしわざを抑制することを官吏・役人は咎めずにいる。
・順居 おだやかな生活。・鬼 もののけ。・抑橫 横暴なわざを抑制する。


殺候肆淩翦,籠原巿罝紭。
狩の季節になれば狩猟の腕をふるいまくるし、野原いっぱいをしかけの網をはりめぐらすのだ。
・殺候 猟期というほどの意。・淩翦 狩猟のことをさす。・籠原 野をこめて、野はらいっぱい、というほどの意。・罝紭 しかけのあみとつな。


羽空顛雉鷃,血路進狐麖。
空をとぶウヅラやキジを撃ち落とす、陸道に血が滴り、おどり、キツネと鹿が走り抜ける。
・
顛 転落。
・雉鷃 キジとフナシウズラ.
・麖 こじか。


折足去踸踔,蹙鬐怒髽鬤。
足が折れてのがれ、よろめきながらにげようとする。鬣のように逆毛たて吼えるものもあるのだ。
・踸踔 びっこをひく。
・鬐 たてがみ。
・髽鬤 かみがみだれる。


躍犬疾翥鳥,呀鷹甚饑虻。
犬跳ね回り、とぶ鳥よりはやくはしりさる、鷹がさけんでいるのが飢えた虻よりはなはだしいのだ。
・翥鳥 とぶ鳥。・呀鷹 さけぶたか。・饑虻 飢えたあぶ。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#21>Ⅱ中唐詩417 紀頌之の漢詩ブログ1330

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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     

第六部(#21~#24)
#21
孟郊) 飛膳自北下,
韓愈) 函珍極東烹。如瓜煮大卵,
孟郊) 比線茹芳菁。海嶽錯口腹,
韓愈) 趙燕錫媌娙。一笑釋仇恨,
孟郊) 百金交弟兄。貨至貊戎幣,
韓愈) 呼傳鸚鵒令。
#21  *上記聯句を韻により変更して読む
飛膳自北下,函珍極東烹。
空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
彼女たちが一度笑めば憎みあっていた気持ちも溶けて仲よくなる。百両のお金を積んで兄弟となり交わりたいものだ。
貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。
飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。


#22
韓愈) 順居無鬼瞰,
孟郊) 抑橫免官評。殺候肆淩翦,
韓愈) 籠原巿罝紭。羽空顛雉鷃,
孟郊) 血路進狐麖。折足去踸踔,
韓愈) 蹙鬐怒髽鬤。躍犬疾翥鳥,
孟郊) 呀鷹甚饑虻。
#23
孟郊) 算蹄記功賞,
韓愈) 裂腦擒摚掁。猛斃牛馬樂,
孟郊) 妖殘梟鵅煢。窟窮尚嗔視,
韓愈) 箭出方驚抨。連箱載已實,
孟郊) 礙轍棄仍贏。喘覷鋒刃點,
韓愈) 困沖株枿盲。
#24
韓愈) 掃凈豁曠曠,
孟郊) 騁遙略蘋蘋。饞扌義飽活臠,
韓愈) 惡嚼<口尃>腥鯖。歲律及郊至,
孟郊) 古音命韶韺。旗旆流日月,
韓愈) 帳廬扶棟甍。[192]磊落奠鴻璧,
孟郊) 參差席香藑。


現代語訳と訳註
(本文)
#21
孟郊) 飛膳自北下,
韓愈) 函珍極東烹。如瓜煮大卵,
孟郊) 比線茹芳菁。海嶽錯口腹,
韓愈) 趙燕錫媌娙。一笑釋仇恨,
孟郊) 百金交弟兄。貨至貊戎幣,
韓愈) 呼傳鸚鵒令。
#21  *上記聯句を韻により変更して読む
飛膳自北下,函珍極東烹。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。


(下し文)
#21
飛膳自北下,函珍極東烹。
如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
一笑釋仇恨,百金交弟兄。
貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。


(現代語訳)
空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
彼女たちが一度笑めば憎みあっていた気持ちも溶けて仲よくなる。百両のお金を積んで兄弟となり交わりたいものだ。
飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。


(訳注) #21
飛膳自北下,函珍極東烹。

空を飛び交うほどの膳が北側の厨房より運ばれる。重箱に盛られた珍しい料理みな東国風のものである。
・飛膳 お膳が飛ぶように運ばれる。・北下 台所。・函珍 箱に盛った珍味。・東烹 東国風の料理。


如瓜煮大卵,比線茹芳菁。
瓜のようにみえるのは大き卵を煮たものである。糸のように細く切られているのは香ばしいニラである。
・比線 糸とくらべられるはど細く切る。・芳菁 香ばしいにらの花。


海嶽錯口腹,趙燕錫媌娙。
海や山でとれた材料でつくったごちそうが多くある。燕と趙方面の小柄な美人と丈の高い美人がずらりと侍っている。
・海嶽 海や山でとれた材料でつくったごちそう。・趙燕 むかしから美人が多いといわれた国。趙女︰趙國的女子,古稱趙燕二國多美女。・媌娙 小柄な美人と丈の高い美人。


一笑釋仇恨,百金交弟兄。
彼女たちが一度笑めば憎みあっていた気持ちも溶けて仲よくなる。百両のお金を積んで兄弟となり交わりたいものだ。
・釈仇恨 にくみあっていたきもちもとけて仲よくなる。


貨至貊戎幣,呼傳鸚鵒令。
飾られる器物はみな北夷西蛮で作られたものだ。鸚鵡やクヨクのように同じ言葉を繰り返して人を呼びこんでいる。
・貊戎 北夷西蛮。異民族の国をさす。・鸚鵒 オウムとクヨク。どちらも人のことばをまねる烏。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#20>Ⅱ中唐詩416 紀頌之の漢詩ブログ1327

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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
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第五部(#17~#20)
#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。

#18
韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#18  *上記聯句を韻により変更して読む
嬌應如在寤,頹意若含酲。
やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
文升相照灼,武勝屠攙搶。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
割錦不酬價,構雲有高營。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。
川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。

嬌應【きょうおう】寤【ご】に在るが如く,頹意【たいい】酲【てい】を含むが若し。
鹓毳【えんせい】衣帶【いたい】に翔【かげ】り,鵝肪【がぼう】截佩璜【はいこう】を【き】る。
文升【ぶんしょう】相い照灼【しょうしゃく】し,武勝【ぶしょう】攙搶【ざんそう】を屠【ほう】る。
錦を割いて價を酬いず,雲に構えて高營【こうえい】有り。
通波【つうは】鱗介【りんかい】に牣【み】ち,疏畹【そえん】蕭蘅【しょうこう】に富む。


#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠卵攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#19
買養馴孔翠,遠苞樹蕉栟。
買ってきて飼育した孔雀がなれてきて、遠くから包みもって来たバナナやヤシを移し植えたりする。
鴻頭排刺芡,鵠靍攢瑰橙。
鬼ハスの実の頭をミヅブキがしげるので揃えている。鵠の巣の卵はダイダイみのるのと一緒に集まる。
騖廣雜良牧,蒙休賴先盟。
広い土地を占有する良好な地方長官はその地域に同化していく。目出度いしるしをうけ前の時代の約束をよりどころとしている。
罷旄奉環衛,守封踐忠貞。
戰旗を返納しても天子の宮殿を守りたてまつる。国の領土をまもり中世・忠議・貞操の定めを踏襲する。
戰服脫明介,朝冠飄彩纮。
鎧兜など軍服を脱いだ後も、朝廷の冠で気分高々で 冠の美しい紐をひるがえして参上する。

買養【ばいよう】孔翠【こうすい】に馴れ,遠苞【えんぽう】蕉栟【しょうへい】樹【う】う。
鴻頭【こうとう】刺芡【しけん】を排し,鵠靍【こうかく】瑰橙【かいとう】を攢【あつ】む。
廣きに騖【は】せて良牧【りょうぼく】を雜【まじ】へ,休を蒙【こうむ】って先盟【せんめい】に賴る。
旄【ぼう】を罷めて環衛【かんえい】を奉じ,封を守って忠貞を踐【ふ】む。
戰服【せんぷく】明介【めいかい】を脫し,朝冠【ちょうかん】彩纮【さいこう】を飄【ひるがえ】す。


#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。
#20  *上記聯句を韻により変更して読む

爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。
乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
館儒養經史,綴戚觴孫甥。
考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。

爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。

爵勛【しゃくくん】僮隸【どうれい】に逮【およ】び,簪笏【しんこく】懷繃【かいほう】自【より】す。
乳下も秀【ひい】でて嶷嶷【ぎぎ】たり,椒蕃【しょうばん】は泣いて喤々【こうこう】たり。
貌鑒【ぼうかん】清くして匣【こう】に溢【あふ】れ,眸光【ぼうこう】寒くして硎【けい】を發す。
儒を館して經史を養い,戚【せき】を綴って孫甥【そんそう】に觴【しょう】す。
鍾を考【たた】いて肴核【こうかく】を饋【おく】り,鼓を戛【う】って牢牲【ろうせい】を侑【すす】む。

宮島(6)

現代語訳と訳註
(本文)
#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。
#20 *上記聯句を韻により変更して読む

爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。
乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
館儒養經史,綴戚觴孫甥。
考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。


(下し文)
爵勛【しゃくくん】僮隸【どうれい】に逮【およ】び,簪笏【しんこく】懷繃【かいほう】自【より】す。
乳下も秀【ひい】でて嶷嶷【ぎぎ】たり,椒蕃【しょうばん】は泣いて喤々【こうこう】たり。
貌鑒【ぼうかん】清くして匣【こう】に溢【あふ】れ,眸光【ぼうこう】寒くして硎【けい】を發す。
儒を館して經史を養い,戚【せき】を綴って孫甥【そんそう】に觴【しょう】す。
鍾を考【たた】いて肴核【こうかく】を饋【おく】り,鼓を戛【う】って牢牲【ろうせい】を侑【すす】む。


(現代語訳)
爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。


(訳注)
爵勛逮僮隸,簪笏自懷繃。

爵位・勲位が召使たちまでおよんでいるし、官吏となることは孫のオムツをするときから始まる。
・爵 爵位。・勛 勲位。・逮 およぶ。・僮隸 召使たち。・簪笏【しんこつ】冠をとめるこうがいと、手に持つしゃく。 転じて、 ①官吏の礼服。また、礼服をつけた官吏。 ②任官すること。官吏となること。・懷繃 おむつ。


乳下秀嶷嶷,椒蕃泣喤々。
赤子であっても優秀で智恵のすぐれている。山椒のみがいっぱいになっている名門の子はわんわん泣きさけぶ。
・乳下 赤子。・嶷嶷 こどもの智恵のすぐれたさま。・椒蕃 名門の子。繁昌分家の繁昌を詠うもの。『詩経、唐風(椒聊)』に「椒聊之實,蕃衍盈升」(椒聊の実は、繁って増え、升に盈つ。)の句があり、大きな勢力をもつ家の子のことをさす。・喤々 わんわん泣きさけぶ。


貌鑒清溢匣,眸光寒發硎。
鏡にうつった顔が清涼感が箱に満ち溢れているし、その顔の眼光は寒々として研ぎ澄ました光を放っている。
・貌鑒 鏡にうつった顔。・眸光 眼光。・硎 といし。


館儒養經史,綴戚觴孫甥。
そして儒学者を家庭教師としてまねき四書五経や歴史を勉強させるし、一族の孫やおいまで集めて杯を挙げる。
・館儒 儒学者を家庭教師としてまねく。・経史 四書五経や歴史。・綴戚 親戚をあつめる。・觴 さかずき。酒を飲むことをさす。


考鍾饋肴核,戛鼓侑牢牲。
鐘をたたき酒のさかなとくだものを贈り物とし、太鼓を打ち鳴らして、神にそなえる獣肉を薦めてくれる。
・考鍾 かねをたたく。鐘は鐘と同じ。・饋 贈る。・肴核 さかなとくだもの。酒のさかな。・戛 堅い物どうしが触れ合う音。また、その音を立てる。・侑 すすめる。・牢牲 神にそなえる獣肉。ごちそう、というはどの意。

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 李商隠詩李商隠/韓愈韓退之(韓愈)・柳宗元・李煜・王安石・蘇東坡 
   2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
      2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全130首(187回) 
   2012/1/11 唐宋 Ⅰ李商隠187 行次西郊作一百韻  白文/現代語訳 (全文) 
     



第五部
(#17~#20)
#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。

#18
韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#18  *上記聯句を韻により変更して読む
嬌應如在寤,頹意若含酲。
やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
文升相照灼,武勝屠攙搶。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
割錦不酬價,構雲有高營。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。
川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。

嬌應【きょうおう】寤【ご】に在るが如く,頹意【たいい】酲【てい】を含むが若し。
鹓毳【えんせい】衣帶【いたい】に翔【かげ】り,鵝肪【がぼう】截佩璜【はいこう】を【き】る。
文升【ぶんしょう】相い照灼【しょうしゃく】し,武勝【ぶしょう】攙搶【ざんそう】を屠【ほう】る。
錦を割いて價を酬いず,雲に構えて高營【こうえい】有り。
通波【つうは】鱗介【りんかい】に牣【み】ち,疏畹【そえん】蕭蘅【しょうこう】に富む。


#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠卵攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#19
買養馴孔翠,遠苞樹蕉栟。
買ってきて飼育した孔雀がなれてきて、遠くから包みもって来たバナナやヤシを移し植えたりする。
鴻頭排刺芡,鵠靍攢瑰橙。
鬼ハスの実の頭をミヅブキがしげるので揃えている。鵠の巣の卵はダイダイみのるのと一緒に集まる。
騖廣雜良牧,蒙休賴先盟。
広い土地を占有する良好な地方長官はその地域に同化していく。目出度いしるしをうけ前の時代の約束をよりどころとしている。
罷旄奉環衛,守封踐忠貞。
戰旗を返納しても天子の宮殿を守りたてまつる。国の領土をまもり中世・忠議・貞操の定めを踏襲する。
戰服脫明介,朝冠飄彩纮。

鎧兜など軍服を脱いだ後も、朝廷の冠で気分高々で 冠の美しい紐をひるがえして参上する。

買養【ばいよう】孔翠【こうすい】に馴れ,遠苞【えんぽう】蕉栟【しょうへい】樹【う】う。
鴻頭【こうとう】刺芡【しけん】を排し,鵠靍【こうかく】瑰橙【かいとう】を攢【あつ】む。
廣きに騖【は】せて良牧【りょうぼく】を雜【まじ】へ,休を蒙【こうむ】って先盟【せんめい】に賴る。
旄【ぼう】を罷めて環衛【かんえい】を奉じ,封を守って忠貞を踐【ふ】む。
戰服【せんぷく】明介【めいかい】を脫し,朝冠【ちょうかん】彩纮【さいこう】を飄【ひるがえ】す。


#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。




現代語訳と訳註
(本文)
#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠靍攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#19  *上記聯句を韻により変更して読む
買養馴孔翠,遠苞樹蕉栟。
鴻頭排刺芡,鵠靍攢瑰橙。
騖廣雜良牧,蒙休賴先盟。
罷旄奉環衛,守封踐忠貞。
戰服脫明介,朝冠飄彩纮。


(下し文) #19
買養【ばいよう】孔翠【こうすい】に馴れ,遠苞【えんぽう】蕉栟【しょうへい】樹【う】う。
鴻頭【こうとう】刺芡【しけん】を排し,鵠靍【こうかく】瑰橙【かいとう】を攢【あつ】む。
廣きに騖【は】せて良牧【りょうぼく】を雜【まじ】へ,休を蒙【こうむ】って先盟【せんめい】に賴る。
旄【ぼう】を罷めて環衛【かんえい】を奉じ,封を守って忠貞を踐【ふ】む。
戰服【せんぷく】明介【めいかい】を脫し,朝冠【ちょうかん】彩纮【さいこう】を飄【ひるがえ】す。


(現代語訳)
買ってきて飼育した孔雀がなれてきて、遠くから包みもって来たバナナやヤシを移し植えたりする。
鬼ハスの実の頭をミヅブキがしげるので揃えている。
鵠の巣の卵はダイダイみのるのと一緒に集まる。
広い土地を占有する良好な地方長官はその地域に同化していく。目出度いしるしをうけ前の時代の約束をよりどころとしている。
戰旗を返納しても天子の宮殿を守りたてまつる。国の領土をまもり中世・忠議・貞操の定めを踏襲する。
鎧兜など軍服を脱いだ後も、朝廷の冠で気分高々で 冠の美しい紐をひるがえして参上する。


(訳注) #19
買養馴孔翠,遠苞樹蕉栟。

買ってきて飼育した孔雀がなれてきて、遠くから包みもって来たバナナやヤシを移し植えたりする。
・孔翠 孔雀。・遠苞 遠くからやって来たつつみ。・蕉桝 バナナと椰子


鴻頭排刺芡,鵠靍攢瑰橙。
鬼ハスの実の頭をミヅブキがしげるので揃えている。鵠の巣の卵はダイダイみのるのと一緒に集まる。
・鴻頭 鬼ハスの実。・刺芡 みずぶき。・鵠靍 鵠の卵。・瑰橙 だいだい。


