杜甫 江雨有懷鄭典設
春雨闇闇塞峽中,早晚來自楚王宮。亂波紛披已打岸,弱雲狼籍不禁風。
寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。谷狗子真正憶汝,岸高瀼滑限西東。
(大江のほとりに雨が降り続く、東屯にいる、鄭某典設郎を思ってこの詩を作る)
春の雨が降り辺りはくらく峡中にどんよりとふさがっている、その雨と雲はいつのまにか楚王宮の方からやってきたのである。大江に乱れ立つ波がばたばたと岸を打つし、弱弱しい雲も乱暴にみだれ飛んで、この風に立ち向かって耐えることもできない。この雨は蕙葉に対しては特別のひいきをして多くの発色を光栄を与えてくれるし、また桃の花の上にぼちぼちと降り挿しては、微かな紅色を螢揮させている。長安南の谷狗の地に耕し、巌石の下に耕したと賢の鄭子真ともいうべき鄭君よ、自分は生丁度、君のことをおもっているのだが、岸は高く瀼水は水かさが増えて渡れない(ひろくて)、おたがいを西と東とにくぎりつけられているのでいたしかたがない。
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杜少陵集 卷一八63 |
江雨有懷鄭典設 |
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杜甫詩index-15 767年大暦2年56歲 (30) |
漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7592 |
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杜甫詩1500-1189-1639/2500
767年- 30 杜少陵集-巻18-63 江雨有懷鄭典設
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作時年: |
767年 |
大暦2年 |
56歲 |
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全唐詩 卷別: |
卷卷二三一 28 |
文體: |
七言律詩 |
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杜少陵集 |
巻18-63 |
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詩題: |
江雨有懷鄭典設 |
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大厯二年瀼西作 唐書東宫官有典設郎四人 |
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作地點: |
奉節(山南東道 / 夔州 / 奉節) |
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及地點: |
瀼西 (山南東道 夔州 奉節) |
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楚王宮 (山南東道 夔州 巫山) |
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交遊人物: |
鄭典設 書信往來 |
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交遊人物: |
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卷231_28 《江雨有懷鄭典設》杜甫 |
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春雨暗暗塞峽中,早晚來自楚王宮。亂波分披已打岸, 弱雲狼藉不禁風。 |
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寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。 穀口子真正憶汝,岸高瀼滑限西東。 |
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江雨有懷鄭典設(卷一八63(四)一六一四) |
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春雨闇闇塞峽中,早晚來自楚王宮。亂波紛披已打岸,弱雲狼籍不禁風。 |
