「柳」 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 23 (野暮な男を詠う)
この詩は、漢、六朝、の憂愁艶情の詩、斉梁時代(479-556年)の唯美的な艶情詩の発想を発展的に継承した李商隠独特の詠物詩。基本的に楊は女性をあらわし、柳は男性をあらわす。したがって、男性の側の恋心、野暮な男を詠うもの。
柳
動春何限葉、撼暁幾多枝。
柳は春の暖かい季節になった男たちは数知れぬ新しい葉葉をゆさぶり、暁まで、おびただしく垂れた枝をゆさゆさとゆさぶるように女たちとたのしむ。
解有相思否、應無不舞時。
新しく目を出した柳に恋はないのか。まさに風のそよぐ限り、枝葉の舞いはやむ時などとてもなさそうだ。
絮飛蔵皓蜨、帯弱露黄鸝。
柳絮を飛ばせて、清らかな白い蝶の姿をかくし、また、やわらかい細い腰の枝はとまった鶯の重みにたえかねて、その姿をあらわす。
傾国宜通體、誰來濁賞眉。
一瞥にて国を傾けた美女というものは、その肉体、情を交えることすべてのことのはずなのに、格子から見えるたたった一つだけの美しい眉だけでその気になる野暮な男は一体誰か。
柳は春の暖かい季節になった男たちは数知れぬ新しい葉葉をゆさぶり、暁まで、おびただしく垂れた枝をゆさゆさとゆさぶるように女たちとたのしむ。
新しく目を出した柳に恋はないのか。まさに風のそよぐ限り、枝葉の舞いはやむ時などとてもなさそうだ。
柳絮を飛ばせて、清らかな白い蝶の姿をかくし、また、やわらかい細い腰の枝はとまった鶯の重みにたえかねて、その姿をあらわす。
一瞥にて国を傾けた美女というものは、その肉体、情を交えることすべてのことのはずなのに、格子から見えるたたった一つだけの美しい眉だけでその気になる野暮な男は一体誰か。
柳
春に動く 何限の葉、暁に撼く 幾多の枝。
解く相思有りや否や、応に舞わざる時無かるべし。
絮は飛んで皓蜨を蔵し、帯は弱くして黄鸝を露わす。
傾国 宜しく通体なるべし、誰か来って独り眉を賞す。
動春何限葉、撼暁幾多枝。
柳は春の暖かい季節になった男たちは数知れぬ新しい葉葉をゆさぶり、暁まで、おびただしく垂れた枝をゆさゆさとゆさぶるように女たちとたのしむ。
○何限 無限におなじ。○撼 ゆさゆさゆすぶること。
解有相思否、應無不舞時。
新しく目を出した柳に恋はないのか。まさに風のそよぐ限り、枝葉の舞いはやむ時などとてもなさそうだ。
○解 会(きっと何何する)や能(何何する事ができる)に同じ。○相思否 否の字は別のテキストでは、苦の字に作る。相思は恋。李商隠 7 無題(颯颯東風細雨來)
颯颯東風細雨來﹐芙蓉塘外有輕雷。
金蟾嚙鎖燒香入﹐玉虎牽絲汲井回。
賈氏窺帘韓掾少﹐宓妃留枕魏王才。
春心莫共花爭發﹐一寸相思一寸灰。
絮飛蔵皓蜨、帯弱露黄鸝。
柳絮を飛ばせて、清らかな白い蝶の姿をかくし、また、やわらかい細い腰の枝はとまった鶯の重みにたえかねて、その姿をあらわす。
○絮飛 柳絮。柳が白い綿を飛ばす。男性の性行為をあらわす。 ○皓蜨 蝶。○帯 たれさがった柳の枝のこと。○黄鸝 うぐいす。この句は、思いのの通い合った高尚な男女間ではなく、その場の性交渉だけの男女間を示し、次の句へつなぐ。
傾国宜通體、誰來濁賞眉。
一瞥にて国を傾けた美女というものは、その肉体、情を交えることすべてのことのはずなのに、格子から見えるたたった一つだけの美しい眉だけでその気になる野暮な男は一体誰か。
○傾国 その一瞥で国運を傾けるほどの要。漢の李延年が李夫人の美貌をたたえた詩から出る言葉。○通体 漢の司馬相如の琴歌に「情を交え体を通じて心和諧す。」という句があり、(宜通体)は、よろしく体を通すべし、という意味になる。○賞眉 女の眉の美しさ。この場合、娼婦の格子越の化粧した眉のことを指す。