騖廣雜良牧,蒙休賴先盟。
広い土地を占有する良好な地方長官はその地域に同化していく。目出度いしるしをうけ前の時代の約束をよりどころとしている。
・騖広 広い土地を占有する。・良牧 良好な地方長官。・蒙休 めでたいしるしをうける。・先盟 前の時代の約束。


罷旄奉環衛,守封踐忠貞。
戰旗を返納しても天子の宮殿を守りたてまつる。国の領土をまもり中世・忠議・貞操の定めを踏襲する。
・旄  戰旗。・環衛 禁節。天子の宮殿を守る。・守封 領土をまもる。


戰服脫明介,朝冠飄彩紘。
鎧兜など軍服を脱いだ後も、朝廷の冠で気分高々で 冠の美しい紐をひるがえして参上する。
・戰服 軍服。・明介 りつはなよろい。
・彩紘 冠の美しい紐。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#18>Ⅱ中唐詩414 紀頌之の漢詩ブログ1321

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第五部(#17~#20)
#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。

#18
韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#18  *上記聯句を韻により変更して読む
嬌應如在寤,頹意若含酲。
やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
文升相照灼,武勝屠攙搶。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
割錦不酬價,構雲有高營。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。

川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。

嬌應【きょうおう】寤【ご】に在るが如く,頹意【たいい】酲【てい】を含むが若し。
鹓毳【えんせい】衣帶【いたい】に翔【かげ】り,鵝肪【がぼう】截佩璜【はいこう】を【き】る。
文升【ぶんしょう】相い照灼【しょうしゃく】し,武勝【ぶしょう】攙搶【ざんそう】を屠【ほう】る。
錦を割いて價を酬いず,雲に構えて高營【こうえい】有り。
通波【つうは】鱗介【りんかい】に牣【み】ち,疏畹【そえん】蕭蘅【しょうこう】に富む。


#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠卵攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。



現代語訳と訳註
(本文)
 #18
韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#18  *上記聯句を韻により変更して読む
嬌應如在寤,頹意若含酲。
鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
文升相照灼,武勝屠攙搶。
割錦不酬價,構雲有高營。
通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。


(下し文)
嬌應【きょうおう】寤【ご】に在るが如く,頹意【たいい】酲【てい】を含むが若し。
鹓毳【えんせい】衣帶【いたい】に翔【かげ】り,鵝肪【がぼう】截佩璜【はいこう】を【き】る。
文升【ぶんしょう】相い照灼【しょうしゃく】し,武勝【ぶしょう】攙搶【ざんそう】を屠【ほう】る。
錦を割いて價を酬いず,雲に構えて高營【こうえい】有り。
通波【つうは】鱗介【りんかい】に牣【み】ち,疏畹【そえん】蕭蘅【しょうこう】に富む。


(現代語訳)
やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。


(訳注)
嬌應如在寤,頹意若含酲。

やさしい返事によってめざめるおもいがする。やる気のない気の抜けた表情がまるで二日酔いのようである。
・嬬応 やさしい返事。・寤 めざめていること。・頹意 ものたゆげなさま。やる気のない気の抜けた表情。・醒 二日酔い。


鹓毳翔衣帶,鵝肪截佩璜。
鳳凰の羽は、羽衣を着て翔び立つようだ。鵝鳥の脂肪は堂々と佩び玉をつけて歩く。
・鹓毳 鳳凰の羽毛。・鵝肪 鵝鳥の脂肪。・佩璜 おびだま。


文升相照灼,武勝屠攙搶。
詩歌・文化の興隆はそれぞれの文人をみやびにかがやかせている。軍人は戦争に勝つことであるがそれはほうき星の占いによるものである。
・文昇 詩歌・文化の興隆。・武勝 戦争に勝つ。・攙搶 ほうき星。妖。この星があらわれると天下に変乱がおこると信じられていた。


割錦不酬價,構雲有高營。
彩錦をさいてその恩賞にすることはないが、雲の中に構築するかのように高大な建造物に招かれることはあるのだ。
・構雲 雲の中に構築するかのように。・高營 高大な建造物。


通波牣鱗介,疏畹富蕭蘅。
川の流からとって魚や貝類を充満させる。きりひらいた菜園からは青菜がゆたかにとれる。
・通波 川。・牣 充満する。・疏畹 きりひらいた菜園。・蕭蘅 よもぎとかんあおい。


城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#17>Ⅱ中唐詩413 紀頌之の漢詩ブログ1318

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#17>Ⅱ中唐詩413 紀頌之の漢詩ブログ1318

     
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城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#17>#1~#31(全31回)

第五部
(#17~#20)
#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。


韓愈) 嬌應如在寤,
孟郊) 頹意若含酲。鹓毳翔衣帶,
韓愈) 鵝肪截佩璜。文升相照灼,
孟郊) 武勝屠攙搶。割錦不酬價,
韓愈) 構雲有高營。通波牣鱗介,
孟郊) 疏畹富蕭蘅。
#19
孟郊) 買養馴孔翠,
韓愈) 遠苞樹蕉栟。鴻頭排刺芡,
孟郊) 鵠卵攢瑰橙。騖廣雜良牧,
韓愈) 蒙休賴先盟。罷旄奉環衛,
孟郊) 守封踐忠貞。戰服脫明介,
韓愈) 朝冠飄彩纮。
#20
韓愈) 爵勛逮僮隸,
孟郊) 簪笏自懷繃。乳下秀嶷嶷,
韓愈) 椒蕃泣喤々。貌鑒清溢匣,
孟郊) 眸光寒發硎。館儒養經史,
韓愈) 綴戚觴孫甥。考鍾饋肴核,
孟郊) 戛鼓侑牢牲。



現代語訳と訳註
(本文)

#17
孟郊) 葩蘗相妒出,
韓愈) 菲茸共舒晴。類招臻倜詭,
孟郊) 翼萃伏衿纓。危望跨飛動,
韓愈) 冥升躡登閎。春遊轢靃靡,
孟郊) 彩伴颯嫈嫇。遺燦飄的皪,
韓愈) 淑顏洞精誠。
#17  *上記聯句を韻により変更して読む
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
危望跨飛動,冥升躡登閎。
春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。


(下し文)#17
葩蘗【はげつ】相妒【ねた】んで出で,菲茸【ひじゅう】共に舒【の】びて晴【やす】らぐ。
類 招いて倜詭【てきき】臻【いた】り,翼 萃【あつま】って衿纓【きんえい】に伏す。
危望【きぼう】飛動【ひどう】に跨【またが】り,冥升【めいしょう】登閎【とうこう】を躡【ふ】む。
春遊【しゅんゆう】靃靡【ずいび】を轢【ふ】み,彩伴【さいはん】嫈嫇【おうぼう】を颯【うごか】す。
遺燦【いさん】的皪【てきれき】を飄【ひるがえ】し,淑顏【しゅくがん】精誠【せいせい】洞【あきらか】なり。


(現代語訳)
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。


(訳注) #17
葩蘗相妒出,菲茸共舒晴。
花と芽はたがいにねたむようにして伸び、咲いている。 青菜と蒲の穂はともに伸びて萌木色にきらめいている。
・葩蘗 はなと芽。・相妬 競争する。・菲茸 青菜と蒲の穂。・舒 伸長する。


類招臻倜詭,翼萃伏衿纓。
けだものも互いに呼び合ってずばぬけて怪奇なことになっている。鳥類があつまってきてひとに接近して なれたりする。
・類招 けだものは同類で相よびあう。・倜詭 ずばぬけて怪奇なこと。・翼萃 鳥類があつまる。・衿纓 人の襟と冠のひも。ひとびとをさす。


危望跨飛動,冥升躡登閎。
高殿に昇りながめとびあがるとりまたがるのである。ひとに知られないうちに高いところに上り高大を踏むのである。
・危望 高く登ってながめること。・冥升 ひとに知られないうちに高いところに上ること。・登園 高大。


春遊轢靃靡,彩伴颯嫈嫇。
春の野で遊んだ時にはなよやかな草をふみしめる。目もあやな衣裳をつけた腰元がはにかむ新婦の姫うながしている。
・靃靡 草のなよやかなさま。・彩伴 目もあやな衣裳をつけた同伴者。・嫈嫇 はにかむ新婦。


遺燦飄的皪,淑顏洞精誠。
キラキラ輝いて舞翻って散りおちてもきらめいている。奥ゆかしく清そな顔立ちはすなおそうなかんじである。
・遺燦 地におちたきらめくもの。・的皪 キラキラ輝くさま。・淑 こぢんまりとして控えめなこと。
・洞精誠 すなおそうだというほどの意。性的な表現かもしれない。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#16>Ⅱ中唐詩412 紀頌之の漢詩ブログ1315

