重過何氏五首 其四 杜甫 :kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 誠実な詩人杜甫特集 71
(就職活動中 長安郊外 杜曲の家)


重過何氏五首 其四
頗怪朝参懶、應耽野趣長。
将軍が朝会への参列をなまけておられるのをすこぶる不思議に思っていたが、それはきっと田畑、野辺の趣きの尽きないでただそのことに耽っておられることによるのである。
雨抛金鎖甲、苔臥綠沈槍。
雨が降るのに金属を鎖あみにしたよろいをほったらかしにしている。苔の上には深緑の漆塗りの槍もねかせている。
手自移蒲柳、家纔足稲梁。
将軍は手ずから水楊を植えかえているが、家計はやっと食べるだけの米があるばかりであるという。
看君用幽意、白日到義皇。

まのあたりに見る、あなたが自然を愛する気持をもっている、陶淵明が言った、「真昼間に昼寝をしていて太古の帝王伏義氏の理想時代以上に人になった」境地にに到達されているのであろう。



将軍が朝会への参列をなまけておられるのをすこぶる不思議に思っていたが、それはきっと田畑、野辺の趣きの尽きないでただそのことに耽っておられることによるのである。
雨が降るのに金属を鎖あみにしたよろいをほったらかしにしている。苔の上には深緑の漆塗りの槍もねかせている。
将軍は手ずから水楊を植えかえているが、家計はやっと食べるだけの米があるばかりであるという。
まのあたりに見る、あなたが自然を愛する気持をもっている、陶淵明が言った、「真昼間に昼寝をしていて太古の帝王伏義氏の理想時代以上に人になった」境地にに到達されているのであろう。




頗る怪しむ 朝参の懶を、応に野趣の長きに耽るなるべし
雨に抛つ 金鎖の甲、苔に臥す 綠沈の槍。
手もて自ら蒲柳を移し、家は綠沈かに稲梁足る。
看る 君が幽意を用て、白日 義皇に到るを。




頗怪朝参懶、應耽野趣長。
将軍が朝会への参列をなまけておられるのをすこぶる不思議に思っていたが、それはきっと田畑、野辺の趣きの尽きないでただそのことに耽っておられることによるのである。
頗怪 すこぶるあやしむ。 ○朝参 日が昇る時にある朝礼。 ○ ものうい。めんどうだ。なまける。 ○ ~を想像するということ。 ○ 野辺の仕事にふける。 ○野趣長。田畑、野辺の趣きの尽きないこと。



雨抛金鎖甲、苔臥綠沈槍。
雨が降るのに金属を鎖あみにしたよろいをほったらかしにしているし、苔の上には深緑の漆塗りの槍もねかせている。
雨抛 雨が降るのにほったらかしにしていること。 ○金鎖甲 金属を鎖あみにしたよろい。○ ねかせている。〇綠沈槍 柄の部分を深緑の漆で塗った槍。


 
手自移蒲柳、家纔足稲梁。
将軍は手ずから水楊を植えかえているが、家計はやっと食べるだけの米があるばかりであるという。
  移植する。○蒲柳 水楊。弓の矢の材料となる。○稲梁 こめのよいいね。



看君用幽意、白日到義皇。
まのあたりに見る、あなたが自然を愛する気持をもっている、陶淵明が言った、「真昼間に昼寝をしていて太古の帝王伏義氏の理想時代以上に人になった」境地にに到達されているのであろう。
用幽意 隠遁者の幽静を愛好する心を持っていること。  ○白日 真昼間 ○到義皇 太古の三皇の一人である帝王伏義氏。その時代には人類の理想の生活があったとされる。陶淵明の語に、夏の日に北窓の下に昼寝をしているとき、清風が颯として吹いてくると、現状を超越した「自から義皇よりも上の人」になったような気持がするとある(『晋書』隠逸伝)。


○韻  
長、槍、梁、皇。