中唐詩人選集【Ⅰ李商隠-150】Ⅱ韓退之(韓愈)Ⅶ孟郊(東野)  漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩 訳注解説ブログ

Ⅰ李商隠は難解詩といわれている。約150首紹介済。(晩唐詩人) Ⅱ韓退之(韓愈)-約500首Ⅶ孟郊、中唐の詩人を掲載中。万物の性(さが)をテーマにした哲学的な詩。このブログは基本的に中唐詩人を中心にして掲載する予定。 韓愈詩文のこれまでの掲載分とこれから掲載予定分を時系列で整理した2014.3.29のブログに集約してそこから各年次を見ることができる  kanbuniinkai 検索で、《漢文委員会HP05》サイトあります。漢詩唐詩を理解するための総合サイト:≪漢文委員会 漢詩07≫。

少し、マニアックな晩唐詩人Ⅰ-李商隠150首をまず掲載済み。中唐は盛唐詩人(孟浩然・王維、杜甫、李白)を受け継いだ多様な詩人が出ている。この時代も驚くほど詩が発展している。Ⅱ韓退之(韓愈)500首、Ⅲ柳宗元40首、Ⅳ韋応物、Ⅴ劉長卿、Ⅵ韋荘、Ⅶ孟郊(孟東野)、Ⅷ張籍、Ⅸ賈島、Ⅹ劉禹錫、ほか2012~2020年の予定で気長に進める。同じ中唐ではあるが、白居易のグループについては、李白のブログ350首(2015/6月再開~2018/夏・秋月予定)の後掲載の予定。別に杜甫詩ブログ1500首(2011/7月~2018/8月の予定で)を進行中。詩数につぃては、予定の詩数より多くなる。気まぐれなところがあるのでこの予定が少し変わる場合があり、その節はご容赦ください。                 古詩・謝霊運詩 杜甫詩 韓愈詩 花間集500首全詩 それぞれ毎日ブログしています。 このブログ、索引=語句の「検索」 参考書以上掲載。漢詩力up。

五言絶句

遊城南十六首:嘲少年 韓愈(韓退之) <182>Ⅱ中唐詩793 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2949

韓愈《遊城南十六首:嘲少年》 春景色をギュッとつかつかんで、行楽に出て女性を携えて酒のさかなとしている。「命令じゃ、もって行け」などと人に花をやるように女をもらいうける。

 

2013年9月7日  同じ日の紀頌之5つのブログ
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遊城南十六首:嘲少年 韓愈(韓退之
) <182>Ⅱ中唐詩793 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2949

 

作者: 韓愈  816  元和十一年  49 

卷別: 卷三四三  文體: 五言 

詩題: 遊城南十六首:嘲少年 

寫及地點:  城南 (京畿道 京兆府 長安)     

詩文:

 

遊城南十六首:嘲少年  

(長安の南でゆっくりしている時の詩、十六首の「貴公子の諸行を嘲る」)

直把春償酒,都將命乞花。 

春景色をギュッとつかつかんで、行楽に出て女性を携えて酒のさかなとしている。「命令じゃ、もって行け」などと人に花をやるように女をもらいうける。

祗知閒信馬,不覺誤隨車。 

それと思うと暇にまかせ、馬にまかせてやりたい放題、そこまでは知ってたが、うつかり、間違って誰かの車のあとについて行ったかまったく覚えていない。

(城南に遊ぶ十六首:少年を嘲る)

直【ただち】に春を把って酒を償【つぐな】い、都【すべ】て命を將って花を乞【あた】う。

祗だ知る 閑に馬に信【まか】するを、覚えず 誤って車に随ふを。

 

 

『遊城南十六首:嘲少年』 現代語訳と訳註

(本文)

直把春償酒,都將命乞花。 

祗知閒信馬,不覺誤隨車。 

 

 

(下し文)

(城南に遊ぶ十六首:少年を嘲る)

直【ただち】に春を把って酒を償【つぐな】い、都【すべ】て命を將って花を乞【あた】う。

祗だ知る 閑に馬に信【まか】するを、覚えず 誤って車に随ふを。

 

(現代語訳)

(長安の南でゆっくりしている時の詩、十六首の「貴公子の諸行を嘲る」)

春景色をギュッとつかつかんで、行楽に出て女性を携えて酒のさかなとしている。「命令じゃ、もって行け」などと人に花をやるように女をもらいうける。

それと思うと暇にまかせ、馬にまかせてやりたい放題、そこまでは知ってたが、うつかり、間違って誰かの車のあとについて行ったかまったく覚えていない。

 

 

(訳注)

遊城南十六首:嘲少年 

(長安の南でゆっくりしている時の詩、十六首の「貴公子の諸行を嘲る」)

・少年 貴族の子弟が酒屋において傲慢に酒を貪ったさまをうたう。(762)宝応元年、杜甫51歳の成都での作品。李白や、王維の同名の作品は楽府、音楽に合わせて歌うように詩を読むものであるが、杜甫のこの詩は七言絶句の形式の歌行である。同種の『貧孝行』がある。唐詩で「少年」といえば、王維 少年行
新豐美酒斗十千,咸陽遊侠多少年。
相逢意氣爲君飮,繋馬高樓垂柳邊。 
李白 17少年行
少年行      
五陵年少金市東、銀鞍白馬度春風。
落花踏尽遊何処、笑入胡姫酒肆中。
杜甫 少年行

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。
不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。
 
王昌齢『少年行』
走馬遠相尋,西樓下夕陰。結交期一劍,留意贈千金。高閣歌聲遠,重門柳色深。夜闌須盡飲,莫負百年心。
いなせな若者や壮士を詠う。

杜甫『少年行』 

馬上誰家白面郎、臨階下馬坐人牀。

不通姓氏麤豪甚、指點銀瓶索酒嘗。

少年行 杜甫 蜀中転々 杜甫 <501  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2695 杜甫詩1000-501-733/1500