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 2011/7/11李商隠 1 錦瑟 
 2011/7/11 ~ 2012/1/11 まで毎日掲載 全約150首(1~185回) 
 2012/1/11唐宋詩 Ⅰ李商隠 187 行次西郊作一百韻  白文  現代語訳 (全文) 
     


城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#16>Ⅱ中唐詩412 紀頌之の漢詩ブログ1315


第四部(#12~#16)
#13
孟郊) 藂巧競采笑,
韓愈) 駢鮮互探嬰。桑變忽蕪蔓,
孟郊) 樟裁浪登丁。霞鬥詎能極,
韓愈) 風期誰復賡。臯區扶帝壤,
孟郊) 瑰蘊郁天京。祥色被文彥,
韓愈) 良才插杉檉。
  *上記聯句を韻により変更して読む

藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
霞鬥詎能極,風期誰復賡。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
祥色被文彥,良才插杉檉。
幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。
巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。

#14
隱伏饒氣象,
孟郊) 興潛示堆坑。擘華露神物,
韓愈) 擁終儲地禎。訏謨壯締始,
孟郊) 輔弼登階清。坌秀恣填塞,
韓愈) 呀靈滀渟澄。益大聯漢魏,
孟郊) 肇初邁周嬴。
  *上記聯句を韻により変更して読む

隱伏饒氣象,興潛示堆坑。
隠遁して誰とも接することなく住んでいるものの  生まれつきもっている性格は有り余るほど多い。隠遁して興のある生活でひそんでいる中で積重ねたり穴を探したりするのである。
擘華露神物,擁終儲地禎。
華山を切り開いて黄河を通した神が現れたし、終南山を抱え込んでこの土地でめでたいことが起こるという前兆をもよおしている。
訏謨壯締始,輔弼登階清。
国の大きなはかりごとは終始壮大なものなのだ。天子の政治をたすける大臣たちは階を登り朝廷の清々しい所に整列する、
坌秀恣填塞,呀靈滀渟澄。
秀いでた気の堆積がひたすら満たしてふさぐことになり、はき出された霊気はたたえて澄んだ水があつまる。
益大聯漢魏,肇初邁周嬴。

だんだん大きくなってゆく国が漢と魏を兼ねている。国家をつくり始めるわざは周の国と嬴の国を合わせたようなものである。

隱伏【いんぷく】すれども氣象 饒【ゆた】かに,興潛【こうせん】堆坑【たいこう】を示す。
華【か】を擘【ひら】いて神物【しんぶつ】を露【あらわ】し,終【しゅう】を擁【よう】して地禎【ちてい】を儲【たくえ】る。
訏謨【たぼ】締始【ていし】を壯にし,輔弼【ほひつ】階清【かいせい】に登る。
坌秀【ふんしゅう】恣【ほしいまま】に填塞【てんそく】し,呀靈【がれい】滀【あつま】って渟澄【ていちょう】。
益大【えきだ】漢魏【かんぎ】を聯ね,肇初【ちょうしょ】周嬴【しゅうえい】を邁えたり。

#15
孟郊) 積照涵德鏡,
韓愈) 傳經儷金籝。食家行鼎鼐,
孟郊) 寵族飫弓旌。弈制盡從賜,
韓愈) 殊私得逾程。飛橋上架漢,
孟郊) 繚岸俯規瀛。瀟碧遠輸委,
韓愈) 湖嵌費攜擎。
#15 *上記聯句を韻により変更して読む
積照涵德鏡,傳經儷金籝。
仁徳の鏡にほまれがかがやき、かさなりあう、経典を伝え遺すことは 竹かごに黄金を盛ったものより優るものである。
食家行鼎鼐,寵族飫弓旌。
家で食事をすることは小さなかなえと大きなかなえをならべてするものだ、家門一族を愛し、恩に感じることは高官として迎えられることをあふれさせたい。
弈制盡從賜,殊私得逾程。
国の代々受け継がれた制度によりてことごとく天子より賜ることにより、わたしとって特別ないつくしみが程度をこしてあられる。
飛橋上架漢,繚岸俯規瀛。
天の河のうえに吊橋をかけ、仙人の住む里の一つである、東海の三山、瀛州の入り組んだ岸辺に橋でつなぐことになろう。
瀟碧遠輸委,湖嵌費攜擎。
瀟湘地方の碧竹をとおくからはこばせ、太湖産の穴のあいた奇岩をもってこさせる。

照を積みて涵德鏡【とくきょう】を【ひた】し,經を傳えて金籝【きんえい】を儷【くら】ぶ。
家に食して鼎鼐【ていだい】を行【つら】ね,族を寵【ちょう】して弓旌【きゅうせい】を飫【おお】からしむ。
弈制【えきせい】盡【ことごと】く賜【し】に從い,殊私【しゅし】程を逾ゆるを得たり。
飛橋【ひきょう】上って漢に架け,繚岸【しゅうがん】俯して瀛【えい】を規【はか】る。
瀟碧【しょうへき】遠くより輸委【しゅい】し,湖嵌【こかん】攜擎【けいけい】を費【ついや】す。


#16
萄苜從大漠,
孟郊) 楓櫧至南荊。嘉植鮮危朽,
韓愈) 膏理易滋榮。懸長巧紐翠,
孟郊) 象曲善攢珩。魚口星浮沒,
韓愈) 馬毛錦斑骍。五方亂風土,
孟郊) 百種分鉏耕。
#16  *上記聯句を韻により変更して読む
萄苜從大漠,楓櫧至南荊。
中央アジアの大沙漠こえて、葡萄とアルファルファがきた、フウの木とかしの木荊南よりひろがった。
嘉植鮮危朽,膏理易滋榮。
珍しいあぶないか、くちたかのような植物を喜んで植える、白いあぶらのような木目をもつ木々は茂り、花さきほこっている。
懸長巧紐翠,象曲善攢珩。
ながい枝をそろえるのに巧みに紐をつかい翠をいかしている。蔓のくねり利用し、おび玉をあつめる。
魚口星浮沒,馬毛錦斑騂。
魚の口は星のように浮き沈みするし、馬の毛は赤黄色の馬が赤黄まだらになる。
五方亂風土,百種分鉏耕。

東西南北と中央の五方にあるみだれた異民族の風俗があり、したがって百種ある草については分けて植える。

萄苜【とうもく】は大漠【たいばく】從りし,楓櫧【ふうしょ】南荊【なんけい】より至る。
嘉植【かしょく】危朽【ききゅう】するは鮮【すくな】く,膏理【こうり】滋榮【じえい】し易し。
長を懸けて巧に翠を紐【ちゅう】し,曲を象【かたど】って善く珩【こう】を攢【あつ】む。
魚口【ぎょこう】に星は浮沒【ふぼつ】し,馬毛は錦【にしき】斑騂【はんせい】なり。
五方 風土 亂れ,百種 鉏耕【しゅこう】を分つ。


現代語訳と訳註
(本文) #16

萄苜從大漠,
孟郊) 楓櫧至南荊。嘉植鮮危朽,
韓愈) 膏理易滋榮。懸長巧紐翠,
孟郊) 象曲善攢珩。魚口星浮沒,
韓愈) 馬毛錦斑騂。五方亂風土,
孟郊) 百種分鉏耕。
#16  *上記聯句を韻により変更して読む
萄苜從大漠,楓櫧至南荊。
嘉植鮮危朽,膏理易滋榮。
懸長巧紐翠,象曲善攢珩。
魚口星浮沒,馬毛錦斑騂。
五方亂風土,百種分鉏耕。


(下し文)
萄苜【とうもく】は大漠【たいばく】從りし,楓櫧【ふうしょ】南荊【なんけい】より至る。
嘉植【かしょく】危朽【ききゅう】するは鮮【すくな】く,膏理【こうり】滋榮【じえい】し易し。
長を懸けて巧に翠を紐【ちゅう】し,曲を象【かたど】って善く珩【こう】を攢【あつ】む。
魚口【ぎょこう】に星は浮沒【ふぼつ】し,馬毛は錦【にしき】斑騂【はんせい】なり。
五方 風土 亂れ,百種 鉏耕【しゅこう】を分つ。


(現代語訳)
中央アジアの大沙漠こえて、葡萄とアルファルファがきた、フウの木とかしの木荊南よりひろがった。
珍しいあぶないか、くちたかのような植物を喜んで植える、白いあぶらのような木目をもつ木々は茂り、花さきほこっている。
ながい枝をそろえるのに巧みに紐をつかい翠をいかしている。蔓のくねり利用し、おび玉をあつめる。
魚の口は星のように浮き沈みするし、馬の毛は赤黄色の馬が赤黄まだらになる。
東西南北と中央の五方にあるみだれた異民族の風俗があり、したがって百種ある草については分けて植える。


