塞蘆子 #1 杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 195
塞蘆子(蘆子關屬夏州,北去塞門鎮一十八里)
757年 至德二載四月のこと

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塞蘆子(蘆子關屬夏州,北去塞門鎮一十八里)
五城何迢迢?迢迢隔河水。邊兵盡東徵,城內空荊杞。
思明割懷衛,秀岩西未已。回略大荒來,崤函蓋虛爾。
延州秦北戶,關防猶可倚。
焉得一萬人,疾驅塞蘆子。岐有薛大夫,旁製山賊起。
近聞昆戎徒,為退三百裡。蘆關扼兩寇,深意實在此。
誰能叫帝閽,胡行速如鬼!

#1塞蘆子(蘆子關屬夏州,北去塞門鎮一十八里)
蘆子関の塞(蘆子關は夏州に屬している,蘆子関の司令官は塞から北に18里(約11km)去っていった。)
  五城何迢迢,迢迢隔河水。
天上の五宮殿ははるか遠くにある。行けども行けどもはるかに遠く、そして黄河の水を隔てているのである。
  邊兵盡東征,城内空荆杞。
霊武は辺境の異民族に対する師団が置いてある、この霊武の師団が長安洛陽の叛乱軍を征伐に行くのである。長安、洛陽の城内には誰もいなくなって、いばらや枸杞(くこ)の雑木が生い茂って荒れ果てたのである。
  思明割懷衛,秀岩西未已。
忠思明は天子の宮殿を破壊し、軍を分断したのだ。しかし、西の方に優れて選ばれた、大岩のような存在であり、その地においてまだ終わるものではないのだ。
  回略大荒來,崤函蓋虛爾。
まだ各地を回り攻略して、各地を大荒廃させている、洛寧県の要害の地と函谷関は洛陽と長安の大穴に蓋をする役割をしている。
  延州秦北戶,關防猶可倚。」

延州の地方というのは、都長安の北の戸口である、蘆子関の防衛がなお夷の軍に支配されている。
#2
  焉得一萬人,疾驅塞蘆子。
  岐有薛大夫,旁制山贼起。
  近聞昆戎徒,爲退三百里。
  蘆關扼兩寇,深意實在此。
  誰能叫帝閽,胡行速如鬼。
#1
蘆子の塞(蘆子關 夏州に屬す,北に塞を去る門鎮一十八里)
五城 何んぞ迢迢,迢迢 河水 隔つ。
邊兵 盡々く 東征し,城内 空しく荆杞。
思明 衛を懷し割く,秀岩 未だ已に西す。
回略し 大荒して來る,崤函し 蓋し爾を虛す。
延州 秦北の戶,關防 猶 倚なるべし。

#2
焉んぞ得ん 一萬人,疾驅 塞蘆の子。
岐 有る 薛大夫,旁制す 山贼 起す。
近く 昆戎の徒を聞く,退いて 三百里と爲す。
蘆關 兩寇を扼す,深意 此に在りて實る。
誰 能く 帝閽に叫ぶ,胡行 鬼の如く速し。

黄河二首 杜甫
 

現代語訳と訳註
(本文)

五城何迢迢?迢迢隔河水。邊兵盡東徵,城內空荊杞。
思明割懷衛,秀岩西未已。回略大荒來,崤函蓋虛爾。
延州秦北戶,關防猶可倚。


(下し文) #1
五城 何んぞ迢迢,迢迢 河水 隔つ。
邊兵 盡々く 東征し,城内 空しく荆杞。
思明 衛を懷し割く,秀岩 未だ已に西す。
回略し 大荒して來る,崤函し 蓋し爾を虛す。
延州 秦北の戶,關防 猶 倚なるべし。