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寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。谷狗子真正憶汝,岸高瀼滑(一作闊)限西東。 |
卷一八63
江雨有懷鄭典設
(大江のほとりに雨が降り続く、東屯にいる、鄭某典設郎を思ってこの詩を作る)
春雨闇闇塞峽中,早晚來自楚王宮。
春の雨が降り辺りはくらく峡中にどんよりとふさがっている、その雨と雲はいつのまにか楚王宮の方からやってきたのである。
亂波紛披已打岸,弱雲狼籍不禁風。
大江に乱れ立つ波がばたばたと岸を打つし、弱弱しい雲も乱暴にみだれ飛んで、この風に立ち向かって耐えることもできない。
寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。
この雨は蕙葉に対しては特別のひいきをして多くの発色を光栄を与えてくれるし、また桃の花の上にぼちぼちと降り挿しては、微かな紅色を螢揮させている。
谷狗子真正憶汝,岸高瀼滑(闊)限西東。
長安南の谷狗の地に耕し、巌石の下に耕したと賢の鄭子真ともいうべき鄭君よ、自分は生丁度、君のことをおもっているのだが、岸は高く瀼水は水かさが増えて渡れない(ひろくて)、おたがいを西と東とにくぎりつけられているのでいたしかたがない。
(江雨 鄭典設を懷う有り)
春雨 闇闇峡中に塞る、早晩 楚王の宮より来る。
亂波 紛披已に岸を打つ、弱雲 狼籍風に禁へず。
蕙葉に寵光して 多碧を與へ、桃花に點注して小紅を舒べしむ。
谷狗の子真 正に汝を憶う、岸高く 瀼滑(闊くして)西東を限る。。
『江雨有懷鄭典設』現代語訳と訳註解説
(本文)
江雨有懷鄭典設
春雨闇闇塞峽中,早晚來自楚王宮。
亂波紛披已打岸,弱雲狼籍不禁風。
寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。
谷狗子真正憶汝,岸高瀼滑(闊)限西東。
(下し文)
(江雨 鄭典設を懷う有り)
春雨 闇闇峡中に塞る、早晩 楚王の宮より来る。
亂波 紛披已に岸を打つ、弱雲 狼籍風に禁へず。
蕙葉に寵光して 多碧を與へ、桃花に點注して小紅を舒べしむ。
谷狗の子真 正に汝を憶う、岸高く 瀼滑(闊くして)西東を限る。
(現代語訳)
江雨有懷鄭典設(大江のほとりに雨が降り続く、東屯にいる、鄭某典設郎を思ってこの詩を作る)
春の雨が降り辺りはくらく峡中にどんよりとふさがっている、その雨と雲はいつのまにか楚王宮の方からやってきたのである。
大江に乱れ立つ波がばたばたと岸を打つし、弱弱しい雲も乱暴にみだれ飛んで、この風に立ち向かって耐えることもできない。
この雨は蕙葉に対しては特別のひいきをして多くの発色を光栄を与えてくれるし、また桃の花の上にぼちぼちと降り挿しては、微かな紅色を螢揮させている。
長安南の谷狗の地に耕し、巌石の下に耕したと賢の鄭子真ともいうべき鄭君よ、自分は生丁度、君のことをおもっているのだが、岸は高く瀼水は水かさが増えて渡れない(ひろくて)、おたがいを西と東とにくぎりつけられているのでいたしかたがない。
(訳注)
江雨有懷鄭典設
(大江のほとりに雨が降り続く、東屯にいる、鄭某典設郎を思ってこの詩を作る)
1 江雨 長江のほとりに降る雨。朝廷にいた時に交流があった典設郎であった鄭某のことをおもうて作り寄せた詩。大暦二年壊西の作。
2 鄭 鄭の名に不明。
3 典設 典設は官名、東宮の官属に典設局あり、郎四人を置く、典設郎は湯沐・灑掃・舗陳の事を掌る。
春雨闇闇塞峽中,早晚來自楚王宮。
春の雨が降り辺りはくらく峡中にどんよりとふさがっている、その雨と雲はいつのまにか楚王宮の方からやってきたのである。
4 闇闇 くらき貌。
5 早晚 いつしか。
6 楚王宮 楚王の宮、巫山県東北一里にあるという。巫山の麓に戦国楚の離宮があったという伝言に基づいており、その北側のあたりは黄昏の色に染まる。雲雨荒台は楚の懐王が夢に神女に会ったという陽台をいう、宋玉の 「高唐賦」にいう、「昔者先王嘗遊高唐,怠而晝寢,夢見一婦人曰:‘妾,巫山之女也。爲高唐之客。聞君遊高唐,願薦枕席。’王因幸之。去而辭曰:‘妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨。朝朝暮暮,陽臺之下。」(昔先王(懐王をいう)嘗て高庸に遊ぶ、夢に一婦人を見て曰く「妾,巫山の女なり。高唐の客と爲す。君高唐に遊ぶを聞き,願わくば枕席を薦めんと。」、王因って之を幸す、去らんとして辞して曰く、妾は巫山の陽、高丘の岨に在り、旦には行雲と為り、暮には行雨と為る、朝朝暮暮、陽台の下にす)と。荒台というのは現にあれておる台であることをいう。「清一統志」にいう、陽台山は巫山県城内北隅にあり、高さ百丈、上に陽雲台の遺址あり、と。豈夢息とは反語にみる。宋玉の賦した所は必ずしも夢幻虚構の想像ではない、其の事実があったという。