(訳注)
萄苜從大漠,楓櫧至南荊。
中央アジアの大沙漠こえて、葡萄とアルファルファがきた、フウの木とかしの木荊南よりひろがった。
・萄苜 ぶどうとうまごやし、アルファルファ。
・大漠 大きな沙漠。中央アジアをさす。
・楓櫧 フウの木とかしの木。楓は日本のかえでとはちがう。


嘉植鮮危朽,膏理易滋榮。
珍しいあぶないか、くちたかのような植物を喜んで植える、白いあぶらのような木目をもつ木々は茂り、花さきほこっている。
・膏理 白いあぶらのような木目をもつ木々。


懸長巧紐翠,象曲善攢珩。
ながい枝をそろえるのに巧みに紐をつかい翠をいかしている。蔓のくねり利用し、おび玉をあつめる。
・珩 おびだま。


魚口星浮沒,馬毛錦斑騂。
魚の口は星のように浮き沈みするし、馬の毛は赤黄色の馬が赤黄まだらになる。
・斑騂 騂は赤黄色の馬。斑騂は赤黄まだらに。


五方亂風土,百種分鉏耕。
東西南北と中央の五方にあるみだれた異民族の風俗があり、したがって百種ある草については分けて植える。
・五方 東西南北と中央。中国と四方の異民族のくにぐに。

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第四部(#12~#16)
#13
孟郊) 藂巧競采笑,
韓愈) 駢鮮互探嬰。桑變忽蕪蔓,
孟郊) 樟裁浪登丁。霞鬥詎能極,
韓愈) 風期誰復賡。臯區扶帝壤,
孟郊) 瑰蘊郁天京。祥色被文彥,
韓愈) 良才插杉檉。
  *上記聯句を韻により変更して読む

藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
霞鬥詎能極,風期誰復賡。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
祥色被文彥,良才插杉檉。
幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。
巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。

#14
隱伏饒氣象,
孟郊) 興潛示堆坑。擘華露神物,
韓愈) 擁終儲地禎。訏謨壯締始,
孟郊) 輔弼登階清。坌秀恣填塞,
韓愈) 呀靈滀渟澄。益大聯漢魏,
孟郊) 肇初邁周嬴。
  *上記聯句を韻により変更して読む

隱伏饒氣象,興潛示堆坑。
隠遁して誰とも接することなく住んでいるものの  生まれつきもっている性格は有り余るほど多い。隠遁して興のある生活でひそんでいる中で積重ねたり穴を探したりするのである。
擘華露神物,擁終儲地禎。
華山を切り開いて黄河を通した神が現れたし、終南山を抱え込んでこの土地でめでたいことが起こるという前兆をもよおしている。
訏謨壯締始,輔弼登階清。
国の大きなはかりごとは終始壮大なものなのだ。天子の政治をたすける大臣たちは階を登り朝廷の清々しい所に整列する、
坌秀恣填塞,呀靈滀渟澄。
秀いでた気の堆積がひたすら満たしてふさぐことになり、はき出された霊気はたたえて澄んだ水があつまる。
益大聯漢魏,肇初邁周嬴。
だんだん大きくなってゆく国が漢と魏を兼ねている。国家をつくり始めるわざは周の国と嬴の国を合わせたようなものである。

隱伏【いんぷく】すれども氣象 饒【ゆた】かに,興潛【こうせん】堆坑【たいこう】を示す。
華【か】を擘【ひら】いて神物【しんぶつ】を露【あらわ】し,終【しゅう】を擁【よう】して地禎【ちてい】を儲【たくえ】る。
訏謨【たぼ】締始【ていし】を壯にし,輔弼【ほひつ】階清【かいせい】に登る。
坌秀【ふんしゅう】恣【ほしいまま】に填塞【てんそく】し,呀靈【がれい】滀【あつま】って渟澄【ていちょう】。
益大【えきだ】漢魏【かんぎ】を聯ね,肇初【ちょうしょ】周嬴【しゅうえい】を邁えたり。

#15
孟郊) 積照涵德鏡,
韓愈) 傳經儷金籝。食家行鼎鼐,
孟郊) 寵族飫弓旌。弈制盡從賜,
韓愈) 殊私得逾程。飛橋上架漢,
孟郊) 繚岸俯規瀛。瀟碧遠輸委,
韓愈) 湖嵌費攜擎。
#15  *上記聯句を韻により変更して読む
積照涵德鏡,傳經儷金籝。
仁徳の鏡にほまれがかがやき、かさなりあう、経典を伝え遺すことは 竹かごに黄金を盛ったものより優るものである。
食家行鼎鼐,寵族飫弓旌。
家で食事をすることは小さなかなえと大きなかなえをならべてするものだ、家門一族を愛し、恩に感じることは高官として迎えられることをあふれさせたい。
弈制盡從賜,殊私得逾程。
国の代々受け継がれた制度によりてことごとく天子より賜ることにより、わたしとって特別ないつくしみが程度をこしてあられる。
飛橋上架漢,繚岸俯規瀛。
天の河のうえに吊橋をかけ、仙人の住む里の一つである、東海の三山、瀛州の入り組んだ岸辺に橋でつなぐことになろう。
瀟碧遠輸委,湖嵌費攜擎。

瀟湘地方の碧竹をとおくからはこばせ、太湖産の穴のあいた奇岩をもってこさせる。

照を積みて涵德鏡【とくきょう】を【ひた】し,經を傳えて金籝【きんえい】を儷【くら】ぶ。
家に食して鼎鼐【ていだい】を行【つら】ね,族を寵【ちょう】して弓旌【きゅうせい】を飫【おお】からしむ。
弈制【えきせい】盡【ことごと】く賜【し】に從い,殊私【しゅし】程を逾ゆるを得たり。
飛橋【ひきょう】上って漢に架け,繚岸【しゅうがん】俯して瀛【えい】を規【はか】る。
瀟碧【しょうへき】遠くより輸委【しゅい】し,湖嵌【こかん】攜擎【けいけい】を費【ついや】す。


#16
萄苜從大漠,
孟郊) 楓櫧至南荊。嘉植鮮危朽,
韓愈) 膏理易滋榮。懸長巧紐翠,
孟郊) 象曲善攢珩。魚口星浮沒,
韓愈) 馬毛錦斑骍。五方亂風土,
孟郊) 百種分鉏耕。



現代語訳と訳註
(本文) #15
孟郊) 積照涵德鏡,
韓愈) 傳經儷金籝。食家行鼎鼐,
孟郊) 寵族飫弓旌。弈制盡從賜,
韓愈) 殊私得逾程。飛橋上架漢,
孟郊) 繚岸俯規瀛。瀟碧遠輸委,
韓愈) 湖嵌費攜擎。
#15  *上記聯句を韻により変更して読む
積照涵德鏡,傳經儷金籝。
食家行鼎鼐,寵族飫弓旌。
弈制盡從賜,殊私得逾程。
飛橋上架漢,繚岸俯規瀛。
瀟碧遠輸委,湖嵌費攜擎。


(下し文)
照を積みて涵德鏡【とくきょう】を【ひた】し,經を傳えて金籝【きんえい】を儷【くら】ぶ。
家に食して鼎鼐【ていだい】を行【つら】ね,族を寵【ちょう】して弓旌【きゅうせい】を飫【おお】からしむ。
弈制【えきせい】盡【ことごと】く賜【し】に從い,殊私【しゅし】程を逾ゆるを得たり。
飛橋【ひきょう】上って漢に架け,繚岸【しゅうがん】俯して瀛【えい】を規【はか】る。
瀟碧【しょうへき】遠くより輸委【しゅい】し,湖嵌【こかん】攜擎【けいけい】を費【ついや】す。


(現代語訳)
仁徳の鏡にほまれがかがやき、かさなりあう、経典を伝え遺すことは 竹かごに黄金を盛ったものより優るものである。
家で食事をすることは小さなかなえと大きなかなえをならべてするものだ、家門一族を愛し、恩に感じることは高官として迎えられることをあふれさせたい。
国の代々受け継がれた制度によりてことごとく天子より賜ることにより、わたしとって特別ないつくしみが程度をこしてあられる。
天の河のうえに吊橋をかけ、仙人の住む里の一つである、東海の三山、瀛州の入り組んだ岸辺に橋でつなぐことになろう。
瀟湘地方の碧竹をとおくからはこばせ、太湖産の穴のあいた奇岩をもってこさせる。


