得家書 #2 杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 182

(家書を得たり)


「得家書」の詩は、安否問いあわせの手紙を出したのち、家族の方より返事を得て作った詩である。杜甫は鳳翔に逃げてきて3か月たっていた。製作時は至徳二載の秋七月、757 46歳である。

#1で、家族は他郷とはいえやっぱりもとの住居にそのまま居た。それに、長男の熊児は幸にも無事であり、小さい次男の驥子もぶじで、最もかわいそうにおもうのだ。

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1

去憑遊客寄,來為附家書。今日知消息,他且舊居;

熊兒幸無恙,驥子最憐渠。臨老羈孤極,傷時會合疏。』


#2

二毛趨帳殿,一命待鸞輿。

わたしはこの白髪まじりの頭で行在所の御殿に参上した、左拾遺を命ぜられ、最初の命を拝して天子の御乗りものの御そばで侍っている。

北闕妖氛滿,西郊白露初。

長安の北闕では安慶緒等叛乱軍の悪気が充満しており、ここの西郊の鳳翔あたりでは、早くも白露が降りそめた。

涼風新過雁,秋雨欲生魚。

すずく冷たい風が吹き初め、初雁もとおりすぎた、秋の長雨も降りつづいて魚が湧き出してこようとしている。

農事空山裡,眷言終荷鋤。』

家族のいる鄜州はさびしい山中ではあるが冬になる前の農事もあるのだ、自分の心はどうもそちらへとひかれる、わたしは結局山の中での人間となって鋤を荷いたりして人生を終わりたいのだ。

#1

去るは遊客に憑りて寄す来るは家書を附するが為なり

今日消息を知る 他郷なるも且つ旧居なり

熊児は幸に無し 驥子最もを憐む

老に臨みて孤極まる 時を傷みて会合疎なり』

2

二毛帳殿に趨し  一命鸞輿に侍す

北闕妖気満つ   西郊白露の初

涼風新に過雁   秋雨魚を生ぜんと欲す

農事空山の裡   みて言に終に鋤を荷わん』




得家書 現代語訳と訳註

(本文) 2

二毛趨帳殿,一命待鸞輿。

北闕妖氛滿,西郊白露初。

涼風新過雁,秋雨欲生魚。

秋雨欲生魚,眷言終荷鋤。』



(下し文) 2

二毛帳殿に趨し  一命鸞輿に侍す

北闕妖気満つ   西郊白露の初

涼風新に過雁   秋雨魚を生ぜんと欲す

農事空山の裡   みて言に終に鋤を荷わん』




(現代語訳) (家書を得たり)2

わたしはこの白髪まじりの頭で行在所の御殿に参上した、左拾遺を命ぜられ、最初の命を拝して天子の御乗りものの御そばで侍っている。

長安の北闕では安慶緒等叛乱軍の悪気が充満しており、ここの西郊の鳳翔あたりでは、早くも白露が降りそめた。

すずく冷たい風が吹き初め、初雁もとおりすぎた、秋の長雨も降りつづいて魚が湧き出してこようとしている。

家族のいる鄜州はさびしい山中ではあるが冬になる前の農事もあるのだ、自分の心はどうもそちらへとひかれる、わたしは結局山の中での人間となって鋤を荷いたりして人生を終わりたいのだ。

(訳注) #2

二毛趨帳殿,一命待鸞輿。

わたしはこの白髪まじりの頭で行在所の御殿に参上した、左拾遺を命ぜられ、最初の命を拝して天子の御乗りものの御そばで侍っている。

〇二毛 頭髪に黒白二種の毛のあることをいう、老境のこと。○趨 参上おもむく。○帳殿 でんとばりの御殿、粛宗のいる行在所の御殿。〇一命 天子より最初の任官の命を蒙る、左拾遺に任ぜられたことをさす。○鸞輿 鸞はみな鈴をいう。鈴のついたおみこし、天子のお乗りもの。


北闕妖氛滿,西郊白露初。

長安の北闕では安慶緒等叛乱軍の悪気が充満しており、ここの西郊の鳳翔あたりでは、早くも白露が降りそめた。

○北開 長安の北門の小門をいう。長安の北門から入城したためをいうのであろう。○妖気 悪い気、兵乱の気。安慶緒の勢いのさかんなことをいう。親殺しのことを言い、残忍さを言う。○西郊 王城の西方の野外をいう、中国の古礼には王者たるものは立秋には秋の気を西郊に迎えるということがあるが、ここは長安に対して鳳翔の地をいう。水の流れは東流するものであるように西から変化が訪れることを暗示している。○白露初 初めて白露の降るころ。秋風は西風、川の、水の流れと同じである。此の句及び次の「涼風」の句により、此の詩の作られた時が七月であることを知ることができる。


涼風新過雁,秋雨欲生魚。

すずく冷たい風が吹き初め、初雁もとおりすぎた、秋の長雨も降りつづいて魚が湧き出してこようとしている。

○涼風 すずしいかぜ。○過雁 かりが通過する。○欲生魚 秋の出水のため平地にも魚がわきでようとする。


農事空山裡,眷言終荷鋤。』

家族のいる鄜州はさびしい山中ではあるが冬になる前の農事もあるのだ、自分の心はどうもそちらへとひかれる、わたしは結局山の中での人間となって鋤を荷いたりして人生を終わりたいのだ。

○農事 農事が山中にあることをいう。○空山人の居らぬ山、戯州蒐村の地をさす。○彗一一口 言は古語で、「ここに」又は「われ」と訓ずる。啓はそちらに目をくれる、愛顧の意。○荷鋤 耕作に従事すること。


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