 

 

直把  償酒 ,都將命 乞花 

春景色をギュッとつかつかんで、行楽に出て女性を携えて酒のさかなとしている。何でもかんでも命令口調で、「もって行け」などと人に花をやるように女をもらいうける。

・「把」把。つかむ、ひきよせる。

・「春」春景色。女性。

・「償」償【つぐな】い。

・「命」命令。

・「乞」求める。

・「花」花。春景色。女性。

 

 

祗知  信馬 ,不覺 誤隨車 

それと思うと暇にまかせ、馬にまかせてやりたい放題、そこまでは知ってたが、うつかり、間違って誰かの車のあとについて行ったかまったく覚えていない。

奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池 韓愈(韓退之) <140>Ⅱ中唐詩701 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2489

韓愈《奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池》晩秋のこと寒気はふかまり、この池に月影が下を明るくてらす。やがて、冬がおとずれ、新月がこの池のほとりで奥まったところでくねっている。

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孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
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奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池 韓愈(韓退之) <140>Ⅱ中唐詩701 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2489


305-21 
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「月池」を詠う。)
寒池月下明,新月池邊曲。
晩秋のこと寒気はふかまり、この池に月影が下を明るくてらす。やがて、冬がおとずれ、新月がこの池のほとりで奥まったところでくねっている。
若不妒清妍,卻成相映燭。

妖艶でうつくしいことをもし、妬んだりしてはいけないことだとしたら、二人は蝋燭の下に似合いのふたりとして影を映していたのだということだ。

moon4733





















『奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池』 現代語訳と訳註
(本文)

寒池月下明,新月池邊曲。
若不妒清妍,卻成相映燭。


(下し文) (虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「月池」)
寒地 月下に明かに、新月 池邊に曲りたり。
若し清妍を妬まずんば、却って相映燭するを成さむ。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「月池」を詠う。)
晩秋のこと寒気はふかまり、この池に月影が下を明るくてらす。やがて、冬がおとずれ、新月がこの池のほとりで奥まったところでくねっている。
妖艶でうつくしいことをもし、妬んだりしてはいけないことだとしたら、二人は蝋燭の下に似合いのふたりとして影を映していたのだということだ。


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。月池

(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「月池」を詠う。)


寒池月下明,新月池邊曲。
晩秋のこと寒気はふかまり、この池に月影が下を明るくてらす。やがて、冬がおとずれ、新月がこの池のほとりで奥まったところでくねっている。
・月下明 この月は晩秋の満月であり、寒さが広がってくる。
・新月 この月は、初秋の新月である。ここでの月は男女の情交を示しているので、そのことを基本にしてこの詩を詠むことである。


若不妒清妍,卻成相映燭。
妖艶でうつくしいことをもし、妬んだりしてはいけないことだとしたら、二人は蝋燭の下に似合いのふたりとして影を映していたのだということだ。

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女性詩人 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/0josei00index.html 女性詩人 古代から近世に至るまで女性の詩は書くことを許されない環境にあった。貴族の子女、芸妓だけである。残されている詩のほとんどは詞、楽府の優雅、雅なものへの媚の詞である。しかしその中に針のような痛みを感じさせるものがあるのである。
孟郊詩 http://www10.plala.or.jp/kanbuniinkai/328_moukou001.html 「文章得其微,物象由我裁。」詩人が作り出す文章は細やかなる描写表現を得ているものだ、万物の事象をも作り出すことさえも詩人自身の裁量でもってするのである。
李商隠詩 http://kanbuniinkai7.dousetsu.com/99_rishoinn150.html Ⅰ李商隠150首

 
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。方橋 韓愈(韓退之) <138>Ⅱ中唐詩699 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ2479


303-19 
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。方橋
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「方橋」を詠う。)
非閣複非船,可居兼可過。
楼閣ようで樓閣ではなく 大型館船かというとそうではない。しかし、そこで住むことが出来るし、そこを通過することもできるのである。
君欲問方橋,方橋如此作。

あなたが方橋とは何だとたずねられるなら、こんなふうにこたえるのここの方橋なのです


『奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。方橋』 現代語訳と訳註
kyoko113(本文)

非閣複非船,可居兼可過。
君欲問方橋,方橋如此作。


(下し文)
(虢州【かしゅう】劉給事使君の「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「方橋」)
閣に非ず 復た 船に非ず、居るべく 兼ねて 過るべし。
君 方橋を問はむと欲し、方橋は此の如くに作る。


(現代語訳)
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「方橋」を詠う。)
楼閣ようで樓閣ではなく 大型館船かというとそうではない。しかし、そこで住むことが出来るし、そこを通過することもできるのである。
あなたが方橋とは何だとたずねられるなら、こんなふうにこたえるのここの方橋なのです


(訳注)
奉和虢州劉給事使君三堂新題二十一詠。方橋
(虢州刺史の劉給事君が改築して「三堂」という名をつけ「三堂新題二十一詠」に和し奉るの「方橋」を詠う。)


非閣複非船,可居兼可過。
楼閣ようで樓閣ではなく 大型館船かというとそうではない。しかし、そこで住むことが出来るし、そこを通過することもできるのである。
・閣 樓閣。橋の中央部に樓閣を備えている。
・船 船の中央部に樓閣がある。


君欲問方橋,方橋如此作。
あなたが方橋とは何だとたずねられるなら、こんなふうにこたえるのここの方橋なのです


起承で閣:船、居:過とそれぞれ対比させ、転結に入ると「方橋」を繰り返して面白さを出している。この詩はおやじギャグのような詩である。韓愈の面白くない面白さというところだろう。

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