(訳注)
積照涵德鏡,傳經儷金籝。
仁徳の鏡にほまれがかがやき、かさなりあう、経典を伝え遺すことは 竹かごに黄金を盛ったものより優るものである。
・積照 照り輝くのが重なり合うさま。・儷 くらべる。・金籝 黄金を盛った竹かご。


食家行鼎鼐,寵族飫弓旌。
家で食事をすることは小さなかなえと大きなかなえをならべてするものだ、家門一族を愛し、恩に感じることは高官として迎えられることをあふれさせたい。
・食家 家で食事をする。・行 ならべる。・鼎飛 小さなかなえと大きなかなえ。・寵族 家門一族を愛するとう恩に感じること。・弓旌 高官として迎えられること。・旌 旗竿(はたざお)のさきに旄(ぼう)という旗飾りをつけ、これに鳥の羽などを垂らした旗。天子が士気を鼓舞するのに用いる。また、旗の総称。


弈制盡從賜,殊私得逾程。
国の代々受け継がれた制度によりてことごとく天子より賜ることにより、わたしとって特別ないつくしみが程度をこしてあられる。
・弈制 国の代々受け継がれた制度。えきせい【奕世】とは。《「奕」は重ねる意》世を重ねること。代々。奕葉。累世。《奕【えき】碁を打つこと。手段を考える。》大きな制度。・殊私 特別のいつくしみ。・遜程 程度をこす。


飛橋上架漢,繚岸俯規瀛。
天の河のうえに吊橋をかけ、仙人の住む里の一つである、東海の三山、瀛州の入り組んだ岸辺に橋でつなぐことになろう。
・漢 あまのがわ。・繚岸 入り組んだ岸辺。
・瀛 滄州のことであろう。東海三山。蓬莱・方丈・瀛州の中にあって神仙が住むという山。


瀟碧遠輸委,湖嵌費攜擎。
瀟湘地方の碧竹をとおくからはこばせ、太湖産の穴のあいた奇岩をもってこさせる。

・蒲碧 瀟湘地方の碧竹。・輪委 はこび、おく。・湖嵌 太湖産の穴のあいた奇岩。

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第四部(#12~#16)
#13
孟郊) 藂巧競采笑,
韓愈) 駢鮮互探嬰。桑變忽蕪蔓,
孟郊) 樟裁浪登丁。霞鬥詎能極,
韓愈) 風期誰復賡。臯區扶帝壤,
孟郊) 瑰蘊郁天京。祥色被文彥,
韓愈) 良才插杉檉。

*上記聯句を韻により変更して読む

藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
霞鬥詎能極,風期誰復賡。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
祥色被文彥,良才插杉檉。

#14
韓愈) 隱伏饒氣象,
孟郊) 興潛示堆坑。擘華露神物,
韓愈) 擁終儲地禎。訏謨壯締始,
孟郊) 輔弼登階清。坌秀恣填塞,
韓愈) 呀靈滀渟澄。益大聯漢魏,
孟郊) 肇初邁周嬴。

*上記聯句を韻により変更して読む

隱伏饒氣象,興潛示堆坑。
隠遁して誰とも接することなく住んでいるものの  生まれつきもっている性格は有り余るほど多い。隠遁して興のある生活でひそんでいる中で積重ねたり穴を探したりするのである。
擘華露神物,擁終儲地禎。
華山を切り開いて黄河を通した神が現れたし、終南山を抱え込んでこの土地でめでたいことが起こるという前兆をもよおしている。
訏謨壯締始,輔弼登階清。
国の大きなはかりごとは終始壮大なものなのだ。天子の政治をたすける大臣たちは階を登り朝廷の清々しい所に整列する、
坌秀恣填塞,呀靈滀渟澄。
秀いでた気の堆積がひたすら満たしてふさぐことになり、はき出された霊気はたたえて澄んだ水があつまる。
益大聯漢魏,肇初邁周嬴。

隱伏【いんぷく】すれども氣象 饒【ゆた】かに,興潛【こうせん】堆坑【たいこう】を示す。
華【か】を擘【ひら】いて神物【しんぶつ】を露【あらわ】し,終【しゅう】を擁【よう】して地禎【ちてい】を儲【たくえ】る。
訏謨【たぼ】締始【ていし】を壯にし,輔弼【ほひつ】階清【かいせい】に登る。
坌秀【ふんしゅう】恣【ほしいまま】に填塞【てんそく】し,呀靈【がれい】滀【あつま】って渟澄【ていちょう】。
益大【えきだ】漢魏【かんぎ】を聯ね,肇初【ちょうしょ】周嬴【しゅうえい】を邁えたり。

#15
孟郊) 積照涵德鏡,
韓愈) 傳經儷金籝。食家行鼎鼐,
孟郊) 寵族飫弓旌。弈制盡從賜,
韓愈) 殊私得逾程。飛橋上架漢,
孟郊) 繚岸俯規瀛。瀟碧遠輸委,
韓愈) 湖嵌費攜擎。
#16
萄苜從大漠,
孟郊) 楓櫧至南荊。嘉植鮮危朽,
韓愈) 膏理易滋榮。懸長巧紐翠,
孟郊) 象曲善攢珩。魚口星浮沒,
韓愈) 馬毛錦斑骍。五方亂風土,
孟郊) 百種分鉏耕。


現代語訳と訳註
(本文)
#14
隱伏饒氣象,
孟郊) 興潛示堆坑。擘華露神物,
韓愈) 擁終儲地禎。訏謨壯締始,
孟郊) 輔弼登階清。坌秀恣填塞,
韓愈) 呀靈滀渟澄。益大聯漢魏,
孟郊) 肇初邁周嬴
。

*上記聯句を韻により変更して読む

隱伏饒氣象,興潛示堆坑。
擘華露神物,擁終儲地禎。
訏謨壯締始,輔弼登階清。
坌秀恣填塞,呀靈滀渟澄。
益大聯漢魏,肇初邁周嬴。

(下し文)
隱伏【いんぷく】すれども氣象 饒【ゆた】かに,興潛【こうせん】堆坑【たいこう】を示す。
華【か】を擘【ひら】いて神物【しんぶつ】を露【あらわ】し,終【しゅう】を擁【よう】して地禎【ちてい】を儲【たくえ】る。
訏謨【たぼ】締始【ていし】を壯にし,輔弼【ほひつ】階清【かいせい】に登る。
坌秀【ふんしゅう】恣【ほしいまま】に填塞【てんそく】し,呀靈【がれい】滀【あつま】って渟澄【ていちょう】。
益大【えきだ】漢魏【かんぎ】を聯ね,肇初【ちょうしょ】周嬴【しゅうえい】を邁えたり。


(訳注)
隱伏饒氣象,興潛示堆坑。

隠遁して誰とも接することなく住んでいるものの  生まれつきもっている性格は有り余るほど多い。隠遁して興のある生活でひそんでいる中で積重ねたり穴を探したりするのである。
・隱伏 (1)隠れひそむこと。 (2)見えないように隠すこと。・饒【じょう】有り余るほど多い。ゆたか。
・氣象 生まれつきもっている性格。気だて。・興潛 隠遁して興のある生活でひそむこと。・堆【たい】 1か所にうず高く積もっていること。海底で、平らな頂をもつ隆起部。プランクトンが多く好漁場となる。坑【こう】地中に掘った穴。鉱山の穴。


擘華露神物,擁終儲地禎。
華山を切り開いて黄河を通した神が現れたし、終南山を抱え込んでこの土地でめでたいことが起こるという前兆をもよおしている。
・擘華 華山はもと黄河対岸の首陽山と一つの山で、黄河かそれを迂廻していたが、河の神が、山を二つにさいて、その間を黄河が通れるようにした、という伝説がある。韓愈『南山詩』「巨靈與誇蛾,遠賈期必售。」参照。・神物 華山をさす。・擁終 終南山をかかえこむ。・地禎 土地の瑞祥。めでたいことが起こるという前兆。吉兆。


訏謨壯締始,輔弼登階清。
国の大きなはかりごとは終始壮大なものなのだ。天子の政治をたすける大臣たちは階を登り朝廷の清々しい所に整列する、
・訏謨 大きなはかりごと。・締始 終始。・輔弼 天子の政治をたすけること。また、その人。朝廷の大臣。


坌秀恣填塞,呀靈滀渟澄。
秀いでた気の堆積がひたすら満たしてふさぐことになり、はき出された霊気はたたえて澄んだ水があつまる。
・坌秀 坌はわき上がること、またつもること。秀気の堆積というほどの意。・填塞 満たしてふさぐこと。また、満ちふさがること。・呀靈 はき出された霊気。・渟澄 水がたたえて澄むこと。


