故武衛将軍挽詞 三首 其二 杜甫 紀頌之の漢詩ブログ杜甫詩 特集  30


其二
舞剣過人絶、鳴弓射獣能。
将軍は剣舞をさせれば超人的なわざをみせており、弓を取らせては獣を射とめることがとてもうまかった。
銛鋒行愜順、猛噬失蹻騰。
剣のするどいほこさきを意のままにめぐらすことができ、弓をかまえれば威嚇して嗟みつこうとする猛獣もその壮んにおどりあがる力を失わせてしまう。
赤羽千夫膳、黄河十月冰。
この将軍が生前には、赤羽旗の陣中で部下千人の壮夫に膳食せしめ、十月ごろ黄河の冰をふみわたらせた。
横行沙漠外、神速至今稀。

はるか沙漢の外まで縦横に行動した神速なその兵の動きは比類まれで死後の今日までも人の称する所である。


将軍は剣舞をさせれば超人的なわざをみせており、弓を取らせては獣を射とめることがとてもうまかった。
剣のするどいほこさきを意のままにめぐらすことができ、弓をかまえれば威嚇して嗟みつこうとする猛獣もその壮んにおどりあがる力を失わせてしまう。
この将軍が生前には、赤羽旗の陣中で部下千人の壮夫に膳食せしめ、十月ごろ黄河の冰をふみわたらせた。
はるか沙漢の外まで縦横に行動した神速なその兵の動きは比類まれで死後の今日までも人の称する所である

其の二

剣を舞わすは人に過ぐる絶し、弓を鳴らし、獣を射るを能くす
銛鋒行らすこと愜順なり 猛噬蹻騰を失す
赤羽干天の膳 黄河十月の冰
横行す沙漠の外 神速今に至って称せらる


舞剣過人絶、鳴弓射獣能。
将軍は剣舞をさせれば超人的なわざをみせており、弓を取らせては獣を射とめることがとてもうまかった。
舞剣 剣を以て舞う。○ できる。


銛鋒行愜順、猛噬失蹻騰。
剣のするどいほこさきを意のままにめぐらすことができ、弓をかまえれば威嚇して嗟みつこうとする猛獣もその壮んにおどりあがる力を失わせてしまう。
銛鋒 剣のするどいほこさき。○ 運行すること。○愜順 かないしたごう、意のままにそのとおりになること。○猛噬 威嚇して嗟みつこうとする猛獣、上の弓と獣をうけていう。○蹻騰 壮んにおどりあがるさま。


赤羽千夫膳、黄河十月冰。
この将軍が生前には、赤羽旗の陣中で部下千人の壮夫に膳食せしめ、十月ごろ黄河の冰をふみわたらせた。
赤羽 旗。「孔子家語」に末尾に添付参照。〇千夫膳 千人の壮夫に膳をそなえ食せしめる。○十月冰 十月の河の氷は氷上をわたることができる。


横行沙漠外、神速至今稀。
はるか沙漢の外まで縦横に行動した神速なその兵の動きは比類まれで死後の今日までも人の称する所である。
横行 縦横に行動する。 ○沙漠 西の砂漠、北の砂漠。 ○神速 兵を動かせることが不思議にはやいこと。


孔子家語-巻第二]
孔子、北の農山に遊ぶ。
子路しろ、子貢しこう、顔淵がんえん、側に侍じす。
孔子四望しぼうし、喟然きぜんとして歎じて曰く、
斯ここに於いて思いを致さば、至らざる所無からん。
二三子にさんしおのおの汝の志を言へ。
吾れ将に擇ばん、と。
子路進みて曰く、
由、願はくば白羽月はくうつきの若く、赤羽日せきうひの若く、鐘鼓しょうこの音、上天に震ひ、旌旗せいき繽紛ひんぷんとして、下地に於いて蟠わだかまり、由一隊に当りて之を敵せば、必ずや地に千里を攘じょうし、旗を搴ぬき馘きゃくを執る、唯ただ由のみ之を能くす。
 二子者をして我に従はせん、と。