(現代語訳)
蘆子関の塞(蘆子關は夏州に屬している,蘆子関の司令官は塞から北に18里(約11km)去っていった。)
天上の五宮殿ははるか遠くにある。行けども行けどもはるかに遠く、そして黄河の水を隔てているのである。
霊武は辺境の異民族に対する師団が置いてある、この霊武の師団が長安洛陽の叛乱軍を征伐に行くのである。長安、洛陽の城内には誰もいなくなって、いばらや枸杞(くこ)の雑木が生い茂って荒れ果てたのである。
忠思明は天子の宮殿を破壊し、軍を分断したのだ。しかし、西の方に優れて選ばれた、大岩のような存在であり、その地においてまだ終わるものではないのだ。
まだ各地を回り攻略して、各地を大荒廃させている、洛寧県の要害の地と函谷関は洛陽と長安の大穴に蓋をする役割をしている。
延州の地方というのは、都長安の北の戸口である、蘆子関の防衛がなお夷の軍に支配されている。

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(訳注)
塞蘆子(蘆子關屬夏州,北去塞門鎮一十八里)
蘆子の塞(蘆子關 夏州に屬す,北に塞を去る門鎮一十八里)
蘆子関の塞(蘆子關は夏州に屬している,蘆子関の司令官は塞から北に18里(約11km)去っていった。)
門鎮 蘆子関の司令官


五城何迢迢,迢迢隔河水。
五城 何んぞ迢迢,迢迢 河水 隔つ。
天上の五宮殿ははるか遠くにある。行けども行けどもはるかに遠く、そして黄河の水を隔てているのである。
五城 十二樓五城 神仙の居所。天上の白玉京に在りといふ城樓。)十二樓臺のことで、自分が思う女性の美しい部屋を謂うか。本来の義は、神話伝説中の仙人の居住場所。崑崙の仙宮・天墉城にある十二の楼台。ここでは、粛宗が霊武に行在所を置いていたので霊武の粛宗を言う。○河水 黄河、涇水をさす。場所、郭子儀軍の様子は、杜甫『黄河二首』に地府、年譜を参照。黄河二首 其一 杜甫 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ 杜甫特集700- 193

邊兵盡東征,城内空荆杞。
邊兵 盡して東を征す,城内 空しく荆杞。
邊兵 盡々く 東征し,城内 空しく荆杞。
霊武は辺境の異民族に対する師団が置いてある、この霊武の師団が長安洛陽の叛乱軍を征伐に行くのである。長安、洛陽の城内には誰もいなくなって、いばらや枸杞(くこ)の雑木が生い茂って荒れ果てたのである。
荆杞 ではいばらや枸杞(くこ)の雑草・雑木が生い茂って荒れ果てたさま。杜甫『兵車行  杜甫37』では、魯、斉の国で栄えた国があったのに唐の時代で荒れ果てて雑草の生い茂る原野になっていることを詠っている。戦争の結末を表現する語として使う。


思明 割懷衛,秀岩 西未已。
思明 衛を懷し割く,秀岩 未だ已に西す。
史思明は天子の宮殿を破壊し、軍を分断したのだ。しかし、西の方に優れて選ばれた、大岩のような存在であり、その地においてまだ終わるものではないのだ。
思明 史(忠)思明(ししめい)は、唐中期の大規模な反乱であった安史の乱の指導者。突厥出身で、安禄山と同郷だったため親しい仲にあった。安慶緒を殺して、大燕皇帝と称す。○ 天子の宮殿。○秀岩 優れて選ばれた、大岩のような存在。○未已 まだ終わらない。



回略大荒來,崤函 蓋虛爾。
回略し 大荒して來る,崤函し 蓋し爾を虛す。
まだ各地を回り攻略して、各地を大荒廃させている、洛寧県の要害の地と函谷関は洛陽と長安の大穴に蓋をする役割をしている。
○回略 廻りまわって攻略し占領する。○崤函 崤は河南省洛寧県の要害の地。函は函谷関。○蓋虛爾 汝の大穴に蓋をする。


延州 秦北戶,關防 猶可倚。
延州 秦北の戶,關防 猶 倚なるべし。
延州の地方というのは、都長安の北の戸口である、蘆子関の防衛がなお夷の軍に支配されている。
延州 延州(えんしゅう)は中国陝西省にかつて設置された州。延州 (広西チワン族自治区)。粛宗のいる霊武。○秦北戶 長安の北の入り口。○關防 蘆子関を防御されている。

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