益大聯漢魏,肇初邁周嬴。
だんだん大きくなってゆく国が漢と魏を兼ねている。国家をつくり始めるわざは周の国と嬴の国を合わせたようなものである。
・益大 だんだん大きくなってゆくこと。・肇初 国家をつくり始めるわざ。・周嬴 周と泰。豪の始皇帝の名は嬴。

だんだん大きくなってゆく国が漢と魏を兼ねている。国家をつくり始めるわざは周の国と嬴の国を合わせたようなものである。
幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。
巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#13>Ⅱ中唐詩409 紀頌之の漢詩ブログ1306

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#13>Ⅱ中唐詩409 紀頌之の漢詩ブログ1306


第四部(#12~#16)
#13
孟郊) 藂巧競采笑,
韓愈) 駢鮮互探嬰。桑變忽蕪蔓,
孟郊) 樟裁浪登丁。霞鬥詎能極,
韓愈) 風期誰復賡。臯區扶帝壤,
孟郊) 瑰蘊郁天京。祥色被文彥,
韓愈) 良才插杉檉。

*上記聯句を韻により変更して読む

藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
霞鬥詎能極,風期誰復賡。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
祥色被文彥,良才插杉檉。

#14
隱伏饒氣象,
孟郊) 興潛示堆坑。擘華露神物,
韓愈) 擁終儲地禎。訏謨壯締始,
孟郊) 輔弼登階清。坌秀恣填塞,
韓愈) 呀靈滀渟澄。益大聯漢魏,
孟郊) 肇初邁周嬴。
#15
孟郊) 積照涵德鏡,
韓愈) 傳經儷金籝。食家行鼎鼐,
孟郊) 寵族飫弓旌。弈制盡從賜,
韓愈) 殊私得逾程。飛橋上架漢,
孟郊) 繚岸俯規瀛。瀟碧遠輸委,
韓愈) 湖嵌費攜擎。
#16
萄苜從大漠,
孟郊) 楓櫧至南荊。嘉植鮮危朽,
韓愈) 膏理易滋榮。懸長巧紐翠,
孟郊) 象曲善攢珩。魚口星浮沒,
韓愈) 馬毛錦斑骍。五方亂風土,
孟郊) 百種分鉏耕。




現代語訳と訳註
(本文)
#13
孟郊) 藂巧競采笑,
韓愈) 駢鮮互探嬰。桑變忽蕪蔓,
孟郊) 樟裁浪登丁。霞鬥詎能極,
韓愈) 風期誰復賡。臯區扶帝壤,
孟郊) 瑰蘊郁天京。祥色被文彥,
韓愈) 良才插杉檉。
#13

*上記聯句を韻により変更して読む

藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。
桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
霞鬥詎能極,風期誰復賡。
臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
祥色被文彥,良才插杉檉。


(下し文) #13
巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。


(現代語訳)
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。


(訳注) #13
藂巧競采笑,駢鮮互探嬰。

巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
芸達者な連中をあつめ、きそって笑ひをとる、新鮮な肉をならべ、互いにわかどりの肉をさぐるのである。
・藂巧 芸達者な連中をあつめる。・嬰 わかどりの肉をさす。


桑變忽蕪蔓,樟裁浪登丁。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
施政者が変わるとたちまち桑畑も変わって雑草が生いしげった荒れ地となり、楠を植えてみだりに木を切る音がする。
・蕪蔓 雑草が生いしげった荒れ地。・樟 くすのき。・登丁 木をきる音。


霞鬥詎能極,風期誰復賡。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
その家門の栄華を他の霞のようなものとの闘争をしていることをどうして極められようか、そして、この風流の時期をだれかつぐべきというのであろうか。
・霞鬥 霞は、日の光の空にはえることをいう。霞鬥は、その家の栄華を霞と競争するというほどの意。
・風期 風流。


臯區扶帝壤,瑰蘊郁天京。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
すぐれた地域があり、皇帝が治めるこの国土を扶育している。そのうつくしい国土には天子のみやこがある。
・皐区 すぐれた地域。・壌〔壤〕【じょう】1 耕作に適した土。「土壌」2 国土。大地。・瑰蘊 うつくしくやさしい。・天京 天子のみやこ。


祥色被文彥,良才插杉檉。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。
幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。
・文彦 文才あるひと。・杉檉 すぎとかわやなぎ。杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるように才能をあらわすというほどの意。


幸せな色を文才あるひとが発している、優良な才能は杉や檉の木が他の木よりもぬきんでるようにあらわすのだ。
巧を藂【あつ】めて競って笑いを采る,鮮を駢【なら】べて互いに嬰【わか】きを探る。
桑變して忽ち蕪蔓し,樟裁して浪【みだ】りに登丁【とうちょう】。
霞鬥【かとう】詎【なん】ぞ能く極めん,風期【ふうき】誰か復た賡【つ】がん。
臯區【こうく】帝壤【ていじょう】を扶【たす】け,瑰蘊【かいうん】天京【てんきょう】を郁【かんば】しくす。
祥色【しょうしょく】文彥【ぶんげん】に被【こうむ】らしめ,良才【りょうさい】杉檉【さんてい】を插【さしはさ】む。

城南聯句 韓退之(韓愈)詩<64-#12>Ⅱ中唐詩408 紀頌之の漢詩ブログ1303

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第三部
#9
孟郊) 寶唾拾未盡,
韓愈) 玉啼墮猶槍。窗綃疑閟艷,
孟郊) 妝燭已銷檠。綠發抽瑉甃,
韓愈) 青膚聳瑤楨。白蛾飛舞地,
孟郊) 幽蠹落書棚。惟昔集嘉詠,
韓愈) 吐芳類鳴嚶。

*上記聯句を韻により変更して読む

寶唾拾未盡,玉啼墮猶槍。
宝石のような美しい唾、宝玉は、拾い尽くせない、珠玉のような涙は落ちるたびに玉のなる音を鳴らしている。
窗綃疑閟艷,妝燭已銷檠。
窓の絹のとばりは美女をとじこめかくしているのだろうか、ぼんぼりのあかりがきえて化粧ができないのでまたつける。
綠發抽瑉甃,青膚聳瑤楨。
みどりの髪のような草があり、その草の中で玉の敷石めだっている。あおいこけがいっぱいに生えている中に玉樹がそびえている。
白蛾飛舞地,幽蠹落書棚。
そういう景色は白蛾が飛びまわってひと舞する舞台をつくったようなものだ。こちら見目を遣れば本に着く紙むしは書棚から落ちている。
惟昔集嘉詠,吐芳類鳴嚶。

寶唾【ほうだ】未だ盡さざるを拾わん,玉啼【ぎょくてい】猶お槍【そう】たることく墮ちん。
窗綃【そうしょう】は艷【えん】を閟【と】づるかを疑い,妝燭【しょうしょく】は已に檠【けい】を銷【き】ゆ。
綠發【りょくはつ】瑉甃【びんしゅう】より抽【ぬき】んでて,青膚【せいふ】は瑤楨【ようてい】を聳【そびえ】かす。
白蛾【はくが】舞地【ぶち】に飛び,幽蠹【ゆうと】書棚【しょほう】より落つ。
惟【こ】れ昔嘉詠【かえい】を集め,芳を吐いて鳴嚶【めいおう】に類す。


#10
韓愈) 窺奇摘海異,
孟郊) 恣韻激天鯨。腸胃繞萬象,
韓愈) 精神驅五兵。蜀雄李杜拔,
孟郊) 嶽力雷車轟。大句斡玄造,
韓愈) 高言軋霄崢。芒端轉寒燠,
孟郊) 神助溢杯觥。

*上記聯句を韻により変更して読む

窺奇摘海異,恣韻激天鯨。

奇を窺いて海異【かいい】を摘み,韻を恣【ほしいまま】にして天鯨【てんげい】を激す。
腸胃【ちょうい】萬象【ばんしょう】を繞り,精神は五兵を驅【か】る。
蜀雄【しょくゆう】李杜【りと】拔きんで,嶽力【がくりょく】雷車轟く。
大句は玄造【げんぞう】を斡【あつ】,高言は霄崢【しょうそう】を軋【きし】る。
芒端【ぼうたん】 寒燠【かんいく】を.じ,神助【しんじょ】 杯觥【はいこう】に溢る。


#11
孟郊) 巨細各乘運,
韓愈) 湍潿亦騰聲。淩花咀粉蕊,
孟郊) 削縷穿珠櫻。綺語洗晴雪,
韓愈) 嬌辭哢雛鶯。酣歡雜弁珥,
孟郊) 繁價流金瓊。菡萏寫江調,
韓愈) 萎蕤綴藍瑛。

