杜甫《客舊館》 風に幔幕がいつ巻き上げられてもおかしくない。寒くなってきて昨夜には砧で擣衣する音が響いていた。ここ蜀巴、涪江や漢江流域の地域から出発する理由というのはないのである。心に筆禍っているこの愁いに月は冷え冷えとして影を落としている。
736 《客舊館〔草堂逸詩拾遺〕》 蜀中転々 杜甫 <643> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3525 杜甫詩1000-643-899/1500〔草堂逸詩拾遺-(12)〕
詩 題:客舊館〔草堂逸詩拾遺〕
作時:763年 廣德元年 杜甫52歳
卷別: 卷二三四
文體: 五言律詩
詩題: 客舊館〔草堂逸詩拾遺-(12)〕
作地點: 梓州(劍南道北部 / 梓州 / 梓州)
掲 載; 杜甫1000首の643首目-場面杜甫ブログ1500回予定の-899回目
〔草堂逸詩拾遺-(12)〕
客舊館
(旅客者として今まで過ごしてきた館について詠う)
陳跡隨人事,初秋別此亭。
陳 子昂が誣告で投獄され、憤激のあまり獄死したことからその後の人事には注意して行ったという。きせつもあきにかわってこの樓閣ともわかれをつげることになった。
重來梨葉赤,依舊竹林青。
去年もそうだったけれど今年もまたなしの葉が赤く染まってきた。こちらには古い竹に今年新しく伸びた竹が寄り添いその葉を青青としている竹林がある。
風幔何時卷,寒砧昨夜聲。
風はふきあげ幔幕がいつ巻き上げられてもおかしくない。寒くなってきて昨夜には砧で擣衣する音が響いていた。
無由出江漢,愁緒月冥冥。
ここ蜀巴、涪江や漢江流域の地域から出発する理由というのはないのである。心に筆禍っているこの愁いに月は冷え冷えとして影を落としている。
(客は舊館にあり)
陳跡 人事に隨う,初秋 此亭を別る。
重ねて來る 梨葉赤く,舊に依る 竹林青し。
風に幔 何時か卷れん,寒砧 昨夜聲する。
由無し 江漢を出づるに,愁緒 月冥冥たり。

『客舊館』 現代語訳と訳註
(本文) 〔草堂逸詩拾遺-(12)〕
客舊館
陳跡隨人事,初秋別此亭。
重來梨葉赤,依舊竹林青。
風幔何時卷,寒砧昨夜聲。
無由出江漢,愁緒月冥冥。
(下し文)
(客は舊館にあり)
陳跡 人事に隨う,初秋 此亭を別る。
重ねて來る 梨葉赤く,舊に依る 竹林青し。
風に幔 何時か卷れん,寒砧 昨夜聲する。
由無し 江漢を出づるに,愁緒 月冥冥たり。
(現代語訳)
(旅客者として今まで過ごしてきた館について詠う)
陳 子昂が誣告で投獄され、憤激のあまり獄死したことからその後の人事には注意して行ったという。きせつもあきにかわってこの樓閣ともわかれをつげることになった。
去年もそうだったけれど今年もまたなしの葉が赤く染まってきた。こちらには古い竹に今年新しく伸びた竹が寄り添いその葉を青青としている竹林がある。
風はふきあげ幔幕がいつ巻き上げられてもおかしくない。寒くなってきて昨夜には砧で擣衣する音が響いていた。
ここ蜀巴、涪江や漢江流域の地域から出発する理由というのはないのである。心に筆禍っているこの愁いに月は冷え冷えとして影を落としている。
(訳注)
〔草堂逸詩拾遺-(12)〕
客舊館
(旅客者として今まで過ごしてきた館について詠う)
杜甫は梓州の官舎の楼閣から出発して東に下って行こうと思っている時期にわずかの間旅客者としてお世話になった宿舎について詠ったものである。
陳跡 隨 人事 ,初秋 別 此亭 。
陳 子昂が誣告で投獄され、憤激のあまり獄死したことからその後の人事には注意して行ったという。きせつもあきにかわってこの樓閣ともわかれをつげることになった。
「陳跡」射洪県令の段簡による誣告で投獄され、憤激のあまり獄死したことをいう。陳 子昂(ちん すごう、661年(龍朔元年) - 702年(長安2年))は、中国・唐代(初唐)の詩人。梓州射洪(現在の四川省遂寧市射洪県)の人。字は伯玉。 略伝[編集]. 陳子昂はもともとは先祖代々潁州(安徽省)出身であり、4代前から梓州に住むようになった。
696年(万歳通天元年)から、武攸宜(武則天の一族)の率いる契丹討伐軍に参謀(記室参軍)として参加した。戦果をなかなか挙げられない武に対し、策を上書し諫言を呈するも受け入れられず、かえって降格処分となった。聖暦年間に入ると、老父の世話をするために帰郷する。父が死去するとショックを受け、病弱な体質から体調が悪化し、さらに県令の段簡による誣告で投獄されたため、憤激のあまり獄死した。段簡が陳子昂を陥れた理由として、陳家の財産に目を付けたから、また武一族に指嗾されたからとの説がある。
・立秋(りっしゅう)は、二十四節気の第13。七月節(旧暦6月後半 - 7月前半)。初めて秋の気配が現れてくる頃とされる。
・処暑(しょしょ)は、二十四節気の第14。七月中(通常旧暦7月内)。
・白露(はくろ)は、二十四節気の第15。八月節(旧暦7月後半 - 8月前半)。大気が冷えてきて、露ができ始めるころ。『暦便覧』では、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と説明している。
秋分(しゅうぶん)は、二十四節気の第16。八月中(旧暦8月内)。
・寒露(かんろ)は、二十四節気の第17。九月節(旧暦8月後半 - 9月前半)。露が冷気によって凍りそうになるころ。雁などの冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、蟋蟀(こおろぎ)などが鳴き止むころ。
・霜降(そうこう)は、二十四節気の第18。九月中(通常旧暦9月内)。露が冷気によって霜となって降り始めるころ。『暦便覧』では「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と説明している。
楓や蔦が紅葉し始めるころ。この日から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼ぶ。
・立冬(りっとう)は、二十四節気の第19。十月節(旧暦9月後半 - 10月前半)。初めて冬の気配が現われてくる日。『暦便覧』では、「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と説明している。
秋分と冬至の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立春の前日までが冬となる
重來 梨葉 赤 ,依舊竹林 青 。
去年もそうだったけれど今年もまたなしの葉が赤く染まってきた。こちらには古い竹に今年新しく伸びた竹が寄り添いその葉を青青としている竹林がある。
風幔 何時 卷,寒砧 昨夜 聲 。
風がふきあげ幔幕がいつ巻き上げられてもおかしくない。寒くなってきて昨夜には砧で擣衣する音が響いていた。
「風幔」語義類別:物、器物、帳幕、幔。
「時」語義類別:時、時間、範圍時間(時刻)、時。
「寒」語義類別:物、天候氣象、冷寒、寒。
「砧」搗衣
亦知戍不返,秋至拭清砧。已近苦寒月,況經長別心。
寧辭搗衣倦,一寄塞垣深。用盡閨中力,君聽空外音。
搗衣(擣衣) 杜甫 <295> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1352 杜甫詩 700- 415
無由 出 江漢 ,愁緒 月 冥冥 。
ここ蜀巴、涪江や漢江流域の地域から出発する理由というのはないのである。心に筆禍っているこの愁いに月は冷え冷えとして影を落としている。





























陪王漢州留杜綿州泛房公西湖

(韋郎司直が成都に帰るというので送別に贈る詩)