白帝城 白帝城は中国重慶市奉節県の長江三峡に位置する地名。かつて新末後漢初の群雄公孫述がこの地に築いた城が白帝城と呼ばれたことが由来。永安宮ともいう。 三国時代、蜀の建国者劉備が夷陵の戦いで呉に敗れ、逃れたのが白帝城。劉備は後事を諸葛亮に託し、この城で没した。
返照
楚王宮北正黃昏,白帝城西過雨痕。
返照入江翻石壁,歸雲擁樹失山村。
衰年肺病唯高枕,絕塞愁時早閉門。
不可久留豺虎亂,南方實有未招魂。
766年-149杜甫 《1557返照》 杜甫詩index-15-766年大暦元年55歲-149 <1021> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ6785
亂波紛披已打岸,弱雲狼籍不禁風。
大江に乱れ立つ波がばたばたと岸を打つし、弱弱しい雲も乱暴にみだれ飛んで、この風に立ち向かって耐えることもできない。
7 紛披 みだるる貌。
8 狼籍 無法な荒々しい振る舞い。乱暴な行い。
9 禁 耐ふるなり。
寵光蕙葉與多碧,點注桃花舒小紅。
この雨は蕙葉に対しては特別のひいきをして多くの発色を光栄を与えてくれるし、また桃の花の上にぼちぼちと降り挿しては、微かな紅色を螢揮させている。
10 寵光 寵愛し光栄を加ふる意。
11 蕙 萱に夜毎生ずる蘭の二種。
12 點注 ちよりとさす。
谷狗子真正憶汝,岸高瀼滑(闊)限西東。
長安南の谷狗の地に耕し、巌石の下に耕したと賢の鄭子真ともいうべき鄭君よ、自分は生丁度、君のことをおもっているのだが、岸は高く瀼水は水かさが増えて渡れない(ひろくて)、おたがいを西と東とにくぎりつけられているのでいたしかたがない。
13 谷狗子真 漢の鄭樸、字は子真、長安の南の谷狗の地に耕し、巌石の下に耕したと賢を以てこうさくしたと、鄭姓の故事を「揚子法言」に有ることに基づくもの。《巻八22 寄張十二山人彪三十韻》耕岩非穀口,結草即河濱。漢の鄭撲字は子真がこと。此の句は張彪の隠れる地が長安近くではないことをいう。寄張十二山人彪三十韻 杜甫 <318-#4> 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1484 杜甫詩 700- 459 《巻一26 鄭駙馬宅宴洞中』「自是秦樓壓鄭穀,時聞雜佩聲珊珊。」(自ら是 秦楼 鄭谷を圧す、時に聞く 雑佩の声珊珊たるを。)
14 汝 鄭典設をさす。
15 瀼滑 紛の字一に閲に作る、閥に紀ふ。乗法水ゆかにはげのひろき=と。
16 限西東 作者は瀼西に住す、鄭は東屯に住んでいたものらしい。
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江雨有懐鄭典設鶴注此當是大厯二年瀼西作/ 唐書東宫官有典設郎四人 |
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春雨闇闇平/聲塞音色晉/作發峽中早晚來自楚王宫亂波紛 |
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一作/分披已打岸弱雲狼藉不禁平/聲風寵光蕙葉與多碧 |
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㸃注桃花舒小紅谷口子真正憶汝岸高瀼滑一作/濶限西東 |
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上四江上雨景下四對景懐鄭先楚王宫用神女/雲雨事波撼雲飛未雨而狂風 發患碧桃紅經 |
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雨而花木爭妍不禁不能耐風也。龍洞簫賦若凱風紛/披 張華詩僵禽正狼藉 詩為 為光注龍寵也易 |
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林嘉樂君子為國寵光/梁元帝詩雨罷禁生光 古賦天雨之施恵於蕙葉羽/鍾㑹孔雀賦五色㸃注華 |
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參差有沈約詩桃枝紅若㸃授紫桃雜組曰寵光㸃注/唐詩 此二語施之官職選 間則寵光乃特恩之意 |
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㸃注乃注授之意顧注此詩寵光㸃注加之蕙葉桃花/見雨露之恩蕙桃獨霑也。 公自赤甲遷居瀼西則鄭 |
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必居瀼/東矣 |