*上記聯句を韻により変更して読む

巨細各乘運,湍潿亦騰聲。

巨細【きょ・さい】は各【おのお】の運に乘じ,湍潿【たんい】も亦た聲を騰げる。
花を淩いで粉蕊【ふんずい】を咀【くら】い,縷【る】を削って珠櫻【しゅおう】を穿【うが】つ。
綺語【きご】は晴雪を洗【そそ】ぎ,嬌辭【きょうじ】は雛鶯【すうおう】を哢【ささや】く。
酣歡【かんかん】弁珥【べんじょ】を雜【まじ】へ,繁價【はんか】金瓊【きんけい】を流【ついや】す。
菡萏【かたん】江調【こうちょう】を寫す,萎蕤【いずい】藍瑛【らんえい】を綴る。



#12
韓愈) 庖霜膾玄鯽,
孟郊) 浙玉炊香粳。朝饌已百態,
韓愈) 春醪又千名。哀匏蹙駛景,
孟郊) 冽唱凝余晶。解魄不自主,
韓愈) 痺肌坐空瞠。扳援賤蹊絕,
孟郊) 炫曜仙選更。
#12

*上記聯句を韻により変更して読む

庖霜膾玄鯽,浙玉炊香粳。
黒フナの肉片を霜柱のように細く包丁を入れ、それをなますにする、宝玉をすすぐように上等のうるち米をとぎ炊飯する。
朝饌已百態,春醪又千名。
朝食は並べられすでに百種類もあろうか、その上この春の一番搾りの千の銘柄の濁り酒がある。
哀匏蹙駛景,冽唱凝余晶。
かなしい笛の音が聞こえて消えるように光陰は矢のように過ぎ去る。清らかな歌声は名残の光と疑うばかりである。
解魄不自主,痺肌坐空瞠。
快楽に心が解けるようなことには自ら主役になることはないし、ましてや座り続けて痺れを切らして見上げるということもない。
扳援賤蹊絕,炫曜仙選更。
ひとを採り立てることはしても賤しいひとの進み通うみちを遮断することはない。まばゆいこととおもうのはえりぬきの仙女をさらに選び出すことであろうか。

霜を庖【ほう】して玄鯽【げんせい】を膾【なます】にし,玉を浙【あら】って炊香粳【こうこう】を【かし】ぐ。
朝饌【ちょうせん】已に百態【ひゃくたい】,春醪【しゅんろう】又 千名。
哀匏【あいほう】は駛景【しけい】を蹙【お】い,冽唱【れつしょう】は余晶【よしょう】を凝【こ】らす。
解魄【かいはく】して自ら主ならず,痺肌【ひき】して坐し空しく瞠【みは】る。
扳援【はんえん】賤蹊【せんけい】絕【た】え,炫曜【げんよう】仙選【せんせん】更【かわ】る。


現代語訳と訳註
(本文)
#12
韓愈) 庖霜膾玄鯽,
孟郊) 浙玉炊香粳。朝饌已百態,
韓愈) 春醪又千名。哀匏蹙駛景,
孟郊) 冽唱凝余晶。解魄不自主,
韓愈) 痺肌坐空瞠。扳援賤蹊絕,
孟郊) 炫曜仙選更。
#12

*上記聯句を韻により変更して読む

庖霜膾玄鯽,浙玉炊香粳。
朝饌已百態,春醪又千名。
哀匏蹙駛景,冽唱凝余晶。
解魄不自主,痺肌坐空瞠。
扳援賤蹊絕,炫曜仙選更。


(下し文) #12
霜を庖【ほう】して玄鯽【げんせい】を膾【なます】にし,玉を浙【あら】って炊香粳【こうこう】を【かし】ぐ。
朝饌【ちょうせん】已に百態【ひゃくたい】,春醪【しゅんろう】又 千名。
哀匏【あいほう】は駛景【しけい】を蹙【お】い,冽唱【れつしょう】は余晶【よしょう】を凝【こ】らす。
解魄【かいはく】して自ら主ならず,痺肌【ひき】して坐し空しく瞠【みは】る。
扳援【はんえん】賤蹊【せんけい】絕【た】え,炫曜【げんよう】仙選【せんせん】更【かわ】る。


(現代語訳)
黒フナの肉片を霜柱のように細く包丁を入れ、それをなますにする、宝玉をすすぐように上等のうるち米をとぎ炊飯する。
朝食は並べられすでに百種類もあろうか、その上この春の一番搾りの千の銘柄の濁り酒がある。
かなしい笛の音が聞こえて消えるように光陰は矢のように過ぎ去る。清らかな歌声は名残の光と疑うばかりである。
快楽に心が解けるようなことには自ら主役になることはないし、ましてや座り続けて痺れを切らして見上げるということもない。
ひとを採り立てることはしても賤しいひとの進み通うみちを遮断することはない。まばゆいこととおもうのはえりぬきの仙女をさらに選び出すことであろうか。


(訳注) #12
庖霜膾玄鯽,浙玉炊香粳。
黒フナの肉片を霜柱のように細く包丁を入れ、それをなますにする、宝玉をすすぐように上等のうるち米をとぎ炊飯する。
・庖霜 魚の肉片を霜柱のように細く包丁を入れること。・玄鯽 黒いふな。・香粳 上等のうるち米。


朝饌已百態,春醪又千名。
朝食は並べられすでに百種類もあろうか、その上この春の一番搾りの千の銘柄の濁り酒がある。
・朝饌 朝食。・百態 百種類。・春醪 春つくった濁り酒。・千名 千の銘柄。


哀匏蹙駛景,冽唱凝余晶。
かなしい笛の音が聞こえて消えるように光陰は矢のように過ぎ去る。清らかな歌声は名残の光と疑うばかりである。
・哀匏 かなしい笛のこえ。・蹙 追いすがる。・駛景 走る日かげ。経過する時間をさす。・冽唱 きよらかなうたごえ。・余晶 なごりのひかり。


解魄不自主,痺肌坐空瞠。
快楽に心が解けるようなことには自ら主役になることはないし、ましてや座り続けて痺れを切らして見上げるということもない。
・解魄 こころがとろける。


扳援賤蹊絕,炫曜仙選更。
ひとを採り立てることはしても賤しいひとの進み通うみちを遮断することはない。まばゆいこととおもうのはえりぬきの仙女をさらに選び出すことであろうか。
・扳援 とりたてる。・賤蹊 賤しいひとの進み通うみち。・炫曜 まばゆいこと。・仙選 えりぬきの仙女。
・更 さらに選び出す。

細石であり、巨岩であり、それぞれみな乗せられているし、早瀬と淀はまた大声をあげ驚くのである。
淩花咀粉蕊,削縷穿珠櫻。
花でいえば花ビラを砕いたり、花粉の付いた花の蕊を 食べてしまうということである。そしてサトザクラの宝石の穴をあけ糸で繋いで首飾りにするようだ。
綺語洗晴雪,嬌辭哢雛鶯。
きらびやかな言葉は空を洗い晴れ雪を照らす。艶めかしい言葉は、ひなのうぐいすがさえずるようである。
酣歡雜弁珥,繁價流金瓊。
艶歌は男女の性交を詠い、歓喜もさいこうちょうになる。そうしておびただしい費用となり、黄金と美玉が消費されることになる。
菡萏寫江調,萎蕤綴藍瑛。
蓮の花は江南の採蓮歌として世に広がったし、そしてそれは、あまどころのようであり、藍田の水晶玉をぶらさげたようだ。

大海の珍しいものがないかと探し出し海では異なったものを摘み取るような句であり、縦横に押韻するということで大鯨が大暴れする様な詩歌が詠われる。
腸胃繞萬象,精神驅五兵。
胸中にある万物のすがたをむねにめぐらせる巧さがあり、こころに思うことは五種類の道具を駆使して存分にする。 
蜀雄李杜拔,嶽力雷車轟。
蜀の国のすぐれた人は李白・杜甫を抜くほどのものだ。そして、雲や雷を生み出す力を内蔵している大岩のように雷や戦車の車輪の轟をさせる句をつくる。
大句斡玄造,高言軋霄崢。
大いなる句は幽玄な造化をめぐらせ、高士の言葉は高い空をきしませてひろがる。
芒端轉寒燠,神助溢杯觥。
筆の穂先ひとつで暑さ、寒さ変幻自在であるし、神の助けを授けられた直観力は大盃にあふれるほどである。

あわれなるかな、昔はここでりっぱな詩歌を詠んで集ったものだが、花の香しさを出すように美しい句の歌を吟じることはうぐいすが鳴いているようなのだ。
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